(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5776975
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】産業廃棄物の圧縮成型装置
(51)【国際特許分類】
B29C 47/66 20060101AFI20150820BHJP
B29C 47/40 20060101ALI20150820BHJP
B09B 3/00 20060101ALI20150820BHJP
B29B 7/48 20060101ALI20150820BHJP
B29B 7/58 20060101ALI20150820BHJP
B29B 11/10 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
B29C47/66
B29C47/40 Z
B09B3/00 301Q
B09B3/00 301W
B29B7/48
B29B7/58
B29B11/10
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2011-168610(P2011-168610)
(22)【出願日】2011年8月1日
(65)【公開番号】特開2013-31945(P2013-31945A)
(43)【公開日】2013年2月14日
【審査請求日】2014年6月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】594206646
【氏名又は名称】株式会社小熊鉄工所
(74)【代理人】
【識別番号】100092691
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 勇治
(72)【発明者】
【氏名】小熊 靖生
【審査官】
鏡 宣宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−241074(JP,A)
【文献】
特開昭52−50369(JP,A)
【文献】
特開2001−179204(JP,A)
【文献】
特開2005−111847(JP,A)
【文献】
特開平7−47547(JP,A)
【文献】
特開平2−286208(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 47/00−47/96
B29B 7/00−7/94,17/00−17/02,11/10
B09B 1/00−5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バレル内に二個のスクリュー軸を回転自在に並設し、該スクリュー軸に相互に噛み合うスクリュー羽根を設け、該スクリュー軸の回転によって樹脂分が混在する産業廃棄物をスクリュー羽根の歯合空間で強制的に混練しつつダイスプレートに向けて移送圧縮し、該強制圧縮による発熱によって産業廃棄物の樹脂分を軟化させた状態で該ダイスプレートに設けた複数個のノズル穴より排出するようにした産業廃棄物の圧縮成型装置において、上記バレルの外周壁部に複数個の通穴を形成すると共に該バレルの外周壁部の内面に内面壁材を固着し、該内面壁材に該複数個の通穴に連通する小径の水抜き穴を複数個形成してなることを特徴とする産業廃棄物の圧縮成型装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は産業廃棄物を圧縮減容して運搬、埋め立て、焼却、燃料化等に効果的な産業廃棄物の圧縮成型装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の産業廃棄物の圧縮成型装置として、バレル内に二個のスクリュー軸を回転自在に並設し、スクリュー軸に相互に噛み合うスクリュー羽根を設け、スクリュー軸の回転によって樹脂分が混在する産業廃棄物をスクリュー羽根の歯合空間で強制的に混練しつつダイスプレートに向けて移送圧縮し、強制圧縮による発熱によって産業廃棄物の樹脂分を軟化させた状態でダイスプレートに設けた複数個のノズル穴より連続的に押し出して排出することによって固化成型する構造のものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平5−76896号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらこのような従来構造の場合、例えば、板紙業界で発生するペーパースラッジ(パルパー粕、スクリーン粕等)等の水分を多く含む産業廃物にあっては、圧縮成型された固化成型物の水分含有率が高くなり、例えば、このような固化成型物を燃料として用いる場合、燃焼効率が低下することがあるという不都合を有している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、バレル内に二個のスクリュー軸を回転自在に並設し、該スクリュー軸に相互に噛み合うスクリュー羽根を設け、該スクリュー軸の回転によって樹脂分が混在する産業廃棄物をスクリュー羽根の歯合空間で強制的に混練しつつダイスプレートに向けて移送圧縮し、該強制圧縮による発熱によって産業廃棄物の樹脂分を軟化させた状態で該ダイスプレートに設けた複数個のノズル穴より排出するようにした産業廃棄物の圧縮成型装置において、上記バレルの外周壁部に
複数個の通穴を形成すると共に該バレルの外周壁部の内面に内面壁材を固着し、該内面壁材に該複数個の通穴に連通する小径の水抜き穴を複数個形成してなることを特徴とする産業廃棄物の圧縮成型装置にある。
【発明の効果】
【0006】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、バレル内に産業廃棄物を投入し、産業廃棄物はスクリュー羽根の歯合空間で強制的に混練されながらダイスプレートに向けて移送圧縮され、この強制圧縮による発熱によって産業廃棄物の樹脂分を軟化させた状態でダイスプレートに設けた複数個のノズル穴より連続的に押し出して排出されて固化成型されることになり、この際、上記バレルの外周壁部に
複数個の通穴を形成すると共にバレルの外周壁部の内面に内面壁材を固着し、内面壁材に複数個の通穴に連通する小径の水抜き穴を複数個形成してなるから、産業廃棄物はスクリュー羽根の歯合空間で強制的に混練されながらダイスプレートに向けて移送圧縮されるとき、産業廃棄物に含まれている水分は除去され、固形物から分離された水分は
内面壁材に形成された水抜き穴を介して通穴から排水され、このため、ノズル穴より排出されて固化成型された固化成型物の水分含有率は低くなり、この固化成型物を燃料として用いたとき燃焼効率を向上することができ、産業廃棄物を燃焼効率の良好な燃料として有効利用することができ
ると共に小径の水抜き穴によりバレル内を混練圧縮移送される産業廃棄物からの可及的な水分のみの除去を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施の形態例の部分正断面図である。
【
図3】本発明の実施の形態例の部分拡大平断面図である。
【
図5】本発明の実施の形態例の部分拡大側断面図である。
【
図7】本発明の実施の形態例の部分拡大側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1乃至
図7は本発明の実施の形態例を示し、1はバレルであって、バレル1は機台B上に取付固定され、バレル1の側上部に投入口Tが形成され、バレル1内に二個のスクリュー軸2・2が回転自在に並設され、スクリュー軸2・2に相互に噛み合うスクリュー羽根2a・2aが設けられ、機台B上に電動モータMを設けると共に歯車機構Hを設け、歯車機構Hとスクリュー軸2・2とを接続すると共に歯車機構Hと電動モータMとを接続し、電動モータMの回転を歯車機構Hにより二個のスクリュー軸2・2に伝動し、このスクリュー軸2・2の回転によって樹脂分が混在する産業廃棄物Wをスクリュー羽根2a・2aの歯合空間Rで強制的に混練しつつダイスプレート3に向けて移送圧縮し、強制圧縮による発熱によって産業廃棄物Wの樹脂分を軟化させた状態でダイスプレート3に設けた複数個のノズル4a・4a・・のノズル穴4・4・・より排出するように構成している。
【0009】
5は水抜き穴であって、この場合、
図1、
図6、
図7の如く、上記バレル1の外周壁部に複数個の通穴5a・5a・・を形成し、バレル1の外周壁部1aの内面に固着される内面壁材1bを形成し、機台Bに排水樋部F及び排水口部Eが設けられ、内面壁材1bに通穴5a・5aに連通する小径の水抜き穴5を複数個形成し、この内面壁材1bを上記バレル1の外周壁部1aに溶接により固着している。
【0010】
この実施の形態例は上記構成であるから、上記電動モータMの駆動により歯車機構Hを介して二個のスクリュー軸2・2を回転駆動し、二個のスクリュー軸2・2
は相互に異方向の内向きに回転駆動され、この状態において、バレル1に設けた投入口Tを介してバレル1内に産業廃棄物Wを投入し、産業廃棄物Wはスクリュー羽根2a・2aの歯合空間Rで強制的に混練されながらダイスプレート3に向けて移送圧縮され、この強制圧縮による発熱によって産業廃棄物Wの樹脂分を軟化させた状態でダイスプレート3に設けた複数個のノズル穴4・4・・より連続的に押し出して排出されて固化成型されることになる。
【0011】
この際、上記バレル1の外周壁部1aに
複数個の通穴5a・5a・・を形成すると共にバレル1の外周壁部1aの内面に内面壁材1bを固着し、内面壁材1bに通穴5a・5a・・に連通する小径の上記水抜き穴5・5・・を複数個形成してなるから、産業廃棄物Wはスクリュー羽根2a・2aの歯合空間Rで強制的に混練されながらダイスプレート3に向けて移送圧縮されるとき、産業廃棄物Wに含まれている水分は除去され、固形物から分離された水分は水抜き穴5
を介して複数個の通穴5a・5a・・から水Qが排水され、ノズル穴4・4・より排出されて固化成型された固化成型物Sの水分含有率は低くなり、この固化成型物Sを燃料として用いたとき燃焼効率を向上することができ、産業廃棄物Wを燃焼効率の良好な燃料として有効利用することができる
と共に小径の水抜き穴5・5・・によりバレル1内を混練圧縮移送される産業廃棄物Wからの可及的な水分のみの除去を良好に行うことができる。
【0012】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、バレル1、スクリュー軸2、スクリュー羽根2a、ダイスプレート3の形状や駆動構造等は適宜変更して設計されるものである。
【0013】
以上、所期の目的を充分達成することができる。
【符号の説明】
【0014】
W 産業廃棄物
R 歯合空間
Q 水
1 バレル
1a 外周壁部
1b 内面壁材
2 スクリュー軸
2a スクリュー羽根
3 ダイスプレート
4 ノズル穴
5 水抜き穴
5a 通穴