(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
シールド掘進機によって掘進するに従って掘削した小口径のトンネル内の内周に順次セグメントを組立てて管路を構築していくためのセグメントピースを供給する小口径シールド用セグメントの搬送機構であって、
シールド掘進機と、抗内でセグメントピースを搬送するセグメント搬送台車2と、セグメントピース1を組み立てるエレクター6とを有し、
セグメント搬送台車2により搬送したセグメントピース1をエレクター6に供給するためのリフト台車4と傾斜搬送台車5とを有し、
セグメント搬送台車2により搬送したセグメントピース1をリフト台車4の台上に送るものであって、
更に該リフト台車4の台41を水平状態から傾斜状態に変更することができるものであり、
この傾斜状態のリフト台車4からセグメントピース1を傾斜搬送台車5の搬送台上に送り、
送られたセグメントピース1を載置して搬送する搬送台は傾斜して構成されているものであり、
少なくともセグメント搬送台車2とリフト台車4と傾斜搬送台車5のセグメントピース1との接触位置にローラーを有することを特徴とする小口径シールド用セグメントの搬送機構。
傾斜搬送台車5を2台以上連設して構成する小口径シールド用セグメントの搬送機構であり、傾斜搬送台車5に続く傾斜搬送台車5により該搬送台が傾斜した連接面を構成するものであり、これらの傾斜搬送台車5によりセグメントピース1をエレクター6供給位置である高さ近傍に送るものであることを特徴とする請求項1記載の小口径シールド用セグメントの搬送機構。
シールド掘進機によって掘進するに従って掘削した小口径のトンネル内の内周に順次セグメントを組立てて管路を構築していくためのセグメントピースを供給する小口径シールド用セグメントの搬送方法であって、
シールド掘進機と、抗内でセグメントピースを搬送するセグメント搬送台車2と、セグメントピース1を組み立てるエレクター6とを有し、
セグメント搬送台車2により搬送したセグメントピース1をエレクター6に供給するためのリフト台車4と傾斜搬送台車5とを有し、
セグメント搬送台車2により搬送したセグメントピース1をリフト台車4の台41上に送るものであって、該リフト台車4の台を水平状態から傾斜状態に変更することができ、
更に、傾斜状態のリフト台車4からセグメントピース1を傾斜搬送台車5の搬送台上に送り、
送られたセグメントピース1を載置して搬送する搬送台は傾斜して構成されているものであり、
少なくともセグメント搬送台車2とリフト台車4と傾斜搬送台車5のセグメントピース1との接触位置にローラーを有する小口径シールド用セグメントの搬送方法であって、
セグメント搬送台車2により搬送したセグメントピース1をリフト台車4の水平状態の台41上に送る工程と
該リフト台車4の台41を傾斜状態に変更する工程と
該リフト台車4上のセグメントピース1を傾斜した傾斜搬送台車5の搬送台上に送る工程を有することを特徴とする小口径シールド用セグメントの搬送方法。
傾斜搬送台車5を2台以上連設して構成する小口径シールド用セグメントの搬送方法であり、傾斜搬送台車5に続く傾斜搬送台車5により該搬送ひき台が傾斜した連接面を構成するものであり、これらの傾斜搬送台車5によりセグメントピース1をエレクター供給位置である高さ近傍に送るものであり、
少なくとも2台以上連設した傾斜搬送台車5のそれぞれの搬送台上を送る工程を有することを特徴とする請求項3記載の小口径シールド用セグメントの搬送方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の様に、シールド掘進機と、このシールド掘進機により掘削した掘削面にセグメントを組み立てるためのエレクターと、セグメントを構築するセグメントピースを供給する搬送機構とから構成するシールド工法に関してはセグメントピースを順次供給してトンネル内の内周に順次セレクターによってセグメントを組立てて管路を構築するものである。
【0006】
しかし、まず特許文献1に示す構成はセグメントピースを坑内上方又は下方で搬送する構成が示されているが、この様に構成すると該部分に関してセグメントピースの搬送にのみ使用できるものとなり、他の搬送に関して必要となる空間が極めて狭くなってしまう。
特に小口径シールドには適さないものである。
【0007】
更に特許文献2及び3に示す構成は台車にセグメントピースを載置して搬送する状態を示すが、特に小口径に適した構成を明示しているものではない。
更に特許文献4に示す構成は小口径に適した構成を示すものであるが、レール上にセグメントピースを載置した積載台を移動させて供給するものであり、エレクターに供給する際一旦一台のリフト装置上にセグメントピースを移動し、更にこのリフト装置によって該セグメントピースを任意の高さに移動させるものである。
【0008】
この場合リフト台は、載地場所でその上下方向の高さを変化させるものである。
従って任意位置に移動した後更に傾斜板を用いてトンネル底面に下ろすものである。
このことは順次運ばれるセグメントピースを一つずつリフト装置によって水平状態を保ちつつ一定の高さに変化させることが必要であって、かつこの後更に傾斜板を必要位置に配置した上で底面に移動させることが必要となる。
【0009】
この場合次のセグメントピースをエレクターに供給するには、載置台を更にレールの高さに戻すことが必要ともなる。
又リフト装置はシールドマシンの進行に伴いワイヤー等でけん引することが必要となる。
従って、手間などが掛かるものであり、より簡単かつ容易に運用できる小口径シールド用セグメントの搬送機構及び方法が望まれる。
【0010】
次に特許文献5に示す構成も、セグメントピースを台車で移動させた後セグメントピースを一台のリフター台車に移送し、ジャッキによりローラーコンベアの搬送位置を上下方向に移動するものである。
従って、このリフター台車により上下に移動した後にローラーコンベアに移送し、エレクターに供給するものである。
この構成も特許文献4と同様であってリフター台車によりエレクターに供給するためのリフター台車に移送した上で上下に移動し、更にローラーへコンベア上に移送してエレクターに送られるものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
係るため請求項1に係る発明はシールド掘進機によって掘進するに従って掘削した小口径のトンネル内の内周に順次セグメントを組立てて管路を構築していくためのセグメントピースを供給する小口径シールド用セグメントの搬送機構であって、シールド掘進機と、抗内でセグメントピースを搬送するセグメント搬送台車と、セグメントピースを組み立てるエレクターとを有し、セグメント搬送台車により搬送したセグメントピースをエレクターに供給するためのリフト台車と傾斜搬送台車とを有し
、セグメント搬送台車により搬送したセグメントピースをリフト台車の台上に送るものであって、更に該リフト台車の台を水平状態から傾斜状態に変更することができるものであり、リフト台車からセグメントピースを傾斜搬送台車の搬送台上に送るものであると共に送られたセグメントピースを載置して搬送する搬送台が傾斜して構成されているものであり、少なくともセグメント搬送台車とリフト台車と傾斜搬送台車のセグメントピースとの接触位置にローラーを有する小口径シールド用セグメントの搬送機構により達成できる。
【0012】
或いは請求項2に係る発明のように傾斜搬送台車を2台以上連設して構成する小口径シールド用セグメントの搬送機構であって、傾斜搬送台車に続く傾斜搬送台車により該搬送台が傾斜した連接面を構成するものであり、これらの傾斜搬送台車によりセグメントピースをエレクター供給位置である高さ近傍に送る小口径シールド用セグメントの搬送機構を用いてもよい。
【0013】
更には、請求項3に係る発明のようにシールド掘進機によって掘進するに従って掘削した小口径のトンネル内の内周に順次セグメントを組立てて管路を構築していくためのセグメントピースを供給する小口径シールド用セグメントの搬送方法であって、シールド掘進機と、抗内でセグメントピースを搬送するセグメント搬送台車と、セグメントピースを組み立てるエレクターとを有し、セグメント搬送台車により搬送したセグメントピースをエレクターに供給するためのリフト台車とバッファコンベアである傾斜搬送台車とを有し
、セグメント搬送台車により搬送したセグメントピースをリフト台車の台上に送るものであって、該リフト台車の台を水平状態から傾斜状態に変更することができ、リフト台車からセグメントピースを傾斜搬送台車の搬送台上に送るものであると共に送られたセグメントピースを載置して搬送する搬送台が傾斜して構成されているものであり、少なくともセグメント搬送台車とリフト台車と傾斜搬送台車のセグメントピースとの接触位置にローラーを有する小口径シールド用セグメントの搬送方法であって、セグメント搬送台車により搬送したセグメントピースをリフト台車の水平状態の台上に送る工程と、該リフト台車の台を傾斜状態に変更する工程と、該リフト台車上のセグメントピースを傾斜した傾斜搬送台車の搬送台上に送る工程を有する小口径シールド用セグメントの搬送方法を用いてもよい。
【0014】
この場合請求項4に係る発明のように、傾斜搬送台車を2台以上連設して構成する小口径シールド用セグメントの搬送方法であって、傾斜搬送台車に続く傾斜搬送台車により該搬送台が傾斜した連接面を構成するものであり、これらの傾斜搬送台車によりセグメントピースをエレクター供給位置である高さ近傍に送るものであり、少なくとも2台以上連設した傾斜搬送台車のそれぞれの搬送台上を送る工程を有する小口径シールド用セグメントの搬送方法を用いてもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上のように構成したことから、まず請求項1に係る発明によりまずセグメントピースを各種台車上を効率よくかつ安全に送ることができ、特段の特殊で高価な機器を用いずともセグメントピースを押して送るだけでセグメント搬送台車上からエレクター供給位置に送ることを可能とする。
特にリフト台車で搬送台車から傾斜搬送台車を経てエレクター供給位置に送ることができると共にリフト台車を傾斜させることができ、この傾斜に沿った傾斜搬送台車により各台上のローラーと相まって簡単にかつ安全にセグメントピースを送れるものである。
【0016】
次に請求項2に係る発明により、傾斜搬送台車が傾斜面を有すると共にこの傾斜搬送台車を2台以上有し一連の傾斜した連接面を構成でき、少なくともエレクター供給位置までの高さ上の変化を一定の距離を有する傾斜面をもって構成できることから、なだらかな傾斜面を表出した上で該傾斜角度の緩いなだらかな面でローラーをもって滑らせて送ることができるものである。
【0017】
次に請求項3に係る発明により、セグメント搬送台車により搬送したセグメントピースをリフト台車の水平状態の台上に送る工程によりローラーによって簡単にセグメントピースを送れるものであり、更にこのリフト台車の台を傾斜状態に変更する工程によりリフト台車に対して任意に傾斜状態を作り出せるものであり、この傾斜によって台上のセグメントピースを簡単かつ安全に送れることとなる。
更にはリフト台車上のセグメントピースを傾斜した傾斜搬送台車の搬送台上に送る工程により更に傾斜面をもってセグメントピースをエレクター供給位置方向に送れるものである。
【0018】
従って重量のあるセグメントピースを小口径のシールドトンネル内において安全かつ確実に送れると共にセグメントピースを別機器である特殊なジャッキやリフト等をもって持ち上げ移動する等の複雑な工程を用いずに単に押して送るだけでエレクター供給位置近傍に送れるものである。
【0019】
更に請求項4に係る発明により、セグメントピースを低い方向の任意高さまで送る傾斜搬送台車の傾斜面に複数の傾斜搬送台車を用い、それぞれ搬送台上を送ることにより高低差に対して長い距離をもって変化することができるものであって、その傾斜角度をなだらかな傾斜面をもって構成できるものであり、このために2台以上連設した傾斜搬送台車の搬送台上を送ることができるものである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、本発明に係る小口径シールド用セグメントの搬送機構及び搬送方法の実施状態の一例を示す図である。
本図に示すように下水管路等の管きょ構築工法としてシールド工法を用いるものであり、シールド掘進機によって掘削した小口径のトンネル内の内周に順次セグメントを組立てて管路を構築していくための構築機構を示す図である。
シールド掘進機により掘削しつつ、管路を構築するために順次セグメントを供給する。
【0022】
例えばセグメント搬送台車2上にセグメントピース1を載置して電気軌条車3によってエレクター6近傍まで搬送するものであり、リフト台車4によりセグメント搬送台車2上のセグメントピース1が移送されると共に更に傾斜搬送台車5によりエレクター6供給位置まで送られるものである。
このセグメント搬送台車2、リフト台車4、傾斜搬送台車5の上面部分であって、セグメントピース1との接触位置にローラーが配されており、該それぞれの台車上のセグメントピース1を少なくともエレクター6方向に移動することができる。
【0023】
従って、セグメント搬送台車2上のセグメントピース1をリフト台車4まで移送した上で、リフト台車4を傾斜させた後にそれに続いて、更に傾斜搬送台車5を有し、セグメントピース1を軌条上のセグメント搬送台車2の高さからエレクター6への供給高さまでこの複数台の各種台車を用いて下ろすことができる。
特にローラーを用いてセグメント搬送台車2上からエレクター6への供給高さまで上下方向の高さを移動できる。
【0024】
従って例えば手で押すことによって簡単にエレクター供給位置まで移送できるものである。
傾斜搬送台車5はコンベアとして機能するものであり、本図においては傾斜した搬送台を有する傾斜搬送台車を4台用いて構成している一例である。
従って、傾斜搬送台車5を連設して配置しているものであり、傾斜搬送台車5に続くそれぞれの傾斜搬送台車5により該搬送台が一連の傾斜した連接面を構成するものであり、これらの傾斜搬送台車5によりセグメントピース1をエレクター6供給位置である高さ近傍にスムーズに送るものである。
【0025】
図2は、セグメント搬送台車2、リフト台車4、傾斜搬送台車5の拡大図であり、セグメントピースの搬送状態を示す図であり、リフト台車4が傾斜する前の載置面を水平に維持している状態の一例を示す図である。
このような状態でセグメント搬送台車2上のセグメントピース1を搬送台上の該それぞれの載置面に有するローラーによってリフト台車4へ移送するものである。
リフト台車4には更に傾斜搬送台車5をその横方向に有しているものである。
【0026】
この傾斜搬送台車5は、計4台あり、リフト台車4の水平面よりも低い位置から徐々に低い位置に移動するように搬送台が傾斜しているものであり、この4台が並んだ傾斜状態は傾斜面が揃っているものである。
尚、リフト台車4は、本図上水平状態を維持しており、必要に応じて傾斜することができるものである。
【0027】
図3は、更にセグメントピース1がリフト台車4から傾斜搬送台車5に送られる状態の一例を示す図である。
セグメント搬送台車2から送られたセグメントピース1をリフト台車4上に送り、更に傾斜搬送台車5の高さに合致する高さに降ろし、更に傾斜搬送台車5の傾斜面に沿った傾斜にリフト台車4がなった状態の一例を示している。
即ちリフト台車4が傾斜して載置面を傾斜状態とした上でセグメントピース1が傾斜搬送台車5上へ送られる一例を示す図である。
【0028】
このようにリフト台車4及び傾斜搬送台車5のセグメントピース1の載置面である搬送面は一の傾斜面を構成することから、この載置面にあるローラーによってセグメントピース1はエレクター6供給位置方向に送られるものとなる。
図4は、
図2に示す状態においてセグメント搬送台車2と同じ高さでリフト台車4を傾斜させた場合の一例を示す図である。
【0029】
従って、水平状態のリフト台車4を傾斜させた状態を示す図であり、この傾斜によってセグメントピース1を傾斜に沿って傾斜搬送台車5へ送ることができる。
即ち、リフト台車4のセグメント搬送台車5方向の高さはセグメント搬送台車5と同じ高さを維持し、反対方向を下げることによってリフト台車4を傾斜させるものである。
【0030】
特にこの下げられたリフト台車4の方向には更に傾斜搬送台車5が位置しており、この両者の接する方向の高さは一致しているものである。
このような傾斜搬送台車5が4台有しているが、リフト台車4と傾斜搬送台車5によりセグメントピース1をトンネル下方方向のエレクター供給位置に移送するものである。
この場合傾斜搬送台車5は4台に限らず、2台或いは3台であってもよく、或いは4台以上でもよい。
【0031】
更に必要に応じて一台のみ有するものであってもよい。
以上よりこの傾斜搬送台車5は任意の台数有すればよく、任意の高さ変動を効率よくかつ安全に行える程度の傾斜を与えられるものであればよく、更にはエレクター6への供給するための必要な長さに適合する長さを有すればよい。
従って、リフト台車4上のセグメントピース1をこの傾斜を利用してエレクター6方向に供給できるものである。
【0032】
図2及び
図3はセグメントピース1をセグメント搬送台車2からリフト台車4へ移送した後リフト台車4を傾斜させる構成を示したが、これに限らず
図4に示すように予めリフト台車4を傾斜させた上で、セグメント搬送台車2からこの傾斜を利用して傾斜搬送台車5を経てエレクター6方向に移送するものであってももちろんよい。
即ち
図5及び
図6に示すようにセグメント搬送台車2と傾斜搬送台車5との間に若干の距離、例えばリフト台車4の長さ以上の距離を有しているものであってもよい。
【0033】
シールド掘進機によって徐々に掘削していくものであり、必要に応じてエレクター6の位置もそれに伴って移動するものであることから、その移動に簡単に対応できるものとして、セグメント搬送台車2とエレクター6に近接している傾斜搬送台車5との間の距離の変化に適切に対応できるものである。
まず
図5に示すように、セグメントピース1をセグメント搬送台車2上に載置して搬送してきた場合に、まず水平状態のリフト台車4上にセグメントピース1を移動し、このセグメントピース1を有するリフト台車4を移動して今度はエレクター近傍の傾斜搬送台車5まで送るものである。
【0034】
更に、
図6に示すようにこの傾斜搬送台車5に隣接した位置までリフト台車4を移動させるものであり、そののちリフト台車4を傾斜させ、傾斜搬送台車5の傾斜面と一致させることによりリフト台車4上のセグメントピース1をそれぞれのローラーによって下方方向に送るものである。
特に複数台の傾斜搬送台車5を有することにより、安全でかつ容易にセグメントピース1をエレクター6供給位置まで送ることができる。
【0035】
このことより、セグメント搬送台車2により搬送したセグメントピース1をリフト台車4の水平状態の台上に送る工程と、該リフト台車4の台を傾斜状態に変更する工程と、該リフト台車4上のセグメントピース1を傾斜した傾斜搬送台車5の搬送台上に送る工程とを有するものであり、これらの工程を経ることによってセグメントピース1を適切に搬送できるものである。
又リフト台車4と傾斜搬送台車5間に間隔を有する場合には更に傾斜搬送台車5に隣接した位置までリフト台車4を移動させる工程が、セグメント搬送台車2により搬送したセグメントピース1をリフト台車4の水平状態の台上に送る工程と該リフト台車4の台を傾斜状態に変更する工程との間に必要となる。
【0036】
図7は、リフト台車4の一例を示す図である。
リフト台車4には車体部下部に車輪を有して軌道上を移動できるものであり、更にセグメントピース1を載置するための台41上にはローラー42が設けられている。
従って、セグメントピース1を載置できると共にこの台41上をローラー42によって送ることができる。
【0037】
リフト台車4はその車体部43と台41との間に2本のアーム部44がそれぞれ斜交い状に交差して配設されており、それぞれのアーム部44の傾斜角度を変更することによってリフト台車4の台41の傾斜角度を変化できると共に台を昇降できるアーム部44を有している。
従って、このアーム部44はそれぞれのアーム部44の一端部が回動自在に軸支しているものであって、他端がアーム部44の角度の変化を行うために移動するものであってもよく、或いは両端共にアーム部44の角度の変化を行うために移動する構成を有するものであってもよい。
【0038】
従って、台41を上下動することが可能である。
更に該リフト台車4の先頭方向即ち傾斜搬送台車5方向には台部41の下方であって車体部と台部の間に前方支え部45を有すると共にセグメント搬送台車2方向には台部41の下方であって車体部と台部の間に後方支え部46を有している。
【0039】
この後方支え部46は、リフト台車の台の高さとセグメント搬送台車2の搬送台の高さが一致する高さを有しており後方の高さを制御するものであり、又リフト台車4の前方支え部45によって台車前方の高さを制御するものであり、リフト台車4に続く傾斜搬送台車5の搬送台の高さと一致できるものである。
これらによりまずセグメント搬送台車2から搬送台上のセグメントピース1をリフト台車4の台上に移動できる。
【0040】
更にセグメントピース1をリフト台車4から傾斜搬送台車5に送ることができる。
前方支え部45は、後方支え部46よりも短いものであり、リフト台車4の台の高さと傾斜搬送台車5の搬送台の高さが一致する高さを有しており、更にリフト台車4のアーム部44を用いて台41の高さを後方支え部46によって位置決めするものであり、該セグメント搬送台車2の搬送台の高さと一致できるものである。
【0041】
これらによりリフト台車4からセグメントピース1を傾斜搬送台車5に送ることができると共にそれぞれの傾斜によってセグメントピース1を容易かつ安全に移動できるものである。
尚、前方支え部45を有しないものであってもよい。
即ちリフト台車4の車体部と43台の高さにより充分な高さを有する場合には前方支え部は不要である。
【0042】
図8は、リフト台車4の昇降アーム部44を降ろして、前方支え部45と後方支え部46によってリフト台車4の台を傾斜状態にした一例を示す図である。
この様にすることにより必要に応じてリフト台車4の台41を傾斜して配置できる。
尚、昇降アーム部44は一例であり、例えば油圧ジャッキやその他の既知の昇降機構を有し、これによりリフト台車4の台41を水平状態から傾斜状態へ、或いは傾斜状態から水平状態への昇降による変更を可能とするものであってもよい。
又、前方支え部45と後方支え部46を用いる構成は一例であり、台41を水平状態から傾斜状態に或いは、傾斜状態から水平状態への昇降による変更に際する位置決めを電子制御による位置制御機構や他の一般的に既知な位置決め構造を用いるものであってももちろんよい。
【0043】
図9は、リフト台車4上にセグメントピース1が載置されている一例を示す図である。
セグメントを周方向に5分割したセグメントピース1を搬送するものであり、更にセグメントの弧状形状方向を進行方向にむけて搬送するものである。
又セグメントピース1は外周面を下側即ちセグメント搬送台車2に接する方向に載置して搬送するものであり、これにより更に送られたリフト台車4上においても台上にはセグメントピース1の外周面方向が接するものである。
【0044】
また、セグメントピース1を載置する台自体もセグメントピースの形状に合致してローラー42を配し、セグメントピース1にローラー42が接して搬送可能に送ることができるものである。
尚、例えばローラー42を多数並べたローラーボックスを両側におき、これを車体アーム47で連結してセグメントピース1を載置する台41を構成するものであっても、或いはローラー42を任意個所に複数以上配置した載置台を構成するものであってもよい。
【0045】
図10は、傾斜搬送台車5の一例を示す図であり、傾斜搬送台車5のリフト台車4方向がやや高く、エレクター6方向がやや低い状態で傾斜した搬送台を有するものである。
この傾斜搬送台車5には更に傾斜搬送台車5が続くものであり、この傾斜搬送台車もリフト台車4方向の傾斜搬送台車側がやや高く、エレクター6方向がやや低い状態で傾斜した搬送台を有する傾斜搬送台車が続くものである。
【0046】
従って複数台の傾斜搬送台車5の其々の搬送台上にはローラー52を有し、この搬送台が一連に斜めに傾斜した搬送台を構成することとなり、リフト台車4の高さからエレクター6供給に際して必要な低い個所まで送りこむことができる。
尚、この傾斜搬送台の傾斜角度は予め設定された角度を有するものを示すが、必要に応じて傾斜角度を変更でき又搬送台の高さを更に変更できる構成を有するものを用いてもよい。
【0047】
以上のように、傾斜搬送台車5はセグメントを周方向に5分割したセグメントピース1を搬送するものであり、セグメントの弧状形状方向を進行方向にむけて搬送してきていることから、傾斜搬送台車5上においても同様の向きで送られることとなる。
更にこのセグメントピース1は外周面を下側即ち傾斜搬送台車の搬送台に載置して搬送するものである。
【0048】
従って該セグメントピース1を抵抗なく簡単に送るためにローラー52を有しており、更に搬送台自体もローラー52を多数並べたローラーボックスを両側におき、これをアームで連結してセグメントピースを搬送する搬送台51を構成するものであっても、或いはローラー52を任意個所に複数以上配置した搬送台を構成するものであってもよい。
このように傾斜搬送台車はブァファコンベアとして機能するものであり、複数台の傾斜搬送台車5を用いて人力で簡単に押して送ることができ、複数台連設することによりその送るべき傾斜の角度を小さくできるものであり、安全かつ簡単なる送りを可能とするものである。
【0049】
特に小口径のシールドトンネル内における作業上、特段の機器を有さずできる限りコンパクトにかつ簡単に作業できることが望まれるのであり、併せて安全性の確保ができる機構及び方法できる限り小型でかつ特段の機器を使わない小口径シールド用セグメントの搬送機構及び方法が望まれるものであり、本発明はまさに係る点を充分に達成しうるものである。