【文献】
Woo-Shik Kim, et al.,Proposal for the unsolved issues in Professional Extensions,Joint Video Team (JVT) of ISO/IEC MPEG & ITU-T VCEG (ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 and ITU-T SG16 Q.6) PExt Ad Hoc Group Meeting,Trondheim,2003年 7月24日,[JVT-I012r2.doc],pp.1-11
【文献】
Woo-Shik Kim, et al.,Proposal for the unsolved issues in Professional Extensions II,Joint Video Team (JVT) of ISO/IEC MPEG & ITU-T VCEG (ISO/IEC JTC1/SC29/WG11 and ITU-T SG16 Q.6) PExt Ad Hoc Group Meeting,Trondheim,2003年 7月24日,[JVC-I012r3.doc],pp.1-8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
図2は、本発明による映像符号化および復号化装置を説明するための概略的なブロック図であり、符号化部10および復号化部12で構成される。
【0009】
図3は、本発明による映像符号化および復号化方法を説明するためのフローチャートであり、ビット数に適応して調整された加重値を利用して画素値を符号化し、かつ復号化する段階(第20および第22段階)よりなる。
【0010】
図2に図示された符号化部10は映像の画素を表現するビット数に適応して少なくとも一つの加重値を調整し、以前映像に含まれたブロック(以下、以前ブロックという)のうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つブロック(以下、以前類似ブロックという)の画素値を見つけ、見つけられた画素値に少なくとも一つの調整された加重値を演算して注目ブロックの画素値を予測し、演算された結果に該当する予測された画素値を利用して注目ブロックの画素値を符号化する(第20段階)。ここで、以前類似ブロックは複数個であり、以前映像とは現在映像より先にディスプレイされる映像を意味し、注目ブロックとは、入力端子IN1を通じて入力される現在映像で処理の対象となるブロック、すなわち、現在符号化しようとするブロックを意味する。また、画素値とは、画素を表現する赤(R:Red)、緑(G:Green)および青(B:Blue)を意味することもあり、輝度Yおよび色差信号CbCrを意味することもある。
【0011】
この時、注目ブロックには多数個の画素が存在しうる。この場合、第20段階で、注目ブロックに含まれた各画素の画素値と類似した画素値を持つ画素が以前類似ブロックで見つけられる。
【0012】
図4Aおよび
図4Bは映像の分割を例示的に表す図面であり、
図4Aはマクロブロックを分割した態様を表し、
図4Bは分割されたマクロブロックを再び分割した態様を表す。
【0013】
図4Aに示すように、縦横それぞれ16画素の大きさを持つマクロブロックは、16×8、8×16および8×8の多様な大きさに分割され、動きベクトルが構成される。また、
図4Bに示すように、縦横それぞれ8画素の大きさを持つブロックは、さらに、8×4、4×8および4×4の大きさに細かく分割される。
【0014】
このように、
図2に図示された本発明による映像の符号化および復号化装置は現在および以前映像それぞれを、たとえば、
図4Aまたは
図4Bに図示されたような一定の大きさのブロックに分割し、分割されたブロック単位で処理する。
【0015】
図5は、
図2に図示された符号化部10の本発明による一実施例10Aのブロック図であり、符号化加重予測部40、符号化空間予測部42、符号化時間予測部44、符号化選択部46、減算部48、変換および量子化部50、エントロピー符号化部52、逆量子化および逆変換部54、符号化加算部56および符号化非ブロック化部58で構成される。
【0016】
図6は、
図3に図示された第20段階に関する本発明による実施例20Aを説明するためのフローチャートであり、モード別に画素値を異に予測する段階(第70〜第78段階)、予測符号化された値を求める段階(第80段階)および変換、量子化およびエントロピー符号化を行う段階(第82および第84段階)よりなる。
【0017】
図5に図示された符号化選択部46は符号化加重予測部40、符号化空間予測部42および符号化時間予測部44で予測された画素値のうち一つを予測値として選択し、選択された予測値を減算部48および符号化加算部56にそれぞれ出力する(第70および第72段階)。
【0018】
例えば、符号化選択部46は現在モードがイントラモードであるかどうかを判断する(第70段階)。もし、現在モードがイントラモードでないと判断されれば、現在モードがインターモードであるか、それとも加重予測モードであるかを判断する(第72段階)。
【0019】
もし、現在モードがイントラモードであると判断されれば、符号化選択部46は符号化空間予測部42の出力を選択する。ここで、符号化空間予測部42は入力端子IN2を通じて入力した注目ブロックと符号化加算部56から入力した隣接ブロックとを利用して注目ブロックの画素値を予測し、予測された画素値を符号化選択部46に出力する(第74段階)。ここで、隣接ブロックとは、現在映像に含まれたブロックのうち注目ブロックと空間的に隣接したブロックを意味する。
【0020】
図7Aおよび
図7Bは、
図5に図示された符号化空間予測部42の理解を助けるための図面であり、
図7Aは注目ブロック108および隣接ブロック100〜106を表し、
図7Bは空間予測方向を説明するための図面である。
【0021】
図7Aに図示された注目ブロック108は画素P
a〜P
qよりなっており、隣接ブロック100は注目ブロック108と隣接した画素P
oを少なくとも含み、隣接ブロック102は注目ブロック108と隣接した画素P
1ないしP
4を少なくとも含み、隣接ブロック104は注目ブロック108と隣接した画素P
5ないしP
8を少なくとも含み、隣接ブロック106は注目ブロック108と隣接した画素P
9ないしP
12を少なくとも含む。
【0022】
この時、注目ブロック108と空間上に隣接した画素を投影して注目ブロックに含まれた画素それぞれの画素値を予測するための予測方向としては、
図7Bに図示されたように0〜8までの9種がある。ここで、2は方向性がないので
図7Bに図示されていない。例えば、0方向の場合、画素P
1ないしP
4を垂直方向に投影して注目ブロック108に含まれた画素それぞれの画素値を予測する。すなわち、画素P
a、P
e、P
i、P
mそれぞれの予測された画素値は画素P
1の画素値となり、画素P
b、P
f、P
j、P
nそれぞれの予測された画素値は画素P
2の画素値となり、画素P
c、P
g、P
k、P
oそれぞれの予測された画素値は画素P
3の画素値となり、画素P
d、P
h、P
l、P
qそれぞれの予測された画素値は画素P
4の画素値となる。他の方向の場合にも同様に投影して注目ブロック108に含まれた画素それぞれの画素値を予測する。この時、符号化空間予測部42は注目ブロックの画素値を予測する時に使用した各種付加情報、例えば、投影方向、すなわち、予測方向をエントロピー符号化部52に出力する。
【0023】
一方、現在モードがインターモードであると判断されれば、符号化選択部46は符号化時間予測部44の出力を選択する。ここで、符号化時間予測部44は入力端子IN2を通じて入力した注目ブロックおよび入力端子IN3を通じて入力した以前ブロックを利用して注目ブロックの画素値を予測し、注目ブロックの予測された画素値を符号化選択部46に出力する(第76段階)。例えば、符号化時間予測部44は注目ブロックと以前ブロックとを比較して動きを推定し、推定された動きを利用して注目ブロックに含まれた画素それぞれの画素値を予測する。この時、符号化時間予測部44で画素値を予測する時に使用した各種情報、例えば、予測された動きなどが付加情報としてエントロピー符号化部52に出力される。
【0024】
一方、現在モードが加重予測モードであると判断されれば、符号化選択部46は符号化加重予測部40の出力を選択する。ここで、符号化加重予測部40はビット数に適応して加重値を調整し、調整された加重値、入力端子IN2およびIN3を通じてそれぞれ入力した注目ブロックおよび以前ブロックを利用して注目ブロックの画素値を予測し、予測された画素値を符号化選択部46に出力する(第78段階)。このために、必要に応じて、ビット数が入力端子IN4を通じて入力される。
【0025】
ここで、
図5に図示された符号化加重予測部40および符号化時間予測部44に入力端子IN3を通じて入力される以前ブロックは、符号化非ブロック化部58で以前に復号化された以前映像に属するブロックである。この時、符号化加重予測部40で画素値を予測する時に使用した各種情報、例えば、予測された動きなどが付加情報としてエントロピー符号化部52に出力される。
【0026】
本発明によれば、符号化加重予測部40は加重値の大きさをビット数に比例して調整できる。
【0027】
図8は、
図5に図示された符号化加重予測部40の本発明による実施例40Aのブロック図であり、第1および第2符号化加重値生成部120および122、符号化加重値選択部124、符号化加重値調整部126および符号化画素値予測部128で構成される。
【0028】
図9は、
図6に図示された第78段階に関する本発明の実施例78Aを説明するためのフローチャートであり、加重値を生成して調整する段階(第140〜第146段階)および調整された加重値と以前類似ブロックの画素値とを演算する段階(第148段階)よりなる。
【0029】
図8に図示された第1符号化加重値生成部120および第2符号化加重値生成部122は加重値を生成する(第140段階)。すなわち、第1符号化加重値生成部120は所定値に固定された加重値を生成し、生成された加重値を符号化加重値選択部124に出力する。この時、第2符号化加重値生成部122はユーザーにより定義される値に加重値を生成し、生成された加重値を符号化加重値選択部124に出力する。このために、第2符号化加重値生成部122はユーザーにより定義された加重値を入力端子IN5を通じて入力することもあり、ユーザーにより操作されて加重値を生成する操作部(図示せず)を内蔵することもある。また、第2符号化加重値生成部122で生成された加重値は付加情報として出力端子OUT4を通じてエントロピー符号化部52に出力される。
【0030】
本発明によれば、第2符号化加重値生成部122は以前類似ブロックの画素値と演算される加重値を以前類似ブロック別に異に生成できる。
【0031】
第140段階後に、符号化加重値選択部124は第1符号化加重値生成部120および第2符号化加重値生成部122で生成された加重値のうち一つを選択し、選択された加重値を符号化加重値調整部126に出力する。すなわち、符号化加重値選択部124は第1符号化加重値生成部120で生成された固定された加重値を使用するか、それとも第2符号化加重値生成部122で生成されたユーザーにより定義された加重値を使用するかを判断し、判断された結果に応答して固定された加重値または定義された加重値を選択して符号化加重値調整部126に出力する(第142段階)。この時、符号化加重値選択部124は判断された結果を出力端子OUT5を通じて付加情報としてエントロピー符号化部52に出力する。すなわち、固定された加重値を使用すると判断されれば、符号化加重値選択部124は固定された加重値を選択して符号化加重値調整部126に出力する。一方、ユーザーにより定義された加重値を使用すると判断されれば、符号化加重値選択部124はユーザーにより定義された加重値を選択して符号化加重値調整部126に出力する。
【0032】
図5に図示されたエントロピー符号化部52から出力端子OUT2を通じて出力されるエントロピー符号化された結果に含まれるエラー量および/またはビット数は、
図8に図示された符号化加重値選択部124が固定された加重値を選択するか、それともユーザーにより定義された加重値を選択するかによって変化する。したがって、ユーザーは、符号化加重値選択部124でいかなる加重値が選択されるときに、エントロピー符号化された結果のエラー量および/またはビット数が減少するかを認識した後、エントロピー符号化された結果のエラー量および/またはビット数を減らす加重値を選択するように、ユーザーは符号化加重値選択部124を制御することができる。例えば、符号化加重値選択部124でいかなる加重値を選択するかを判断する基準として、いかなる加重値が符号化加重値選択部124で選択されるときにエントロピー符号化された結果のエラー量および/またはビット数が減少するかということ等を採用することができる。
【0033】
この時、符号化加重値調整部126は固定された加重値またはユーザーにより定義された加重値を入力端子IN6を通じて入力したビット数に適応して調整し、調整された加重値を符号化画素値予測部128に出力する(第144段階または第146段階)。
【0034】
本発明の実施例によれば、符号化加重値調整部126は画素値を示すビット数に適応して加重値を次の数式1のように調整できる。
【0035】
【数1】
ここで、Wは調整される前の加重値を表し、W’は加重値Wを調整した加重値を表し、Nはビット数を表し、Mは所定数である。
一般的に映像はカメラのような映像獲得装置を通じて獲得された後、サンプリングを通じて適切な大きさ、すなわち、画素の数で表現される。この時、各画素の画素値を表現するために必要なビット数が大きいほど表現できる画素値の範囲が広くなって映像を高画質で表現できる。多くの分野でビット数は8であり、高画質の応用分野でビット数は10または12に増加する。これを考慮すれば、数式1の所定数Mは例えば、”8”、”10”または”12”になりうる。
第144段階または第146段階後に、符号化画素値予測部128は入力端子IN7を通じて入力された以前ブロックのうち少なくとも一つの以前類似ブロックの画素値と調整された加重値とを演算し、演算された結果を注目ブロックの画素値を予測した結果として決定して出力端子OUT6を通じて符号化選択部46に出力する(第148段階)。
本発明によれば、符号化画素値予測部128は以前類似ブロックの画素値と調整された加重値とを乗算し、乗算された結果に調整された他の加重値を加算して注目ブロックの画素値を予測できる。例えば、符号化画素値予測部128は次の数式2のように注目ブロックの画素値を予測できる。
【0036】
【数2】
ここで、E(x,y)は注目ブロックに属する画素のうち位置(x,y)に存在する画素の予測された画素値を表し、p
i(x,y)は以前類似ブロックに属する画素のうち位置(x,y)に存在する画素の画素値を表し、W
i’は加重値W
iを調整した加重値を表し、O
i’は加重値O
iを調整した加重値を表す。すなわち、W
iおよびO
iは符号化加重値選択部124で選択された加重値を表し、W
i’およびO
i’は符号化加重値調整部126で調整された加重値を表す。
【0037】
例えば、i=1およびi=2である場合、符号化加重値調整部126は加重値W
1’、W
2’、O
1’、O
2’を次の数式3または数式4のように調整できる。
【0039】
【数4】
一方、本発明によれば、以前類似ブロックが同じ以前映像に含まれる時、
図8に図示された第1符号化加重値生成部120は加重値W
1およびW
2を次の数式5のように生成できる。
【0040】
【数5】
ここで、H.264の場合、W
1=W
2=32となり、O
1=O
2=0となる。
【0041】
しかし、以前類似ブロックが相異なる以前映像にそれぞれ含まれる時、第1符号化加重値生成部120は相異なる以前映像それぞれがディスプレイされる時間と現在映像がディスプレイされる時間との時間差によって加重値を生成する。
【0042】
結局、
図5に図示された符号化部10Aは符号化加重予測部40、符号化空間予測部42または符号化時間予測部44を使用して注目ブロックの画素値を予測することによって符号化効率を高められる。
【0043】
一方、第74、第76または第78段階後に、減算部48は入力端子IN2を通じて入力された注目ブロックの画素値から符号化選択部46から入力された予測値を次の数式6のように減算し、減算された結果を予測符号化された値として変換および量子化部50に出力する(第80段階)。
【0044】
【数6】
ここで、dn(x,y)は現在映像でn番目の注目ブロックに対する予測符号化された値を表し、bn(x,y)は現在映像でn番目の注目ブロックに属する画素のうち位置(x,y)に存在する画素の画素値を表す。
【0045】
第80段階後に、変換および量子化部50は減算部48から入力された予測符号化された値を変換した後、変換された結果を量子化し、その量子化された結果をエントロピー符号化部52および逆量子化および逆変換部54にそれぞれ出力する(第82段階)。ここで、変換とは、離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)またはH.264の整数変換である。
【0046】
第82段階後に、エントロピー符号化部52は変換および量子化部50で変換および量子化された結果をエントロピー符号化し、エントロピー符号化された結果をビット列の形態で出力端子OUT2を通じて復号化部12に出力する(第84段階)。
【0047】
この時、エントロピー符号化部52は符号化加重予測部40、符号化空間予測部42および符号化時間予測部44から付加情報を入力し、入力した付加情報を符号化し、符号化された結果をビット列に含めて出力端子OUT2を通じて復号化部12に出力する。ここで、符号化加重予測部40および符号化時間予測部44でエントロピー符号化部52に送った予測された動きなどの付加情報をエントロピー符号化して復号化部12に送る理由は、後述するように、以前類似ブロックを復号化部12で分かるようにするためである。
【0048】
一方、第84段階が行われる間に以前映像を参照するために、符号化部10Aの逆量子化および逆変換部54、符号化加算部56および符号化非ブロック化部58は次のような動作を行える。
【0049】
逆量子化および逆変換部54は変換および量子化部50から入力した量子化された結果を逆量子化し、逆量子化された結果を逆変換し、逆変換された結果を予測符号化された値を復元した結果として符号化加算部56に出力する。この時、符号化加算部56は逆量子化および逆変換部54から入力した復元された予測符号化された値を符号化選択部46から入力した予測値と加算し、加算された結果を符号化非ブロック化部58および符号化空間予測部42にそれぞれ出力する。
【0050】
符号化非ブロック化部58は符号化加算部56で加算された結果を非ブロック化し、非ブロック化された結果を注目ブロックの画素値を復号化した結果として出力端子OUT3を通じて出力する。ここで、符号化非ブロック化部58で行われる非ブロック化とは、
図3に図示された符号化部10Aが映像をブロック単位で処理することによって引き起こされるブロック化現象を除去することを意味する。
【0051】
一方、第20段階後に、復号化部12はビット数に適応して少なくとも一つの加重値を調整し、復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つ少なくとも一つのブロックの画素値と少なくとも一つの調整された加重値とを演算して注目ブロックの予測された画素値を復元し、復元された画素値を利用して注目ブロックの画素値を復号化する(第22段階)。
【0052】
図10は、
図1に図示された復号化部12の本発明による実施例12Aのブロック図であり、エントロピー復号化部160、逆量子化および逆変換部162、復号化時間予測部164、復号化加重予測部166および復号化空間予測部168、復号化選択部170、復号化加算部172および復号化非ブロック化部174で構成される。
【0053】
図11は
図3に図示された第22段階に関する本発明による実施例22Aを説明するためのフローチャートであり、エントロピー復号化、逆量子化および逆変換を行う段階(第190および第192段階)、モード別に画素値を異に復元する段階(第194〜第202段階)および符号化された値を復号化する段階(第204および第206段階)よりなる。
【0054】
図10に図示されたエントロピー復号化部160は入力端子IN8を通じて符号化部10から入力したビット列をエントロピー復号化し、エントロピー復号化された結果を逆量子化および逆変換部162に出力する(第190段階)。この時、ビット列に含まれた各種付加情報も復号化される。
【0055】
第190段階後に、逆量子化および逆変換部162はエントロピー復号化部160から入力されたエントロピー復号化された結果を逆量子化し、逆量子化された結果を逆変換し、逆変換された結果を復号化加算部172に出力する(第192段階)。この時、逆量子化および逆変換部162から出力される逆変換された結果は予測符号化された値を復元した結果である。
【0056】
第192段階後に、復号化選択部170は符号化部10で注目ブロックの画素値を符号化したモードがイントラモードであるかどうかを判断する(第194段階)。もし、符号化部10で注目ブロックの画素値を符号化したモードがイントラモードではないと判断されれば、復号化選択部170は符号化部10で注目ブロックの画素値を符号化したモードがインターモードであるか、それとも加重予測モードであるかを判断する(第196段階)。このために、復号化選択部170は符号化加重値選択部124で判断された結果としてエントロピー符号化部52で符号化された後、エントロピー復号化部160で復号化された付加情報を利用できる。例えば、エントロピー復号化部160から入力された付加情報に応答して、復号化選択部170は復号化加重予測部166、復号化空間予測部168および復号化時間予測部164で復元された予測された画素値のうち一つを復元された予測値として選択し、選択された結果を復号化加算部172に出力する。
【0057】
もし、復号化選択部170は符号化したモードがイントラモードであると判断されれば、復号化空間予測部168の出力を選択する。ここで、復号化空間予測部168は復元された現在映像に含まれたブロックを復号化加算部172から入力し、符号化部10で予測された注目ブロックの画素値を復号化加算部172から入力されたブロックのうち注目ブロックと空間的に隣接したブロックを利用して復元し、復元された結果を復号化選択部170に出力する(第198段階)。このために、復号化空間予測部168は、エントロピー復号化部160で復号化された付加情報のうち予測方向に関する付加情報を利用して画素値を復元できる。
【0058】
復号化選択部170は符号化したモードがインターモードであると判断されれば、復号化時間予測部164の出力を選択する。ここで、復号化時間予測部164は注目ブロックおよび入力端子IN9を通じて入力された復元された以前映像に含まれたブロックを利用して注目ブロックの予測された画素値を復元し、復元された結果を復号化選択部170に出力する(第200段階)。ここで、
図10に図示された復号化加重予測部166および復号化時間予測部164に入力端子IN9を通じて入力される復元された以前映像に含まれたブロックは、復号化非ブロック化部174で以前に復号化された以前映像に属するブロックである。
【0059】
前述した動作のために、復号化時間予測部164は、エントロピー復号化部160で復号化された付加情報のうち予測された動きなどの付加情報を入力し、入力した予測された動きに該当する付加情報を利用して注目ブロックの予測された画素値を復元できる。すなわち、復号化時間予測部164は予測された動きに該当する付加情報を通じて、復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つ少なくとも一つのブロックが分かり、これを通じて注目ブロックの予測された画素値を復元できる。
【0060】
復号化選択部170は符号化したモードが加重予測モードであると判断されれば、復号化加重予測部166の出力を選択する。ここで、復号化加重予測部166はビット数に適応して少なくとも一つの加重値を調整し、調整された加重値を利用して注目ブロックの予測された画素値を復元し、復元された結果を復号化選択部170に出力する(第202段階)。
【0061】
本発明によれば、
図10に図示された復号化加重予測部166は加重値の大きさをビット数に比例して調整することができる。
【0062】
図12は、
図10に図示された復号化加重予測部166の本発明による実施例166Aのブロック図であり、第1および第2復号化加重値生成部220および222、復号化加重値選択部224、復号化加重値調整部226および復号化画素値復元部228で構成される。
【0063】
図13は、
図11に図示された第202段階に対する本発明による実施例202Aを説明するためのフローチャートであり、加重値を生成して調整する段階(第240〜第246段階)および調整された加重値を注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つ少なくとも一つのブロックの画素値と演算する段階(第248段階)よりなる。
【0064】
第1復号化加重値生成部220および第2復号化加重値生成部222は加重値を生成する(第240段階)。例えば、第1復号化加重値生成部220は第1符号化加重値生成部120で生成された所定値と同じ所定値に加重値を固定させて生成し、生成された加重値を符号化加重値選択部124に出力する。この場合、第1符号化加重値生成部120および第1復号化加重値生成部220は生成する加重値を事前に互いに知っている。
【0065】
ここで、復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つブロックが同じ復元された以前映像に含まれる時、第1復号化加重値生成部220は加重値を前述した数式5のように生成できる。しかし、復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つブロックが相異なる復元された以前映像にそれぞれ含まれる時、第1復号化加重値生成部220は相異なる以前映像それぞれがディスプレイされる時間と現在映像がディスプレイされる時間との時間差によって加重値を生成する。
【0066】
また、第2復号化加重値生成部222は、エントロピー復号化部160で復号化された付加情報のうち第2符号化加重値生成部122で生成された加重値に該当する付加情報を入力端子IN10を通じてエントロピー復号化部160から入力し、入力した付加情報を利用して加重値を生成し、生成された加重値を復号化加重値選択部224に出力する。すなわち、第2復号化加重値生成部222は、第2符号化加重値生成部122で生成された加重値を、付加情報を利用して復元する。この時、第2復号化加重値生成部222は、復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つブロックの画素値と演算される加重値を、類似した画素値を持つブロック別に異に生成できる。
【0067】
第240段階後に、復号化加重値選択部224は第1復号化加重値生成部220および第2復号化加重値生成部222で生成された加重値のうち一つを選択し、選択された加重値を復号化加重値調整部226に出力する。このために、復号化加重値選択部224は符号化加重値選択部124で判断された結果に該当する付加情報をエントロピー復号化部160から入力端子IN11を通じて入力し、入力した付加情報を利用して第1復号化加重値生成部220および第2復号化加重値生成部222で生成された加重値のうち一つを選択できる。例えば、符号化加重値選択部124で選択された加重値が定義された加重値であると付加情報を通じて認識すれば、復号化加重値選択部224は第2復号化加重値生成部222で生成された加重値を選択する。一方、符号化加重値選択部124で選択された加重値が固定された加重値であると付加情報を通じて認識すれば、復号化加重値選択部224は第1復号化加重値生成部220で生成された加重値を選択する。すなわち、付加情報に基づいて、復号化加重値選択部224は固定された加重値を使用するか、それともユーザーにより定義された加重値を使用するかを判断し、判断された結果によって固定された加重値またはユーザーにより定義された加重値を選択して復号化加重値調整部226に出力する(第242段階)。
【0068】
この時、復号化加重値調整部226は固定された少なくとも一つの加重値またはユーザーにより定義された少なくとも一つの加重値を入力端子IN12を通じて入力したビット数に適応して調整し、調整された加重値を復号化画素値復元部228に出力する(第244および第246段階)。ここで、復号化加重値調整部226はビット数に適応して加重値を前述した数式1、3または4のように調整することができる。
【0069】
第244または第246段階後に、復号化画素値復元部228は入力端子IN13を通じて入力された復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つ少なくとも一つのブロックの画素値と、復号化加重値調整部226から入力した少なくとも一つの調整された加重値とを演算し、演算された結果を注目ブロックの予測された画素値を復元した結果として出力端子OUT8を通じて復号化選択部170に出力する(第248段階)。このために、復号化画素値復元部228はエントロピー復号化部160で復号化された付加情報のうち予測された動きなどの付加情報を入力端子IN13を通じて入力され、入力された予測された動きに該当する付加情報を利用して注目ブロックの予測された画素値を復元できる。すなわち、復号化画素値復元部228は予測された動きに該当する付加情報を通じて、復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つ少なくとも一つのブロックが分かり、これを通じて注目ブロックの予測された画素値を復元できる。
【0070】
この時、符号化画素値予測部128が前述した数式2のように注目ブロックの画素値を予測する場合、復号化画素値復元部228は、復元された以前映像に含まれたブロックのうち注目ブロックの画素値と類似した画素値を持つ少なくとも一つのブロックの画素値と少なくとも一つの調整された加重値とを乗算し、乗算された結果に調整された他の加重値を加算して注目ブロックの予測された画素値を復元できる。
【0071】
一方、第198、第200または第202段階後に、復号化加算部172は、復号化選択部170から入力した復元された予測値と逆量子化および逆変換部162から入力した逆変換された結果とを加算し、加算された結果を復号化空間予測部168および復号化非ブロック化部174にそれぞれ出力する(第204段階)。
【0072】
第204段階後に、復号化非ブロック化部174は復号化加算部172で加算された結果を非ブロック化し、非ブロック化された結果を注目ブロックの画素値を復号化した結果として出力端子OUT7を通じて出力する(第206段階)。
【0073】
前述したことと違って、本発明の他の実施例によれば、
図5に図示された符号化部10Aは符号化空間予測部42、符号化時間予測部44および符号化選択部46を備えず、
図10に図示された復号化部12Aは復号化空間予測部168、復号化時間予測部164および復号化選択部170を備えないこともある。この場合、符号化加重予測部40で予測された注目ブロックの画素値は減算部48および符号化加算部56に直接出力され、復号化加重予測部166で復元された注目ブロックの画素値は復号化加算部172に直接出力される。
【0074】
また、本発明の他の実施例によれば、
図5に図示された符号化部10Aは符号化空間予測部42および符号化時間予測部44のうち一つのみ備え、
図10に図示された復号化部12Aは復号化空間予測部168および復号化時間予測部164のうち一つのみ備えることもある。
【0075】
一方、
図5に図示された符号化部10Aは減算部48、変換および量子化部50、エントロピー符号化部52、逆量子化および逆変換部54、符号化加算部56および符号化非ブロック化部58は符号化選択部46から出力される予測値を利用して注目ブロックの画素値を符号化できる一実施例に過ぎない。また、
図10に図示された復号化部12Aのエントロピー復号化部160、逆量子化および逆変換部162、復号化加算部172および復号化非ブロック化部174は復号化選択部170から出力される注目ブロックの復元された予測された画素値を利用して注目ブロックの画素値を復号化できる一実施例に過ぎない。したがって、本発明は
図5または
図10に図示された構成に限定されない。
【0076】
前述した本発明による映像符号化および復号化装置および方法とそれら実施例は前述したISO/IEC MPEGおよびITU−T VCEGのJoint Video Team(JVT)のH.264/MPEG-4 Part 10 AVC標準化技術を基準に説明した。この時、符号化非ブロック化部58および復号化非ブロック化部174それぞれは標準化技術に開示された非ブロックフィルタ(図示せず)に該当する。しかし、本発明はこれに限定されない。特に、
図5に図示された符号化空間予測部42、符号化時間予測部44、
図10に図示された復号化時間予測部164および復号化空間予測部168は他の時間および空間予測方法を行うこともできる。
【0077】
また、本発明は方法、装置およびシステムとして適用できる。本発明がソフトウェアを使用して行われるとき、本発明の構成要素は必要な動作のためにコードセグメントになりうる。プログラムやコードセグメントはプロセッサー可読記録媒体に保存されるか、転送ミディアムまたは通信ネットワークでキャリアウェーブと結合されるコンピュータデータ信号を通じて転送されることもある。プロセッサー可読記録媒体は、コンピュータシステムにより後で読取られる情報を保存または転送できるいずれかのデータ保存装置である。プロセッサー可読記録媒体の例は、電子回路、半導体メモリ、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EROM(Erasable ROM)、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、ハードディスク、光フィーバーミディアムおよびRFネットワークを含む。コンピュータデータ信号は電気ネットワークチャンネル、光繊維、空気、電磁場およびRFネットワークなどの転送媒体を通じて伝播されうる信号を含む。
【0078】
本発明は映像を復号化する復号化装置および映像を符号化する符号化装置いずれにも適用できる。