【実施例】
【0059】
以下に本発明に基づく実施例について具体的に記載する。測定方法は次に示した通りである。
(1)ムーニー粘度(ML
1+4):JIS K 6300に準じて100℃で測定した。
(2)5重量%トルエン溶液粘度(Tcp):25℃における5重量%トルエン溶液の粘度を測定した。
(3)ミクロ構造:赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm
-1、トランス967cm
-1、ビニル910cm
-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
(4)固有粘度([η]):トルエン溶液を使用して30℃で測定した。
(5)重量平均分子量(M
w)、数平均分子量(M
n)、および分子量分布(M
w/M
n):40℃でテトラヒドロフランを溶媒としたGPC(カラム:Shodex KF−805L×2本)により測定した重合体の溶出曲線より、標準ポリスチレン換算の値として求めた。
(6)GPC/MALLS法(ゲルろ過クロマトグラフィー/多角度レーザー光散乱検出法)による絶対分子量と平均回転半径の測定:40℃でテトラヒドロフランを溶媒としたGPC(カラム:TSKgel GMH
HR−H、およびTSKgel GMH
XL各1本)において、多角度光散乱検出器としてWyatt Technology製DAWN EOSを用いておこなった。
(7)貯蔵弾性率(G’)のひずみ依存性(ペイン効果):アルファーテクノロジー社製のゴム加工性解析装置RPA−2000を使い、120℃、1Hzの周波数の条件で動的ひずみ分析を行った。ペイン効果は、ひずみ0.5%時のG’とひずみ10%時のG’との差ΔG’を比較例7(BR150L)を100とした指数で表示した。ΔG’が小さいほど、補強剤の分散性が良好であることを示す。
(8)硬度:JIS K 6253に規定されている測定法に従って測定した。
(9)引張強度:JIS K 6251に規定されている測定法に従って測定した。同時に100%および300%伸長時の引張応力(M100およびM300)も測定した。
(10)発熱特性:JIS K 6265に準拠し、グッドリッチフレクソメーターを用い、100℃、歪み0.175インチ、荷重55ポンド、振動数毎分1,800回の条件で発熱量(ΔT)と永久歪み(PS)を測定した。
(11)耐摩耗性:JIS K 6264規定されているランボーン摩耗測定法に従って、スリップ率60%で測定し、比較例7(BR150L)を100とした指数で表示した。
(12)低ロス性:GABO社製固体粘弾性測定装置を用いて、温度範囲−120℃〜100℃、周波数10Hz、動的歪み0.3%で測定し、50℃における損失正接(tanδ)を算出した。tanδが小さいほど低ロス性に優れることを示す。
【0060】
(実施例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0061】
(実施例2)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン650ml及びブタジエン350mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)5.63mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.25mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)6.25mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液10mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0062】
(実施例3)
トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)を6.25mlとしたほかは、実施例1と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
【0063】
(実施例4)
トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)を6.88mlとしたほかは、実施例1と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
【0064】
(実施例5)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)3.0mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、60℃まで昇温した。60℃で25分重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液をエタノールに投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0065】
(実施例6)
トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)を3.75mlとしたほかは、実施例5と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
【0066】
(実施例7)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.04MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、60℃まで昇温した。60℃で25分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0067】
(実施例8)
水素ガスの圧力を0.06MPa/cm
2としたほかは、実施例7と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
【0068】
(実施例9)
水素ガスの圧力を0.08MPa/cm
2としたほかは、実施例7と同様に重合を行った。重合結果を表1に示した。
【0069】
(比較例1)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加して重合を開始した。40℃で15分重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。重合液にエタノールを投入した後、オートクレーブの内部を放圧し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0070】
(比較例2)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込み、溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)4.0mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.8mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.185mlを添加して重合を開始した。40℃で30分重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。重合液にエタノールを投入した後、オートクレーブの内部を放圧し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
【0071】
(実施例10)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.06MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、60℃まで昇温した。60℃で25分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0072】
(実施例11)
水素ガスの圧力を0.04MPa/cm
2としたほかは、実施例10と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0073】
(実施例12)
水素ガスの圧力を0.08MPa/cm
2としたほかは、実施例10と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0074】
(実施例13)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.06MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0075】
(実施例14)
水素ガスの圧力を0.04MPa/cm
2としたほかは、実施例13と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0076】
(実施例15)
水素ガスの圧力を0.08MPa/cm
2としたほかは、実施例13と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0077】
(実施例16)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.08MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.2mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.0mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0078】
(実施例17)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.08MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.0mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.3mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.07mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。
重合結果を表2に示した。
【0079】
(実施例18)
水素ガスの圧力を0.06MPa/cm
2としたほかは、実施例16と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0080】
(実施例19)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.08MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.2mlを添加して、30℃で30分間攪拌したのち、40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)5.0mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0081】
(実施例20)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.06MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.1mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)2.5mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。
重合結果を表2に示した。
【0082】
(実施例21)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン300ml及びブタジエン300mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.06MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0083】
(実施例22)
トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)を2.25mlとしたほかは、実施例21と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0084】
(実施例23)
トルエンを350ml及びブタジエンを250mlとしたほかは、実施例21と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0085】
(実施例24)
水素ガスの圧力を0.07MPa/cm
2としたほかは、実施例21と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0086】
(実施例25)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン350ml及びブタジエン250mlからなる溶液を仕込んだ。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で7.5分間重合した時点で、水素ガス0.08MPa/cm
2を添加し、さらに7.5分間重合を行った。老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0087】
(実施例26)
水素ガスの圧力を0.06MPa/cm
2としたほかは、実施例25と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0088】
(実施例27)
水素ガスの添加時間を重合開始から5分後とし、添加後の重合時間を10分間としたほかは、実施例25と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0089】
(実施例28)
水素ガスの添加時間を重合開始から2.5分後とし、添加後の重合時間を12.5分間としたほかは、実施例25と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0090】
(実施例29)
水素ガスの添加時間を重合開始から4分後とし、添加後の重合時間を11分間としたほかは、実施例25と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0091】
(実施例30)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン580ml及びブタジエン420mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.1MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.25mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.06mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液5mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液を取り出し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0092】
(実施例31)
水素ガスの圧力を0.15MPa/cm
2としたほかは、実施例30と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0093】
(実施例32)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.03MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、60℃まで昇温した。60℃で30分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。また、GPC/MALLSによる測定結果を表2に示した。
【0094】
(実施例33)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.03MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.25mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.15mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.004mol/L)3.75mlを添加し、80℃まで昇温した。80℃で15分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。また、GPC/MALLSによる測定結果を表2に示した。
【0095】
(比較例3)
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン390ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.04MPa/cm
2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、トリエチルアルミニウム(TEA)のシクロヘキサン溶液(2mol/L)1.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(0.05mol/L)0.6mlを添加して40℃まで加温した。2分間攪拌したのち、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.14mlを添加した。40℃で25分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表2に示した。
【0096】
(比較例4)
水素ガスの圧力を0.06MPa/cm
2としたほかは、比較例3と同様に重合を行った。重合結果を表2に示した。
【0097】
(比較例5)
宇部興産株式会社製ポリブタジエンゴム BR150Lについて、GPC/MALLSにより絶対分子量および平均回転半径の測定を行った。測定結果を表3に示した。
【0098】
(比較例6)
宇部興産株式会社製ポリブタジエンゴム BR150Bについて、GPC/MALLSにより絶対分子量および平均回転半径の測定を行った。測定結果を表3に示した。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
(実施例34)
実施例32と同様に重合を行って得られたポリブタジエンを用いて、以下に示す配合表により硫黄と加硫促進剤以外をバンバリーミキサー中で混合する一次配合を行い、次に、硫黄および加硫促進剤をロールで混合する二次配合を行なった。得られた配合ゴムを150℃で15分間プレス加硫して加硫物を得た。各物性の測定結果を表4に示した。
【0103】
(比較例7)
実施例32と同様に重合を行って得られたポリブタジエンの代わりに、宇部興産株式会社製ポリブタジエンゴム BR150Lを用いた以外は実施例34と同様に行った。各物性の測定結果を表4に示した。
【0104】
(比較例8)
実施例32と同様に重合を行って得られたポリブタジエンの代わりに、宇部興産株式会社製ポリブタジエンゴム BR150Bを用いた以外は実施例34と同様に行った。各物性の測定結果を表4に示した。
【0105】
【表4】