特許第5777008号(P5777008)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5777008取付部材、外設部材の取付構造、及びその施工法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5777008
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】取付部材、外設部材の取付構造、及びその施工法
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/00 20060101AFI20150820BHJP
【FI】
   E04D13/00 J
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2011-238376(P2011-238376)
(22)【出願日】2011年10月31日
(65)【公開番号】特開2013-96108(P2013-96108A)
(43)【公開日】2013年5月20日
【審査請求日】2014年2月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000165505
【氏名又は名称】元旦ビューティ工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082669
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 賢三
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100095061
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 恭介
(72)【発明者】
【氏名】北村 浩一
【審査官】 津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3159601(JP,U)
【文献】 特開2010−285746(JP,A)
【文献】 特開2004−245032(JP,A)
【文献】 特開2011−127330(JP,A)
【文献】 特開2009−052278(JP,A)
【文献】 特開2010−024779(JP,A)
【文献】 特開平11−222986(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装面を構成する外装材にて形成される突状部に固定する左右一対の持出架台と、該持出架台から上方に延在する取付ボルトを保持する保持材とからなる取付部材であって、
前記持出架台は、左右に拡開する受けフランジと、前記突状部への取付部と、を有し、前記受けフランジには挿入口を設け、
前記保持材は、取付ボルトの下端に位置する頭部を収容する保持部と、下方へ延在する脚片部と、を有し、脚片部の下端には前記持出架台の前記受けフランジの裏面に係止する係止部を設け、
前記保持材の係止部を前記持出架台の挿入口へ挿通させ、左右の持出架台を一体化することで前記係止部が前記受けフランジ裏面に係止し、前記保持部内の取付ボルトを前記受けフランジ上に起立させて前記持出架台と前記保持材とを一体的に連結することを特徴とする取付部材。
【請求項2】
係止部の左右方向の外側を挿入口の左右方向の最外側より外側に位置させるか、係止部の奥行き方向の外側を挿入口の奥行き方向の最外側より外側に位置させて係止部を受けフランジの裏面に係止することを特徴とする請求項1に記載の取付部材。
【請求項3】
保持材の脚片部に設ける係止部の左右方向の幅は、持出架台の受けフランジに設ける挿入口の左右方向の幅より幅広であるか、係止部の奥行き方向の幅は、挿入部の奥行き方向の幅より幅広であるか、その両方であることを特徴とする請求項1又は2に記載の取付部材。
【請求項4】
保持材の保持部の高さが、取付ボルトの頭部の高さと略等しいことを特徴とする請求項1〜3に記載の取付部材。
【請求項5】
保持材は、脚片部の内壁が挿入口の内壁に近接もしくは当接していることを特徴とする請求項1〜4に記載の取付部材。
【請求項6】
外装面を構成する外装材にて形成される突状部に、請求項1〜5の何れか一項に記載の取付部材を固定し、該取付部材に直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付けたことを特徴とする外設部材の取付構造。
【請求項7】
外装面を構成する外装材にて形成される突状部に、請求項1〜5の何れか一項に記載の取付部材を固定し、該取付部材に外設部材を取り付ける外設部材の施工法であって、
前記持出架台と前記保持材とを一体的に組み合わせつつ、前記持出架台の取付部を外装面の突状部に沿わせる第1の工程と、
前記保持材の係止部を前記持出架台の挿入口へ挿通させ、左右の受けフランジが連続するように前記持出架台を一体化させることで、前記保持材の係止部を受けフランジの裏面に係止することにより、前記保持部内の取付ボルトを前記受けフランジ上に起立させて前記持出架台と前記保持材とを一体的に連結する第2の工程と、
固定した前記取付部材の受けフランジに、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付け、固定した取付ボルトにナットを取り付けて固定する第3の工程と、
を含むことを特徴とする外設部材の施工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新設、既設を問わず建築物の屋根等の外装面に施工される多種の縦葺き(縦張り)外装構造に適用でき、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に容易に取り付けることができ、太陽電池モジュール等の各種外設部材を取り付けることができる取付部材、外設部材の取付構造、及びその施工法に関する。
【背景技術】
【0002】
既存屋根上に新たに外装構造を構築する場合、既存屋根に取付具や支持材などを配して新たな基礎を構築し、その基礎に新設外装構造を設置する構造が採用され、取付具や支持材は、ボルトによる締着によって既存屋根上に組み付けられている(例えば特許文献1〜3など)。
特許文献1には、係合段部Y4に係合させる左右ピース材(脚部材1)で、内部にボルト2aの頭部を収容する構造の中駒部材2を共締めしている折板屋根用取付け金具が提案されている。
特許文献2には、左右一対の支持半体1,1を接合具Bにて一体化しているが、上向きボルト4は、縦片(接合部13)及びフランジ(上部支持片17)に形成した穴(ボルト支持部15)に保持した外囲体用取付具が提案されている。
特許文献3には、左右一対の掴み具22L,22Rにてハゼ部2を、ボルト23にて挟持するが、ナット24bが固着された板状体(挟持材24)に、スリット24a,24aが設けられ、該スリット24a,24aに前記掴み具22L,22Rを挿入した取付金具が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−52278号公報
【特許文献2】特開2007−297860号公報
【特許文献3】特開2011−127330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1の構造では、中駒部材2にもボルト2aの貫通孔を形成する必要があり、しかも中駒部材2にボルト2aを保持する作用が無いことは、ボルト2aの頭部が中空空間の上端に張り付いている、その図9〜12の断面図より明らかであった。
また、前記特許文献2には、縦片及びフランジに穴を形成して上向きボルト4を保持しているが、そもそも金属板等の穴だけでは保持能力が低く、この場合、上向きボルト4に応力が作用した場合に穴が拡開し易いという問題があった。
さらに、前記特許文献3には、ナット24bが固着された板状材が安定に固定されていないので、該ナット24bに取り付ける、太陽電池パネルPの外周フレームPfを押さえる部材(パネル上面保持板26)を固定する固定ボルト21も、安定に取り付けられるとは言えないものであった。
【0005】
そこで、本発明は、新設、既設を問わず建築物の屋根等の外装面に施工される多種の縦葺き(縦張り)外装構造に適用でき、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に容易に取り付けることができ、太陽電池モジュール等の各種外設部材を取り付けることができる取付部材、外設部材の取付構造、及びその施工法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記に鑑み提案されたものであって、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に固定する左右一対の持出架台と、該持出架台から上方に延在する取付ボルトを保持する保持材とからなる取付部材であって、前記持出架台は、左右に拡開する受けフランジと、前記突状部への取付部と、を有し、前記受けフランジには挿入口を設け、前記保持材は、取付ボルトの下端に位置する頭部を収容する保持部と、下方へ延在する脚片部と、を有し、脚片部の下端には前記持出架台の前記受けフランジの裏面に係止する係止部を設け、前記保持材の係止部を前記持出架台の挿入口へ挿通させ、左右の持出架台を一体化することで、前記係止部が前記受けフランジ裏面に係止し、前記保持部内の取付ボルトを前記受けフランジ上に起立させて前記持出架台と前記保持材とを一体的に連結することを特徴とする取付部材に関するものである。
【0007】
また、本発明は、前記取付部材において、係止部の左右方向の外側を挿入口の左右方向の最外側より外側に位置させるか、係止部の奥行き方向の外側を挿入口の奥行き方向の最外側より外側に位置させて係止部を受けフランジの裏面に係止することを特徴とする請求項1に記載の取付部材をも提案する。
【0008】
また、本発明は、前記取付部材において、保持材の脚片部に設ける係止部の左右方向の幅は、持出架台の受けフランジに設ける挿入口の左右方向の幅より幅広であるか、係止部の奥行き方向の幅は、挿入部の奥行き方向の幅より幅広であるか、その両方であることを特徴とする取付部材をも提案する。
【0009】
また、本発明は、前記取付部材において、保持材の保持部の高さが、取付ボルトの頭部の高さと略等しいことを特徴とする取付部材をも提案する。
【0010】
また、本発明は、前記取付部材において、保持材は、脚片部の内壁が挿入口の内壁に近接もしくは当接していることを特徴とする取付部材をも提案する。
【0011】
さらに、本発明は、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に、前記構成の取付部材を固定し、該取付部材に直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付けたことを特徴とする外設部材の取付構造をも提案するものである。
【0012】
さらに、本発明は、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に、前記構成の取付部材を固定し、該取付部材に外設部材を取り付ける外装構造の施工法であって、前記持出架台と前記保持材とを一体的に組み合わせつつ、前記持出架台の取付部を外装面の突状部に沿わせる第1の工程と、前記保持材の係止部を前記持出架台の挿入口へ挿通させ、左右の受けフランジが連続するように前記持出架台を一体化させることで、前記保持材の係止部を受けフランジの裏面に係止することにより、前記保持部内の取付ボルトを前記受けフランジ上に起立させて前記持出架台と前記保持材とを一体的に連結する第2の工程と、固定した前記取付部材の受けフランジに、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付け、固定した取付ボルトにナットを取り付けて固定する第3の工程と、を含むことを特徴とする外設部材の施工法をも提案するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の取付部材は、受けフランジに挿入口を形成した左右一対の持出架台を、取付ボルトを保持する保持材にて連結してなり、外装面の突状部に持出部材を取り付けて一体化させることで、係止部が受けフランジの裏面に係止し、取付ボルトを受けフランジ上に起立させることができる。
そして、本発明の取付部材を構成する持出架台及び保持材は、それぞれ簡易な形状であるため、極めて実用的価値が高いものである。特に持出架台は、既設屋根の突状部へ取り付ける持出架台として、各種の構造に適用されてきた部材であるため、受けフランジへの簡単な加工(=切り込みや開口等の挿入部を形成するための加工)を施せばよく、新たな部材を設計して作製する必要がない。
したがって、この取付部材の外装面上の突状部への取付は、従来の持出架台の取付作業と全く同様に実施することができ、、外装面の左右一対の略水平状に配されたボルトナットを締め付ける取付部材などに比べて作業を上方から実施できるため、作業が極めて容易である。
【0014】
また、係止部の左右方向の外側を挿入口の左右方向の最外側より外側に位置させるか、係止部の奥行き方向の外側を挿入口の奥行き方向の最外側より外側に位置させて係止部を受けフランジの裏面に係止する場合、前記条件に合致するように適宜に挿入口の形状や寸法、並びに係止部の形状や寸法を設定して加工することができる。
【0015】
また、保持材の脚片部に設ける係止部の左右方向の幅は、持出架台の受けフランジに設ける挿入口の左右方向の幅より幅広であるか、係止部の奥行き方向の幅は、挿入部の奥行き方向の幅より幅広であるか、その両方である場合には、係止部を脱離困難に係止することができる。特に前者の場合には、係止部を、挿入口の左右方向における幅広部分から層通し、左右方向における幅狭部分へ移動させて取り付けることができ、挿入口を小さくできるので、持出架台の受けフランジに十分な強度を得ることができ、脱離困難にすることもできる。後者の場合には、受けフランジに挿入口を形成する加工を、側縁部から切り欠いて形成してもよく、スリット状に開設して形成してもよい。
【0016】
また、保持材の保持部の高さが、取付ボルトの頭部の高さと略等しい場合には、取付ボルトを上方から押さえ付けて起立させた状態とすることができる。
【0017】
また、保持材は、脚片部の内壁が挿入口の内壁に近接もしくは当接している場合、左右方向のがたつきが防止される。
【0018】
本発明の前記取付部材を用いた外設部材の取付構造は、各種の外設部材を、前記取付部材の受けフランジ又は該受けフランジに取り付けた支持材に取り付けた構成であり、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に対し、太陽電池モジュール等を簡易な構造にて取り付けることができる。しかも、受けフランジには、取付ボルトを起立状に取り付けているので、該取付ボルトに押さえ材等を配してナットで締め付け固定して太陽電池モジュール等を取り付けることができる。
【0019】
さらに、前記構成の取付部材を用いた外設部材の取付構造は、持出架台と保持材とを一体化に組み合わせつつ、持出架台の取付部を外装面の突状部に沿わせる第1の工程も、左右の受けフランジが連続するように一体化させることで、前記保持材の係止部を受けフランジの裏面に係止することにより、保持部内の取付ボルトを受けフランジ上に起立させる第2の工程も、固定した取付部材の受けフランジに、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付ける第3の工程も、それぞれに容易に実施できるので、全体的に施工性に優れ、実用的価値が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】(a)本発明の取付部材の一実施例(第1実施例)を一体的に組み付ける(連結する)手順を示す断面図、(b)この取付部材を構成する持出架台、及び保持材を示す斜視図、(c)それに用いた既存屋根を構成する外装材の要部を示す正面図、(d)施工状態の第1実施例の取付部材を示す正面図、(e)その斜視図である。
図2】(a)第1実施例の取付部材を用いて折板屋根に太陽電池モジュールを取り付けようとする斜視図、(b)施工後の取付構造を示す斜視図である。
図3】(a)第1実施例の取付部材を用いた太陽電池モジュールの取付構造の一例を示す断面図、(b)その側断面図である。
図4】(a)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第2実施例)を示す分解斜視図、(b)それを一体的に組み付けた状態の取付部材を示す斜視図、(c)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第3実施例)を示す分解斜視図、(d)それを一体的に組み付けた状態の取付部材を示す斜視図、(e)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第4実施例)を示す分解斜視図、(f)それを一体的に組み付けた状態の取付部材を示す斜視図、(g)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第5実施例)を示す分解斜視図、(h)それを一体的に組み付けた状態の取付部材を示す斜視図である。
図5】(a)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第6実施例)を示す分解斜視図、(b)それを一体的に組み付けた状態の取付部材を示す斜視図、(c)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第7実施例)を示す分解斜視図、(d)それを一体的に組み付けた状態の取付部材を示す斜視図、(e)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第8実施例)を示す分解斜視図、(f)持出架台の挿入口及び保持材の係止部を変更した取付部材(第9実施例)を示す分解斜視図、(g)本発明に適用可能な持出架台の例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の取付部材は、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に固定する左右一対の持出架台(A)と、該持出架台から上方に延在する取付ボルトを保持する保持材(B)とからなる。
そして、前記持出架台は、受けフランジと、突状部への取付部と、を有する構成であり、前記保持材は、取付ボルトの頭部を収容する保持部と、下方へ延在する脚片部と、を有し、前記脚片部には受けフランジ裏面に係止する係止部を設ける構成である。
【0022】
(A)持出架台
前記持出架台は、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に固定する部材であって、受けフランジと、突状部への取付部とを有する構成であり、さらに後述する図示実施例のように屋根上に接地する着座部を有することが望ましい。
そして、例えば老朽化した外装面上に新たな外装面を上葺きする二重葺き構造や外装面上に雪止め金具や避雷針等の外設部材を取り付ける取付構造などに用いられる部材(持出架台)を簡単な加工にて当該発明に適用(流用)することができる。即ち本発明に用いる持出架台は、左右の受けフランジに、保持材の脚片部及び係止部を裏面側へ配置させるための挿入口を設けた点が従来の持出架台と異なる。
【0023】
この持出架台の受けフランジに設ける挿入口としては、後述する保持材の係合部と同様に特にその形状等を限定するものではないが、保持材の係止部を挿通した後に脱離しない(脱離不能)又は脱離し難い(脱離困難)ものであることが望ましい。即ち挿通可能であって、しかも脱離困難な構成を採用することが望ましい。
また、挿入口は、係止部に対応するものであれば、受けフランジに1つであっても複数であってもよい。また、係止部も複数であってもよい。即ち挿入口は、係止部を挿通可能であって受けフランジの裏面で係止部を係止可能な態様であればよい。
例えば後述する図示実施例(第1実施例)のように、係止部の奥行き方向の幅(奥幅)より、奥行き方向に幅広の部分と幅狭の部分とを備える構成の挿入口とした場合には、保持材の脚片部等を幅広部分から挿入し、その挿入した部位を幅狭部分へ移動させることにより、係止部の奥行き方向の外側が挿入口の奥行き方向の最外側の外側に位置して受けフランジの裏面に係止するため、脱離困難に取り付けることができる。さらに、この第1実施例では、係止部の左右方向の幅(横幅)より、左右方向の幅(横幅)が狭い挿入口としたので、係止部の左右方向の外側が挿入口の左右方向の最外側の外側に位置して受けフランジの裏面に係止するため、二重に脱離困難に取り付けられる。
また、係止部より奥行き方向に幅狭である構成の挿入口とした場合には、保持材の係止部を傾けた状態で挿通させた後、正対させることにより、脱離困難に取り付けることができる。しかもこの場合には、前記二種の異なる幅(奥行き方向)を有する挿入口を形成する場合に比べて容易に挿入口を形成できる。
なお、上述の各種の挿通口の条件は、受けフランジに全く加工が施されていない場合の係合部を挿通させて係止させるための条件について記載したものであって、係合部の挿通や係止を妨げない限りにおいて、例えば後述する図5(g)のように予め円孔等が形成されていても支障はない。言い換えると、仮に受けフランジに予め円孔が施されていても、係合部の挿通や係止を妨げないような挿入口の形状や寸法及び係合部の形状や寸法を選択して加工すればよい。
【0024】
また、この持出架台の取付部は、形成される突状部に応じて適宜にその構成を設定すればよく、例えば後述する図示実施例では、山状部分である突状部の頂部に凸部を形成しているので、凸部を包持する包持部と、凸部の基端を挟持する挟持部と、該挟持部を締め付けるボルトナット(締付機構)とからなる構造を採用したが、これは単なる一例に過ぎない。
【0025】
(B)保持材
本発明に用いられる保持材は、前述のように取付ボルトの頭部を収容する保持部と、下方へ延在する脚片部と、を有し、前記脚片部には受けフランジ裏面に係止する係止部を設ける。
【0026】
前記保持部は、下方が開放する矩形状の枠体であり、その上面には取付ボルトを上方へ突出させるための通孔が形成される。
この保持部の開放部分である下方が、前記持出架台を一体化する作業の際に、受けフランジにて塞がれる状態となるため、略水平状に維持される受けフランジ状に保持部内の取付ボルトの頭部の頂面(下面)が接して起立されるものとなる。
特に保持部の高さを、取付ボルトの頭部の高さと略等しく形成した場合、より詳細には保持部の上面部裏面と受けフランジの表面との間隔を、取付ボルトの頭部とほぼ同じ高さに(又は以下)とした場合、取付ボルトの頭部の頂面が受けフランジ上に上下から挟まれるように密接状に接し、より安定に起立させることができる。
また、保持部の幅を、取付ボルトの頭部の幅と略等しく形成すると、取付ボルトの共周りが解消されるという効果もある。
そのため、この保持部に保持された取付ボルトの上端に押さえ材等を配してナットで締め付け固定して外設部材を取り付けることができる。
なお、取付ボルトを複数立設する必要がある場合は、1つの保持材に複数の取付ボルトを立設しても、保持材を複数設けてもよい。
【0027】
前記脚片部は、前記保持部の側面を下方へ延在させた縦片状であり、下端に設けた係止部が、前記持出架台に設けた挿入口に表面側から挿通させて裏面側へ延在させるものである。即ち脚片部は、少なくとも係止部が挿入口へ挿入可能な構成であればよい。なお、係止部を挿入口から挿通させるとは、相対的な動きを示しており、後述する図示実施例のように、保持材に対し、左右一対の持出架台を下方又は外側から臨ませる操作を行って係止部を挿入口から配置させることを意味するものでもよい。
なお、脚片部の内壁は、その配設状態において、挿入口の内壁に近接もしくは当接していることが望ましく、その場合、左右方向のがたつきが防止される。この態様は、予め脚片部の間隔が、左右の挿入口と略同間隔になるように成形してもよいし、僅かに小さく形成し、配設状態において、脚片部が弾性的に近接もしくは当接するものでもよい。
【0028】
前記係止部は、前記脚片部の下端に形成されるものであり、前記持出架台の受けフランジに設けた挿入口に表面側から挿入して裏面側へ延在させて受けフランジの裏面に係止させるものであり、前記挿入口と同様に特に形状や寸法を限定するものではない。その際、脱離を防ぐために、係止部の左右方向の外側を挿入口の左右方向の最外側より外側に位置させるか、係止部の奥行き方向の外側を挿入口の奥行き方向の最外側より外側に位置させて係止部を受けフランジの裏面に係止する。なお、前者の態様は、係止部の左右方向の幅(横幅)が挿入口の左右方向の幅(横幅)より広い(幅広)ことを意味し、奥行き方向の幅(奥幅)は限定されない。同様に、後者の態様は、係止部の奥行き方向の幅(奥幅)が挿入口の奥行き方向の幅(奥幅)より広い(幅広)ことを意味し、左右方向の幅(横幅)は限定されない。
この係止部は、その配設状態において、受けフランジの裏面に係止させるものであり、縦片状に形成した場合には、この係止部の上端縁が受けフランジの裏面に突き立てるように係止されるが、略水平状の横片状に形成した場合には、この係止部の面が受けフランジの裏面に接面状に係止される。
また、この係止部は、前記脚片部と同幅(奥行き方向)であっても、奥行き方向において幅広であっても、幅狭であってもよく、奥行き方向に複数設けてもよい。
【0029】
前記突状部は、外装面を構成する外装材にて形成されるものであって、山状部分と谷状部分とが連続する構成の外装面であれば、山状部分を指し、新築でも既設でもよい。また、後述する図示実施例に示すように山状部分である突状部の頂部に、外装材の側縁を略垂直状に立ち上げてカシメて凸部を形成したものでも、その外側にキャップ状のカバー材を配したものでも、一方の側縁に他方の側縁を重合させて形成したものでもよく、特にその構成を限定するものではない。
【0030】
また、本発明は、前記構成の取付部材を用いた外設部材の取付構造をも提案するものであり、外装面を構成する外装材にて形成される突状部に、前記構成の取付部材を固定し、該取付部材に直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付けたものである。
【0031】
前記外設部材としては、太陽電池パネルや緑化パネル(構造)、或いは新設の屋根材(構造)等の屋根面の大きな面積を占めるものであっても、雪止め金具や避雷針、アンテナ等の部分的に設けるものであってもよい。また、太陽電池パネルにおいても、太陽電池モジュールの周縁にフレーム材を配したものも、太陽電池を外装材に一体的に設けたものであってもよくその構成は特に問わない。
【0032】
外設部材を支持する支持材としては、前記持出架台の支持部に直接的に取り付けてもよいし、所用な補助部材を介して間接的に取り付けてもよい。
この支持材は、特にその形状や構成等を限定するものではないが、後述する図示実施例のように桁行き方向に連続する逆U字状の長尺材(横桟材)又は定尺材でもよいし、流れ方向に連続する長尺材(縦桟材)又は定尺材でもよい。
【0033】
また、本発明の外設部材の施工法は、以下に説明する第1〜第3の工程を含む。
第1の工程は、持出架台と保持材とを一体に組み合わせつつ、持出架台の取付部を外装面の突状部に沿わせる工程である。
第2の工程は、前記保持材の係止部を前記持出架台の挿入口へ挿通(配置)させ、左右の受けフランジが連続するように持出架台を一体化させることで、係止部の左右方向の外側を挿入口の左右方向の最外側より外側に位置させるか、係止部の奥行き方向の外側を挿入口の奥行き方向の最外側より外側に位置させると共に、前記保持材の係止部を受けフランジの裏面に係止することにより、保持部内の取付ボルトを受けフランジ上に起立させる工程である。
第3の工程は、固定した取付部材の受けフランジに、直接的に外設部材を、或いは支持材を介して間接的に外設部材を取り付け、固定した取付ボルトにナットを取り付けて固定する工程である。
【0034】
第1の工程は、受けフランジに挿入口を形成した左右一対の持出架台を、取付ボルトを保持する保持材にて連結した(一体的に組み合わせた)状態の取付部材の取付部を外装面の突状部に沿わせる。
この状態の取付部材は、保持材だけでなく、持出架台自体も固定されていない状態であって、持出架台を構成する左右部材の各受けフランジに設けた挿入口から、保持材の脚片部及び係止部を裏面側に位置させた状態であり、前述のように挿入可能であって、且つ脱離しない(し難い)構成を採用をすることにより、一体化できる。
そして、一体化した持出架台の左右部材を、拡開した状態で、取付部を突状部に取り付ける。
【0035】
第2の工程は、前記保持材の係止部を前記持出架台の挿入口へ挿通させ、左右の受けフランジが連続するように持出架台を一体化させることで、係止部の左右方向の外側を挿入口の左右方向の最外側より外側に位置させるか、係止部の奥行き方向の外側を挿入口の奥行き方向の最外側より外側に位置させると共に、前記保持材の係止部を受けフランジの裏面に係止し、保持部内の取付ボルトを受けフランジ上に起立させる。
即ち左右の受けフランジが連続するように持出架台を一体化させるという通常の持出架台の取付と全く同じ作業を行う。この作業において、本発明における取付部材は、前述のように取付ボルトを保持する保持材を持出架台に組み付けているため、保持部の開放下面を左右の受けフランジが塞ぐ状態となり、保持部内の取付ボルトを半ば自動的に起立させることができる。特に前述のように予め保持部の高さを、取付ボルトの頭部の高さと略同一に形成しておくことにより、保持部内の取付ボルトの頭部の頂面(下端)が受けフランジ上に上下から挟まれるよう密接状に接して起立させることができる。
【0036】
第3の工程は、外装面の突状部に固定された取付部材の支持部に、外設部材を直接的、又は間接的に取り付け、固定した取付ボルトにナットを取り付けて固定するものである。
通常の持出架台を用いた取付構造では、この工程の前半だけであるが、本発明では、前述のように保持材に起立状に保持された取付ボルトが存在しているので、該取付ボルトに押さえ材等を配してナットで締め付け固定して外設部材を取り付けることができる。
【0037】
このように第1〜第3の各工程は、何れも容易に実施できるものであって、全体的に施工性に優れ、実用的価値が高い。
なお、本発明の取付部材を設置する外装面は、前述のように突状部を備えるものであればよく、新築でも既設でもよい。
【実施例】
【0038】
図1(d),(e)に示す本発明の取付部材1の第1実施例は、受けフランジ21と、外装面5に形成される山状部分である突状部51への取付部22とを有する左右一対の持出架台2と、取付ボルト4の頭部41を保持する保持部31と、下方へ延在する脚片部32と、該脚片部32の下端に形成される係止部321と、を有する保持材3とを一体的に連結してなり、図1(a)や図1(c)に示す操作を実施して施工するものである。
【0039】
前記持出架台2は、外装面5に形成される突状部51に固定する左右一対の部材であって、受けフランジ21と、突状部51への取付部22とを有する構成であり、老朽化した外装面上に新たな外装面を上葺きする二重葺き構造や外装面上に雪止め金具や避雷針等の外設部材を取り付ける取付構造などに用いられる通常の持出架台に簡単な加工(挿入口211を形成する加工)を加えて適用(流用)したものである。なお、受けフランジ21に設けられた円孔212は、本案の保持材を用いない場合(取付ボルトの立設を必要としない場合)の締着用であり、本実施例においては持出架台をボルト立設の有無で共通化(兼用)を図ったものである。
【0040】
図示実施例の持出架台2は、図1(c)に示すように下端が外装面5に接地する下フランジ状の着座部23を備え、その直上に下から順に、突状部51の頂部に形成される凸部511の基端を挟持する括れ状の挟持部221、凸部511を包持する膨出状の包持部222、略垂直状の縦片部223、が形成され、上端に略水平状の受けフランジ21が設けられた構成である。
また、前記縦片部223には、締付機構224としてのボルト(224B)を貫通させる通孔が形成され、前記挟持部221、包持部222、縦片部223、及び締付機構224にて取付部22が形成されている。なお、この持出架台2は、左右一対の部材であるから、各部位は一体化以前の状態の図面には、左側部材であれば末尾にLを、右側部材であれば末尾にRを付記し、締付機構224を構成するボルトには末尾にBを、ナットには末尾にNを付記した。
そして、左右の受けフランジ21に簡単な加工により、図1(b)に示すように内側に位置する奥行き方向の幅(奥幅)が幅狭部分211aと、その外側に位置する奥幅が幅広部分211bとからなる挿入口211が設けられている。この幅狭部分211aは、後述する保持材3の脚片部32の奥幅より広く、係止部321の奥幅より幅狭に形成され、幅広部分211bは、係止部321の奥幅より幅広に形成されている。
【0041】
前記保持材3は、前述のように取付ボルト4の頭部41を保持する保持部31と、下方へ延在する脚片部32と、該脚片部32の下端に形成される係止部321とを有する構成である。
【0042】
図示実施例の保持材3は、保持部31が、下方が開放する矩形状の枠体であり、その略水平状の上面311には取付ボルト4を上方へ突出させるための通孔が形成され、その側面312は略垂直状の縦片にて形成されている。この保持部31の左右方向の幅は、予め取付ボルト4の頭部41の幅と略等しく形成されており、この保持部31の高さは、予め取付ボルト4の頭部41の高さと略等しく形成されている。より詳細には保持部31の上面部裏面と受けフランジ21の表面との間隔を、取付ボルト4の頭部41とほぼ同じ高さとしている。
また、脚片部32は、前記保持部31の側面を下方へ延在させた略垂直状の縦片状であり、係止部321は、前記脚片部32の下端を左右方向の外方へ略水平状に折曲した横片状であり、その奥行き方向の幅(奥幅)は前記挿入口211の幅狭部分211aの奥幅よりも幅広に形成され、その左右方向の幅(横幅)は前記挿入口211の横幅よりも幅広に形成されている。
【0043】
前記構成の左右一対の持出架台2と保持材3とを連結するには、図1(a)に示すように持出架台2の受けフランジ21(21L,21R)に形成した挿入口211のうち、奥幅が広い幅広部分211bから保持材3の係止部321を挿入する。具体的には中央に配置させた保持材3に対し、左右一対の持出架台2を外側から臨ませて係止部321を奥幅が広い幅広部分221bから挿入する。そして、図1(c)に示すように持出架台2の取付部21を外装面5の突状部51(凸部511)に沿わせようとする、即ち左右の受けフランジ21(21L,21R)が連続するように持出架台2を一体化すると、左右の係止部321,321に対し、持出架台2を構成する右側部材及び左側部材が傾動するため、各係止部321は奥幅が狭い幅狭部分211aに配置されるものとなり、脱離が防止されて連結される。なお、この操作が後述する外設部材の施工法の第1の工程となる。この状態における連結とは、分離しない状態に連結されていることを示している。
【0044】
なお、図1(c)に示した外装面5上に形成される突状部51は、後述する図2図3に示す外設部材の取付構造の実施例に用いるものと同様であり、山状部分と谷状部分とが連続する構成の外装面において、山状部分を指すものである。図示実施例では、この山状部分である突状部51の頂部に凸部511が形成された構成であり、タイトフレーム5B上に固定された吊子5Cの起立片に、左右の外装材5A,5Aの側縁の端部を略垂直状に立ち上げてカシメて形成したものである。
【0045】
そして、この取付部材1を外装面5に形成される突状部51に取り付けるために、左右の受けフランジ21L,21Rが連続するように一体化させると、この第1実施例では、係止部321,321の左右方向の外側が挿入口211.211の左右方向の最外側より外側に位置され、係止部321,321の奥行き方向の外側が挿入口211,211の奥行き方向の最外側より外側に位置され、左右の各係止部321が受けフランジ21L,21Rの裏面に重合状に係止し、保持部31内の取付ボルト4が受けフランジ21上に起立されるものとなる。
具体的には、左右の各係止部321の係止について、前述のように左右方向の外側ばかりでなく奥行き方向の外側でも受けフランジ21の裏面に重合状に係止するので、極めて安定に係止されるものとなる。
また、取付ボルトの起立については、左右の包持部222L,222Rにて突状部51の頂部に形成された凸部511を覆うと共に、左右の挟持部221L,221Rにて凸部511の基端を挟み込むように配置させると、左右の受けフランジ21L,21Rが連続するので、この状態で締付機構であるボルト224Bにナット224Nを締め付けて固定する。
なお、この操作が後述する外設部材の施工法の第2の工程となる。
【0046】
このように取付部材1の突状部51への取付方法(操作)としては、通常の持出架台の施工と全く同様であるが、この取付部材1は前述の構成を有するので、半ば自動的に保持材3の保持部31内の取付ボルト4が起立されるものとなる。
即ち前述のように、取付ボルト4を保持する保持材3を持出架台2に組み付けているため、保持部31の開放下面を左右の受けフランジ21L,21Rが塞ぐ状態となり、保持部31内の取付ボルト4を半ば自動的(強制的)に起立させることができる。特にこの第1実施例では、前述のように予め保持部31の高さを、取付ボルト4の頭部41の高さと略同一に形成したので、保持部31内の取付ボルト4の頭部41の頂面(下端)が受けフランジ21L,21R上に保持部31にて押し付けるように密接状に接して起立させることができる。
【0047】
図2図3に示す構造は、前記第1実施例の取付部材1を用いて外設部材6である太陽電池モジュールの取付構造の一例であって、外装面5及び突状部51の構造については、前記図1(c)の説明にて記述したとおりである。
なお、図2(a)では、前記取付部材1を予め一体状に組み付けた後に外装面5に取り付けるように示しているが、実際には前述のように、取付部材1を組み立てつつ突状部51に取り付けて一体化させる、即ち組立と取付とが同時に行われるものである。
そして、図示実施例では取付部材1の受けフランジ21に、直接的に外設部材6である太陽電池モジュールを支持させると共に、取付部材1に起立させた取付ボルト4に断面逆ハット状の押さえ材7を配してナット4Nを取り付けて固定している。
【0048】
図示実施例の太陽電池モジュール6は、太陽電池60の周縁に所定形状のフレーム(枠)6b,6cを一体的に固定したパネル状であって、該太陽電池モジュール6,6の流れ方向の側縁を、断面形状が逆ハット状の押さえ材7にて押さえた構成である。
この実施例における押さえ材7は、前述のように断面逆ハット状のピース材であり、前記取付ボルト4が挿通する通孔721を有する底状部72の両側縁を立ち上げ、その上端を外方へ延在させて押さえ部71,71とした構成である。
【0049】
このような構成を有する太陽電池モジュール6の取付構造は、前記取付部材1の受けフランジ21に太陽電池モジュール6を取り付けた構成であり、突状部51を備える外装面5に対し、太陽電池モジュール6を簡易な構造にて取り付けることができる。
しかも受けフランジ21に取付ボルト4が起立状に取り付けられているので、該取付ボルト4に押さえ材7を装着し、ナット4Nを締め付けることにより、太陽電池モジュール6,6を容易に取り付けることができる。
【0050】
さらに、図示実施例では、前述のように保持材3の保持部31の高さを、予め取付ボルト4の頭部41の高さと略等しく形成したので、取付ボルト4が安定に起立しており、しかも保持部31の幅を、予め取付ボルト4の頭部41の幅と略等しく形成したので、ナット4Nの締め付けに際して取付ボルト4が共周りすることもない。
【0051】
図4には、持出架台の受けフランジに形成する挿入口、及び保持材の係止部に関するバリエーションを示した。
【0052】
図4(a),(b)に示す第2実施例の取付部材1IIは、前記第1実施例における持出架台2に、係止部321'を縦片状に形成した保持材3'を組み合わせたものである。
この第2実施例の取付部材1IIでは、前記第1実施例と同様に外側に位置する奥幅が広い幅広部分211bから係止部321'を挿入し、左右の受けフランジ21(21L,21R)が連続するように持出架台2を一体化すると、左右の係止部321',321'に対し、上方から持出架台2を構成する右側部材及び左側部材が傾動するため、各係止部321'は奥幅が狭い幅狭部分211aに配置されるものとなり、脱離が防止されて連結される。なお、この第2実施例の係止部321'は縦片状に形成されているので、前述のように左右の受けフランジ21が連続するように持出架台2を一体化させることにより、係止部321'の上端縁が受けフランジ21の裏面に突き立てられるように係止される
【0053】
図4(c),(d)に示す第3実施例の取付部材1IIIは、挿入口211'を各受けフランジ21'の略中央の外側から切り込んで形成した持出架台2'に、前記第2実施例における保持材3'を組み合わせたものである。
この第3実施例の取付部材1IIIでは、挿入口211'の切り込み端縁(外側)から挿入した後に係止部321'を受けフランジ21'の裏面側に位置するように配置させ、挿入口211'の内側まで配置させると脱離が防止されて連結される。そして、取付状態では、係止部321'の上端縁が受けフランジ21'の裏面に突き立てられるように係止される点では前記第2実施例と同様である。
【0054】
図4(e),(f)に示す第4実施例の取付部材1IVは、前記第3実施例における持出架台2'に、前記第1実施例における保持材3を組み合わせたものである。
この第4実施例の取付部材1IVでは、挿入口211'の切り込み端縁(外側)から係止部321を受けフランジ21'の裏面側に位置するように配置させ、挿入口211'の内側まで配置させる点では前記第3実施例と同様であり、取付状態では、係止部321の面が受けフランジ21'の裏面に接面状に係止される点では前記第1実施例と同様である。
【0055】
図4(g),(h)に示す第5実施例の取付部材1Vは、挿入口211"を一条のスリット状に形成した持出架台2"に、前記第2,第3実施例における保持材3'よりも係止部321"の前方側を長く形成した保持材3"を組み合わせたものである。
この第5実施例の取付部材1Vでは、下段に図示したように傾斜状に臨ませた係止部321"の前方側を挿入口211"から裏面側へ配置させ、徐々に係止部321"の全体を裏面側へ配置させる。
【0056】
図5には、持出架台2*の受けフランジ21*に略矩形状の挿入口213を形成し、該持出架台2*に組み合わせる保持材3VI〜3IXの係止部321vi〜321ixの左右方向の幅(横幅)を前記挿入口213の横幅より大きく形成したバリエーションを示した。
【0057】
図5(a),(b)に示す第6実施例の取付部材1VIは、保持材3VIの係止部321viの奥幅が脚片部32viと同幅で形成される以外は前記第1実施例と略同様である。
この第6実施例では、係止部321vi,321viの左右方向の外側が挿入口213.213の左右方向の最外側より外側に位置され、受けフランジ21*,21*の裏面に重合状に係止する。
【0058】
図5(c),(d)に示す第7実施例の取付部材1VIIは、係止部321vii以外の脚片部32viiの奥幅が、挿入口213の奥幅より大きく形成されているので、保持材3VIIの係止部321viiのみが挿入口213に挿通されて裏面側へ配置される以外は前記第1実施例と略同様である。
この第7実施例では、係止部321vii,321viiの左右方向の外側が挿入口213.213の左右方向の最外側より外側に位置され、受けフランジ21*,21*の裏面に重合状に係止する。さらに、脚片部32vii,32viiの下端が受けフランジ21*,21*の表面に突き合わせ状に係止する。
【0059】
図5(e)に示す第8実施例の取付部材1VIIIは、保持材3VIIIの係止部321viiiが脚片部32viiiより幅狭に形成される以外は前記第1実施例と略同様である。
この第8実施例では、係止部321viii,321viiiの左右方向の外側が挿入口213.213の左右方向の最外側より外側に位置され、受けフランジ21*,21*の裏面に重合状に係止する。
【0060】
図5(f)に示す第9実施例の取付部材1IXは、保持材3IXの係止部321ixが複数形成される以外は前記第1実施例と略同様である。
この第9実施例では、各係止部321ixの左右方向の外側が挿入口213.213の左右方向の最外側より外側に位置され、受けフランジ21*,21*の裏面に重合状に係止する。なお、この場合、挿入口が複数形成されるものでもよい。
【0061】
図5(g)に示す持出架台2#には、前述のように取付ボルトの立設を必要としない場合の締着用として穿設された円孔212と、前記第6〜9実施例のために形成した挿入口213とが恰も連結した形状の孔214が形成されている。この挿入口214は、円孔212内に糸鋸状の切削具を挿入し、矩形状の挿入口213を形成したものと見なすこともできる。
このような持出架台2#の挿入口214でも、少なくとも前記第6,7,9実施例における持出架台2*に代えても何等支障がなく、保持材3VI,3VII,3IXの係止部321vi,321vii,321ixの取付に際して全く同様に取り付けることができる。
【符号の説明】
【0062】
1,1II,1III,1IV,1V,1VI,1VII,1VIII,1IX 取付部材
2,2',2",2*,2# 持出架台
21 受けフランジ
211 挿入口
211a 幅狭部分
211b 幅広部分
22 取付部
23 着座部
3,3',3",3VI,3VII,3VIII,3IX 保持材
31 保持部
32 脚片部
321,321',321",321vi,321vii,321viii,321ix 係止部
4 取付ボルト
41 頭部
4N ナット
5 外装面(屋根面)
51 突状部
511 凸部
5A 外装材
5B タイトフレーム
5C 吊子
6 太陽電池モジュール
60 太陽電池
61b,61c (端縁)フレーム
7 押さえ材
71 押さえ部
72 底状部
図1
図2
図3
図4
図5