(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記規制部を支点として、前記接触部が前記回転体に押し付けられる方向に揺動可能となるように、前記摩擦部材には、前記規制部に接触する接触位置と、前記接触部とが離れて設けられていることを特徴とする請求項1に記載のアクセル装置。
前記摩擦部材には、前記規制部に接触する接触位置と、前記接触部とが前記回転体の周方向に沿って間隔をあけるとともに前記周方向に沿って並んで設けられていることを特徴とする請求項2に記載のアクセル装置。
前記摩擦部材は、前記回転体の周方向に沿って環状または円弧状に設けられるとともに、前記接触部を前記回転体に接触させた状態で、前記回転体側を向く側の面が、前記接触部を除いて、前記回転体との間に間隔をあけて設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアクセル装置。
前記付勢部材の付勢力により前記規制部を支点として前記摩擦部材を揺動させるように、前記摩擦部材には、前記規制部の接触位置と、前記付勢部材の係止位置とが離れて設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のアクセル装置。
前記摩擦部材には、前記規制部に接触する接触位置と、前記付勢部材の係止位置とが前記回転体の周方向に沿って間隔をあけるとともに前記周方向に沿って並んで設けられていることを特徴とする請求項5に記載のアクセル装置。
【背景技術】
【0002】
従来は、アクセル装置とスロットル弁が例えばワイヤ(アウタチューブおよびインナワイヤ)で連動するように構成されていたが、近年、キャブレターに代えて燃料噴射装置が用いられることから、アクセル装置の操作量を測定して、測定された操作量を信号として出力し、当該信号に基づいてスロットル弁の開度の制御や、燃料噴射装置における燃料の噴射量の制御が行われ、さらに前記信号が自動変速機の制御に用いられている。
【0003】
ここでアクセル装置の人によって操作される部分は、ワイヤを用いなくなっても操作性を重視して従来と同様の形態としている。例えば、アクセル装置を足で操作する自動車では従来と同様のアクセルペダルが用いられ、自動二輪車等のアクセル装置を手で操作するタイプの車両等では、アクセルグリップが用いられている。
これらアクセルペダルやアクセルグリップの操作により回転体を回転させ、この回転体の回転角度を測定し、測定された回転角度に基づく信号を上述の操作量を示す信号としている。
【0004】
また、アクセルペダルやアクセルグリップは、アイドリング位置から増速側(スロットル弁の開度を大きくする側)に操作されるとともに、戻り用付勢手段により増速側の操作位置からアイドリング位置側に戻すように付勢されている。
したがって、操作者は、アクセルペダルやアクセルグリップを操作する際に、戻り用付勢手段に抗して増速側に操作し、戻り用付勢手段の付勢力もしくはこの付勢力を抑制しながらアイドリング側に操作している。
【0005】
ここで、従来は、アウタチューブおよびインナワイヤがアクセル装置に接続されていたことにより、上述の戻り用付勢手段の付勢力の他にアウタチューブに対して摺動するインナワイヤの摩擦力が加わっており、このインナワイヤの摩擦力を考慮して戻り用付勢手段の付勢力が決められていた。また、上述のインナワイヤの摩擦力により、従来は、回転体の回転角度と、回転体の回転トルクとの関係において、増速側への回転と戻り側への回転とにヒステリシスが生じ、回転体の回転角度が同じ場合に、増速側の方が戻り側より回転体を回転するのに必要なトルクが高くなるようになっていた。
【0006】
このヒステリシスにより、アクセルの小さな操作の際の操作性が安定していた。したがって、インナワイヤが接続されず、信号を出力するだけのアクセル装置では、従来の操作性と異なることから、操作者が違和感を感じるとともに、操作性にも影響があり、操作を安定させることが望まれていた。
そこで、アクセル操作で回転する部分に、戻り用付勢手段の付勢力に応じた摩擦を生じさせることで、上述のヒステリシスを生じさせることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
特許文献1においては、ハウジングに設けられた軸受ブッシュに軸受を介してアクセルシャフトが軸周りに回転自在に支持されている。このアクセルシャフトにはアクセルペダルの操作に応じて回転するアクセルレバーが一体に回転可能に固定されている。このアクセルシャフトの回転角度がセンサにより計測され、例えば、スロットル弁の開度を制御するための前記回転角度を示す信号を出力するようになっている。
【0008】
アクセルシャフトの周囲には、捩りコイルばねであるアウタスプリングとインナスプリングとが同軸上に二重に配置されている。
また、アクセルレバーと一体に回転可能でかつ偏芯する方向(偏芯方向:周方向に交差する方向)に少しだけ移動可能にアウタスプリングガイドが設けられるとともに、アウタスプリングガイドは、アウタスプリング内に挿入される筒状のガイド部を備えている。
【0009】
また、インナスプリングに挿入されるガイド部を備えたインナスプリングガイドがアウタスプリングガイドと一体に回転可能で、偏芯方向に少しだけ移動可能に設けられている。
アウタスプリングは、アウタスプリングガイドとハウジングとにそれぞれ固定され、アウタスプリングガイドを介してアクセルレバーをアクセル閉方向(スロットル弁を閉じる方向)となる回転方向に付勢している。
【0010】
インナスプリングは、インナスプリングガイドとハウジングとにそれぞれ固定され、インナスプリングガイドおよびアウタスプリングガイドを介してアクセルレバーをアクセル閉方向に付勢している。また、インナスプリングは、インナスプリングガイドとハウジングとの間に軸方向に圧縮状態で配置されている。また、インナスプリングガイドはアクセルシャフトの軸方向にも少し移動可能となっている。
【0011】
また、ハウジングには、アウタスプリングガイドのガイド部の内周面に接触可能な概略筒状の外側ガイド壁と、インナスプリングガイドのガイド部の内周面に接触可能な概略筒状の内側ガイド壁とを備えたサポートが取り付けられている。また、サポートは、アクセルシャフトの軸方向に少しだけ移動可能となっている。
このようなアクセル装置において、アクセル操作によりアクセルレバーをアクセル開方向(スロットル弁を開放する方向)回転させようとすると、アウタスプリングおよびインナスプリングの付勢力が逆の回転方向に作用することなる。
【0012】
この際に、アウタスプリングによりアウタスプリングガイドを偏芯方向に移動させる力が作用し、アウタスプリングガイドのガイド部の内周面がサポートの外側ガイド壁の外周面に押し付けられ摩擦力が生じる。
また、インナスプリングによりインナスプリングガイドを偏芯方向に移動させる力が作用し、インナスプリングガイドのガイド部の内周面がサポートの内側ガイド壁の外周面に押し付けられ摩擦力が生じる。
【0013】
また、インナスプリングは、インナスプリングガイドとハウジングとの間に圧縮状態で配置されていることから、アクセルシャフトの軸方向(回転軸方向)に付勢力が発生し、インナスプリングガイドが回転軸方向に沿ってサポートに押し付けられるとともに、これによりサポートがアウタスプリングガイドに押し付けられている。これにより、アクセルレバーとともにインナスプリングガイドおよびアウタスプリングガイドが回転した場合に、インナスプリングガイドとサポートとの間、サポートとアウタスプリングとの間でそれぞれ摩擦力が生じる。
【0014】
このアクセル装置においては、従来のインナワイヤとアウタチューブとの間の摩擦に代えて、上述のアウタスプリングガイドおよびインナスプリングガイドとサポートの間の摩擦により、上述のヒステリシスを生じることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところで、前記特許文献1においては、アウタスプリングおよびインナスプリングによるアウタスプリングガイドおよびインナスプリングガイドを偏芯させる力が小さく、それによって生じる摩擦力が小さいため、必然的にアウタスプリングとインナスプリングとの2つのスプリングが必須となる。さらに、偏芯させることによる摩擦力を補うためのインナスプリングを軸方向に圧縮状態で配置することにより、偏芯させる方向だけではなく、回転軸方向における摩擦力も利用している。
【0017】
このような特許文献1においては、上述のアウタスプリング、アウタスプリングガイド、二重の円筒状のガイド壁を有するサポート、インナスプリング、インナスプリングガイド等の多くの部材を略同軸上に配置する必要があることから、アクセル装置は、スプリングの径方向に大きくなってしまい、小型化が困難となる。
【0018】
また、インナスプリングを圧縮状態で収納していることから、常時、ハウジングや、アクセルレバーの固定部などの固定のための締結部にアクセルシャフトの軸方向に負荷がかかった状態となっており、構造的に問題がある。
また、サポートの外側ガイド壁および内側ガイド壁に対してアウタスプリングガイドおよびインナスプリングガイドが偏芯方向に移動可能となっているので、アウタスプリングガイドのガイド部と外側ガイド壁との間に隙間があり、インナスプリングガイドのガイド部と内側ガイド壁との間に隙間がある。
【0019】
これらの隙間に基づき、上述の偏芯方向の力によりアウタスプリングガイドとインナスプリングガイドが移動して、アウタスプリングガイドのガイド部と外側ガイド壁とが接触し、インナスプリングガイドのガイド部と内側ガイド壁とが接触することになる。また、アクセルレバーの回転角度により、上述の偏芯方向が変化し、上述の接触位置も変化する。
このような状態で、上述の隙間には、異物が混入する虞があり、異物が混入し、例えば、異物が部材間に挟まった状態やさらに噛み込んだ状態となった場合に、アクセル装置が作動不良の状態や作動不能の状態となるという問題がある。
【0020】
アウタスプリングの2つのフックと、インナスプリングの2つのフックとは、ハウジングとアウタスプリングガイドまたはインナスプリングガイドとに係止されるが、アウタスプリングとインナスプリングとで作用する偏芯方向の力を合わせる上では、アウタスプリングとインナスプリングとでフックの位置を合わせる必要があり、スプリングの戻り力および角度に制約が生じ、アクセル装置の設計が制限される。
【0021】
また、2つのスプリングによる偏芯方向が必ずしも安定していない。また、スプリングで偏芯方向への大きな力を得るためには、捩りコイルばねの線径を太くし、かつ、有効巻き数を少なくする必要がある。
また、ヒステリシスの差を微調整する場合には、ばねのフック位置を変更したり、ばねの特性(戻り力、スラスト力)を変更する必要があるが、上述のように2つのスプリングの偏芯方向を合わせる必要があり、調整が困難である。
【0022】
また、特許文献1では、アウタスプリングガイドおよびインナスプリングガイドに対してサポータが偏芯方向と回転方向との2箇所ずつで接触することとなり、摩擦力を生じる接触箇所が、計4箇所となる。また、摩擦力は、部品個々の形状精度で力のバランスを保っている。また、上述のように摩擦力の方向は、アクセルレバーの回転角度で変化するようになっている。このような状態で、摩擦によって生じた各部品の磨耗は、アクセルレバーのトルク特性に複数の段差を生じさせる虞があり、この場合に、例えば、トルク特性が変化するので、操作性に違和感が生じる虞がある。
【0023】
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、小型化を図ることができるとともに、簡単な構造で、トルク特性の変更が容易なアクセル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0024】
前記目的を達成するために、請求項1に記載のアクセル装置は、
ハウジングと、
アクセル操作により回転させられる回転体と、
前記回転体に接触して摩擦による抵抗を付与する接触部を備えるとともに、前記回転体の周囲に設けられる摩擦部材と、
一方の端部側が前記回転体に係止され、他方の端部側が前記摩擦部材に係止された付勢部材と、
前記ハウジングに対して設けられるとともに、前記摩擦部材に接触して、前記付勢部材の付勢力により前記摩擦部材が回転するのを規制する規制部とを備え、
前記付勢部材は、前記回転体が前記ハウジングに対して回転させられた際に、前記規制部により前記摩擦部材の前記ハウジングに対する回転が規制されていることによって、前記回転体を前記ハウジングに対する回転の初期位置に戻す方向に付勢し、
前記摩擦部材は、前記付勢部材により前記規制部を支点として、前記接触部が前記回転体に押し付けられる方向に付勢されることを特徴とする。
【0025】
請求項1に記載の発明においては、アクセル装置の回転体が、アクセル操作により回転すると、付勢部材の弾性変形により、回転体を戻り方向に回転させる付勢力が生じる。この付勢力は、摩擦部材を回転方向に付勢するが、摩擦部材は、規制部により回転を規制されることで、前記付勢力の方向が、規制部を支点として接触部を回転体の外周面に押し付ける方向に変換される。
これにより、回転体に摩擦部材の接触部が押し付けられて摩擦力が作用する。また、回転体の回転角度による付勢部材の弾性変形量により摩擦力が変化するが、摩擦力の方向は回転体の回転角度に応じて変わることはない。この摩擦力により、回転体の回転トルクに行き側と戻り側とでヒステリシスが生じ、アクセル装置の操作を安定させることが可能となる。
【0026】
この際に、摩擦部材に作用する付勢部材の付勢力に、接触部を回転体に押し付ける方向の成分を必要とする。
この構成によれば、付勢部材の摩擦部材に対する付勢力の多くを、摩擦部材の回転を規制する規制部により、回転体の回転方向の力から接触部を回転体の外周面に押し付ける方向の力に変換することが可能となり、付勢部材の付勢力にもよるが、比較的大きな力で接触部を回転体に押し付けることが可能となる。
【0027】
したがって、付勢部材として機能する例えばばねを一つとすることが可能であり、回転体に摩擦力を付与する構造で必要とされるのは、ハウジングおよび回転体に対して、摩擦部材と付勢部材とが1つずつあればよく、簡単で低コストのアクセル装置を提供可能である。さらに、上述の簡単な構造から、回転体に摩擦を付与する構造部分の小型化を図ることが可能となり、さらにアクセル装置の小型化が可能となる。
【0028】
また、上述の回転体の断面を円状としたり、楕円状としたり、卵形としたりすることで、トルク特性を容易に変更することができる。また、従来のようにばねを2つ用いるとともに、摩擦にかかわる部材を複数有するものではなく、付勢部材としてのばねを1つだけ用いるので、回転体に摩擦を付与するばね特性の制約があまりなく、摩擦力を付勢部材の付勢力により得るものとしても、付勢部材の設計の自由度が高く、回転体の初期位置側への復帰力等を自由に設定できる。
【0029】
また、ヒステリシスの微調整を、付勢部材のばね特性の変更や、摩擦部材のばねの係止位置、規制部の接触位置および接触部の位置の変更や、回転体と接触部との接触面積の変更等で行うことができ、摩擦力を付与する機構を持ったアクセル装置の設計を容易なものとすることができる。
【0030】
請求項2に記載のアクセル装置は、請求項1に記載の発明において、前記規制部を支点として、前記接触部が前記回転体に押し付けられる方向に揺動可能となるように、前記摩擦部材には、前記規制部に接触する接触位置と、前記接触部とが離れて設けられていることを特徴とする。
【0031】
請求項2に記載の発明においては、摩擦部材に、規制部に接触する接触位置と、接触部とが離れて設けられているので、摩擦部材を、規制部を支点として、摩擦部材の接触部が回転体に押し付けられる方向に揺動自在とすることができる。また、請求項5に記載の発明の構成と組み合わされることで、摩擦部材の接触部が、規制部の接触位置を支点として、付勢部材の係止位置に作用する付勢部材の付勢力により、回転体に押し付けられることになる。
【0032】
請求項3に記載のアクセル装置は、請求項2に記載の発明において、前記摩擦部材には、前記規制部に接触する接触位置と、前記接触部とが前記回転体の周方向に沿って間隔をあけるとともに前記周方向に沿って並んで設けられていることを特徴とする。
【0033】
請求項3に記載の発明においては、摩擦部材に、規制部に接触する接触位置と、前記接触部とが回転体の周方向に沿って間隔をあけるとともに周方向に沿って並んで設けられているので、回転体の周囲に摩擦部材を円環状もしくは円弧状に配置することができ、摩擦を付与する構造をコンパクトにすることができる。
【0034】
請求項4に記載のアクセル装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記摩擦部材は、前記回転体の周方向に沿って環状または円弧状に設けられるとともに、前記接触部を前記回転体に接触させた状態で、前記回転体側を向く側の面が、前記接触部を除いて、前記回転体との間に間隔をあけて設けられていることを特徴とする。
【0035】
請求項4に記載の発明においては、回転体に接触部が接触した状態で、回転体側を向く側の面が、前記接触部を除いて、前記回転体との間に間隔をあけて設けられているので、付勢部材の付勢力が作用することにより、摩擦部材の接触部が回転体に押し付けられた状態では、摩擦部材の接触部だけが回転体に接触することになる。
これにより、摩擦部材の揺動の支点となる規制部の接触位置と、付勢部材の力が作用する付勢部材の係止位置とに対して、回転体への押し付け力が作用する接触部の位置が摩擦部材上で固定的に決まることになり、回転体の回転角度に係らず、同じ方向に接触部を押し付けることができる。これにより、安定した状態で回転体の回転角度に応じた摩擦力を回転体に付与することができる。
また、長期使用による磨耗が生じても、磨耗するのは接触部と回転体の接触部が接触する部分であり、回転体の回転トルクの特性に段差等が生じることがなく、急激に摩擦力が変化することがない。
また、回転体と摩擦部材との接触面積は、接触部の形状で決まることになり、接触部の形状を変えることで容易に接触面積を変更して、例えば、回転体の行き側と戻り側のヒステリシスの微調整を行うことができる。
【0036】
請求項5に記載のアクセル装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記付勢部材の付勢力により前記規制部を支点として前記摩擦部材を揺動させるように、前記摩擦部材には、前記規制部の接触位置と、前記付勢部材の係止位置とが離れて設けられていることを特徴とする。
【0037】
請求項5に記載の発明においては、摩擦部材に、規制部の接触位置と、付勢部材の係止位置とが離れて設けられているので、付勢部材は、規制部を支点として、摩擦部材の接触部を回転体に押し付けられる方向に付勢することができる。例えば、付勢部材の付勢力が摩擦部材を回転体の中心を回転中心として回転させる方向に作用していても、規制部が摩擦部材の接触位置に接触して摩擦部材の回転を規制することにより、付勢部材の付勢力は、摩擦部材を規制部との接触位置を支点として揺動する方向の力に変換される。これにより、効率的に摩擦部材の接触部を回転体に押し付けることができる。なお、付勢部材の付勢力には、接触部を回転体側に押圧する方向成分の力が含まれている必要がある。
【0038】
請求項6に記載のアクセル装置は、請求項5に記載の発明において、前記摩擦部材には、前記規制部に接触する接触位置と、前記付勢部材の係止位置とが前記回転体の周方向に沿って間隔をあけるとともに前記周方向に沿って並んで設けられていることを特徴とする。
【0039】
請求項6に記載の発明においては、摩擦部材には、規制部に接触する接触位置と、付勢部材の係止位置とが回転体の周方向に沿って間隔をあけるとともに周方向に沿って並んで設けられているので、摩擦部材の付勢部材の係止位置では、摩擦部材を回転体の戻り方向の逆側に回転するように付勢力が作用し、かつ、摩擦部材が規制部に接触して回転を規制された場合に、規制部を支点として摩擦部材が回転する方向に付勢されるように付勢方向が変換される。これにより、付勢部材の付勢力を効率的に用いて摩擦部材の接触部を回転体に押し付けることができる。また、前記規制部の接触位置および付勢部材の係止位置が周方向に沿って並んで形成されているので、回転体の周囲に摩擦部材を円環状もしくは円弧状に配置することができ、摩擦を付与する構造をコンパクトにすることができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、アクセル装置の小型化を図ることできるとともに、アクセル装置の設計を容易なものとすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1から
図7に示すように、アクセル装置は、図示しないアクセルグリップに挿入されてアクセルグリップと一体に回転するグリップ1と、グリップ1の基端部の周囲を囲むように配置されるケース2と、ケース2に固定されるカバー3とを備えている。このケース2とカバー3とからハウジング20が形成されている。
【0043】
グリップ1は、その外周部に操作時に実際に操作者の手で握られるアクセルグリップが一体に回転可能に固定されるとともに、グリップ1の基端部の内周には、図示しないハンドルバーの先端部が挿入されるようになっている。
また、アクセル装置のハウジング20内に配置されるグリップ1の基端部には、グリップ1に後述の戻り方向の付勢力を付与するとともにグリップ1を回転させた際に摩擦力を生じさせる摩擦付与機構が設けられている。
また、アクセル装置には、前記ハウジング20内のグリップ1に隣接する部分にグリップ1(グリップ側回転体1a)の回転角度を計測する回転角度計測機構が設けられている。
【0044】
次に、摩擦付与機構と、回転角度計測機構のうちの摩擦付与機構について説明する。
摩擦付与機構は、グリップ1の基端部側の外周面に設けられた円環状で鍔状のガイド部15と、グリップ1のガイド部15より基端側の部分であるグリップ側回転体1aと、グリップ側回転体1aの周囲を囲むように配置された概略円筒状の摩擦部材16と、摩擦部材16の外周側に配置された捩りコイルばねである付勢部材17と、グリップ1(グリップ側回転体1a)と一体に回転するとともに、後述する被計測回転体4に回転を伝動する回転伝達部材18とを備えている。
なお、グリップ側回転体1aと回転伝達部材18とを併せて回転体とする。
【0045】
グリップ側回転体1aは、グリップ1と一体に設けられたもので、円筒状のグリップ1の基端部を構成する円筒状のものである。
鍔状のガイド部15は、グリップ1と一体に設けられており内周側がグリップ1に一体に接続された状態の円環状のものである。ガイド部15のグリップ1の先端側を向く側面は、内側から外側に向うにつれて、グリップ1の基端側に向う斜面(テーパ面12a)となっており、ガイド部15の外周面のうちのグリップ1の先端側の外周面が円錐台の外周面状となっている。テーパ面12aは、ケース2の後述の底板23のグリップ1が挿通されるグリップ貫通孔21の内周面に形成されたテーパ面22に当接する。これら互いに当接するテーパ面12aおよびテーパ面22がグリップ1の軸受け手段として機能し、グリップ1の軸方向先端側への移動を規制するとともに、グリップ1を回転自在に支持するようになっている。
【0046】
また、ガイド部15のグリップ1の基端側を向く側面は、グリップ1の軸方向に直交した円環状の平面となっている。また、グリップ1の基端部、すなわちグリップ側回転体1aの基端部には、周方向に等間隔に4つの凹部1bが形成され、後述のように回転伝達部材18が係合するようになっている。グリップ1は、アクセルグリップに挿入された状態となって、アクセルグリップの芯材となる。
【0047】
摩擦部材16は、円筒部16aと、円筒部16aより径の大きいフランジ部16bとを備え、その内側にグリップ1のグリップ側回転体1aが挿入された状態となっている。また、摩擦部材16は、グリップ側回転体1aの先端に接続される回転伝達部材18とガイド部15との間に配置され、大径部となるフランジ部16bがガイド部15側に配置され、小径部となる円筒部16aが回転伝達部材18側に配置されている。
【0048】
摩擦部材16の内周面側は、円筒部16aおよびフランジ部16bとも同じ内径となっている。この摩擦部材16の内径は、グリップ側回転体1aの外径より少しだけ大きくなっており、回転体1aの外周面と、摩擦部材16の内周面との間には、クリアランスが設けられている。
【0049】
また、摩擦部材16の内周面には、摩擦部材16の内周面の中心軸にグリップ側回転体1aの中心軸を配置して同軸上の配置とした際に、グリップ側回転体1aの外周面に接触する接触部16cが設けられている。接触部16cは、摩擦部材16の軸方向に沿って一端側から他端側に同じ幅で延在するとともに、摩擦部材16の内周面から突出した状態となっている。また、接触部16cは、断面が円弧状の内周面を備える。接触部16cの円弧状の内周面の円弧の中心と、摩擦部材16の接触部16cを除く円弧状の内周面の円弧の中心とは略一致している。また、接触部16cの内周面の内径は、グリップ側回転体1aの外径と略同じとなっている。
【0050】
前記フランジ部16bの円筒部16a側となる背面には、円環状の溝部16dが形成され、この溝部16dに捩りコイルばねである付勢部材17の一端側が少しだけ挿入されるようになっている。また、付勢部材17の両端部には、それぞれ捩りコイルばねである付勢部材17の軸方向に略沿ったフック17a,17bが設けられており、前記フランジ部16bの溝部16dには、付勢部材17のフランジ部16b側端部のフック17aを挿入可能な係止孔16eが複数(例えば5個)形成されている。
【0051】
複数の係止孔16eは、溝部16d内で円環状の溝の方向(周方向)に沿って一列に並んで配置されている。また、係止孔16eどうしの間には、間隔があけられるとともに、この実施形態では等間隔に係止孔16eが配置されている。また、係止孔16eは、フランジ部16bを貫通している。
【0052】
実際にフック17aが挿入される係止孔16eは1つであり、複数の係止孔16eは付勢部材17のフック17aの係止位置を調整するためのものである。
フック17aの位置を調整することで、グリップ側回転体1aが初期位置にある状態での付勢部材17の付勢力を調整することができ、これによりグリップ側回転体1aを回転させた際の付勢力の調整が可能である。また、後述のようにヒステリシスの微調整が可能である。
【0053】
フランジ部16bの円筒部16a側の反対側となる正面には、摩擦部材16の回転を規制する規制部19(
図7に破線で図示)に接触する係合部16fが設けられている。
前記規制部19は、ハウジング20のケース2の底板23の内面側に設けられたもので、フランジ部16bの正面側の面に平行に配置される底板23の内面から突出して設けられている。
【0054】
また、係合部16fは、周方向に沿って外周面側と正面側とが開放された状態に形成された2つの切欠部16g,16hの間の部分となっている。
すなわち、切欠部16gから切欠部16hに渡る部分の外周面が小径化されて内側に引き込んだ状態となっており、そこに外周側に突出した状態の係合部16fが設けられている。なお、係合部16fの外周側の面は、フランジ部16b全体の外周面と一致するようになっており、係合部16fがフランジ部16bの外周面から突出しないようになっている。
【0055】
係合部16fの切欠部16g、16hのそれぞれに臨む左右の側面は、それぞれ円筒状の摩擦部材16の径方向に沿った平面となっている。係合部16fの左右の側面のうちの切欠部16h側を向く一方の側面が規制部19に接触するようになっている。
規制部19は、切欠部16hの内部に入り込んだ状態で、係合部16fの切欠部16h側を向く側面に接触するようになっている。規制部19の係合部16fと接触する面は、係合部16fの上述の一方の側面と面接触するようになっており、係合部16fの一方の側面に接触した状態で、摩擦部材16の径方向に沿った状態となる。
【0056】
また、フランジ部16bの正面側の内周部には、正面側の側面と内周面とに開放した状態の円環状の切欠部16iが形成されており、フランジ部16b(摩擦部材16)のガイド部15側の端部の内周の内径が少し大きくなった状態となっている。この切欠部16iにガイド部15が入り込んだ状態で、ガイド部15がフランジ部16bの前記切欠部16i内の正面側の側面および内周面に略接した状態となっている。これにより、ガイド部15が、摩擦部材16の内周面(接触部16cを除く)と、グリップ側回転体1aの外周面との間のクリアランスとなる隙間の開口部分を閉塞した状態となっている。
【0057】
また、
図7において、付勢部材17による付勢方向は、反時計回りとなる。また、グリップ側回転体1aの周囲において、係合部16f(係合部16fに接触する規制部19)と付勢部材17のフック17aが挿入される係止孔16eとの間となる位置に接触部16cが配置されている。但し、円周上の2点の間となる範囲が二箇所あり、接触部16cはこれらの範囲のうちの係止孔16eに対して付勢部材17による付勢方向の反対側(時計回り方向)に配置されている。
【0058】
付勢部材17の一方の端部を溝部16dに挿入するとともに一方のフック17aを係止孔16eに挿入した状態で、接触部16cの内側の円弧面をグリップ側回転体1aの外周面に接触させるとともに、係合部16fを規制部19に接触させた状態では、係合部16fが規制部19に押し付けられるように当接し、かつ、接触部16cがグリップ側回転体1aの外周面に押し付けられた状態に当接することになり、この状態で安定した状態となる。
但し、グリップ1(グリップ側回転体1a)は、後述のようにハウジング20に回転自在に支持された状態となっている。
【0059】
付勢部材17は、上述のように両端部にフック17a,17bを有する捩りコイルばねであり、一方のフック17aが摩擦部材16に接続され、他方のフックがグリップ側回転体1aと一体に回転する回転伝達部材18に接続されている。なお、摩擦付与機構上においては、回転伝達部材19をグリップ側回転体1aの一部と見なすことができる。また、コイル部分は、摩擦部材16の円筒部16aの外周側に配置されている。すなわち、付勢部材17のコイル部分に摩擦部材16の円筒部16aが挿入されており、付勢部材17と摩擦部材16とが内外に重なった状態となっている。
【0060】
回転伝達部材18は、概略円環状の部材で、その外周の一部が円弧状のセクタ歯車13とされ、外周の残りの部分が円弧面とされている。
また、円環状(短い円筒状)の回転伝達部材18のセクタ歯車13と円弧面との2箇所の境界部分は、外周側に突出する突出部18a,18bが設けられている。
【0061】
この突出部18a、18bは、回転伝達部材18(グリップ側回転体1a)の回転に際し、カバー3に形成された円弧板状のストッパ部材33の周方向の両端面のいずれかに接触することとで、回転伝達部材18(グリップ側回転体1a)の回転範囲を規制するもので、これによりアクセルグリップの回転範囲も規制される。また、円環状の回転伝達部材18において、これら突出部18a,18bの間となる2つの部分のうちストッパ部材33が配置される部分ではない方の部分に、セクタ歯車13が一方の突出部18aから他方の突出部18bまで配置されている。
これら一対の突出部18aおよび18bのうちの一方の突出部18aには、付勢部材17の他方のフック17bを挿入して係止するための係止孔18cが設けられている。
【0062】
また、回転伝達部材18の内周面には、軸方向のケース2側とハウジング20のカバー3側との間に段差18dが形成され、グリップ側回転体1aが挿入されるケース2の底板23の内径が、カバー3側の内径より大きくされている。グリップ側回転体1aは、円環状の回転伝達部材18の内周側に挿入されている。グリップ側回転体1aの外径に対して、グリップ側回転体1aを挿入可能とするクリアランス分だけ回転伝達部材18の段差18dのグリップ側回転体1aが挿入される側の内径が少し大きくなっている。
【0063】
また、回転伝達部材18の内周面のグリップ側回転体1aが挿入される部分(段差18dよりケース2の底板23側)には、軸方向に沿って等幅で延在する複数の凸部18fが、周方向に間隔をあけて並んで設けられている。
例えば、4個の凸部18fが周方向に等間隔に並んで配置されている。
【0064】
また、グリップ1の基端となるグリップ側回転体1aの基端には、回転伝達部材18の凸部18fに対応して、上述のように軸方向に凹んだ状態の4つの矩形状の凹部1bが設けられ、前記回転伝達部材18の4つの凸部18fと係合するようになっている。これにより、グリップ側回転体1aと回転伝達部材18とが一体に回転自在となっている。
また、回転伝達部材18のカバー3に当接する円環状の基端部の端面は、内周側から外周側に向うにつれて後退する円錐台状のテーパ面12bとなっている。
【0065】
このテーパ面12bは、カバー3に形成され、グリップ1内にハンドルバーの先端部が挿入されるようにハンドルバーの先端部が挿通されるカバー貫通孔31の内周面に形成されたテーパ面32に当接する。これら互いに当接するテーパ面12bおよびテーパ面32がグリップ1の軸受け手段として機能し、回転伝達部材18、グリップ側回転体1aおよびグリップ1の軸方向のカバー3側に向う移動を規制するとともに、回転伝達部材18を介してグリップ側回転体1aおよびグリップ1を回転自在に支持するようになっている。
【0066】
次にアクセル装置の回転角度計測機構について説明する。
回転角度計測機構は、グリップ1の回転に伴なって回転する被計測回転体4と、当該被計測回転体4の回転に伴なって回転する磁石5と、当該磁石5の回転による磁気量の変化に基づいてグリップ1の回転角度を求めるための回転角度検出手段6と、被計測回転体4を回転方向に付勢することにより、被計測回転体4を原点位置に復帰させる付勢手段7とが設けられている。
また、この例においては、アクセル装置に、磁石5を備える被計測回転体4と、回転角度検出手段6との間に仕切り部材8が設けられている。
【0067】
グリップ1と一体に回転する回転伝達部材18のセクタ歯車13は、後述の被計測回転体4に形成されるセクタ歯車41と噛み合いグリップ1(グリップ側回転体1a)の回転を被計測回転体4に伝動するものである。
【0068】
前記ケース2は、2つの半円を長方形で繋いだ長円状の形状を有する部材で、長円状の底板23と、当該底板23の周縁部に当該底板23を囲むように形成された周囲壁24とを備える。
ケース2の長円状の底板23の一方の半円の略中心を中心とする位置に前記グリップ貫通孔21が形成されている。
【0069】
なお、ケース2とカバー3とを合わせたハウジング20の形状も長円の筒状となり、長円の2つの半円同士の間を境に、一方の半円側となる部分が上述の摩擦付与機構を収容する空間となっており、他方の半円側となる部分が回転角度計測機構を収容する空間となっている。
【0070】
また、底板23のケース2の内面で、かつ、グリップ貫通孔21が形成された一方の半分ではなく、他方の半分側には、被計測回転体4を回転自在に軸支する軸2bが、前記他方の半円の略中心に形成されている。なお、軸2bは、底板23に直交する方向に形成され、グリップ1の軸方向に平行となるように配置されている。
【0071】
また、底板23の前記軸2bが形成された内面に、捩りコイルばねである付勢手段7の位置が決められるとともに捩りコイルばねの一端側のフックが係止されている。
周囲壁24のグリップ側回転体1aが収納される側の半円部分の内周側の中央部分には、前記カバー3を固定するためのビス3mがねじ込まれる孔を有するボス27が形成されている。
【0072】
また、周囲壁24の被計測回転体4等が収納される側の半円部分の中央部分と、2つの直線部分との内周部分には、それぞれ、仕切り部材8を固定するビス8aがねじ込まれる孔を有するボス28が形成されている。
また、周囲壁24の被計測回転体4等が収納される側の半円部分の外周側の中央部には、カバー3側の部分に、凹部29が形成されている。凹部29は、周囲壁24のカバー3側端面まで設けられており、カバー3の後述の係止円弧板35が配置されるようになっている。また、凹部29のほぼ中央部には、係止突起2aが突出して形成されている。
【0073】
この係止突起2aは、凹部29内に収容された状態に配置される係止円弧板35に形成された係止口36に係止されて、カバー3とケース2の被計測回転体4が収納される側の部分を接合するようになっている。
【0074】
前記カバー3は、長円で有底筒状のケース2の底板23の反対側となる開口を閉塞するとともに、ハンドルバーに固定されるもので、カバー3と、カバー固定部材3cとからなっている。
カバー3は、グリップ側回転体1aが収容される側の半円部分を構成するとともに、カバー固定部材3cが対向して配置される固定部材受け部3dと、カバー固定部材3cと対向して間にハンドルバーを挟みこむカバー挟持部3eと、被計測回転体4や回転角度検出手段6等が収納される側に配置される蓋部3fとを有する。
【0075】
固定部材受け部3dとカバー挟持部3eとに渡って、前記カバー貫通孔31が形成されている。また、半円の中央部分に前記ビス3mを挿通するビス孔37が形成されている。
カバー挟持部3eとカバー固定部材3cとでハンドルバーを挟み込んでアクセル装置をハンドルバーに固定するようになっている。
すなわち、カバー固定部材3cとカバー3とでハンドルバーを挟んだ状態でカバー3のカバー挟持部3eとカバー固定部材3cを対向させ、このカバー固定部材3cをカバー挟持部3eとビス3hを用いてビス止めすることで、ハンドルバーにカバー3を固定することができる。また、カバー3には、ケース2がビス3mによる締結と、凹部29の係止突起2aと係止円弧板35の係止口36との係合により固定されており、これによりアクセル装置全体がハンドルバーに固定されている。
【0076】
蓋部3fは、被計測回転体4や回転角度検出手段6が配置される側のケース2の半分の開口を塞ぐとともに、ケース2側に延出する上述の係止円弧板35が形成されている。
係止円弧板35は、半円部の円弧と同形状の円弧に形成されるとともに、係止口36を備える。この係止口36には、上述の係止突起2aが入り込んで係合されるとともに、回転角度検出手段6の配線としてのケーブル6cが貫通した状態となっている。
【0077】
被計測回転体4は、概略円板状の部材であり、その中央部に円筒状の円筒軸部42が設けられている。
円筒軸部42は、被計測回転体4のケース2の底板側(グリップ1の先端側)に突出するとともに、被計測回転体4のカバー3側(グリップ1の基端側)に突出している。
この円筒軸部42のケース2の底板23側の開口から円筒状の円筒軸部42内に底板23から突出する軸2bが貫通した状態とされ、軸2bの周囲を被計測回転体4が回転自在となっている。
【0078】
また、円筒軸部42のカバー3側の端部は、円錐台状のテーパ面とされ、仕切り部材8の軸受手段としての軸受孔81のテーパ状の内周面に当接し、当該軸受孔81の内周面に接触した状態で円筒軸部42の回転中心が所定位置に保持されるようになっている。また、円筒軸部42を貫通した軸2bの先端は、仕切り部材8の軸受孔81を貫通している。
【0079】
また、被計測回転体4のカバー3側の側面には、前記円筒軸部42の周囲に円筒軸部42を中心とする円環状の溝である環状溝45が形成されている。この環状溝45内には、後述の円環状のアマチュア51と、円環状の磁石5とが一体に配置される。
【0080】
また、被計測回転体4の外周部の一部には、円弧状にセクタ歯車41が形成され、このセクタ歯車41が回転伝達部材18のセクタ歯車13に噛み合った状態となっている。なお、回転伝達部材18と一体に回転するグリップ側回転体1aと被計測回転体4とは、その回転中心軸方向が互いに平行とされるとともに、隣接した状態となっている。また、被計測回転体4のセクタ歯車41の形成範囲は、回転伝達部材18のセクタ歯車13とその回転可能範囲に対応しており、上述のように回転範囲が規制された回転伝達部材18の回転可能範囲内で被計測回転体4のセクタ歯車41と回転伝達部材18のセクタ歯車13とが噛み合った状態を維持できるようになっている。
【0081】
磁石5は、環状に形成されるとともに、一方の半円部分がN極とされ、他方の半円部分がS極とされている。なお、環状なので軸に対して対象な形状を有する。また、被計測回転体4と磁石5とは、同軸上に配置され、これらの軸心が回転中心となっている。
また、磁石5のグリップ側回転体1a側の面には、アマチュア51が接触した状態に取り付けられている。アマチュア51も円環状に形成され、磁石5および被計測回転体4と同軸上に回転し、これらの軸心を回転中心としている。そして、アマチュア51は、磁束を閉磁するとともに、磁石の減磁を抑制する。
なお、アマチュア51は、磁石5の回転角度検出手段6の反対側に配置され、磁石5の磁束は、回転角度検出手段6側の空間を通るとともにアマチュア51を通るようになっている。
磁石5とアマチュア51とは、被計測回転体4の環状溝45に収納された状態で被計測回転体4と一体に回転可能に固定された状態となっている。
【0082】
前記付勢手段7は、捩りコイルばねとなっているとともに、ケース2の底板23の内面と、被計測回転体4の底板23側の側面とにそれぞれ位置決め固定される。この付勢手段7は、底板23に対して被計測回転体4が回転することにより、捩るように変形された場合に、被計測回転体4の回転の逆方向に付勢力を生じるようになっており、被計測回転体4が回転した場合に元の状態に復帰するように力が作用するようになっている。
【0083】
また、概略円筒形状となる捩りコイルばねの軸心と、被計測回転体4の軸心(回転中心)が一致して、同軸上に配置された状態なので、捩りコイルばねの捩り方向の力は、回転体の回転中心を中心とする周方向に作用する。
また、捩りコイルばねの軸心と、円環状の磁石5およびアマチュア51の軸心とは一致しており、捩りコイルばねである付勢手段7と、磁石5と、アマチュア51とは同軸上に配置されている。
【0084】
前記回転角度検出手段6の内部には、磁気検出IC61が搭載されたプリント基板が配置された状態となっている。そして、磁気検出IC61を搭載したプリント基板の周囲は、例えば合成樹脂で覆われた状態となっている。
磁気検出IC61は、磁気検出素子と、磁気検出素子からの信号を出力するための集積回路からなるものであり、磁気検出素子としては、例えば、ホール素子や磁気抵抗素子等を用いることができる。
【0085】
ここで、磁気検出IC61の形状において、磁気検出素子は、その側面の略中央に配置されている。また、磁気検出IC61の中心位置は、被計測回転体4の軸心(回転中心)の延長線上にある。したがって、被計測回転体4と同軸上に配置された磁石5およびアマチュア51に対して磁気検出IC61の検出素子が同軸上に配置された状態となっている。これにより、被計測回転体4が回転した際に検出素子は、常に磁石5から等間隔の距離を保った状態で磁気量を検出することができる。
このような磁気検出ICを有する回転角度検出手段6は、仕切り部材8に固定されている。
【0086】
また、仕切り部材8の軸受孔81の中心と、被計測回転体4の回転中心と、仕切り部材8に固定される回転角度検出手段6の磁気検出IC61の検出素子の中心と、円環状の磁石5の中心と、円筒のコイル状の付勢手段7の中心(軸心)とが同軸上に配置される。
【0087】
前記カバー3の回転角度検出手段6、被計測回転体4等が収納される側となる蓋部3fの天板部分の周囲を囲む壁部分の内周面には、前記回転角度検出手段6を囲むように、細板状でC字状に曲げられた磁気シールド6aが配置されている。また、蓋部3fの天板部分の内面側の磁気検出IC61(プリント基板)とグリップ1の軸方向に重なる部分にも、円板状の磁気シールド6bが配置されている。
【0088】
このアクセル装置にあっては、上述の摩擦力付与機構において、アクセルグリップの操作によりグリップ1を介してグリップ側回転体1aが回転することにより、捩りコイルばねである付勢部材17が弾性変形し、グリップ側回転体1aの回転方向に対して逆の回転方向の付勢力が生じる。この付勢力が摩擦部材16に作用することになる。
【0089】
例えば、
図7に示すように、摩擦部材16には、その係止孔16eのうちの付勢部材17のフック17aが挿入された係止孔16eに矢印F1で示す付勢力が作用する。この矢印で示す付勢力F1は、フック17aが挿入された係止孔16eの位置で周方向に沿う(円の接線方向、円の半径方向に直交する方向)ものとなっている。したがって、付勢力は、摩擦部材16がその中心で回転自在となっていれば、摩擦部材16を回転させる方向の力となるが、摩擦部材16は、規制部19に係合部16fを接触させることで、回転が規制されているので、この規制部19と係合部16fとの接触部分を支点として揺動することになり、摩擦部材16の内周面から少しだけ突出する接触部16cがグリップ側回転体1aの外周面に押し付けられることになる。
【0090】
図7(a)においては、規制部19と係合部16fとの接触位置に対して接触部16cの中心が略90度の位置にあり、フック17aが挿入された係止孔16eの位置が前記接触位置に対して180度未満の位置ある。この場合に、付勢力F1に基づく接触部16cの中心から円筒状のグリップ側回転体1aの中心への力の成分F2は、
図7(b)に示すように付勢力F1と、前記力の成分F2との角度αから、F2=F1×cosαとなる。なお、F3は、付勢力F1のうちの前記成分F2に直交する力の成分である。
【0091】
また、グリップ側回転体1aの回転角度に対応して、接触部16cとグリップ側回転体1aの外周面との摩擦力が直線的に変化するが、接触部16cとグリップ側回転体1aの接触部分での摩擦部材16からかかる力の方向は変化しない。したがって、アクセル操作に対して安定した回転トルクを与えることができるとともに、磨耗が生じてもトルク特性に段差が生じるようなことがない。
【0092】
また、摩擦付与機構においては、摩擦部材16のフランジ部16bと、回転伝達部材18との間に配置される付勢部材17が摩擦部材16の円筒部16aの周囲に配置され、摩擦部材16に摩擦を付与されるグリップ側回転体1aが摩擦部材16の内側に配置されているので、フランジ部16b、回転伝達部材18とこれらの間に配置される付勢部材17だけにより軸方向の長さが決まることになる。したがって、これらの軸方向の長さを短くすることができる。
【0093】
また、径方向に重なる部材は、グリップ側回転体1a、摩擦部材16および付勢部材17だけであり、径方向の大きさも小さくすることができる。以上のことから、アクセル装置の摩擦付与機構をコンパクトにすることができ、アクセル装置の小型化を図ることができる。
また、捩りコイルばねである付勢部材17は、グリップ側回転体1aが初期位置にある状態で戻り側に付勢力が作用するように、少し弾性変形した状態となっていることが好ましいが、付勢部材17を軸方向に圧縮した状態に弾性変形しておく必要はなく、付勢部材17により軸方向に力が作用することがなく、ハウジング等の摩擦付与機構を支持する部分でのねじ等の締結部への負荷がなく、耐久性を向上することができる。
【0094】
また、摩擦部材16の内周面とその内側のグリップ側回転体1aの外周面との間は、摩擦部材16の接触部16cがグリップ側回転体1aの外周面に当接した状態で、全周の接触部16cを除く部分で、ほぼ均等に比較的大きなクリアランスが生じた状態となることで、異物が浸入し易い状態となるが、摩擦部材16とグリップ側回転体1aとの間の基端側が回転伝達部材18により閉塞され、先端側がガイド部15により閉塞されており、異物の浸入を防止することができる。異物の浸入を防止することで、アクセル装置の異物の浸入による動作不能や動作不良を防止することができる。
【0095】
また、一つの捩りコイルばねを付勢部材17として用い、かつ、付勢部材17の回転方向の力を、規制部19で摩擦部材16の回転を規制することにより、摩擦部材16の接触部16cをグリップ側回転体1aに押し付ける方向の力に変換しているので、特に付勢部材のばね特性を規制する必要がなく、付勢部材17となるばねを比較的自由に設計することができる。例えば、ばねによる戻り力(ばね荷重等)や角度(フック17a,17bの取り付け位置)を変更しても問題が生じない。
【0096】
また、グリップ側回転体1aの回転において、付勢部材17のばね特性の変更、摩擦部材16における付勢部材17のフック17aの係止位置および接触部16cの位置の変更、接触部16cにおけるグリップ側回転体1aとの接触面積を変更することにより、スロットル弁を開となる側に回転する際のトルクと、スロットル弁を閉となる側に回転する際のトルクとの間のヒステリスを調整することができる。
また、グリップ側回転体1aを円柱状としているが、これを楕円としたり、卵形としたり、円形断面から少しずれた形状に変更することで、トルク特性を非直線とすることができる。
すなわち、グリップ側回転体1aに作用する摩擦力を付勢部材の弾性変形量だけではなく、グリップ側回転体1aの外周面の形状により変化させることが可能となる。
【0097】
また、摩擦付与機構にグリップ1を戻すための付勢部材17が設けられるとともに、回転角度計測機構にも被計測回転体4を戻すための付勢手段7が設けられ、被計測回転体4とグリップ側回転体1aとが回転伝達部材18のセクタ歯車13と被計測回転体4のセクタ歯車41とにより互いの回転を伝動されるので、どちらか一方が万が一破損しても、被計測回転体41を初期位置(スロットルバルブが閉となる側)に戻すことが可能となり、アクセルが戻らなくなるのを防止することができる。また、グリップ側回転体1aの回転を被計測回転体4に伝動し、被計測回転体4を介してグリップ側回転体1aの角度を計測する構造において、グリップ側回転体1aおよび被計測回転体4をそれぞればねで戻り方向に付勢する構造なので、重力に大きな影響を受けることがなく、搭載時の姿勢に制約がなく、自由な姿勢で搭載できる。
【0098】
また、グリップ1と回転伝達部材18とがグリップ1の凹部1bと、回転伝達部材18の凸部18fとの係合であり、これらの間の周方向の隙間により、グリップ1を所定角度回転させた後にグリップ1と回転伝達部材18とが一体に回転するように設定することができる。このことと、回転伝達部材18側と、被計測回転体側とにそれぞればねを配置する構造となっていることとから、センサ出力と回転トルクとが変化し始める角度を揃えることができる。また、上述の凹部1bと凸部18fとを係合させて、グリップ1から回転伝達部材18に回転を伝達させることから、グリップ1の回転軸方向および偏芯方向への位置ずれを吸収することが可能であり、これらの位置ずれによるセンサ出力およびトルク特性への影響を抑制することができる。
【0099】
上記実施形態においては回転体を、グリップ側回転体1aと回転伝達部材18の別部材からなる構成を示したが、これに限定されるものではなく、グリップ側回転体1aと回転伝達部材18が一体的に形成することも可能である。
【0100】
なお、摩擦部材16は、環状である必要はなく、
図9に示すように、摩擦部材116を円弧状としてもよい。すなわち、摩擦部材116には、基本的に規制部119により回転を規制される部分としての係合部116fと、付勢部材17が係止される係止孔116eと、これらの間の接触部116cとがあれば、環状でなく円弧状であってもよい。
摩擦部材116は、グリップ側回転体101aの周囲で、かつ、接触部116cを除いてグリップ側回転体101aとの間に間隔をあけた状態で、グリップ側回転体101aの周方向に沿って延在するような弧状(C字状、半円状)の形状となっていればよい。なお、符号116h、符号116gおよび符号116iは、上述の切欠部16g、16h、16iに対応する切欠部である。
【0101】
以下に、第2実施形態を説明する。第2実施形態のアクセル装置は、第1実施形態のアクセル装置に対して、摩擦部材16と、グリップ側回転体1aとの間への異物の侵入をより抑制するようにしたものである。また、第2実施形態のアクセル装置は、第1実施形態のアクセル装置の前記グリップ側回転体1a、回転伝達部材18およびカバー3の形状を変更したものである。
【0102】
ここで、第1実施形態のアクセル装置では、
図4の断面図および
図10の模式図に示すように、摩擦部材16とグリップ側回転体1aとの間の基端側を回転伝達部材18により閉塞し、先端側をガイド部15により閉塞することによって、異物の浸入を防止する構造としている。
但し、第1実施形態では、グリップ1(グリップ側回転体1a)からグリップ側回転体1aの回転角度を計測するための非計測回転体4に回転を伝達するギアである回転伝達部材18と、グリップ1(グリップ側回転体1a)とが一体ではなく別体にさている。そのため、グリップ側回転体1a(グリップ1)の凹部1bと、このグリップ側回転体1aに連結して回転する回転伝達部材18の凸部18fとが係合されている。これら凹部1bと、凸部18fとによって、グリップ側回転体1aと、回転伝達部材18とを一体に回転自在に連結する連結部が設けられている。
【0103】
この連結部では、上述のようにセンサ出力と回転トルクとが変化し始める角度を揃えたり、グリップ1の回転軸方向および偏芯方向への位置ずれを吸収するために、上述のように凹部1bと、凸部18fとの係合部分に、少しだけ隙間を設けている。
したがって、上述の連結部の隙間を埋めるように、例えば、シール材を設けるなどすることができず、異物が侵入する虞がある。この場合に、連結部から侵入した異物がさらにグリップ側回転体1aと摩擦部材16との間に浸入するのを完全に防止することが難しい。
【0104】
また、第1実施形態では、ケーシング20のカバー3に、ハンドルバー10が貫通するカバー貫通孔31が設けられ、このカバー貫通孔31の周囲に設けられた円環状のテーパ面32に、回転伝達部材18の基端部のテーパ面12bが当接し、これらテーパ面32およびテーパ面12bにより、回転伝達部材18が、その軸方向に直交する径方向への動きが規制された状態でカバー3に対して回転自在に支持されている。
【0105】
また、回転伝達部材18のテーパ面12bの軸方向の反対側の面に、グリップ側回転体1aのカバー3側の端面が当接した状態となっている。
この場合に、カバー3とグリップ側回転体1a(グリップ1)との間に回転伝達部材18が介在している状態になり、カバー3とグリップ側回転体1aとの間で、回転伝達部材18がグリップ側回転体1aの外周面より内周側に配置され、アクセル装置のハンドルバー10が挿通する部分の内周側に回転伝達部材18が露出した状態となっている。
【0106】
それに対して、第2実施形態では、
図11および
図12に示すように、グリップ側回転体1aの軸方向に沿ったカバー3側の端部がカバー3に当接しており、グリップ側回転体1aとカバー3との間に、回転伝達部材18が介在していない状態となっている。
第2実施形態では、回転伝達部材18が、カバー3とグリップ側回転体1aとの間に介在せず、グリップ回転体1aの外側に凸部18fを除く回転伝達部材19の部分が配置されている。
【0107】
グリップ側回転体1aのカバー3側端部には、第1実施形態と同様に、凹部1bが形成されているが、グリップ側回転体1aが第1実施形態の場合より軸方向に少しだけ長く形成され、上述のようにグリップ側回転体1aのカバー3側端部がカバー3に当接するようになっている。したがって、凹部1bの位置が第1実施形態の場合よりもカバー3側に寄った状態となっている。この凹部1bに回転伝達部材18のカバー3側端部の内周面に形成された凸部18fが係合して連結部が形成されている。
【0108】
なお、第1実施形態でも、グリップ側回転体1aのカバー3側端部に凹部1bが形成され、その部分の外周側に回転伝達部材18のケース2側の端部が配置され、この端部の内周面に形成された凸部18fが係合して連結部が形成されている。しかし、第1実施形態では、グリップ側回転体1aの端部がカバー3ではなく、回転伝達部材18に当接する状態となっており、上述のようにカバー3とグリップ側回転体1aとの間に回転伝達部材18が介在している。
【0109】
第2実施形態では、カバー3のカバー貫通孔31の周囲に設けられたテーパ面32が、グリップ側回転体1aの外側となる位置に配置され、凸部18fを除いてグリップ側回転体18の外側に配置される回転伝達体18のテーパ面18dが上述のテーパ面32にグリップ側回転体1aの外側で当接するようになっている。また、テーパ面18dとテーパ面32との当接部分の位置より、グリップ側回転体1aのカバー3側の端部の方が、カバー3側に突出している。
第2実施形態のアクセル装置は、カバー3、回転伝達体18およびグリップ側回転体1aの形状以外の構成が、第1実施形態のアクセル装置と同様の構成となっており、第1実施形態のアクセル装置と同様の作用効果を奏することができる。
【0110】
第2実施形態のアクセル装置においては、グリップ側回転体1aと、カバー3との間に、回転伝達部材18が介在した状態とならず、グリップ側回転体1aがカバー3に当接しているので、基本的に回転伝達部材18がグリップ側回転体1aの外周側に配置されることになり、外部からの異物の侵入が難しくなる。また、グリップ側回転体1aの凹部1bと回転伝達部材18の凸部18fとの連結部分においては、ハンドルバー10が挿入される内周側から異物が混入する虞があるが、これら連結部分や当接部分が、第1実施形態の場合よりも、摩擦部材16からの距離が遠くなっており、摩擦部材16とグリップ側回転体1aとの間に異物が浸入するのをさらに抑制することができる。
【0111】
すなわち、第1実施形態のグリップ側回転体1aと回転伝達部材18の連結部に対して、第2実施形態のグリップ側回転体1aと回転伝達部材18の連結部が摩擦部材16からより遠くなっていることによって、摩擦部材16とグリップ側回転体1aとの間への異物の侵入を抑制している。以上のことから、第2実施形態のアクセル装置では、第1実施形態のアクセル装置より、さらに、摩擦部材16と、グリップ側回転体1aとの間への異物の侵入を抑制することができる。これにより、第2実施形態のアクセル装置の方が、より安定した摩擦力(トルク特性)を得られる可能性が高くなる。また、摩擦部材16とのグリップ側回転体1aとが摩擦する摩擦面の部分に異物が入ることによるスティックの発生を抑制することができる。
【0112】
また、上記摩擦付与機構を有するアクセル装置を自動二輪車や3輪や4輪のバギーや電動自転車、スノーモービル、水上バイク、小型船外機等で用いられるアクセルグリップを有するものに用いたが、アクセルペダルを用いるものに応用してもよい。この場合にアクセルペダルの操作を各種伝動部材によりグリップ側回転体1aの回転に変換する必要がある。