【実施例】
【0112】
優れたHCVプロテアーゼ阻害活性を示す本発明の代表的な化合物を、その活性(nMでのK
i*値の範囲)とともに表1〜5に列挙する。いくつかの化合物およびさらなる化合物を特許請求の範囲にさらに開示する。
【0113】
表1:化合物およびHCVプロテアーゼ連続アッセイ結果
【0114】
【表1】
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【0115】
【表2】
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【0116】
【表3】
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【0117】
【表4】
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【0118】
【表5】
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【0119】
【表6】
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【0120】
【表7】
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【0121】
【表8】
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【0122】
【表9】
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【0123】
【表10】
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【0124】
【表11】
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【0125】
【表12】
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【0126】
【表13】
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【0127】
【表14】
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【0128】
【表15】
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【0129】
【表16】
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【0130】
【表17】
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【0131】
【表18】
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HCV連続アッセイKi
*範囲:
カテゴリーA=0〜100nM;カテゴリーB=101〜1000nM;カテゴリーC=>1000nM。
【0132】
いくつかの型の本発明の化合物および式Iで示される種々の型の本発明の化合物の合成方法を以下に記載し、概説し、例示的な実施例を記載する。
【0133】
【化56】
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【0134】
【化57】
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【0135】
【化58】
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【0136】
【化59】
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【0137】
【化60】
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【0138】
【化61】
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【0139】
【化62】
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【0140】
【化63】
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【0141】
【化64】
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【0142】
【化65】
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【0143】
【化66】
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【0144】
【化67】
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【0145】
【化68】
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【0146】
【化69】
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【0147】
【化70】
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【0148】
【化71】
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【0149】
【化72】
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【0150】
【化73】
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【0151】
【化74】
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【0152】
【化75】
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【0153】
【化76】
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【0154】
【化77】
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【0155】
【化78】
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【0156】
【化79】
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【0157】
【化80】
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【0158】
【化81】
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【0159】
【化82】
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【0160】
【化83】
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【0161】
【化84】
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【0162】
【化85】
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【0163】
【化86】
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【0164】
【化87】
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【0165】
【化88】
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【0166】
【化89】
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【0167】
【化90】
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【0168】
【化91】
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【0169】
【化92】
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【0170】
【化93】
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【0171】
【化94】
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【0172】
【化95】
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【0173】
【化96】
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【0174】
【化97】
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【0175】
【化98】
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【0176】
【化99】
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【0177】
【化100】
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【0178】
【化101】
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【0179】
【化102】
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【0180】
【化103】
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【0181】
【化104】
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【0182】
【化105】
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【0183】
【化106】
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【0184】
【化107】
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【0185】
【化108】
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【0186】
【化109】
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【0187】
【化110】
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【0188】
【化111】
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【0189】
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【0190】
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【0193】
【化116】
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【0194】
【化117】
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【化118】
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【化120】
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【化121】
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【化122】
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【0200】
【化123】
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【0202】
【化125】
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【化126】
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【0204】
【化127】
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【化128】
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【0206】
【化129】
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【0207】
【化130】
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【0208】
【化131】
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【0209】
【化132】
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【0210】
【化133】
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【0211】
【化134】
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【0212】
【化135】
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【0213】
【化136】
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【0214】
【化137】
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【0215】
【化138】
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【0216】
【化139】
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【0217】
【化140】
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【0220】
【化143】
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【0221】
【化144】
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【0222】
【化145】
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【0223】
【化146】
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【0224】
【化147】
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【0225】
【化148】
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【0226】
【化149】
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【0227】
【化150】
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【0228】
【化151】
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【0229】
【化152】
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【0230】
【化153】
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【0231】
【化154】
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【0232】
【化155】
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【0233】
【化156】
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【0234】
【化157】
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【0235】
【化158】
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【0236】
構造に依存して、本発明の化合物は、有機もしくは無機酸、または有機もしくは無機塩基と医薬上許容される塩を形成し得る。そのような塩の形成に適切な酸の例としては、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、アスコルビン酸、マレイン酸、メタンスルホン酸ならびに当業者に周知の他の鉱酸およびカルボン酸が挙げられる。塩基との塩の形成については、適切な塩基は、例えば、NaOH、KOH、NH
4OH、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシドなどである。
【0237】
別の実施態様において、本発明は、本発明のペプチドを有効成分として含有する医薬組成物を提供する。医薬組成物は、一般にさらに医薬上許容される担体希釈剤、賦形剤または担体(本明細書において担体物質と総称する)を含む。それらのHCV阻害活性のために、そのような医薬組成物は、C型肝炎および関連障害の処置において有用性を有する。
【0238】
さらに別の実施態様において、本発明は、有効成分として本発明の化合物を含む医薬組成物の製造方法を開示する。本発明の医薬組成物および方法において、有効成分は、代表的には意図される投与形態、すなわち経口錠剤、カプセル(固体充填、半固体充填または液体充填)、構成用散剤、経口ゲル、エリキシル、分散性顆粒、シロップ、懸濁液などに関連して適切に選択され、通常の薬学の慣例に合致した適切な担体物質と混合して投与される。例えば、錠剤またはカプセル形態での経口投与については、活性薬物成分を、いずれかの経口用の非毒性の医薬上許容される不活性担体、例えばラクトース、デンプン、スクロース、セルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、滑石、マンニトール、エチルアルコール(液体形態)などと組み合わせてもよい。さらに、所望または要求される場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤および着色剤を混合物に組み入れてもよい。散剤および錠剤は、本発明の組成物を約5〜約95%含み得る。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然糖、コーン甘味料、天然および合成ゴム、例えばアカシア、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールおよびロウが挙げられる。滑沢剤の中で、これらの投与形態に用いられるものとしては、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどに言及し得る。崩壊剤としては、デンプン、メチルセルロース、グアーガムなどが挙げられる。
【0239】
甘味料および着香料ならびに保存剤もまた、適切であれば含めてもよい。上記の用語のいくつか、すなわち崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、結合剤などについては以下でより詳細に記載する。
【0240】
さらに、本発明の組成物を、いずれかの構成成分または有効成分の1種以上の速度制御放出を提供して、治療効果、すなわちHCV阻害活性などを最適化するように、持続放出形態で製剤化してもよい。持続放出に適切な投与形態としては、種々の崩壊速度の層または有効成分を含浸させた制御放出ポリマーマトリックスを含有し錠剤形態に成形された層状錠剤、またはそのような含浸または被包された多孔質ポリマーマトリックスを含有するカプセルが挙げられる。
【0241】
液体形態調製物としては、溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。例として、非経口注射用の、または経口溶液、懸濁液およびエマルジョンの甘味料および鎮静物の添加用の水または水−プロピレングリコール溶液に言及し得る。液体形態調製物はまた、鼻腔内投与用溶液を包含し得る。
【0242】
吸入に適切なエーロゾル調製物は、溶液および粉末形態の固体を包含し得、これを不活性圧縮気体(例えば、窒素)のような医薬上許容される担体と組合せてもよい。
【0243】
坐剤の製造については、まず低融点ロウ、例えば脂肪酸グリセリドの混合物(例えば、ココアバター)を溶解し、そして攪拌または同様な混合によりそこに有効成分を均一に分散させる。次いで、融解した均一の混合物を好適な大きさの鋳型中に注ぎ、放冷することにより固化させる。
【0244】
また、使用直前に経口または非経口投与用液体形態調製物に変換することを意図した固体形態調製物も含まれる。そのような液体形態としては、溶液、懸濁液およびエマルジョンが挙げられる。
【0245】
本発明の化合物はまた、経皮送達可能であり得る。経皮組成物は、クリーム、ローション、エーロゾルおよび/またはエマルジョンの形態を取り得、この目的で当該分野において慣習的であるように、マトリックスまたはレザーバー型の経皮パッチに含めることができる。
【0246】
好ましくは、化合物は経口、静脈内または皮下投与される。
【0247】
好ましくは、医薬調製物は単位投与形態をとる。そのような形態では、調製物は、適量、例えば所望の目的を達成するのに有効な量の有効成分を含有する適切なサイズの単位用量に小分けされる。
【0248】
単位用量の調製物中の本発明の活性組成物の量は、特定の適用に従い、一般的には約1.0ミリグラムから約1000ミリグラム、好ましくは約1.0から約950ミリグラム、より好ましくは約1.0〜約500ミリグラム、そして代表的には約1〜約250ミリグラムの範囲で変動または調整し得る。用いられる実際の投与量は、患者の年齢、性別、体重および処置される病状の重篤さに依存して変動し得る。そのような技術は当業者に周知である。
【0249】
一般的に、有効成分を含有するヒト経口投与形態を、1日当たり1または2回投与し得る。投与の量および頻度は、主治医の判断に従って調節される。経口投与用に一般的に推奨される一日投与養生法は、単回または分割用量で、一日当たり約1.0ミリグラムから約1000ミリグラムの範囲であり得る。
【0250】
いくつかの有用な用語を以下に記載する。
【0251】
カプセル − 有効成分を含む組成物を保持または含有させるためのメチルセルロース、ポリビニルアルコール、または変性ゼラチンもしくはデンプンで作製された特殊な容器または封入物をいう。代表的には、硬カプセルは比較的高いゲル強度の骨およびブタ皮膚ゼラチンの混合物から作製される。カプセルそれ自体は小量の色素、不透明化剤、可塑剤および保存剤を含んでもよい。
【0252】
錠剤 − 適切な希釈剤と共に有効成分を含有する圧縮または成形された固体投与形態をいう。錠剤は、湿式造粒、乾式造粒または圧縮により得られた混合物または造粒物の圧縮により製造することができる。
【0253】
経口ゲル − 親水性半固体マトリックス中に分散または可溶化された有効成分をいう。
【0254】
構成用散剤は、水またはジュース中に懸濁し得る有効成分および適切な希釈剤を含有する粉末混合物をいう。
【0255】
希釈剤 − 組成物または投与形態の主な部分を通常構成する物質をいう。適切な希釈剤としては、糖類(例えば、ラクトース、スクロース、マンニトールおよびソルビトール);コムギ、トウモロコシ、イネおよびジャガイモ由来のデンプン;ならびにセルロース(例えば、微晶性セルロース)が挙げられる。組成物中の希釈剤の量は、全組成物重量に対し約10〜約90重量%、好ましくは約25〜約75重量%、より好ましくは約30〜約60重量%、よりさらに好ましくは約12〜約60重量%の範囲であり得る。
【0256】
崩壊剤 − 組成物に添加して、その分解(崩壊)を補助し、医薬を放出させる物質をいう。適切な崩壊剤としては、デンプン;「冷水可溶性」修飾デンプン(例えば、カルボキシメチルデンプンナトリウム);天然および合成ゴム(例えば、イナゴマメ、カラヤ、グアー、トラガカントおよび寒天);セルロース誘導体(例えば、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム);微晶性セルロースおよび架橋微晶性セルロース(例えば、クロスカルメロースナトリウム(sodium croscarmellose));アルギネート(例えば、アルギン酸およびアルギン酸ナトリウム);粘土(例えば、ベントナイト);ならびに発泡性混合物が挙げられる。組成物中の崩壊剤の量は、組成物重量に対し約2〜約15重量%、より好ましくは約4〜約10重量%の範囲であり得る。
【0257】
結合剤 − 粉末を一緒に結合または「接着」させ、処方物中で顆粒を形成させ、従って「接着剤」として作用することによりそれらを粘着性にする物質をいう。結合剤は、既に希釈剤または増量剤において得られる粘着強度を追加する。適切な結合剤としては、糖類(例えば、スクロース);コムギ、トウモロコシ、イネおよびジャガイモ由来のデンプン;天然ゴム(例えば、アカシア、ゼラチンおよびトラガカント);海藻誘導体(例えば、アルギン酸、アルギン酸ナトリウムおよびアルギン酸カルシウムアンモニウム);セルロース物質(例えば、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース);ポリビニルピロリドン;ならびに無機物(例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム)が挙げられる。組成物中の結合剤の量は、組成物重量に対して約2〜約20重量%、より好ましくは約3〜約10重量%、さらに好ましくは約3〜約6重量%の範囲であり得る。
【0258】
滑沢剤 − 投与形態に添加して、圧縮後に、摩擦または摩損を低下させることにより、錠剤、顆粒などの鋳型またはダイからの放出を可能にする物質をいう。適切な滑沢剤としては、金属ステアレート(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸カリウム);ステアリン酸;高融点ロウ;ならびに水溶性滑沢剤(例えば、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリエチレングリコールおよびd'l−ロイシン)が挙げられる。滑沢剤は、顆粒の表面およびそれらの中間ならびにタブレット成形機のパーツに存在しなければならないので、通常は圧縮前の最終工程で加えられる。組成物中の滑沢剤の量は、組成物重量に対して約0.2〜約5重量%、好ましくは約0.5〜約2重量%、より好ましくは約0.3〜約1.5重量%の範囲であり得る。
【0259】
滑剤 − 流れが円滑かつ一様になるように、ケーキングを防止し、造粒物の流動特性を改善する物質。適切な滑剤としては、二酸化珪素および滑石が挙げられる。組成物中の滑剤の量は、全組成物重量に対して約0.1〜約5重量%、好ましくは約0.5〜約2重量%の範囲であり得る。
【0260】
着色剤 − 組成物または投与形態に彩色を施す賦形剤。そのような賦形剤は、食品用色素、および適切な吸着剤(例えば、粘土または酸化アルミニウム)に吸着させた食品用色素を包含し得る。着色剤の量は、組成物重量に対して約0.1〜約5重量%、好ましくは約0.1〜約1重量%の範囲で変動し得る。
【0261】
生物学的利用能 − 標準または対照と比較した場合の、活性薬物成分または治療的部分が投与された投与形態から全身的循環に吸収される速度および程度をいう。
【0262】
慣習的な錠剤の製造方法は公知である。そのような方法としては、乾式方法(例えば、直接圧縮および圧縮により生成された造粒物の圧縮)、または湿式方法もしくは他の特殊な手順が挙げられる。例えばカプセル、坐剤などの他の投与形態の慣習的な製造方法もまた周知である。
【0263】
本発明の別の実施態様は、例えばC型肝炎などの疾患の処置のための、上記医薬組成物の使用を開示する。この方法は、そのような疾患を有するかまたはそのような処置を必要とする患者に治療有効量の本発明の医薬組成物を投与する工程を包含する。
【0264】
さらに別の実施態様において、本発明の化合物をヒトにおけるHCVの処置のために、単独療法様式または併用療法(例えば、二重併用、三重併用など)様式(例えば、抗ウイルス剤および/または免疫調節剤との組合せなど)で使用し得る。そのような抗ウイルス剤および/または免疫調節剤の例としては以下が挙げられる:リバビリン(Schering-Plough Corporation, Madison, New Jersey)、Levovirin
TM(ICN Pharmaceuticals, Costa Mesa, California)、VP 50406
TM(Viropharma, Incorporated, Exton, Pennsylvania)、ISIS 14803
TM(ISIS Pharmaceuticals, Carlsbad, California)、Heptazyme
TM(Ribozyme Pharmaceuticals, Boulder, Colorado)、VX 497
TM(Vertex Pharmaceuticals, Cambridge, Massachusetts)、Thymosin
TM(SciClone Pharmaceuticals, San Mateo, California)、Maxamine
TM(Maxim Pharmaceuticals, San Diego, California)、ミコフェノール酸モフェチル(Hoffman-LaRoche, Nutley, New Jersey)、インターフェロン(例えば、インターフェロン−α、PEG−インターフェロンα結合体)など。「PEG−インターフェロンα結合体」は、PEG分子に共有結合したインターフェロンα分子である。PEG−インターフェロンα結合体の例としては以下が挙げられる:インターフェロンα−2a(Roferon
TM、Hoffman La-Roche, Nutley, New Jersey)のPEG化インターフェロンα−2a形態(例えば、Pegasys
TMの商品名で市販)、インターフェロンα−2b(Intron
TM、Schering-Plough Corporation)のPEG化インターフェロンα−2b形態(例えば、PEG−Intron
TMの商品名で市販)、インターフェロンα−2c(Berofor Alpha
TM、Boehringer Ingelheim, Ingelheim, Germany)または天然インターフェロンαのコンセンサス配列の決定によって定義されるコンセンサスインターフェロン(Infergen
TM、Amgen, Thousand Oaks, California)。
【0265】
上記のように、本発明はまた、化合物の互変異性体、回転異性体、鏡像異性体および他の立体異性体を包含する。すなわち、当業者には理解されるように、本発明の化合物のいくつかは適切な異性体形態で存在し得る。そのような変形が本発明の範囲内にあることが意図される。
【0266】
本発明の別の実施態様は、本明細書に開示される化合物の製造方法を開示する。これらの化合物は、当該分野において公知のいくつかの技術により製造され得る。代表的な例示的な手順を下記反応スキームで概説する。下記の例示的なスキームには、いくつかの代表的な本発明の化合物の製造が記載されているが、天然および非天然の両方のアミノ酸のいずれかの適切な置換により、そのような置換に基いた所望の化合物が形成されることを理解すべきである。そのような変形が本発明の範囲内にあることが意図される。
【0267】
下記のスキーム、製造および実施例の記載で使用される略語は以下の通りである:
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
EtOAc:酢酸エチル
AcOH:酢酸
HOOBt:3−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン
EDCl:1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド
NMM:N−メチルモルホリン
ADDP:1,1'−(アゾジカルボニル)ジピペリジン
DEAD:ジエチルアゾジカルボキシレート
MeOH:メタノール
EtOH:エタノール
Et
2O:ジエチルエーテル
DMSO:ジメチルスルホキシド
HOBt:N−ヒドロキシベンゾトリアゾール
PyBrOP:ブロモ−トリス−ピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
DCM:ジクロロメタン
DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
TEMPO:2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ
Phg:フェニルグリシン
Chg:シクロヘキシルグリシン
Bn:ベンジル
Bzl:ベンジル
Et:エチル
Ph:フェニル
iBoc:イソブトキシカルボニル
iPr:イソプロピル
tBuまたはBu
t:tert−ブチル
Boc:tert−ブチルオキシカルボニル
Cbz:ベンジルオキシカルボニル
Cp:シクロペンチルジエニル
Ts:p−トルエンスルホニル
Me:メチル
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
DMAP:4−N,N−ジメチルアミノピリジン
Bop:ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ヘキサフルオロホスフェート
【0268】
一般的製造スキーム:
以下のスキームは中間体ビルディングブロックの合成方法を記載する:
スキーム1
【0269】
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
【0270】
スキーム2
【0271】
【化160】
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【0272】
スキーム3
【0273】
【化161】
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【0274】
スキーム4
【0275】
【化162】
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【0276】
スキーム5
【0277】
【化163】
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【0278】
スキーム6
【0279】
【化164】
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【0280】
スキーム7
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【0281】
スキーム8
【0282】
【化165】
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【0283】
【化166】
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【0284】
スキーム9
【0285】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0286】
【化168】
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【0287】
スキーム10
【0288】
【化169】
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【0289】
スキーム11
【0290】
【化170】
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【0291】
スキーム12
【0292】
【化171】
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【0293】
スキーム13
【0294】
【化172】
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【0295】
スキーム14
【0296】
【化173】
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【0297】
スキーム15
【0298】
【化174】
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【0299】
スキーム16
【0300】
【化175】
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【0301】
スキーム17
【0302】
【化176】
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【0303】
【化177】
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【0304】
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0305】
スキーム18
【0306】
【化179】
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【0307】
【化180】
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【0308】
スキーム19
【0309】
【化181】
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【0310】
スキーム20
【0311】
【化182】
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【0312】
中間体の製造:
製造例1:
工程A:化合物(1.1)
【0313】
【化183】
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【0314】
−20℃のDMF(15mL)およびCH
2Cl
2(15mL)中の化合物(1.08)(3.00g、12.0mmol)(S.L.Harbeson et al. J.Med.Chem. 37 No.18 (1994) 2918-2929)の攪拌溶液に、HOOBt(1.97g、12.0mmol)、N−メチルモルホリン(4.0mL、36.0mmol)およびEDCl(2.79g、14.5mmol)を加え、10分間攪拌した後、HCl・H
2N−Gly−OBn(2.56g、13.0mmol)を添加した。得られた溶液を2時間−20℃で攪拌し、一晩冷蔵し、次いで濃縮乾固し、EtOAc(150mL)で希釈した。次いで、EtOAc溶液を飽和NaHCO
3、H
2O、5%H
3PO
4、ブラインで2回洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濃縮乾固して、化合物(1.09)(4.5g、94%)を得た。LRMS m/z MH
+=395.1。
【0315】
工程B:化合物(1.1)
【0316】
【化184】
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【0317】
無水エタノール(300mL)中の化合物(1.09)(7.00g、17.8mmol)の溶液を、Pd−C(300mg、10%)の存在下、水素雰囲気下、室温で攪拌した。反応の進行を薄層tlcによりモニターした。2時間後、混合物をceliteパッドを通して濾過し、得られた溶液を真空下で濃縮して化合物(1.1)(5.40g、定量的)を得た。LRMS m/z MH
+=305.1。
【0318】
製造例2
工程A 化合物(1.3)
【0319】
【化185】
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【0320】
上記製造例1、工程Bからの化合物(1.1)(1当量)、化合物(1.2)(Novabiochem、カタログ番号04−12−5147)(1.03当量)、HOOBt(1.03当量)、N−メチルモルホリン(2.2当量)およびジメチルホルムアミド(70mL/g)の混合物を、−20℃で攪拌した。EDCl(1.04当量)を添加し、反応物を48時間攪拌した。反応混合物を5%KH
2PO
4水溶液中に注ぎ、酢酸エチル(×2)で抽出した。合した有機物を、冷5%K
2CO
3水溶液、次いで5%KH
2PO
4水溶液、次いでブラインで洗浄し、有機層を無水MgSO
4で乾燥した。混合物を濾過し、次いで蒸発させ、濾液を真空下で乾燥し、残渣をEt
2O−ヘキサンとともに粉砕し、濾過して、表題化合物(1.3)(収率86%)を得た、C
25H
39N
3O
7(493.60)、質量スペクトル(FAB)M+1=494.3。
【0321】
工程B 化合物(1.4)
【0322】
【化186】
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【0323】
製造例2、工程Aからの化合物(1.3)(3.0g)を4N HCl/ジオキサン(36mL)で処理し、室温で7分間攪拌した。混合物を1.5Lの冷(5℃)ヘキサン中に注ぎ、攪拌し、次いで0.5時間冷却した。混合物を乾燥雰囲気中で吸引濾過し、採集した固体をさらに乾燥して表題化合物(1.4)(2.3g、収率88%)を得た、C
20H
31N
3O
5・HCl,H
1 NMR(DMSO−d
6/NaOD)δ 7.38(m,5H),5.25(m,1H),4.3−4.1(m,1H),3.8(m,2H),3.4−3.3(m,D
2Oにより不明瞭),1.7−1.1(m,4H),1.35(s,9H),0.83(m,3H)。
【0324】
製造例3
化合物(1.5)
【0325】
【化187】
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【0326】
製造例2、工程Aからの化合物(1.3)を、下記製造例7、工程Aと本質的に同様に処理して、化合物(1.5)を得た。
【0327】
製造例4
化合物(1.6)
【0328】
【化188】
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【0329】
製造例3からの化合物(1.5)を、製造例2、工程Bと本質的に同様に処理して、化合物(1.6)を得た。
【0330】
製造例5
工程A 化合物(2.09)
【0331】
【化189】
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【0332】
−20℃の無水DMF(200mL)およびCH
2Cl
2(150mL)中のジメチルアミンヒドロクロリド(1.61g、19.7mmol)、N−Boc−フェニルグリシン、化合物(2.08)(4.50g、17.9mmol、Bachem Co. #A-2225)、HOOBt(3.07g、18.8mmol)およびEDCl(4.12g、21.5mmol)の溶液に、NMM(5.90mL、53.7mmol)を添加した。この温度で30分間攪拌した後、反応混合物を一晩(18時間)冷凍庫中に保持した。次いで、それを室温に加温し、EtOAc(450mL)、ブライン(100mL)および5%H
3PO
4(100mL)を添加した。層を分離後、有機層を5%H
3PO
4(100mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2×150mL)、水(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して白色固体として化合物(2.09)(4.86g)を得、これをさらに精製せずに使用した。
【0333】
工程B 化合物(2.1)
【0334】
【化190】
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【0335】
製造例5、工程Aからの化合物(2.09)(4.70g、粗)を、4N HCl(60mL、240mmol)に溶解し、得られた溶液を室温で攪拌した。反応の進行をTLCによりモニターした。4時間後、溶液を真空下で濃縮し、化合物(2.1)を白色固体として得、さらに精製せずに次の反応で使用した。LRMS m/z MH
+=179.0。
【0336】
製造例6
工程A 化合物(2.2)
【0337】
【化191】
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【0338】
製造例2、工程Aと本質的に同様にして、フェニルグリシンt−ブチルエステルヒドロクロリドの代わりにフェニルグリシンN,N−ジメチルアミドヒドロクロリドを用いて、化合物(2.2)を製造した、質量スペクトル(FAB)M+1=465.3。
【0339】
工程B 化合物(2.3)
【0340】
【化192】
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【0341】
工程Aからの化合物(2.2)(1.85g)を、1時間室温で4N HCl/ジオキサン(50mL)と反応させた。混合物を20℃水浴中で真空下で蒸発させし、イソプロピルエーテル下で粉砕し、濾過し、乾燥して、化合物(2.3)(1.57g、収率98%)を得た、C
18H
28N
4O
4・HCl、質量スペクトル(FAB)M+1=365.3。
【0342】
製造例7
工程A 化合物(2.4)
【0343】
【化193】
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【0344】
ジクロロメタン(60mL)中の製造例5、工程Aからの化合物(2.2)(2.0g)の溶液を、ジメチルスルホキシド(3.0mL)および2,2−ジクロロ酢酸(0.70mL)で処理した。攪拌混合物を5℃に冷却し、次いで1Mジシクロヘキシルカルボジイミド/ジクロロメタン溶液(8.5mL)を添加した。冷浴をはずし、混合物を22時間攪拌した。次いで、2−プロパノール(0.5mL)を添加し、さらに1時間攪拌した。混合物を濾過し、次いで氷冷0.1N NaOH(50mL)、次いで氷冷0.1N HCl(50mL)、次いで5%KH
2PO
4水溶液、次いで飽和ブラインで洗浄した。有機溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで濾過した。濾液を蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、酢酸エチルで溶出して、化合物(2.3)を得た(1.87g、収率94%)、C
23H
34N
4O
6、質量スペクトル(FAB)M+1=463.3。
【0345】
工程B 化合物(2.5)
【0346】
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0347】
製造例2、工程Bと本質的に同様にして、化合物(2.5)を製造した。
【0348】
製造例8
工程A 化合物(3.1)
【0349】
【化195】
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【0350】
フラスコ中で、N−Cbz−ヒドロキシプロリンメチルエステル(Bachem Biosciences, Incorporated, King of Prussia, Pennsylvaniaから入手可能)、化合物(3.01)(3.0g)、トルエン(30mL)および酢酸エチル(30mL)を合した。混合物を激しく攪拌し、次いで、NaBr/水(1.28g/5mL)の溶液を添加した。これに、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシフリーラジカル(TEMPO、17mg、Aldrich Chemicals, Milwaukee, Wisconsin)を添加した。攪拌混合物を5℃に冷却し、次いで酸化体の調製溶液[市販の漂白剤、クロロックス(Clorox
R)(18mL)、NaHCO
3(2.75g)および水で40mLとする]を0.5時間にわたって滴下した。これに2−プロパノール(0.2mL)を添加した。有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を合し、2%チオ硫酸ナトリウム、次いで飽和ブラインで洗浄した。有機溶液を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、濾液を真空下で蒸発させて、次の反応に適した淡黄色ゴム(2.9g、収率97%)を得た、C
14H
15NO
5(277.28)、質量スペクトル(FAB)M+1 =278.1。
【0351】
工程B 化合物(3.2)
【0352】
【化196】
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【0353】
上記工程Aからの化合物(3.1)(7.8g)を、ジクロロメタン(100mL)に溶解し、15℃に冷却した。この混合物に、まず1,3−プロパンジチオール(3.1mL)、次いで新たに蒸留した三フッ化ホウ素エーテル錯化合物(3.7mL)を添加した。混合物を室温で18時間攪拌した。激しく攪拌しながら、K
2CO
3/水(2g/30mL)の溶液を注意深く添加し、次いで飽和NaHCO
3(10mL)を添加した。有機層を水層(pH〜7.4)から分離し、水(10mL)、次いでブラインで洗浄した。有機溶液を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに供し、トルエン、続いてヘキサン−Et
2Oの勾配(2:3〜0:1)で溶出して、褐色油状物を得た(7.0g、収率68%)、C
17H
21NO
4S
2(367.48)、質量スペクトル(FAB)M+1=368.1。
【0354】
工程C 化合物(3.3)
【0355】
【化197】
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【0356】
20℃のアセトニトリル(800mL)中の上記工程Bからの化合物(3.2)(45g)の溶液を、新たに蒸留したヨードトリメチルシラン(53mL)ですぐに処理した。反応物を30分間攪拌し、次いで、ジ−t−ブチルジカーボネート(107g)、エチルエーテル(150mL)およびジイソプロピルエチルアミン(66.5mL)の新たに調製した溶液中に注いだ。混合物をさらに30分間攪拌し、次いでヘキサン(2×500mL)で洗浄した。酢酸エチル(1000mL)を下方のアセトニトリル層に添加し、次いで層を10%KH
2PO
4水溶液(2×700mL)およびブラインで洗浄した。濾液を25℃水浴中で真空下で蒸発させ、新たな酢酸エチル(1000mL)中に取り出し、0.1N HCL、0.1N NaOH、10%KH
2PO
4水溶液およびブラインで連続的に洗浄した。有機溶液を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣(66g)をシリカゲル(2kg)のクロマトグラフィーに供し、ヘキサン(2L)、次いでEt
2O/ヘキサン(55:45、2L)、次いでEt
2O(2L)で溶出して、オレンジ色ゴムを得、これを放置してゆっくりと結晶化させた(28g、収率69%)、C
14H
23NO
4S
2(333.46)、質量スペクトル(FAB)M+1=334.1。
【0357】
工程D 化合物(3.4)
【0358】
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
【0359】
20℃のジオキサン(150mL)中の上記工程Cからの化合物(3.3)(11g)の溶液を、1N LiOH水溶液(47mL)で処理し、30時間攪拌した。混合物を30℃水浴中で真空下半分の容量まで濃縮した。残留物を水(300mL)で希釈し、Et
2O(2×200mL)で抽出した。水層を12N HCl(3〜4mL)を用いてpH約4まで酸性化し、酢酸エチルで抽出し、ブラインで洗浄した。有機溶液を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させて、化合物(3.4)(8.1g、78%)を得た、C
13H
21NO
4S
2(319.44)、質量スペクトル(FAB)M+1=320.1。
【0360】
工程E 化合物(3.5)
【0361】
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
【0362】
ジオキサン(5mL)中の上記工程Cからの化合物(3.3)(1g)の溶液に、4N HCl−ジオキサン溶液(50mL)を添加した。混合物を1時間激しく攪拌した。混合物を25℃水浴中で真空下で蒸発させた。残渣をEt
2Oとともに粉砕し、濾過して、表題化合物(0.76g、収率93%)を得た、C
9H
15NO
2S
2・HCl(269.81)、質量スペクトル(FAB)M+1=234.0。
【0363】
製造例9
工程A 化合物(3.6)
【0364】
【化200】
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【0365】
製造例8、工程Bと本質的に同じ手順に従い、プロパンジチオールの代わりにエタンジチオールを用いて化合物(3.6)を得た。
【0366】
工程B 化合物(3.7)
【0367】
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
【0368】
製造例8、工程Cと本質的に同じ手順に従い、化合物(3.2)の代わりに化合物(3.6)を用いて、生成物である化合物(3.7)を得た。
【0369】
工程C 化合物(3.8)
【0370】
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
【0371】
製造例8、工程Dと本質的に同じ手順に従い、化合物(3.3)の代わりに化合物(3.7)を用いて、生成物である化合物(3.8)を得た。
【0372】
工程D 化合物(3.9)
【0373】
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
【0374】
製造例8、工程Eと本質的に同じ手順に従い、化合物(3.3)の代わりに化合物(3.7)を用いて、生成物である化合物(3.9)を得た。
【0375】
製造例10
工程A 化合物(4.1)
【0376】
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
製造例2、工程Aと本質的に同様にして、化合物(4.1)を製造した、C
33H
48N
4O
9S
2 (708.89)。
【0378】
工程B 化合物(4.2)
【0379】
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
【0380】
製造例2、工程Bと本質的に同様にして、化合物(4.2)を製造した、質量スペクトル(FAB)M+1=609.3。
【0381】
工程C 化合物(4.3)
【0382】
【化206】
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【0383】
製造例2、工程Aと本質的に同様にして、化合物(4.3)を製造した、C
41H
61N
5O
10S
2(708.89)、質量スペクトル(FAB)M+1=709.3。
【0384】
工程D 化合物(4.4)
【0385】
【化207】
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【0386】
製造例7、工程Aと本質的に同様にして、化合物(4.4)を製造した。
【0387】
製造例11
工程A 化合物(4.5)
【0388】
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
【0389】
製造例2、工程Aと本質的に同様にして、化合物(4.5)を製造した。
【0390】
工程B、化合物(4.6)
【0391】
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
【0392】
製造例2、工程Bと本質的に同様にして、化合物(4.6)を製造した。
【0393】
工程C、化合物(4.7)
【0394】
【化210】
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【0395】
製造例2、工程Aと本質的に同様にして、製造例12からの化合物(4.9)を、上記工程Bからの化合物(4.6)と反応させて、化合物(4.7)を得た。
【0396】
工程D、化合物(4.8)
【0397】
【化211】
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【0398】
製造例7、工程Aと本質的に同様にして、化合物(4.8)を製造した。
【0399】
製造例12
化合物(4.9)
【0400】
【化212】
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【0401】
5℃のL−シクロヘキシルグリシン(4.02)(1.0当量)、ジメチルホルムアミド(20mL/g)およびジイソプロピルエチルアミン(1.1当量)の溶液を、イソブチルクロロホルメート(4.01)(1.1当量)で処理する。冷浴をはずし、6時間攪拌する。反応混合物を5%KH
2PO
4水溶液中に注ぎ、酢酸エチル(2×)で抽出する。合した有機物を、冷5%K
2CO
3水溶液、次いで5%KH
2PO
4水溶液、次いでブラインで洗浄し、有機物を無水MgSO
4で乾燥する。混合物を濾過し、濾液を真空下で蒸発させ、必要であれば残渣をクロマトグラフィーに供するか、あるいは残渣をEt
2O−ヘキサンとともに粉砕し、濾過して、表題化合物(4.9)を得る、C
13H
23NO
4(257.33)。
【0402】
製造例13
化合物(13.1)
【0403】
【化213】
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【0404】
製造例12と本質的に同様にして、L−シクロヘキシルグリシン(4.01)の代わりにL−O−ベンジルトレオニン(13.02)(Wang et al, J.Chem.Soc., Perkin Trans. 1 (1997) No.5, 621-624)を用いて、化合物(13.1)を製造する、C
16H
23NO
5(309.36)、質量スペクトル(FAB)M+1=310.2。
【0405】
製造例14
【0406】
【化214】
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【0407】
製造例11、工程Dからの化合物(4.8)(1.0g)を、2時間無水トリフルオロ酢酸−ジクロロメタン(1:1、50mL)の溶液と反応させた。溶液をキシレン(100mL)で希釈し、真空下で蒸発させた。残渣をEt
2Oとともに粉砕し、濾過して、表題化合物(5.1)(0.9g)を得た、C
37H
53N
5O
9S
2(775.98)、質量スペクトル(FAB)M+1=776.5。
【0408】
工程B 化合物(5.2)
【0409】
【化215】
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【0410】
製造例2、工程Aと本質的に同様にして、化合物(5.1)をアンモニア(0.5M、1,4−ジオキサン溶液)と反応させ、表題化合物(5.2)を得た、C
37H
54N
6O
8S
2(774.99)、質量スペクトル(FAB)M+1=775.4。
【0411】
製造例15
【0412】
【化216】
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【0413】
製造例14、工程Aからの化合物(5.1)(0.15g)、N,N−ジメチルアミン(0.12mLの2M THF溶液)、ジメチルホルムアミド(10mL)およびPyBrOPカップリング試薬(0.11g)の混合物を5℃に冷却し、次いでジイソプロピルエチルアミン(DIEAまたはDIPEA、0.12mL)を添加した。混合物を1分間冷却して攪拌し、次いで室温で6時間攪拌した。反応混合物を冷5%H
3PO
4水溶液(50mL)中に注ぎ、酢酸エチル(2×)で抽出した。合した有機物を、冷5%K
2CO
3水溶液、次いで5%KH
2PO
4水溶液、次いでブラインで洗浄した。有機溶液を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに供し、MeOH−CH
2Cl
2で溶出して、表題化合物(5.3)を得た、C
39H
58N
6O
8S
2(803.05)、質量スペクトル(FAB)M+1=803.5.。
【0414】
製造例16
工程A 化合物(6.2)
【0415】
【化217】
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【0416】
製造例2、工程Aと本質的に同様にして、化合物(6.1)ヒドロキシプロリンベンジルエステルヒドロクロリドを、製造例12からの化合物(4.9)と反応させて、表題化合物(6.2)を得た、C
25H
36N
2O
6(460.56)、質量スペクトル(FAB)M+1=461.2。
【0417】
工程B 化合物(6.3)
【0418】
【化218】
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【0419】
製造例8と本質的に同様にして、化合物(6.3)を製造した、C
25H
34N
2O
6(458.55)、質量スペクトル(FAB)M+1=459.2。
【0420】
工程C 化合物(6.4)
【0421】
【化219】
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【0422】
工程Bからの化合物(6.3)(1g)、10%Pd/C(0.05g)およびEtOH(100mL)の混合物を、6時間1気圧のH
2下で攪拌した。混合物を濾過し、真空下で蒸発乾固して、表題化合物(6.4)(0.77g)を得た、C
18H
28N
2O
6(368.42)質量スペクトル(FAB)M+1=369.2。
【0423】
製造例17
工程A 化合物(7.1)
【0424】
【化220】
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【0425】
製造例16、工程Cからの化合物(6.4)を、製造例2、工程Aと本質的に同様にして、製造例6、工程Bからの化合物(2.3)と反応させて、化合物(7.1)を得た、C
36H
54N
6O
9(714.85)、質量スペクトル(FAB)M+1=715.9。
【0426】
工程B 化合物(7.2)
【0427】
【化221】
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【0428】
化合物(7.1)を、製造例7、工程Aと本質的に同様に反応させて、化合物(7.2)を得た、C
36H
52N
6O
9(712.83)、質量スペクトル (FAB)M+1=713.5。
【0429】
工程C 化合物(7.3)
【0430】
【化222】
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【0431】
上記工程Bからの化合物(7.2)を、製造例8、工程Bと本質的に同様にして1,4−ブタンジチオールと反応させて、表題化合物(7.3)を得た、C
40H
60N
6O
8S
2(817.07)、質量スペクトル(FAB)M+1=817.5。
【0432】
上記手順を用いて、添付の表2にある化合物を製造した。本明細書に添付の全ての表ならびに本明細書中の実施例およびスキームに対する一般的事項として、実施例および表における化学構造中の満たされていない原子価を有するいずれかの開放末端窒素原子はNHをいい、または末端窒素の場合−NH
2をいう。同様に、実施例および表における化学構造中の満たされていない原子価を有するいずれかの開放末端酸素原子は−OHをいう。
【0433】
固相合成:
固相カップリング反応の一般的手順
合成を、底にポリプロピレンフリットを備えたポリプロピレンシリンジカートリッジから構築された反応容器中で実施した。Fmoc保護アミノ酸を、標準的な固相技術でカップリングした。各反応容器に100mgの出発Fmoc−Sieber樹脂(約0.035mmol)を負荷した。樹脂を2mLのDMFで洗浄した(2回)。Fmoc保護基をDMF中20%v/vピペリジン溶液2mLでの20分間の処理によって除去した。樹脂を2mLのDMFで洗浄した(4回)。カップリングをDMF(2mL)中で、0.1mmolのFmoc−アミノ酸、0.1mmolのHATU[O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]および0.2mmolのDIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)を使用して実施した。2時間振盪後、反応容器を排出し、樹脂を2mLのDMFで洗浄した(4回)。カップリングサイクルを次のFmoc−アミノ酸またはキャッピング基を用いて反復した。
【0434】
固相Dess−Martin酸化の一般的手順
合成を、底にポリプロピレンフリットを備えたポリプロピレンシリンジカートリッジから構築された反応容器中で実施した。樹脂結合ヒドロキシ化合物(約0.03mmol)を、2mLのDCM中の0.12mmolのDess−Martinペルヨージナンおよび0.12mmolのt−BuOHの溶液で4時間処理した。樹脂を2mLのDCM中20%v/viPrOH溶液、THF、水中50%v/vTHF溶液(4回)、THF(4回)およびDCM(4回)で洗浄した。
【0435】
製造例18
N−Fmoc−2’,3’−ジメトキシフェニルグリシン 化合物(901)の製造
【0436】
【化223】
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【0437】
水(15mL)中のシアン化カリウム(1.465g、22.5mmol)および炭酸アンモニウム(5.045g、52.5mmol)の溶液に、エタノール(15mL)中の2,3−ジメトキシベンズアルデヒド901A(2.5g、15mmol)の溶液を添加した。反応混合物を40℃で24時間加熱した。溶液の容量を減圧下で蒸発させることにより10mLに減じた。濃塩酸(15mL)を添加し、化合物901Bを白色沈殿として得た。化合物901Bを濾過によって単離した(2.2g、9.3mmol)。化合物901Bを10%w/w水酸化ナトリウム水溶液(15mL)に溶解し、得られた溶液を還流温度で24時間加熱した。濃塩酸を添加し、pHを中性(pH7)に調整した。化合物901Cを含有する得られた溶液を減圧下で蒸発させた。残渣を5%w/w重炭酸ナトリウム水溶液(150mL)に溶解した。溶液を氷浴中で0℃に冷却し、1,4−ジオキサン(30mL)および1,4−ジオキサン(30mL)中の9−フルオレニルメチルスクシンイミジルカーボネート(2.7g、8mmol)の溶液を0℃で添加した。反応混合物を室温に加温し、室温で24時間撹拌した。1,4−ジオキサンを減圧下で蒸発させた。水溶液をジエチルエーテルで洗浄した。濃塩酸を添加し、pHを酸性(pH1)に調整した。酢酸エチルを添加し、有機層を水およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させて、所望の化合物901を白色泡沫状固体として得た(3.44g、709mmol)。MS(LCMS−電子スプレイ)434.1 MH
+。
【0438】
製造例19
化合物(801)
【0439】
【化224】
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【0440】
ドライアイス−アセトン浴中で−30℃に冷却した無水DCM(22mL)中のN−Fmoc−フェニルアラニン801A(5g、12.9mmol)の溶液に、N−メチルピロリジン(1.96mL、16.1mmol)およびメチルクロロホルメート(1.2mL、15.5mmol)を順次添加した。反応混合物を−30℃で1時間撹拌し、無水DCM(8mL)中のN,O−ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(1.51g、15.5mol)およびN−メチルピロリジン(1.96mL、16.1mmol)の溶液を添加した。反応混合物を室温に加温し、室温で一晩撹拌した。トルエンを添加し、有機層を希塩酸、重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させて、化合物801B(4g、9.29mmol)を得た。
【0441】
ドライアイス−アセトン浴中で−20℃に冷却した無水トルエン(8mL)中のRed−Al(6.28mL、21.4mmol)の溶液に、無水トルエン(12mL)中の化合物801B(4g、9.29mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−20℃で1.5時間撹拌した。有機層を希塩酸、重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、粗生成物801Cをさらに精製せずに次の反応において使用した。
【0442】
ヘキサン(15mL)中の化合物801C(約9.29mmol)の溶液に、水(4mL)中のシアン化カリウム(24mg、0.37mmol)およびテトラブチルアンモニウムヨージド(34mg、0.092mmol)の溶液ならびにアセトンシアノヒドリン(1.27mL、13.9mmol)を順次添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌した。酢酸エチルを添加し、有機層を水およびブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させて、化合物801D(2.4g、6.03mmol)を得た。
【0443】
1,4−ジオキサン(11mL)中の化合物801D(2.4g、6.03mmol)の溶液に濃塩酸(11mL)を添加した。反応混合物を80℃で3時間加熱した。酢酸エチル(25mL)および水(25mL)を添加した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させて、所望の化合物801を白色泡沫状固体として得た(2g、4.8mmol)。MS(LCMS−電子スプレイ)418.1 MH
+。
【0444】
スキーム8
【0445】
【化225】
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【0446】
実施例(301J):
スキーム8 化合物(301J)
【0447】
【化226】
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【0448】
100mgのFmoc−Sieber樹脂(0.03mmol)を用いて開始して固相カップリング反応の一般的手順に従い、樹脂結合化合物301B、301C、301D、301E、301Fおよび301Gを製造した。固相Dess−Martin酸化の一般的手順に従い、樹脂結合化合物301Gを樹脂結合化合物301Hに酸化した。樹脂結合化合物301Hを、5分間DCM中のTFAの2%v/v溶液4mLで処理した。濾液を1mLのAcOHに添加し、溶液を真空遠心分離により濃縮して、化合物301J(0.0069g、収率29%)を得た。MS(LCMS−電子スプレー)771.2 MH
+。
【0449】
上記で詳述した固相合成技術、および式1の化合物における種々の官能基に関して以下の部分を用いて、表3中の化合物を製造した:
【0450】
−W−:
【0451】
【化227】
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Y−W−:
【0452】
【化228】
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【0453】
【化229】
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【0454】
【化230】
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【0455】
【化231】
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【0456】
【化232】
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【0457】
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
【0458】
【化234】
[この文献は図面を表示できません]
【0459】
【化235】
[この文献は図面を表示できません]
【0460】
【化236】
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【0461】
【化237】
[この文献は図面を表示できません]
【0462】
【化238】
[この文献は図面を表示できません]
【0463】
【化239】
[この文献は図面を表示できません]
【0464】
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
【0465】
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
【0466】
【化242】
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【0467】
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
【0469】
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
【0471】
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
【化248】
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【0473】
【化249】
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−R
4−:
【0474】
【化250】
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−Z−:
【0475】
【化251】
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−R
3:
【0476】
【化252】
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【0477】
【化253】
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【0478】
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
【0479】
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
−R
2:
【0485】
【化261】
[この文献は図面を表示できません]
−R
1:
【0486】
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
−R
5:
【0487】
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
−R
7:
【0488】
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
−R
9:
【0489】
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
−R
10:
【0490】
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
−R
1’:
【0491】
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
−R2’:
【0492】
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
【0493】
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
【0494】
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
【0495】
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
【0496】
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
【0497】
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
【0498】
表3.固相合成によって製造した化合物
【0499】
【表19】
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【0500】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0501】
【表21】
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【0502】
【表22】
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【0503】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0504】
【表24】
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【0505】
【表25】
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【0506】
【表26】
[この文献は図面を表示できません]
【0507】
【表27】
[この文献は図面を表示できません]
【0508】
【表28】
[この文献は図面を表示できません]
【0509】
【表29】
[この文献は図面を表示できません]
【0510】
【表30】
[この文献は図面を表示できません]
【0511】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0512】
【表32】
[この文献は図面を表示できません]
【0513】
【表33】
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【0514】
【表34】
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【0515】
【表35】
[この文献は図面を表示できません]
【0516】
【表36】
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【0517】
【表37】
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【0518】
【表38】
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【0519】
【表39】
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【0520】
【表40】
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【0521】
【表41】
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【0522】
【表42】
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【0523】
【表43】
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【0524】
【表44】
[この文献は図面を表示できません]
【0525】
【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【0526】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【0527】
【表47】
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【0528】
【表48】
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【0529】
【表49】
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【0530】
【表50】
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【0531】
【表51】
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【0532】
【表52】
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【0533】
【表53】
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【0534】
【表54】
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【0535】
【表55】
[この文献は図面を表示できません]
【0536】
【表56】
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【0537】
【表57】
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【0538】
製造したさらなる化合物およびそれらの活性(Ki
*)範囲を、添付の表4および5に示す。表4および5中の化合物を製造するのに使用した手順を下記で概説する。
【0539】
I)表4および5中の化合物のための中間体の合成:
実施例1.4,4−ジメチルプロリンメチルエステル(H−Pro(4,4−diMe)−OMe)の合成
【0540】
【化274】
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【0541】
工程1.tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−メチル−L−ピログルタメート(Boc−PyroGlu(4−メチル)−OtBu)の合成:
【0542】
【化275】
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【0543】
−78℃で攪拌中のTHF(200mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−ピログルタメート(11.5g、40mmol)の溶液に、THF(42mL、42mmol)中のリチウムヘキサメチルジシラジドの1M溶液を5分間にわたって滴下した。30分後、ヨウ化メチル(3.11mL、50mmol)を添加した。−78℃でのさらなる2時間の後に、冷浴をはずし、50%飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)を添加した。溶液を20分間攪拌し、次いでエーテル(3×200mL)で抽出した。合した有機層をブライン(200mL)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)し、濾過し、濃縮した。残渣を、1:1 酢酸エチル/ヘキサンを用いるクロマトグラフィーに供して、異性体混合物(2:1 シス:トランス)としてBoc−PyroGlu(4−メチル)−OtBu(10.6グラム、35.4mmol、88%)を得た。
【0544】
工程2.tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4,4−ジメチル−L−ピログルタメート(Boc−PyroGlu(4,4−ジメチル)−OtBu)の合成
【0545】
【化276】
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【0546】
−78℃で攪拌中のテトラヒドロフラン(20mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−メチル−L−ピログルタメート(1.2g、4.0mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(4.4mL、4.4mmol)中のリチウムヘキサメチルジシラジドの1M溶液を5分間にわたって滴下した。30分後、ヨウ化メチル(0.33mL、5.2mmol)を添加した。−78℃でのさらなる3時間の後、冷浴をはずし、50%飽和塩化アンモニウム水溶液(40mL)を添加した。溶液を20分間攪拌し、次いでエーテル(2×50mL)で抽出した。合した有機層を、水(2×25mL)、飽和重炭酸ナトリウム(2×25mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)し、濾過し、濃縮して、Boc−PyroGlu(4,4−ジメチル)−OtBu(0.673g、54%)を得た。
【0547】
工程3.tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4,4−ジメチルプロリン(Boc−Pro(4,4−ジメチル)−OtBu)の合成
【0548】
【化277】
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【0549】
公知手順の改変:Pedregal, C.; Ezquerra, J.; Escribano, A.; Carreno, M.C.; Garcia Ruano, J.L. Tetrahedron Letters 1994, 35(13), 2053-2056)。
【0550】
−78℃で攪拌中のテトラヒドロフラン(5mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4,4−ジメチルピログルタメート(2.0mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(2.4mL、2.4mmol)中のリチウムトリエチルボロヒドリドの1M溶液を5分間にわたって滴下した。30分後、冷浴をはずし、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(5mL)を添加した。反応混合物を氷/水浴に浸漬し、30%過酸化水素水溶液(10滴)を添加した。溶液を0℃で20分間攪拌し、次いで反応混合物を真空下で濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。水溶液を水(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。有機層を乾燥(Na
2SO
4)し、濾過し、濃縮した。残渣をジクロロメタン(20mL)およびトリエチルシラン(310μL、2.0mmol)に溶解し、次いで−78℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯化合物(270μL、2.13mmol)を滴下した。攪拌を30分間継続した。この時点で、さらなるトリエチルシラン(310μl、2.0mmol)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯化合物(270μL、2.13mmol)を添加した。−78℃でさらに2時間攪拌後、冷浴をはずし、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(4mL)を添加した。5分後、混合物をジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。有機層を乾燥(Na
2SO
4)し、濾過し、濃縮して、Boc−Pro(4,4−ジメチル)−OtBuを得た。
【0551】
工程4.4,4−ジメチルプロリン(H−Pro(4,4−ジメチル)−OH)の合成:
【0552】
【化278】
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【0553】
ジクロロメタン(5mL)およびトリフルオロ酢酸(5mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4,4−ジメチルプロリンの溶液を室温で5時間攪拌した。溶液を濃縮し、高度真空下で乾燥し、さらに精製せずに次の工程に用いた。
【0554】
工程5.N−tert−ブトキシカルボニル4,4−ジメチルプロリン(Boc−Pro(4,4−ジメチル)−OH)の合成:
【0555】
【化279】
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【0556】
ジオキサン(7mL)、アセトニトリル(12mL)およびジイソプロピルエチルアミン(700μL、4mmol)中の4,4−ジメチルプロリントリフルオロ酢酸塩(1.5mmol)の溶液に、アセトニトリル(5mL)中のジ−tert−ブチル−ジカーボネート(475mg、2.18mmol)の溶液を添加した。室温で12時間攪拌後、溶液を真空下で濃縮し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)に溶解し、ジエチルエーテル(3×40mL)で洗浄した。水層をクエン酸を用いてpH=3まで酸性化し、次いでジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。
【0557】
工程6.4,4−ジメチルプロリンメチルエステル塩酸塩(HCl・H−Pro(4,4−ジメチル)−OMe)の合成:
【0558】
【化280】
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【0559】
無水メタノール(8ml)中のBoc−Pro(4,4−diMe)−OH(0.5g、2.06mmol)の溶液に、チオニルクロリド(448 l、6.18mmol)を滴下し、反応物を室温で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮して、無定形固体(377mg、95%)を得た。
【0560】
実施例II.N−tertブトキシカルボニル−4−アルキル−4−メチルプロリンの合成の一般的手順:
【0561】
【化281】
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【0562】
下記工程1〜4に従って、R基がアリルおよびベンジルである化合物を合成した:
【0563】
工程1.tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−アルキル−4−メチル−L−ピログルタメートの合成:
【0564】
【化282】
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【0565】
−78℃で攪拌中のテトラヒドロフラン(170mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−メチル−L−ピログルタメート(10.2g、mmol)(実施例I、工程1参照)の溶液に、テトラヒドロフラン(37.5mL、37.5mmol)中のリチウムヘキサメチルジシラジドの1M溶液を5分間にわたって滴下した。40分後、アルキルハライド(61.4mmol)を添加した。−78℃でのさらなる3時間の後、冷浴をはずし、50%飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)を添加した。溶液を20分間攪拌し、次いでエーテル(2×200mL)で抽出した。合した有機層をヘキサン(150mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(100mL)、水(2×100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中20%酢酸エチルを使用するフラッシュクロマトグラフィーに供して、純粋なtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−アルキル−4−メチル−L−ピログルタメートを得た。
【0566】
工程2.tert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−アルキル−4−メチルプロリンの合成:
【0567】
【化283】
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【0568】
公知手順の改変:Pedregal, C.; Ezquerra, J.; Escribano, A.; Carreno, M.C.; Garcia Ruano, J.L. Tetrahedron Letters (1994) 35(13), 2053-2056)。
【0569】
−78℃で攪拌中のテトラヒドロフラン(40mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−アルキル−4−メチルピログルタメート(16.6mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(20mL、20mmol)中のリチウムトリエチルボロヒドリドの1M溶液を10分間にわたって滴下した。120分後、冷却浴を−25℃に加温した。この時点で、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(40mL)を添加した。反応混合物を氷/水浴に浸漬し、30%過酸化水素水溶液(4mL)を添加した。溶液を0℃で10分間攪拌し、次いで反応混合物を真空下で濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。水溶液を水(300mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。残渣をジクロロメタン(100mL)およびトリエチルシラン(2.6mL、mmol)に溶解し、次いで−78℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯化合物(2.2mL、mmol)を滴下した。攪拌を1時間継続した。この時点で、さらなるトリエチルシラン(2.6mL、mmol)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯化合物(2.2mL、mmol)を添加した。−78℃でさらに4時間攪拌後、冷浴をはずし、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(30mL)および水(150mL)を添加した。5分後、混合物をジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。有機層を乾燥(Na
2SO
4)し、濾過し、濃縮した。
【0570】
工程3.4−アルキル−4−メチルプロリンの合成:
【0571】
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
【0572】
ジクロロメタン(5mL)およびトリフルオロ酢酸(5mL)中のtert−ブチルN−tert−ブトキシカルボニル−4−アルキル−4−メチルプロリンの溶液を室温で5時間攪拌した。トルエンを添加し、溶液を濃縮し、次いで高度真空下で乾燥した。
【0573】
工程4.N−tert−ブトキシカルボニル4−アルキル−4−メチルプロリンの合成:
【0574】
【化285】
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【0575】
ジオキサン(7mL)、アセトニトリル(12mL)およびジイソプロピルエチルアミン(700μL、4mmol)中の4−アルキル−4−メチルプロリントリフルオロ酢酸塩(1.5mmol)の溶液に、アセトニトリル(5mL)中のジ−tert−ブチル−ジカーボネート(475mg、2.18mmol)の溶液を添加した。室温で12時間攪拌後、溶液を真空下で濃縮し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)に溶解し、ジエチルエーテル(3×40mL)で洗浄した。水層を1N塩酸を用いてpH=3まで酸性化し、次いでジクロロメタン(3×40mL)で抽出した。合した有機層を乾燥(Na
2SO
4)し、濾過し、濃縮した。残渣を、1%酢酸を含む1:1 酢酸エチル/ヘキサンを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
【0576】
実施例III.N−tert−ブトキシカルボニル4−プロピル−4−メチルプロリンの合成:
【0577】
【化286】
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【0578】
メタノール(20mL)中のN−tertブトキシカルボニル−4−アリル−4−メチルプロリン(400mg、1.48mmol)(実施例II工程4参照)および10%Pd炭素(400mg)の溶液を、4時間50psiで水素化した。混合物を濾過し、濃縮した。
【0579】
実施例IV.Boc−4−シクロヘキシルプロリンの合成:
【0580】
【化287】
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【0581】
メタノール(15mL)中の市販のBoc−4−フェニルプロリン(750mg)および5%Rh炭素(750mg)の溶液を、24時間50psiで水素化した。混合物を濾過し、濃縮して、730mgの生成物を得た。
【0582】
実施例V.フルオレニルメトキシカルボニル−Pro(4−スピロシクロペンタン)カルボン酸の製造:
【0583】
【化288】
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工程1.Boc−ピログルタミン酸(4−アリル)−tert−ブチルエステルの合成:
【0584】
【化289】
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【0585】
THF(175ml)中の市販のN−Boc−tert−ブチルピログルタメート(10g、35.1mmol)の冷却(−78℃)溶液に、5分間にわたってリチウムヘキサメチルジシラジド(36.8mL、36.8mmol)を添加した。攪拌を30分間継続した。THF(39mL)中のアリルブロミド(6.1ml、70.2mmol)の溶液を第1の溶液に滴下した。−78℃での2時間の後、飽和塩化アンモニウム(50mL)溶液をゆっくり添加することにより反応をクエンチングした。次いで、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、層を分離した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。2:8 酢酸エチル:ヘキサン中でフラッシュカラムクロマトグラフィーを実施して、生成物(6g、53%)を得た。NMR δ ppm (CDCl3):5.7(m,1H),5.1(dd,2H),4.4(m,1H),2.6(m,2H),2.4(m,1H),1.8−2.2(m,1H),1.45(s,9H),1.4(s,9H)。
【0586】
工程2.N−Boc−ピログルタミン酸(4,4−ジアリル)−tert−ブチルエステルの合成:
【0587】
【化290】
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【0588】
上記工程1で得たN−Boc−ピログルタミン酸(4−アリル)−tert−ブチルエステル(2.68g、8.24mmol)を、同様の条件下でのアリルブロミドを用いる第2のアルキル化に供した。15:85 酢酸エチル:ヘキサン中のフラッシュクロマトグラフィーにより、透明油状物として2.13gの生成物(71%)を得た。
【0589】
工程3.Boc−Pro(4,4−ジアリル)−tert−ブチルエステルの合成:
【0590】
【化291】
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パートa:テトラヒドロフラン(14mL)中のBoc−PyroGlu(4,4−ジアリル)−tert−ブチルエステル(2.13g、5.83mmol)の冷却(−78℃)溶液に、リチウムトリエチルボロヒドリド(テトラヒドロフラン中1M、7.29ml、7.29mmol)を5分間にわたって添加した。−78℃での2時間の後、反応物を0℃に加温し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)および30%過酸化水素(20滴)をゆっくり添加することによりクエンチングした。攪拌を20分間継続した。テトラヒドロフランを減圧下で除去し、残存している濃厚白色残渣を水(80ml)で希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮し、さらに精製せずに次の工程に用いた。
【0591】
パートb):ジクロロメタン(14ml)中のパート(a)で得た生成物に、トリエチルシラン(931μl、5.83mmol)、次いで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯化合物(776μl、6.12mmol)を添加した。30分後、さらなるトリエチルシラン(931μl、5.83mmol)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯化合物(776μl、6.12mmol)を添加し、反応物を−78℃で3時間攪拌した。この時点で、飽和重炭酸ナトリウム溶液および水をゆっくり添加することにより反応をクエンチングした。反応混合物をジクロロメタンで抽出し、有機層を乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中15%酢酸エチル中のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、1.07の無色油状物(57%)を得た。NMR δ ppm (CDCl3):5.7−5.8(m,2H),5.1(m,4H),4.1−4.2(2dd’s,1H 回転異性体),3.5−3.3(dd,1H)および3.2(dd,1H)回転異性体,2.2−2.0(m,5H),1.7(m,1H),1.46(s,9H),1.43(s,9H)。
【0592】
工程4.Boc−Pro(4−スピロシクロペンテン)−tert−ブチルエステルの合成:
【0593】
【化292】
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【0594】
ジクロロメタン(66ml)中のBoc−Pro(4,4−ジアリル)−tert−ブチルエステル(1.07g、3.31mmol)に、5%ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウムIVジクロリド(Grubbs触媒)を添加し、混合物を1.5時間還流温度で加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣を、ヘキサン中15%酢酸エチル中のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。黄色油状物を得た(0.57g、53%)。NMR δ ppm(CDCl3):5.56(bs,2H),4.2および4.1(t,1H,回転異性体),3.2−3.5(m,2H),2.2−2.5(m,5H),1.9(dd,1H)1.47および1.46(2s’s,9H,回転異性体),1.45および1.44(2s’s,9H,回転異性体)。
【0595】
工程5.Boc−Pro(4−スピロシクロペンタン)−tert−ブチルエステルの合成:
【0596】
【化293】
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【0597】
メタノール(18ml)、水(4ml)および酢酸(4ml)中のBoc−Pro(4−スピロシクロペンテン)−tert−ブチルエステル(1.12g)の溶液を、パーシェイカー(Parr shaker)中に入れ、10%パラジウム炭素(300mg)の存在下35psiで3時間水素化した。触媒を濾過して除去し、濾液を濃縮して、無色油状物(1.26g)を得た。NMR δ ppm(CDCl3):4.1および4.2(t,1H,回転異性体,3.4(d,1H),3.2(d,1H),2.1(m,1H),1.9(m,1H),1.6−1.7(m,10H),1.5(3s’s,18H,回転異性体)。
【0598】
工程6.Fmoc−Pro(4−スピロシクロペンタン)−カルボン酸の合成:
【0599】
【化294】
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【0600】
Boc−Pro(4−スピロシクロペンタン)−tert−ブチルエステル(1.26、3.9mmol)を、3時間ジクロロメタン(10ml)およびトリフルオロ酢酸(15ml)で処理した。反応混合物を濃縮し、得られた黄色油状物を水(6ml)に溶解した。ジオキサン(6ml)に溶解したフルオレニルメチルスクシニルカーボネート(1.45g、4.3mmol)を、小分けして添加し、次いで炭酸カリウム(2.16g、15.6mmol)を添加した。反応物を18時間攪拌し、濃縮した。残渣を飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で希釈し、ジエチルエーテル(3×10ml)で洗浄した。次いで、水層を1N重硫酸ナトリウム溶液を用いてpH約1まで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、ベージュ色泡沫(1.3g、100%)を得た。
【0601】
実施例VI.Boc−Pro(4t−NH(Fmoc))−OHの合成:
【0602】
【化295】
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【0603】
工程1.N
α−tert−ブトキシカルボニル−シス−4−クロロ−L−プロリンベンジルエステルの合成:
【0604】
【化296】
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【0605】
市販のN−tert−ブトキシカルボニル−トランス−4−ヒドロキシ−プロリン(8.79g、38mmol)、炭酸カリウム(13.0g、94mmol)、臭化ベンジル(4.5ml、38mmol)およびジメチルホルムアミド(150mL)の混合物を、18時間攪拌した。酢酸エチル(100mL)を添加し、次いで濾過した。1M HCl(100mL)を添加することにより、白濁濾液を清澄にした。層を分離し、水層をさらなる酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合した有機層を水(2×50mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。トルエンを粗ベンジルエステルに添加し、溶液を濾過し、再濃縮した。ジクロロメタン(70mL)および四塩化炭素(70mL)、続いてトリフェニルホスフィン(21.11g、80mmol)を添加した。反応混合物を10時間攪拌し、エタノール(7mL)を用いてクエンチングし、さらに5時間攪拌した。溶液を約100mlに濃縮し、次いでジクロロメタン(40mL)を添加し、次いで攪拌しながらエーテル(200mL)を添加した。溶液を4時間冷却し、濾過し、濃縮して黄褐色油状物を得、これを、エーテル/ヘキサン/ジクロロメタン2:2:1を使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、白色固体として表題化合物(9.13g、26.9mmol、71%)を得た。
【0606】
工程2.N
α−tert−ブトキシカルボニル−トランス−4−アジド−L−プロリンベンジルエステルの合成:
【0607】
【化297】
[この文献は図面を表示できません]
【0608】
ジメチルホルムアミド(270mL)中のN
α−tert−ブトキシカルボニル−シス−4−クロロ−L−プロリンベンジルエステル(9.0g、26.5mmol)およびアジ化ナトリウム(7.36g、113mmol)の溶液を、2日間75℃で加熱した。水(100mL)を添加し、反応混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合した有機層を水(3×50mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン1:1を使用するフラッシュクロマトグラフィーにより油状物を精製して、表題化合物(8.59g、24.8mmol、94%)を得た。
【0609】
工程3.Boc−Pro(4t−NH(Fmoc))−OHの合成:
【0610】
【化298】
[この文献は図面を表示できません]
【0611】
エタノール(500mL)中のN−α−t−ブトキシカルボニル−トランス−4−アジド−L−プロリンベンジルエステル(8.59g、24.8mmol)および10%パラジウム炭素(900mg)の混合物を、パー(Parr)水素化装置を使用して14時間50psiで水素化した。混合物を濾過し、濃縮し、メタノール(60mL)に溶解し、再濾過し、濃縮して、無色油状物を得た。油状物を、炭酸ナトリウム(5.31g、50.1mmol)を含有する水(53mL)に溶解し、ジオキサン(60mL)中のフルオレニルメチルスクシニルカーボネート(8.37g、29.8mmol)の溶液を40分間にわたって添加した。反応混合物を室温で17時間攪拌し、次いで濃縮して、ジオキサンを除去し、水(200mL)で希釈した。溶液をエーテル(3×100mL)で洗浄した。クエン酸(注意!発泡する!)および水(100mL)を添加することにより、水溶液のpHを2に調整した。混合物をジクロロメタン(400mL、100mL、100mL)で抽出し、合した有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮して、表題化合物を得た。
【0612】
実施例VII.N−t−ブトキシカルボニル−4−トランス−(N−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノメチル)−L−プロリン(Boc−Pro(4t−MeNHFmoc)−OH)の合成:
【0613】
【化299】
[この文献は図面を表示できません]
【0614】
工程1.tert−ブトキシカルボニルシス−4−ヒドロキシ−L−プロリンベンジルエステル(Boc−Pro(4−シス−OH)−OBn)の合成:
【0615】
【化300】
[この文献は図面を表示できません]
【0616】
ベンゼン(45mL)およびベンジルアルコール(45mL)中のシス−ヒドロキシ−L−プロリン(5g、38.1mmol)の混合物に、p−トルエンスルホン酸一水和物(7.6g、40.0mmol)を添加した。Dean−Starkトラップを用いて水(2ml)を除去しながら、反応混合物を125℃で20時間加熱した。まだ熱い間に溶液を濾過し、次いでエーテル(150ml)を添加した。溶液を室温で3時間、次いで4℃で3時間放冷した。得られた固体を集め、エーテル(100mL)で洗浄し、1時間真空下で乾燥して、13.5グラムの白色固体を得た。固体をジオキサン(40mL)およびジイソプロピルエチルアミン(7.6mL)に溶解し、次いで氷浴を用いて一定反応温度を維持しながら、ジ−tert−ブチル−ジカーボネート(10g、45.8mmol)を5分間にわたって添加した。室温での10時間の後、反応混合物を冷水(200mL)中に注ぎ、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合した有機層を水(3×100mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中40−60%酢酸エチルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより粗生成物を精製して、表題化合物(10.04g、31.24mmol、82%)を得た。
【0617】
工程2.N−t−ブトキシカルボニルシス−4−メシルオキシ−L−プロリンベンジルエステル(Boc−Pro(4−シス−OMs)−OBn)の合成:
【0618】
【化301】
[この文献は図面を表示できません]
【0619】
0℃のピリジン(65mL)中のBoc−Pro(4−シス−OH)−OBn(8.45g、26.3mmol)の溶液に、7分間にわたってメタンスルホニルクロリド(3.4mL、44mmol)を滴下した。反応混合物を2時間にわたって室温に加温し、次いで一晩攪拌した。ピリジン(20mL)中10%水の溶液を15分間にわたって添加し、反応混合物を濃縮した。残渣を水に溶解し、酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。合した有機層を水(2×50mL)、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。得られた残渣をトルエン(100mL)に溶解し、濃縮して、微量のピリジンを除去した。残渣を30分間真空下で乾燥して、表題化合物(10.7g、102%)を得、次いでこれを精製せずに次の工程で使用した。
【0620】
工程3.N−t−ブトキシカルボニル−トランス−4R−シアノ−L−プロリンベンジルエステル(Boc−Pro(4−トランス−CN)−OBn):
【0621】
【化302】
[この文献は図面を表示できません]
【0622】
ジメチルホルムアミド(100mL)中のBoc−Pro(4−シス−OMs)−OBn(10.7g、26.3mmol)およびテトラブチルアンモニウムシアニド(15.0g、56mmol)の溶液を、28時間55℃の油浴中で加熱した。冷却後、水(150mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合した有機層を水(3×100mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(1:1エーテル/ヘキサン)により精製し、次いで酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化して、表題化合物(2.40g、7.26mmol、28%)を得た。
【0623】
工程4.N−t−ブトキシカルボニル−4−トランス−(N−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノメチル)−L−プロリン(Boc−Pro(4t−MeNHFmoc)−OH):
【0624】
【化303】
[この文献は図面を表示できません]
【0625】
上記工程3の化合物(2.31g、7mmol)、水(10mL)、メタノール(85mL)および10%パラジウム炭素(700mg)の混合物を、パー水素化装置を用いて11時間50psiで水素化した。混合物を濾過し、濃縮した。水(15mL)および炭酸ナトリウム(1.5g、14.2mmol)を残渣に添加した。ジオキサン(17mL)中のフルオレニルメチルスクシニルカーボネート(2.36g、7.0mmol)の溶液を5分間にわたって添加し、攪拌を室温で28時間継続した。反応物を15mLの容量まで真空下で濃縮し、水(100mL)を添加した。溶液をエーテル(3×75mL)で洗浄した。クエン酸(約20g、注意!発泡する!)および水(100mL)を添加することにより、水溶液のpHを2に調整した。混合物をジクロロメタン(4×100mL)で抽出し、合した有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。粗生成物は多量の不純物質を含んでおり、これには3工程の精製を要した。粗生成物をジクロロメタン(50mL)およびトリフルオロ酢酸(50mL)に溶解し、5時間攪拌した後、濃縮した。残渣を調製用逆相HPLCにより精製した。純粋な4−(N−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノメチル)プロリントリフルオロ酢酸塩(1.887g、3.93mmol)を、ジオキサン(10mL)、アセトニトリル(20mL)およびジイソプロピルエチルアミン(1.4mL、8mmol)に溶解した。反応混合物に、ジオキサン(5mL)中のジ−tert−ブチルジカーボネート(1.1g、5mmol)の溶液を添加した。18時間攪拌後、クエン酸(注意:発泡する!)および水(100mL)を添加することにより、溶液のpHを2に調整した。混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出し、合した有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮した。粗生成物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)に溶解し、エーテル(3×75mL)で洗浄した。クエン酸を添加することにより、水層をpH=3に調整し、次いでジクロロメタン(4×100mL)で抽出した。合した有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮して表題化合物(1.373g、2.94mmol、42%)を得た。
【0626】
実施例VIII.3,4−イソプロピリデンプロリノールの合成:
【0627】
【化304】
[この文献は図面を表示できません]
【0628】
工程1.シクロプロパン化反応(Tetrahedron Lett. 1993, 34(16), 2691および2695):
【0629】
【化305】
[この文献は図面を表示できません]
【0630】
0℃のテトラヒドロフラン(60mL)中のイソプロピルトリフェニル−ホスホニウムヨージド(4.14g、9.58mmol)の攪拌溶液に、5分間にわたってn−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、5.64mL、9.02mmol)を添加した。30分後、テトラヒドロフラン(40mL)中のエナミド((5R,7S)−5−フェニル−5,6,7,7a−テトラヒドロ−6−オキサピロリジン−3−オン)(1.206グラム、6.0mmol)(エナミド出発物質の合成についてはJ.Org.Chem. 1999, 64(2), 547参照)の溶液を10分間にわたって添加した。さらなる10分間の後、冷浴をはずし、反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応物を水(400mL)中に注ぎ、ジエチルエーテル(400mL)および酢酸エチル(2×400mL)で抽出した。合した有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して所望の粗生成物を得た。3:5:2酢酸エチル/ヘキサン/塩化メチレンを用いて溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、純粋なシクロプロパン化生成物(750mg、3.08mmol、51%)を得た。
【0631】
工程2.3,4−イソプロピリデンプロリノールP[3,4−(ジMe−シクロプロピル)]−アルコール)の合成(J.Org.Chem. (1999) 64(2), 330):
【0632】
【化306】
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【0633】
上記工程1で得た生成物(1.23グラム、5.06mmol)および水素化アルミニウムリチウム(THF中1.0M、15mL、15mmol)の混合物を5時間還流温度で加熱した。0℃に冷却後、15分間にわたって飽和硫酸ナトリウム水溶液(1.5mL)を滴下することにより、残存する水素化アルミニウムを注意深くクエンチングした。混合物を酢酸エチル(40mL)で希釈し、次いでceliteを通して濾過した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗N−ベンジルアミノアルコール(1.25グラム)を得、これをさらに精製せずに次の工程に用いた。10%Pd/C(1グラム)を含む1:1酢酸:酢酸エチル(30mL)中の粗N−ベンジルアミノアルコール(1.25グラム、5.06mmol)の溶液を、パー水素化装置を用いて16時間50psiで水素化した。反応混合物を濾過して炭素ベースの触媒を除去し、濾液を濃縮した。残渣を水(30mL)に溶解し、50%NaOHを用いてpHを13に調整した。混合物をエーテル(3×60mL)で抽出した。合した抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗アミノアルコール(485mg、3.43mmol)を得た。この物質をさらに精製せずに次の工程に用いた。
【0634】
実施例IX.iBoc−G(Chx)−Pro(3,4−イソプロピリデン)−カルボン酸の合成:
【0635】
【化307】
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【0636】
工程1.イソブチルオキシカルボニル−シクロヘキシルグリシン(iBoc−G(Chx)−OH)の合成:
【0637】
【化308】
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【0638】
アセトニトリル(320ml)および水(320ml)中の市販のシクロヘキシルグリシンヒドロクロリド(15g、77.4mmol)の溶液に、炭酸カリウムを添加した。イソブチルクロロホルメート(11.1ml、85.1mmol)を透明溶液に15分間にわたって添加し、反応物を17時間攪拌した。アセトニトリルを減圧下で除去し、残存する水層をエーテル(100ml)で2回抽出した。次いで、6N塩酸を用いて水層をpH1まで酸性化し、ジクロロメタン(3×300ml)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色固体として18.64g(94%)の生成物を得た。
【0639】
工程2.イソブチルオキシカルボニル−シクロヘキシルグリシル−3,4−イソプロピリデンプロリン(iBoc−G(Chx)−P[3,4−(ジMe−シクロプロピル)]−OH)の合成:
【0640】
【化309】
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a)カップリング工程
アセトニトリル(20mL)中のiBoc−G(Chx)−OH(890mg、3.45mmol)の溶液に、HATU(1.33g、3.5mmol)、HOAt(476mg、3.5グラム)、次いでジイソプロピルエチルアミン(2.5mL、14mmol)を添加した。2分後、3,4−イソプロピリデンプロリノール(485mg、3.43mmol)を添加し、反応混合物を一晩攪拌した。飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加した後、エーテルおよび酢酸エチルで抽出した。合した有機層を乾燥し、濾過し、濃縮した。1:1酢酸エチル/ヘキサンで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、純粋なジペプチドアルコールiBoc−G(Chx)−3,4−イソプロピリデンプロリノール(870mg、2.3mmol、67%)を得た。
【0641】
b)ジョーンズ酸化工程
0℃で攪拌中のアセトン(2mL)中のジペプチドアルコールiBoc−G(Chx)−3,4−イソプロピリデンプロリノール(100mg、0.26mmol)の溶液に、5分間にわたってジョーンズ試薬(300μL)を滴下した。[ジョーンズ試薬:三酸化クロム(13.4g)および濃硫酸(11.5mL)から製造、水で希釈して全容量50mLとする。]0℃で3時間攪拌後、イソプロパノール(500μL)を添加し、攪拌をさらに10分間継続した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×70mL)で抽出した。合した有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して、ジペプチドiBoc−G(Chx)−3,4−イソプロピリデンプロリン(100mg、0.25mmol、96%)を得た。
【0642】
実施例X.N−Cbz−3,4−メタノプロリンの合成:
【0643】
【化310】
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工程1.N−ベンジル−3,4−メタノプロリノールの合成:
【0644】
【化311】
[この文献は図面を表示できません]
【0645】
ベンジリデン出発物質(J.Org.Chem. 1999, 64(2), 547)(4.6グラム、21.4mmol)および水素化アルミニウムリチウム(THF中1.0M、64mL、64mmol)の混合物を、5時間還流温度で加熱した。0℃に冷却後、15分間にわたって飽和硫酸ナトリウム水溶液(5mL)を滴下することにより、残存する水素化アルミニウムを注意深くクエンチングした。混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、次いでceliteを通して濾過した。濾液を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗N−ベンジルアミノアルコール(3.45グラム)を得、これをさらに精製せずに次の工程に用いた。
【0646】
工程2.N−ベンジルオキシカルボニル−3,4−メタノプロリノール(CBz−P(3,4−CH2)−オール)の合成:
【0647】
【化312】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
10%Pd/C(300mg)を含むメタノール(120mL)および濃HCl(1.5mL)中の粗N−ベンジルアミノアルコール(3グラム、14.76mmol)の溶液を、50psiで16時間水素化した。反応混合物を濾過して炭素ベースの触媒を除去し、濾液を濃縮した。残渣を水/ジオキサン(100mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(3.2mL)を添加した。ベンジルクロロホルメート(2.76mL、16.2mmol)を添加し、反応物を一晩攪拌した。反応混合物を濃縮し、1M HCl(100mL)に溶解し、酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。1:3酢酸エチル/ヘキサンを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、N−Cbz−3,4−メタノプロリノール(2.4g)を得た。
【0649】
工程3.N−ベンジルオキシカルボニル−3,4−メタノプロリン(CBz−P(3,4−CH2)−OH)の合成:
【0650】
【化313】
[この文献は図面を表示できません]
【0651】
0℃で攪拌中のアセトン(68mL)中のN−Cbz−3,4−メタノプロリノール(2.2g、8.90mmol)の溶液に、5分間にわたってジョーンズ試薬(6.6mL)を滴下した。[ジョーンズ試薬:三酸化クロム(13.4g)および濃硫酸(11.5mL)から製造、水で希釈して全容量50mLとする。]0℃で3時間攪拌後、イソプロパノール(11mL)を添加し、攪拌をさらに10分間継続した。反応混合物を水(400mL)で希釈し、酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、N−Cbz−3,4−メタノプロリン(2.25g、96%)を得た。
【0652】
実施例XI.Boc−(6S−カルボエトキシメタノ)プロリンの合成:
【0653】
【化314】
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【0654】
公開された手順に従い表題化合物の合成を行った:Marinozzi, M., Nataini, B., Ni, M.H.; Costantino, G.; Pellicciari R. IL Farmaco (1995) 50(5), 327-331。
【0655】
実施例XII.Boc−3−モルホリンカルボン酸の合成:
【0656】
【化315】
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【0657】
公開された手順に従い、表題化合物の合成を行った:Kogami Y., Okawa, K. Bull.Chem.Soc.Jpn. (1987) 60, 2963-2965。
【0658】
実施例XIII.N−tert−ブトキシカルボニル2−アザ−3S−ヒドロキシカルボニル−[2,2,2]−ビシクロオクタンの合成:
【0659】
【化316】
[この文献は図面を表示できません]
【0660】
メタノール(30mL)中の粗2−アザ−2−(1−フェニルエチル)−3S−メトキシカルボニル−[2,2,2]−ビシクロオクタ−5−エン(10mmol)(Tetrahedron (1992) 48(44) 9707-9718)および10%Pd炭素(1g)の溶液を、12N HClを用いて酸性化し、次いでパー水素化装置を用いて16時間50psiで水素化した。反応混合物を濾過して、炭素ベースの触媒を除去し、濾液を濃縮した。残渣を濃HClに溶解し、一晩攪拌した。溶液を濃縮し、アセトニトリル(50mL)に再溶解した。ジイソプロピルエチルアミン(3.5ml)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(1g)を添加した。反応混合物を24時間攪拌し、次いで濃縮した。残渣をCH
2Cl
2および5%硫酸水溶液に溶解した。反応混合物をCH
2Cl
2で抽出し、合した有機層を濃縮した。残渣を10%飽和重炭酸ナトリウムに溶解し、ジエチルエーテル(2×)で洗浄し、5%硫酸水溶液を用いて酸性化した。水層を酢酸エチル(2×)で抽出した。合した酢酸エチル層を乾燥し、濾過し、濃縮して、N−tert−ブトキシカルボニル2−アザ−3S−ヒドロキシカルボニル−[2,2,2]−ビシクロオクタン(650mg)を得た。
【0661】
実施例XIV.イソブチルオキシカルボニル−シクロヘキシルグリシル−4,4−ジメチルプロリン(iBoc−G(Chx)−P(4,4−ジメチル)−OH)の合成:
【0662】
【化317】
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【0663】
工程1.iBoc−G(Chx)−P(4,4−ジメチル)−OMeの合成:
【0664】
【化318】
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【0665】
アセトニトリル(7mL)中のiBoc−G(Chx)−OH(実施例IX、工程1.)(377mg、1.95mmol)の溶液に、HCl・HN−Pro(4,4−ジメチル)−OMe(実施例I、工程6)(377mg、1.95mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(239mg、1.75mmol)、TBTU(845mg、2.63mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(1.35mL、7.8mmol)を、連続して添加した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を、10mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液、1N塩酸溶液およびブラインで2回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色固体(612mg、79%)を得た。
【0666】
工程2.iBoc−G(Chx)−P(4,4−ジメチル)−OHの合成:
【0667】
【化319】
[この文献は図面を表示できません]
【0668】
メタノール(6ml)中の上記工程1で得たメチルエステル(612mg、1.54mmol)を、3時間2M水酸化リチウム(1.16ml)の存在下でけん化した。メタノールを減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルで希釈し、1N塩酸を用いてpH=2まで酸性化した。層を分離し、有機層を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。
【0669】
実施例XV.L−フェニルグリシンジメチルアミドの合成:
【0670】
【化320】
[この文献は図面を表示できません]
【0671】
工程1.N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルグリシンジメチルアミド(CBz−Phg−NMe2)の合成:
【0672】
【化321】
[この文献は図面を表示できません]
【0673】
N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルグリシン(25g、88mmol)をTHF(800mL)に溶解し、−10℃に冷却した。N−メチルモルホリン(9.7mL、88mmol)およびイソブチルクロロホルメート(11.4mL、88.0mmol)を添加し、混合物を1分間攪拌した。ジメチルアミン(100mL、THF中2M)を添加し、反応物を室温に加温した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮して、黄色油状物としてN−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルグリシンジメチルアミド(32.5g)を得た。
【0674】
【化322】
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【0675】
工程2.L−フェニルグリシンジメチルアミド(H−Phg−NMe2)の合成:
上記で得たN−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルグリシンジメチルアミド(32.5g)をメタノール(750ml)に溶解し、10%パラジウム活性炭(3.3g)を添加した。この混合物を、2時間35psi水素下でパール装置で水素化した。反応混合物を濾過し、溶媒を真空下で除去し、残渣をメタノール−ヘキサンから再結晶化して、オフホワイト固体としてフェニルグリシンジメチルアミド(26g)を得た。この物質のeeは、2,3,4,6−テトラ−O−アセチルグルコピラノシルチオイソシアネート誘導体のHPLC分析により>99%であると測定された。
【0676】
実施例XVI.(1−メチルシクロヘキシル)グリシンの合成:
【0677】
【化323】
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工程1.1−メチル−1−ヒドロキシメチルシクロヘキサン
【0678】
【化324】
[この文献は図面を表示できません]
【0679】
0℃のテトラヒドロフラン(300mL)中の1−メチル−1−ヒドロキシカルボニルシクロヘキサン(10g、70mmol)の溶液に、90分間にわたってテトラヒドロフラン(200mL、200mmol)中1Mのジボランを添加した。冷浴をはずし、反応混合物を室温で2日間攪拌した。冷却しながら90分間にわたって飽和重硫酸ナトリウム(10mL)をゆっくりと添加することにより、残存しているボランをクエンチングした。さらなる飽和重硫酸ナトリウム(200mL)を添加し、20分間の攪拌後、水層を除去した。有機層を水および飽和塩化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中20%ジエチルエーテルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、1−メチル−1−ヒドロキシメチルシクロヘキサン(6.17g、48mmol、69%)を得た。
【0680】
工程2.1−メチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒド:
【0681】
【化325】
[この文献は図面を表示できません]
【0682】
0℃のジクロロメタン(150mL)中の1−メチル−1−ヒドロキシメチルシクロヘキサン(6.17g、48mmol)およびトリエチルアミン(20.1mL、144mmol)の溶液に、15分間にわたってジメチルスルホキシド(150mL)中のピリジン三酸化硫黄錯体(22.9g、144mmol)の溶液を添加した。冷浴を2時間にわたって室温に加温した。この時点で、反応混合物を、氷を含むブライン(400mL)中に注いだ。層を分離し、水層をジクロロメタン(200mL)で抽出した。合した有機層をヘキサン(600mL)で希釈し、1M HCl(2×150mL)、飽和塩化ナトリウム(2×100mL)で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、1−メチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒド(1.77g、13.8mmol、29%)を得た。
【0683】
工程3.N−ホルミル−N−グリコシル−1−メチルシクロヘキシル−tert−ブチルアミドの合成:
【0684】
【化326】
[この文献は図面を表示できません]
【0685】
公開された手順(Kunz.H.; Pfrengle, W.; Ruck, K.; Wilfried, S. Synthesis (1991) 1039-1042)に従い、2,3,4−トリ−O−ピバロイル− −D−アラビノシルアミンの合成を実施した。
【0686】
−30℃のテトラヒドロフラン(170mL)中の1−メチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒド(1.17g、8.34mmol)、2,3,4−トリ−O−ピバロイル− −D−アラビノシルアミン(8.3g、20.7mmol)、ギ酸(850μL、22.2mmol)およびtert−ブチルイソシアニド(2.4mL、21.2mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(41mL、20.57mmol)中0.5M塩化亜鉛を添加した。溶液を3日間−20℃で攪拌し、次いで濃縮した。残渣をCH
2Cl
2(500mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(2×500mL)、水(500mL)で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して、透明油状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%酢酸エチル)により純粋な生成物(4.3g、6.6mmol、33%)を得た。
【0687】
工程4.(1−メチルシクロヘキシル)グリシンの合成:
【0688】
【化327】
[この文献は図面を表示できません]
ジクロロメタン(30mL)および飽和無水メタノール性HCl(30mL)中の上記工程3で得た生成物(4.3g、6.6mmol)の溶液を、一晩攪拌した。溶液を濃縮し、残渣を水(100mL)に溶解し、ペンタン(2×100mL)で洗浄した。水層を濃縮し、残渣を6N HCl(50mL)に溶解し、30時間還流温度で加熱した。溶液を濃縮して、粗(1−メチルシクロヘキシル)グリシンヒドロクロリド(790mg、3.82mmol、58%)を得た。
【0689】
実施例XVII.(4,4−ジメチルシクロヘキシル)グリシンの合成:
【0690】
【化328】
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【0691】
工程1.4,4−ジメチルシクロヘキサノンの合成:
【0692】
【化329】
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【0693】
4,4−ジメチルシクロヘキサ−2−エン−1−オン(12mL、91.2mmol)およびDegussa型10%Pd炭素(2g)の混合物を、18時間40psiで水素化した。混合物を濾過し、濃縮した(
1H NMRによって、5:3の比率のケトンおよびアルコールの混合物が示された)。混合物をアセトン(400mL)に溶解し、0℃に冷却した。ジョーンズ試薬(40mL)を30分間にわたって添加し、冷浴をはずした。2日後、過剰のアセトンを蒸発させ、得られた残渣を水およびジエチルエーテルに溶解した。エーテル層を無色になるまで水で洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、4,4−ジメチルシクロヘキサノン(7.4g、58.5mmol、64%)を得た。
【0694】
工程2.4,4−ジメチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒドのメチルエノールエーテルの合成:
【0695】
【化330】
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【0696】
0℃のテトラヒドロフラン(125mL)中のメトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロリド(8.6g)の溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、14.3mL)を10分間にわたって添加した。30分後、反応混合物を−78℃に冷却し、テトラヒドロフラン(50mL)中の4,4−ジメチルシクロヘキサノン(2.45g、19.1mmol)の溶液を20分間にわたって添加した。1時間後、冷浴をはずし、反応物をゆっくりと0℃に加温した。反応物を飽和塩化アンモニウム(50mL)、酢酸エチル(100mL)およびヘキサン(100mL)で希釈した。有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をヘキサン(70mL)とともに10分間攪拌し、濾過した。濾液を濃縮し、ヘキサン中25%酢酸エチルを用いるクロマトグラフィーに供して、表題化合物(1.925g、12.5mmol、65%)を得た。
【0697】
工程3.4,4−ジメチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒド:
【0698】
【化331】
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【0699】
4,4−ジメチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒドのメチルエノールエーテル(1.925g、12.5mmol)(上記工程II)、テトラヒドロフラン(100mL)および6M HCl(20mL)の溶液を、室温で4時間攪拌した。反応混合物をヘキサン、ジエチルエーテル、ブラインおよび水で希釈した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して、4,4−ジメチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒド(1.0g、7.1mmol、57%)を得た。
【0700】
工程4.N−ホルミル−N−グリコシル−4,4−ジメチルシクロヘキシル−tert−ブチルアミドの合成:
【0701】
【化332】
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【0702】
−30℃のTHF(70mL)中の4,4−ジメチルシクロヘキシルカルボキシアルデヒド(1.17g、8.34mmol)、2,3,4−トリ−O−ピバロイル−α−D−アラビノシルアミン(3.43g、8.55mmol)、ギ酸(350μL、9.17mmol)およびtert−ブチルイソシアニド(990μL、8.76mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(17mL、8.5mmol)中0.5M塩化亜鉛を添加した。溶液を2日間−20℃で攪拌し、次いで濃縮した。残渣をジクロロメタン(200mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(2×200mL)、水(200mL)で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して、透明油状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%酢酸エチル)により、純粋な生成物(2.1g、3.3mmol、39%)を得た。
【0703】
工程5.(4,4−ジメチルシクロヘキシル)グリシンの合成:
【0704】
【化333】
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【0705】
ジクロロメタン(20mL)および飽和無水メタノール性HCl(20mL)中の上記工程4で得たUgi生成物(2.1g、3.3mmol)の溶液を一晩攪拌した。溶液を濃縮し、残渣を水(100mL)に溶解し、ペンタン(2×100mL)で洗浄した。水層を濃縮し、残渣を6N HCl(40mL)に溶解し、30時間還流温度で加熱した。溶液を濃縮して、粗(1−メチルシクロヘキシル)グリシンヒドロクロリド(300mg、1.36mmol、41%)を得た。
【0706】
実施例XVIII.Boc−nVal−(CHOH)−Gly−OHの合成:
【0707】
【化334】
[この文献は図面を表示できません]
【0708】
工程1.Boc−ノルバリノールの製造:
【0709】
【化335】
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【0710】
0℃に冷却した、テトラヒドロフラン(461mL)中のBoc−ノルバリン(25.0g、0.115mol)の溶液に、ボラン/テトラヒドロフラン錯体(テトラヒドロフラン中1.0M溶液461mL)を滴下した。0℃での1時間の後、溶液を1.5時間にわたって室温に加温した。TLCによって、反応が完了していることが示された。メタノールを添加して反応をクエンチングした。溶液を濃縮して、泡沫状シロップとして表題化合物(22.56g、96%)を得た。生成物のTLCによって、満足な純度が示された。Rf=0.34(40%酢酸エチル/ヘキサン)。
【0711】
工程2.Boc−ノルバリナールの製造:
【0712】
【化336】
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【0713】
無水ジメチルスルホキシド(153mL)およびトルエン(153mL)中のBoc−ノルバリノール(7.77g、38mmol)に、EDC(73.32g、382mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却後、ジクロロ酢酸(15.8mL、191mmol)を滴下した。滴下完了後、反応物を15分間攪拌した。溶液を2時間にわたって室温まで加温した。反応混合物を濃縮してトルエンを除去し、次いで酢酸エチルに溶解した。溶液を1N重硫酸ナトリウム、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで連続的に洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、粗Boc−ノルバリナールを得、これを直接次の工程に使用した。TLC Rf=0.84(40%酢酸エチル/ヘキサン)。
【0714】
工程3.Boc−nVal−(CHOH)−Gly−OEtの合成:
【0715】
【化337】
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【0716】
ジクロロメタン(83mL)中の粗Boc−ノルバリナール(4.18g、20.77mmol)の溶液に、エチルイソシアノアセテート(2.72ml、24.93mmol)およびピリジン(6.72ml、83.09mmol)を添加した。溶液を0℃に冷却後、トリフルオロ酢酸(4.15ml、41.54mmol)を滴下した。1時間攪拌後、蓋の無い容器中の反応混合物から溶媒を周囲条件下で蒸発させながら、溶液を室温で18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、次いで酢酸エチルに溶解した。溶液を1N重硫酸ナトリウム、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、次いで濃縮した。20%〜40%の酢酸エチル/ヘキサンを用いて溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製して、2.8gの表題化合物を黄色シロップとして得た。低解像度質量分析により、所望の生成物(MH
+333)の存在が確認された。
【0717】
工程4.Boc−nVal−(CHOH)−Gly−OHの合成:
【0718】
【化338】
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【0719】
エタノール(23ml)に溶解した得られた生成物(Boc−nVal−(CHOH)―Gly−OEt)(1.52g、4.70mmol)を、室温で2時間1N水酸化リチウム(18.81ml)を用いてけん化した。反応混合物をDowex
R 50WX8イオン交換樹脂を用いてpH約2まで酸性化し、20分間攪拌し、次いで濾過した。樹脂をエタノールおよび水で充分洗浄し、合した濾液を濃縮して白色泡沫(0.48g、33%)を得た。
【0720】
実施例XVIV.(2R,3S,4S,5S)−tert−ブチルN−CBz−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4,5−メチレン−ヘキサノエートの合成:
【0721】
【化339】
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【0722】
工程1:
【0723】
【化340】
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【0724】
−78℃のTHF(50mL)に溶解したtert−ブチルジエチルホスホノアセテート(4.7mL、20mmol)の溶液に、ヘキサン(12.4mL)中1.6Mのn−ブチルリチウムを添加した。30分後、ジエチルエーテル(100mL)中の(1S,2S)−2−メチルシクロプロピルカルボキシアルデヒド(1g、12mmol)(Barrett, A. G. M.; Doubleday, W. W.; Kasdorf, K.; Tustin, G. J., J. Org. Chem. (1996) 61, 3280)を10分間にわたって添加した。反応物を2時間0℃にそして12時間6℃に加温した。反応を飽和塩化アンモニウム(20mL)を用いてクエンチングし、有機層を分離し、50mLのブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、3.5gの透明油状物を得た。フラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中20%酢酸エチル)により、純粋な不飽和tert−ブチルエステル(1.4g)を得た。
【0725】
工程2:
【0726】
【化341】
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【0727】
n−プロパノール(24mL)中のベンジルカルバメート(3.55g、23.5mmol)の溶液に、水(48mL)中の水酸化ナトリウム(900mg、22.7mmol)の溶液、続いて次亜塩素酸tert−ブチル(2.57mL、22.7mmol)を添加した。15分後、反応物を0℃に冷却し、(DHQ)
2PHAL(350mg、0.45mmol)をn−プロパノール(24mL)中で添加した後、上記からの不飽和tert−ブチルエステル(1.4g)をn−プロパノール(48mL)中で添加した。最後に水(2mL)中のオスミウム酸カリウム(110mg、0.30mmol)を添加すると、溶液は非常に急速に濃緑色に着色し、それは4時間持続した。6時間後、飽和硫酸ナトリウム(50mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合した有機層をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。ヘキサン中20%酢酸エチルを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより、白色固体(316mg)として所望のcBz保護アミノtert−ブチルエステルを得た。
【0728】
工程3.
【0729】
【化342】
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【0730】
9mLのメタノール中のCbz保護アミノtert−ブチルエステル(316mg、0.9mmol)および32mgの10%パラジウム炭素の混合物を、8時間水素化した。混合物を濾過し、濃縮して、透明油状物として遊離アミン(195mg)を得た。
【0731】
実施例XX.1R,2−ジメチルプロピルクロロホルメートの合成:
【0732】
【化343】
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【0733】
市販の2R−ヒドロキシ−3−メチルブタン(410mg、4.65mmol)に、トルエン(1mL、2mmol)中20%のホスゲンの溶液を添加した。溶液を6時間攪拌して、クロロホルメート(2mmol)を生成させ、これを直接すぐに所望のアミンと反応させた。同じ手順によりS−異性体を合成した。
【0734】
II)HCV阻害剤の代表的液相合成
実施例XXI.iBoc−G(Chx)−Pro(4,4−ジメチル)―Leu−(CO)−Gly−Phg−ジメチルアミドの液相合成:
【0735】
【化344】
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【0736】
工程1.tert−ブチルオキシカルボニル−ロイシナール(Boc−Leu−CHO)の合成:
【0737】
【化345】
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【0738】
無水ジクロロメタン(17.5ml)中の市販の(Advanced Chem Tech)Boc−L−ロイシノール(0.78g、3.6mmol)の溶液に、トリエチルアミン(2ml、14.36mmol)を添加し、混合物を0℃に冷却した。ジメチルスルホキシド(17.5ml)、次いでピリジン三酸化硫黄錯体(2.3g、14.36mmol)を添加し、反応物を2時間攪拌した。1:1 酢酸エチル:ヘキサンでのTLCにより、反応の完了を確認した。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルで希釈した。酢酸エチル層を1M塩酸(2×75ml)、次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×75ml)およびブライン(75ml)で洗浄した。有機層を乾燥(硫酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮して、775mgの生成物を得た。
【0739】
工程2.Boc−2−ヒドロキシ−3−アミノ−5−メチルヘキサノイル−グリシンエチルエステル(Boc−Leu−(CHOH)−Gly−OEt)の合成:
【0740】
【化346】
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【0741】
無水ジクロロメタン(24ml)中のBoc−ロイシンアルデヒド(0.77g、3.59mmol)の溶液に、無水ピリジン(1.16ml、14.36mmol)およびエチルイソシアノアセテート(0.4ml、4.66mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(0.55ml、7/18mmol)を2分間にわたって添加した。反応混合物に蓋をして、4℃で4日間および室温で1日間攪拌した。反応混合物をジクロロメタン(350ml)で希釈し、各々75mlの1M塩酸、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで2回洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮した。得られた残渣を、ヘキサン中10%酢酸エチル(800ml)、次いで1:1 ヘキサン中酢酸エチル(800ml)を用いる2”×6”シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーに供した。生成物に対応する分画をプールし、濃縮して、980mg(79%)の生成物を得た。
【0742】
工程3.Boc−Leu−(CHOH)−Gly−OHの合成:
【0743】
【化347】
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【0744】
エタノール(11.3ml)中のBoc−Leu−(CHOH)−Gly−Oet(0.98g、2.83mmol)の溶液に、2M水酸化リチウム(4.25ml)を添加し、反応物を室温で5時間攪拌した。エタノールを減圧下で除去し、水層を酢酸エチルで希釈した。有機層を1M塩酸、次いでブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮して、白色固体として775mg(86%)の生成物を得た。
【0745】
工程4.Boc−Leu−(CHOH)−Gly−Phg−ジメチルアミドの合成:
【0746】
【化348】
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【0747】
アセトニトリル(23ml)中のBoc−Leu−(CHOH)−Gly−OH(0.37g、1.18ml)の溶液に、フェニルグリシンジメチルアミド(実施例XV、工程2で得た)、EDC(0.34g、1.76mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.18g、1.18mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(DIEA)(0.82ml、4.7mmol)を連続的に添加し、反応物を室温で18時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルで希釈し、75mlの1M塩酸、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで連続的に2回洗浄した。次いで有機層を乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、4:1 酢酸エチル:ヘキサン(700ml)、次いで酢酸エチル(1000ml)およびジクロロメタン中10%メタノール(600ml)を用いる2”×6”シリカゲルカラムでのフラッシュクロマトグラフィーに供した。生成物に対応する分画をプールし、濃縮して、445mg(80%)の白色固体を得た。
【0748】
工程5.H−Leu−(CHOH)−Gly−Phg−ジメチルアミドトリフルオロ酢酸塩の合成:
【0749】
【化349】
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【0750】
ジクロロメタン(1ml)中のBoc−Leu−(CHOH)−Gly−Phg−ジメチルアミド(70mg、0.146mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1ml)を添加し、反応物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、さらに精製せずに次の工程に用いた。
【0751】
工程6.iBoc−G(Chx)−Pro(4,4−ジメチル)−Leu−(CHOH)−Gly−Phg−ジメチルアミドの合成:
【0752】
【化350】
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【0753】
アセトニトリル(3ml)中のiBoc−G(Chx)−P(4,4−diMe)−OH(実施例XIV、工程2)(53mg、0.148mmol)の溶液に、TFA・2HN−Leu(CHOH)−Gly−Phg−NMe2(61mg、0.148mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(23mg、0.148mmol)、TBTU(71.5mg、0.222mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(103 l、0.593mmol)を連続して添加した。反応物を室温で18時間攪拌し、濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、1M塩酸(2×5ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×5ml)およびブライン(2×5ml)で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮した。生成物(100mg)を、さらに精製せずに次の工程に用いた。
【0754】
工程7.iBoc−G(Chx)−Pro(4,4−ジメチル)−Leu−(CO)−Gly−Phg−ジメチルアミドの合成:
【0755】
【化351】
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【0756】
ジクロロメタン(1ml)中の iBoc−G(Chx)−Pro(4,4−ジメチル)−Leu−(CHOH)−Gly−Phg−ジメチルアミド(30mg、0.04mmol)の溶液に、市販のDess−Martin試薬(Omega Chemical Company Inc.)(67.8mg、0.16mmol)を添加し、反応物を室温で90分間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を5%チオ硫酸ナトリウム中で攪拌した。次いで、それをジクロロメタンで希釈し、層を分離した。有機層をチオ硫酸ナトリウム(4×3ml)、次いで水およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、ヘキサンおよびイソプロピルアルコールに溶解し、順相Kromasil 5シリカカラム(Phenomenex、250×21.20mm、100オングストロームポアサイズ、5μmゲル粒子)を用い、ヘキサン中0〜25%のイソプロピルアルコールからなる30分間の勾配(25ml/分)を用いて溶出するHPLC精製に供した。生成物に対応する分画をプールし、濃縮した。水からの凍結乾燥により、6.7mgの白色粉末を得た。低解像度質量分析により、所望の質量(MH
+=741.4)を確認した。
【0757】
III)固相合成:
固相合成は本発明の特定の化合物の小量生産に有用である。従来のペプチドの固相合成に関して、ペプチジルケトアミドの固相合成用の反応器は、溶媒および溶解された試薬に対しては透過性であるが、選択したメッシュサイズの合成樹脂に対しては透過性ではない少なくとも1つの表面を有する反応容器から構成される。そのような反応器としては、焼結ガラスフリットを有するガラス固相反応容器、フリットを有するポリプロピレンチューブもしくはカラム、またはIrori Inc., San Diego CA製の反応器Kans
TMが挙げられる。選択する反応器の型は必要とされる固相樹脂の容量に依存し、合成の異なる段階において異なる型の反応器を使用し得る。以下の手順を下記実施例において参照する。
【0758】
手順A:カップリング反応:N−メチルピロリジン(NMP)(10〜15mL/g樹脂)中に懸濁した樹脂に、Fmocアミノ酸(2当量)、HOAt(2当量)、HATU(2当量)およびジイソプロピルエチルアミン(4当量)を添加した。混合物を4〜48時間反応した。反応物を排出し、樹脂を連続的にジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、メタノール、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(10〜15mL溶媒/g樹脂使用)で洗浄した。次いで、樹脂を真空下で乾燥した。
【0759】
手順B:Fmoc脱保護:Fmoc保護樹脂をジメチルホルムアミド中20%ピペリジン(10mL試薬/g樹脂)で30分間処理した。試薬を排出し、樹脂を連続的にジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、メタノール、ジクロロメタンおよびジエチルエーテル(10mL溶媒/g樹脂使用)で洗浄した。
【0760】
手順C:Boc脱保護:Boc保護樹脂をジクロロメタンおよびトリフルオロ酢酸の1:1混合物で20〜60分間処理した(10mL溶媒/g樹脂)。試薬を排出し、樹脂を連続的にジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド中5%ジイソプロピルエチルアミン、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタンおよびジメチルホルムアミド(10mL溶媒/g樹脂)で洗浄した。
【0761】
手順D:セミカルバゾン加水分解:樹脂をトリフルオロ酢酸:ピルビン酸:ジクロロメタン:水 9:2:2:1からなる切断混合物(10mL/g樹脂)中に2時間懸濁した。反応物を排出し、手順をさらに3回反復した。樹脂を連続的にジクロロメタン、水およびジクロロメタンで洗浄し、真空下で乾燥した。
【0762】
手順E:HF切断:乾燥したペプチド−nVal(CO)−G−O−PAM樹脂(50mg)を、小さなスターバーを含むHF容器中に入れた。アニソール(総容量の10%)を捕捉剤として添加した。グルタミン酸およびシステインアミノ酸の存在下、チオアニソール(10%)および1,2−エタンジチオール(0.2%)も添加した。次いで、HF容器をHF装置(Immuno Dynamics)に取り付け、システムを窒素で5分間フラッシュした。次いで、これをドライアイス/イソプロパノール浴を用いて−70℃に冷却した。20分後、HFを所望の容量まで蒸留した(10mL HF/g樹脂)。反応を1.5時間0℃で進行させた。ワークアップ(work up)は窒素を使用する全てのHFの除去からなった。次いで、ジクロロメタンを樹脂に添加し、混合物を5分間撹拌した。次いで、水(4mL)中20%酢酸を添加した。20分間撹拌後、樹脂をガラス濾過器を使用して濾過し、ジクロロメタンを減圧下で除去した。残渣および混合物をヘキサン(2×)で洗浄して捕捉剤を除去した。一方、樹脂を1mLのメタノールに浸した。水相(20%HOAc)を樹脂に添加し、混合物を5分間撹拌し、次いで濾過した。メタノールを減圧下で除去し、水相を凍結乾燥した。次いで、ペプチドを10〜25%メタノール(0.1%トリフルオロ酢酸含有)に溶解し、逆相HPLCにより精製した。
【0763】
実施例XXII.Hep C阻害剤の代表的固相合成:(iBoc−G(Chx)−P(4t−NHSO2Ph)−nV−(CO)−G−G(Ph)−NH2)
【0764】
【化352】
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【0765】
工程1.Fmoc−nV−(dpsc)−Gly−OHの合成:
A)アリルイソシアノアセテートの合成(下記工程a−b):
a)イソシアノ酢酸カリウム塩の合成:
【0766】
【化353】
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【0767】
エチルイソシアノアセテート(96.6ml、0.88mol)を、エタノール(1.5L)および水酸化カリウム(59.52g、1.0mol)の冷却溶液に滴下した。反応物をゆっくりと室温に加温した。2時間後、沈澱した生成物をガラス漏斗で濾過し、数回、冷却エタノールで洗浄した。こうして得たイソシアノ酢酸のカリウム塩を真空下で乾燥して、金褐色固体(99.92g、91.8%)を得た。
【0768】
b)アリルイソシアノアセテートの合成:
【0769】
【化354】
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【0770】
アセトニトリル(810ml)に溶解したパートaの生成物(99.92g、0.81mol)に、臭化アリル(92ml、1.05mol)を添加した。4時間還流温度で加熱後、濃褐色溶液を得た。反応混合物を濃縮し、残渣をエーテル(1.5L)に溶解し、水(500ml)で3回洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して、濃褐色シロップを得た。7mmHg(98 C)での真空蒸留により粗物質を精製して、透明油状物(78.92g、78%)を得た。NMR δ ppm(CDCl
3):5.9(m,1H),5.3(m,2H),4.7(d,2H),4.25(s,2H)。
【0771】
B)9−フルオレニルメトキシカルボニル−ノルバリナールの合成(下記工程a−c):
a)9−フルオレニルメトキシカルボニル−L−ノルバリンメチルエステル(Fmoc−nVal−OMe)の合成:
【0772】
【化355】
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【0773】
無水メタノール(469ml)中の市販のFmoc−ノルバリン(25g、73.75mmol)の冷却溶液に、塩化チオニル(53.76ml、737.5mmol)を1時間にわたって添加した。1時間後にとった酢酸エチルでのTLCにより、反応の完了を確認した(Rf=0.85)。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解した。有機層を数回、200mlの飽和重炭酸ナトリウム、次いでブラインで洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮して、白色固体(26.03g)としてFmoc−norVal−OMeを定量的収率で得た。NMR δ ppm(CD
3OD):7.7(m,2H),7.6(m,2H),7.4(m,2H),7.3(m,2H),4.3(m,2H),4.1(m,2H),3.7(s,3H),1.7(m,1H),1.6(m,1H),1.4(m,2H),0.95(t,3H)。
【0774】
b)9−フルオレニルメトキシカルボニル−ノルバリノール(Fmoc−nValinol)の合成:
【0775】
【化356】
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【0776】
テトラヒドロフラン(123ml)およびメタノール(246ml)中のFmoc−nVal−OMe(26.03g、73.75mmol)に、塩化カルシウム(16.37g、147.49mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、ホウ水素化ナトリウム(11.16g、294.98mmol)を数バッチで添加した。得られた濃厚ペーストに、メタノール(500ml)を添加し、反応物を室温で90分間攪拌した。2:3 酢酸エチル:ヘキサンでのTLCにより、反応の完了を確認した(Rf=0.25)。0℃の水(100ml)をゆっくりと添加することにより、反応をクエンチングした。メタノールを減圧下で除去し、残存する水相を酢酸エチルで希釈した。有機層を水(3×500ml)、飽和重炭酸ナトリウム(3×500ml)およびブライン(500ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、白色固体(21.70g、90.5%)を得た。NMR δ ppm(CD
3OD):7.8(m,2H),7.7(m,2H),7.4(m,2H),7.3(m,2H),4.3−4.5(m,2H),4.2(m,1H),3.6(s,1H),3.5(s,2H),1.5(m,1H),1.3−1.4(m,3H),0.99(m,3H)。
【0777】
c)9−フルオレニルメトキシカルボニル−ノルバリナール(Fmoc−nVal−CHO)の合成:
【0778】
【化357】
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【0779】
ジクロロメタン(668ml)中のFmoc−ノルバリノール(21.70g、66.77mmol)の溶液に、トリエチルアミン(37.23ml、267mmol)を添加し、溶液を0℃に冷却した。ジメチルスルホキシド(96ml)中のピリジン三酸化硫黄錯体(42.51g、267mmol)の懸濁液を、冷却溶液に添加した。1時間後、2:3 酢酸エチル:ヘキサンでのTLCにより、反応の完了を確認した。ジクロロメタンを減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、水(2×50ml)、1N飽和重硫酸ナトリウム(2×50ml)、飽和重炭酸ナトリウム(2×50ml)およびブライン(50ml)で洗浄した。有機層を濃縮して、白色固体を得た。理論的収量(21.57g)を仮定し、反応物を、さらに精製せずに、次の工程に用いた。
【0780】
C)ジフェニルメチルセミカルバジド(dpsc)トリフルオロ酢酸塩の合成(下記工程a−b):
a)Boc−セミカルバジド−4−イルジフェニルメタンの合成
【0781】
【化358】
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【0782】
ジメチルホルムアミド(225ml)中のカルボニルジイミダゾール(16.2g、0.10mol)の溶液に、ジメチルホルムアミド(225ml)中のt−ブチルカルバゼート(13.2g、0.100mol)の溶液を30分間にわたって滴下した。次にジフェニルメチルアミン(18.3g、0.10mol)を30分間にわたって添加した。反応物を室温で1時間攪拌した。水(10mL)を添加し、混合物を減圧下で約150mLに濃縮した。この溶液を水(500mL)中に注ぎ、酢酸エチル(400mL)で抽出した。酢酸エチル相を、各々75mLの1N HCl、水、飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩化ナトリウムで2回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。混合物を濾過し、溶液を濃縮して、29.5g(85%収率)の白色泡沫を得た。この物質は、酢酸エチル/ヘキサンからの再結晶化により精製し得たが、次の工程で直接使用するのに充分な純度を有していた。mp 142−143℃.
1H NMR(CDCl
3)d 1.45(s,9H),6.10(dd,2H),6.42(s,1H),6.67(bs,1H),7.21−7.31(m,10H)。C
19H
23N
3O
3についての計算値:C,66.84;H,6.79;N,12.31。実測値:C,66.46;H,6.75;N;12.90。
【0783】
b)ジフェニルメチルセミカルバジド(dpsc)トリフルオロ酢酸塩の合成
【0784】
【化359】
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【0785】
ジクロロメタン(12.5mL)中のBoc−セミカルバジド−4−イルジフェニルメタン(3.43g、10mmol)の溶液を、室温で12.5mLのトリフルオロ酢酸で処理し、30分間攪拌した。溶液を75mLのエーテルに滴下し、得られた固体(2.7g、80%)を濾過により集めた。mp 182−184℃.
1H NMR(CD
3OD)d 6.05(s,1H),7.21−7.35(m,10H).
13C NMR(CD
3OD)d 57.6,118.3(q,CF
3),126.7,127.9,141.6,156.9,160.9(q,CF
3CO
2H)。
【0786】
D)Fmoc−nVal−(CHOH)−Gly−Oアリルの合成:
【0787】
【化360】
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【0788】
ジクロロメタン(170ml)中のFmoc−nVal−CHO(工程IB)(5.47g、16.90mmol)の溶液に、アリルイソシアノアセテート(工程IA)(2.46ml、20.28mmol)およびピリジン(5.47ml、67.61mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(3.38ml、33.80mmol)を滴下した。反応物を0℃で1時間、次いで室温で48時間攪拌した。酢酸エチルでとったTLCにより、反応の完了を確認した。反応混合物を濃縮し、ヘキサン中20%〜70%の酢酸エチルを用いるフラッシュクロマトグラフィーに供した。所望の生成物を含む分画をプールし、濃縮して、白色泡沫(6.88g、87.3%)を得た。50:50酢酸エチルでのTLCによって、1つのスポットが示される(Rf=0.37)。NMR δppm(CD
3OD):7.8(m,2H),7.65(m,2H),7.4(m,2H),7.3(m,2H),5.9(m,1H),5.1−5.4(m,2H),4.55−4.65(m,2H),4.3−4.4(m,2H),4.15−4.25(m,1H),4.01(s,1H),3.9−4.0(m,3H),1.5−1.6(m,2H),1.35−1.45(m,3H),0.9(m,3H)。
【0789】
E)Fmoc−nVal−(CO)−Gly−Oアリルの合成:
【0790】
【化361】
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【0791】
ジメチルスルホキシド(100ml)およびトルエン(100ml)中のFmoc−nVal−(CHOH)−Gly−Oアリル(工程D)(5.01g、10.77mmol)の溶液に、EDC(20.6g、107.7mmol)を添加した。反応混合物を0℃に冷却し、ジクロロ酢酸(4.44ml、53.83mmol)を滴下した。反応物を0℃で15分間および室温で1時間攪拌した。再び0℃に冷却後、水(70ml)を添加し、トルエンを減圧下で除去した。残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、次いで1N重硫酸ナトリウムおよびブラインで数回洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。49.9gの理論的収量を仮定し、反応物をさらに精製せずに次の工程に用いた。50:50酢酸エチルでのTLCによって、1個のスポットが示される(Rf=0.73)。
【0792】
F)Fmoc−nVal−(dpsc)−Gly−Oアリルの合成:
【0793】
【化362】
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【0794】
エタノール(130ml)および水(42ml)中のFmoc−nVal−(CO)−Gly−Oアリル(工程E)(4.99g、10.75mmol)の溶液に、ジフェニルメチルセミカルバジド(dpsc)トリフルオロ酢酸塩(工程IC)(7.6g、21.5mmol)および酢酸ナトリウム・3H
2O(1.76g、12.9mmol)を連続的に添加した。反応混合物を90分間還流温度で加熱した。反応の完了を、1:1酢酸エチル:ヘキサンでとったTLCにより確認した。エタノールを減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、1N重硫酸ナトリウム(2×10ml)、飽和重炭酸ナトリウム(2×10ml)、次いでブライン(10ml)で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、ヘキサン中20%〜50%の酢酸エチルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、白色固体(5.76g、78%)を得た。50:50酢酸エチル:ヘキサンでのTLCによって、2個のスポット(シスおよびトランス異性体)が示され、Rf=0.42および0.5であった。
【0795】
G)Fmoc−nVal−(dpsc)−Gly−OHの合成:
【0796】
【化363】
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【0797】
テトラヒドロフラン(300ml)中のFmoc−nVal−(dpsc)−Gly−Oアリル(工程IG)(4.53g、6.59mmol)の溶液に、ジメドン(4.62g、32.97mmol)、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒(0.76g、0.66mmol)を添加した。9:1ジクロロメタン:メタノールを用いた90分後のTLCにより反応の完了を確認した。反応混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、50mlの0.1M重リン酸カリウムで3回洗浄した。次いで、有機層を50mlの重亜硫酸ナトリウムで処理し、二相系を15分間攪拌した。相を分離し、この手順をさらに2回反復した。有機層を乾燥し、濃縮し、ヘキサン中20%〜100%の酢酸エチルを用いるフラッシュクロマトグラフィーに供した。これに続いて、9:1ジクロロメタン:メタノール溶液を用いた。純粋な生成物に対応する分画をプールし、濃縮して、白色固体(3.99g、94%)を得た。9:1ジクロロメタン:メタノールでのTLCによって、2個のスポット(シスおよびトランス異性体)が示された。NMR δ ppm(CD
3OD):7.75(m,2H),7.6(m,3H),7.2−7.4(m,14H),6.1−6.2(m,1H),4.25−4.4(m,2H),4.1−4.2(m,2H),3.85(s,2H),1.6−1.8(m,2H),1.3−1.5(m,2H),0.95(t,3H)。
【0798】
工程2.H−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0799】
【化364】
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【0800】
市販のMBHA樹脂(2.6g、1.12mmol/g、2.91mmol)を、窒素入口を備えた250mLフリット化固相反応容器に移した。次いで、それを30mlのジクロロメタン、メタノール、ジメチルホルムアミドおよびジクロロメタンで充分に洗浄し、手順Aに従い市販のFmoc−Phg−OH(2.17g、5.82mmol)に18時間にわたって効率99.82%でカップリングさせた。次いで、樹脂を手順Bに従いFmoc脱保護に供した。小アリコートに対する定性的ニンヒドリンアッセイにより濃青色樹脂および溶液が得られ、反応の成功が示された。
【0801】
工程3.H−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0802】
【化365】
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【0803】
工程IIで得た樹脂(2.6g、0.8mmol/g、2.91mmol)を、手順Aに従いFmoc−nVal−(dpsc)−Gly−Oアリル(工程IG)(5.82mmol、3.77g)と反応させた。18時間後、定量的ニンヒドリン分析により、99.91%のカップリング効率が示された。手順Bに従い樹脂をFmoc脱保護に供した。小アリコートに対する定性的ニンヒドリンアッセイにより、濃青色樹脂および溶液が得られ、反応の成功が示された。
【0804】
工程4.Boc−Pro(4t−NHFmoc)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0805】
【化366】
[この文献は図面を表示できません]
【0806】
化合物H−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂(上記工程3)(600mg、0.8mmol/g、0.67mmol)を、フリット化ポリプロピレンチューブに移し、手順Aに従いBoc−Pro(4t−NHFmoc)−OH(実施例VI、工程3)(610mg、1.34mmol)にカップリングさせた。18時間後、定量的ニンヒドリン分析により、99.96%のカップリング効率が示された。
【0807】
工程5.Boc−Pro(4t−NH
2)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0808】
【化367】
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【0809】
前工程からの樹脂(Boc−Pro(4t−NHFmoc)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂)を、手順Bに従いFmoc脱保護に供した。小アリコートに対する定性的ニンヒドリンアッセイにより、濃青色樹脂および溶液が得られ、反応の成功が示された。
【0810】
工程6.Boc−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0811】
【化368】
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【0812】
NMP(2ml)に懸濁した、前工程から得た樹脂(Boc−Pro(4t−NH
2)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂)(0.2g、0.22mmol)に、2,4,6−コリジン(0.24ml、1.79mmol)およびベンゼンスルホニルクロリドを添加し、反応物を18時間振盪した。溶媒を排出し、樹脂を2mlのジクロロメタン、メタノール、ジメチルホルムアミドおよびジクロロメタンで充分に洗浄した。定性的ニンヒドリン分析により、無色ビーズおよび溶液が示され、反応の成功が示された。
【0813】
工程7.Fmoc−G(Chx)−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0814】
【化369】
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【0815】
前工程で得た樹脂(Boc−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂)を手順Cに従いBoc脱保護手順に供した。次いで、Fmoc−G(Chx)(0.17g、0.45mmol)を手順Aに従いカップリングした。18時間後、定性的ニンヒドリン分析により無色ビーズが示され、定量的ニンヒドリン分析により99.79%のカップリング効率が示された。
【0816】
工程8.iBoc−G(Chx)−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0817】
【化370】
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【0818】
前工程で得た樹脂(Fmoc−G(Chx)−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂)を手順Bに従いFmoc脱保護に供した。小アリコートに対するニンヒドリンアッセイにより濃青色樹脂および溶液が得られ、反応の成功が示された。2mlのNMPに懸濁した樹脂(0.2g、0.22mmol)に、イソブチルクロロホルメート(0.12ml、0.90mmol)、次いでジイソプロピルエチルアミン(0.31ml、1.79mmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間振盪した。定性的ニンヒドリン分析により、無色ビーズおよび溶液がされ、反応の成功が示された。
【0819】
工程9.iBoc−G(Chx)−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(CO)−Gly−Phg−MBHA樹脂の合成:
【0820】
【化371】
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【0821】
前工程の化合物(iBoc−G(Chx)−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(dpsc)−Gly−Phg−MBHA樹脂)(200mg)をセミカルバゾン加水分解手順Dに供した。
【0822】
工程10.iBoc−G(Chx)−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(CO)−Gly−Phg−NH
2の合成:
【0823】
【化372】
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【0824】
前工程の樹脂(iBoc−G(Chx)−Pro(4t−NHSO
2Bn)−nVal(CO)−Gly−Phg−MBHA樹脂)(100mg)をHF切断条件(手順E)に供して、所望の粗生成物を得た。水中20〜50%のアセトニトリルを使用する勾配を用いて溶出する、300オングストロームポアサイズの10ミクロンサイズのゲル粒子から構成されるC−18樹脂を含む、2.2×25cm逆相カラムを使用するHPLCによりこの物質を精製した。25〜75%のアセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸含有)を用いて溶出する、300オングストロームポアサイズの5ミクロンサイズのゲル粒子から構成されるC−18樹脂を含む、4.6×250mm逆相カラムを用いる分析用HPLCにより、13.5分における1つのピークが示された。低解像度質量分析により、所望の質量(MH
+826.4)を確認した。
【0825】
IV.液相合成により製造されるさらなる化合物:
さらなる本発明の化合物を製造するための代表的手順を以下に示し、この手順により製造した化合物を表5に列挙する。
【0826】
実施例XXIII:式XXIIIの化合物の製造:
【0827】
【化373】
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工程1.
【0828】
【化374】
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【0829】
乾燥THF(400mL)中、N
2下のケチミム(ketimime)XXIIIa(50g、187.1mmol)の攪拌溶液を、−78℃に冷却し、THF中のK−
tBuO(220mL、1.15当量)の1M溶液で処理した。反応混合物を0℃に加温し、1時間攪拌し、ブロモメチルシクロブタン(28mL、249mmol)で処理した。反応混合物を室温で48時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣をEt
2O(300mL)に溶解し、HCl水溶液(2M、300mL)で処理した。得られた溶液を室温で5時間攪拌し、Et
2O(1L)で抽出した。水層をNaOH(50%水溶液)を用いてpH約12〜14まで塩基性にし、CH
2Cl
2(3×300mL)で抽出した。合した有機層を乾燥(MgSO
4)し、濾過し、濃縮して、純粋なアミン(XXIIIb、18g)を無色油状物として得た。
【0830】
工程2.
【0831】
【化375】
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【0832】
CH
2Cl
2(350mL)中の0℃のアミンXXIIIb(18g、105.2mmol)の溶液を、ジ−tert−ブチルジカーボネート(23g、105.4mmol)で処理し、室温で12時間攪拌した。反応完了(TLC)後、反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をTHF/H
2O(200ml、1:1)に溶解し、LiOH・H
2O(6.5g、158.5mmol)で処理し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、塩基性水層をEt
2Oで抽出した。水層を濃HClを用いてpH約1〜2まで酸性化し、CH
2Cl
2で抽出した。合した有機層を乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して、XXIIIcを無色粘性油状物として得、これをさらに全く精製せずに次の工程に使用した。
【0833】
工程3.
【0834】
【化376】
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【0835】
CH
2Cl
2(250mL)中の酸XXIIIc(15.0g、62mmol)の溶液を、BOP試薬(41.1g、93mmol)、N−メチルモルホリン(27mL)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(9.07g、93mmol)で処理し、室温で一晩攪拌した。反応混合物を1N HCl水溶液(250mL)で希釈し、層を分離し、水層をCH
2Cl
2(3×300ml)で抽出した。合した有機層を乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、EtOAc/Hex 2:3)によって精製して、アミドXXIIId(15.0g)を無色固体として得た。
【0836】
工程4.
【0837】
【化377】
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【0838】
乾燥THF(200mL)中のアミドXXIIId(15g、52.1mmol)の溶液を、0℃のLiAlH
4(1M、93mL、93mmol)の溶液を滴下して処理した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、KHSO
4溶液(10%水性)を用いて0℃で注意深くクエンチングし、0.5時間攪拌した。反応混合物をHCl水溶液(1M、150mL)で希釈し、CH
2Cl
2(3×200mL)で抽出した。合した有機層をHCl水溶液(1M)、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)した。混合物を濾過し、真空下で濃縮して、XXIIIeを粘性無色油状物(14g)として得た。
【0839】
工程5.
【0840】
【化378】
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【0841】
CH
2Cl
2(50mL)中のアルデヒドXXIIIe(14g、61.6mmol)の溶液を、Et
3N(10.73mL、74.4mmol)、およびアセトンシアノヒドリン(10.86g、127.57mmol)で処理し、室温で24時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、HCl水溶液(1M、200mL)で希釈し、CH
2Cl
2(3×200mL)中に抽出した。合した有機層をH
2O、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、EtOAc/Hex 1:4)によって精製して、無色液体としてXXIIIf(10.3g)を得た。
【0842】
工程6.
【0843】
【化379】
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【0844】
HClガスを0℃のCH
3OH(700ml)へ吹き込むことにより調製した、HCl飽和メタノール
*を、シアノヒドリンXXIIIfで処理し、24時間還流温度に加熱した。反応物を真空下で濃縮して、XXIIIgを得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
*あるいは、AcClを乾燥メタノールに添加することにより調製した6M HClも使用できる。
【0845】
工程7.
【0846】
【化380】
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【0847】
CH
2Cl
2(200mL)中のアミンヒドロクロリドXXIIIgの溶液を、−78℃のEt
3N(45.0mL、315mmol)およびBoc
2O(45.7g、209mmol)で処理した。次いで、反応混合物を室温で一晩攪拌し、HCl(2M、200mL)で希釈し、CH
2Cl
2中に抽出した。合した有機層を乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(EtOAc/Hex 1:4)により精製して、ヒドロキシエステルXXIIIhを得た。
【0848】
工程8.
【0849】
【化381】
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【0850】
THF/H
2O(1:1)中のメチルエステルXXIIIh(3g、10.5mmol)の溶液を、LiOH・H
2O(645mg、15.75mmol)で処理し、室温で2時間攪拌した。反応混合物をHCl水溶液(1M、15mL)を用いて酸性化し、真空下で濃縮した。残渣を真空下で乾燥した。
【0851】
CH
2Cl
2(50mL)およびDMF(25mL)中の酸の溶液を、NH
4Cl(2.94g、55.5mmol)、EDCl(3.15g、16.5mmol)、HOOBt(2.69g、16.5mmol)およびNMM(4.4g、44mmol)で処理した。反応混合物を室温で3日間攪拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をHCl水溶液(250mL)で希釈し、CH
2Cl
2で抽出した。合した有機層を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して、XXIIIiを得、これをそのまま以後の工程で使用した。(あるいは、XXIIIiはまた、0.5時間50mLのCH
3OH中0℃でLiOH・H
2O(820mg、20.8mmol)、H
2O
2水溶液(10mL)とXXIIIf(4.5g、17.7mmol)を反応させることにより直接得ることができる)
【0852】
工程9.
【0853】
【化382】
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【0854】
前工程で得たXXIIIiの溶液を、ジオキサン中4N HClに溶解し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、XXIIIjを固体として得、これをさらに精製せずに使用した。
【0855】
工程10.
【0856】
【化383】
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【0857】
アミノエステルXXIIIIを、Boc保護アミノ酸のメタノール性HClとの反応によりBoc基を切断した以外は、R. ZhangおよびJ.S. Madalengoitia(J.Org.Chem. 1999, 64, 330)の方法に従い製造した。
【0858】
0℃のCH
2Cl
2(100mL)中の市販のアミノ酸Boc−Chg−OH、XXIIIk(Senn chemicals、6.64g、24.1mmol)およびアミンヒドロクロリドXXIIII(4.5g、22mmol)の溶液を、BOP試薬で処理し、室温で15時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、次いでそれを1M HCl水溶液で希釈し、EtOAc(3×200mL)中に抽出した。合した有機層を飽和NaHCO
3(200mL)で洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、EtOAc/Hex 3:7)に供して、XXIIIm(6.0g)を無色固体として得た。
【0859】
工程11.
【0860】
【化384】
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【0861】
THF/H
2O(1:1)中のメチルエステルXXIIIm(4.0g、9.79mmol)の溶液を、LiOH・H
2O(401mg、9.79mmol)で処理し、室温で3時間攪拌した。反応混合物をHCl水溶液を用いて酸性化し、真空下で濃縮して、遊離酸を得た。
【0862】
DMF/CH
2Cl
2(1:1 50mL)中の酸(1.5g、3.74mmol)の溶液を、−10℃でアミンXXIIIj(772mg、3.74mmol)、EDCl(1.07g、5.61mmol)、HOOBt(959mg、5.61mmol)およびNMM(2.15mL、14.96mmol)で処理した。反応混合物を0℃で48時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣を1M HCl水溶液で希釈し、CH
2Cl
2で抽出した。合した有機層をNaHCO
3水溶液、HCl水溶液、ブラインで抽出し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して、黄褐色固体としてXXIIIn(2.08g)を得た。
【0863】
工程12.
【0864】
【化385】
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【0865】
0℃のトルエンおよびDMSO(1:1 20mL)中のアミドXXIIIn(2.08g、3.79mmol)の溶液を、EDCl(7.24g、37.9mmol)およびジクロロ酢酸(2.42g、19.9mmol)で処理し、室温で4時間攪拌した。反応混合物をCH
2Cl
2で希釈し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、アセトン/ヘキサン 3:7)により精製して、無色固体としてXXIIIを得た。
【0866】
実施例XXIV.式XXIVの化合物の製造:
【0867】
【化386】
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【0868】
工程1.
【0869】
【化387】
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【0870】
乾燥CH
2Cl
2/DMF(50mL、1:1)中のBoc−tert−LueXXIVa(Fluka、5.0g、21.6mmol)の溶液を0℃に冷却し、アミンXXIIII(5.3g、25.7mmol)、NMM(6.5g、64.8mmol)およびBOP試薬(11.6g、25.7mmol)で処理した。反応物を室温で24時間攪拌し、HCl水溶液(1M)で希釈し、CH
2Cl
2で抽出した。合した有機層をHCL(水溶液、1M)、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO2、アセトン/ヘキサン 1:5)によって精製して、無色固体としてXXIVbを得た。
【0871】
工程2.
【0872】
【化388】
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【0873】
メチルエステルXXIVb(4.0g、10.46mmol)の溶液を、HCl(4M溶液、ジオキサン)に溶解し、室温で3時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮して、次の工程で使用するアミンヒドロクロリドを得た。
【0874】
CH
2Cl
2(10mL)中のアミン塩酸塩(397mg、1.24mmol)の溶液を、−78℃に冷却し、tert−ブチルイソシアネート(250mg、2.5mmol)で処理し、室温で一晩攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をHCl水溶液(1M)で希釈し、CH
2Cl
2で抽出した。合した有機層をHCl水溶液(1M)、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥し、濾過し、真空下で濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(SiO
2、アセトン/ヘキサン 1:4)により精製して、XXIVcを無色固体として得た。
【0875】
工程3.
【0876】
【化389】
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【0877】
THF/H
2O(1:1、5mL)中のメチルエステルXXIVc(381mg、1.0mmol)の溶液を、LiOH・H
2O(62mg、1.5mmol)で処理し、室温で3時間攪拌した。反応混合物をHCl水溶液を用いて酸性化し、真空下で濃縮して、遊離酸を得た。
【0878】
DMF/CH
2Cl
2(1:1、5.0mL)中の酸(254.9mg、0.69mmol)の溶液を、−20℃でアミンXXIIIj(159mg、0.763mmol)、EDCl(199mg、1.04mmol)、HOOBt(169.5mg、1.04mmol)およびNMM(280mg、2.77mmol)で処理した。反応混合物を−20℃で48時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣を1M HCl水溶液で希釈し、EtOAcで抽出した。合した有機層をNaHCO
3水溶液、HCl水溶液、ブラインで抽出し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して、黄褐色固体としてXXIVd(470mg)を得た。
【0879】
工程4.
【0880】
【化390】
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【0881】
0℃のトルエンおよびDMSO(1:1、20mL)中のアミドXXIVd(470mg、0.9mmol)の溶液を、EDCl(1.72g、9.0mmol)およびジクロロ酢酸(0.37mL、4.5mmol)で処理し、0℃で4時間攪拌した。反応混合物を、CH
2Cl
2で希釈し、飽和NaHCO
3およびブラインで洗浄した。有機層を乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、アセトン/ヘキサン 3:7)により精製して、XXIVを無色固体として得た。
【0882】
実施例XXV.式XXVの化合物の製造:
【0883】
【化391】
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工程1.
【0884】
【化392】
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【0885】
CH
2Cl
2(20mL)中のFmoc−グリシン(Bachem、2.0g、6.87mmol)の溶液を、2−フェニル−2−プロパノール(Aldrich、3.36g、24.7mmol)、DDC(CH
2Cl
2の1M溶液、8.24ml)、DMAP(167mg、1.37mmol)で処理し、室温で24時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、Et
2O(100mL)で希釈した。分離した固体を濾過し、濾液を飽和NaHCO
3で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、EtOAc/Hex 1:5)により精製して、エステルXXVc(1.1g)を無色粘性液体として得た。
【0886】
工程2.
【0887】
【化393】
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【0888】
CH
2Cl
2(16.0mL)中のXXVcの溶液を、ピペリジン(4.0mL)で処理し、室温で0.5時間攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、アセトン/ヘキサン 1:10〜1:1)により精製して、アミンXXVd(420mg)を無色液体として得た。
【0889】
工程3.
【0890】
【化394】
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【0891】
THF/H
2O(1:1、5mL)中のメチルエステルXXIVc(381mg、1.0mmol)の溶液を、LiOH・H
2O(62mg、1.5mmol)で処理し、室温で3時間攪拌した。反応混合物をHCl水溶液を用いて酸性化し、真空下で濃縮して、遊離酸を得た。
【0892】
−10℃のDMF/CH
2Cl
2(1:1、40.0mL)中の酸(2.0g、5.5mmol)の溶液を、アミンXXIIIg(1.51g、6.8mmol)、EDCl(1.57g、8.25mmol)、HOOBt(1.41mg、8.25mmol)およびNMM(2.5g、24.7mmol)で処理した。反応混合物を0℃で48時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣を1M HCl水溶液(100mL)で希釈し、CH
2Cl
2(3×100mL)で抽出した。合した有機層をNaHCO
3水溶液、HCl水溶液、ブラインで抽出し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して、黄褐色固体としてXXVe(3.17g)を得、これをさらに精製せずに使用した。
【0893】
工程4.
【0894】
【化395】
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【0895】
THF/H
2O/CH
3OH(1:1:1、60mL)中のメチルエステルXXVe(2.5g、4.66mmol)の溶液を、LiOH・H
2O(200mg、4.87mmol)で処理し、室温で4時間攪拌した。反応混合物をHCl水溶液を用いて酸性化し、真空下で濃縮して、遊離酸を得た。
【0896】
−10℃のDMF/CH
2Cl
2(1:1、6.0mL)中の酸(200.0mg、0.38mmol)の溶液を、アミンXXVd(78mg、0.4mmol)、EDCl(105mg、0.55mmol)、HOOBt(95mg、0.55mmol)およびNMM(150mg、1.48mmol)で処理した。反応混合物を0℃で48時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣を1M HCl水溶液(30mL)で希釈し、CH
2Cl
2(3×30mL)で抽出した。合した有機層をNaHCO
3水溶液(2×30mL)、HCl水溶液、ブライン(30mL)で抽出し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して、黄褐色固体としてXXVf(240mg)を得た。
【0897】
工程5.
【0898】
【化396】
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【0899】
CH
2Cl
2(10mL)中のXXVf(240mg、0.28mmol)の溶液を、Dess−Martin試薬(Omega、242mg、0.56mmol)で処理し、室温で2時間攪拌した。酸化完了(TLC、アセトン/Hex 1:4)後、反応混合物を、飽和NaHCO
3(20mL)およびNa
2S
2O
3(10%水溶液、20mL)で希釈した。反応混合物を30分間攪拌し、CH
2Cl
2(3×30mL)で抽出した。合した有機層を飽和NaHCO
3、ブラインで抽出し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、アセトン/ヘキサン 1:5)により精製して、XXV(122mg)を無色固体として得た。
【0900】
実施例XXVI.式XXVIの化合物の製造:
【0901】
【化397】
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工程1.
【0902】
【化398】
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【0903】
室温で攪拌中のアセトニトリル(100mL)中のN−Boc−3,4−デヒドロプロリンXXVIa(5.0g、23.5mmol)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(7.5g、34.4mmol)および4−N,N−ジメチルアミノピリジン(0.40g、3.33mmol)の溶液に、トリエチルアミン(5.0mL、35.6mmol)を添加した。得られた溶液をこの温度で18時間攪拌した後、それを真空下で濃縮した。濃褐色残渣を、10〜25%EtOAc/ヘキサンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、生成物XXVIbを淡黄色油状物(5.29g、84%)として得た。
【0904】
工程2.
【0905】
【化399】
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【0906】
室温で攪拌中のクロロホルム(120mL)中のデヒドロプロリンXXVIb(10.1g、37.4mmol)、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(1.60g、7.02mmol)の溶液に、50%水酸化ナトリウム水溶液(120g)を添加した。この温度で24時間激しく攪拌した後、黒色混合物をCH
2Cl
2(200mL)およびジエチルエーテル(600mL)で希釈した。層を分離した後、水溶液をCH
2Cl
2/Et
2O(1:2、3×600mL)で抽出した。有機溶液を乾燥(MgSO
4)し、濃縮した。5〜20%のEtOAc/ヘキサンを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製して、9.34g(71%)のXXVIcをオフホワイト固体として得た。
【0907】
工程3.
【0908】
【化400】
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【0909】
CH
2Cl
2(25mL)およびCF
3CO
2H(50mL)中のXXVIc(9.34g、26.5mmol)の溶液を、室温で4.5時間攪拌した後、それを真空下で濃縮して褐色残渣を得、これをさらに精製せずに工程4で使用した。
【0910】
工程4.
【0911】
【化401】
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【0912】
市販の濃塩酸(4.5mL)を、メタノール(70mL)中の工程3からの残渣の溶液に添加し、得られた混合物を油浴中で65℃に加温した。18時間後、混合物を真空下で濃縮して、褐色油状物XXVIeを得、これをさらに精製せずに工程5で使用した。
【0913】
工程5.
【0914】
【化402】
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【0915】
0℃で攪拌中のDMF(200mL)中の工程4からのプロリンメチルエステルXXVIe、市販のN−Boc−シクロヘキシルグリシンXXVIf(10.2g、40.0mmol)および[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート](HATU)(16.0g、42.1mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(18.0mL、104mmol)を添加した。一晩(18時間)氷浴と一緒に室温まで加温した後、反応混合物を、EtOAc(600mL)、5%H
3PO
4(150mL)およびブライン(150mL)で希釈した。有機溶液を5%H
3PO
4(150mL)、飽和NaHCO
3(2×200mL)で洗浄した後、それを乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を、5〜20%のEtOAc/ヘキサンを用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、3.84g(32%、3工程)のXXVIgをオフホワイト固体として得た。
【0916】
工程6:
【0917】
【化403】
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【0918】
THF/MeOH/H
2O(1:1:1、90mL)中のメチルエステルXXVIg(5.87g、13.1mmol)およびLiOH(1.65g、39.3mmol)の溶液を、室温で4時間攪拌した。メタノールおよびTHFを減圧下で除去した。1N HCl水溶液(50mL)を用いて水溶液をpH約2まで酸性化し、固体塩化ナトリウムで飽和させた後、それをEtOAc(3×150mL)で抽出した。有機溶液を合し、乾燥(MgSO
4)し、濾過し、真空下で濃縮して、白色固体XXVIh(5.8g、定量的)を得た。
【0919】
工程7.
【0920】
【化404】
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【0921】
所望の生成物XXIIIiを、実施例XXIII、工程11の手順に従い製造した。
【0922】
工程8:
【0923】
【化405】
[この文献は図面を表示できません]
【0924】
所望の生成物XXVIを、実施例XXIII、工程12の手順に従い製造した。
【0925】
実施例XXVII:式XXVIIの化合物の製造:
【0926】
【化406】
[この文献は図面を表示できません]
【0927】
工程1
【0928】
【化407】
[この文献は図面を表示できません]
【0929】
所望の生成物XXVIIaを、実施例XXIII、工程9の手順に従い製造した。
【0930】
工程2.
【0931】
【化408】
[この文献は図面を表示できません]
【0932】
所望の生成物XXVIIbを、実施例XXIV、工程2の手順に従い製造した。
【0933】
工程3.
【0934】
【化409】
[この文献は図面を表示できません]
【0935】
所望の生成物XXVIIを、実施例XXIII、工程12の手順に従い製造した。
【0936】
実施例XXVIII:式XXVIIIの化合物の製造:
【0937】
【化410】
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工程1:
【0938】
【化411】
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中間体XXVIIIbを、実施例XXIII、工程3〜6の手順に従い製造した。
【0939】
工程2:
【0940】
【化412】
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【0941】
実施例XXIV、工程2からの酸(XXVIIIc)(0.7g)を、実施例IX、工程2aにおいて上記した方法で上記工程1からの生成物(0.436g)、HATU(0.934g)およびDIPEA(1.64mL)と反応させて、0.66gの所望の生成物XXVIIIdを得た。
【0942】
工程3:
【0943】
【化413】
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【0944】
工程2の生成物(0.5g)を、実施例XX、工程7で上記した方法でDess−Martin試薬(1g)と反応させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(40%EtOAc、ヘキサン、シリカ)により精製して、0.35gの生成物XXVIIIeを得た。質量スペクトル(LCMS)522(M+H
+)。
【0945】
工程4:
【0946】
【化414】
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【0947】
工程4の生成物(0.3g)を、1/1 H
2O/MeOH溶液(20mL)およびNaHCO
3固体(242mg、5当量)に添加した。室温で18時間攪拌した後、反応物をEtOAcで希釈し、層を分離した。水層をHCl(1.0N)を用いてpH2まで酸性化し、EtOAcで抽出した。EtOAc層をブラインで洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、生成物XXVIIIfを白色粉末(0.26g)として得た。質量スペクトル(LCMS)508(M+H
+)。
【0948】
工程5:
【0949】
【化415】
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【0950】
工程5の生成物(0.15g)を、CH
2Cl
2に溶解し、HATU(0.137g)、NH
4Cl(0.08g、5当量)およびDIPEA(0.53mL)と反応させた。室温での2時間の後、反応物をEtOAcで希釈し、10%クエン酸溶液、次いで飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。EtOAc層をブラインで洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗混合物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(30%アセトン、ヘキサン、シリカ)により精製して、所望の生成物XXVIII(0.096g)を得た。質量スペクトル(LCMS)507(M+H
+)。
【0951】
実施例XXIX:式XXIXの化合物の製造:
【0952】
【化416】
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【0953】
工程1:
【0954】
【化417】
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【0955】
CH
2Cl
2(75mL)中の出発アルデヒド(4.0g)の0℃の溶液に、酢酸(2.0当量、2.15mL)、次いでメチルイソシアノアセテート(1.1当量、1.9mL)を添加した。次いで、反応物を徐々に室温まで加温した。18時間(一晩)後、反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。EtOAc層をブラインで洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗混合物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(30〜40%EtOAc、ヘキサン、シリカ)により精製して、生成物XXIXa(4.5g)を得た。
【0956】
工程2:
【0957】
【化418】
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【0958】
THF(100mL)中のXXIXa(4.4g)の0℃の溶液に、26mL(2.2当量)の1.0N LiOH溶液を添加した。反応物をこの温度で2時間攪拌し、次いで室温まで加温した。2時間後、反応混合物を、1.0N HCl溶液を用いてpH2まで酸性化した。EtOAcを添加し、層を分離した。EtOAc層をブラインで洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、生成物XXIXb(3.7g)を得た。
【0959】
工程3:
【0960】
【化419】
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【0961】
酸XXIXbを、実施例XXI、工程4で上記した方法により実施例XVからのアミンと反応させた。次いで、得られた中間体を、実施例XXIII、工程9で上記した方法によりHClで処理して、生成物XXIXcを得た。
【0962】
工程4:
【0963】
【化420】
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【0964】
酸XXVIIIc(2.43g)を、CH
2Cl
2に溶解し、実施例IX、工程2aで上記した方法によりアミンXXIXc(2.47g)、HATU(2.5g)およびDIPEA(5.8mL)と反応させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(4%MeOH、CH
2Cl
2、シリカ)による精製の後、所望の生成物XXIXd(4.35g)を得た。質量スペクトル(LCMS)727(M+H
+)。
【0965】
工程5:
【0966】
【化421】
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【0967】
工程4の生成物(4.2g)を、製造例XX、工程7で上記した方法によりDess−Martin試薬(6.4g)と反応させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(100%EtOAc、シリカ)により精製して、3gの最終生成物XXIXを得た。質量スペクトル(LCMS)725(M+H
+)。
【0968】
実施例XXX:式XXXの化合物の製造:
【0969】
【化422】
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工程1:
【0970】
【化423】
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【0971】
アルコール2−(トリフルオロメチル)プロパン−2−オール(1.28g)を、18時間乾燥CH
3CN(50mL)中のN,N−ジスクシミニジルカーボネート(N,N-disucciminidyl carbonate)(3.84g)およびEt
3N(4.2mL)と反応させた。混合物をEtOAc(200mL)で希釈し、濾過した。濾液をNaHCO
3、ブラインで洗浄し、次いでMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗混合物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(50%EtOAc、ヘキサン、シリカ)により精製して、所望の生成物XXXa(0.3g)を得た。
【0972】
工程2:
【0973】
【化424】
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【0974】
実施例XXIXからの生成物(0.3g)を、100mLのジオキサン中4.0N HClで処理した。1時間後、200mLのEt
2Oを添加し、得られた沈澱を濾過して除去し、真空下で乾燥して、白色粉末として生成物XXXb(0.27g)を得た。質量スペクトル(LCMS)625(M−HCl+H
+)。
【0975】
工程3:
【0976】
【化425】
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【0977】
CH
2Cl
2(5mL)中のXXXb(0.05g)の室温の溶液に、DIPEA(0.040mL)、XXXa(1.5当量、0.030g)、次いでDMAPの結晶1個を添加した。30分後、反応物をEtOAc(20mL)で希釈し、HCl(1.5N)、次いでNaHCO
3、次いでブラインで洗浄した。EtOAc層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗混合物を得た。調製用クロマトグラフィー(40%アセトン、ヘキサン、シリカ)により精製して、所望の生成物XXX(0.044g)を得た。質量スペクトル(LCMS)779(M+H
+)。
【0978】
実施例XXXI:式XXXIの化合物の製造:
【0979】
【化426】
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【0980】
工程1:
【0981】
【化427】
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【0982】
室温のCH
2Cl
2(5mL)中のXXXb(0.05g)の溶液に、DIPEA(0.040mL)およびtert−ブチルイソシアネート(1.2当量、0.01mL)を添加した。18時間後、反応物をEtOAc(20mL)で希釈し、HCl(1.5N)、NaHCO
3およびブラインで洗浄した。EtOAc層をMgSO
4で乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、粗混合物を得た。調製用クロマトグラフィー(100%EtOAc、シリカ)により精製して、最終生成物XXXI(0.021g)を得た。質量スペクトル(LCMS)724(M+H
+)。
【0983】
実施例XXXII:式XXXIIの化合物の製造:
【0984】
【化428】
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【0985】
工程1:
【0986】
【化429】
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【0987】
実施例XXVIIIからの生成物を製造例XXX、工程2で上記した方法により処理して生成物XXXIIaを得た。質量スペクトル(LCMS)407(M−HCl+H
+)。
【0988】
工程2:
【0989】
【化430】
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【0990】
アミンXXXIIaを、製造例XXX、工程3で上記した方法によりXXXaと反応させ、所望の生成物XXXIIを得た。質量スペクトル(LCMS)508(M+H
+)。
【0991】
実施例XXXIII:式XXXIIIの化合物の製造:
【0992】
【化431】
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【0993】
工程1:
【0994】
【化432】
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【0995】
アミンXXXIIaを、実施例XXXI、工程1で上記した方法によりtert−ブチルイソシアネートと反応させ、生成物XXXIIIを得た。質量スペクトル(LCMS)561(M+H
+)。
【0996】
実施例XXXIV:式XXXIVの化合物の製造:
【0997】
【化433】
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【0998】
工程1:
【0999】
【化434】
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【1000】
無水塩化メチレン(35mL)中のエステル(6.0g)および分子ふるい(5.2g)の混合物に、ピロリジン(5.7mL、66.36mmol)を添加した。得られた褐色スラリーを、N
2下、24時間室温で攪拌し、濾過し、無水CH
3CNで洗浄した。合した濾液を濃縮して、所望の生成物を得た。
【1001】
工程2:
【1002】
【化435】
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【1003】
CH
3CN(35mL)中の前工程からの生成物の溶液に、無水K
2CO
3、塩化メタリル(2.77g、30.5mmoL)、NaI(1.07g、6.7mmoL)を添加した。得られたスラリーをN
2下、周囲温度で24時間攪拌した。50mLの氷冷水を添加し、次いで2N KHSO
4溶液をpHが1になるまで添加した。EtOAc(100mL)を添加し、混合物を0.75時間攪拌した。合した有機層を集め、ブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濃縮して、所望の生成物を得た。
【1004】
工程3:
【1005】
【化436】
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【1006】
前工程からの生成物(2.7g、8.16mmoL)を、ジオキサン(20mL)に溶解し、新たに調製した1N LiOH(9mL)で処理した。反応混合物をN
2下、周囲温度で20時間攪拌した。反応混合物をEtOAc中に取り、H
2Oで洗浄した。合した水相を0℃に冷却し、1N HClを用いてpH1.65まで酸性化した。濁った混合物をEtOAc(2×100mL)で抽出した。合した有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濃縮して、所望の酸(3.40g)を得た。
【1007】
工程4:
【1008】
【化437】
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【1009】
CH
2Cl
2(55mL)中のNaBH(OAc)
3(3.93g、18.5mmoL)の懸濁液に、無水CH
2Cl
2(20mL)および酢酸(2mL)中の前工程からの生成物の溶液を添加した。スラリーを周囲温度で20時間攪拌した。氷冷水(100mL)をスラリーに添加し、1/2時間攪拌した。有機層を分離し、濾過し、乾燥し、蒸発させて、所望の生成物を得た。
【1010】
工程5:
【1011】
【化438】
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【1012】
MeOH(40mL)中の前工程からの生成物(1.9g)の溶液を、過剰のCH
2N
2/Et
2O溶液で処理し、一晩攪拌した。反応混合物を濃縮乾固して粗残渣を得た。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、EtOAc/ヘキサンの勾配で溶出して、1.07gの純粋な所望の生成物を得た。
【1013】
工程6:
【1014】
【化439】
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【1015】
無水CH
2Cl
2(40mL)中の前工程からの生成物(1.36g)の溶液を、BF
3・Me
2O(0.7mL)で処理した。反応混合物を周囲温度で20時間攪拌し、飽和NaHCO
3(30mL)でクエンチングし、1/2時間攪拌した。有機層を分離し、合した有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥し、濃縮して、粗残渣を得た。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、EtOAc/ヘキサンの勾配で溶出して、0.88gの所望の化合物を得た。
【1016】
工程7:
【1017】
【化440】
[この文献は図面を表示できません]
【1018】
MeOH(30mL)中の前工程からの生成物(0.92g)の溶液に、室温で10%Pd/C(0.16g)を添加し、1気圧の圧力下、周囲温度で水素化した。反応混合物を4時間攪拌し、濃縮乾固して、所望の化合物を得た。
【1019】
工程8:
【1020】
【化441】
[この文献は図面を表示できません]
【1021】
実施例XXIII、工程10の手順に従い、所望の生成物を製造した。
【1022】
工程9:
【1023】
【化442】
[この文献は図面を表示できません]
【1024】
実施例XXIV、工程3の手順に従い、所望の酸生成物を製造した。
【1025】
工程10:
【1026】
【化443】
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【1027】
実施例XXIX、工程4〜5の手順に従い、所望の生成物XXXIVを製造した。
【1028】
実施例XXXV:式XXXVの化合物の製造:
【1029】
【化444】
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【1030】
工程1:
【1031】
【化445】
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【1032】
0℃のTHF(30mL)中のトリエチルホスホネート(44.8g)の溶液を、THF中ナトリウムビス(トリメチルシリルアミド)の1M溶液(200mL)で処理した。得られた混合物を室温で0.5時間攪拌し、次いで0℃に冷却した。THF(50mL)中の1,4−シクロヘキサンジオンエチレンケタール(15.6g)の溶液を滴下し、得られた溶液を室温で18時間攪拌した。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、冷クエン酸水溶液で処理し、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物を飽和NaHCO
3水溶液、次いでブラインで洗浄し;次いで無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、CH
2Cl
2/EtOAcの勾配で溶出して、表題化合物(21g)を得た、収率92%。質量スペクトル(FAB)227.3(M+H
+)。
【1033】
工程2:
【1034】
【化446】
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【1035】
前工程の生成物(20g)をEtOH(150mL)に溶解し、3日間1気圧の水素下10%Pd/Cで処理した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して、表題化合物(20.3g)を得た、収率100%。質量スペクトル(FAB)229.2(M+H
+)。
【1036】
工程3:
【1037】
【化447】
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【1038】
前工程の生成物(20g)をMeOH(150mL)に溶解し、水(50mL)中LiOH(3.6g)の溶液で処理した。混合物を18時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣を冷水(100mL)に溶解し、溶液を5N HClを用いてpH2〜3まで酸性化し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をで無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させて、表題化合物(17.1g)を得た、収率97%。質量スペクトル(FAB)201.2(M+H
+)。
【1039】
工程4.
【1040】
【化448】
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【1041】
1.前工程の生成物(3.0g)を、Et
2O(150mL)に溶解し、Et
3N(2.1mL)で処理し、溶液を−78℃に冷却した。ピバロイルクロリド(1.85mL)を滴下し、0.25時間さらに攪拌した後、反応物を0.75時間にわたって0℃に加温し、次いで再び−78℃に冷却して、パート2における反応用の混合無水物の溶液を得た。
【1042】
2.THF(22mL)中の(S)−4−ベンジル−2−オキサゾリジノン(2.66g)の溶液を−78℃に冷却し、ヘキサン中n−ブチルリチウムの1.6M溶液(9.38mL)を滴下した。この温度でさらに0.33時間攪拌後、溶液をパート1の冷溶液へカニューレを介して移した。混合物を−78℃で攪拌し、次いで0℃に加温し、そしてこの温度で0.5時間攪拌した。有機層を分離し、水層をEt
2Oで抽出し、有機物質をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、ヘキサン/EtOAc(9:1)の勾配で溶出して、表題化合物(5.0g)を得た、収率93%。質量スペクトル(FAB)360.4(M+H
+)。
【1043】
工程5:
【1044】
【化449】
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【1045】
前工程の生成物(2.7g)をTHF(25mL)に溶解し、−78℃に冷却し、−78℃のTHF(25mL)中の0.5Mカリウムビス(トリメチルシリル)アミド/トルエン(16.5mL)の溶液へカニューレにより移し、そして得られた溶液を−78℃で0.75時間攪拌した。この溶液に、−78℃に予冷しておいたTHF(25mL)中のトリシルアジド(3.01g)の溶液をカニューレを介して添加した。1.5分後、反応を酢酸(1.99mL)を用いてクエンチングし、反応物を室温に加温し、次いで16時間攪拌した。反応物をEtOAc(300mL)で希釈し、5%NaCl水溶液で洗浄した。水相をEtOAcで抽出し、合した有機相を飽和NaHCO
3水溶液、次いでブラインで洗浄し;次いで無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、EtOAc/ヘキサン(1:3)で溶出して、表題化合物(2.65g)を得た、収率88%。
【1046】
工程6:
【1047】
【化450】
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【1048】
前工程の生成物(11.4g)を95%ギ酸(70mL)に溶解し、70℃で0.5時間攪拌しながら加熱した。溶液を真空下で蒸発させ、残渣をEtOAc中に取った。溶液を飽和NaHCO
3水溶液、次いでブラインで洗浄し;次いで無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供して、表題化合物(8.2g)を得た。
【1049】
工程7:
【1050】
【化451】
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【1051】
前工程の生成物(8.2g)をCH
2Cl
2(16mL)に溶解し、室温で3時間ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(DAST、7.00mL)で処理した。反応物を氷/水(200cc)に注ぎ、CH
2Cl
2で抽出した。抽出物を、飽和NaHCO
3水溶液、次いでブラインで洗浄し;次いで無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、EtOAc/ヘキサン(15:85)で溶出して、表題化合物(4.5g)を得た、収率52%。
【1052】
工程8:
【1053】
【化452】
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【1054】
前工程の生成物(3.7g)を、THF(150mL)および水(48mL)の混合物に溶解し、0℃に冷却し、30%H
2O
2(3.95mL)、次いでLiOH・H
2O(0.86g)で処理した。混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで水(30mL)中のNa
2SO
3(5.6g)の溶液、続いて0.5N NaHCO
3の溶液(100mL)でクエンチングした。混合物を1/2容量に真空下で濃縮し、水(500mLまで)で希釈し、CH
2Cl
2(4×200mL)で抽出した。水相を5N HClを用いてpH1〜2まで酸性化し、EtOAc(4×200mL)で抽出した。抽出物を、ブラインで洗浄し;次いで無水Na
2SO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させて、収率91%で表題化合物(1.95g)を得、これを次の工程で直接使用した。
【1055】
工程9:
【1056】
【化453】
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【1057】
前実施例の生成物(2.6g)を、Et
2O(50mL)に溶解し、溶液が黄色になるまでEt
2O中のCH2N
2の溶液を滴下して処理した。溶液を18時間攪拌し、次いで真空下で蒸発させて、表題化合物(2.8)を得、これを次の工程で直接使用した。
【1058】
工程10:
【1059】
【化454】
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【1060】
前工程の生成物(1.95g)をMeOH(150mL)に溶解し、ギ酸(1.7mL)で処理し、次いで1.5時間1気圧の水素下10%Pd/C(3.3g、Degussa型E101)で処理した。混合物を濾過し、濾液を蒸発させて、表題化合物(2.1g)をギ酸塩として得、これを次の工程で直接使用した。
【1061】
工程11:
【1062】
【化455】
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【1063】
前工程の生成物(2.1g)を1,4−ジオキサン(100mL)に溶解し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.9g)、次いでジイソプロピルエチルアミン(2.9mL)を添加した。溶液を18時間攪拌し、真空下で濃縮した。残渣を5%KH
2PO
4水溶液で処理し、混合物をEtOAcで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し;次いで無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させた。残渣を、シリカゲルクロマトグラフィーに供し、CH
2Cl
2/Et
2Oの勾配で溶出して、表題化合物(2.5g)を得た、収率99%。質量スペクトル(FAB)307.9(M+H
+)。
【1064】
工程12:
【1065】
【化456】
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【1066】
前工程の生成物(2.5g)を1,4−ジオキサン(35mL)に溶解し、1M LiOH水溶液(17mL)で処理し、2時間攪拌した。混合物を氷/水(125cc)でクエンチングし、混合物を3N HClを用いてpH3〜4まで酸性化し、EtOAcで抽出した。抽出物を無水MgSO
4で乾燥し、濾過し、濾液を蒸発させて、表題化合物(2.3g)を得た、収率96%。質量スペクトル(FAB)294.0(M+H
+)。
【1067】
工程13:
【1068】
【化457】
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【1069】
所望の生成物を、実施例XXIII、工程10の手順に従い製造した。
【1070】
工程14:
【1071】
【化458】
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【1072】
所望の酸生成物を、実施例XXIV、工程3の手順に従い製造した。
【1073】
工程15:
【1074】
【化459】
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【1075】
所望の酸生成物を、実施例XXIX、工程4の手順に従い製造した。
【1076】
実施例XXXVI.式XXXVIおよびXXXVIIIの化合物の製造:
式XXXVIおよびXXXVIIIの化合物を、下記スキームに従い、上記製造例11〜15を利用して製造した。
【1077】
【化460】
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【1078】
式XXXVIbの化合物を、公知手順により以下のように式XXXVIaの化合物から製造した:
【1079】
【化461】
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【1080】
100mLのMeOH中の化合物XXXVIa(6.58g、22mmol)の溶液に、10%Pd/C(0.8g)およびp−トルエンスルホン酸(4.2g)を添加した。反応混合物を一晩室温で水素化に供した。反応混合物をceliteを通して濾過し、過剰のMeOHで洗浄した。合した濾液を真空下で濃縮して、表題化合物XXXVIbをゴム状物質として得た。XXXVIbのXXXVIおよびXXXVIIへの変換は、製造例11〜15に従い、上記スキームで示した経路に従った。
【1081】
実施例XXXVIII.式XXXVIIIの化合物の製造:
式XXXVIIIの化合物を、以下のスキームを利用し、上記製造例11〜15に従って製造した。
【1082】
【化462】
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【1083】
実施例XXXIX.式XXXIXの化合物の合成:
【1084】
【化463】
[この文献は図面を表示できません]
【1085】
工程1:
【1086】
【化464】
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【1087】
H. Mcklwain(J.Chem.Soc 1941, 75)の手順により製造したスルホニルクロリドXXXIXaの溶液を、−78℃のt−ブチルメチルアミンおよびトリエチルアミンの1:1当量の混合物に滴下し、2時間室温で攪拌した。反応混合物を真空下で濃縮し、クロマトグラフィー(SiO
2、ヘキサン/アセトン4:1)により精製して、スルホンアミドXXXIXbを無色油状物として得た。
【1088】
工程2:
【1089】
【化465】
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【1090】
Cbz保護アミンXXXIXbの溶液をメタノールに溶解し、5モル%のPd/C(5%w/w)で処理し、60psiで水素化した。反応混合物をceliteのプラグを通して濾過し、真空下で濃縮して遊離アミンXXXIXcを得、これを放置して固化させた。
【1091】
工程3:
【1092】
【化466】
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【1093】
アミンXXVdの代わりにXXXIXcを用いた以外、XXVfの合成手順と同様にして、ヒドロキシスルホンアミドXXXIXdを合成した。粗反応混合物を次の工程で直接使用した。
【1094】
工程4:
【1095】
【化467】
[この文献は図面を表示できません]
【1096】
XXVの合成手順(工程5)に従い、Dess−Martin試薬を用いて、ヒドロキシアミドXXXIXdを化合物XXXIXに酸化した。粗混合物をクロマトグラフィー(SiO
2、アセトン/ヘキサン 3:7)により精製して、XXXIXを無色固体として得た。
【1097】
HCVプロテアーゼ阻害活性のアッセイ:
分光光度アッセイ:HCVセリンプロテアーゼの分光光度アッセイを、R. Zhang et al, Analytical Biochemistry, 270 (1999) 268-275(出典明示で援用する)に記載の手順に従うことにより本発明の化合物に対して実施した。この色素原性エステル基質のタンパク質分解に基いたアッセイは、HCV NS3プロテアーゼ活性の連続的モニターに適切である。基質をNS5A−NS5B連結配列(Ac−DTEDVVX(Nva)、式中、X=AまたはP)のP側から誘導し、そのC末端カルボキシル基を4種の異なる発色団アルコール(3−もしくは4−ニトロフェノール、7−ヒドロキシ−4−メチル−クマリンまたは4−フェニルアゾフェノール)のうちの1種によりエステル化した。これらの新規分光光度エステル基質の合成、特徴付けおよび高スループットスクリーニングへの適用ならびにHCV NS3プロテアーゼ阻害剤の詳細な反応速度評価を以下に示す。
【1098】
材料および方法:
材料:アッセイ関連バッファー用化学試薬を、シグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chemical Company)(セントルイス、ミズーリ)から入手した。ペプチド合成用試薬を、アドリッチ・ケミカルズ(Aldrich Chemicals)、ノヴァバイオケム(Novabiochem)(サンディエゴ、カリフォルニア)、アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)(フォスター・シティー、カリフォルニア)およびパーセプティブ・バイオシステムズ(Perseptive Biosystems)(フラミンガム、マサチューセッツ)から入手した。ペプチドを、手動でまたは自動ABIモデル431A合成装置(アプライド・バイオシステムズ)で合成した。UV/VIS分光光度計モデルLAMBDA12を、パーキン・エルマー(Perkin Elmer)(ノーウォーク、コネティカット)から入手し、96ウェルUVプレートを、コーニング(Corning)(コーニング、ニューヨーク)から入手した。予加温ブロックを、USAサイエンティフィック(USA Scientific)(オカラ、フロリダ)から入手し、96ウェルプレートボルテクサーを、ラブリン・インスツルメンツ(Labline Instruments)(メルローズ・パーク、イリノイ)から入手した。モノクロメータを備えたスペクトラマックスプラス(Spectramax Plus)マイクロタイタープレートリーダーを、モレキュラー・デヴァイス(Molecular Devices)(サニーヴェイル、カリフォルニア)から入手した。
【1099】
酵素の調製:組換えヘテロ二量体HCV NS3/NS4Aプロテアーゼ(1a株)を、以前に公開された手順(D. L. Sali et al, Biochemistry, 37 (1998) 3392-3401)を用いることにより調製した。タンパク質濃度を、アミノ酸分析により事前に定量された組換えHCVプロテアーゼ標準品を用いてバイオラド(Biorad)色素法により測定した。アッセイ開始前に、酵素貯蔵バッファー(50mMリン酸ナトリウム、pH8.0、300mM NaCl、10%グリセロール、0.05%ラウリルマルトシドおよび10mM DTT)を、バイオラドバイオ−スピンP−6プレパックカラム(Biorad Bio-Spin P-6 prepacked column)を利用して、アッセイバッファー(25mM MOPS pH6.5、300mM NaCl、10%グリセロール、0.05%ラウリルマルトシド、5μM EDTAおよび5μM DTT)に交換した。
【1100】
基質の合成および精製:基質の合成を、R.Zhangら(前出)により報告されたように行い、標準プロトコル(K. Barlos et al, Int. J. Pept. Protein Res., 37 (1991), 513-520)を用いたFmoc−Nva−OHの2−クロロトリチルクロリド樹脂への固定により開始した。次いで、ペプチドをFmoc化学反応を用いて手動でまたは自動ABIモデル431ペプチド合成装置で組立てた。N−アセチル化し完全に保護したペプチドフラグメントを、30分間ジクロロメタン(DCM)中の10%酢酸(HOAc)および10%トリフルオロエタノール(TFE)により、または10分間DCM中の2%トリフルオロ酢酸(TFA)により樹脂から切断した。濾液およびDCM洗浄液を合し、共沸蒸発(またはNa
2CO
3水溶液により反復抽出)して、切断に使用した酸を除去した。DCM相をNa
2SO
4で乾燥させ、蒸発させた。
【1101】
標準的な酸−アルコールカップリング手順(K. Holmber et al, Acta Chem. Scand., B33 (1979) 410-412)を用いてエステル基質を組立てた。ペプチドフラグメントを無水ピリジン(30〜60mg/ml)に溶解し、そこに10モル当量の発色団および触媒量(0.1当量)のパラ−トルエンスルホン酸(pTSA)を添加した。ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、3当量)を添加して、カップリング反応を開始した。生成物の形成をHPLCによりモニターし、室温で12〜72時間反応した後に完了することが見出された。ピリジン溶媒を真空下で蒸発させ、さらにトルエンとの共沸蒸発により除去した。ペプチドエステルを2時間DCM中の95%TFAにより脱保護し、無水エチルエーテルで3回抽出して、過剰の発色団を除去した。30%〜60%のアセトニトリル勾配(6カラム容量を使用)を用いるC3またはC8カラムでの逆相HPLCにより脱保護した基質を精製した。HPLC精製後の全体収率は約20〜30%であった。電子スプレイイオン化質量分光法により分子量を確認した。基質を乾燥下乾燥粉末形態で貯蔵した。
【1102】
基質および生成物のスペクトル:基質および対応する発色団生成物のスペクトルを、pH6.5アッセイバッファー中に得た。複数の希釈液を用いて1cmキュベット中での最適オフピーク波長(3−NpおよびHMCについては340nm、PAPについては370nm、および4−Npについては400nm)における吸光係数を決定した。最適オフピーク波長を、基質と生成物との間の吸光度差の分数の最大値(生成物OD−基質OD)/基質OD)を生じる波長として定義した。
【1103】
プロテアーゼアッセイ:HCVプロテアーゼアッセイを、96ウェルマイクロタイタープレート中で200μlの反応混合物を用いて30℃で実施した。アッセイバッファー条件(25mM MOPS pH6.5、300mM NaCl、10%グリセロール、0.05%ラウリルマルトシド、5μM EDTAおよび5μM DTT)を、NS3/NS4Aヘテロ二量体用に最適化した(D.L.Sali et al.、前出)。代表的には、バッファー、基質および阻害剤の混合物150μlをウェルに入れ(DMSOの終濃度 4%(v/v))、約3分間30℃でプレインキュベートした。次いで、予加温したアッセイバッファー中のプロテアーゼ(12nM、30℃)50μlを使用して、反応を開始した(最終容量200μl)。モノクロメータを備えたスペクトロマックスプラスマイクロタイタープレートリーダーを用いて(カットオフフィルターを利用するプレートリーダーを用いて許容される結果を得ることができる)、適切な波長(3−NpおよびHMCについては340nm、PAPについては370nm、および4−Npについては400nm)における吸光度の変化についてアッセイ期間(60分間)にわたってプレートをモニターした。Nvaと発色団との間のエステル結合のタンパク質分解切断を、非酵素的加水分解についてのコントロールとしての無酵素ブランクに対し適切な波長でモニターした。基質反応速度パラメーターの評価を、30倍の基質濃度範囲(約6〜200μM)にわたって実施した。線形回帰を用いて初速度を測定し、非線形回帰分析(Mac Curve Fit 1.1、K.Raner)を用いてミカエリス−メンテンの式にデータを適合させることにより反応速度定数を得た。酵素が完全に活性であると想定して代謝回転数(k
cat)を計算した。
【1104】
阻害剤および不活化剤の評価:競合阻害剤Ac−D−(D−Gla)−L−I−(Cha)−C−OH(27)、Ac−DTEDVVA(Nva)−OHおよびAc−DTEDVVP(Nva)−OHについての阻害定数(K
i*)を、競合阻害反応速度用に再調整したミカエリス−メンテンの式:v
0/v
i=1+[I]
0/(K
i*(1+[S]
0/K
m))(式中、v
0は非阻害初速度であり、v
iはいずれかの所定の阻害剤濃度([I]
0)における阻害剤の存在下における初速度であり、[S]
0は使用した基質濃度である)に従ってv
0/v
i対阻害剤濃度([I]
0)をプロットすることにより、酵素および基質の固定濃度において実験的に決定した。得られたデータを線形回帰を用いて適合させ、得られた傾き、1/(K
i*(1+[S]
0/K
m)を用いてK
i*値を計算した。
【1105】
本発明の種々の化合物について得られたK
i*値を上記の表に示す。表中、化合物はK
i*値の範囲の順に配列されている。これらの試験結果から、当業者にとって、本発明の化合物がNS3−セリンプロテアーゼ阻害剤として優れた有用性を有することは明らかである。
【1106】
本発明を上記の特定の実施態様に関して記載したが、その多くの改変、変形およびその他の変更は当業者にとって明白である。そのような全ての改変、変形および変更は、本発明の精神および範囲内に含まれるものとする。
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表2
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