(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5777645
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】携帯端末機の文字入力方法及びこれをサポートする携帯端末機
(51)【国際特許分類】
H03M 11/08 20060101AFI20150820BHJP
G06F 3/023 20060101ALI20150820BHJP
H03M 11/04 20060101ALI20150820BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
G06F3/023 310K
G06F3/023 310L
G06F3/041 590
【請求項の数】15
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2012-556970(P2012-556970)
(86)(22)【出願日】2011年3月8日
(65)【公表番号】特表2013-522714(P2013-522714A)
(43)【公表日】2013年6月13日
(86)【国際出願番号】KR2011001584
(87)【国際公開番号】WO2011111976
(87)【国際公開日】20110915
【審査請求日】2014年3月3日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0022505
(32)【優先日】2010年3月12日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】セ・フアン・パク
(72)【発明者】
【氏名】スン・ウク・パク
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン・ジュン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジ・ホン・イ
【審査官】
西田 聡子
(56)【参考文献】
【文献】
韓国公開特許第10−2010−0024471(KR,A)
【文献】
特開2008−282380(JP,A)
【文献】
特開2010−033272(JP,A)
【文献】
特開2009−064437(JP,A)
【文献】
特表2009−545830(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/145428(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/023
G06F 3/041
H03M 11/04
H03M 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの子音と母音を有する文字入力領域を含む画面を表示する過程と、
前記文字入力領域に含まれた子音と母音とを選択する少なくとも二つのキーアイコンをマルチタッチすることによるマルチタッチイベントを収集する過程と、
前記マルチタッチイベントを基盤として選択されたキーアイコンを統合し、特定文字を入力完了前にあらかじめ表示する表示過程と、
を含み、
前記マルチタッチが維持された状態で、前記マルチタッチのうち前記文字入力領域中に前記子音が位置した地点でタッチが一定方向に移動して発生するドラッグイベントを収集する過程をさらに含み、
前記表示過程は、前記子音が位置した地点で発生するドラッグイベントを収集する場合、前記ドラッグイベントの方向により画を追加した母音と、前記マルチタッチ時に選択された子音及び母音とを結合した文字を表示する
ことを特徴とする携帯端末機の文字入力方法。
【請求項2】
ドラッグイベントを収集する前記過程は、
前記マルチタッチのうち前記文字入力領域中に前記母音が位置した地点でタッチが一定方向に移動して発生するドラッグイベントを収集する過程と、
前記マルチタッチのうち、前記子音及び母音のうち少なくとも一つが位置した地点で一定方向にドラッグが発生した後、再び前記子音及び母音のうち少なくとも一つが位置した地点にドラッグされて復帰する往復ドラッグイベントを収集する過程と、
のうち少なくとも一つの過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項3】
前記表示過程は、
前記子音が位置した地点で発生するドラッグイベントを収集する場合、母音「
【数1】
」に前記ドラッグイベントの方向による母音の画の追加で生成される文字と、前記マルチタッチ時に選択された子音及び母音
とを結合した文
字を表示する過程と、
前記母音が位置した地点で発生するドラッグイベントを収集する場合、前記選択された母音に前記ドラッグイベントの方向への画を追加した文字と、前記マルチタッチ時に選択された子音を結合した文字とを表示する過程と、
前記選択された子音を基準として発生するドラッグイベントの方向によって母音「
【数2】
」に母音の画を追加する過程と、
前記選択された母音を基準として発生するドラッグイベントの方向によって該当母音に画を追加する過程と、
前記画が追加された母音と、前記子音及び前記母音「
【数3】
」に追加された画を結合した文字を表示する過程と、
前記往復ドラッグイベントの発生時の母音「
【数4】
」と、前記往復ドラッグイベントの方向への画追加及び母音「
【数5】
」を含む複母音と、前記マルチタッチ時に選択された子音及び母音を含む文字とを統合して表示する過程であることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項4】
複子音生成モードを活性化する過程をさらに含み、
前記表示過程は、
前記複子音生成モードの活性化時、前記マルチタッチイベントによって母音及び子音が選択されれば、選択された子音を複子音として表示する過程であることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項5】
前記文字入力領域を表示する過程は、
「
【数6】
」、「
【数7】
」及び「
【数8】
」を含む母音領域を表示する過程と、
「
【数9】
、
【数10】
、
【数11】
、
【数12】
、
【数13】
、
【数14】
、
【数15】
、
【数16】
、
【数17】
、
【数18】
、
【数19】
、
【数20】
、
【数21】
、
【数22】
」を含む子音領域を表示する過程と、
複子音を入力するための「
【数23】
」キーアイコンを表示する過程と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項6】
タッチ解除イベントの発生時、前記統合された特定文字を入力する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項7】
前記マルチタッチが維持された状態で特定方向にドラッグする場合、現在タッチ中であるキー値及びドラッグ方向によって完成できる少なくとも一つの完成文字を入力完了前に表示する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項8】
前記ドラッグ方向にイベントが発生した後、タッチ解除イベントの発生時、前記表示された少なくとも一つの完成文字のうち該当ドラッグ方向に表示された文字を入力する過程をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項9】
前記マルチタッチイベント及びドラッグイベントによる入力文字が既格納された文字データベースの目録にない場合、そのドラッグイベントを無視する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1から8のうち何れか一項に記載の携帯端末機の文字入力方法。
【請求項10】
少なくとも一つの子音及び母音を含む文字入力領域及び文字表示領域を表示する表示部と、前記表示部の上層に設けられてタッチイベントを生成するタッチパネルとを含むタッチスクリーンと、
前記タッチスクリーンから発生するタッチイベントによる文字表示を制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、前記文字入力領域に出力された子音と母音とを選択する少なくとも二つのキーアイコンをマルチタッチするマルチタッチイベントを収集し、収集されたマルチタッチイベントを基盤としてマルチタッチされたキーアイコンを統合した特定文字を表示するように制御し、さらに、前記マルチタッチが維持された状態で前記キーアイコンのうち子音が位置した地点で一定方向に発生するドラッグイベントを収集し、そのドラッグイベントを収集する場合、そのドラッグイベントの方向により画を追加した母音と、前記マルチタッチ時に選択された子音及び母音とを結合した文字を表示するように制御する
ことを特徴とする携帯端末機。
【請求項11】
前記マルチタッチイベント及び前記マルチタッチが維持された状態で発生するドラッグイベントを臨時格納するバッファをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の携帯端末機。
【請求項12】
前記バッファは、
前記マルチタッチが維持された状態で前記キーアイコンのうち子音が位置した領域で一定方向に発生するドラッグイベントと、
前記マルチタッチが維持された状態で前記キーアイコンのうち母音が位置した領域で一定方向に発生するドラッグイベントと、
前記マルチタッチが維持された状態で前記キーアイコンのうち子音及び母音が位置した領域で一定方向に発生する二つのドラッグイベントと、
前記マルチタッチが維持された状態で前記選択されたキーアイコンのうち少なくとも一つが位置した領域で一定方向にドラッグが発生した後、初めての位置に復帰するための往復ドラッグイベントと、
のうち少なくとも一つをさらに格納し、
前記制御部は、
前記子音が位置した地点でドラッグイベントが発生すれば、母音「
【数24】
」に前記ドラッグイベントの方向による母音の画を追加した文字と、前記マルチタッチ時に選択された子音及び母音を結合して表示するように制御し、
前記マルチタッチが維持された状態で、前記タッチ状態の母音が位置した領域で一定方向に発生するドラッグイベントを収集すれば、前記選択された母音に前記ドラッグイベントの方向への画を追加した文字と、前記マルチタッチ時に選択された子音で結合した文字とを表示するように制御し、
前記マルチタッチが維持された状態で、前記タッチ状態の子音が位置した領域で一定方向に発生するドラッグイベント、及び前記タッチ状態の母音が位置した領域で一定方向に発生するドラッグイベントを収集すれば、前記選択された子音を基準として発生するドラッグイベントの方向によって、母音「
【数25】
」に母音の画を追加し、前記選択された母音を基準として発生するドラッグイベントの方向によって、該当母音に画を追加した後、前記画が追加された母音と、前記子音及び前記母音「
【数26】
」に追加された画を含む文字を表示するように制御し、
前記往復ドラッグイベントを収集する場合、母音「
【数27】
」と、前記往復ドラッグイベントの方向への画及び母音「
【数28】
」を含む複母音と、前記マルチタッチ時に選択された子音及び母音を含む文字とを統合して表示するように制御することを特徴とする請求項11に記載の携帯端末機。
【請求項13】
前記文字入力領域に含まれた母音及び子音で生成可能な文字をデータベースに格納する格納部をさらに含み、
前記制御部は、
前記マルチタッチイベント及びドラッグイベントによる入力文字が前記格納部のデータベースの目録にない場合、そのドラッグイベントを無視するように制御することを特徴とする請求項12に記載の携帯端末機。
【請求項14】
前記制御部は、
文字入力モード選択によって前記選択された子音の複子音を入力するように制御することを特徴とする請求項10に記載の携帯端末機。
【請求項15】
前記制御部は、
前記マルチタッチが維持された状態で特定方向にドラッグする場合、現在タッチ中であるキー値及びドラッグ方向によって完成できる少なくとも一つの完成文字を入力完了前に表示するように制御し、
前記ドラッグ方向にイベントが発生した後、タッチ解除イベントの発生時、前記表示された少なくとも一つの完成文字のうち該当ドラッグ方向に表示された文字を入力するように制御することを特徴とする請求項10に記載の携帯端末機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末機に関し、特に、文字入力をより速くて便利に行うことができるようにサポートする携帯端末機の文字入力方法及びこれをサポートする携帯端末機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯可能な、多様な機能を提供する携帯端末機が広く普及している。このような携帯端末機の代表的な例として、個人情報端末機(PDA:Personal Digital Assistant)がある。前記PDAは、中央処理装置(CPU)、メモリ、オペレーティングシステム(OS:Operating System)、前記OSを基盤とする多様なプログラムと特定機器を備えており、前記構成を基盤として情報収集、格納、作成、検索機能を行うことができる。このような前記PDAは、携帯電話モジュールを搭載して音声通話及びデータ通信(インターネット利用)が可能な複合機として発展している。
【0003】
上述した携帯端末機は、タッチスクリーンを備えるが、前記タッチスクリーンは、表示部と、その上に設けられるタッチパネルとから構成される。このようなタッチスクリーンは、ユーザが指またはポインタを用いて表示部に出力されるアイコンをタッチする場合、該当アイコンにリンクされたアプリケーションを実行するか、該当アイコンにリンクされた文字などを表示部に出力するようにサポートする。ところが、前記タッチスクリーンは、携帯端末機に装着されるため、その大きさが制限を受けることになる。これにより、前記タッチスクリーンの上に出力されるキーマップは、大きさが制限を受けたり、キーの数字が限定されたりする等の制約がある。このような問題は、特に文字入力のための多くの個数のキーアイコンを含むキーマップでさらに著しく現れる。したがって、前記キーマップの大きさは拡張し、キーの個数は減らしながらも、速くて便利な文字入力を可能とする多様な方法の摸索が必要な状況である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、マルチタッチが可能なタッチスクリーンを基盤として、多様な文字をより速くて便利に入力できるようにサポートする携帯端末機の文字入力方法、及びこれをサポートする携帯端末機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述したような目的を達成するための本発明の好ましい実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法は、文字作成または編集のための文字入力領域を含む画面を出力する過程と、前記文字入力領域に含まれた子音と母音をマルチタッチすることによるタッチイベントを収集する過程と、前記マルチタッチされた子音及び母音を統合して一つの文字として入力する入力過程と、を含むことを特徴とする。
【0006】
上述したような目的を達成するための本発明の好ましい実施形態に係る携帯端末機は、文字作成または編集のための文字入力領域、及び入力された文字を出力する文字表示領域を含む画面を出力する表示部と、前記表示部の上層に設けられ、タッチイベントを生成するタッチパネルを含むタッチスクリーンと、前記タッチスクリーンから発生するタッチイベントによる文字入力を制御する制御部と、を含み、前記制御部は、前記文字入力領域に出力された子音及び母音をマルチタッチするマルチタッチイベントの収集時に収集されたマルチタッチイベントを統合した文字を入力するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法及び携帯端末機によれば、マルチタッチを基盤として多様な文字をより速くて便利に入力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る携帯端末機の構成を概略的に示したブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法を説明するためのフローチャートである。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図5】本発明の第3実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図6】本発明の第4実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図7】本発明の第5実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図8】本発明の第6実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図9】本発明の第7実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図10】本発明の第8実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【
図11】本発明の第9実施形態に係る文字入力過程を説明するための画面例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付した図面を参照して本発明に係る好ましい実施形態について詳細に説明する。下記の説明では、本発明の実施形態に係る動作を理解するのに必要な部分だけが説明され、それ以外の部分の説明は、本発明の要旨を不明瞭にしないように省略されることに留意すべきである。
【0010】
以下にて説明する本明細書および請求範囲に使用された用語や単語は、通常的または辞書的な意味として限定して解釈されてはならず、発明者は自身の発明を最も最善の方法により説明するために、用語の概念として適切に定義できるという原則に立って、本発明の技術的思想に符合する意味および概念として解釈されなければならない。したがって、本明細書に記載された実施形態および図面に示された構成は、本発明の最も好ましい実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想の全てを代弁するものではない。本出願時点においてこれらを代替することができる多様な均等物と変形例があり得ることを理解しなければならない。
【0011】
説明に先立ち、以下の説明でタッチイベントは、ユーザがタッチパネルをタッチする動作により発生するイベントであって、タッチされた地点の座標値と、タッチの形態、例えば、タッチダウン、タッチ解除、ドラッグなどを区分する値を含むものであると説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る携帯端末機の構成を概略的に示したブロック図である。
【0013】
前記
図1を参照すれば、本発明の携帯端末機100は、無線周波数部110、入力部120、オーディオ処理部130、タッチスクリーン140、格納部150、及び制御部160を含んでもよい。
【0014】
このような構成を有する本発明の携帯端末機100は、格納部150に格納された特定キーマップをタッチスクリーン140の上に出力することができ、ユーザがタッチスクリーン140の少なくとも二つの地点をマルチタッチする方式でタッチする場合、タッチされた領域に割り当てられたキーの組合に基づいて特定文字を入力することができるようにサポートする。これにより、ユーザは、文字入力をより速く容易に行うことができる。以下、前記各構成の役割および機能について、さらに詳細に説明する。
【0015】
前記無線周波数部110は、音声通話のための通信チャネルの形成、及び映像や画像の送信またはデータの送信のための通信チャネルの形成などを制御部160の制御下で行う。すなわち、無線周波数部110は、音声通話チャネル、データ通信チャネル、及び画像通話チャネルなどを移動通信システム間に形成する。これのために、前記無線周波数部110は、送信される信号の周波数を上昇変換及び増幅する無線周波数の送信部と、受信される信号の周波数を低雑音増幅及び下降変換する無線周波数の受信部などを含んでもよい。前記無線周波数部110の運用のために前記携帯端末機100は、多様な情報、例えば、電話帳情報などを表示部141に出力するように制御することができる。このような前記無線周波数部110の構成は、前記携帯端末機100が移動通信機能をサポートする場合に含まれる構成であって、前記携帯端末機100が移動通信機能を支援しない場合には省略してもよい。一方、ユーザは、無線周波数部110の運用のために電話帳に格納された他の携帯端末機のユーザ情報を選択するか、他の携帯端末機のユーザ情報に対応する数字入力を行うことができる。特に、別途のキーボタンやキーパッドなしでフルタッチスクリーンで支援される携帯端末機100は、無線周波数部110の運用のためにタッチスクリーン140の上に文字を含むキーマップを出力することができる。ここで、キーマップは、ハングル文字キーマップ、3×4キーマップ、4×3キーマップ、Qwertyキーマップ等であってもよい。ユーザは、前記ハングル文字キーマップを用いて文字を作成し、前記無線周波数部110を用いて作成された文字を他の携帯端末機に送信することができる。
【0016】
前記入力部120は、数字または文字情報の入力を受けて、各種機能を設定するための複数の入力キー及びファンクションキーを含む。前記ファンクションキーは、特定機能を行うように設定された方向キー、サイドキー及びショートカットキー等を含んでもよい。前記入力部120は、前記携帯端末機100がフルタッチスクリーンを採用する場合、別途のキーボタンやキーパッドを採用せずに、ケースの一側に形成されるサイドキーだけを含む。一方、入力部120の機能をサポートする構成は、前記携帯端末機100がタッチスクリーン140を採用する場合、表示部141に出力される複数のキーアイコンを含むキーマップと、キーマップによるタッチパネル143のセッティングによって実現される。前記キーマップは、ハングル文字キーマップ、Qwertyキーマップ、3×4キーマップ、4×3キーマップ、メニューマップ、ソフトキーマップなどを含んでもよい。特に、本発明の入力部120は、ハングル文字キーマップの特定モードを選択できるキー、例えば、文字入力モード選択キーを含む。前記特定モードは、前記ハングル文字キーマップに含まれた特定文字をモード選択によって、多様な方式で利用できるようにサポートする文字入力モードである。前記文字入力モードに対して後述する画面例示図等によってさらに詳細に説明する。
【0017】
前記オーディオ処理部130は、通話時に送受信されるオーディオデータ、受信されたメッセージに含まれたオーディオデータ、及び格納部150に格納されたオーディオファイル再生によるオーディオデータなどを出力するためのスピーカー(SPK)と、通話時にユーザの音声またはその他のオーディオ信号を収集するためのマイク(MIC)とを含む。このようなオーディオ処理部130は、キーマップが切り替えられる場合、これをアラームすることができ、切り替えられたキーマップで特定文字がタッチによって選択される場合、選択を知らせる特定音を出力することができる。そして、前記オーディオ処理部130は、本発明の実施形態に係るハングル文字キーマップ上でマルチタッチによって文字入力が行われる場合、一般の文字選択による特定音と区分されるように出力することができる。このようなオーディオ処理部130の特定音及びアラームなどは、ユーザ選択によって省略されてもよい。
【0018】
前記タッチスクリーン140は、表示部141とタッチパネル143を含む。このようなタッチスクリーン140は、表示部141の全面にタッチパネル143が配置される構造を有する。前記タッチスクリーン140の大きさは、タッチパネル143の大きさによって決定される。例えば、前記タッチスクリーン140は、表示部141の全面を覆うように形成されるフルスクリーン形態で提供される。
【0020】
前記タッチパネル143は、表示部141の上層に配置されて表示部141に出力される特定イメージや、特定項目をユーザが指示するために一定領域をタッチする場合、それに対応するタッチイベントを生成するようにサポートする構成である。このようなタッチパネル143は、表示部141に出力されたハングル文字キーマップの各キーの有効タッチ領域をセッティングし、該当有効タッチ領域でタッチイベントが発生する場合、これを制御部160に伝達することができる。例えば、前記タッチパネル143は、特定キー選択のためのタッチダウンイベント、タッチダウン状態で特定方向に移動するドラッグイベント、タッチダウン状態を解除する場合に発生するタッチ解除イベントを生成し、制御部160が管理するバッファ153に伝達することができる。ここで、前記タッチパネル143は、マルチタッチが可能なように一定領域、例えば、表示部141のセル単位でタッチセンサが配置される。これにより、前記タッチパネル143は、ユーザがタッチパネル143の上で行う多様なマルチタッチを認識し、認識されたタッチイベントを前記バッファ153に伝達することができる。
【0021】
前記格納部150は、本発明の実施形態に係る機能動作に必要なアプリケーションをはじめとして、前記携帯端末機100がタッチスクリーン140で形成される場合、タッチスクリーン140の運用のためのキーマップを含んでもよい。前記キーマップは、キーボードマップや、3×4キーマップ、Qwertyキーマップ等であってもよく、現在活性化されているアプリケーションの運用制御のための制御キーマップであってもよい。また、キーマップは、現在活性化されているアプリケーションの運用制御のためのメニューマップであってもよく、携帯端末機100が提供する多様なメニューを目録として有するメニューマップであってもよい。特に、前記キーマップは、前述したハングル文字キーマップと、ハングル文字キーマップに含まれた母音を多様な入力方式で選択できる文字入力モード選択キーに対応するキーアイコンを含んでもよい。ここで、前記文字入力モード選択キーに対応するキーアイコンは、設計者の意図によって省略されてもよい。このような前記格納部150は、大きくプログラム領域とデータ領域とを含んでもよい。
【0022】
前記プログラム領域は、携帯端末機100の起動および上述した各構成の運用のためのオペレーティングシステム(OS、Operating System)と、多様なファイルを再生するためのアプリケーション、例えば、前記携帯端末機100の機能支援の有無による通話機能支援のためのアプリケーション、インターネットサーバに接続するためのウェブブラウザー、その他の音源を再生するためのMP3アプリケーション、写真などを再生するためのイメージ出力アプリケーション、動画再生アプリケーションなどを格納することができる。特に、本発明のプログラム領域は、文字作成プログラム151を含む。前記文字作成プログラム151は、メッセージ作成機能、テキスト作成と編集機能、特定コンテンツに文字挿入機能などをサポートすることができる。
【0023】
前記文字作成プログラム151は、ユーザが文字作成のためのメニュー選択時に活性化されるプログラムである。このような文字作成プログラム151は、入力信号による多様なキーマップ、例えば、数字及び特殊文字キーマップ、英文字キーマップ、ハングル文字キーマップのうちいずれか一つを出力できるようにサポートするルーチン、前記ハングル文字キーマップに含まれた特定文字を基盤として特定機能を行えるようにサポートするアイコン出力ルーチンと、キーマップ上で発生するタッチイベントをバッファリングするルーチンと、タッチ又はマルチタッチによってバッファリングされたタッチイベントを基盤として特定文字を入力し、表示部141に出力するように制御するルーチンと、を含んでもよい。ここで、前記文字作成プログラム151は、その他の多様な国家の言語に基づいて設計された文字キーマップをさらに含んでもよい。
【0024】
前記アイコン出力ルーチンは、トグル方式によって文字入力モード選択方式を切り替えるようにサポートすることができ、または、各文字入力モード選択を支援できる多様なアイコンを出力することができる。前記各入力モード運用に対しては、後述する画面例示図を参照してより詳細に説明する。
【0025】
前記データ領域は、携帯端末機100の使用によって発生するデータが格納される領域であって、電話帳情報、ウィジェット機能による少なくとも一つのアイコン及び多様なコンテンツを格納することができる。また、前記データ領域は、前記表示部141がタッチスクリーン140に含まれるように製作される場合、タッチスクリーン140を通じて入力されるユーザ入力を格納することができる。特に、本発明のデータ領域は、上述した多様なキーマップを格納し、前記制御部160の制御によって該当キーマップを表示部141に出力することができる。そして、前記データ領域の一部領域は、制御部160の管理によるバッファ153領域として提供される。ここで、前記バッファ153の位置は、前記格納部150を物理的に実現したメモリの一定領域であってもよく、また、制御部160内に位置してもよい。
【0026】
前記制御部160は、前記携帯端末機100の各構成に電源供給を制御して初期化過程を行うように支援し、初期化過程が完了すれば、各構成に対して本発明の実施形態に係るハングル文字キーマップ基盤の文字入力をサポートすることができる。これをより詳細に説明すれば、前記制御部160は、文字作成のためのメニューが選択されれば、格納部150に格納された文字作成プログラム151をロードし、文字作成のための環境をタッチスクリーン140に出力するように制御することができる。すなわち、前記制御部160は、文字入力領域、文字表示領域を含む文字作成画面を表示部141に出力するように制御し、前記文字入力領域に対応する領域に位置したタッチパネル143を特定キーマップに対応するようにセッティングすることができる。そうすると、ユーザは、前記文字入力領域に出力された特定キーマップ、例えば、ハングル文字キーマップを用いて文字入力のためのタッチイベントの生成を行うことができる。
【0027】
ここで、前記制御部160は、前記タッチパネル143でタッチイベントが発生すれば、発生したタッチイベントをバッファ153に格納し、タッチ解除イベントが入力された後、バッファ153に格納されたタッチイベントを確認して文字入力を行うように制御することができる。すなわち、ユーザが14字の子音のうち1文字と、3字の母音のうち1文字とを同時にタッチする場合、該当文字に対応するタッチイベントをバッファ153に格納し、タッチ解除イベントが発生すれば、同時にタッチされた2文字の合成により生成された文字を文字表示領域に出力するように制御することができる。すなわち、制御部160は、バッファ153に格納されたタッチイベントを確認し、キーマップに含まれた複数のキーアイコンを選択するタッチイベントが格納された場合、既設定された情報によって該当キーアイコンに対応する文字を組み合わせて特定文字を生成できるようにサポートする。
【0030】
上述したように、本発明の実施形態に係る携帯端末機100は、文字入力モード選択によって多様な文字入力をより速くて便利に行うことができるようにサポートすることができる。
【0031】
以上では、本発明の携帯端末機の構成と役割に対して説明した。次に、
図2を参照して、本発明の実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法を説明する。
【0032】
図2は、本発明の実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法を説明するためのフローチャートである。
【0033】
前記
図2を参照すれば、本発明の文字入力方法は、携帯端末機100の制御部160が、供給される電源を用いて携帯端末機100の各構成の初期化過程及び起動過程を行った後、既設定されたスケジュール情報によって201ステップのように待機画面を出力するように制御することができる。
【0034】
その後、前記制御部160は、ユーザ入力によって入力信号が発生する場合、203ステップで該当入力信号が文字作成プログラム151を活性化するための入力信号であるか否かを確認することができる。ここで、前記制御部160は、前記入力信号が文字作成プログラム151を活性化するための入力信号ではない場合、205ステップに分岐して入力信号に該当する携帯端末機100の機能を行うように制御することができる。例えば、前記制御部160は、携帯端末機100が提供する通信機能、ファイル再生機能、ファイル検索機能、インターネット接続機能など多様な機能を該当入力信号によって行うように制御することができる。
【0035】
一方、前記203ステップで入力信号が文字作成プログラム151の活性化のための入力信号である場合、前記制御部160は、207ステップに分岐して文字作成画面を出力することができ、特に、文字作成のためのキーマップを表示部141に出力するように制御することができる。ここで、前記制御部160は、ユーザ設定または携帯端末機100を設計する設計者の設定によって、特定キーマップ、例えば、ハングル文字キーマップを出力することができる。そうすると、前記制御部160は、前記ハングル文字キーマップに対応するタッチパネル143の領域をタッチイベント発生有効領域としてセッティングすることができる。
【0036】
次に、前記制御部160は、209ステップで前記ハングル文字キーマップが出力されたタッチスクリーン140の上でタッチ又はマルチタッチダウンイベントが発生するか否かを確認することができる。ここで、別途のタッチ又はマルチタッチダウンイベントが発生しない場合、前記制御部160は、207ステップの前に分岐して以下の過程を繰り返して行うことができる。ここで、前記制御部160は、文字作成終了のための入力信号が発生する場合、前記文字作成画面を除去して前記201ステップの前に分岐するように制御してもよい。
【0037】
一方、前記209ステップで特定文字を指示するタッチ又はマルチタッチダウンイベントが発生する場合、前記制御部160は、211ステップで生成されたタッチ又はマルチタッチダウンイベントをバッファ153にバッファリングするように制御する。そして、213ステップで前記制御部160は、マルチタッチダウンが維持された状態で、マルチタッチダウンイベントのうち少なくとも一つのタッチダウンイベントが発生した地点を基準として特定方向のドラッグイベントが発生し、その後、タッチ解除が発生するか否かを確認することができる。前記213ステップで設定された方向にドラッグが発生した後、タッチ解除が発生すれば、前記制御部160は、前記バッファ153にバッファリングされたタッチダウンイベントと前記ドラッグイベントによる文字入力を行うように制御することができる。すなわち、前記制御部160は、タッチスクリーン140上の第1位置で発生する第1Tap動作と、タッチスクリーン140上の第2位置で発生し、Tap動作後に連続的にDrag動作が発生することによる「Tap−Drag」動作に対応するタッチイベント(タッチダウンイベント及びドラッグイベント)が発生する場合、前記「Tap and Tap−Drag」によって選択された文字の組み合わせで特定文字入力を行うように制御することができる。また、前記制御部160は、タッチスクリーン140上の第1位置で第1Tap動作後に連続的にDrag動作が発生することによる第1Tap−Drag動作に対応するタッチイベントと、第2位置で第2Tap動作後に連続的にDrag動作が発生することによる第2Tap−Drag動作が、マルチタッチが維持された状態で発生すれば、該当タッチイベントによる文字入力を行うように制御することができる。
【0038】
一方、前記213ステップでドラッグ動作によるドラッグイベントが発生しない場合、前記制御部160は、217ステップに分岐してドラッグイベントなしでタッチ解除イベントが発生するか否かを確認することができる。ここで、ドラッグイベントなしでタッチ解除イベントが発生すれば、前記制御部160は、219ステップに進んで、バッファ153にバッファリングされたマルチタッチイベント、すなわち「Tap and Tap」による文字入力を制御することができる。一方、前記217ステップでタッチ解除イベントが発生しない場合、前記制御部160は、213ステップの前に分岐して以下の過程を繰り返して検査するように制御することができる。
【0039】
前記215ステップ及び219ステップの後、前記制御部160は、221ステップに進んで、文字入力終了のための入力信号生成が発生するか否かを確認することができる。そして、別途の文字入力終了のための入力信号発生がない場合、前記制御部160は、207ステップの前に分岐して以下の過程を繰り返して行うように制御することができる。
【0040】
上述したように、本発明の実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法は、マルチタッチを基盤として発生するタッチイベント、例えば、「Tap and Tap」、「Tap−Drag and Tap」、「Tap−Drag and Tap−Drag」によって特定文字入力を行うことができるようにサポートすることができる。そして、本発明の携帯端末機の文字入力方法は、マルチタッチを基盤としてマルチタッチされた状態で、特定方向にドラッグする場合に完成できる特定文字の例を該当ドラッグ方向によって文字入力の完了前にあらかじめ表示することにより、ユーザがどのような文字を入力できるかをより容易に認識できるようにサポートすることができる。そして、本発明の文字入力方法は、ユーザが特定方向にドラッグした後、タッチ解除を行えば、該当方向に表示された文字が入力されるようにサポートすることができる。
【0041】
このような特定文字入力に対して、以下で図面を参照してより詳細に説明する。
【0042】
図3は、本発明の第1実施形態に係る携帯端末機の文字入力を説明するための画面例示図である。説明に先立って
図3に示された文字入力は、「Tap and Tap−Drag」入力による文字入力を説明するためのものである。
【0046】
一方、上述した説明では、前記制御部160が母音と子音を選択するためのマルチタッチイベントを生成すれば、子音の位置を基準として入力できる予定入力文字を出力することと説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。すなわち、前記予定入力文字出力は、設計者の意図やユーザの設定調整などによって省略されてもよい。
【0047】
上述したように、本発明の携帯端末機100は、マルチタッチを基盤として特定子音と特定方向に対するドラッグ及び特定母音を基盤として複雑な文字を素早く便利に入力することができるようにサポートすることができる。
【0048】
図4は、本発明の第2実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法を説明するための画面例示図である。
【0051】
図5は、本発明の第3実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法を説明するための画面例示図である。
【0055】
図6は、本発明の第4実施形態に係る携帯端末機の文字入力を説明するための画面例示図である。
【0058】
図7は、本発明の第5実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法を説明するための画面例示図である。
【0061】
図8は、本発明の第6実施形態に係る携帯端末機の文字入力を説明するための画面例示図である。
【0064】
図9は、本発明の第7実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法を説明するための画面例示図である。このような
図9は、「Tap and Tap」による文字入力の一例を示す。
【0067】
図10は、本発明の第8実施形態に係る携帯端末機の文字入力による文章の入力例を示す図面である。
【0068】
前記
図10を参照すれば、ユーザは、メニュー項目で文字作成のためのプログラムを活性化できるメニューを選択するか、文字作成プログラム151の活性化のために割り当てられたホットキーを選択することができる。そうすると、携帯端末機100は、文字入力領域146と文字表示領域145とを含む画面を表示部に出力することができる。
【0075】
上述したように、本発明の実施例に係る携帯端末機の文字入力は、特定子音と特定母音をマルチタッチし、特定子音または特定母音が選択された位置で特定方向へのドラッグイベントを生成すれば、生成されたタッチイベントを統合して複雑な文字の入力を容易に処理できるように支援することができる。
【0076】
図11は、本発明の第9実施形態に係る携帯端末機の文字入力を説明するための画面例示図である。前記
図11は、「Tap−Drag and Tap−Drag」基盤の文字入力を示す。
【0079】
要約すれば、本発明の実施形態に係る携帯端末機の文字入力方法は、特定文字入力モードが活性化された状態で、キーマップ上で複数のキーアイコンが選択されるマルチタッチイベントによって特定文字、例えば、複子音入力をサポートすることができる。すなわち、本発明の制御部160は、「Tap and Tap」方式のマルチタッチによって特定文字入力をサポートすることができる。また、本発明は、「Tap−Drag and Tap」方式または「Tap and Tap−Drag」方式のマルチタッチによって、複雑な文字入力を簡単に入力するようにサポートする。そして、本発明の「Tap−Drag and Tap−Drag」方式を通じて複雑な複母音の入力を簡単に入力するようにサポートすることができる。ここで、前記「and」を基準として左側及び右側は、それぞれのタッチ入力を意味する。
【符号の説明】
【0080】
100 携帯端末機
110 無線周波数部
120 入力部
130 オーディオ処理部
140 タッチスクリーン
141 表示部
143 タッチパネル
145 文字表示領域
146 文字入力領域
150 格納部
151 文字作成プログラム
153 バッファ
160 制御部