特許第5775571号(P5775571)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5775571減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた潤滑基油の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5775571
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた潤滑基油の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C10G 67/04 20060101AFI20150820BHJP
   C10G 21/14 20060101ALI20150820BHJP
   C10G 45/58 20060101ALI20150820BHJP
   C10G 47/00 20060101ALI20150820BHJP
   C10G 45/02 20060101ALI20150820BHJP
   C10G 45/44 20060101ALI20150820BHJP
   C10M 177/00 20060101ALI20150820BHJP
   C10N 70/00 20060101ALN20150820BHJP
【FI】
   C10G67/04
   C10G21/14
   C10G45/58
   C10G47/00
   C10G45/02
   C10G45/44
   C10M177/00
   C10N70:00
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-513115(P2013-513115)
(86)(22)【出願日】2011年6月3日
(65)【公表番号】特表2013-527303(P2013-527303A)
(43)【公表日】2013年6月27日
(86)【国際出願番号】KR2011004074
(87)【国際公開番号】WO2011152680
(87)【国際公開日】20111208
【審査請求日】2014年3月6日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0052689
(32)【優先日】2010年6月4日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】507268341
【氏名又は名称】エスケー イノベーション カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
(72)【発明者】
【氏名】ノ キュン ソク
(72)【発明者】
【氏名】リュ ゼ ウック
(72)【発明者】
【氏名】キム ド ヒュン
(72)【発明者】
【氏名】キム ギュン ロック
(72)【発明者】
【氏名】リ スン ウ
(72)【発明者】
【氏名】キム ド ワン
(72)【発明者】
【氏名】チョイ ソン
(72)【発明者】
【氏名】オ スン フン
(72)【発明者】
【氏名】ユン ビュン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】チョン ブム スク
【審査官】 ▲来▼田 優来
(56)【参考文献】
【文献】 特開平3−223393(JP,A)
【文献】 特開昭57−028191(JP,A)
【文献】 特表2007−526380(JP,A)
【文献】 米国特許第5192421(US,A)
【文献】 米国特許第3365390(US,A)
【文献】 特開2009−046657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10G 1/00−99/00
C10M 101/00−177/00
C10N 10/00−80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)減圧残渣油、又は常圧残渣油と減圧残渣油との混合物を溶媒脱アスファルト装置に供給し、アスファルトが除去された脱アスファルト油を得る段階と、
(b)前記脱アスファルト油を減圧蒸留して軽質脱アスファルト油及び重質脱アスファルト油を得る段階と、
(c)前記(b)段階で得た重質脱アスファルト油を水素化触媒の存在下で水素化処理する段階と、
(d)前記(c)段階で水素化処理された留分を脱蝋触媒の存在下で触媒脱蝋する段階と、
(e)前記(d)段階で脱蝋された留分を水素化仕上げ触媒の存在下で水素化仕上げ処理する段階とを含んでなる、減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法。
【請求項2】
前記方法は、
(f)前記(e)段階で水素化仕上げ処理された留分を粘度範囲によって分離して重質潤滑基油をさらに含む、請求項1に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法。
【請求項3】
前記(c)段階の水素化処理は300〜410℃の反応温度、30〜220kg/cm2gの反応圧力及び0.1〜3.0hr-1の空間速度(LHSV)の条件下で行われ、前記水素化触媒は周期律表の第6族及び第8族〜第10族元素から選ばれた一つ以上の金属を含む、請求項1に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法。
【請求項4】
前記(d)段階の触媒脱蝋は250〜410℃の反応温度、30〜200kg/cm2gの反応圧力及び0.1〜3.0hr-1の空間速度(LHSV)の条件下で行われ、前記脱蝋触媒は分子篩、アルミナ、及びシリカ−アルミナの中から選ばれた一つ以上の担体、及び周期律表の第2族、第6族、第9族及び第10族元素から選ばれた一つ以上の金属を含む、請求項1に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法。
【請求項5】
前記脱蝋触媒はSAPO−11、SAPO−41、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−48、FAU、BETA及びMORから選ばれた一つ以上の担体、及びプラチナ、パラジウム及びニッケルから選ばれた一つ以上の金属を含む、請求項4に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法。
【請求項6】
前記(e)段階の水素化仕上げ処理は150〜300℃の反応温度、30〜200kg/cm2gの反応圧力及び0.1〜3.0hr-1の空間速度(LHSV)の条件下で行われ、前記水素化仕上げ触媒はシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、及びゼオライトから選ばれた一つ以上の担体、及び周期率表の第6族、第8族、第9族、第10族及び第11族元素から選ばれた一つ以上の金属を含む、請求項1に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法。
【請求項7】
前記(f)段階によって得られた重質潤滑基油は40℃での動粘度が500〜600cStの重質潤滑基油を含む、 請求項2に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法。
【請求項8】
(a)減圧残渣油、又は常圧残渣油と減圧残渣油との混合物を溶媒脱アスファルト装置に供給し、アスファルトが除去された脱アスファルト油を得る段階と、
(b)前記脱アスファルト油を減圧蒸留して軽質脱アスファルト油及び重質脱アスファルト油を得る段階と、
(c)前記(b)段階で得た軽質脱アスファルト油を減圧ガス油と混合して混合物を製造した後、前記混合物を水素化反応及び分別蒸留処理してオイル製品及び未転換油に分離する段階と、
(d)前記(c)段階で得た未転換油を減圧蒸留工程に供給し、所定の粘度等級を有する潤滑基油を得る段階とを含んでなる、減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた潤滑基油の製造方法。
【請求項9】
前記(a)段階の減圧残渣油及び前記(c)段階の減圧ガス油は前記(a)段階の常圧残渣油を減圧蒸留して得たものである、請求項8に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた潤滑基油の製造方法。
【請求項10】
前記(d)段階で得た所定の粘度等級を有する潤滑基油は100℃での動粘度が9.0〜11.0cStの潤滑基油を含む、請求項8又は9に記載の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた潤滑基油の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減圧蒸留された脱アスファルト油を用いて高級潤滑基油及び重質潤滑基油を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の粘度等級が高い重質潤滑基油(例えば、500N、150BSなど)は、通常、常圧残渣油及び減圧残渣油、又は減圧残渣油を溶媒脱アスファルト装置(SDA)に供給し、アスファルト及び不純物が除去された脱アスファルト油(DAO)を得、これを溶媒抽出(solvent extraction)して製造した(グループI)。
【0003】
ところが、このような方法で製造された重質潤滑基油は、芳香族の含量が高くて安定性(Stability)に問題があり、最近規格が厳格になっているPCA(Poly Cyclic Aromatic)含量規格を満足しない場合が多い。また、溶媒抽出を介して製造されるので、潤滑基油(base oil)の製造収率が低く(通常40〜50%水準)、環境汚染誘発物質がたくさん排出されるうえ、PCA含量規格(<3%)を満足するために別途の追加工程が伴われる。
結局、環境問題及び経済的にも非効率的であるという認識が拡散するにつれて、最近、溶媒抽出によってグループIの潤滑基油を製造する工場の数が急激に減っている実情である。
【0004】
ところが、重質潤滑基油の製品は、たとえば自動車用潤滑油や繊維用オイル、パラフィン系プロセス油などの特殊使用領域が存在し、その需要は続いている。よって、現在重質潤滑基油製品の供給は前記需要を円滑に満足させていない。
このため、触媒反応工程を介して重質潤滑基油製品を製造しようとする研究があったが、従来の方法では150BSなどの高粘度重質潤滑基油を得ることが難しいため、単一反応工程を介して低粘度から高粘度範囲までの重質潤滑基油を得るのに限界があった。よって、環境調和的でありながらも収率が高い高品質の重質潤滑基油を製造する必要性が提起されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明者は、かかる問題点を解決するために鋭意努力した結果、溶剤脱アスファルテン工程(SDA)を介して得た脱アスファルト油(DAO)を減圧蒸留して得た重質脱アスファルト油(H−DAO)の場合、特定触媒の存在下で触媒反応工程を経ると、高粘度等級(500N、150BS)を含む重質潤滑基油を高収率で得ることができることを確認した。また、前記脱アスファルト油(DAO)を減圧蒸留して得た軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)の場合、これを水素化分解反応させた後、発生する未転換油(UCO)を用いると、グループIIIの潤滑基油を含む高級及び重質潤滑基油を製造することができることを確認した。
よって、本発明の目的は、既存の触媒反応工程では得ることが難しかった高粘度の重質潤滑基油(150BS等級)を高収率で製造する方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、グループIII潤滑基油を含む高級及び重質潤滑基油を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一様態によれば、(a)減圧残渣油、又は常圧残渣油と減圧残渣油との混合物を溶媒脱アスファルト装置に供給し、アスファルトが除去された脱アスファルト油を得る段階と、(b)前記脱アスファルト油を減圧蒸留して軽質脱アスファルト油及び重質脱アスファルト油を得る段階と、(c)前記(b)段階で得た重質脱アスファルト油を水素化触媒の存在下で水素化処理する段階と、(d)前記(c)段階で水素化処理された留分を脱蝋触媒の存在下で触媒脱蝋する段階と、(e)前記(d)段階で脱蝋された留分を水素化仕上げ触媒の存在下で水素化仕上げ処理する段階とを含んでなる、減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた重質潤滑基油の製造方法を提供する。
【0008】
本発明の他の様態によれば、(a)’減圧残渣油、又は常圧残渣油と減圧残渣油との混合物を溶媒脱アスファルト装置に供給し、アスファルトが除去された脱アスファルト油を得る段階と、(b)’前記脱アスファルト油を減圧蒸留して軽質脱アスファルト油及び重質脱アスファルト油を得る段階と、(c)’前記(b)’段階で得た軽質脱アスファルト油を減圧ガス油と混合して混合物を製造した後、前記混合物を水素化反応及び分別蒸留処理してオイル製品及び未転換油に分離する段階と、(d)’前記(c)’段階で得た未転換油を減圧蒸留工程に供給し、所定の粘度等級を有する潤滑基油を得る段階とを含んでなる、減圧蒸留された脱アスファルト油を用いた潤滑基油の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の脱アスファルト油を減圧蒸留して得た重質脱アスファルト油を触媒反応工程に供給すると、既存の触媒反応工程では得られなかった高粘度等級の重質潤滑基油(150BS)を含む重質潤滑基油を高収率で得ることができる。また、本発明の脱アスファルト油を減圧蒸留して得た軽質脱アスファルト油を水素化反応工程に供給すると、グループIII潤滑基油を含む高級及び重質潤滑基油を製造することができる。また、常圧残渣油と減圧残渣油の比率や減圧蒸留の分離条件などを調節して最終潤滑基油の等級及び生産比率を調節することができるため、持続的に変化する市場の需要及び供給要求にも適切に応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明によって溶媒脱アスファルテン工程(SDA)を経て得た脱アスファルト油(DAO)を減圧蒸留工程を介して重質脱アスファルト油(H−DAO)に分離した後、水素化処理(HDT)、触媒脱蝋(HDW)及び水素化仕上げ(HDF)反応を行って重質潤滑基油を製造する工程図である。
図2】本発明に係る脱アスファルテン工程(SDA)を経て得た脱アスファルト油(DAO)を減圧蒸留工程を介して軽質脱アスファルト油に分離した後、水素化反応工程(R3)などを介して、グループIII潤滑基油を含む高級及び重質潤滑基油を製造する工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明をより具体的に説明する。
本発明の潤滑基油を製造する方法は、図1及び図2に示すように、炭化水素供給原料を溶媒脱アスファルト装置に供給し、アスファルトが除去された脱アスファルト油を得る段階と、前記脱アスファルト油を減圧蒸留して軽質脱アスファルト油及び重質脱アスファルト油を得る段階とを含んでなる。
【0012】
本発明の脱アスファルト装置への供給原料として用いられる炭化水素は、減圧残渣油(VR)又は常圧残渣油と減圧残渣油との混合物(AR/VR)などのガソリン以上の沸点を有し且つヘテロ原子種物質及び芳香族物質を多数含有する物質を意味する。前記減圧残渣油は、原油を直接減圧蒸留して得、或いは常圧蒸留塔で分離された常圧残渣油を減圧状態で蒸留して得ることができる。
【0013】
炭化水素供給原料は、アスファルト及び不純物を除去するために溶媒脱アスファルト工程(SDA)に投入される。前記溶媒脱アスファルト工程(SDA)に用いられる溶媒としては、炭素数3〜6のノーマル又はイソ−パラフィン系溶媒があり、より具体的にはn−プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン及びn−ヘキサンよりなる群から選ばれる。また、原料である減圧残渣油(VR)、又は減圧残渣油と常圧残渣油との混合物(VR/AR)に対する脱アスファルト油(DAO)の収率は、運転条件及び溶媒によって変化するが、溶媒の炭素数が多いほど大きくなる傾向を示し、一般に約15〜80%である。
【0014】
このような溶媒脱アスファルト工程(SDA)を介して生産された脱アスファルト油は、金属及び残留炭素の含量は低いが、高い芳香族の比率及び高い蒸留点を有する留分を含んでいる。前記脱アスファルト油は、その使用目的に応じて、後述する触媒反応工程を介して重質潤滑基油を製造することに用いられる原料、又は水素化反応工程を介してグループIII潤滑基油を含む高級及び重質潤滑基油を製造するための原料として直接使用できる。ところが、本発明の場合、最終潤滑基油の等級及び生産比率を適切に調節することができるとともに、従来の技術では得難い等級の潤滑基油を高収率で生産することができるように、前記脱アスファルト油を減圧蒸留して軽質脱アスファルト油及び重質脱アスファルト油を分離した後、これを前記触媒反応工程及び水素化工程の原料として用いる。
【0015】
前記減圧蒸留工程(V1又はV1’)の運転条件は、得ようとする最終製品の粘度等級及び収率に応じて様々に調節できるが、好ましくは350〜430℃の塔底温度及び140〜160mmHgの塔底圧力、75〜95℃の塔頂温度及び60〜80mmHgの塔頂圧力である。
【0016】
常圧残渣油(AR)と減圧残渣油(VR)を1:1の比率で混合した後で溶媒脱アスファルテン工程(SDA)処理を施して得た脱アスファルト油(DAO)、及びこれを減圧蒸留して得た軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)及び重質脱アスファルト油(H−DAO)の性状を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】
前記表1に示されている脱アスファルト油(Full Range DAO)及び重質脱アスファルト油(H−DAO)の蒸留分布をみれば、性状が重質でありながらもその分布が広いことが分かる。その結果、脱アスファルト油(Full Range DAO)を原料として、以後、水素化処理/触媒脱蝋/水素化仕上げ反応を行うと、中粘度等級のグループII潤滑基油(粘度等級60N〜150N)だけでなく、高粘度等級の重質潤滑基油も得ることができる。特に、市場の需要及び製品スレート(slate)を考慮して脱アスファルト油(Full Range DAO)を減圧蒸留して軽質DAO(Lt−DAO)部分を除去し、塔底から得ることが可能な重質脱アスファルト油(H−DAO)を原料として用いると、500N、150BSに該当する重質潤基油を高収率で製造することができる。すなわち、本発明の減圧蒸留された脱アスファルト油を用いると、既存の触媒反応工程では得ることが難しかった重質潤滑基油を高収率で得ることができる。
【0019】
一方、前記表1に示されている軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)は、パラフィン含量が高く、粘度及び粘度指数が高いため、減圧ガス油(VGO)と混合して水素化反応工程に投入すると、ここで生成される未転換油(UCO、Unconverted Oil)の性状を向上させ、グループIII潤滑基油を含む高級及び重質潤滑基油を製造することができる。特に、軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)の場合、溶媒脱アスファルト工程(SDA)で製造される脱アスファルト油(Full Range DAO)とは異なり、不純物(硫黄、窒素、炭素残余物など)がVGOと類似し、重質分画が相対的に低くて含量の制限なしでVGOと混合して使用することができる(脱アスファルト油(Full Range DAO)の場合、40%以下に制限して混合使用する)。
【0020】
以下、本発明の減圧蒸留された脱アスファルト油を触媒反応工程(R1及びR2)及び水素化反応工程(R3)に供給して所望の品質の潤滑基油を製造する方法について具体的に考察する。
【0021】
重質潤滑基油は、一般に、約0.1〜0.15wt%の硫黄と約500〜1000ppmの窒素を含有し、芳香族の含量が10〜20wt%であることを考慮するとき、表1に示されている脱アスファルト油(DAO)及び重質脱アスファルト油(H−DAO)の性状は一般な重質潤滑基油に比べて不純物の含量と芳香族の含量が非常に高い。よって、前記重質潤滑基油製造用原料は、触媒反応工程を経ると、所望の品質の製品に転換できる。
【0022】
本発明の触媒反応工程は、水素化触媒、脱蝋触媒及び水素化仕上げ触媒を含み、水素化処理、触媒脱蝋及び水素化仕上げ反応が順次行われる工程を意味する。触媒反応工程を構成する各反応工程は、それぞれその反応目的に応じて反応温度、反応圧力、触媒の種類、空間速度(LHSV)、及び供給原料に対する水素の体積比が定められる。
【0023】
まず、前記重質脱アスファルト油は、水素化触媒の存在下で水素化処理工程(HDT)を介して、供給原料に含まれた硫黄、窒素、金属及びPCA(Poly Cycle Aromatic)などの不純物が除去される一方で、水素飽和反応を介して、含有された芳香族成分がナフテン系成分などに転換される。水素化処理の目的は、潤滑基油製品の品質及び組成に符合するようにパラフィン、ナフテン、芳香族の比率を有利にすることができ、高品質の潤滑基油となれるように不純物を除去することにある。特に、後段の脱蝋(又は異性化)工程及び水素化仕上げ工程の触媒に触媒毒として作用しうる不純物を目標値以下に除去することに主目的がある。
【0024】
前記水素化処理工程(HDT)は、300〜410℃の反応温度、30〜220kg/cm2gの反応圧力、0.1〜3.0hr-1の空間速度(LHSV)、及び500〜3000Nm3/m3の供給原料に対する水素の体積比の条件で行われ、最適化された反応温度、反応圧力、水素供給条件で、供給原料内に含有された不純物(例えば、硫黄、窒素、金属など)及び2環以上の芳香族化合物を画期的に減少させることができる。この際、水素化処理反応の苛酷度を、後段の触媒寿命に影響を与えない不純物目標値を満足する範囲内で最大限低めて、運転を行うことが重要である。その理由は、苛酷度が高くなるほど反応後の反応物の粘度下降幅が大きくなってその分だけの基油製品の収率面で損失が発生するためである。
【0025】
前記水素化処理工程に使用される触媒は、好ましくは周期律表の第6族、第9族及び第10族金属から一つ以上選択され、より好ましくはCo−Mo、Ni−Mo、又はこれらの組み合わせから一つ以上選択される。ところが、本発明に用いられる水素化触媒は、これに限定されるものではなく、水素飽和反応及び不純物の除去に効果を持つ水素化触媒であれば、その種類を問わずに使用できる。
水素化処理反応を経た留分は不純物が顕著に減少し、芳香族含量も適切であるが、通常は後段工程触媒への影響を考慮して150ppm以下の硫黄含量(好ましくは100ppm以下)と50ppm以下の窒素含量(好ましくは10ppm以下)を持つ。
【0026】
このように水素化処理工程(HDT)を経た留分は非常に低い不純物を含有するため、後段の触媒脱蝋反応(HDW)がさらに安定的かつ盛んに起こる。その結果、潤滑基油製造面で収率が高く(すなわち、収率の損失が少ない)、選択度が優れるため、高品質の潤滑基油を製造することができる。
【0027】
前記水素化処理された留分は脱蝋触媒の存在下で脱蝋される。本発明に係る触媒脱蝋工程は、低温性状を悪くするN−パラフィンを異性化(Isomerization)反応又はクラッキング(Cracking)反応によって低減又は除去する反応工程を意味する。よって、脱蝋反応を経ると、優れた低温性状を持つことができるため、潤滑基油の流動点規格を合わせることができる。
触媒脱蝋工程は、250〜410℃の反応温度、30〜200kg/cm2gの反応圧力、0.1〜3.0hr-1の空間速度(LHSV)、及び150〜1000Nm3/m3の供給原料に対する水素の体積比の条件下で行われる。
【0028】
触媒脱蝋工程に用いられる触媒は、担体及びこれに担持される金属を含む。前記担体は分子篩(Molecular Sieve)、アルミナ及びシリカ−アルミナから選ばれる、酸点を有する担体である。これらの中でも、分子篩は結晶性アルミノケイ酸塩(ゼオライト)、SAPO、ALPOなどを意味するものであって、10員酸素環(10-membered Oxygen Ring)を有する中間サイズの多孔性(Medium pore)分子篩としてSAPO−11、SAPO−41、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−48などを含み、12員酸素環を有する大きいサイズの多孔性(Large pore)分子篩としてFAU、Beta及びMORを含む。
【0029】
脱蝋性触媒に用いられる金属としては、周期律表の第2族、第6族、第8族、第9族及び第10族金属の中から選ばれる、水素化機能を有する金属を含む。特に第9族及び第10族(すなわち、第VIII族)金属の中ではCo、Ni、Pt、Pdが好ましく、第6族(すなわち、第VIB族)金属の中ではMo、Wが好ましい。
【0030】
触媒脱蝋工程に供給原料として用いられる脱アスファルト油(DAO)の場合、溶媒アスファルテン工程(SDA)の抽出塔頂で製造されるので、パラフィン含量が比較的高い。よって、クラッキング機能が強いNi(Co)/Mo(W)触媒を用いることができる。ところが、前記触媒を用いると、小幅の収率減少及び粘度下降が発生するおそれがあって、N−パラフィンをイソ−パラフィンに異性化して流動点を向上させる異性化触媒(第10族金属ベース)を使用することが好ましい。
【0031】
前記脱蝋された留分は水素化仕上げ触媒の存在下で水素化仕上げされる。水素化仕上げ(Hydrofinishing)工程は、水素化仕上げ触媒の存在下で製品別要求規格に応じて脱蝋処理された留分のオレフィン及び多環芳香族を除去して安定性を確保し、特にナフテン系潤滑基油の製造面では芳香族含量及びガス吸湿性などを最終調節する段階である。一般に150〜300℃の温度、30〜200kg/cm2の圧力、0.1〜3h-1の空間速度(LHSV)、及び流入した留分に対する水素の体積比が300〜1500Nm3/m3の条件で行われる。
【0032】
水素化仕上げ工程に用いられる触媒は、金属を担体に担持して使用し、前記金属には水素化機能を有する第6族、第8族、第9族、第10族及び第11族元素から選ばれた一つ以上の金属を含み、好ましくはNi−Mo、Co−Mo、Ni−Wの金属硫化物系又はPt、Pdの貴金属を使用する。
また、水素化仕上げ工程に用いられる触媒の担体としては、表面積の広いシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア又はゼオライトを用いることができ、好ましくはアルミナ又はシリカ−アルミナを用いる。担体は、前記金属の分散度を高めて水素化性能を向上させる役割を果たし、生成物のクラッキング(cracking)及びコーキング(coking)を防止するために酸点を制御することが非常に重要である。
【0033】
水素化処理(HDT)、触媒脱蝋(CDW)及び水素化仕上げ(HDF)の反応段階を全て経た留出物は、そのまま重質潤滑基礎油として用いることができる。ところが、重質潤滑基油を各用途及び粘度等級に合わせて分離することができるように分離工程(Fractionator)を介して分離を行う。このような分離工程を介して多様な粘度等級の潤滑基油製品を最終的に確保することができる。特に、本発明に係る重質潤滑基油は40℃での動粘度が500〜600cSt(例えば、500BS)の重質潤滑基油を含んでおり、これを必要とする分野に利用することができる。
【0034】
一方、本発明の脱アスファルト油が減圧蒸留されて塔頂から得られた軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)は、減圧ガス油(VGO)と混合して水素化反応工程を介して軽質及び重質の炭化水素となる。
【0035】
本発明の水素化反応工程(R3)は水素化処理工程及び水素化分解工程からなっており、各工程は1回通過(once-through)モード又はリサイクル(recycle)モードで行われ、1段(one-stage)又は2段(two-stage)で様々に構成できる。この際、前記水素化反応工程(R3)の原料である減圧ガス油(VGO)及び軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)を混合するとき、減圧ガス油(VGO)の含量が高くなると、高級潤滑基油の生産量が高くなり、軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)の含量が高くなると、グループIIIを含む高級潤滑基油及び重質潤滑基油として使用可能な部分が多くなる。それだけでなく、本発明で原料として用いられる軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)の性状は、脱アスファルト油(Full Range DAO)を減圧蒸留工程を介して分離してオーバーヘッド(Over Head)の軽質留分を使用するので、不純物が減圧ガス油(VGO)と類似するうえ、蒸留分布上、重い分画(Heavy End Tail)も減圧ガス油(VGO)と類似し或いはやや高い水準であって、混合の際に制限なく混合可能である。
【0036】
生成された軽質及び重質の炭化水素は、一連の分別蒸留工程(Fs)を介してオイル製品及び未転換油(UCO)に分離する。分離された未転換油(UCO)の全部又は一部は、第2減圧蒸留工程(V2)に供給され、減圧蒸留を介してグループIII高級潤滑基油及び重質潤滑基油を高収率で得ることができる。本発明の製造方法によって得た潤滑基油は、100℃での動粘度が3.0〜11.0cStの潤滑基油を含むことができ、特に既存の方法では高収率で得ることが難しい9.0〜11.0cStの潤滑基油を含むことができる。水素化反応工程を介して未転換油を得、これを減圧蒸留して潤滑基油を製造する方法及び運転条件は本出願人により出願されて公開された韓国公開特許第2003−0073026号に記載されており、その内容は全体として本明細書の一部となる。
【0037】
本発明の好適な一具現例によれば、水素化反応工程に供給される原料としての軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)及び減圧ガス油(VGO)は、図2に示されているように、常圧残渣油を減圧蒸留して得た一つの反応工程産物である。すなわち、常圧残渣油(AR)を減圧蒸留工程(VDU)で蒸留して減圧ガス油(VGO)及び減圧残渣油(VR)に分離し、前記減圧残渣油は溶媒脱アスファルト工程(SDA)及び減圧蒸留工程(V1’)を通過して重質脱アスファルト油(H−DAO)及び軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)に分離した後、前記減圧ガス油と前記軽質脱アスファルト油とを混合し、水素化反応工程に供給される原料として用いる。
この場合、前記重質脱アスファルト油(H−DAO)から重質潤滑基油を得る工程、及び前記軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)からグループIII高級及び重質潤滑基油などを得る工程が統合可能である。このように2つの異なる反応工程が本発明の減圧蒸留された脱アスファルト油を介して統合されると、常圧残渣油と減圧残渣油の比率や減圧蒸留工程の分離条件などを調節することにより、最終潤滑基油の等級及び生産比率を調節することができる。結局、本発明によって設計された工程は、市場の需要及び供給要求に応えることができ、生産設備を節減することができて経済的である。
【実施例】
【0038】
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。本発明の範疇はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0039】
実施例1:重質脱アスファルト油(H−DAO)からの重質潤滑基油の製造
表1に示されている重質脱アスファルト油(H−DAO)を原料として用いて、水素化処理工程ではHDS(水添脱硫)、HDN(水添脱窒)、HDM(水添脱金属)機能を有する商用触媒の下で、LHSV=0.5〜1.0hr-1、反応圧力150kg/cm2g、反応温度350〜360℃、及び水素とオイルの比1,000〜1,500NL/Lの条件で処理して硫黄を50ppm以下、窒素を5ppm以下に低めた。
【0040】
水素化処理後に得られた留分を原料として、触媒脱蝋段階では異性化触媒としてpt/ゼオライトを使用し、水素化仕上げ段階では(pt/pd)/Al23触媒を使用した。反応圧力が140〜150kg/cm2g、LHSV範囲が1.0〜2.0hr-1、水素化とオイルの比率が400〜600Nm3/m3の範囲で反応を行った。触媒脱蝋工程の場合は330〜360℃、水素化仕上げ工程の場合は200〜250℃の反応温度で運転された。運転の際に、触媒脱蝋反応留出物の流動点が−20℃以下となるように反応温度を調節した。
【0041】
下記表2は本実施例の反応原料と水素化処理/脱蝋/水素化仕上げを経た反応産物(分離機で分離する以前の状態)の性状を比較分析した結果を示す。
【0042】
【表2】
【0043】
表2に示すように、Kvis@40℃が75〜80に達する高粘度等級の留分が確保され、留分全体がそのまま製品として使用できるが、500Nと150BSのように高粘度等級の製品を得るために後段分離工程を介して最終重質潤滑基油に分離することもできる。分離した最終ナフテン系潤滑基油の性状を表3に示し、500N及び150BSの重質潤滑基油の収率は75〜80%水準であった。
【0044】
【表3】
【0045】
比較例1:溶剤脱アスファルテン工程の留出物(減圧蒸留工程を経ていないDAO)からの潤滑基油の製造
表1に示されている脱アスファルト油(Full Range DAO)を原料として用いて、水素化処理反応工程ではHDS(水添脱硫)、HDN(水添脱窒)、HDM(水添脱金属)機能を有する商用触媒の下で、LHSV=0.5〜1.0hr-1、反応圧力150kg/cm2g、反応温度350〜360℃、及び水素とオイルの比1,000〜1,500NL/Lの条件で処理して硫黄を50ppm以下、窒素を5ppm以下に低めた。
【0046】
水素化処理後に得られた留分を原料として、触媒脱蝋段階では異性化触媒としてpt/ゼオライトを使用し、水素化仕上げ段階では(pt/pd)/Al23触媒を使用した。反応圧力が140〜150kg/cm2g、LHSV範囲が1.0〜2.0hr-1、水素化とオイルの比率が400〜600Nm3/m3の範囲で反応を行った。触媒脱蝋工程の場合は310〜340℃、水素化仕上げ工程の場合は200〜250℃の反応温度で運転された。運転の際に、触媒脱蝋反応留出物の流動点が−40℃以下となるように反応温度を調節した。
【0047】
下記表4は本比較例の反応原料と水素化処理/脱蝋/水素化仕上げを経た反応産物(分離機で分離する以前の状態)の性状を比較分析した結果を示す。
【0048】
【表4】
【0049】
表4に示すように、Kvis@40℃が32.5水準であり、Kvis@100℃が4.1水準であって、低粘度又は中粘度等級の製品が相当部分含有されていることが分かる(実施例1のH−DAOのみを処理した場合、Kvis@40℃が75.6に達して500N上の重質潤滑基油の大部分が含有されていた)。前記全体留分を粘度等級別製品に分離した結果、表5に示されている製品群を得ることができた。
【0050】
【表5】
【0051】
表5において60/70N、100N、150Nなどの軽質又は中間等級以下の潤滑基油が40〜45%程度生成され、500N以上の重質潤滑基油は30%以下と相対的に低く生成された。実施例1及び比較例1を介して本発明の減圧蒸留された重質脱アスファルト油を用いると、減圧蒸留過程のない脱アスファルト油に比べて500N以上の重質潤滑基油を高収率で得ることができることが分かる。
【0052】
実施例2:軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)からのグループIII高級及び重質潤滑基油の製造
下記表6に示されている性状を有する減圧ガス油(VGO)及び軽質脱アスファルト油(Lt−DAO)を6:4の重量比で混合した原料を製造した。
【0053】
【表6】
【0054】
水素化処理反応工程では、LHSV(Liquid Hourly Space Velocity)1.5hr-1、圧力15.0MPa、温度370〜390℃でHDM(水添脱金属)、HDS(水添脱硫)、HDN(水添脱窒)、HDCCR(水添脱炭素残留物)機能を有するHDT(Hydrotreating)触媒を用いて水素とオイルの比が1,500NL/Lの条件で処理し、水素化分解反応工程では前記水素化処理反応工程から得た留分をリサイクルされた未転換油(UCO)と共にLHSV0.85hr-1、圧力15.0MPa、反応温度380〜400℃でHDC(水素化分解(Hydrocracking))触媒を用いて水素とオイルの比が1,500NL/Lの条件で処理した。
【0055】
水素化処理/水素化分解反応に相次いで通常の分離機及び一連の分別蒸留工程を経て沸点360℃以下のディーゼル及び軽質製品を回収し、前記表6に示されている性状を有する未転換油(UCO)を得た。その後、前記未転換油を第2減圧蒸留工程(V2)に注入して塔頂圧力65〜80mmHG、塔頂温度80〜90℃、及び塔底圧力120mmHG、塔底温度350℃で減圧蒸留し、下記表5に示されている軽質分画(Light Distillate)33vol%、100N分画28vol%、150N分画22vol%、500N分画13vol%、及び最終残渣油4vol%を得た。
これらの中でも100N、150N、250N、500N分画のみを中間製品として回収し、残りの軽質分画及び最終残渣油は水素化反応工程(R3)にリサイクルさせた。結局、下記表7に示されている100N、150N、250N等級の高粘度指数グループIII潤滑基油製品及び500N等級の重質潤滑基油の原料を得ることができた。
【0056】
【表7】
【0057】
以上、本発明の内容の特定部分を詳細に記述したが、当該技術分野における通常の知識を有する者にとっては、このような具体的記述は好適な実施様態に過ぎないもので、本発明の範囲を限定するものではないことは明白であろう。よって、本発明の実質的な範囲は添付された請求の範囲とそれらの等価物によって定義されるといえる。
【符号の説明】
【0058】
AR 常圧残渣油
VR 減圧残渣油
SDA 脱アスファルテン工程
V1/V1’/V2 減圧蒸留工程
DAO 脱アスファルト油
Lt−DAO 軽質脱アスファルト油
H−DAO 重質脱アスファルト油
R1(HDT) 水素処理化反応
R2 脱蝋工程(HDW)/水素仕上げ工程(HDF)
VDU 減圧蒸留工程
VGO 減圧ガス油
R3 水素化反応工程
FS 分別蒸留
UCO 未転換油
図1
図2