(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記先端側で露出している配線パターンと電気的に接続された配線パターンの一部が、前記基板の基端側において露出していることを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、固体撮像素子近辺に電気信号とは関係のない放熱用部材を配置しているため、固体撮像素子が搭載される内視鏡の挿入部先端の小型化を困難にしている。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、固体撮像素子が発生する熱を効率的に放熱すると同時に、内視鏡の小型化を実現する内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる内視鏡装置は、受光面を表面に有する固体撮像素子と、前記固体撮像素子の裏面側に配置され、前記固体撮像素子側である先端側において、配線パターンの一部が露出している基板と、前記固体撮像素子と、前記配線パターンの露出部分との間に配置される第1の放熱部材と、前記配線パターンと電気的に接続されるケーブルと、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる内視鏡装置は、上記発明において、前記基板は、複数の導体層を前記受光面と平行な方向に積層した積層基板と、前記固体撮像素子と前記積層基板とを電気的に接続する軟質基板とを含み、前記積層基板の前記固体撮像素子の裏面と対向する端面において前記配線パターンの一部が露出していることを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる内視鏡装置は、上記発明において、前記基板の基端側において、前記ケーブルを覆う、絶縁性の第2の放熱部材をさらに備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる内視鏡装置は、上記発明において、前記先端側で露出している配線パターンと電気的に接続された配線パターンの一部が、前記基板の基端側において露出していることを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる内視鏡装置は、上記発明において、前記第1の放熱部材は、前記固体撮像素子と前記積層基板とを固定する接着剤であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる内視鏡装置は、上記発明において、前記第1の放熱部材は、絶縁性部材であることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる内視鏡装置は、上記発明において、前記第1の放熱部材は、導電性の部材であり、前記配線パターンはグランド用又は電源用であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、固体撮像素子が発生する熱を効率的に放熱すると同時に、内視鏡の小型化を実現する内視鏡装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の説明では、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)として、撮像ユニットを備えた内視鏡装置について説明する。また、この実施の形態により、この発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。さらにまた、図面は、模式的なものであり、各部材の厚みと幅との関係、各部材の比率等は、現実と異なることに留意する必要がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法や比率が異なる部分が含まれている。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による内視鏡システムの全体構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、内視鏡装置1は、内視鏡2と、ユニバーサルコード5と、コネクタ6と、光源装置7と、プロセッサ(制御装置)8と、表示装置10とを備える。
【0018】
内視鏡2は、挿入部3を被検体の体腔内に挿入することによって、被検体の体内画像を撮像し撮像信号を出力する。ユニバーサルコード5内部のケーブルは、内視鏡2の挿入部3の先端まで延伸され、挿入部3の先端部3bに設けられる撮像ユニットに接続する。
【0019】
コネクタ6は、ユニバーサルコード5の基端に設けられて、光源装置7及びプロセッサ8に接続され、ユニバーサルコード5と接続する先端部3bの撮像ユニットが出力する撮像信号(出力信号)に所定の信号処理を施すとともに、撮像信号をアナログデジタル変換(A/D変換)して画像信号として出力する。
【0020】
光源装置7は、例えば、白色LEDを用いて構成される。光源装置7が点灯するパルス状の白色光は、コネクタ6、ユニバーサルコード5を経由して内視鏡2の挿入部3の先端から被写体へ向けて照射する照明光となる。
【0021】
プロセッサ8は、コネクタ6から出力される画像信号に所定の画像処理を施すとともに、内視鏡装置1全体を制御する。表示装置10は、プロセッサ8が処理を施した画像信号を表示する。
【0022】
内視鏡2の挿入部3の基端側には、内視鏡機能を操作する各種ボタン類やノブ類が設けられた操作部4が接続される。操作部4には、被検体の体腔内に生体鉗子、電気メスおよび検査プローブ等の処置具を挿入する処置具挿入口4aが設けられる。
【0023】
挿入部3は、撮像ユニットが設けられる先端部3bと、先端部3bの基端側に連設された上下方向に湾曲自在な湾曲部3aと、この湾曲部3aの基端側に連設された可撓管部3cとを備える。湾曲部3aは、操作部4に設けられた湾曲操作用ノブの操作によって上下方向に湾曲し、挿入部3内部に挿通された湾曲ワイヤの牽引弛緩にともない、たとえば上下の2方向に湾曲自在となっている。なお、ここでの上下方向は表示装置10に表示される画像の上下方向と一致している。また、本明細書における上下方向は、挿入部3が延びる方向(長手方向)と直交する方向であって、互いに相反する方向である。
【0024】
内視鏡2には、光源装置7からの照明光を伝送するライトガイド32(
図2)が配設され、ライトガイド32による照明光の出射端にレンズユニット11(
図2)が配置される。このレンズユニット11は、挿入部3の先端部3bに設けられており、照明光が被検体に向けて照射される。
【0025】
次に、内視鏡2の先端部3bの構成について詳細に説明する。
図2は、内視鏡2先端の部分断面図である。
図3は、本発明の実施の形態1による撮像ユニットの部分断面図である。
【0026】
図2及び
図3は、内視鏡2の先端部3bに設けられた撮像ユニットの基板面に対して直交する面であって撮像ユニットの光軸方向と平行な面で切断した場合の断面図である。
図2においては、内視鏡2の挿入部3の先端部3bと、湾曲部3aの一部を図示する。また、
図2において、上方向(UP)は湾曲部3aの湾曲上方向及び表示装置10に表示される画像の上方向に対応し、下方向(DOWN)は湾曲部3aの湾曲下方向及び表示装置10に表示される画像の下方向に対応している。
【0027】
図2に示すように、湾曲部3aは、被覆管30a内側に配置する湾曲管内部に挿通された上方湾曲ワイヤ35及び下方湾曲ワイヤ36の牽引弛緩にともない、上下方向に湾曲自在である。この湾曲部3aの先端側に延設された先端部3b内部に、撮像ユニットが設けられる。被覆管30aは、湾曲部3aが湾曲可能なように、柔軟な部材で構成されている。
【0028】
撮像ユニットは、レンズユニット11と、レンズユニット11の基端側に配置する固体撮像素子13とを有し、接着剤で先端部本体30bの内側に接着される。先端部本体30bは、撮像ユニットを収容する内部空間を形成するための硬質部材で形成される。先端部本体30bが配置される先端部3bが挿入部3の硬質部分となる。この硬質部分の長さ(硬質長)は、挿入部3先端から先端部本体30bの基端までとなる。
【0029】
レンズユニット11は、複数の対物レンズと、対物レンズを保持するレンズホルダとを有し、このレンズホルダの先端が、先端部本体30b内部に挿嵌固定されることによって、先端部本体30bに固定される。
【0030】
撮像ユニットは、CCDまたはCMOSなどの入射光に応じた電気信号を生成する固体撮像素子13、固体撮像素子13から光軸方向に延出するフレキシブル基板16、フレキシブル基板16表面に形成された複数の導体層を有する積層基板(硬質基板)14、および固体撮像素子13表面の受光面を覆った状態で固体撮像素子13に接着するガラスリッド12を備える。
【0031】
レンズユニット11によって結像された被写体9の像は、レンズユニット11の結像位置に配設された固体撮像素子13によって検出されて、撮像信号に変換される。撮像信号(出力信号)は、フレキシブル基板16、積層基板14、電子部品(第2チップ)15、及び複合ケーブル33(ケーブル33a及び33bを含む)を経由して、プロセッサ8に出力される。
【0032】
固体撮像素子13の下部電極には、フレキシブル基板16のインナーリード17が電気的に接続され、封止樹脂(接着剤)41によって覆われることによって、固体撮像素子13とフレキシブル基板16とが接続される。
【0033】
フレキシブル基板16は、フレキシブルプリント基板であり、固体撮像素子13の光軸方向に向かって、固体撮像素子13から延出する。このフレキシブル基板16表面には、複数の層が積層した積層基板14が形成され、フレキシブル基板16と電気的および機械的に接続する。なお、本実施の形態1において、積層基板14の積層方向は、内視鏡2の挿入部3の長手方向に直交する方向(固体撮像素子13の受光面に対して平行な方向)であるが、内視鏡2の挿入部3の長手方向(固体撮像素子13の受光面に対して垂直な方向)であってもよい。
【0034】
撮像ユニットの積層基板14には、固体撮像素子13の伝送用バッファ(第2チップ)等を構成する電子部品15が実装され、複数の導体層間を電気的に導通させるビアが形成されている。また、積層基板14の基端には、ケーブル33a及びケーブル33bの先端が接続する。なお、積層基板14には、固体撮像素子13の駆動回路を構成する電子部品以外の電子部品が実装されてもよい。
【0035】
積層基板14上面には、ケーブル33a先端の導体が電気的かつ機械的に接続されるケーブル接続ランド18が形成される。また、積層基板14下面には、ケーブル33b先端の導体が電気的かつ機械的に接続されるケーブル接続ランド19が形成される。ケーブル33a及び33bのケーブルシースは、積層基板14の基端よりも後方側に配設され、ケーブルシースと積層基板14はオーバーラップしない。なお、ケーブル33a及び33bは、固体撮像素子13の駆動信号用の信号線、電源用の信号線、出力信号用の信号線のうちの少なくとも一つを含むケーブルである。また、放熱用のダミーケーブルを含んでもよい。複合ケーブル33、及びそれを構成するケーブル33a及び33bのシールド線37は、一つにまとめられて、積層基板14の下面に形成される接地用ランドに接続される。
【0036】
積層基板14には、固体撮像素子13の駆動回路を構成する複数の電子部品のうち、上部表面に一以上の電子部品が実装され、内部にも一以上の電子部品が埋設されることによって実装される。積層基板14、電子部品15、フレキシブル基板16、複合ケーブル33を含めた撮像ユニット全体が、固体撮像素子13を光軸方向に投影した投影領域内に収まるように配置されている。
【0037】
図3に示すように固体撮像素子13の裏面と積層基板14の固体撮像素子13側側面の間には、例えば0.2mW/m/K以上等、所定値以上の熱伝導率を有する、熱伝導性の高い部材(第1の放熱部材)40aが配置されている。積層基板14の固体撮像素子13側側面には、
図4Aを参照して後述するように配線パターン14eが露出している。配線パターン14eは、ケーブル33a又は/及び33bに電気的に接続されている。
【0038】
固体撮像素子13を駆動することにより発生する熱は、固体撮像素子13の裏面から熱伝導性の高い部材40aを介して積層基板14の配線パターン14eに伝えられる。熱伝導性の高い部材40aは、例えば、熱伝導性の高い接着剤やセラミック部材であり、絶縁性であることが好ましい。積層基板14の配線パターン14eは、接続ランド等を介して複合ケーブル33に電気的に接続されており、固体撮像素子13の熱は、熱伝導性の高い部材40a及び配線パターン14eを介して複合ケーブル33に伝えられて放熱される。
【0039】
また、熱伝導性の高い部材40aと接触する部分において、フレキシブル基板16上のレジスト層16rに開口部16aを設けて、フレキシブル基板16の配線パターン16eを露出させて、該露出した配線パターン16eに熱伝導性の高い部材40aから熱を伝えるようにしてもよい。熱伝導性の高い部材40aから露出した配線パターン16eに伝えられた固体撮像素子13の熱は、該配線パターン16eを通り、ケーブル接続ランド18、19等を介して複合ケーブル33に伝えられて放熱される。
【0040】
さらに、積層基板14の基端部を、ケーブル33a及び33bとの接続部を含めて、絶縁性で、且つ例えば0.2mW/m/K以上等、所定値以上の熱伝導率を有する、熱伝導性の高い接着剤(第2の放熱部材)40bで覆うようにしてもよい。このようにすることで、固体撮像素子13から熱伝導性の高い部材40aを介して積層基板14に伝えられた熱が複合ケーブル33に含まれる全てのケーブル33a、33bに伝えられる。また、複合ケーブル33に含まれるケーブル33aと33bとを接着剤40bで接続するので、例えば、配線パターン14eを介してケーブル33aのみに熱が伝えられる場合にも、接着剤40bを介してケーブル33bにも熱を伝えることが可能となる。なお、積層基板14の基端部においても、先端部と同様に積層基板14の配線パターン14eを露出させてもよい。
【0041】
図4Aは、本発明の実施の形態1による積層基板の端面を示す平面図である。
図4Aに示す積層基板14の端面は、積層基板14の先端側(固体撮像素子13側)の端面であり、
図3に示す内視鏡先端のA−A線断面である。
【0042】
積層基板14は、表面(上面もしくは下面)に配線パターン14eが形成された導体層14a〜14dを、接着剤140で張り合わせることにより形成される。配線パターン14eの側面は、
図4Aに示すように、積層基板14の先端側(固体撮像素子13側)の端面において露出している。このように、配線パターン14eの側面を露出させることにより、該側面を熱伝導性の高い部材40aに直接接触させることが可能となり、固体撮像素子13から熱伝導性の高い部材40aに伝わった熱を、効率的に配線パターン14eに伝えることが可能となる。
【0043】
なお、積層基板14の先端側(固体撮像素子13側)の端面において露出させる配線パターン14eは、いずれの信号用のパターンであってもよいが、パターン面積が大きいグランド(接地)用のベタパターンであることが好ましい。なお、配線パターン14eがグランド用又は電源用の配線パターンである場合には、熱伝導性の高い部材40aは導電性部材であってもよい。
【0044】
図4Bは、本発明の実施の形態1による積層基板上に形成される配線パターンを示す模式図である。
図4Bでは、積層基板14を構成する導体層14aの上面を示している。導体層14aの上面には、配線パターン14eが形成されており、導体層14aの端部付近の配線パターン14eの端部14exの幅は、導体層14aの中心部の配線パターン14eの幅よりも太く形成されている。これにより、積層基板14の端面において露出する配線パターン14eの幅が太くなり、配線パターン14eの露出面積を増加させることが可能となり、放熱効率を向上させることができる。なお、配線パターン14eの幅は均一とすることもできる。
【0045】
図4A及び
図4Bでは、積層基板14の先端側(固体撮像素子13側)の端面について説明したが、積層基板14の基端側(複合ケーブル33側)の端面についても同様の構造とすることができる。すなわち、積層基板14の基端側の端面においても、配線パターン14eの端面を露出させることが可能である。また、それとともに、端部14exの幅を太くして端面の露出面積を増やすことが可能である。
【0046】
図5は、
図3のB矢視図である。
図5においては、フレキシブル基板16の下面(積層基板14に接続されていない方の面)が示されている。図中、点線で示す部材は、フレキシブル基板16の上面(積層基板14に接続される方の面)に設けられた部材を示す。
【0047】
フレキシブル基板16の下面の基端側には、複合ケーブル33との接続のためにケーブル接続ランド19が設けられている。フレキシブル基板16の上面には、積層基板14との接続のために基板接続ランド28が設けられており、基板接続ランド28とケーブル接続ランド19は、配線パターン16eにより電気的に接続されている。
【0048】
従来、基板接続ランド28において接着剤等によりフレキシブル基板16と積層基板14とが接着されていたが、基板接続ランド28とケーブル接続ランド19が配線パターン16eにより電気的に接続されているため、ケーブル接続ランド19に複合ケーブル33を接続する際のはんだ熱が、ケーブル接続ランド19から配線パターン16eを介して基板接続ランド28に伝わり、接着剤を溶融してフレキシブル基板16が積層基板14から分離して反ってしまうことがあった。
【0049】
本実施の形態では、フレキシブル基板16の上面に、ケーブル接続ランド19と接続されない接続強化用ランド38を設け、接続強化用ランド38においても接着剤等によりフレキシブル基板16と積層基板14とを接着するようにした。接続強化用ランド38は、ケーブル接続ランド19と接続されないため、ケーブル接続ランド19に複合ケーブル33を接続する際のはんだ熱が伝わらないので、接着剤の再溶融を防ぐことができる。よって、フレキシブル基板16が積層基板14から分離して反ってしまうことを防止することができる。
【0050】
以上、本発明の実施の形態1によれば、固体撮像素子13の駆動時に発生する熱を、固体撮像素子13の裏面に接して設けられる熱伝導性の高い部材40aを介して、積層基板14の先端側(固体撮像素子13側)の端面に露出する配線パターン14eに伝えることが可能となる。これにより、固体撮像素子13の熱は、配線パターン14eを通り、複合ケーブル33に伝えられ、効率的に放熱される。
【0051】
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2による撮像ユニットの部分断面図である。実施の形態2では、実施の形態1に加えて、固体撮像素子13の裏面に放熱用の電極13aを設けている。放熱用の電極13aは、例えば、BGAなどで構成される。また、放熱用の電極13aは、金属層などで構成してもよい。固体撮像素子13の裏面に放熱用の電極13aを設けることにより、固体撮像素子13の熱を、さらに効率的に熱伝導性の高い部材40aに伝えることが可能となる。
【0052】
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3による撮像ユニットの部分断面図である。実施の形態3では、実施の形態1に加えて、積層基板14の配線パターン14eが疎である部分に穴14h1を積層方向(縦方向)に形成し、当該穴14h1に金属からなる放熱部材14rを挿入することにより、固体撮像素子13から積層基板14に伝えられた熱を放熱させる。さらに、穴14h1に加えて、又は代えて、積層方向ではなく積層方向に直交する方向(横方向)に穴14h2を形成してもよい。また、放熱部材14rに放熱線などの別金属部材を接続して放熱効率を高めてもよい。
【0053】
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4による撮像ユニットの部分断面図である。実施の形態4では、実施の形態1に加えて、複合ケーブル33のシールド線37を積層基板14に接続し、当該接続部分を絶縁性で高い熱伝導性の接着剤40bで覆うことにより、固体撮像素子13から積層基板14に伝えられた熱を複合ケーブル33のシールド線37に伝えて、放熱効率を高めている。
【0054】
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5による撮像ユニットの部分断面図である。実施の形態5では、実施の形態1に加えて、積層基板14に切り欠き部14sを設けている。切り欠き部14sは、
図9に示すように、積層基板14の基端部側の接着剤40bに覆われた領域に設けることが好ましいが、それ以外の場所に設けてもよい。切り欠き部14s内部においては、配線パターン14eの端面及び上面が露出している。切り欠き部14sを設けることにより、配線パターン14eの露出面積を増加させることが可能となり、放熱効率を向上させることができる。
【0055】
(実施の形態6)
図10は、本発明の実施の形態6による積層基板を示す断面図である。実施の形態6では、積層基板14の各導体層14a〜14dを、積層方向と直交する方向に交互にずらして積層し、積層基板14の端面において、配線パターン14eの上面を露出させている。なお、各導体層14a〜14dをずらす方向は、積層基板14の先端及び基端を前後方向とした場合において、前後方向及び左右方向のいずれにずらしてもよい。また、積層基板14の先端部もしくは基端部のいずれか一方のみで、各導体層14a〜14dを前後方向にずらしてもよい。各導体層14a〜14dを交互にずらすことにより、配線パターン14eの上面を露出させ、配線パターン14eの露出面積を増加させることが可能となり、放熱効率を向上させることができる。
内視鏡装置は、受光面を表面に有する固体撮像素子と、前記固体撮像素子の裏面側に配置され、前記固体撮像素子側である先端側において、配線パターンの一部が露出している基板と、前記固体撮像素子と、前記配線パターンの露出部分との間に配置される第1の放熱部材と、前記配線パターンと電気的に接続されるケーブルと、を備えたことを特徴とする。