【実施例1】
【0011】
図1〜
図8を用いて実施例1を説明する。説明
図1は実施例1に係る部品搭載装置全体の上面図である。
【0012】
基板123は矢印1000の方向からガイドによって電子部品搭載位置に搬送される。
図1は基板123が電子部品搭載位置に固定された状態を示している。
【0013】
矢印1000に直交する方向でかつ、基板123の上側には第1のYビーム101、第2のYビーム102が配置されている。第1のYビーム101、第2のYビーム102にはそれぞれ、Xビーム103、104、105、106が配置されている。Xビーム103、104、105、106は、それぞれ、第1のYビーム101、第2のYビーム102それぞれに配置されたリニアモータ等のアクチュエータ107、108によって矢印1000の方向に対して直交方向に移動する。
【0014】
Xビーム103、104、105、106には、それぞれリニアモータ等のアクチュエータ109、110、111、112が配置されている。
【0015】
そして、アクチュエータ109、110、111、112にはそれぞれ、電子部品を基板123に搭載するヘッドアクチュエータ113、114、115、116がそれぞれ配置されている。ここでアクチュエータ109、110、111、112は、リニアモータではなく、ボールネジ等の機構を用いれば安価かつ軽量な構成とすることができる。
【0016】
そして、ヘッドアクチュエータ113、114、115、116は、それぞれアクチュエータ109、110、111、112によって第1のYビーム101、第2のYビーム102に対して直交方向(矢印1000の方向)に駆動される。
【0017】
電子部品をヘッドアクチュエータ113、114、115、116に供給する部品供給装置121、122は第1のYビーム101、第2のYビーム102の両端に配置されている。そして、搭載する電子部品が無くなった場合等は、アクチュエータ107、108によってXビーム103、104、105、106が部品供給装置121、122の手前(又は上方)に移動し、さらに、アクチュエータ109、110、111、112によって、ヘッドアクチュエータ113、114、115、116が、任意の方向に移動し電子部品を補給する。
【0018】
また部品搭載装置には、電子部品の姿勢を確認するカメラ117、118、119、120が、第1のYビーム101、第2のYビーム102の間に配置されており、補給された電子部品の姿勢はこのカメラ117、118、119、120によってそれぞれ確認される。もし、姿勢に傾きが検出された場合は、ヘッドアクチュエータ113、114、115、116が電子部品の傾きを調整する。このカメラ位置であれば、基板123の中央付近に部品を搭載する場合、ヘッドアクチュエータ113、114、115、116の移動距離が最短となる。
【0019】
また、制御部124は、上述した様々な動作の処理、制御、及び後述する様々な動作の処理、制御を行う。
【0020】
図2は、
図1の部品搭載装置を
図1の矢印130から観察した場合の矢視図である。ここでは、第1のYビーム101周辺の部分について詳細に説明するが、第2のYビーム102についても同様である。
【0021】
第1のYビーム101の下方にはアクチュエータ107が配置され、アクチュエータ107にはXビーム103が荷台201上の基板123の搬送方向に対して直交方向に移動自在に接続されている。Xビーム103の紙面垂直方向にはアクチュエータ109が配置され、このアクチュエータ109にヘッドアクチュエータ113が基板搬送方向に対して平行方向に移動自在に接続されている。
【0022】
図1、
図2で示した実施例のように、基板搬送方向に対して直交方向、及び平行方向にそれぞれ独立に移動自在な構成を取ることによって、従来よりも高速な部品搭載装置を構成することができる。
【0023】
なお、
図1では、Xビームが4つの場合を説明したが、Xビームの数は限定するものではない。また、Xビーム103、104、105、106はそれぞれ取り外し可能にしても良い。その場合は、例えば、異なる種類のヘッドアクチュエータを接続することもでき、より多彩な部品の搭載を実現することもできる。上述したビームの構成により、各ヘッドアクチュエータ113、114、115、116を独立して自在に駆動することが可能となる。
【0024】
次にヘッドアクチュエータ113の構成について説明する。なお、ここではヘッドアクチュエータ113の構成について説明するが、他のヘッドアクチュエータ114、115、116の構成についても同様である。
【0025】
図3はヘッドアクチュエータ113の正面図である。ヘッドフレーム301は
図2のXビーム103に接続されている。ノズル上下モータ302はフレーム301に接続されている。ノズル上下モータ302には、ボールネジ308が接続されている。さらにボールネジ308の端部はガイド318によって支持されている。ボールネジ308には、アーム309が接続されている。アーム309の先端はノズル移動部310の少なくとも周囲に形成された凸な部分350(凸部)を挟み込む構造(凹型)になっている。
【0026】
ノズル移動部310には、中空構造のノズルシャフト311が接続されている。さらに、ノズルシャフト311は、ロータ313に接続されている。
【0027】
そしてノズルシャフト311の先端には開口を有する電子部品を吸着するためのノズル317が取り外し可能に接続されている。ノズル回転モータ316はフレーム301に接続されおり、ヘッド中心を回転軸としてノズル317を回転させる機能を持つ。
【0028】
次にノズルの選択動作、上下動作、回転動作について、ヘッドアクチュエータ113の構成をさらに詳細に説明する。
【0029】
まず、
図4A及び
図4Bを用いてノズルの上下動作について説明する。
図4Aに示すように、ノズル移動部310はセンタースプライン306に接続されている。センタースプライン306は、ノズル移動部の移動方向を規定するガイドとしての役割を果たす。ノズル移動部310は、前述した少なくとも周囲に凸な部分350(凸部)を有しており、その凸部をアーム309に把持されている。さらに、この凸部350にはL字型のアーム351が接続されている。このアーム351の先端は、第1のノズル台座320の切り欠き部352(別の表現としては、凹部)に配置されている。さらに、各ノズルシャフト311は、回転体353を介して、第1のノズル台座320に配置されている。そして、
図4Bに示すように、アーム309がノズル上下モータ302によって、下方に移動すると、それに伴って、ノズル移動部310、さらにそれに接続されたアーム351、アーム351の先端上の回転体353、回転体353に接続されたノズルシャフト311も下方へ移動することになる。
【0030】
次に、
図5A及び
図5Bを用いてノズルの選択動作について説明する。センタースプライン306において、ノズル選択用ベルト307がノズル選択モータ303によって回転すると、センタースプライン306も回転し、センタースプライン306に接続されたノズル移動部310、及び第1のノズル台座320も同期して、同じ角度だけ回転する。そして、第1のノズル台座320の回転に伴って、切り欠き部352も回転する。これによって、ノズルシャフト311とノズルシャフト311の選択を担う切り欠き部352との相対的な位置関係は変更され第1のノズル台座320上の任意のノズルを選択することができる。なお、第1のノズル台座320に接触しているのは、前述したローラ等の回転体353であるため、第1のノズル台座320が回転する際の摩擦の影響を少なくすることができる。ここで、発塵の影響を考慮するなら、回転体353の硬度と、第1のノズル台座320の硬度は同じであることが望ましい。
【0031】
このような構成によって、ヘッドアクチュエータ113という限られた空間の中で効率的に、ノズルの選択動作、上下動作を行うことが可能となる。
【0032】
次に、ヘッド回転動作について
図5A及び
図5Bを用いて説明する。ノズル回転モータ316はロータ313を回転させることにより、ロータ313に取り付けられたノズルシャフト311をロータ313の中心を回転軸として回転させる。これにより、ノズルシャフト311に取り付けられたローラ等の回転体353は、第1のノズル台座320上を回転する。これにより任意のノズルシャフト311を任意の角度で移動することができ、また、L字型のアーム351上に移動することも可能となる。
【0033】
次に本実施例における部品実装動作について具体的に説明する。
図6は、ヘッドアクチュエータ113の中でも特にノズル回転モータ316、ノズルシャフト311周辺を説明する図である。ノズルシャフト311の内側には、ヘッドカメラ701が配置されている。これは、他の表現としては、ノズル回転モータ316のロータ313の回転軸6001上にヘッドカメラ701が配置されていると表現することもできる。このように配置することで、前述したノズルの選択動作、ヘッド回転動作が行われたとしても、ヘッドカメラ701の位置は変わることが無いという利点を有する。また、ヘッドカメラ701は部品の実装に支障が無いよう基板123に対してノズルシャフト311が基板123から退避している高さよりも高い位置に配置されている。
【0034】
ヘッドカメラ701の撮像範囲(視野702と表現することもできる)は、望ましくは部品を実装すべき実装位置6002(制御部124内の設計データから送信される)、実装位置6002の周辺、ノズルシャフト311の先端606、電子部品602を含むよう設定されている。このように撮像範囲を設定することで、実装すべき位置、及びノズルシャフト311の位置を得ることが可能になる。なお、撮像範囲については任意に変更可能である。
【0035】
ヘッドカメラ701の焦点深度について説明する。焦点深度は範囲6003で示すように、実装位置6002、実装位置6002の周辺、ノズルシャフト311の先端606、電子部品602を含むよう設定されている。このように焦点深度を設定することで、1回の撮像で基板123側の像、部品実装装置側の像、双方を鮮明に得ることができる。この構成については、ヘッドアクチュエータ113だけでなく、他のヘッドアクチュエータ114、115、116の構成についても同様である。
【0036】
図7は、本実施例の部品実装動作を説明する図であり、
図8はそのフローチャートである。まず、ヘッドカメラ701は
図7に示すように基板123上のある領域の像を得たとする(
図8のステップ901)。像の中には、ノズルシャフト311、電子部品602、実装位置である回路パターン802が含まれているとする。
【0037】
次に、制御部124は、得られた画像から実際の回路パターン802の位置を得る(
図8のステップ902)。より具体的には、制御部124は、得られた回路パターン802の画像を微分処理してそのエッジを強調し、エッジが強調された微分処理画像と制御部124内に保存された参照パターンとをパターンマッチングして回路パターン802の位置を得る。なお、回路パターン802の位置さえ得ることができれば、その方法は他の画像処理技術を採用しても良い。
【0038】
次に、制御部124は、得られた画像から現在のノズルシャフト311の位置804(電子部品602の位置と表現することもできる)を得る(
図8のステップ903)。
【0039】
次に、制御部124は、
図8のステップ902で得られた回路パターン802の位置と現在のノズルシャフト311の位置804との関係から、部品実装に望ましい位置を得る(
図8のステップ904)。
【0040】
そして、アクチュエータ107、アクチュエータ109はヘッドアクチュエータ113を移動させ、ノズルシャフト311を望ましい位置へ移動する(
図8のステップ905)。ここで、望ましい位置とは、様々な表現が可能であるが、例えば、ノズルシャフト311を下降させるだけで回路パターン802に電子部品602を実装できる位置と表現することができる。
【0041】
そして、電子部品602の実装はこの後に行われることになる(
図8のステップ906)。
【0042】
なお、部品実装動作は、ヘッドカメラ701の視点から見ると、以下のように説明される。
図7において、最初は位置804の位置にあったノズルシャフト311は、アクチュエータ107、アクチュエータ109によってΔx1、Δy1だけ移動され、位置803の位置へ変更される。この後、ノズルシャフト311は前述した上下動作によって下降する。この際、ヘッドカメラ701はロータ313の回転軸6001上に配置されているため、ノズルシャフト311が下降すると視野の中心に向かってΔx2だけ移動して回路パターン802へ接近するようにヘッドカメラ701では観察されるようになる。この動作については、ヘッドアクチュエータ113だけでなく、他のヘッドアクチュエータ114、115、116の構成についても同様である。
【0043】
本実施例では、ヘッドカメラ701が実際の実装位置をノズルシャフト311も含めて撮像することで、実装位置とノズルシャフト311の位置関係をより正確に得ることが可能となり、より高精度な部品実装が可能となる。より具体的に本実施例の効果を説明するなら、例えば、以下のように表現することもできる。
(1)基板123へ印刷された回路パターンにずれ、異常が存在しても、ヘッドカメラ701によりその状態を確認し、ノズルシャフト311の位置を確認することで、高精度な部品実装を行うことが可能となる。
(2)ノズルシャフト311よりも内側のスペースにヘッドカメラ701を配置するため、ヘッドアクチュエータ113をコンパクトに構成できる。
【実施例2】
【0044】
次に
図9を用いて実施例2を説明する。実施例1では、部品実装動作の前に、ヘッドカメラ701によって基板を撮像した。しかし、ヘッドカメラ701が基板を撮像するタイミングは部品実装動作の後であっても良い。部品実装動作の後に基板を撮像すれば、実装位置に正しく電子部品が装着されているかを確認することができる。本実施例はこの点を特徴とするものである。以下、本実施例について、主に実施例1と異なる部分を説明する。
【0045】
図9は本実施例を説明する図であり、
図8のステップ906の部品実装動作後に、ヘッドカメラ701によって撮像された画像である。また、
図10は、本実施例を説明するフローチャートである。
【0046】
本実施例では、
図8のステップ906の動作の後に、ヘッドカメラ701は基板123を撮像し、
図9に示す画像を得る(
図10のステップ1101)。今、ヘッドカメラ701で得られた画像には、回路パターン1004上には、電子部品1002が搭載され、回路パターン1005上には、電子部品1003が搭載されているものとする。
【0047】
制御部124は、実線1006、実線1007で示した部分について、参照画像とのパターンマッチングを行う。つまり、実装誤差が許容値以内か否か判断する(
図10のステップ1102)。マッチングの度合いが許容値以内、つまり実装誤差が許容値以内であれば、部品の実装は正常であると判断され(
図10のステップ1103)、許容値より大きければ部品の実装は異常であると判断される(
図10のステップ1104)。なお、この許容値は任意に変更可能である。
図9の画像であれば、回路パターン1004に対する電子部品1002の実装は正常であると判断されるし、回路パターン1005に対する電子部品1003の実装は異常であると判断される。なお、異常であると判断された実装部分については、作業者に対してエラーが通知される場合もある。この動作については、ヘッドアクチュエータ113だけでなく、他のヘッドアクチュエータ114、115、116についても同様である。本実施例によれば、早期に実装不良を確認することが可能となるし、実装不良の管理もより容易になる。
【実施例3】
【0048】
次に実施例3について説明する。実施例1、及び2では、基板123上でヘッドカメラ701が像を得る例について説明した。ここで、部品実装の高密度化にあっては、電子部品自体が小型化することも考えられる。本実施例は、この点に配慮したものであり、部品供給装置121、122の少なくとも1つの上でヘッドカメラ701が電子部品を撮像することを特徴とする。
【0049】
より具体的に本実施例を説明する。
図11は本実施例を説明する図であり、ヘッドアクチュエータ113が部品供給装置121上に移動し、電子部品1111をノズルシャフト311に補給する動作を説明する断面図である。
【0050】
今、電子部品1111は搬送テープ1110内に格納されているものとする。電子部品1111はその上部を封止テープで覆われている場合もあるが、その封止テープは部品供給装置121内の露出装置で除去されているものとする。ノズルシャフト311は、電子部品1111を前述した上下動作を行うことで吸着保持する。
【0051】
ヘッドカメラ701の撮像範囲(視野702と表現することもできる)は、望ましくは部品を吸着保持すべき電子部品1111、ノズルシャフト311の先端606を含むよう設定されている。このように撮像範囲を設定することで、1回の撮像で電子部品1111の位置、ノズルシャフト311の先端606の位置を得ることが可能になる。なお、撮像範囲については任意に変更可能である。
【0052】
ヘッドカメラ701の焦点深度について説明する。焦点深度は範囲6003で示すように、電子部品1111の位置、ノズルシャフト311の先端606を含むよう設定されている。このように焦点深度を設定することで、1回の撮像で電子部品1111、ノズルシャフト311の先端606、双方を鮮明に得ることができる。この構成については、ヘッドアクチュエータ113だけでなく、他のヘッドアクチュエータ114、115、116の構成についても同様である。
【0053】
次に、実際の吸着保持動作を
図12、
図13を用いて説明する。
図12は搬送テープ1110をその上方から説明する図であり、
図13は吸着保持動作を説明するフローチャートである。
【0054】
まず、ヘッドカメラ701は
図12に示すように搬送テープ1110上のある領域の画像を得たとする(
図13のステップ1301)。画像の中には、ノズルシャフト311、電子部品1111が含まれているとする。
【0055】
次に、制御部124は、得られた画像から実際の電子部品1111の位置を得る(
図13のステップ1302)。より具体的には、制御部124は、得られた電子部品1111の画像を微分処理してそのエッジを強調し、エッジが強調された微分処理画像と制御部124内に保存された参照パターンとをパターンマッチングして電子部品1111の位置を得る。なお、電子部品1111の位置さえ得ることができれば、その方法は他の画像処理技術を採用しても良い。
【0056】
次に、制御部124は、得られた画像から現在のノズルシャフト311の位置804(電子部品602の位置と表現することもできる)を得る(
図8のステップ1303)。
【0057】
次に、制御部124は、
図13のステップ1302で得られた電子部品1111の位置と現在のノズルシャフト311の位置804との関係から、吸着保持に望ましい位置を得る(
図13のステップ1304)。
【0058】
そして、アクチュエータ107、アクチュエータ109はヘッドアクチュエータ113を移動させ、ノズルシャフト311を望ましい位置へ移動する(
図13のステップ1305)。ここで、望ましい位置とは、様々な表現が可能であるが、例えば、ノズルシャフト311を下降させるだけで電子部品1111を吸着保持できる位置と表現することができる。
【0059】
そして、ノズルシャフト311の下降動作、吸着保持動作は、この後に行われることになる(
図13のステップ1306)。
【0060】
なお、吸着保持動作は、ヘッドカメラ701の視点から見ると、以下のように説明される。
図12において、最初は位置804の位置にあったノズルシャフト311は、アクチュエータ107、アクチュエータ109によってΔx1、Δy1だけ移動され、位置803の位置へ変更される。この後、ノズルシャフト311は前述した上下動作によって下降する。この際、ヘッドカメラ701はロータ313の回転軸6001上に配置されているため、ノズルシャフト311が下降すると視野の中心に向かってΔx2だけ移動して電子部品1111へ接近するようにヘッドカメラ701では観察されるようになる。この動作については、ヘッドアクチュエータ113だけでなく、他のヘッドアクチュエータ114、115、116の構成についても同様である。
【0061】
以上、本発明を実施例1、実施例2を用いて説明したが、本発明は実施例に限定されない。ヘッドアクチュエータの構成は他の構成でも良く、基板上で実装すべき位置、ノズルシャフト先端の少なくとも1つを含む画像を得て、部品実装を行うものは本明細書の開示の範囲内である。