特許第5776742号(P5776742)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5776742
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】苗移植機
(51)【国際特許分類】
   A01C 11/02 20060101AFI20150820BHJP
【FI】
   A01C11/02 311V
   A01C11/02 342Z
   A01C11/02 330A
   A01C11/02 350H
【請求項の数】1
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-191908(P2013-191908)
(22)【出願日】2013年9月17日
(62)【分割の表示】特願2013-106280(P2013-106280)の分割
【原出願日】2006年7月26日
(65)【公開番号】特開2013-247966(P2013-247966A)
(43)【公開日】2013年12月12日
【審査請求日】2013年9月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 正文
(72)【発明者】
【氏名】山崎 仁史
(72)【発明者】
【氏名】名本 学
(72)【発明者】
【氏名】岡田 卓也
(72)【発明者】
【氏名】根田 満夫
(72)【発明者】
【氏名】今泉 大介
(72)【発明者】
【氏名】竹川 和弘
【審査官】 谷山 稔男
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−029213(JP,A)
【文献】 特開平05−003713(JP,A)
【文献】 特開2004−113073(JP,A)
【文献】 実公平07−042256(JP,Y2)
【文献】 特許第5114888(JP,B2)
【文献】 特許第5348278(JP,B2)
【文献】 特許第5348310(JP,B2)
【文献】 特許第5510589(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 11/02
A01B 69/00
B62D 1/12− 1/22
G05D 1/00−25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(1)には前輪(4)及び後輪(5)を備え、前輪(4)を操舵するためのステアリングハンドル(9)を設け、ステアリングハンドル(9)を支持するハンドルポスト(35)を設け、ハンドルポスト(35)を覆うハンドルポストカバー(35a)を設け、走行車体(1)の前側部左右両側には前後移動可能な補助苗載せ台(32)を設け、ハンドルポストカバー(35a)の一側部には走行変速用レバー(36)を設け、ハンドルポストカバー(35a)の他側部には苗植付装置(3)を昇降させる植付・昇降レバー(38)を設け、走行変速用レバー(36)を、前後方向に沿う前進ガイド溝(37f)及び後進ガイド溝(37r)並びに前進ガイド溝(37f)と後進ガイド溝(37r)とを接続する中立ガイド溝(37n)により案内する構成とし、植付・昇降レバー(38)を、前後方向に操作して上昇位置(39u)と停止位置(39n)と下降植付位置(39d)とに切替可能な構成とし、走行変速用レバー(36)及び植付・昇降レバー(38)を左右内側へ付勢するバネ(36a,38a)を設け、バネ(36a,38a)により、走行変速用レバー(36)を中立ガイド溝(37n)に案内される状態で左右内側へ移動させ、植付・昇降レバー(38)を下降植付位置(39d)で左右内側へ移動させる構成とし、走行車体(1)の前部には、前方突出状態と後方収納状態とに切替可能な畦越えアーム(41)を設け、走行車体(1)の後部には苗植付装置(3)を昇降自在に設け、苗植付装置(3)には苗載せ台(29)と複数の苗植付具(28)と左右のフロート(30L,30R)を設け、フロート(30L,30R)の真上で基端部が回動自在に支持されるスタンド(45)を設け、スタンド機能状態のときに、スタンド(45)の先端部がフロート(30L,30R)の左右方向外側で且つ該フロート(30L,30R)の接地面よりも下に突出する構成とすると共に、スタンド機能状態から上側に回動してフロート(30L,30R)の接地面よりも上で且つ該フロート(30L,30R)の側面よりも側方に突出するフロートガード状態に切替可能に設けた苗移植機
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、乗用田植機等の苗移植機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
乗用田植機において、走行車体の前側部左右両側に補助苗載せ台を設け、ハンドルポストの左右両側下部には、車体前後に行き来できるフロアを設け、ハンドルポストの左右両側上部には操作レバーを設けたものは公知である(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−52207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、苗植付装置の機体幅を狭くしながら、苗植付装置を支持することができ、フロートの防護機能を果たすことができるスタンドを構成することを課題とする。また、苗補給を容易にすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、走行車体(1)には前輪(4)及び後輪(5)を備え、前輪(4)を操舵するためのステアリングハンドル(9)を設け、ステアリングハンドル(9)を支持するハンドルポスト(35)を設け、ハンドルポスト(35)を覆うハンドルポストカバー(35a)を設け、走行車体(1)の前側部左右両側には前後移動可能な補助苗載せ台(32)を設け、ハンドルポストカバー(35a)の一側部には走行変速用レバー(36)を設け、ハンドルポストカバー(35a)の他側部には苗植付装置(3)を昇降させる植付・昇降レバー(38)を設け、走行変速用レバー(36)を、前後方向に沿う前進ガイド溝(37f)及び後進ガイド溝(37r)並びに前進ガイド溝(37f)と後進ガイド溝(37r)とを接続する中立ガイド溝(37n)により案内する構成とし、植付・昇降レバー(38)を、前後方向に操作して上昇位置(39u)と停止位置(39n)と下降植付位置(39d)とに切替可能な構成とし、走行変速用レバー(36)及び植付・昇降レバー(38)を左右内側へ付勢するバネ(36a,38a)を設け、バネ(36a,38a)により、走行変速用レバー(36)を中立ガイド溝(37n)に案内される状態で左右内側へ移動させ、植付・昇降レバー(38)を下降植付位置(39d)で左右内側へ移動させる構成とし、走行車体(1)の前部には、前方突出状態と後方収納状態とに切替可能な畦越えアーム(41)を設け、走行車体(1)の後部には苗植付装置(3)を昇降自在に設け、苗植付装置(3)には苗載せ台(29)と複数の苗植付具(28)と左右のフロート(30L,30R)を設け、フロート(30L,30R)の真上で基端部が回動自在に支持されるスタンド(45)を設け、スタンド機能状態のときに、スタンド(45)の先端部がフロート(30L,30R)の左右方向外側で且つ該フロート(30L,30R)の接地面よりも下に突出する構成とすると共に、スタンド機能状態から上側に回動してフロート(30L,30R)の接地面よりも上で且つ該フロート(30L,30R)の側面よりも側方に突出するフロートガード状態に切替可能に設けた苗移植機とする
【0006】
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明は、苗植付装置(3)の機体幅を狭くしながら、スタンド(45)のスタンド機能状態により苗植付装置(3)を支持することができ、スタンド(45)のスタンド機能状態及びフロートガード状態によりフロート(30L,30R)の防護機能を果たすことができる。
【0008】
また走行変速用レバー(36)を中立ガイド溝(37n)に案内される状態に操作し、植付・昇降レバー(38)を下降植付位置(39d)に操作すると、走行変速用レバー(36)及び植付・昇降レバー(38)と左右の補助苗載せ台(32)の間の空間部を広くでき、オペレータが該空間部を通って前後に楽に移動でき、苗補給が容易になる。また、補助苗載せ台(32)を前方へ移動させることにより、畦際での補助苗載せ台(32)への苗補給が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】乗用田植機の全体側面図
図2】乗用田植機の全体平面図
図3】乗用田植機の一部省略した平面図
図4】乗用田植機の正面図
図5】乗用田植機の前側部の平面図
図6】乗用田植機の側面図
図7】乗用田植機の前側部の側面図
図8】畦越えアームの斜視図
図9】畦越えアームの斜視図
図10】ステアリングハンドル部の切断側面図
図11】フロートの側面図、平面図
図12】スタンドの斜視図
図13】乗用田植機の側面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面に基づきこの発明の実施形態について説明する。図1図3にはこの発明を具備した4条植え乗用田植機が図示されている。図1は全体側面図、図2は全体平面図、図3は一部省略した平面図である。
【0011】
走行車体1の後側部には昇降用リンク装置2により苗植付装置3を昇降自在に連結し、走行車体1は駆動輪である左右一対の前輪4,4及び後輪5,5を有する四輪駆動車体とし、全体を乗用田植機に構成している。
【0012】
左右メインフレーム7,7の前側端部にはミッションケース8を取り付け、左右メインフレーム7,7の前後方向中間部にはゴムマウントを介してエンジン12を搭載し、ミッションケース8の例えば左側壁面に油圧式無段変速装置20を一体的に組み付け、エンジン12から伝達された動力を前後進及び無段変速するように構成している。
【0013】
ミッションケース8の前側部からステアリング軸(図示省略)を上方に向けて突設し、ステアリング軸の上端部にステアリングハンドル9を取り付け、ステアリングハンドル9の下方部位に操作パネル10を設けている。また、左右メインフレーム7,7上方には合成樹脂製のフロア11を取り付け、エンジン12の上方部位に操縦席13を配設し、操縦席13の後方には施肥装置6を配設している。
【0014】
また、図3に示すように、ミッションケース8の前側部から左右フロントアクスルケース14,14を左右両側に向けて延出し、左右フロントアクスルケース14,14の端部に縦軸回りに回動可能に左右前輪支持ケース15,15を取り付け、左右前輪支持ケース15,15に左右前輪4,4を支架している。
【0015】
また、左右メインフレーム7,7の後側端部に横フレーム7aを連結し、この横フレーム7aに設けたローリング軸16aにケース連結フレーム16をローリング自在に支持し、その左右両側部に左右後輪伝動ケース17,17を取り付けている。また、左右メインフレーム7,7の後端部には左右縦フレーム7b,7bを立設し、この左右縦フレーム7b,7bに前記昇降用リンク装置2の前端部を上下回動自在に支持している。
【0016】
エンジン12の回転動力はベルト伝動装置18を介して油圧式無段変速装置20の入力軸に伝達され、油圧式無段変速装置20により前後進切替及び前後進の無段変速がされて、出力軸を経てミッションケース8に伝達される。ミッションケース8に伝達された動力は、ケース内のギヤ式変速装置、デフ機構を経由してミッションケース8の左右両側部から取り出され、前記左右フロントアクスルケース14,14内の左右前輪駆動軸(図示省略)、伝動ギヤ群を経て左右前輪4,4に伝達されている。
【0017】
また、ミッションケース8内のデフ機構を経由した後輪動力は、ケース内の左右後輪サイドクラッチ機構を経由して左右後輪伝動軸19,19に取り出され、左右後輪伝動ケース17,17内の減速機構を経て左右後輪5,5に伝達されている。また、ミッションケース8の前部右側から作業動力がPTO伝動軸21に取り出され、PTO伝動軸21からPTO軸22を経て苗植付装置3及び施肥装置6に伝達されている。
【0018】
苗植付装置3は、複数の伝動ケース25,…と、これら伝動ケース25,…を相互に連結している駆動軸ケース(図示省略)と、この駆動軸ケース(図示省略)内の伝動横軸(図示省略)と、伝動ケース25,…に取り付けられていて所定の植付軌跡に沿って駆動される複数の苗植付具28,…と、横方向に往復移動する苗載せ台29等により構成されている。
【0019】
また、左右両側の伝動ケース25,25の下方には車輪跡を消す左右フロート30L,30Rを昇降調節自在に設け、また、伝動ケース25,25の中央部下方にはセンターフロート30Cを昇降調節自在に設けている。このセンターフロート30Cの昇降移動をフロートセンサ(図示省略)により検出し、この検出値により制御弁(図示省略)を作動して昇降シリンダ31を伸縮調節し、苗植付装置3を所定の植付深さに昇降調節するように構成している。
【0020】
次に、図4及び図5に基づき操作レバーについて説明する。
ハンドルポスト35にはステアリングハンドル9を支持し、ハンドルポスト35の上面に前記操作パネル10を設け、ハンドルポスト35をハンドルポストカバー35aにより覆っている。また、走行車体1の前側部左右両側には左右補助苗載せ台32,32を設け、ハンドルポストカバー35aの左側部には、例えば、前後方向に操作できる走行変速用のHSTレバー36を、右側部には前後方向に操作できる苗植付装置3昇降用の植付・昇降レバー38を設けている。
【0021】
このHSTレバー36は前後方向のガイド溝37に沿って移動自在に構成されている。このガイド溝37は、左右方向内側の前後方向に沿った前進ガイド溝37fと、左右方向外側の前後方向に沿った後進ガイド溝37rと、内側の前進ガイド溝37fと外側の後進ガイド溝37rを接続する左右方向に沿った中立ガイド溝37nにより構成されている。そして、このHSTレバー36の基部は前後方向及び左右方向の軸回りに軸支すると共に、HSTレバー36の基部には左右内側に付勢するバネ36aを装着して、HSTレバー36を左右内側に回動するように付勢している。
【0022】
また、前記植付・昇降レバー38はガイド溝39に沿って前後方向に操作可能に構成している。そして、このガイド溝39には、後側部の苗植付装置3の上昇位置39u、中間の停止位置39n、前側の苗植付装置3の下降植付位置39dが設けられている。また、この植付・昇降レバー38の基部は前後方向及び左右方向の軸回りに軸支すると共に、植付・昇降レバー38の基部には左右内側に付勢するバネ38aを装着して、植付・昇降レバー38を左右内側に回動するように付勢している。
【0023】
前記構成によると、HSTレバー36を中立位置、また、植付・昇降レバー38を下降位置である植付作業位置に移動すると、これらレバー36,38はバネ36a,38aにより左右内側に移動される。
【0024】
従って、レバー36,38と左右補助苗載せ台32,32の間に広い空間部が形成され、オペレータは広いフロア11上を通って前後に楽に移動し、左右補助苗載せ台32,32から後側の苗植付装置3に苗補給をすることができる。
【0025】
次に、図6に基づき施肥装置6の他の実施形態について説明する。
エンジン12を被覆するエンジンカバー21a上には操縦席13を設け、エンジンカバー12aの上部外周部には、エンジン12のマフラー12bの排気口を位置させ、施肥装置6のブロワ6aの吸入部をエンジンカバー12aの上部に臨ませ、エンジン12の排気を吸引してブロワ6aにより施肥部6bに送り、肥料を排出するように構成している。
【0026】
前記構成によると、エンジン12の排気をブロワ6aにより吸引排出して操縦席13のヒートバランスを向上させ、また、施肥装置6の肥料詰まりを防止することができる。
次に、図7に基づき補助苗載せ台32,32の他の実施形態について説明する。
【0027】
走行車体1の前側部に設けた左右補助苗載せ台32,32は、左右苗枠体32a,32aの下端部を左右方向の軸心方向回りに所定範囲前後に回動可能に軸支し、左右苗枠体32a,32aの上端部に左右苗載せ台32,32を取り付けて前後に移動可能に構成している。また、走行車体1の前部には畦越えアーム41を左右方向の軸回りに上下に回動自在に設けて、畦越えアーム41を前側下方に回動し前方突出状態と、後側上方に回動した後方収納状態に回動可能に構成している。そして、畦越えアーム41を前側下方に回動し押し下げることにより、畦越え時の車体前部の浮き上がりを防止し、また、通常の植付作業時には後側上方に回動し収納状態としている。なお、この畦越えアーム41の左右中間部に走行基準となるセンターマーク43を取り付けている。
【0028】
また、畦越えアーム41の中途部と左右苗枠体32a,32aの中途部間を、ロッド42,42によりピン連結し、畦越えアーム41を前側下方に回動すると、左右補助苗載せ台32,32が前方へ関連して移動し、また、畦越えアーム41を後側上方に回動すると、左右補助苗載せ台32,32が後方に関連して移動するように構成している。
【0029】
前記構成によると、畦越えアーム41を前側下方に回動し左右補助苗載せ台32,32を前方へ移動させ走行車体1の前側端部よりも前方へ突出させることにより、畔際での左右補助苗載せ台32,32への苗補給が容易となり、また、乗用田植機の畦越え時に、畦越えアーム41を前側下方に回動すると、左右補助苗載せ台32,32が前方に移動し、機体の前後バランスが向上し、畦越え走行が容易となる。
【0030】
なお、図1に示すように、左右苗枠体32a,32aを、前後一対の等長の苗枠体32a,32aにより平行リンク状に構成すると、左右補助苗載せ台32,32を安定して前後移動することができる。
【0031】
また、図7に示すように、畦越えアーム41を前側下方に回動し、左右補助苗載せ台32,32が前方へ関連して移動した状態では、左右補助苗載せ台32,32の前側端部よりも畦越えアーム41の前側端部を所定長さ後側に位置するように構成している。
【0032】
しかして、乗用田植機を畔際まで接近させることができて苗補給が容易となり、また、オペレータが機体と畔との間で挟まれるようなこともなく安全である。
また、図7に示すように、畦越えアーム41の上下回動に関連して左右補助苗載せ台32,32を前後に関連して移動させるにあたり、苗枠体32a,32aの基部軸支点を通る垂直な基準線に対して、苗枠体32a,32aの前後への回動角を等しくしているので、左右補助苗載せ台32,32が前後に移動しても同じ高さにあり、前後移動時の荷重の軽減を図ることができる。
【0033】
また、畦越えアーム41の上下回動に関連して、下方回動状態では、ステアリングハンドル9を操舵不能にして直進走行のみ可能とたり、変速装置を低速変速状態とし、また、上方回動状態では、ステアリングハンドル9を操舵可能に復帰させたり、変速装置を通常変速状態に復帰させるように構成してもよい。
【0034】
また、図8に示すように、畦越えアーム41を正面視で逆U字型のループ状に構成すると、オペレータは前方左右いずれの側にいても、畦越えアーム41を容易に操作することができ、苗補給の操作性を向上させることができる。
【0035】
また、図9に示すように、畦越えアーム41を、正面視で略L字型に屈折し独立して回動できる左右畦越えアーム41L,41Rで構成すると、左右補助苗載せ台32,32を独立して前後移動することができ、苗補給の操作性を向上させることができる。
【0036】
次に、図10に基づきステアリングハンドル9の他の実施形態について説明する。
ステアリングハンドル9を、図10(A)に示すように、オペレータが後方から操作する後方操作状態と、図10(B)に示すように、オペレータが前方から操作する前方操作状態に切替可能に構成している。ステアリングハンドル9の操舵回転は、ハンドル軸9a,自在継手9bから第1伝動軸9cに伝達される。次いで、第1伝動軸9cから下方の通常時伝動ギヤ9d,9eを経て第2伝動軸9fに伝達され、また、第1伝動軸9cから上方の小径の切替時伝動ギヤ9g,9h,9iを経て減速動力が第2伝動軸9fに伝達され、第2伝動軸9fから前輪操舵装置(図示省略)に伝達される構成である。
【0037】
また、第1伝動軸9cには通常時伝動ギヤ9d及び切替時伝動ギヤ9gを回転可能に嵌合装着し、切替レバー9kを操作してスライドキー9jを軸方向に移動し、第1伝動軸9cに通常時伝動ギヤ9dをキー連結したり、あるいは、切替時伝動ギヤ9gをキー連結して、伝動状態を切り替えるように構成している。
【0038】
なお、図10(C)に示すように、第2伝動軸9fに幅広のギヤ9mを取り付け、第1伝動軸9cから通常時伝動ギヤ9dあるいは切替時伝動ギヤ9j,9hを経由して動力を伝達するように構成してもよい。
【0039】
前記構成によると、オペレータが前方から操作する前方操作状態では、ステアリングハンドル9の回転運動が第1伝動軸9cから3枚の切替時伝動ギヤ9g,9h,9iを経由して第2伝動軸9fに伝達されるので、ステアリングハンドル9の操作方向と、左右前輪4,4の操舵方向を合わせることができ、操作性の向上を図ることができる。
【0040】
また、ステアリングハンドル9を前方操作状態への切り替え状態では、第1伝動軸9cの小径の切替時伝動ギヤ9g,9h,9iを経て第2伝動軸9fに伝達している。従って、前方操作状態において、畦越えや、トラックへの積み降ろしなどの微妙なハンドル操作が必要なときに、前輪4,4の操舵角度を小さくし、安全性の向上を図ることができる。
【0041】
また、ステアリングハンドル9を第1伝動軸9cを中心として前後に回動して前後操作位置を切り替えると、これに関連して切替レバー9k及びスライドキー9jが作動され、ステアリング伝動経路を関連的に切り替えるように構成してもよい。このように構成することにより、ステアリングハンドル9の前後振り替え時の誤操作を防止することができる。
【0042】
次に、図11及び図12に基づき、左右フロート30L,30Rに設けるスタンド45,45について説明する。
左フロート30Lのフレーム部30Laには、左スタンド45を取り付けている。この左スタンド45は、略L字型に屈折して構成し、フレーム部30Laの前後方向に沿った軸支部30Lbに、左スタンド45の基端部を前後方向に挿入して回動自在に軸支し、スタンド45の先端部を下方に回動し、フロートの接地面より下方に突出させて苗植付装置3を支持するスタンドとして機能する状態(図11B)と、スタンド45が上方に回動し、フロートの接地面から上方に位置し、且つ、左フロート39Lの左側面よりも左側に突出しているフロートガード状態(図11A)と、スタンド45が上方に回動し、フロート接地面よりも上方に位置し、且つ、左フロート39Lの左側面よりも内側に収納された植付作業状態(図11C)とに、切替可能に構成している。
【0043】
そして、スタンド45の先端が下方に回動したスタンド機能状態、あるいは、収納状態では、図11(B)に示すように、軸支部30Lbの上下方向の支持孔30Lcとスタンド45の孔45aとにロックピン46を挿入して固着し、また、フロートのガード状態では、図11(C)に示すように、軸支部30Lbの左右方向の支持孔30Ldとスタンド45の孔45aとにロックピン46を挿入し固着している。
【0044】
このように構成することにより、スタンド機能時のスタンド45の接地応力、あるいは、フロートのガード機能時の衝突負荷応力にも、十分対応することができる。
なお、右フロート30Rにも同様に右スタンド45を設けている。
【0045】
前記構成によると、左右スタンド45,45をスタンド機能状態にすると、苗植付装置3の機体幅を狭くしながら苗植付装置3を支持することができ、また、左右フロート30L,30Rの防護機能を果たすことができる。
【0046】
次に、図13に基づき燃料タンク51の他の実施形態について説明する。
エンジン12をエンジンカバー12aにより被覆し、エンジン12の前側部上方にバッテリ52を配設している。また、ハンドルポスト35の上部にはステアリングハンドル9を設け、ハンドルポスト35の上面に操作パネル10を設け、ハンドルポスト35をハンドルポストカバー35aにより被覆している。
【0047】
このハンドルポストカバー35a内上部における操作パネル10の近傍の左右一側で、且つ、エンジン12のキャブレータ53よりも上方に位置するように、燃料タンク51を配設し、燃料タンク51の一部に燃料ゲージ51aを構成し、ハンドルポストカバー35aの燃料タンク51部分を開閉自在のカバーにしている。
【0048】
前記構成によると、ハンドルポストカバー35aの内の左右側方の広い空間を利用して容量の大きな燃料タンク51を配設することができ、また、オペレータは燃料タンク51の燃料の残量を容易に確認することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13