【実施例】
【0030】
図1に示す本発明の持出部材1の第1実施例は、
図3に示すように山状部分51と谷状部分52とが連続する屋根面5に設置する部材であり、山状部分51を構成する傾斜面に沿わせる脚部11と、山状部分51の頂部に配置して連結ボルト2の頭部21を収容する取付部12、を有し、前記脚部11には、固定具3が挿通する孔111と、該孔111の上方及び側方からの流水を防ぐ堰状部112とを設けてなる。
【0031】
前記脚部11は、屋根面5の山状部分51を構成する傾斜面及び頂部に沿わせる部位を指し、左右の脚部11,11の間に、下方が開放する矩形状の取付部12が形成される形状であり、略矩形状の板材に適宜加工を加えて成形することができる構成である。
【0032】
図示実施例における脚部11は、下方に位置する傾斜面部と上方に位置する水平面部とからなる略く字状に形成され、そのうち、下方の傾斜面部には、孔111が二箇所に設けられ、各孔111の上方及び側方からの流水を防ぐ堰状部112が設けられている。この堰状部112は、裏面側に空間が形成される、上方へ突出する断面円弧状の隆状部にて形成され、プレス加工等にて形成することができ、連続する隆状部は平面視逆U字状に形成されている。また、この脚部11の傾斜面部の裏面には、シート状の止水ゴム4が添設されている。
なお、止水ゴム4を添設するのは、孔111を穿設する加工の後が望ましく、添設した時点では止水ゴム4には孔111が形成されていない方が固定具3を打ち込んだ際に防水性が保たれ易い。
【0033】
また、この持出部材1における取付部12は、略中央に位置する横片状の上面部と左右の略垂直面状の縦片部とからなり、その内部空間には、六角ボルトである連結ボルト2の頭部21が収容されている。
【0034】
また、図示実施例の持出部材1には、前記堰状部112と同様の加工にて、前記取付部12の縦片部から脚部11の傾斜面部まで連続する突状部が形成されているが、この突状部は部材の変形等を防止する補強用堰状部13である。
また、前記二つの孔111の上方に位置し、脚部11と前記取付部12との境には、三角形状の突状部14が設けられ、該突状部14に至った雨水を孔111の右又は左に流す役割を果たしている。
さらに、前記取付部12の上面部の中心部を挟んで流れ方向の前後を切り起こして規制部15,15を設けている。
【0035】
このような脚部11と取付部12とを有する持出部材1では、各孔111の周囲にそれぞれ堰状部112を形成しているので、
図2(a)に矢印にて示すように上方や側方からの雨水は堰状部112によって迂回されて排水(流下)される。
【0036】
また、図示実施例におけるこの堰状部112は、前述のように裏面に連続内部空間を有する構成であるため、その連続内部空間には、下端から毛細管現象にて雨水が浸入することがない。尤も、風雨の吹き上げ等により、この堰状部112の連続内部空間に下方から雨水が浸入することが全くない訳ではない。しかし、堰状部112の裏面側に吹き上げ風力にて雨水が浸入した場合にも、雨水は、
図2(b)に矢印にて示すように、堰状部112の連続内側空間を回るだけで、孔111への浸入は生じない。
このように、固定具3によって形成される穿孔への雨水の浸入を前記堰状部112が防止することができる。
【0037】
図3に示す太陽電池モジュールの取付構造は、前記持出部材1を山状部分51と谷状部分52とが連続する屋根面5に設置し、その取付部12の上面に直接的に外設部材6として太陽電池モジュールを取り付けてなる構成である。
【0038】
図示実施例の太陽電池モジュール6は、太陽電池60の周縁に所定形状のフレーム6bを一体的に固定したパネル状であって、この太陽電池モジュール6の流れ方向の側縁を、断面形状が逆ハット状の押さえ材7にて押さえた構成である。
この実施例における押さえ材7は、前述のように断面逆ハット状のピース材であり、前記連結ボルト2が挿通する通孔を有する底状部72の両側縁を立ち上げ、その上端を外方へ延在させて押さえ部71,71とした構成である。
【0039】
このような構成を有する太陽電池モジュール6の取付構造は、前記持出部材1の取付部12の上面に太陽電池モジュール6を取り付けた構成であり、山状部分51と谷状部分52とが連続する屋根面5に対し、太陽電池モジュール6を簡易な構造にて取り付けることができる。
しかも取付部12の上面には連結ボルト2が起立状に取り付けられているので、該連結ボルト2に押さえ材7を挿通させ、連結ボルト2の上端からナット2Nを嵌め付け、締め付けることにより、流れ方向に隣接する太陽電池モジュール6,6の側縁を押さえ材7の押さえ部71,71にて押さえ込むように固定することができる。
【0040】
なお、太陽電池モジュール6の取付は、前述のように前記持出部材1の取付部12の上面に、太陽電池モジュール6を配置し、その周縁を押さえ材7の押さえ部71にて押さえ付けるように取り付けるが、前述のように取付部12の上面には規制部15,15が設けられているので、太陽電池モジュール6(フレーム6b)の下端をこれらの規制部15,15に係止されるように配置すればよく、容易に位置決めがなされる。
【0041】
図4に示す第2実施例の持出部材1IIは、脚部に設けた堰状部112iiが、孔を含む所定範囲をプレス加工等にて台状に隆起させた台状部113の段差にて形成されている以外は、前記
図1の持出部材1と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。なお、この台状部113は、下方の段差部分に排水口を設け、仮に裏面側の空間に雨水が浸入してもこの排水口から外側へ流下させることができる。
【0042】
図5に示す第3実施例の持出部材1IIIは、脚部に設けた堰状部112iiiが、裏面側に空間を有する断面円弧状の隆状部にて形成され、プレス加工等にて形成できる点では、前記
図1の持出部材1と同様であるが、連続する隆状部は平面視逆V字状に形成されている点が異なる。それ以外は、前記
図1の持出部材1と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。