特許第5776894号(P5776894)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5776894
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】コネクタ装置
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/79 20110101AFI20150820BHJP
   H01R 12/88 20110101ALI20150820BHJP
【FI】
   H01R12/79
   H01R12/88
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2011-159983(P2011-159983)
(22)【出願日】2011年7月21日
(65)【公開番号】特開2013-26033(P2013-26033A)
(43)【公開日】2013年2月4日
【審査請求日】2014年7月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】592028846
【氏名又は名称】第一精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083909
【弁理士】
【氏名又は名称】神原 貞昭
(72)【発明者】
【氏名】室 昌孝
【審査官】 山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−160441(JP,A)
【文献】 特開2011−060459(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/79
H01R 12/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状部材差込み部及び該板状部材差込み部に連結された板状部材収容部が設けられたハウジングと、該ハウジングに配列配置されて設けられ、上記板状部材差込み部を通じて上記ハウジングに差し込まれて上記板状部材収容部に部分的に収容された配線板状部材における複数の接触端子部に夫々接触接続される複数のコンタクトとを備え、上記ハウジングが、上記板状部材収容部を形成するものとして上記複数のコンタクトの配列方向において相互対向する第1及び第2の側壁部と上記複数のコンタクトの配列方向に直交する方向において相互対向する第1及び第2の平面部とを有し、上記第1の平面部を配線基板に対接させて該配線基板に取り付けられるものとされて構成され
上記第1の側壁部に、該第1の側壁部から上記板状部材収容部内に突出して上記ハウジング外に露出することなく上記第1及び第2の平面部の間となる位置に配され、上記板状部材差込み部を通じて上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材の相互対向する第1及び第2の側端部のうちの第1の側端部に当接して、配線板状部材に上記第2の側壁部に向かう方向の弾性力を作用させる弾性押圧部材が設けられるとともに、上記第2の側壁部に、上記板状部材差込み部を通じて上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材における上記第1及び第2の側端部のうちの第2の側端部が当接する当接面部が設けられ、上記弾性押圧部材が、上記第1の平面部に形成された開口部を通じて上記第1の平面部の外部に臨むものとされたことを特徴とするコネクタ装置。
【請求項2】
上記複数のコンタクトが、上記板状部材差込み部を通じて上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材が、上記第2の側端部を上記ハウジングにおける上記当接面部に当接させた状態をもって上記板状部材収容部に部分的に収容されたとき、該配線板状部材における上記複数の接触端子部に夫々対応する位置をとることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項3】
上記弾性押圧部材が、上記ハウジングと一体に形成された片持ち舌片状部を成すことを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項4】
上記弾性押圧部材が、上記ハウジングから伸びる弾性アーム状部と該弾性アーム状部により支持された当接係合部とを有し、配線板状部材の上記板状部材差込み部を通じた上記ハウジングへの差込みがされていないもとで、上記ハウジングにおける上記当接面部から上記当接係合部までの距離が、上記配線板状部材における相互対向する第1及び第2の側端部のうちの一方から他方までの距離より小に選定されることを請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項5】
上記弾性押圧部材が、上記板状部材差込み部を通じて上記ハウジングに差し込まれた配線板状部材の相互対向する第1及び第2の側端部のうちの第1の側端部に設けられた係合凹部に係合する状態をもって該第1の側端部に当接することを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項6】
上記弾性押圧部材が、上記ハウジングから伸びる弾性アーム状部と該弾性アーム状部により支持された当接係合部とを有し、配線板状部材の上記板状部材差込み部を通じた上記ハウジングへの差込みがされていないもとで、上記ハウジングにおける上記当接面部から上記当接係合部までの距離が、上記配線板状部材における相互対向する第1及び第2の側端部のうちの一方から他方までの距離より小に選定され、配線板状部材の上記板状部材差込み部を通じた上記ハウジングへの差込みがなされたとき、上記当接係合部が上記配線板状部材に設けられた上記係合凹部に係合することを特徴とする請求項5記載のコネクタ装置。
【請求項7】
上記ハウジングに対して回動可能に設けられて第1の静止位置と第2の静止位置とを選択的にとり、配線板状部材が上記板状部材収容部に部分的に収容されたもとで、上記第1の静止位置から上記第2の静止位置に移行せしめられるとき、上記複数のコンタクトの夫々に上記複数の接触端子部のうちの対応するものに対する押圧接触状態をとらせ、上記第2の静止位置から上記第1の静止位置に移行せしめられるとき、上記複数のコンタクトの夫々を上記複数の接触端子部のうちの対応するものに対する押圧接触状態から解放するアクチュエータを備えることを特徴とする請求項1記載のコネクタ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の特許請求の範囲に記載された発明は、フレキシブル印刷配線基板(FPC)や平板状ケーブル(FFC)等の配線板状部材に設けられた接続端子部を、固体印刷配線基板等とされる配線基板に電気的に接続された状態とするため、配線基板に連結されたもとで配線板状部材における接触端子部に押圧接触するコンタクトを備えたコネクタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の電子機器に実装される比較的小型なフレキシブル印刷配線基板や平板状ケーブル等の配線板状部材は、各種の電気部品が取り付けられる固体印刷配線基板等とされる配線基板への取付けが、当該主配線基板に電気的接続がなされて固定されたコネクタ装置が用いられて行われることが多いものとされる。このような配線板状部材の配線基板への取付けにあたって用いられるコネクタ装置は、配線基板に設けられた配線部に連結されたもとで配線板状部材に設けられた接触端子部に接触する導電性のコンタクトを有しており、そのコンタクトを介して、配線板状部材における接触端子部を配線基板における配線部に電気的に接続する。
【0003】
従来提案されている、例えば、フレキシブル印刷配線基板とされる配線板状部材の配線基板への取付けに用いられるコネクタ装置は、複数の接触端子部が配列配置された配線板状部材の差込みがなされる差込み部が形成されたものとされて、配線基板に配されるハウジングを有したものとされている。斯かるハウジングには、複数のコンタクトが配列配置されて設けられており、複数のコンタクトは、配線基板に設けられた配線部に連結されるとともに、差込み部を通じてハウジングに差し込まれた配線板状部材における複数の接触端子部に夫々接触接続される。
【0004】
このような従来提案されているコネクタ装置にあっては、配線基板に配されたハウジングへのそれに設けられた差込み部を通じた配線板状部材の差込みが、例えば、配線板状部材の全体がハウジングが配された配線基板の面に平行とされて、配線板状部材に配列配置された複数の接触端子部の配列方向とハウジングに配列配置された複数のコンタクトの配列方向とが同一方向とされる状態におかれたもとで、配線板状部材に配列配置された複数の接触端子部の配列方向に直交する方向を差込み方向として行われる。そして、コネクタ装置のハウジングには、それに設けられた差込み部もしくはその近傍に、差込み部を通じて差し込まれる配線板状部材に機械的に係合する係合部材が設けられていて、差込み部を通じてハウジングに差し込まれた配線板状部材は、ハウジングに設けられた係合部材との係合状態のもとにおかれて、ハウジング内における位置決めがなされる(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【0005】
特許文献1には、フレキシブル基板コネクタについて第1〜第5の実施の形態が記載されているが、それらのうちの代表的なものである第1の実施の形態を、特許文献1に示されるコネクタ装置として取り上げる。この特許文献1に示されるコネクタ装置(フレキシブル基板コネクタ1)にあっては、配線板状部材(フレキシブル基板25)用の差込み部(開口部11a)が形成されたハウジング(11)に、一対の係合部材(係合部11b)が設けられている。これらの一対の係合部材は、ハウジングに配列配置されて設けられた複数のコンタクト(接点ピン6)の配列方向において複数のコンタクトを挟むようにして対向配置されており、各々が複数のコンタクトの配列方向に弾性変位可能とされている。
【0006】
このようなもとで、配線板状部材がハウジングにそれに形成された差込み部を通じて差し込まれるときには、ハウジングに設けられた一対の係合部材が、配線板状部材における相互対向する一対の側端部に夫々対応するものとなる。そして、一対の係合部材の夫々が、配線板状部材における側端部に形成された係合突起(被係合部25d)に係合し、それにより、配線板状部材のハウジングに対する位置決めがなされる。即ち、ハウジングにそれに形成された差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材は、それにおける相互対向する一対の側端部に夫々係合する、各々が弾性変位可能とされた一対の係合部材により、ハウジングに設けられた複数のコンタクトの配列方向において挟まれて、ハウジングに対する位置決めがなされるのである。
【0007】
また、特許文献2に示されるコネクタ装置(コネクタ10)にあっては、配線板状部材(FPC60)用の差込み部(収納空間25)が形成されたハウジング(インシュレータ20)に、一対の係合部材(弾性係合片34)が設けられている。これらの一対の係合部材は、ハウジングに配列配置されて設けられた複数のコンタクト(コンタクト40)の配列方向において複数のコンタクトを挟むようにして対向配置されており、各々が係合部(35)を有していて、複数のコンタクトの配列方向に弾性変位可能とされている。
【0008】
このようなもとで、配線板状部材がハウジングにそれに形成された差込み部を通じて差し込まれるときには、ハウジングに設けられた一対の係合部材が、配線板状部材における相互対向する一対の側端部に夫々対応するものとなる。そして、一対の係合部材の夫々が有する係合部が、配線板状部材における側端部に形成された係合部(係合凹部64)に係合し、それにより、配線板状部材のハウジングに対する位置決めがなされる。即ち、特許文献2に示されるコネクタ装置にあっても、ハウジングにそれに形成された差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材は、それにおける相互対向する一対の側端部に夫々係合する、各々が弾性変位可能とされた一対の係合部材により、ハウジングに設けられた複数のコンタクトの配列方向において挟まれて、ハウジングに対する位置決めがなされるのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−234525号公報(段落0031〜0039、図1〜3,6)
【特許文献2】特開2010−244987号公報(段落0023〜0027、図1〜8,12)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述のように、ハウジングに各々が弾性変位可能とされた一対の係合部材が設けられ、それらがハウジングにそれに形成された差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材に係合するようにされた従来のコネクタ装置にあっては、差込み部を通じてハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する位置決めが、当該配線板状部材における相互対向する一対の側端部に夫々係合する、ハウジングに設けられて各々が弾性変位可能とされた一対の係合部材により、ハウジングに配列配置された複数のコンタクトの配列方向において挟まれることにより行われる。斯かるもとにおいては、配線板状部材のハウジングに対する位置決めに関して、次のような事柄が懸念されるところとなる。
【0011】
配線板状部材のハウジングに対する位置決めは、各々が弾性変位可能とされた一対の係合部材の夫々が配線板状部材に係合し、それにより一対の係合部材によって配線板状部材が挟まれることによりなされるが、一対の係合部材の夫々は、配線板状部材に係合するにあたって弾性変位を生じる。それゆえ、一対の係合部材により挟まれる配線板状部材は、一対の係合部材の夫々の弾性変位の加減により、ハウジングに配列配置された複数のコンタクトの配列方向における位置ずれを生じる虞があるものとなる。例えば、配線板状部材のハウジングへの差込み部を通じた差込みの都度、一対の係合部材の夫々の弾性変位の状況が異なり、それに応じて、一対の係合部材により挟まれる配線板状部材のハウジングに対する位置、特に、複数のコンタクトの配列方向における位置が、常に変わらず安定したものとはならず、変位してしまう事態が生じ得る。
【0012】
ハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する位置は、配線板状部材に配列配置されて設けられた複数の接触端子部が、常時、ハウジングに配列配置された複数のコンタクトに夫々適正に接触接続されることになるものであることが必要とされるが、配線板状部材のハウジングに対する位置、特に、複数のコンタクトの配列方向における位置が変位してしまうと、配線板状部材における複数の接触端子部がハウジングにおける複数のコンタクトに夫々適正に接触接続されなくなってしまう虞がある。
【0013】
それゆえ、配線板状部材の配線基板への取付けにあたって用いられるコネクタ装置にあっては、配線板状部材をハウジングにそれに形成された差込み部を通じて差し込むにあたり、ハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する位置、特に、ハウジングに配列配置されて設けられた複数のコンタクトの配列方向における位置が、常に変わらず安定したものとなるようにされることが求められている。
【0014】
斯かる点に鑑み、本願の特許請求の範囲に記載された発明は、例えば、フレキシブル印刷配線基板等とされる配線板状部材の主配線基板への取付けに用いられる、配線板状部材についての差込み部が設けられたハウジングと、ハウジングに配列配置されて設けられる複数のコンタクトとを備えたコネクタ装置であって、ハウジングの構成の複雑化をまねかず、その結果、製造コストの高騰をもたらすことなく、ハウジングに差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する位置、特に、ハウジングに配列配置されて設けられた複数のコンタクトの配列方向における位置を、常に変わらず安定したものとすることができるものを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本願の特許請求の範囲における請求項1から請求項までのいずれかに記載された発明(以下、本願発明という。)に係るコネクタ装置は、板状部材差込み部及びそれに連結された板状部材収容部が設けられたハウジングと、ハウジングに配列配置されて設けられ、板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれて板状部材収容部に部分的に収容された配線板状部材における複数の接触端子部に夫々接触接続される複数のコンタクトとを備え、ハウジングが、板状部材収容部を形成するものとして複数のコンタクトの配列方向において相互対向する第1及び第2の側壁部と複数のコンタクトの配列方向に直交する方向において相互対向する第1及び第2の平面部とを有し、第1の平面部を配線基板に対接させて当該配線基板に取り付けられるものとされて構成される。そして、第1の側壁部に、それから板状部材収容部内に突出してハウジング外に露出することなく第1及び第2の平面部の間となる位置に配され、板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれた配線板状部材の相互対向する第1及び第2の側端部のうちの第1の側端部に当接して、配線板状部材に第2の側壁部に向かう方向の弾性力を作用させる弾性押圧部材が設けられるとともに、第2の側壁部に、板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれた配線板状部材における第1及び第2の側端部のうちの第2の側端部が当接する当接面部が設けられ、弾性押圧部材が、第1の平面部に形成された開口部を通じて第1の平面部の外部に臨むものとされたことを特徴とするものとされる。
【0016】
特に、本願発明のうちの本願の特許請求の範囲における請求項4に記載された発明に係るコネクタ装置は、弾性押圧部材が、ハウジングから伸びる弾性アーム状部とそれにより支持された当接係合部とを有し、配線板状部材の板状部材差込み部を通じたハウジングへの差込みがされていないもとで、ハウジングにおける当接面部から当接係合部までの距離が、配線板状部材における相互対向する第1及び第2の側端部のうちの一方から他方までの距離より小に選定されるものとされる。
【0017】
上述のような本願発明に係るコネクタ装置にあっては、配線板状部材が、ハウジングにそれに設けられた板状部材差込み部を通じて差し込まれ、板状部材差込み部に連結された板状部材収容部に部分的に収容されるとき、ハウジングにおける第1の側壁部に設けられた弾性押圧部材が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材の第1の側端部に当接して、配線板状部材にハウジングにおける第2の側壁部に向かう方向の弾性力を作用させ、配線板状部材をハウジングにおける第2の側壁部に向けて押圧する。それにより、ハウジングに差し込まれた配線板状部材が、その第2の側端部をハウジングにおける第2の側壁部に設けられた当接面部に当接させて、ハウジングに対する複数のコンタクトの配列方向の位置決めがなされた状態をもって、ハウジングに設けられた板状部材収容部に部分的に収容される。
【0018】
ハウジングに差し込まれた配線板状部材にハウジングにおける第2の側壁部に向かう方向の弾性力を作用させる弾性押圧部材は、例えば、ハウジングと一体に形成された片持ち舌片状部を成すものとされる。
【0019】
ハウジングに設けられた複数のコンタクトは、例えば、板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれた配線板状部材が、その第2の側端部をハウジングにおける第2の側壁部に設けられた当接面部に当接させた状態をもって板状部材収容部に部分的に収容されたとき、その配線板状部材における複数の接触端子部に夫々対応する位置をとるものとされる。そして、ハウジングに対する複数のコンタクトの配列方向の位置決めがなされて板状部材収容部に部分的に収容された配線板状部材に対して、ハウジングに配された複数のコンタクトが配線板状部材における複数の接触端子部に当接せしめられ、複数のコンタクトが配線板状部材における複数の接触端子部に接触接続される状態がとられる。
【0020】
特に、本願発明のうちの本願の特許請求の範囲における請求項4に記載された発明に係るコネクタ装置にあっては、ハウジングにおける第1の側壁部に設けられた弾性押圧部材が、ハウジングから伸びる弾性アーム状部とそれにより支持された当接係合部とを有して形成され、配線板状部材の板状部材差込み部を通じたハウジングへの差込みがされていないもとで、ハウジングにおける第2の側壁部に設けられた当接面部から当接係合部までの距離が、配線板状部材における相互対向する第1及び第2の側端部のうちの一方から他方までの距離より小に選定される。
【0021】
また、本願発明に係るコネクタ装置は、例えば、本願の特許請求の範囲における請求項に記載された発明に係るコネクタ装置のように、ハウジングに対して回動可能に設けられて第1の静止位置と第2の静止位置とを選択的にとるアクチュエータを備えるものとされてもよく、斯かる場合には、アクチュエータが、配線板状部材がハウジングに設けられた板状部材収容部に部分的に収容されたもとで、第1の静止位置から第2の静止位置に移行せしめられるとき、ハウジングに配列配置されて配された複数のコンタクトの夫々に配線板状部材における複数の接触端子部のうちの対応するものに対する押圧接触状態をとらせ、第2の静止位置から第1の静止位置に移行せしめられるとき、複数のコンタクトの夫々を複数の接触端子部のうちの対応するものに対する押圧接触状態から解放する。
【発明の効果】
【0022】
本願発明に係るコネクタ装置においては、上述のように、配線板状部材が、ハウジングにそれに設けられた板状部材差込み部を通じて差し込まれ、板状部材差込み部に連結された板状部材収容部に部分的に収容されるとき、ハウジングにおける第1の側壁部に設けられた弾性押圧部材が、ハウジングに差し込まれた配線板状部材の第1の側端部に当接して、配線板状部材にハウジングにおける第2の側壁部に向かう方向の弾性力を作用させ、配線板状部材をハウジングにおける第2の側壁部に向けて押圧し、それにより、ハウジングに差し込まれた配線板状部材は、その第2の側端部をハウジングにおける第2の側壁部に設けられた当接面部に当接させることにより、ハウジングに対する複数のコンタクトの配列方向の位置決めがなされる。即ち、配線板状部材がハウジングにそれに設けられた板状部材差込み部を通じて差し込まれる都度、ハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する位置、特に、ハウジングに配列配置されて配された複数のコンタクトの配列方向の位置が、配線板状部材の第2の側端部が当接するハウジングに設けられた当接面部を基準にして決められるのであり、ハウジングに設けられた当接面部はハウジングにおける不変の位置を提供するので、ハウジングに差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する複数のコンタクトの配列方向の位置も、常に変わらないものとされる。
【0023】
従って、本願発明に係るコネクタ装置によれば、ハウジングの構成の複雑化をまねかず、その結果、製造コストの高騰をもたらすことなく、ハウジングに板状部材差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する位置、特に、ハウジングに配列配置されて設けられた複数のコンタクトの配列方向における位置を、ハウジングに設けられた当接面部を基準にして決められる、常に変わらず安定したものとすることができる。そして、ハウジングに差し込まれた配線板状部材の、ハウジングに対する複数のコンタクトの配列方向における位置を、ハウジングに設けられた当接面部を基準にして決められる常に変わらないものとすることができることにより、ハウジングに配列配置されて配された複数のコンタクトの、ハウジングに差し込まれた配線板状部材における複数の接触端子部との接触接続を、適正かつ確実に行われるものとすることができる。それに加えて、弾性押圧部材が、第1の側壁部から板状部材収容部内に突出してハウジング外に露出することなく第1及び第2の平面部の間となる位置に配され、第1の平面部に形成された開口部を通じて第1の平面部の外部に臨むものとされるので、ハウジングが第1の平面部を配線基板に対接させて当該配線基板に取り付けられたもとにあっては、第1の平面部に形成された開口部が配線基板によって塞がれ、弾性押圧部材にハウジング外からの塵埃等が付着する虞が殆どないことになる。
【0024】
また、本願発明のうちの本願の特許請求の範囲における請求項4に記載された発明に係るコネクタ装置にあっては、ハウジングにおける第1の側壁部に設けられた弾性押圧部材が、ハウジングから伸びる弾性アーム状部とそれにより支持された当接係合部とを有して形成され、配線板状部材の板状部材差込み部を通じたハウジングへの差込みがされていないもとで、ハウジングにおける第2の側壁部に設けられた当接面部から当接係合部までの距離が、配線板状部材における相互対向する第1及び第2の側端部のうちの一方から他方までの距離より小に選定されるので、配線板状部材が、ハウジングにそれに設けられた板状部材差込み部を通じて差し込まれ、板状部材差込み部に連結された板状部材収容部に部分的に収容されるとき、配線板状部材の第1の側端部が弾性押圧部材の弾性アーム状部及び当接係合部をハウジングにおける第2の側壁部に設けられた当接面部から遠ざかるように弾性変位させることになる。それにより、弾性押圧部材がハウジングに差し込まれた配線板状部材に作用させるハウジングにおける第2の側壁部に向かう方向の弾性力が増大せしめられて、弾性押圧部材による配線板状部材に対するハウジングにおける第2の側壁部に向けての押圧が、適正かつ確実に行われる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本願発明に係るコネクタ装置の一例を、それに装着されるフレキシブル印刷配線基板と共に示す斜視図である。
図2】本願発明に係るコネクタ装置の一例を示す平面図である。
図3】本願発明に係るコネクタ装置の一例を示す正面図である。
図4図3におけるIV−IV線断面を示す断面図である。
図5図3における V−V 線断面を示す断面図である。
図6】本願発明に係るコネクタ装置の一例の断面と本願発明に係るコネクタ装置に装着されるフレキシブル印刷配線基板とを示す、一部断面を含む平面図である。
図7】本願発明に係るコネクタ装置の一例の部分を示す部分斜視図である。
図8】本願発明に係るコネクタ装置の一例の部分とそれに装着されたフレキシブル印刷配線基板の部分とを示す、一部断面を含む部分斜視図である。
図9】本願発明に係るコネクタ装置の一例とそれに装着されたフレキシブル印刷配線基板とを示す斜視図である。
図10】本願発明に係るコネクタ装置の一例とそれに装着されたフレキシブル印刷配線基板とを示す一部断面を含む平面図である。
図11】本願発明に係るコネクタ装置の一例とそれに装着されたフレキシブル印刷配線基板とを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本願発明を実施するための形態は、以下に述べられる本願発明についての実施例をもって説明される。
【実施例】
【0027】
図1(斜視図)は、本願発明に係るコネクタ装置の一例を、それに装着される配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板と共に示し、図2(平面図)及び図3(正面図)は、本願発明に係るコネクタ装置の一例を示す。
【0028】
図1図3において、本願発明に係るコネクタ装置の一例を成すコネクタ装置10は、合成樹脂等の絶縁材料によって形成され、電子機器の配線基板等上に配されるハウジング11を備えている。ハウジング11には、その正面側端縁部に板状部材差込み部12が設けられており、板状部材差込み部12からハウジング11の内部へと板状部材収容部13(後述される図4図7に示される。)が伸びている。即ち、ハウジング11には、その内部に、板状部材収容部13が板状部材差込み部12に連結されたものとして設けられているのである。
【0029】
ハウジング11が、例えば、電子機器の配線基板上に配されるときには、コネクタ装置10の全体が電子機器の配線基板に取り付けられたものとされる。そして、電子機器の配線基板上に配されたハウジング11に、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板15の一端部が、板状部材差込み部12を通じてその内部へと差し込まれ、フレキシブル印刷配線基板15が、ハウジング11の内部に設けられた板状部材収容部13に部分的に収容された状態におかれる。
【0030】
ハウジング11には、各々が弾性導電材料で形成された複数の第1のコンタクト16と各々が弾性導電材料で形成された複数の第2のコンタクト17とが、ハウジング11の長手方向に沿う方向において交互に配される状態のもとに配列配置されて設けられている。複数の第1のコンタクト16の夫々は、その大部分がハウジング11の内部に収容されたものとされているが、図2に示されるように、一端部がハウジング11における正面側端縁部に対向する背面側端縁部からその外部に突出して接続端子部16aを形成している。また、複数の第2のコンタクト17の夫々も、その大部分がハウジング11の内部に収容されたものとされているが、図1及び図2に示されるように、一端部がハウジング11における正面側端縁部からその外部に突出して接続端子部17aを形成している。
【0031】
フレキシブル印刷配線基板15には、その一端部において、複数の第1の接触端子部18と複数の第2の接触端子部19とが、ハウジング11に対する板状部材差込み部12を通じた差込みまたは抜出し方向に直交する方向において交互に配される状態のもとに配列配置されている(以下、複数の第1の接触端子部18と複数の第2の接触端子部19とが配列配置されたフレキシブル印刷配線基板15の一端部を端子端部という。)。また、フレキシブル印刷配線基板15は、その端子端部に配列配置された複数の第1の接触端子部18及び複数の第2の接触端子部19をそれらの配列方向において挟むことになる、相互対向する第1の側端部20と第2の側端部21とを有している。
【0032】
このようなフレキシブル印刷配線基板15に対応して、複数の第1のコンタクト16は、フレキシブル印刷配線基板15に配列配置された複数の第1の接触端子部18に夫々接触接続される信号用コンタクトとして設けられており、また、複数の第2のコンタクト17が、フレキシブル印刷配線基板15に配列配置された複数の第2の接触端子部19に夫々接触接続される信号用コンタクトとして設けられているが、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17は、他のフレキシブル印刷配線基板における複数の信号接触端子部及び接地接続部に接触接続される信号用及び接地用コンタクトとして用いられてもよい。
【0033】
複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向を長手方向とするハウジング11は、板状部材差込み部12を通じたフレキシブル印刷配線基板15の差込みまたは抜出し方向を奥行き方向とし、その長手方向及び奥行き方向に直交する方向を厚み方向とするものとされる。そして、フレキシブル印刷配線基板15は、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれるにあたっては、複数の第1の接触端子部18及び複数の第2の接触端子部19が配された面及びそれに対向する面が、ハウジング11の厚み方向において相互対向する状態におかれる。
【0034】
また、ハウジング11における背面側端縁部側には、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向、即ち、ハウジング11の長手方向に沿って伸びるアクチュエータ25が、ハウジング11に対して回動可能に設けられている。アクチュエータ25は、図1図3に示されるような、ハウジング11に対して起き上がった状態におかれるものとされる位置を、第1の静止位置としてとることができ、また、後述される図8図9及び図11に示されるような、ハウジング11に対して伏した状態におかれるものとされる位置を、第2の静止位置としてとることができて、回動操作されることにより、第1の静止位置から第2の静止位置への移行、あるいは、第2の静止位置から第1の静止位置への移行を行うものとされている。
【0035】
斯かるもとで、ハウジング11に配列配置されて設けられる複数の第1のコンタクト16の夫々は、図3におけるIV−IV線断面を示す図4に示されるように、弾性導電材料で形成された、全体として「エ」字状を成す板状部材とされている。このような「エ」字状とされた第1のコンタクト16にあっては、連結部27によって相互連結された一対のビーム部28及び29のうち、ビーム部28が固定部とされて、ビーム部29が作動部とされる。そして、固定部とされるビーム部28の板状部材差込み部12側の部分と作動部とされるビーム部29の板状部材差込み部12側の部分とは、ハウジング11の厚み方向において相互対向するものとされてハウジング11内の板状部材収容部13に配されている。固定部とされるビーム部28の一端部は、ハウジング11の背面側端縁部からその外部に導出されて接続端子部16aを成すものとされており、ハウジング11が配される、例えば、電子機器の配線基板に設けられた配線部に接続される。
【0036】
また、ハウジング11に配列配置されて設けられる複数の第2のコンタクト17の夫々も、図3における V−V 線断面を示す図5に示されるように、弾性導電材料で形成された、全体として「エ」字状を成す板状部材とされている。このような「エ」字状とされた第2のコンタクト17にあっては、連結部30によって相互連結された一対のビーム部31及び32のうち、ビーム部31が固定部とされて、ビーム部32が作動部とされる。そして、固定部とされるビーム部31の板状部材差込み部12側の部分と作動部とされるビーム部32の板状部材差込み部12側の部分とは、ハウジング11の厚み方向において相互対向するものとされてハウジング11内の板状部材収容部13に配されている。固定部とされるビーム部31の一端部は、ハウジング11の正面側端縁部からその外部に導出されて接続端子部17aを成すものとされており、ハウジング11が配される、例えば、電子機器の配線基板に設けられた配線部に接続される。
【0037】
ハウジング11に対して回動可能に配されたアクチュエータ25には、図4及び図5に示されるように、ハウジング11内において複数の第1のコンタクト16に夫々係合する複数のカム部35及び複数の第2のコンタクト17に夫々係合する複数のカム部36が設けられている。複数のカム部35の夫々は、複数の第1のコンタクト16のうちの対応するものにおけるビーム部28の接続端子部16aを成す一端部の近傍となる部分28aとそれに対向するビーム部29の端部29aとに挟まれていて、アクチュエータ25の回動に伴って回動する。また、複数のカム部36の夫々は、複数の第2のコンタクト17のうちの対応するものにおけるビーム部31の端部31aとそれに対向するビーム部32の端部32aとに挟まれていて、アクチュエータ25の回動に伴って回動する。
【0038】
アクチュエータ25が、図1図3に示されるように、第1の静止位置をとるもとにあっては、複数のカム部35の夫々における断面差渡し径が極大となる極大寸法部以外の部分が、対応する第1のコンタクト16におけるビーム部28の部分28aとビーム部29の端部29aとに当接する。斯かる状況のもとでは、複数のカム部35の夫々に対応する第1のコンタクト16は、固定部を成すビーム部28の端部28bと作動部を成すビーム部29の端部29bとが、ハウジング11内の板状部材収容部13において形成する相互間間隔を、比較的大なるものに維持するものとされる。同様に、アクチュエータ25が第1の静止位置をとるもとにあっては、複数のカム部36の夫々における断面差渡し径が極大となる極大寸法部以外の部分が、対応する第2のコンタクト17におけるビーム部31の端部31aとビーム部32の端部32aとに当接する。斯かる状況のもとでは、複数のカム部36の夫々に対応する第2のコンタクト17は、固定部を成すビーム部31の接続端子部17aを成す一端部側の部分31bと作動部を成すビーム部32の端部32bとが、ハウジング11内の板状部材収容部13において形成する相互間間隔を、比較的大なるものに維持するものとされる。
【0039】
ハウジング11は、その長手方向において配列配置された複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17を挟んで相互対向する第1の側壁部41と第2の側壁部42とを、ハウジング11の厚み方向において相互対向する第1及び第2の平面部を成す底面部43及び上面部44と共に板状部材収容部13を形成するものとして有している。そして、図6に示されるように、第1の側壁部41に、それから板状部材収容部13内に突出してハウジング11外に露出することなく配された弾性押圧部材45が設けられており、また、第2の側壁部42に、板状部材収容部13に臨む当接面部46が設けられている。
【0040】
弾性押圧部材45は、ハウジング11における第1の側壁部41の板状部材収容部13に臨む内面部から伸びる弾性アーム状部47と弾性アーム状部47により支持された当接係合部48とを有してハウジング11と一体に形成されており、片持ち舌片状部を成すものとされている。また、当接面部46は、弾性押圧部材45に対向する基準平面を成すものとされている。そして、フレキシブル印刷配線基板15の板状部材差込み部12を通じたハウジング11への差込みがなされていないもとで、ハウジング11における当接面部46から弾性押圧部材45の当接係合部48までの距離が、フレキシブル印刷配線基板15における相互対向する第1の側端部20及び第2の側端部21のうちの一方から他方までの距離より小となるように選定されている。
【0041】
弾性押圧部材45が設けられた第1の側壁部41及び当接面部46が設けられた第2の側壁部42を有するものとされたハウジング11は、例えば、電子機器の配線基板上に配されるときには、底面部43側の外面部を配線基板に対接させ、底面部43側の外面部に対向する上面部44側の外面部を配線基板上において外部に臨むものとなす。そして、図7に示されるように、弾性押圧部材45は、ハウジング11の厚み方向において底面部43と上面部44との間となる位置に配されることになり、底面部43側においては、底面部43に形成された開口部49を通じて底面部43側の外面部から外部に臨み、上面部44側においては、上面部44により覆われて上面部44側の外面部からは露出しないものとされる。
【0042】
ハウジング11の底面部43に形成された開口部49は、ハウジング11が、例えば、電子機器の配線基板上に配されるときには、ハウジング11の底面部43側の外面部が配線基板に対接せしめられることにより当該配線基板によって塞がれる。それゆえ、ハウジング11が配線基板上に配されたもとにおいては、ハウジング11における第1の側壁部41に設けられた弾性押圧部材45に、外部からの塵埃等が付着することになる事態が生じる虞は著しく小なるものとされる。
【0043】
このようなコネクタ装置10にあっては、アクチュエータ25が第1の静止位置をとるもとにおいて、図1及び図6に示される状態におかれた配線板状部材としてのフレキシブル印刷配線基板15が、その端子端部をもって、ハウジング11に、板状部材差込み部12を通じて、ハウジングの長手方向に直交する奥行き方向に沿って差し込まれるものとされる。その際、フレキシブル印刷配線基板15における第1の側端部20が、ハウジング11における第1の側壁部41に設けられた弾性押圧部材45の当接係合部48に当接し、弾性押圧部材45の弾性アーム状部47及び当接係合部48をハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46から遠ざかるように弾性変位させる。それにより、図8に示されるように、弾性押圧部材45が、その当接係合部48をハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15における第1の側端部20に弾性当接させるものとされて、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15に、ハウジング11における第2の側壁部42に向かう方向の弾性力を作用させ、フレキシブル印刷配線基板15をハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46側へと押圧する。このとき弾性押圧部材45がフレキシブル印刷配線基板15に作用させる弾性力は、弾性押圧部材45の弾性アーム状部47及び当接係合部48が弾性変位せしめられることにより増大されたものとされる。
【0044】
それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15における第2の側端部21が、ハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46に当接し、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15が、ハウジング11に対して、その長手方向、即ち、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置決めがなされた状態におかれる。斯かる際、ハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46はハウジング11における基準平面を成すものとされているので、当接面部46に第2の側端部21を当接させたフレキシブル印刷配線基板15のハウジング11に対する位置、特に、ハウジング11の長手方向である複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向における位置が、常に変わらず安定したものとされる。
【0045】
そして、フレキシブル印刷配線基板15における端子端部のハウジング11への板状部材差込み部12を通じた差込みが完了すると、フレキシブル印刷配線基板15における端子端部が、ハウジング11に設けられた板状部材収容部13に収容され、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15が板状部材収容部13に部分的に収容された状態とされる。このとき、板状部材収容部13に部分的に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部は、板状部材収容部13内において、複数の第1のコンタクト16の夫々におけるビーム部28の板状部材差込み部12側の部分とビーム部29の板状部材差込み部12側の部分との間、及び、複数の第2のコンタクト17の夫々におけるビーム部31の板状部材差込み部12側の部分とビーム部32の板状部材差込み部12側の部分との間に配される。
【0046】
また、板状部材収容部13に部分的に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部は、その第1の側端部20に弾性押圧部材45の当接係合部48が弾性当接していて、弾性押圧部材45からのハウジング11における第2の側壁部42に向かう方向の弾性力を受けており、弾性押圧部材45によってハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46側へと押圧されていて、それにより、第2の側端部21を当接面部46に当接させて、ハウジング11に対するその長手方向、即ち、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置決めがなされた状態におかれている。
【0047】
このようにして、板状部材収容部13に部分的に収容されたフレキシブル印刷配線基板15についての、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置決めがなされたもとにあっては、ハウジング11に配列配置された複数の第1のコンタクト16が、板状部材収容部13に部分的に収容されたフレキシブル印刷配線基板15における複数の第1の接触端子部18に夫々適正に対応する位置をとるものとされるとともに、ハウジング11に配列配置された複数の第2のコンタクト17が、板状部材収容部13に部分的に収容されたフレキシブル印刷配線基板15における複数の第2の接触端子部19に夫々適正に対応する位置をとるものとされる。
【0048】
その後、アクチュエータ25が、第1の静止位置から第2の静止位置へとハウジング11に対して回動せしめられ、図9及び図10に示されるように、第2の静止位置をとるものとされると、板状部材収容部13に部分的に収容されていて、図10における二点鎖線枠D内に示されるように、第1の側端部20に弾性当接する弾性押圧部材45によってハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46側へと押圧され、それにより、第2の側端部21を当接面部46に当接させて、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置決めがなされたフレキシブル印刷配線基板15に対して、ハウジング11に配列配置された複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17が係合する状態がとられる。このような板状部材収容部13に部分的に収容されたフレキシブル印刷配線基板15に対する複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の係合は、複数の第1のコンタクト16が、フレキシブル印刷配線基板15における複数の第1の接触端子部18に夫々押圧接触するものとされるとともに、複数の第2のコンタクト17が、フレキシブル印刷配線基板15における複数の第2の接触端子部19に夫々押圧接触するものとされることによりなされる。
【0049】
斯かる際においては、先ず、アクチュエータ25が第1の静止位置をとり、ハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部が、ハウジング11に設けられた板状部材収容部13内において、複数の第1のコンタクト16の夫々におけるビーム部28の板状部材差込み部12側の部分とビーム部29の板状部材差込み部12側の部分との間、及び、複数の第2のコンタクト17の夫々におけるビーム部31の板状部材差込み部12側の部分とビーム部32の板状部材差込み部12側の部分との間に配されたもとにおいて、第1の静止位置をとるアクチュエータ25が、回動操作されることにより、第1の静止位置から第2の静止位置に移行すべく回動せしめられ、ハウジング11に対して伏した状態におかれる。それにより、アクチュエータ25の第1の静止位置から第2の静止位置への移行に伴って、図11に示されるように、アクチュエータ25に設けられた複数のカム部36の夫々が、その極大寸法部を対応する第2のコンタクト17における固定部を成すビーム部31の端部31aと作動部を成すビーム部32の端部32aとの両者に係合させる。
【0050】
第2のコンタクト17におけるビーム部31の端部31aとビーム部32の端部32aとの両者に係合するカム部36の極大寸法部は、ビーム部32に、仮にフレキシブル印刷配線基板15の端子端部が板状部材収容部13に収容されていないとすれば、ビーム部31の部分31bとビーム部32の端部32bとが板状部材収容部13内において形成する相互間間隔を狭めるように変位させることになる応力を作用させ、ビーム部32は、その端部32bが板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第2の接触端子部19のうちの対応するものに押圧接触することになり、複数の第2のコンタクト17の夫々が、複数の第2の接触端子部19のうちの対応するものに対する押圧接触状態におかれる。それにより、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第2の接触端子部19の夫々が、対応する第2のコンタクト17を通じて、ハウジング11が配された配線基板に設けられた配線部に電気的に接続されることになる。
【0051】
また、図示は省略されているが、アクチュエータ25の第1の静止位置から第2の静止位置への移行に伴って、アクチュエータ25に設けられた複数のカム部35の夫々が、その極大寸法部を対応する第1のコンタクト16における固定部を成すビーム部28の部分28aと作動部を成すビーム部29の端部29aとの両者に係合させる。第1のコンタクト16におけるビーム部28の部分28aとビーム部29の端部29aとの両者に係合するカム部35の極大寸法部は、ビーム部29に、仮にフレキシブル印刷配線基板15の端子端部が板状部材収容部13に収容されていないとすれば、ビーム部28の部分28bとビーム部29の端部29bとが板状部材収容部13内において形成する相互間間隔を狭めるように変位させることになる応力を作用させ、ビーム部29は、その端部29bが板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第1の接触端子部18のうちの対応するものに押圧接触することになり、複数の第1のコンタクト16の夫々が、複数の第1の接触端子部18のうちの対応するものに対する押圧接触状態におかれる。それにより、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第1の接触端子部18の夫々が、対応する第1のコンタクト16を通じて、ハウジング11が配された配線基板に設けられた配線部に電気的に接続されることになる。
【0052】
斯かる際、板状部材収容部13に部分的に収容されたフレキシブル印刷配線基板15が、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置決めがなされたもとにあって、複数の第1のコンタクト16が、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第1の接触端子部18に夫々適正に対応する位置をとるものとされるとともに、複数の第2のコンタクト17が、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第2の接触端子部19に夫々適正に対応する位置をとるものとされているので、複数の第1のコンタクト16の夫々におけるビーム部29の端部29bのそれに対応する第1の接触端子部18に対する押圧接触、及び、複数の第2のコンタクト17の夫々におけるビーム部32の端部32bのそれに対応する第2の接触端子部19に対する押圧接触は、適正かつ確実に行われる。
【0053】
その後、コネクタ装置10は、必要に応じて、第2の静止位置をとるアクチュエータ25を、複数の第1のコンタクト16の夫々をフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第1の接触端子部18のうちの対応するものに対する押圧接触状態から解放するとともに、複数の第2のコンタクト17の夫々をフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第2の接触端子部19のうちの対応するものに対する押圧接触状態から解放すべく、第1の静止位置に移行させることになる状態におかれる。
【0054】
第2の静止位置をとるアクチュエータ25が第1の静止位置に移行せしめられる際には、第2の静止位置をとるアクチュエータ25が、回動操作されて、第2の静止位置から第1の静止位置に移行すべく回動せしめられ、ハウジング11に対して立ち上がった状態におかれる。それにより、アクチュエータ25の第2の静止位置から第1の静止位置への移行に伴って、アクチュエータ25に設けられた複数のカム部35の夫々が、その極大寸法部以外の部分を対応する第1のコンタクト16における固定部を成すビーム部28の部分28aと作動部を成すビーム部29の端部29aとの両者に係合させる。
【0055】
第1のコンタクト16におけるビーム部28の部分28aとビーム部29の端部29aとの両者に係合するカム部35の極大寸法部以外の部分は、ビーム部29に、ビーム部28の端部28bとビーム部29の端部29bとが板状部材収容部13内において形成する相互間間隔を広げる方向に変位しようとする状態をとらせ、それにより、ビーム部29の端部29bが、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第1の接触端子部18のうちの対応するものに押圧接触する状態から解放される。
【0056】
また、アクチュエータ25の第2の静止位置から第1の静止位置への移行に伴って、アクチュエータ25に設けられた複数のカム部36の夫々が、その極大寸法部以外の部分を対応する第2のコンタクト17における固定部を成すビーム部31の端部31aと作動部を成すビーム部32の端部32aとの両者に係合させる。第2のコンタクト17におけるビーム部31の端部31aとビーム部32の端部32aとの両者に係合するカム部36の極大寸法部以外の部分は、ビーム部32に、ビーム部31の部分31bとビーム部32の端部32bとが板状部材収容部13内において形成する相互間間隔を広げる方向に変位しようとする状態をとらせ、それにより、ビーム部32の端部32bが、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第2の接触端子部19のうちの対応するものに押圧接触する状態から解放される。
【0057】
それにより、複数の第1のコンタクト16の夫々が、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第1の接触端子部18のうちの対応するものに対する押圧接触状態から解放されるとともに、複数の第2のコンタクト17の夫々が、板状部材収容部13に収容されたフレキシブル印刷配線基板15の端子端部における複数の第2の接触端子部19のうちの対応するものに対する押圧接触状態から解放され、フレキシブル印刷配線基板15がハウジング11から適正に抜脱され得る状態におかれる。
【0058】
なお、配線板状部材を成すフレキシブル印刷配線基板15が、その第1の側端部20に係合凹部が形成されたものとされ、ハウジング11における第1の側壁部41に設けられた弾性押圧部材45が、板状部材差込み部12を通じてハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15の第1の側端部20に形成された係合凹部に係合する状態をもって、フレキシブル印刷配線基板15の第1の側端部20に弾性当接するものとされてもよい。斯かる際には、弾性押圧部材45がフレキシブル印刷配線基板15の第1の側端部20に形成された係合凹部に係合するにあたって、クリック感が得られ、それにより弾性押圧部材45についての動作確認をすることができる。
【0059】
上述のように、コネクタ装置10にあっては、フレキシブル印刷配線基板15が、ハウジング11にそれに設けられた板状部材差込み部12を通じて差し込まれ、板状部材差込み部12に連結された板状部材収容部13に部分的に収容されるとき、ハウジング11における第1の側壁部41に設けられた弾性押圧部材45が、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15の第1の側端部20に当接して、フレキシブル印刷配線基板15にハウジング11における第2の側壁部42に向かう方向の弾性力を作用させ、フレキシブル印刷配線基板15をハウジング11における第2の側壁部42に向けて押圧し、それにより、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15は、その第2の側端部21をハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46に当接させることにより、ハウジング11に対する複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置決めがなされる。即ち、フレキシブル印刷配線基板15がハウジング11にそれに設けられた板状部材差込み部12を通じて差し込まれる都度、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15のハウジング11に対する位置、特に、ハウジング11に配列配置されて設けられた複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置が、フレキシブル印刷配線基板15の第2の側端部21が当接するハウジング11に設けられた当接面部46を基準にして決められるのであり、ハウジング11に設けられた当接面部46はハウジング11における不変の位置を提供するので、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15のハウジング11に対する複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置も、常に変わらないものとされる。
【0060】
従って、コネクタ装置10によれば、ハウジング11の構成の複雑化をまねかず、その結果、製造コストの高騰をもたらすことなく、ハウジング11に板状部材差込み部12を通じて差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15のハウジング11に対する位置、特に、ハウジング11に配列配置されて設けられた複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向の位置を、ハウジング11に設けられた当接面部46を基準にして決められる、常に変わらず安定したものとすることができる。そして、ハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15の、ハウジング11に対する複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17の配列方向における位置を、ハウジング11に設けられた当接面部46を基準にして決められる常に変わらないものとすることができることにより、ハウジング11に配列配置されて設けられた複数の第1のコンタクト16のハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15における複数の第1の接触端子部18との接触接続、及び、ハウジング11に配列配置されて設けられた複数の第2のコンタクト17のハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15における複数の第2の接触端子部19との接触接続を、適正かつ確実に行われるものとすることができる。それに加えて、弾性押圧部材45が、第1の側壁部41から板状部材収容部13内に突出してハウジング11外に露出することなく底面部43と上面部44との間となる位置に配され、底面部43に形成された開口部49を通じて底面部43の外部に臨むものとされるので、ハウジング11が底面部43を配線基板に対接させて当該配線基板に取り付けられたもとにあっては、底面部43に形成された開口部49が配線基板によって塞がれ、弾性押圧部材45にハウジング11外からの塵埃等が付着する虞が殆どないことになる。
【0061】
また、コネクタ装置10にあっては、ハウジング11における第1の側壁部41に設けられた弾性押圧部材45が、ハウジング11から伸びる弾性アーム状部47とそれにより支持された当接係合部48とを有して形成され、フレキシブル印刷配線基板15の板状部材差込み部12を通じたハウジング11への差込みがされていないもとで、ハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46から当接係合部48までの距離が、フレキシブル印刷配線基板15における第1の側端部20及び第2の側端部21のうちの一方から他方までの距離より小に選定されるので、フレキシブル印刷配線基板15が、ハウジング11にそれに設けられた板状部材差込み部12を通じて差し込まれ、板状部材差込み部12に連結された板状部材収容部13に部分的に収容されるとき、フレキシブル印刷配線基板15の第1の側端部20が弾性押圧部材45の弾性アーム状部47及び当接係合部48をハウジング11における第2の側壁部42に設けられた当接面部46から遠ざかるように弾性変位させることになる。それにより、弾性押圧部材45がハウジング11に差し込まれたフレキシブル印刷配線基板15に作用させるハウジング11における第2の側壁部42に向かう方向の弾性力が増大せしめられて、弾性押圧部材45によるフレキシブル印刷配線基板15に対するハウジング11における第2の側壁部42に向けての押圧が、適正かつ確実に行われる。
【0062】
上述のコネクタ装置10は、ハウジング11に対して回動可能とされたアクチュエータ25を備えたものとされているが、本願発明に係るコネクタ装置にあっては、アクチュエータ25あるいはそれに相当するアクチュエータを備えることは必ずしも必要とはされず、アクチュエータを備えることなく、例えば、フレキシブル印刷配線基板等の配線板状部材が板状部材差込み部を通じてハウジングに差し込まれるだけで、ハウジングに配列配置されて設けられた複数のコンタクトが配線板状部材に配列配置された複数の接触端子部に夫々接触接続される状態が得られるようにされてもよい。また、上述のコネクタ装置にあっては、複数の第1のコンタクト16及び複数の第2のコンタクト17が、フレキシブル印刷配線基板15に対し、全てその上方から接触するものとされているが、本願発明に係るコネクタ装置は、斯かるものに限定されることなく、例えば、一種類の複数のコンタクトが、フレキシブル印刷配線基板等の配線板状部材に上下方向から交互に接触するものとされてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上のような本願発明に係るコネクタ装置は、フレキシブル印刷配線基板等とされる配線板状部材の他の配線基板への取付けに用いられる、板状部材差込み部が設けられたハウジングと、ハウジングに配列配置されて設けられた複数のコンタクトとを備えたコネクタ装置であって、ハウジングの構成の複雑化をまねかず、その結果、製造コストの高騰をもたらすことなく、ハウジングに差込み部を通じて差し込まれた配線板状部材のハウジングに対する複数のコンタクトの配列方向における位置を、常に変わらず安定したものとすることができるものとして、様々な電子機器等に広く適用され得るものである。
【符号の説明】
【0064】
10・・・コネクタ装置, 11・・・ハウジング, 12・・・板状部材差込み部, 13・・・板状部材収容部, 15・・・フレキシブル印刷配線基板, 16・・・第1のコンタクト, 17・・・第2のコンタクト, 18・・・第1の接触端子部, 19・・・第2の接触端子部, 20・・・第1の側端部, 21・・・第2の側端部, 25・・・アクチュエータ, 27,30・・・連結部, 28,29,31,32・・・ビーム部, 35,36・・・カム部, 41・・・第1の側壁部, 42・・・第2の側壁部, 43・・・底面部, 44・・・上面部, 45・・・弾性押圧部材, 46・・・当接面分, 47・・・弾性アーム状部, 48・・・当接係合部
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