【実施例1】
【0038】
図1〜
図7は、この実施例およびその変形例を示すものである。
【0039】
<構成>以下、構成について説明する。
【0040】
(構成1−1)
図3は、この実施例の車両用表示制御装置の構成を示すブロック図である。
【0041】
図3に示すように、この実施例にかかる車両用表示制御装置は、車両用情報入力部3からの車両用情報を表示装置1に表示可能な表示制御部4を備えている。
【0042】
そして、上記した表示制御部4は、その内部に、外部情報端末2からの外部画像を入力可能な外部画像入力部5を備えている。
【0043】
また、表示制御部4は、その内部に、外部情報端末2に入力された外部画像が、表示装置1に表示させ得るものであるかどうか(或いは、表示させて良いものかどうか)を判定可能な外部画像可否判定部6を備えている。
【0044】
更に、表示制御部4は、その内部に、外部画像可否判定部6で表示可能とされた外部画像と車両用情報入力部3からの車両用情報とを合成して表示装置1に表示可能な画像処理部7を備えている。
【0045】
上記の他に、表示制御部4は、その内部に、画像処理部7で処理した画像を表示装置1へ出力する出力部8と、車両用情報入力部3からの車両用情報を一時的に記憶し保管する車両用情報記憶部9とを有している。
【0046】
(補足説明1−1) 以下、上記の補足説明を行う。
【0047】
「車両用情報入力部3」は、文字通り、車両用情報を入力するものである。車両用情報入力部3は、特に詳細には説明しないが、車両の各部に設置された各種センサー類や、これらのセンサー類を利用するようにした他の制御装置などによって主に構成される。車両用情報入力部3は、警告情報入力部3aと、非警告情報入力部3bと、設定入力部3cとを備えている。
【0048】
「表示制御部4」は、表示装置1の表示を制御可能なものである。表示制御部4は、例えば、制御用ソフトウェアが組込まれた1チップマイコンなどによって主に構成される。制御用ソフトウェアは、書替可能なものなどとすることができる。この表示制御部4は、上記した制御用ソフトウェアとハードウェアとの連携によって以下のような各種の処理を行なうように構成されている。
【0049】
「外部画像入力部5」は、外部情報端末2に対するインターフェース部を備えている。外部情報端末2が有線接続される場合には、接続用コネクタ部を備えるようにする。また、外部情報端末2が無線接続される場合には、受信部を備えるようにする。受信部の受信方式は、電波通信式や赤外線通信式など各種のものを使用することができる。電波通信式の場合、例えば、ブルートゥースや、Wi−Fiや、ZigBeeや、その他の近距離通信方式などを少なくとも1つ以上採用することができる。これに対して、外部情報端末2も、表示制御部4に対するインターフェース部を備えたものである必要がある。有線接続と無線接続とは、両方が可能であっても良い。外部画像入力部5は、外部情報端末2との接続が確立されているがどうか、また、外部画像が入力または受信されているかどうかを判断する機能を有している。
【0050】
「外部画像可否判定部6」は、外部情報端末2からの外部画像が、表示装置1に表示させるのにふさわしいものであるかどうかを判定するものである。
【0051】
ここで、表示させるのにふさわしくない画像とは、運転中に過度に乗員の注意力を引付けてしまうような、運転の妨げとなるようなもののことである。その他に、法規や倫理に違反するものなどを含ませることができる(この場合には、画像データに識別コードが挿入されることが多いので、識別コードによって判別させるようにする)。
【0052】
より具体的には、表示させるのにふさわしい外部画像とは、例えば、静止画や、音楽再生画面や、ナビゲーション画面などのような比較的変化の少ないものである。
【0053】
そして、表示させるのにふさわしくない外部画像とは、上記以外の外部画像、特に比較的変化の多い外部画像である。例えば、動画や、ゲーム画面や、外部情報端末2で使用される各種のアプリケーションソフトの画面などである。
【0054】
表示させるのにふさわしい外部画像であるかどうかは、例えば、画像の変化の大きさなどによって判定することができる。
【0055】
例えば、ナビゲーション画面の場合、画面が数秒に1度程度しか変化しないようなものであるため、簡単に判断することができる。また、静止画や音楽再生画面についても、ほとんど変化しないかまたは変化が僅かであるため簡単に判断することができる。
【0056】
この場合、画像の数フレーム分の各画素データ(例えば、RGBデータ)を比較して、その差異が予め設定された閾値よりも大きい場合に、表示するのにふさわしくない外部画像であると判定するようにしている。
【0057】
「画像処理部7」は、文字通り、各種の画像処理を行なうことができるものである。画像処理部7は、上記した外部画像と車両用情報とを合成する以外にも、後述するような各種の表示処理を行なうことができる。
【0058】
「出力部8」は、表示装置1に対するインターフェース部を備えたものである。
【0059】
「車両用情報記憶部9」は、内部メモリなどによって構成される。
【0060】
(構成1−2)「表示可能エリア設定部11」について
そして、上記した画像処理部7は、その内部に、外部画像の非重要部分を探索して、非重要部分に、上記した車両用情報を表示させるための表示可能エリアA(例えば、
図4参照)を設定する表示可能エリア設定部11を備えるようにする。
【0061】
また、画像処理部7は、その内部に、表示可能エリア設定部11によって設定された外部画像中の表示可能エリアAに車両用情報を重畳させる画像重畳部12を備えるようにする。
【0062】
(補足説明1−2) 以下、上記の補足説明を行う。
【0063】
先ず、外部画像の「非重要部分」とは、文字通り、外部画像のうちの重要性の低い部分のことである。外部画像の重要部分は、通常、画像の中央部またはその近傍部分に表示されることが多いので、外部画像の重要性の低い部分は、上記とは反対に、画像の中央部以外の部分などである。
図4では、外部画像の周辺部全体が非重要部分であると認められる。
【0064】
「表示可能エリアA」は、文字通り、非重要部分であるとされた部分のうち、外部画像の重要部分をほとんど覆い隠すことなく車両用情報を表示させることが可能な最良のエリアのことである。例えば、
図4では、画像の下側などとされている。なお、表示可能エリアAは、画像中の1箇所に限られるものではなく、非重要部分であれば何箇所設定しても良い。表示可能エリアAの大きさは、非重要部分の大きさによって変化される。
【0065】
これに対し、外部画像において非重要部分であると考えられる画像の周辺部に対し、予め(実際に非重要部分であるかどうかを調べることなく)、規定の表示エリア(規定エリア)を設定することができる。この規定エリアは、例えば、表示装置1の下側や上側、右端や左端などの少なくともいずれかの位置に予め定められる。この規定エリアは、上記した制御用ソフトウェアによって規定しておくようにする。なお、規定エリアは、後入力によって追加または変更し得るようにすることもできる。
【0066】
よって、表示可能エリアAは、外部画像の非重要部分を実際に探索して設定された最良のエリアであり、外部画像によって随時変化するものであることから、一見同じようであっても、位置が固定で動くことのない規定エリアとは異なるものである。但し、表示可能エリアAが、規定エリアと一時的にほぼ一致してしまうようなことは生じ得る。
【0067】
上記した「表示可能エリア設定部11」は、文字通り、上記した表示可能エリアAを経時的に設定し続けるものである。
【0068】
表示可能エリア設定部11は、外部画像分析部13と、エリア算出部14とを備えている。
【0069】
また、「画像重畳部12」は、重畳用情報収集部15と、重畳用情報記憶部16と、表示画像調整部17とを備えている。重畳用情報収集部15には、エリア算出部14からの表示可能エリアAの情報と、後述する車両用情報変換部18からの画像データとが入力される。重畳用情報記憶部16は、画面のチラ付きを防止するために情報を蓄積させておくためのものであり、内部メモリなどによって構成される。この内部メモリは、車両用情報記憶部9と同じものであっても良い。表示画像調整部17には、外部画像可否判定部6で表示可能とされた外部画像が入力される。
【0070】
更に、上記した画像処理部7は、その内部に、車両用情報記憶部9に記憶された車両用情報を、アイコンなどの画像データに変換する車両用情報変換部18を有している。アイコンなどの画像データは、車両用情報変換部18の内部に予め蓄積されていると共に、後から追加、変更することができるようになっている。或いは、アイコンなどの画像データは、車両用情報変換部18の内部で生成されるようにしても良い。アイコンなどの画像データには、大・中・小などの様々な大きさのものが存在している。また、アイコンなどの画像データは、拡大または縮小表示が可能なものとされる。
【0071】
上述したように、車両用情報変換部18でアイコン化された車両用情報は、表示可能エリア設定部11で設定された表示可能エリアAの情報と共に重畳用情報収集部15へ入力される。
【0072】
(構成2) 「表示可能エリアAの判定手段」について
上記した表示可能エリア設定部11は、外部画像中の色の変化の少ない領域を、表示可能エリアAと判断するように構成される。
【0073】
(補足説明2) 以下、上記の補足説明を行う。
【0074】
色の変化は、例えば、画像の数フレーム分の各画素データ(例えば、RGBデータなどの色データ)を比較して、そのRGB値の変化を予め設定された閾値と比較することによって検知される。そして、色の変化が閾値よりも小さい場合に、表示可能エリアAであると判定する。
【0075】
そのために、上記した外部画像分析部13は、外部画像を複数のブロックに分けてブロックごとの色の分布を作成し、エリア算出部14が、外部画像分析部13で得られた色の分布と上記閾値とを各ブロックごとに比較するものとされる。そして、エリア算出部14は、閾値よりも値が小さかったブロックの位置と数とを算出して、上記した重畳用情報収集部15へ入力するものとされる。
【0076】
(構成3)「表示画像調整部17」による大きさの調整について
上記した画像処理部7は、表示可能エリアAの大きさに合わせて、車両用情報の表示サイズを調整可能な表示画像調整部17を有するよう構成される。或いは、表示画像調整部17は、表示可能エリアAの大きさに合わせて、車両用情報の表示サイズを調整可能に構成される。
【0077】
(補足説明3)以下、上記の補足説明を行う。
【0078】
まず、画像処理部7の画像重畳部12では、上記した重畳用情報収集部15が、入力された表示可能エリア設定部11からの表示可能エリアAの情報と、車両用情報変換部18からのアイコン化された車両用情報とを関連付けると共に、関連付けたデータを重畳用情報記憶部16へ送って蓄積させる。一方、表示画像調整部17には、外部画像可否判定部6を通った外部画像が入力されており、表示画像調整部17は、重畳用情報記憶部16に蓄積された、表示可能エリアAと関連付けられた車両用情報を随時呼出して、上記外部画像の表示可能エリアAなどに合成する。
【0079】
この際、表示画像調整部17によって、表示可能エリアAの大きさに合うように車両用情報の表示サイズが調整される。表示可能エリアAの大きさは、上記したブロックの組合わせ形状とその面積とに応じて決定される。車両用情報の表示サイズは、決定された表示可能エリアA内に納まる大きさのアイコンを選定することや、アイコンを拡大縮小することなどによって調整される。
【0080】
なお、表示画像調整部17は、上記以外にも各種の調整処理を行なうことができる。例えば、外部情報端末2からの外部画像がない場合に、車両用情報を予め設定された背景画像の予め設定された配置に合成して表示させることができる。なお、上記した背景画像や配置は、後から変更できるようにすることが可能である。この背景画像や配置の変更は、設定入力部3cによって行なわせることができる。
【0081】
また、表示画像調整部17は、例えば、上記した車両用情報を、警告情報Xと非警告情報Yとに分けて別個に取扱うことができる。即ち、警告情報Xと非警告情報Yとを異なる取扱いにすることができる。車両用情報が警告情報Xであるか非警告情報Yであるかは、例えば、警告情報入力部3aや非警告情報入力部3bにデータが入力された際に、データに識別用のフラグを付加することになどによって判別させることができる。
【0082】
(構成4)
そして、表示画像調整部17は、車両用情報のうちの警告情報Xを、表示可能エリアA内に強制的に表示させるように構成される。
【0083】
(補足説明4) 以下、上記の補足説明を行う。
【0084】
上記したように、警告情報Xは、通常、警告状態が発生した時に自動的に表示されると共に、警告状態が解消されると自動的に消去されるものであるため、表示可能エリアA内に強制的に表示させるようにする必要がある。
【0085】
この際、例えば、表示画像調整部17の内部に図示しないタイマーを設けて、タイマーに設定された時間(注意喚起時間)だけ車両用情報を拡大表示させるようにすることなども可能である。
【0086】
そのために、警告情報Xに対する表示を、初期表示と後期表示とに分けて、初期表示と後期表示とで表示を異ならせるようにすることができる。
【0087】
初期表示中は、確実に注意喚起を行わせるのに必要な時間(注意喚起時間、例えば、2〜3秒或いは数秒間)だけ、
図2や
図5に示すように、表示装置1のほぼ中央部に、警告情報Xが大きく拡大表示されるようにする(注意喚起表示、拡大表示)。なお、初期表示中は、表示装置1に表示されている外部画像の重要部分を隠してしまうおそれが高いが、警告情報Xの方が重要度が高いため、止むを得ないものとする。但し、外部画像の重要部分を隠さない、または、隠す部分を最小限にするために、
図6に示すように、表示装置1の中央部から若干それた位置や表示可能エリアAなどに警告情報Xを拡大表示させるようにすることも可能である。
【0088】
その後、後期表示として、
図4に示すように、警告情報Xを初期表示より小さく縮小して表示装置1の表示可能エリアAまたは規定エリアへ移動し、警告状態が解消されるまでの間継続して表示されるようにする(エリア表示、縮小表示)。
表示画像調整部17は、表示可能エリアAが見つかった場合には、警告情報Xを表示可能エリアAに表示させるようにし、表示可能エリアAが見つからない場合には、警告情報Xを規定エリアに表示させるようにする。なお、後期表示においては、警告情報Xによって表示装置1の表示の重要部分が隠されないようにするのは勿論である。
【0089】
(構成5)
上記した表示画像調整部17は、車両用情報のうちの非警告情報Yを、選択的に表示し得るように構成される。
【0090】
(補足説明5)以下、上記の補足説明を行う。
【0091】
表示画像調整部17は、例えば、
図2に示すように、車両用情報のうちの非警告情報Yを規定エリアまたは表示可能エリアAに表示させるようにする。この際、表示画像調整部17は、非警告情報Yが警告情報Xと重ならないように調整する。表示させる非警告情報Yは、上記した設定入力部3cによって選択させるようにする。非警告情報Yに対する入力設定の際には、選択した非警告情報Yに優先順位を付けたり、表示位置を指定したりすることができるようにしても良い。この設定入力部3cは、例えば、車室の前部に設けられたインストルメントパネルにおける、車幅方向中央部に設置されたコントロールパネルの部分などに対して設けられる。但し、設定入力部3cの設置位置については、上記に限るものではない。
【0092】
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
【0093】
まず、外部情報端末2が接続されない場合の表示(通常表示)について説明する。
【0094】
この場合には、
図1に示すように、車両用情報入力部3からの車両用情報が、表示制御部4によって、規定の状態で表示装置1にそのまま表示される。
【0095】
より詳しくは、
図3に示すように、車両用情報入力部3からの車両用情報は、表示制御部4の内部で、車両用情報記憶部9に一時的に記憶され、車両用情報変換部18でアイコン化され、重畳用情報収集部15から重畳用情報記憶部16を介して表示画像調整部17へと送られる。この場合、外部情報端末2から外部画像が入力されていないので、表示画像調整部17は、車両用情報を予め設定された背景と合成して、予め設定された配置に適宜表示させるようにする。表示画像調整部17で調整された表示用画像は、出力部8を介して表示装置1へ出力され表示される。
【0096】
次に、外部情報端末2が接続された場合の表示(外部表示)について説明する。
【0097】
この場合には、
図2に示すように、外部情報端末2からの外部画像が、表示制御部4によって、そのまま背景画像として表示装置1に表示されると共に、外部画像の非重要部分に設定された表示可能エリアAなどに車両用情報が適宜表示される。
【0098】
より詳しくは、
図3に示すように、外部情報端末2からの外部画像は、表示制御部4の外部画像入力部5へ入力される。外部情報端末2に入力された外部画像は、外部画像可否判定部6によって、表示装置1に表示させ得るものであるかどうかが判定される。表示装置1に表示させるのにふさわしくないと判定された場合には、外部画像は表示されずに、
図1の通常表示のまま保持される。
【0099】
表示装置1に表示させるのにふさわしいと判定された場合には、外部画像は画像処理部7の表示画像調整部17へ入力されると共に、表示可能エリア設定部11を構成する外部画像分析部13へ入力される。そして、外部画像分析部13が、外部画像を複数のブロックに分けてブロックごとの色の分布(RGBマトリックス)を作成し、エリア算出部14が、外部画像分析部13で得られた色の分布と上記閾値とを各ブロックごとに比較する。そして、エリア算出部14は、閾値よりも値が小さかったブロックの位置と数とを算出して、上記した重畳用情報収集部15へ入力する。このようにすることにより、表示可能エリアAをより容易に得ることが可能となる。
【0100】
そして、画像処理部7の画像重畳部12では、上記した重畳用情報収集部15が、入力された表示可能エリア設定部11からの表示可能エリアAの情報と、車両用情報変換部18からのアイコン化された車両用情報とを関連付けると共に、重畳用情報記憶部16へ送って蓄積させる。表示画像調整部17には、上記したように外部画像可否判定部6を通った外部画像が入力されており、表示画像調整部17は、必要に応じて、重畳用情報記憶部16に蓄積されている、表示可能エリアAと関連付けられた車両用情報を呼出して、上記外部画像の表示可能エリアAなどに合成する。表示画像調整部17で調整された表示画像は、出力部8を介して表示装置1へ出力され表示される。
【0101】
なお、外部情報端末2からの外部画像が入力されなくなった場合には、
図1の通常表示に戻される。
【0102】
図7は、上記した通常表示を行っている時に、外部情報端末2が接続された場合の表示制御部4の作用の一部を示すフローチャートである。
【0103】
表示制御部4は、まず、ステップS1で、外部画像入力部5が、外部情報端末2から外部画像が入力されたかどうかを判断し(入力情報判断処理)、Yes(入力有り)の場合にはステップS2へ進み、No(入力無し)の場合には上記した通常表示を継続しつつステップS1へ戻って、Yesとなるまでループする。
【0104】
次に、ステップS2で、外部画像可否判定部6が、上記外部画像が表示装置1に表示させ得るものであるかどうかを判定し(表示可否判定処理)、Yes(表示可能)の場合にはステップS3へ進み、No(表示不可)の場合には、上記した通常表示を継続しつつステップS1へ戻って、Yesとなるまでループする。なお、ステップS2で、一度Yes(表示可能)となった場合には、以降、外部情報端末2の接続が解除されるまで、ステップS1およびステップS2の判断をパスするように構成しても良い。
【0105】
そして、ステップS3では、外部画像分析部13が、RGBマトリックスを作成して(外部画像分析処理)、ステップS4へ進む。
【0106】
続くステップS4では、エリア算出部14が、表示可能エリアAを算出して(表示エリア算出処理)、ステップS5へ進む。
【0107】
更に、ステップS5で、画像重畳部12(の主に表示画像調整部17)が、入力された車両用情報が、(乗員によって表示すると選択された)非警告情報Yであるか警告情報Xであるかを判別し(車両用情報判別処理)、Yes(非警告情報Y)の場合にはステップS6へ進み、No(警告情報X)の場合には、ステップS9へ進む。
【0108】
ステップS6では、表示可能エリアAが存在するかどうかを判断し(表示可能エリア有無判断処理)、Yes(表示可能エリア有)の場合にはステップS7へ進んで、外部情報端末2からの外部画像を背景画像とすると共に、背景画像の表示可能エリアAに車両用情報を重畳し、No(表示可能エリアなし)の場合には、ステップS8へ進んで、背景画像(外部画像)の規定エリアに車両用情報を重畳する。この際、表示可能エリアAや規定エリアの大きさに合わせた車両用情報のサイズ調整が行われる。
【0109】
ステップS9では、ステップS5でNo(警告情報X)と判断された場合に、注意喚起時間以内であるかどうかを判断し(注意喚起時間カウント処理)、Yes(注意喚起時間内)の場合にはステップ10へ進んで背景画像(外部画像)に車両用情報(警告情報X)を重畳した後、ステップS9へ戻ってループする(図示せず)。そして、No(注意喚起時間経過)となった場合に、ステップS6へ進んで、上記と同様に、表示可能エリアAが存在するかどうかを判断し(表示可能エリア有無判断処理)、Yes(表示可能エリア有)の場合にはステップS7へ進んで、背景画像(外部画像)の表示可能エリアAに車両用情報を重畳し、No(表示可能エリアなし)の場合には、ステップS8へ進んで、背景画像(外部画像)の規定エリアに車両用情報を重畳する。この際、表示可能エリアAや規定エリアの大きさに合わせた車両用情報のサイズ調整が行われる。
【0110】
以後、上記フローが継続的に行われることにより、表示可能エリアAの変化に追随した車両用情報の表示が行われることになる。
【0111】
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0112】
(効果1)
表示制御部4は、車両用情報入力部3からの車両用情報を表示装置1に表示させることができる。
【0113】
更に、表示制御部4は、外部画像入力部5によって、外部情報端末2からの外部画像を入力させることができる。外部画像入力部5に入力された外部画像は、外部画像可否判定部6によって、表示装置1に表示させ得るものであるかどうかが判定される。外部画像可否判定部6で表示可能とされた外部画像は、画像処理部7によって、車両用情報入力部3からの車両用情報を合成されて表示装置1に表示される。
【0114】
この際、上記したように、外部画像可否判定部6を設けたことにより、表示するのにふさわしくない外部画像(不適切画像)を表示させないように除外することができる。
【0115】
そして、画像処理部に設けた表示可能エリア設定部11が、外部画像の非重要部分を探索して、非重要部分に車両用情報を表示させるための表示可能エリアAを設定し、画像重畳部12が、表示可能エリア設定部11によって設定された外部画像の表示可能エリアAに車両用情報を重畳させることにより、外部画像の重要な部分が車両用情報によって覆い隠されてしまわないように表示を合成することが可能となる。よって、外部画像と車両用情報とを最適な状態で重畳表示して、両者に対する視認性をそれぞれ向上することができる。
【0116】
(効果2)
表示可能エリア設定部11が、外部画像中の色の変化の少ない領域を表示可能エリアAと判定することにより、表示可能エリアAを正しく判断することができる。
【0117】
(効果3)
画像処理部7の表示画像調整部17が、非重要部分の大きさに合わせて、車両用情報の表示サイズを調整することにより、車両用情報を常に外部画像を妨げることのない最適な表示サイズで表示することができる。
【0118】
(効果4)
車両用情報が、警告情報Xと、それ以外の非警告情報Y(車両情報や案内情報)とに分けて取扱われるようにすることにより、緊急性の高い情報とそれ以外の情報とを分けることができるようになる。
【0119】
そして、表示画像調整部17が、警告情報Xを、表示可能エリアA内に強制的に表示させることにより、警告情報Xの見逃しを防止することができる。
【0120】
(効果5)
表示画像調整部17が、乗員が選択した非警告情報Yを任意に表示させ得るようにしたことにより、表示画面を好みのデザインにカスタマイズして、個性的な演出を行なうことができる。