【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願は、特許文献1の装置に基づいている。すなわち、本出願の装置もまた、限定容積制御雰囲気をカプセル雰囲気から分離するが、一方で、内部に溶融ガラスの自由表面が存在するチャンバおよび/または限定容積制御雰囲気を形成する装置自体の保守および/または修理を容易にする構造および機能を有する。さらに、本出願の装置は、上述した保守および/または修理を容易にすると同時に、全体的な工場環境、すなわちカプセルの外側であるが、自由表面を有する溶融ガラスを保持しているカプセルおよび/またはチャンバが収容されている施設に存在する環境からの、限定容積制御雰囲気への妨害を最小限にする。装置の様々な態様またはそれら態様の組合せにより、上述した利点および他の利点をもたらすことができる。態様によっては、たとえば、チャンバに関連する機器に対する装置の設計、寸法および比率と、装置自体の分割されている特質と、自由表面を有する溶融ガラスを保持する装置および/またはチャンバに対する様々なサービス接続を保持する構造と、熱的に(または他の方法で)チャンバの寸法変化が引き起こされる場面においてさえも、チャンバが、限定容積制御雰囲気を依然として収容しながらその機能を維持することができるようにする、ベローズとが含まれる。
【0007】
さらなる特徴および利点を、以下の詳細な説明に示し、それらは、部分的には、当業者には説明から容易に明らかとなるか、または書かれている説明および添付図面で例示されているように本発明を実施することによって理解されるであろう。上述した概略的な説明と以下の詳細な説明とはともに本発明を単に例示するものであり、請求項に記載されているような本発明の特質および特徴を理解するための概説または枠組みを提供するように意図されていることが理解されるべきである。
【0008】
添付図面は、本発明の原理がさらに理解されるように含まれており、この明細書の一部に組み込まれかつそれを構成している。図面は、1つ以上の実施形態を例示し、説明とともに、本発明の原理および動作を例として説明する役割を果たす。本明細書および図面に開示されている本発明の様々な態様を、あらゆる組合せで使用することができることが理解されるべきである。非限定的な例として、本発明の様々な態様を以下のように互いに組み合わせることができる。
【0009】
第1態様によれば、溶融ガラスを保持する装置であって、
溶融ガラスを保持するチャンバと、
チャンバに結合されたベローズと、
ベローズに結合された封止リングであって、雰囲気供給管、電気リード、差圧センサ、熱電対、酸素センサおよび予備ポートのうちの1つ以上を備え、内径を有する上部開口部をさらに備え、雰囲気供給/排出管、電気リード、差圧センサ、熱電対、酸素センサおよび予備ポートのうちの1つ以上が、上部開口部とチャンバとの間に配置される封止リングと、
封止リングに取外し可能に結合され、封止リング上部開口部内径の上に延在するカバーであって、封止リングがカバーとチャンバとの間に配置されるカバーと、
を有する装置が提供される。
【0010】
第2態様によれば、封止リングがベローズによりチャンバに結合され、ベローズが封止リングによってカバーに結合され、チャンバ内に延在する撹拌棒をさらに備える態様1の装置が提供される。
【0011】
第3態様によれば、カバーがベローズにより封止リングに結合され、ベローズが封止リングによってチャンバに結合され、封止リングとチャンバとの間に結合された管および圧力リングをさらに備える態様1の装置が提供される。
【0012】
第4態様によれば、チャンバがスタンドパイプであり、
スタンドパイプから封止リングを通り、ベローズを通り、カバーを通って延在するプローブ棒であって、カバーの、封止リングが配置される側と反対の側に配置される上部を有するプローブ棒と、
プローブ棒の上部に連結された支持アームであって、トラスを含む支持アームと、
をさらに有する態様3の装置が提供される。
【0013】
第5態様によれば、支持アームに固定して結合されかつ長手方向軸を有するラックと、
ラックをその長手方向軸に沿って移動させるように、ラックに結合された駆動モータと、
ラックを駆動モータによって移動させるようにラックに結合された第1拘束部(constraint)および第2拘束部であって、長手方向軸に沿った方向において互いから位置がずれている、第1拘束部および第2拘束部と、
をさらに有する態様4の装置が提供される。
【0014】
第6態様によれば、溶融ガラスを保持する装置であって、
溶融ガラスを保持するチャンバであって、内径を有するチャンバと、
チャンバに取外し可能に結合されかつチャンバ内径の上に配置され/延在する下部カバーであって、上部開口部を有し、上部開口部が直径を有する、下部カバーと、
下部カバーに取外し可能に結合されかつチャンバ内径と上部開口部直径との両方の上に配置され/延在する上部カバーと、
を有する装置が提供される。
【0015】
第7態様によれば、撹拌する装置であって、
通常動作状態中に自由表面を有する溶融ガラスを収容する撹拌チャンバと、
撹拌チャンバに結合されたカバーであって、上部カバーと別個の下部カバーとを備えるカバーと、
撹拌チャンバ内に延在し、かつ通常動作位置に配置される撹拌棒であって、第1軸方向において通常動作位置から変位位置までの第1距離にわたり移動可能である撹拌棒と、
撹拌棒に結合され、かつ撹拌棒が通常動作位置にある時、撹拌チャンバ内のガラスの自由表面から第2距離下に配置される撹拌ブレードであって、撹拌棒の通常動作位置から変位位置に向かう軸方向移動により、ガラスの自由表面に向かって移動する撹拌ブレードと、
撹拌棒に結合された障害物であって、撹拌棒の第1方向における第1距離までの軸方向移動を制限する障害物と、
を有し、
第1距離が第2距離より大きいかまたは等しい装置が提供される。
【0016】
第8態様によれば、撹拌チャンバに結合されたカバーをさらに備え、障害物がカバーと相互作用することにより撹拌棒の軸方向移動を制限する、態様7の装置が提供される。
【0017】
第9態様によれば、カバーが上部カバーと別個の下部カバーとを備える、態様1または8のいずれか一方の装置が提供される。
【0018】
第10態様によれば、上部カバーおよび下部カバーのうちの一方が2つのクラムシェル部分を備える、態様6または9のうちのいずれか一方の装置が提供される。
【0019】
第11態様によれば、上部カバーおよび下部カバーのうちの一方が下部カバーを備え、下部カバーが、2つのクラムシェル部分が取外し可能に結合される中心部分をさらに備える、態様6または9のいずれか一方の装置が提供される。
【0020】
第12態様によれば、中心部分が、互いに結合された2つの別個の取外し可能なカバー部分を備える、態様11の装置が提供される。
【0021】
第13態様によれば、中心部分および2つのクラムシェル部分が結合される保持リングをさらに備える、態様12の装置が提供される。
【0022】
第14態様によれば、下部カバーが最大内径を有し、上部カバーが最大内径を有し、上部カバーの最大内径が下部カバーの最大内径より小さい、態様6または9のいずれか一方の装置が提供される。
【0023】
第15態様によれば、障害物が直径を有し、上部カバーの最大内径が障害物直径より大きい、態様14の装置が提供される。
【0024】
第16態様によれば、撹拌チャンバが内径を有し、下部カバーが最小内径を有し、下部カバーの最小内径が撹拌チャンバ内径より小さい、態様6または9のいずれか一方の装置が提供される。
【0025】
第17態様によれば、下部カバーに結合された封止リングをさらに備える、態様6または9のいずれか一方の装置が提供される。
【0026】
第18態様によれば、封止リングが、雰囲気供給/排出管、電気リード、差圧センサ、熱電対、酸素センサおよび予備ポートのうちの1つ以上を備える、態様17の装置が提供される。
【0027】
第19態様によれば、下部カバーに結合されたベローズをさらに備える、態様6、9または17のいずれか1つの装置が提供される。
【0028】
第20態様によれば、ベローズに結合されたねじ山要素をさらに備える、態様19の装置が提供される。
【0029】
第21態様によれば、カバーが窪みをさらに備える、態様8〜20のいずれか1つの装置が提供される。