特許第5776163号(P5776163)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5776163
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】巻上機
(51)【国際特許分類】
   B66B 11/08 20060101AFI20150820BHJP
【FI】
   B66B11/08 F
   B66B11/08 G
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2010-232145(P2010-232145)
(22)【出願日】2010年10月15日
(65)【公開番号】特開2012-86904(P2012-86904A)
(43)【公開日】2012年5月10日
【審査請求日】2013年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006105
【氏名又は名称】株式会社明電舎
(74)【代理人】
【識別番号】100078499
【弁理士】
【氏名又は名称】光石 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】230111796
【弁護士】
【氏名又は名称】光石 忠敬
(74)【代理人】
【識別番号】100102945
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100120673
【弁理士】
【氏名又は名称】松元 洋
(72)【発明者】
【氏名】興梠 恵一
【審査官】 葛原 怜士郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−001697(JP,A)
【文献】 特開2008−308312(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/151434(WO,A1)
【文献】 国際公開第2005/068338(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外筒と内筒とを連結部で結合した構造となっている綱車と、
前記綱車の軸方向の一端側に配置されており、前記内筒の内部空間の一端側に挿入されている支持部を有する一端側のスタンドと、
前記綱車の軸方向の他端側に配置されており、前記内筒の内部空間の他端側に挿入されている支持部を有する他端側のスタンドと、
前記一端側のスタンドの前記支持部と前記内筒との間に設置され、前記綱車を前記一端側のスタンドに対して回転自在に支持する一端側の軸受けと、
前記他端側のスタンドの前記支持部と前記内筒との間に設置され、前記綱車を前記他端側のスタンドに対して回転自在に支持する他端側の軸受けと、
前記外筒の一端側に設置される回転子と、
前記回転子の内径側に対向する位置に設置されるように、前記一端側のスタンドに備えられた固定子と、
前記外筒の他端側に前記綱車と同軸に設置されるブレーキディスクと、
前記他端側のスタンドに設置され前記ブレーキディスクに圧力を加えて制動する制動手段と、
を備える
ことを特徴とする巻上機。
【請求項2】
前記綱車は、
前記外筒の軸方向長さが前記内筒の軸方向長さに対して短く、且つ、前記外筒の両端位置は前記内筒の両端位置に対して軸方向の中央側の位置にある
ことを特徴とする請求項1に記載の巻上機。
【請求項3】
前記一端側のスタンドと前記他端側のスタンドとの間に、前記一端側のスタンドと前記他端側のスタンドの間隔を保持する保持手段を備える
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の巻上機。
【請求項4】
前記綱車の軸端に設置され前記一端側のスタンドを貫通する回転検出軸と、
前記回転検出軸に設置される回転検出手段と
を備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の巻上機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻上機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータ等において用いられる巻上機が知られている。例えば、下記特許文献1に開示される従来の巻上機においては、ロータを片持ち軸により支えており、綱車に荷重がかかると片持ち軸が撓み、モータのギャップが不均一となり、モータの性能が低下する。また、最悪の場合には、ギャップ擦りが発生し、運転ができなくなる虞がある。
【0003】
このため、従来の巻上機においては、荷重による片持ち軸の撓みを小さくする必要があるが、荷重による片持ち軸の撓みを小さくする方法として、片持ち軸の直径を大きくすることにより撓みを小さくする方法が取られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−142761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の巻上機においては、荷重による片持ち軸の撓みを小さくする方法として、片持ち軸の直径を大きくすることにより撓みを小さくする方法が取られている。
しかしながら、非常に大型の巻上機においては、片持ち軸の直径を非常に大きくする必要があるため、適用が困難であるという問題がある。
また、片持ち軸が大きくなると、片持ち軸を支える軸受けやフレームも大きくする必要があるため、大きく重い巻上機となるという問題がある。
さらに、コストも高くなるという問題がある。
【0006】
以上のことから、本発明は、簡素な構成でありながら積載質量の大きい巻上機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するための第1の発明に係る巻上機は、
外筒と内筒とを連結部で結合した構造となっている綱車と
前記綱車の軸方向の一端側に配置されており、前記内筒の内部空間の一端側に挿入されている支持部を有する一端側のスタンドと、
前記綱車の軸方向の他端側に配置されており、前記内筒の内部空間の他端側に挿入されている支持部を有する他端側のスタンドと、
前記一端側のスタンドの前記支持部と前記内筒との間に設置され、前記綱車を前記一端側のスタンドに対して回転自在に支持する一端側の軸受けと、
前記他端側のスタンドの前記支持部と前記内筒との間に設置され、前記綱車を前記他端側のスタンドに対して回転自在に支持する他端側の軸受けと、
前記外筒の一端側に設置される回転子と、
前記回転子の内径側に対向する位置に設置されるように、前記一端側のスタンドに備えられた固定子と、
前記外筒の他端側に前記綱車と同軸に設置されるブレーキディスクと、
前記他端側のスタンドに設置され前記ブレーキディスクに圧力を加えて制動する制動手段と、
を備える
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第2の発明に係る巻上機は、第1の発明に係る巻上機において、
前記綱車は、
前記外筒の軸方向長さが前記内筒の軸方向長さに対して短く、且つ、前記外筒の両端位置は前記内筒の両端位置に対して軸方向の中央側の位置にある
ことを特徴とする。
【0008】
上記の課題を解決するための第の発明に係る巻上機は、第1の発明または第2の発明に係る巻上機において、
前記一端側のスタンドと前記他端側のスタンドとの間に、前記一端側のスタンドと前記他端側のスタンドの間隔を保持する保持手段を備える
ことを特徴とする。
【0009】
上記の課題を解決するための第4の発明に係る巻上機は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかに係る巻上機において、
前記綱車の軸端に設置され前記一端側のスタンドを貫通する回転検出軸と、
前記回転検出軸に設置される回転検出手段と
を備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡素な構成でありながら積載質量の大きい巻上機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1の実施例に係る巻上機の断面図である。
図2】本発明の第1の実施例に係る巻上機の側面図である。
図3】本発明の第1の実施例に係る巻上機の正面図である。
図4】本発明の第1の実施例に係る巻上機の背面図である。
図5】本発明の第1の実施例に係る巻上機の他の実施例の断面図である。
図6】本発明の第2の実施例に係る巻上機の断面図である。
図7】本発明の第2の実施例に係る巻上機の側面図である。
図8】本発明の第2の実施例に係る巻上機の正面図である。
図9】本発明の第2の実施例に係る巻上機の背面図である。
図10】本発明の第2の実施例に係る巻上機の他の実施例の断面図である。
図11】本発明の第3の実施例に係る巻上機の断面図である。
図12】本発明の第3の実施例に係る巻上機の側面図である。
図13】本発明の第3の実施例に係る巻上機の正面図である。
図14】本発明の第3の実施例に係る巻上機の背面図である。
図15】本発明の第3の実施例に係る巻上機の他の実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る巻上機を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0013】
以下、本発明に係る巻上機の第1の実施例について説明する。
はじめに、本実施例に係る巻上機の構成について説明する。
図1は、本実施例に係る巻上機の断面図である。また、図2は、本実施例に係る巻上機の側面図である。また、図3は、本実施例に係る巻上機の正面図である。また、図4は、本実施例に係る巻上機の背面図である。また、図5は、本実施例に係る巻上機の他の実施例の断面図である。なお、以下の説明における左右は、図1,2,5における左右を基準とする。
【0014】
図1〜4に示すように、本実施例に係る巻上機1においては、綱車10は外筒10aと内筒10bを連結部10cで結合した構造となっている。左側スタンド11には、綱車10を水平に設置するための支持部11aが形成されている。右側スタンド12には、綱車10を水平に設置するための支持部12aが形成されている。
【0015】
綱車10の内筒10bと左側スタンド11の支持部11aとの間には、綱車10を回転可能に支持する左側軸受け13が設置されている。綱車10の内筒10bと右側スタンド12の支持部12aとの間には、綱車10を回転可能に支持する右側軸受け14が設置されている。
【0016】
側軸受け13の外輪13a及び側軸受け14の外輪14aは、綱車10の内筒10bの内側と結合されている。左側軸受け13の内輪13bは、左側スタンド11の支持部11aの外側と結合されている。右側軸受け14の内輪14bは、左側スタンド12の支持部12aの外側と結合されている。
【0017】
なお、綱車10を左側スタンド11及び右側スタンド12に設置する際には、はじめに、左側スタンド11及び右側スタンド12をベッド15に仮固定し、次に、左側スタンド11及び右側スタンド12に綱車10を設置した上で、左側スタンド11と右側スタンド12の間隔やねじれを修正して綱車10の回転軸の芯出しを行い、最後に、左側スタンド11と右側スタンド12をベッド15に固定する。
【0018】
綱車10の左側スタンド11側の端部には、ロータコア20が設置され、ロータコア20の内側には磁石21が設置されている。ロータコア20と磁石21とによりモータにおける二次側の回転子4を構成している。左側スタンド11の磁石21と対向する位置には、ステータコア22が設置され、ステータコア22には界磁巻線23が設置されている。ステータコア22と界磁巻線23とによりモータにおける一次側の固定子5を構成している。そして、回転子4と固定子5とによりモータ部2を構成している。
【0019】
なお、本実施例においては、ロータコア20は綱車10とは別の部材で構成することとしたが、図5に示すように、ロータコア20を綱車10と一体に形成することとしてもよい。
【0020】
綱車10の右側スタンド12側の端部には、円盤状のブレーキディスク30が配置されている。右側スタンド12には、綱車10の回転を制動するブレーキ装置31が設置されている。なお、図1,5においては、ブレーキ装置31は二点鎖線により示す。
【0021】
ブレーキ装置31は、ブレーキディスク30に対向しブレーキディスク30を挟むライニング等の摩擦部32を備えている。そして、ブレーキ装置31は、摩擦部32によりブレーキディスク30を挟むことにより、綱車10の回転を停止させることができる。ブレーキディスク30とブレーキ装置31によりブレーキ部3を構成している。
【0022】
なお、本実施例においては、ブレーキディスク30は綱車10とは別の部材で構成することとしたが、図5に示すように、ブレーキディスク30を綱車10と一体に形成することとしてもよい。
また、本実施例においては、ディスクブレーキ方式を適用することとしたが、これ以外にも、例えば、ドラムブレーキ方式等を適用するように構成することも可能である。
【0023】
また、本実施例においては、左側にモータ部2を配置し右側にブレーキ部3を配置する構成を例として説明したが、左側にブレーキ部3を配置し右側にモータ部2を配置する構成とすることも可能である。
以上が本実施例に係る巻上機1の構成についての説明である。
【0024】
次に、本実施例に係る巻上機1の動作について説明する。
本実施例に係る巻上機1は、綱車10が左スタンド11及び右タンド12に回転可能に支持されている。左側スタンド11及び右側スタンド12は綱車10の回転軸が芯出しされた状態で固定されている。
【0025】
ブレーキ装置31の摩擦部32がブレーキディスク30と接触していない状態、すなわちブレーキの開放状態でモータ部2を運転すると、回転子4が回転する。この回転子4は綱車10と結合されており、綱車10とブレーキディスク30も結合されているため、回転子4、綱車10及びブレーキディスク30は共に回転する。したがって、モータ部2の回転を制御することにより、綱車10及びブレーキディスク30の回転を制御することができる。
【0026】
また、ブレーキディスク30にブレーキ装置31の摩擦部32を押し付けて圧力を加えた状態、すなわちブレーキの作動状態では、ブレーキディスク30にブレーキトルクが発生し、回転中のブレーキディスク30が減速して停止する。ブレーキディスク30の停止後は、ブレーキディスク30の停止状態が保持される。
【0027】
また、モータ部2の回転数の制御によりブレーキディスク30が停止した後にブレーキを作動させた場合も、ブレーキディスク30の停止状態を保持することができる。そして、回転子4、綱車10及びブレーキディスク30は一体となっているため、回転子4、綱車10及びブレーキディスク30を共に回転させ、停止させることができる。
以上が本実施例に係る巻上機1の動作についての説明である。
【0028】
以上説明したように、本実施例に係る巻上機1によれば、綱車10に回転子4とブレーキディスク30を直接取り付ける構成となっているため、片持ち軸が不要となり、巻上機1の構造を簡素化することができる。
【0029】
また、本実施例に係る巻上機1によれば、撓みの発生しやすい片持ち軸がなくなるため、片持ち軸の軸荷重による撓みの問題がなくなり、従来の巻上機に比べ部品数が減少し、小型化及び軽量化を図ることができる。
また、本実施例に係る巻上機1によれば、撓みの発生しやすい片持ち軸がなくなるため、片持ち軸の軸荷重による撓みの問題がなくなり、超大型の巻上機を製作することができる。
【0030】
また、本実施例に係る巻上機1によれば、巻上機1の構造を簡素化し、小型化及び軽量化を図ることができるため、コストを低減することができる。
また、本実施例に係る巻上機1によれば、巻上機1の小型化を図ることができるため、エレベータの設置スペースを小さくすることができる。
【0031】
したがって、本実施例に係る巻上機1によれば、簡素な構成でありながら積載質量の大きい巻上機を提供することができる。
【実施例2】
【0032】
以下、本発明に係る巻上機の第2の実施例について説明する。
図6は、本実施例に係る巻上機の断面図である。また、図7は、本実施例に係る巻上機の側面図である。また、図8は、本実施例に係る巻上機の正面図である。また、図9は、本実施例に係る巻上機の背面図である。また、図10は、本実施例に係る巻上機の他の実施例の断面図である。なお、以下の説明における左右は、図6,7,10における左右を基準とする。
【0033】
図6〜9に示すように、本実施例に係る巻上機1の構成は、第1の実施例に係る巻上機1の構成とほぼ同様であるが、左側スタンド11の上部と右側スタンド12の上部との間に左側スタンド11と右側スタンド12の間隔を保持する上部保持部材40と、左側スタンド11の下部と右側スタンド12の下部との間に左側スタンド11と右側スタンド12の間隔を保持する下部保持部材41とを備えた点が異なっている。
【0034】
上部保持部材40は、ナット40aにより左側スタンド11に固定されており、ナット40bにより右側スタンド12と固定されている。下部保持部材41は、ナット41aにより左側スタンド11に固定されており、ナット41bにより右側スタンド12と固定されている。
【0035】
したがって、本実施例に係る巻上機1においては、上部保持部材40及び下部保持部材41を加えて巻上機1を組み立てることにより、左側スタンド11と右側スタンド12の間隔が自動的に決定されるため、綱車10の回転軸の芯出し作業を省略することができる。
【0036】
なお、本実施例においては、ロータコア20は綱車10とは別の部材で構成することとしたが、図10に示すように、ロータコア20を綱車10と一体に形成することとしてもよい。
また、本実施例においては、ブレーキディスク30は綱車10とは別の部材で構成することとしたが、図10に示すように、ブレーキディスク30を綱車10と一体に形成することとしてもよい。
【0037】
以上説明したように、本実施例に係る巻上機1によれば、第1の実施例に係る巻上機の奏する効果に加え、巻上機1の組み立て時に自動的に綱車10の回転軸の芯が出るため、煩雑な綱車10の回転軸の芯出し作業を省略することができる。
【実施例3】
【0038】
以下、本発明に係る巻上機の第3の実施例について説明する。
図11は、本実施例に係る巻上機の断面図である。また、図12は、本実施例に係る巻上機の側面図である。また、図13は、本実施例に係る巻上機の正面図である。また、図14は、本実施例に係る巻上機の背面図である。また、図15は、本実施例に係る巻上機の他の実施例の断面図である。なお、以下の説明における左右は、図11,12,15における左右を基準とする。
【0039】
図11〜14に示すように、本実施例に係る巻上機1の構成は、第1の実施例に係る巻上機1の構成とほぼ同様であるが、綱車10の内筒10bの内部に凸部10dを形成し、この凸部10dに設置した回転検出軸50と、回転検出軸50に設置される回転検出器60とを備える点が異なっている。
【0040】
回転検出器60は、内側の回転部60aと外側の固定部60bとにより構成されている。回転検出器60の回転部60aは、ナット50aにより回転検出軸50に固定する。回転検出器60の固定部60bは、固定部材11bにより左側スタンド11に固定する。
【0041】
したがって、本実施例に係る巻上機1においては、綱車10の内筒10bの内部の凸部10dに設置された回転検出軸50が綱車10と共に回転する。そして、回転検出器60は、回転検出軸50と左側スタンド11との間に取り付けられているため、綱車10と共に回転し、停止するモータ部2の回転を検出することができる。
【0042】
なお、本実施例においては、ロータコア20は綱車10とは別の部材で構成することとしたが、図15に示すように、ロータコア20を綱車10と一体に形成することとしてもよい。
また、本実施例においては、ブレーキディスク30は綱車10とは別の部材で構成することとしたが、図15に示すように、ブレーキディスク30を綱車10と一体に形成することとしてもよい。
【0043】
また、本実施例においては、回転検出器60を左側に配置する場合を例に説明したが、図15に示すように、回転検出器60を右側に配置する構成とし、回転検出器60の固定部60bを固定部材12bにより右側スタンド12に固定することも可能である。
また、本実施例に係る巻上機1の構成は、第2の実施例に係る巻上機1においても適用することが可能である。
【0044】
以上説明したように、本実施例に係る巻上機1によれば、第1の実施例に係る巻上機1の奏する効果に加え、通常、アウターロータ型の巻上機1においては回転検出軸50を外部に取り出すことが困難であるため、回転検出器60の取り付け構造が複雑となるが、アウターロータ型の巻上機1であっても、簡素な構造で回転検出器60を取り付けることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、例えば、エレベータ等において用いられる巻上機に利用することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
1 巻上機
2 モータ部
3 ブレーキ部
4 回転子
5 固定子
10 綱車
10a 外筒
10b 内筒
10c 連結部
10d 凸部
11 左側スタンド
11a 支持部
11b 固定部材
12 右側スタンド
12a 支持部
12b 固定部材
13 左側軸受け
13a 外輪
13b 内輪
14 右側軸受け
14a 外輪
14b 内輪
15 ベッド
20 ロータコア
21 磁石
22 ステータコア
23 界磁巻線
30 ブレーキディスク
31 ブレーキ装置
32 摩擦部
40 上部保持部材
40a,40b ナット
41 下部保持部材
41a,41b ナット
50 回転検出軸
50a ナット
60 回転検出器
60a 回転部
60b 固定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15