特許第5775651号(P5775651)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5775651私設ワイヤレスネットワークを提供するための機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5775651
(24)【登録日】2015年7月10日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】私設ワイヤレスネットワークを提供するための機構
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/16 20090101AFI20150820BHJP
   H04W 84/02 20090101ALI20150820BHJP
【FI】
   H04W48/16 134
   H04W84/02
【請求項の数】23
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-521522(P2015-521522)
(86)(22)【出願日】2012年7月11日
(65)【公表番号】特表2015-526037(P2015-526037A)
(43)【公表日】2015年9月7日
(86)【国際出願番号】KR2012005487
(87)【国際公開番号】WO2014010762
(87)【国際公開日】20140116
【審査請求日】2015年1月9日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】509348786
【氏名又は名称】エンパイア テクノロジー ディベロップメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンゴン・イ
【審査官】 石田 紀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−44309(JP,A)
【文献】 特開2012−85086(JP,A)
【文献】 米国特許第7574202(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 48/16
H04W 84/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルオペレーティングサーバの制御下で遂行される方法であって、
端末デバイスの第1の位置を求める工程と、
前記端末デバイスの前記第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求める工程と、
前記第1のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程と、
前記端末デバイスが前記第1のアクセスポイントのまわりにある第1の継続時間を測定する工程と、
前記第1の継続時間が所定の時間を超えることを決定する工程であって、前記第1のアクセスポイントに対して前記端末デバイスに前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する前記工程が、前記第1の継続時間が前記所定の時間を超えるという決定に基づくものである、工程と、
前記端末デバイスの第2の位置を求める工程と、
前記端末デバイスの前記第2の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第2のアクセスポイントを求める工程と、
前記第2のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程と、
を含み、
前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのネットワーク識別子が、前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのものと同一である、
前記方法。
【請求項2】
前記端末デバイスに対して、前記第1のアクセスポイントによって提供された前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するように命令する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末デバイスが、前記第1のアクセスポイントによって提供された前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するための情報を含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記端末デバイスが前記第1の位置から出たとき、前記第1のアクセスポイントに対して、前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを終了するように命令する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末デバイスが第2のアクセスポイントのまわりにある第2の継続時間を測定する工程をさらに含む方法であって、
前記第2のアクセスポイントに命令する前記工程が、前記第2の継続時間に基づくものである請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワーク識別子がサービスセット識別子を含む請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワーク識別子が前記端末デバイスに与えられる請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のアクセスポイントおよび前記第2のアクセスポイントが、それぞれ前記モバイルオペレーティングサーバによって制御可能である請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のアクセスポイントおよび前記第2のアクセスポイントが、それぞれWi−Fiアクセスポイントを含み、前記第1のアクセスポイントによって提供された前記ワイヤレスローカルエリアネットワークと、前記第2のアクセスポイントによって提供された前記ワイヤレスローカルエリアネットワークとが、それぞれWi−Fiネットワークを含み、前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークおよび前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークが、それぞれWi−Fiネットワークを含む請求項に記載の方法。
【請求項10】
端末デバイスの第1の位置を求めるように構成された位置決めユニットと、
前記端末デバイスの前記第1のアクセスポイントのまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成されている第1のアクセスポイントを求めるように構成されたアクセスポイント割出しユニットと、
前記第1のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するように構成されたアクセスポイント制御ユニットと
前記端末デバイスが前記第1のアクセスポイントのまわりにある第1の継続時間を測定し、前記第1の継続時間が所定の時間を超えることを決定するように構成された継続時間測定ユニットと、
を備え、
前記アクセスポイント制御ユニットは、前記第1の継続時間が前記所定の時間を超えるという決定に基づいて、前記第1のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するように構成されており、
前記位置決めユニットは、前記端末デバイスの第2の位置を求めるように構成されており、前記アクセスポイント割出しユニットは第2のアクセスポイントを求めるように構成されており、前記第2のアクセスポイントは、前記端末デバイスの前記第2の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成されており、前記アクセスポイント制御ユニットは、前記第2のアクセスポイントに対して前記端末デバイスに第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するように構成されており、
前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのネットワーク識別子が、前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのものと同一である、
モバイルオペレーティングサーバ。
【請求項11】
前記端末デバイスに対して、前記第1のアクセスポイントによって提供された前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するように命令するように構成された端末デバイス制御ユニットをさらに備える請求項10に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項12】
前記端末デバイスが、前記第1のアクセスポイントによって提供された前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するための情報を含む請求項10に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項13】
前記アクセスポイント制御ユニットが、前記端末デバイスが前記第1の位置から出たとき、前記第1のアクセスポイントに対して前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを終了するように命令するように構成されている請求項10に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項14】
前記継続時間測定ユニットが、前記端末デバイスが前記第2のアクセスポイントのまわりにある第2の継続時間を測定するように構成されており、
前記アクセスポイント制御ユニットが、前記第2の継続時間に基づいて、前記第2のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する請求項10に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項15】
前記ネットワーク識別子がサービスセット識別子を含む請求項10に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項16】
前記ネットワーク識別子が前記端末デバイスに与えられる請求項15に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項17】
前記第1のアクセスポイントおよび前記第2のアクセスポイントが、それぞれ前記モバイルオペレーティングサーバによって制御可能である請求項10に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項18】
前記第1のアクセスポイントおよび前記第2のアクセスポイントが、それぞれWi−Fiアクセスポイントを含み、前記第1のアクセスポイントによって提供された前記ワイヤレスローカルエリアネットワークと、前記第2のアクセスポイントによって提供された前記ワイヤレスローカルエリアネットワークとが、それぞれWi−Fiネットワークを含み、前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークおよび前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークが、それぞれWi−Fiネットワークを含む請求項10に記載のモバイルオペレーティングサーバ。
【請求項19】
コンピュータ実行可能命令を記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が、実行に応答して、モバイルオペレーティングサーバに、
端末デバイスの第1の位置を求める工程と、
前記端末デバイスの前記第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求める工程と、
前記第1のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程と
前記端末デバイスが前記第1のアクセスポイントのまわりにある第1の継続時間を測定する工程と、
前記第1の継続時間が所定の時間を超えることを決定する工程であって、前記第1のアクセスポイントに対して前記端末デバイスに前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する前記工程が、前記第1の継続時間が前記所定の時間を超えるという決定に基づくものである、工程と、
前記端末デバイスの第2の位置を求める工程と、
前記端末デバイスの前記第2の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第2のアクセスポイントを求める工程と、
前記第2のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程と、
を含む操作を遂行させ、
前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのネットワーク識別子が、前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのものと同一である、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記操作が、
前記端末デバイスが前記第2のアクセスポイントのまわりにある第2の継続時間を測定する工程をさらに含み、
前記第2のアクセスポイントに命令する前記工程が、前記第2の継続時間に基づくものである請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
前記第1のアクセスポイントおよび前記第2のアクセスポイントが、それぞれWi−Fiアクセスポイントを含み、前記第1のアクセスポイントによって提供された前記ワイヤレスローカルエリアネットワークと、前記第2のアクセスポイントによって提供された前記ワイヤレスローカルエリアネットワークとが、それぞれWi−Fiネットワークを含み、前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークおよび前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークが、それぞれWi−Fiネットワークを含む請求項19に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
モバイルオペレーティングサーバの制御下で遂行される方法であって、
端末デバイスの第1の位置を求める工程と、
前記端末デバイスの前記第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求める工程と、
前記第1のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程と、
前記端末デバイスが前記第1のアクセスポイントのまわりを移動する速度を測定する工程であって、前記第1のアクセスポイントに対して前記端末デバイスに前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する前記工程が、前記速度に基づくものである、工程と、
前記端末デバイスの第2の位置を求める工程と、
前記端末デバイスの前記第2の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第2のアクセスポイントを求める工程と、
前記第2のアクセスポイントに対して、前記端末デバイスに第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程と、
を含み、
前記第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのネットワーク識別子が、前記第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのものと同一である、
方法。
【請求項23】
前記端末デバイスが前記第1のアクセスポイントのまわりを移動する速度が、所定の速度以下であることを決定する工程をさらに含み、
前記第1のアクセスポイントに対して命令する工程は、前記端末デバイスが前記第1のアクセスポイントのまわりを移動する速度が前記所定の速度以下であることを決定する工程に基づいている、
請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)は、一般的にはモバイルネットワークよりも低コストで、より高度なスループットを利用可能であるため、一般にワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)をデータ伝送用に用いるのが好ましい。しかしながら、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)のためのセキュリティは、強固な監視をもたらした。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一例では、モバイルオペレーティングサーバの制御下で遂行される方法は、端末デバイスの第1の位置を求める工程と、端末デバイスの第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求める工程と、第1のアクセスポイントに対して、端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程とを含み得る。
【0003】
一例では、モバイルオペレーティングサーバは、端末デバイスの第1の位置を求めるように構成された位置決めユニットと、端末デバイスの第1のアクセスポイントのまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求めるように構成されたアクセスポイント割出しユニットと、第1のアクセスポイントに対して、端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するように構成されたアクセスポイント制御ユニットとを含み得る。
【0004】
一例では、コンピュータ可読記憶媒体はコンピュータ実行可能命令を記憶することができ、コンピュータ実行可能命令は、実行に応答して、モバイルオペレーティングサーバに、端末デバイスの第1の位置を求める工程と、端末デバイスの第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求める工程と、第1のアクセスポイントに対して、端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令する工程とを含む操作を遂行させる。
【0005】
前述の概要は例示であって、限定するようには少しも意図されていない。上記で説明された例示の態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴が、図面および以下の詳細な説明を参照することによって明らかになるであろう。
【0006】
本開示の前述の特徴および他の特徴は、添付図面とともに解釈され、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより十分に明白になるであろう。これらの図面は、本開示によるいくつかの実施形態のみを示すものであり、したがって本開示の範囲を限定するものと見なされるべきではないことが理解され、本開示は、添付図面を用いてさらなる特殊性および詳細が説明されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A-1B】本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される、モバイルオペレーティングサーバと、少なくとも1つのアクセスポイントと、端末デバイスとを含むネットワーク通信環境の説明に役立つ例を示す概略図である。
図2】本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを有する端末デバイスを提供するためのモバイルオペレーティングサーバのプロセスの一例を示す流れ図である。
図3】本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを有する端末デバイスを提供するためのモバイルオペレーティングサーバのプロセスの別の例を示す流れ図である。
図4】本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置されるモバイルオペレーティングサーバの例示的アーキテクチャを示す概略ブロック図である。
図5】本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための機構をもたらすのに利用され得るコンピュータプログラム製品を示す図である。
図6】本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための機構をもたらすのに利用され得るコンピューティングデバイスの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部分を形成する添付図面が参照される。図面では、文脈が別様に規定しない限り、類似の符号は一般に類似の構成要素を識別する。発明を実施するための形態、図面、および特許請求の範囲において説明される例示的実施形態は、限定することを意味するものではない。本明細書で示された内容の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用され得、また他の変更がなされ得る。本明細書で全般的に説明され、図面で示された本開示の態様は、配置され、置換され、組み合わされ、分離され、かつ多種多様な別々の構成に設計され得、それらのすべてが本明細書で明確に企図されていることが容易に理解されよう。
【0009】
本開示は、全般的に、とりわけ、私設ワイヤレスネットワークを提供するための機構に関連した方法、装置、システム、デバイス、およびコンピュータプログラム製品に関するものである。各技術は、一般に、機能強化されたセキュリティを有する私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための方法に関して説明される。
【0010】
図1Aおよび図1Bは、本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される、モバイルオペレーティングサーバと、少なくとも1つのアクセスポイントと、端末デバイスとを含むネットワーク通信環境の説明に役立つ例を概略図に示すものである。
【0011】
図1Aに示されるように、モバイルオペレーティングサーバ110、第1のアクセスポイント120および第2のアクセスポイント130があり得る。モバイルオペレーティングサーバ110は、第1のアクセスポイント120および第2のアクセスポイント130をそれぞれ制御してよい。モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の位置を求めてよい。例として、しかし限定ではなく、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の全地球測位システム(GPS)情報を検出するかまたは3G/4Gネットワークの位置決め方法を用いることにより、端末デバイス140の位置を求めてよい。
【0012】
モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140に対して、端末デバイス140の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するためのアクセスポイントを求めてよい。いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140にワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための第1のアクセスポイント120を求めてよい。
【0013】
モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の位置のまわりのアクセスポイントに対して、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングサーバ110は、第1のアクセスポイント120に対して、端末デバイス140に第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。次いで、第1のアクセスポイント120は、モバイルオペレーティングサーバ110が生成した命令を受け取ると、端末デバイス140に第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供してよい。例として、しかし限定ではなく、第1のアクセスポイント120は、端末デバイス140向けに、ワイヤレスローカルエリアネットワークのいくつかの帯域幅を第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークとして割り当ててよい。
【0014】
モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140に対して、第1のアクセスポイント120によって提供された第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するように命令してよい。端末デバイス140は、第1のアクセスポイント120によって提供された第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するための情報を含み得る。
【0015】
私設ワイヤレスローカルエリアネットワークは、固有のサービスセット識別子(SSID)などのネットワーク識別子を有してよい。いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングサーバ110は、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに固有のSSIDを提供してよい。端末デバイス140には、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDが与えられてよい。例として、しかし限定としてではなく、固有のSSIDは端末デバイス140の表示器に示されてよく、端末デバイス140のユーザは、固有のSSIDを選択して、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するためのパスワードを入力してよい。別の例として、しかし限定としてではなく、端末デバイス140は、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワーク用の固有のSSIDおよび秘密のパスワードまたは安全なキーを有して、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに対して自動的に接続してよい。
【0016】
図1Bに示されるように、端末デバイス140が第1のアクセスポイント120のネットワーク領域から出ると、モバイルオペレーティングサーバ110は、第1のアクセスポイント120に対して、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを終了するように命令してよい。次いで、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の位置の割出しを繰り返してよい。モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140にワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための別のアクセスポイントを求めてもよい。いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140にワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための第2のアクセスポイント130を求めてもよい。
【0017】
モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140のまわりの他のアクセスポイントに対して、端末デバイス140に別の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングサーバ110は、第2のアクセスポイント130に対して、端末デバイス140に第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。次いで、第2のアクセスポイント130は、モバイルオペレーティングサーバ110が生成した命令を受け取ると、端末デバイス140に第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供してよい。例として、しかし限定ではなく、第2のアクセスポイント130は、端末デバイス140に対して、ワイヤレスローカルエリアネットワークのいくつかの帯域幅を第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークとして割り当ててよい。
【0018】
モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140に対して、第2のアクセスポイント130によって提供された第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するように命令してよい。端末デバイス140は、第2のアクセスポイント130によって提供された第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するための情報を含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングサーバ110は、第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに、固有のSSIDなどのネットワーク識別子を与えてよい。第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDは、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのものと同一でよい。第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDは、端末デバイス140に与えられてもよい。例として、しかし限定としてではなく、固有のSSIDは端末デバイス140の表示器に示されてよく、端末デバイス140のユーザは、固有のSSIDを選択して、第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するためのパスワードを入力してよい。別の例として、しかし限定としてではなく、端末デバイス140は、第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワーク用の固有のSSIDおよび秘密のパスワードまたは安全なキーを有して、第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに対して自動的に接続してよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、第1のアクセスポイント120および第2のアクセスポイント130は、それぞれWi−Fiアクセスポイントを含んでよい。さらに、第1のアクセスポイント120および第2のアクセスポイント130によって提供されたワイヤレスローカルエリアネットワークは、それぞれWi−Fiネットワークを含んでよい。さらに、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークおよび第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークは、それぞれWi−Fiネットワークを含んでよい。
【0021】
いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の位置ばかりでなく他の要因にも基づいて、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供してよい。例として、しかし限定ではなく、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140がアクセスポイント(すなわち第1のアクセスポイント120または第2のアクセスポイント130)のまわりに位置している継続時間を測定してもよい。測定された継続時間が所定の時間よりも短ければ、モバイルオペレーティングサーバ110は、その端末デバイス140がアクセスポイントのまわりにはないと認識してよく、アクセスポイントに対して、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令しなくてよい。さらに、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140がアクセスポイント(すなわち第1のアクセスポイント120または第2のアクセスポイント130)のまわりを移動する速度を測定してもよい。測定された速度が所定の速度よりも速ければ、モバイルオペレーティングサーバ110は、アクセスポイントに対して、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令しなくてよい。
【0022】
図1Aおよび図1Bでは、端末デバイス140のまわりに2つのアクセスポイント(すなわち第1のアクセスポイント120または第2のアクセスポイント130)があるが、アクセスポイントの数は様々なやり方で変更されてよい。例として、しかし限定ではなく、端末デバイス140が、第2のアクセスポイント130によって提供されたネットワーク領域から出て、別のアクセスポイントによって提供された別のネットワーク領域にあるとき、モバイルオペレーティングサーバ110は、第2のアクセスポイント130に対して、第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを終了するように命令してよい。次いで、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140のまわりの他のアクセスポイントに対して、端末デバイス140に別の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。
【0023】
図2は、本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを有する端末デバイスを提供するためのモバイルオペレーティングサーバのプロセスの一例を示す流れ図である。図1Aおよび図1Bで示されたように、図2の方法は、モバイルオペレーティングサーバ110と、第1のアクセスポイント120および第2のアクセスポイント130のうち少なくとも1つと、端末デバイス140とを含むネットワーク通信環境で実施され得る。例示的プロセスは、1つまたは複数のブロック210、220、230および/または240で示されるような1つまたは複数の操作、動作、または機能を含み得る。個別のブロックとして示されているが、様々なブロックが、所望の実装形態に依拠して、さらなるブロックに分割されてよく、より少数のブロックに組み合わされてよく、省かれてもよい。処理は、ブロック210で始まり得る。
【0024】
ブロック210で、モバイルオペレーティングサーバ110は端末デバイス140の位置を求めてよい。例として、しかし限定ではなく、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の全地球測位システム(GPS)情報を検出するかまたは3G/4Gネットワークの位置決め方法を用いることにより、端末デバイス140の位置を求めてよい。処理は、ブロック220に進んでよい。
【0025】
ブロック220で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するためのアクセスポイント(すなわち第1のアクセスポイント120または第2のアクセスポイント130)を求めてよい。処理は、ブロック230に進んでよい。
【0026】
ブロック230で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の位置のまわりのアクセスポイントに対して、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。次いで、アクセスポイントは、モバイルオペレーティングサーバ110が生成した命令を受け取ると、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供してよい。例として、しかし限定ではなく、アクセスポイントは、端末デバイス140向けに、ワイヤレスローカルエリアネットワークのいくつかの帯域幅を私設ワイヤレスローカルエリアネットワークとして割り当ててよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、ブロック230で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140がアクセスポイントのまわりにある継続時間と、端末デバイス140がアクセスポイントのまわりを移動する速度とのうち少なくとも1つを測定してもよい。次いで、モバイルオペレーティングサーバ110は、アクセスポイントに対して、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令すべきかどうか、測定された継続時間および/または測定された速度に基づいて判断してよい。処理は、ブロック240に進んでよい。
【0028】
ブロック240で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140に対して、ブロック230でアクセスポイントによって提供された私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するように命令してよい。端末デバイス140は、アクセスポイントによって提供された私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するための情報を含み得る。私設ワイヤレスローカルエリアネットワークは、固有のサービスセット識別子(SSID)などのネットワーク識別子を有してよい。端末デバイス140には、私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDが与えられてよい。
【0029】
当業者なら、本明細書で開示されたこれらならびに他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法で遂行される機能は、別の順序で実施されてよいことを理解するであろう。さらに、概説された工程および操作は、単なる実例として提供されたものであり、また、開示された実施形態の本質を損なうことなく、工程および操作のいくつは、任意選択でよく、より少数の工程および操作へと組み合わせてよく、さらなる工程および操作へと展開されてもよい。
【0030】
図3は、本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを有する端末デバイスを提供するためのモバイルオペレーティングサーバのプロセスの別の例を示す流れ図である。図1Aおよび図1Bで示されたように、図3の方法は、モバイルオペレーティングサーバ110、第1のアクセスポイント120、第2のアクセスポイント130および端末デバイス140を含むネットワーク通信環境で実施され得る。例示的プロセスは、1つまたは複数のブロック310、320、330、340、350および/または360で示されるような1つまたは複数の操作、動作、または機能を含み得る。個別のブロックとして示されているが、様々なブロックが、所望の実装形態に依拠して、さらなるブロックに分割されてよく、より少数のブロックに組み合わされてよく、省かれてもよい。処理は、ブロック310で始まり得る。
【0031】
ブロック310で、モバイルオペレーティングサーバ110は端末デバイス140の第1の位置を求めてよい。例として、しかし限定ではなく、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の全地球測位システム(GPS)情報を検出するかまたは3G/4Gネットワークの位置決め方法を用いることにより、端末デバイス140の第1の位置を求めてよい。処理は、ブロック320に進んでよい。
【0032】
ブロック320で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための第1のアクセスポイント120を求めてよい。処理は、ブロック330に進んでよい。
【0033】
ブロック330で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の第1の位置のまわりの第1のアクセスポイント120に対して、端末デバイス140に第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。次いで、第1のアクセスポイント120は、モバイルオペレーティングサーバ110が生成した命令を受け取ると、端末デバイス140に第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供してよい。例として、しかし限定ではなく、第1のアクセスポイント120は、端末デバイス140向けに、ワイヤレスローカルエリアネットワークのいくつかの帯域幅を第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークとして割り当ててよい。第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークは、固有のサービスセット識別子(SSID)などのネットワーク識別子を有してよい。端末デバイス140には、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDが与えられてよい。端末デバイス140が第1の位置から出ると、モバイルオペレーティングサーバ110は、第1のアクセスポイント120に対して、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを終了するように命令してよい。処理は、ブロック340に進んでよい。
【0034】
ブロック340で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の第2の位置を求めてよい。処理は、ブロック350で始まり得る。
【0035】
ブロック350で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140に対して端末デバイス140の第2の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための第2のアクセスポイント130を求めてよい。処理は、ブロック360に進んでよい。
【0036】
ブロック360で、モバイルオペレーティングサーバ110は、端末デバイス140の第2の位置のまわりの第2のアクセスポイント130に対して、端末デバイス140に第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。次いで、第2のアクセスポイント130は、モバイルオペレーティングサーバ110が生成した命令を受け取ると、端末デバイス140に第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供してよい。例として、しかし限定ではなく、第2のアクセスポイント130は、端末デバイス140に対して、ワイヤレスローカルエリアネットワークのいくつかの帯域幅を第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークとして割り当ててよい。第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークは、固有のサービスセット識別子(SSID)などのネットワーク識別子を有してよい。いくつかの実施形態では、第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDは、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークのものと同一でよい。第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDは、端末デバイス140に与えられてもよい。
【0037】
当業者なら、本明細書で開示されたこれらならびに他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法で遂行される機能は、別の順序で実施されてよいことを理解するであろう。さらに、概説された工程および操作は、単なる実例として提供されたものであり、また、開示された実施形態の本質を損なうことなく、工程および操作のいくつは、任意選択でよく、より少数の工程および操作へと組み合わせてよく、さらなる工程および操作へと展開されてもよい。
【0038】
図4は、本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置されるモバイルオペレーティングサーバの例示的アーキテクチャを示す概略ブロック図である。図4に示されるように、モバイルオペレーティングサーバ110は、位置決めユニット410、アクセスポイント割出しユニット420、アクセスポイント制御ユニット430、継続時間測定ユニット440および端末デバイス制御ユニット450を含んでよい。個別部品として示されているが、様々な構成要素は、開示された主題の範囲内で企図されたまま、さらなる構成要素に分割されてよく、より少数の構成要素に組み合わされてよく、すべて省かれてもよい。
【0039】
位置決めユニット410は、端末デバイス140の第1の位置を求めるように構成されてよい。さらに、位置決めユニット410は、端末デバイス140が第1の位置から第2の位置へ移動するとき端末デバイス140の第2の位置を求めるように構成されてよい。
【0040】
アクセスポイント割出しユニット420は、端末デバイス140に対して端末デバイス140の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するためのアクセスポイントを求めるように構成されてよい。いくつかの実施形態では、アクセスポイント割出しユニット420は、端末デバイス140の第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための第1のアクセスポイント120を求めてよい。さらに、アクセスポイント割出しユニット420は、端末デバイス140が第2の位置へ移動するとき、端末デバイス140に対して端末デバイス140の第2の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための第2のアクセスポイント130を求めてよい。
【0041】
アクセスポイント制御ユニット430は、端末デバイス140の位置のまわりのアクセスポイントに対して、端末デバイス140に私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するように構成されてよい。いくつかの実施形態では、アクセスポイント制御ユニット430は、第1のアクセスポイント120に対して、端末デバイス140に第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。
【0042】
さらに、端末デバイス140が第1の位置から第2の位置へ移動するとき、アクセスポイント制御ユニット430は、第1のアクセスポイント120に対して、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを終了するように命令してよい。次いで、アクセスポイント制御ユニット430は、第2のアクセスポイント130に対して、端末デバイス140に第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。
【0043】
継続時間測定ユニット440は、端末デバイス140が第1のアクセスポイント120のまわりにある第1の継続時間と、端末デバイス140が第2のアクセスポイント130のまわりにある第2の継続時間とを測定するように構成されてよい。アクセスポイント制御ユニット430は、第1のアクセスポイント120および第2のアクセスポイント130に対して、端末デバイス140に、第1の継続時間および第2の継続時間にそれぞれ基づいて第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークおよび第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令してよい。例として、しかし限定ではなく、第1の継続時間が所定の時間よりも短ければ、アクセスポイント制御ユニット430は、第1のアクセスポイント120に対して、端末デバイス140に第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令しなくてよい。
【0044】
端末デバイス制御ユニット450は、端末デバイス140に対して、第1のアクセスポイント120によって提供された第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するように命令するように構成されてよい。さらに、端末デバイス制御ユニット450は、端末デバイス140に対して、第2のアクセスポイント130によって提供された第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークに接続するように命令するように構成されてよい。第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークと第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークは、固有のサービスセット識別子(SSID)などの同一のネットワーク識別子を有してよい。端末デバイス140には、第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークおよび第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークの固有のSSIDが与えられてよい。
【0045】
図5は、本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための機構をもたらすのに利用され得るコンピュータプログラム製品500を示す。プログラム製品500は、信号運搬媒体510を含み得る。信号運搬媒体510が含み得る1つまたは複数の命令520は、たとえばプロセッサによって実行されたとき、図1A図4に関して上記で説明された機能をもたらし得る。例として、命令520は、端末デバイスの第1の位置を求めるための1つまたは複数の命令と、端末デバイスの第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求めるための1つまたは複数の命令と、第1のアクセスポイントに対して、端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するための1つまたは複数の命令とを含み得る。したがって、たとえば図2を参照して、モバイルオペレーティングサーバ110は、命令520に応答して、図2に示されたブロックのうち1つまたは複数を引き受けてよい。
【0046】
さらに、例として、命令520は、端末デバイスの第1の位置を求めるための1つまたは複数の命令と、端末デバイスの第1の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第1のアクセスポイントを求めるための1つまたは複数の命令と、第1のアクセスポイントに対して、端末デバイスに第1の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するための1つまたは複数の命令と、端末デバイスの第2の位置を求めるための1つまたは複数の命令と、端末デバイスの第2の位置のまわりにワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように構成された第2のアクセスポイントを求めるための1つまたは複数の命令と、第2のアクセスポイントに対して、端末デバイスに第2の私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するように命令するための1つまたは複数の命令とを含み得る。したがって、たとえば図3を参照して、モバイルオペレーティングサーバ110は、命令520に応答して、図3に示されたブロックのうち1つまたは複数を引き受けてよい。
【0047】
いくつかの実装形態では、信号運搬媒体510は、それだけではないが、ハードディスクドライブ、CD、DVD、デジタルテープ、メモリなどのコンピュータ可読媒体530を包含し得る。いくつかの実装形態では、信号運搬媒体510は、それだけではないが、メモリ、読書き(R/W)CD、R/W DVDなどの記録可能媒体540を包含し得る。いくつかの実装形態では、信号運搬媒体510は、それだけではないが、デジタルおよび/またはアナログの通信媒体(たとえば光ファイバケーブル、導波路、有線の通信リンク、ワイヤレス通信リンクなど)などの通信媒体550を包含し得る。したがって、たとえば、プログラム製品500は、RF信号運搬媒体520によってモバイルオペレーティングサーバ110の1つまたは複数のモジュールに搬送されてよく、信号運搬媒体520は、ワイヤレス通信媒体550(たとえばIEEE 802.11規格に準拠するワイヤレス通信媒体)によって搬送される。
【0048】
図6は、本明細書で説明された少なくともいくつかの実施形態に従って配置される私設ワイヤレスローカルエリアネットワークを提供するための機構をもたらすのに利用され得るコンピューティングデバイス600の一例を示すブロック図である。これらの例では、コンピューティングデバイス600の要素は、モバイルオペレーティングサーバまたはモバイルデバイス用に配置されてよく、または構成されてよい。非常に基本的な構成602では、コンピューティングデバイス600は、一般に1つまたは複数のプロセッサ604およびシステムメモリ606を含む。メモリバス608は、プロセッサ604とシステムメモリ606の間の通信用に用いられ得る。
【0049】
プロセッサ604は、所望の構成に依拠して、それだけではないが、マイクロプロセッサ(μP)、マイクロコントローラ(μC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはそれらの任意の組合せを含む任意のタイプでよい。プロセッサ604は、レベル1キャッシュ610およびレベル2キャッシュ612などのもう1つのレベルのキャッシュ、プロセッサコア614、およびレジスタ616を含み得る。例示的プロセッサコア614は、演算論理ユニット(ALU)、浮動小数点ユニット(FPU)、デジタル信号処理コア(DSPコア)、またはその任意の組合せを含み得る。例示的メモリコントローラ618はプロセッサ604と一緒に使用されてもよく、またはいくつかの実装形態では、メモリコントローラ618はプロセッサ604の内部パーツでもよい。
【0050】
システムメモリ606は、所望の構成に依拠して、それだけではないが、揮発性メモリ(RAMなど)、不揮発性メモリ(ROM、フラッシュメモリなど)またはその任意の組合せを含む任意のタイプでよい。システムメモリ606は、オペレーティングシステム620、1つまたは複数のアプリケーション622、およびプログラムデータ624を含み得る。
【0051】
コンピューティングデバイス600は、さらなる特徴または機能と、基本構成602と何らかの必要なデバイスおよびインターフェースとの間の通信を容易にするためのさらなるインターフェースとを有し得る。たとえば、基本構成602と1つまたは複数のデータ記憶装置632の間のストレージインターフェースバス634経由の通信を容易にするために、バス/インターフェースコントローラ630が使用されてよい。データ記憶装置632は、取外し式ストレージデバイス636、非取外し式ストレージデバイス638、またはそれらの組合せでよい。取外し式ストレージデバイスおよび非取外し式ストレージデバイスの例には、ほんの少し例を挙げれば、フレキシブルディスクドライブおよびハードディスクドライブ(HDD)などの磁気ディスクデバイス、コンパクトディスク(CD)ドライブまたはデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブなどの光ディスクドライブ、固体ドライブ(SSD)、およびテープドライブが含まれる。例示的コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報を記憶するための任意の方法または技術で実施された、揮発性媒体および不揮発性媒体、取外し式媒体および非取外し式媒体を含んでよい。
【0052】
コンピュータ記憶媒体の例には、システムメモリ606、取外し式ストレージデバイス636および非取外し式ストレージデバイス638がある。コンピュータ記憶媒体には、それだけではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)、または他の光学ストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または所望の情報を記憶するのに使用され得てコンピューティングデバイス600によってアクセスされ得る他の媒体が含まれる。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体が、コンピューティングデバイス600の一部分であり得る。
【0053】
コンピューティングデバイス600は、様々なインターフェースデバイス(たとえば出力デバイス642、周辺インターフェース644および通信装置646)から基本構成602へのバス/インターフェースコントローラ630を介した通信を容易にするためのインターフェースバス640も含み得る。例示的出力デバイス642は、グラフィック処理ユニット648およびオーディオ処理ユニット650を含んでおり、これらは、1つまたは複数のA/Vポート652を介して表示器またはスピーカなどの様々な外部デバイスと通信するように構成されてよい。例示的周辺インターフェース644は、シリアルインターフェースコントローラ654またはパラレルインターフェースコントローラ656を含んでおり、これらは、1つまたは複数のI/Oポート658を介して入力デバイス(たとえばキーボード、マウス、ペン、音声入力デバイス、タッチ入力デバイスなど)などの外部デバイスまたは他の周辺デバイス(たとえばプリンタ、スキャナなど)と通信するように構成されてよい。例示的通信装置646は、ネットワークコントローラ660を含んでおり、これは、1つまたは複数の通信ポート664を介して、ネットワーク通信リンクを通じて、1つまたは複数の他のコンピューティングデバイス662と通信するのを容易にするために配置されてよい。
【0054】
ネットワーク通信リンクは通信媒体の一例であり得る。通信媒体は、一般的にはコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または搬送波もしくは他の搬送メカニズムなどの変調データ信号における他のデータによって実施され、任意の情報配送媒体を含み得る。「変調データ信号」は、その特性の1つまたは複数が、信号の中の情報を符号化するようなやり方で設定された、または変更された信号であり得る。例として、限定ではなく、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接的な有線接続などの有線の媒体と、音響、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)および他の無線媒体などの無線媒体とを含み得る。本明細書で用いられるようなコンピュータ可読媒体という用語は、記憶媒体と通信媒体の両方を含み得る。
【0055】
コンピューティングデバイス600は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、個人用メディアプレーヤデバイス、ワイヤレスウェブ監視デバイス、個人用ヘッドセットデバイス、特定用途向けデバイス、または上記の機能のうち任意のものを含んでいるハイブリッドデバイスなど、スモールフォームファクタの携帯用(またはモバイル)電子デバイスの一部分として実施されてよい。コンピューティングデバイス600は、ラップトップコンピュータと非ラップトップコンピュータの両方の構成を含むパーソナルコンピュータとして実施されてもよい。
【0056】
本開示は、本出願で説明された、様々な態様の具体例として意図されている特定の実施形態に関して限定されるべきではない。本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく多くの修正および変更がなされ得ることが、当業者には明らかであろう。本明細書に列挙されたものに加えて、本開示の範囲内の機能的に等価な方法および装置が、前述の説明から当業者には明らかであろう。このような修正および変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入るように意図されている。本開示は、添付の特許請求の範囲の各項に加えて、このような特許請求の範囲に権利を与えられる等価物の最大限の範囲によってのみ限定されるべきである。本開示が、特定の方法、試薬、化合物、組成または生物系(もちろん、これらは様々であり得る)に限定されないことを理解されたい。本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明するためのみのものであって、限定するようには意図されていないことも理解されたい。
【0057】
本明細書における実質的にすべての複数形および/または単数形の用語の使用に対して、当業者は、状況および/または用途に適切なように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置き換えは、理解しやすいように、本明細書で明確に説明することができる。
【0058】
通常、本明細書において、特に添付の特許請求の範囲(たとえば、添付の特許請求の範囲の本体部)において使用される用語は、全体を通じて「オープンな(open)」用語として意図されていることが、当業者には理解されよう(たとえば、用語「含む(including)」は、「含むがそれに限定されない(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、用語「有する(having)」は、「少なくとも有する(having at least)」と解釈されるべきであり、用語「含む(includes)」は、「含むがそれに限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。導入される請求項で具体的な数の記載が意図される場合、そのような意図は、当該請求項において明示的に記載されることになり、そのような記載がない場合、そのような意図は存在しないことが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、理解の一助として、添付の特許請求の範囲は、導入句「少なくとも1つの(at least one)」および「1つまたは複数の(one or more)」を使用して請求項の記載を導くことを含む場合がある。しかし、そのような句の使用は、同一の請求項が、導入句「1つまたは複数の」または「少なくとも1つの」および「a」または「an」などの不定冠詞を含む場合であっても、不定冠詞「a」または「an」による請求項の記載の導入が、そのように導入される請求項の記載を含む任意の特定の請求項を、単に1つのそのような記載を含む実施形態に限定する、ということを示唆していると解釈されるべきではない(たとえば、「a」および/または「an」は、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を意味すると解釈されるべきである)。同じことが、請求項の記載を導入するのに使用される定冠詞の使用にも当てはまる。また、導入される請求項の記載で具体的な数が明示的に記載されている場合でも、そのような記載は、少なくとも記載された数を意味すると解釈されるべきであることが、当業者には理解されよう(たとえば、他の修飾語なしでの「2つの記載(two recitations)」の単なる記載は、少なくとも2つの記載、または2つ以上の記載を意味する)。さらに、「A、BおよびC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(たとえば、「A、B、およびCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。「A、B、またはC、などの少なくとも1つ」に類似の慣例表現が使用されている事例では、通常、そのような構文は、当業者がその慣例表現を理解するであろう意味で意図されている(たとえば、「A、B、またはCの少なくとも1つを有するシステム」は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBを共に、AおよびCを共に、BおよびCを共に、ならびに/またはA、B、およびCを共に、などを有するシステムを含むが、それに限定されない)。2つ以上の代替用語を提示する事実上いかなる離接する語および/または句も、明細書、特許請求の範囲、または図面のどこにあっても、当該用語の一方(one of the terms)、当該用語のいずれか(either of the terms)、または両方の用語(both terms)を含む可能性を企図すると理解されるべきであることが、当業者にはさらに理解されよう。たとえば、句「AまたはB」は、「A」または「B」あるいは「AおよびB」の可能性を含むことが理解されよう。
【0059】
それに加えて、本開示の特徴または態様がMarkush groupに関して記述されている場合、本開示が、それによって、そのMarkush groupの任意の個々の要素または要素のサブグループに関しても記述されていることを当業者なら理解するであろう。
【0060】
書面の説明を提供するという点などのあらゆる目的のために、本明細書に開示された範囲は、すべてが、あらゆる可能な部分範囲およびその部分範囲の組合せも包含することが当業者には理解されよう。いかなる列挙された範囲も、同一の範囲が、少なくとも、等しい2分割、等しい3分割、等しい4分割、等しい5分割、等しい10分割などに分解されるのを十分に説明して可能にすることが容易に認識され得る。限定的でない例として、本明細書で論じられた各範囲は、下部3分の1、中部3分の1および上部3分の1などに容易に分解することができる。「まで」、「少なくとも」などのすべての言語が、列挙された数を含む、上記で論じたような部分範囲へと後に分解することができる範囲を指すことも当業者には理解されよう。最後に、範囲には個々の要素が含まれることが当業者には理解されよう。したがって、たとえば、1〜3個のセルを有するグループは、1個、2個、または3個のセルを有するグループを指す。同様に、1〜5個のセルを有するグループは、1個、2個、3個、4個、または5個のセルを有するグループを指し、以下同様である。
【0061】
上記のことから、本開示の様々な実施形態が、本明細書では例証のために説明されており、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく様々な修正がなされ得ることが理解されよう。したがって、本明細書で開示された様々な実施形態は、以下の特許請求の範囲によって示される真の範囲および趣旨を限定するようには意図されていない。
図1a
図1b
図2
図3
図4
図5
図6