特許第5777656号(P5777656)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5777656
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】基板支持装置及び基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20150820BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20150820BHJP
【FI】
   H01L21/68 N
   H01L21/302 101B
   H01L21/302 101G
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-79038(P2013-79038)
(22)【出願日】2013年4月5日
(65)【公開番号】特開2014-13882(P2014-13882A)
(43)【公開日】2014年1月23日
【審査請求日】2013年4月5日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0072522
(32)【優先日】2012年7月3日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513082708
【氏名又は名称】ギガレーン カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン サンコン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒャンウォン
(72)【発明者】
【氏名】シン ユシク
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−225775(JP,A)
【文献】 特開2011−114178(JP,A)
【文献】 特開昭63−236328(JP,A)
【文献】 特開2000−208439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/67−21/687
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に基板が支持され、冷却ガスが通過する複数の供給管が形成された下板と、
前記下板の上に脱着自在に設けられ、前記下板に支持される基板の上面を露出させるポケットが形成された上板と、
前記下板に結合され、前記上板と前記下板との間及び前記基板と前記下板との間にそれぞれ冷却空間を形成する封止部材と、
を備え
前記上板は前記下板の上部及び側面を取り囲み、前記下板の側面と前記上板の側壁との間には前記冷却ガスが通過する流路を形成し、
前記封止部材は前記基板と前記上板との間を封止することを特徴とする基板支持装置。
【請求項2】
前記上板には前記下板が収容される凹状の収容部が設けられ、前記収容部の直径は前記下板の直径よりも大きく、前記下板の側面と前記収容部の側壁との間に前記流路を形成して、前記流路を介して前記冷却ガスが前記上板の背面の縁部に供給されるようにすることを特徴とする請求項に記載の基板支持装置。
【請求項3】
上部に基板が支持され、冷却ガスが通過する複数の供給管が形成された下板と、
前記下板の上に脱着自在に設けられ、前記下板に支持される基板の上面を露出させるポケットが形成された上板と、
前記下板に結合され、前記上板と前記下板との間及び前記基板と前記下板との間にそれぞれ冷却空間を形成する封止部材と、
を備え、
前記上板は前記下板の上部を覆い、前記封止部材は前記基板と前記上板との間を封止し、
前記上板の縁部と前記下板の縁部との間に配設される封止リングを備えることを特徴とする基板支持装置。
【請求項4】
前記冷却空間は、前記基板と前記下板との間に形成される第1冷却空間と、前記上板と前記下板との間に形成される第2冷却空間と、を備え、
前記下板は、前記冷却ガスを前記第1冷却空間に供給する第1供給管と、前記冷却ガスを前記第2冷却空間に供給する第2供給管と、を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の基板支持装置。
【請求項5】
前記下板は、前記封止部材の下部の一部が嵌着されるリング状の収容溝を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の基板支持装置。
【請求項6】
前記封止部材は、前記収容溝に嵌入する下部と、前記収容溝の上部側に突出する上部と、を備え、
前記上部の外側が前記上板に接し、内側が前記基板に接して、前記冷却ガスが前記基板と前記上板との間の空間に流出されることを防ぐことを特徴とする請求項に記載の基板支持装置。
【請求項7】
前記封止部材の前記上部の断面幅は、前記下部の断面幅よりも大きいか、等しいか、あるいは小さいことを特徴とする請求項に記載の基板支持装置。
【請求項8】
前記封止部材の前記上部の断面形状は、上部側が左右に分岐された形状、多角形、円形または長円形であることを特徴とする請求項に記載の基板支持装置。
【請求項9】
前記封止部材の前記下部は、上下方向に断面幅が等しいか、あるいは、下方に進むにつれて断面幅が増大することを特徴とする請求項に記載の基板支持装置。
【請求項10】
前記封止部材は、前記基板に接触される第1封止部材と、前記上板に接触される第2封止部材と、を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の基板支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板支持装置及び基板処理装置に係り、さらに詳しくは、複数枚の基板に伝熱ガスを供給して伝熱効率を高めることのできる基板支持装置及び基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体、発光ダイオード(LED)、フラットパネルディスプレイ装置の製造に用いられるプラズマ処理装置は、反応チャンバー内に電界及び磁界を形成してプラズマを発生させ、そのプラズマを用いて各種の工程を行う装置である。従来のプラズマ処理装置は基板を固定する基板支持装置を有しており、特に、生産性を向上させるべく、多数枚の基板を同時に固定して処理する基板支持装置を有している。このようなプラズマ処理中に、基板支持装置に取り付けられた基板はプラズマの温度によって昇温され、それが過剰に昇温すると工程不良などが発生する虞がある。
【0003】
このような問題点に鑑みて、本発明の出願人が登録権者である下記の特許文献1には、流路を形成して冷却ガスを供給することにより、基板の温度を所定の範囲内に保持する基板支持装置の構造が開示されている。このとき、基板支持装置には、基板チャックの上部に位置する下板と、前記下板の上面に結合されて基板の上面を露出させ、前記下板から離れて下板を介して供給される冷却ガスが基板の底面に供給されるようにする上板と、が設けられている。
【0004】
前記上板及び下板は互いにボルトなどによって組み合わせられ、これらの間に冷却ガスの供給を制限する多数のOリングが介装されている。多数のOリングによって前記下板の流路を介して供給された冷却ガスが基板の背面に接するように供給可能であるが、多数のOリングによって前記上板の下部には冷却ガスが供給できなくなり、上板の昇温を防ぐことはできなかった。このような上板の昇温は、基板の上面を露出させる上板の開口部の周りの基板温度にバラツキを生じさせる原因となり、プラズマエッチングのために基板に形成されたフォトレジストパターンの不均一な硬化や焼き付きが発生して工程不良を引き起こす虞がある。
【0005】
また、多数のOリングを用いることに起因して、下板と上板との組み合わせ時にOリングの位置が変わる確率が高くなって組み合わせの際に細かい注意が求められ、しかも、コストが高騰するという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10−0734016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、基板だけではなく、基板支持装置そのものの温度を所定の範囲内に保持することのできる基板支持装置及び基板処理装置を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、基板支持装置を簡単に取り付けることができ、しかも、Oリングの数を減らしてコストを節減することのできる基板支持装置及び基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態に係る基板支持装置は、上部に基板が支持され、冷却ガスが通過する複数の供給管が形成された下板と、前記下板の上に脱着自在に設けられ、前記下板に支持される基板の上面を露出させるポケットが形成された上板と、前記下板に結合され、前記上板と前記下板との間及び前記基板と前記下板との間にそれぞれ冷却空間を形成する封止部材と、を備えることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記上板は前記下板の上部及び側面を取り囲み、前記下板の側面と前記上板の側壁との間には前記冷却ガスが通過する流路を形成し、前記封止部材は前記基板と前記上板との間を封止する。
【0011】
また、好ましくは、前記上板には前記下板が収容される凹状の収容部が設けられ、前記収容部の直径は前記下板の直径よりも大きく、前記下板の側面と前記収容部の側壁との間に前記流路を形成して、前記流路を介して前記冷却ガスが前記上板の背面の縁部に供給されるようにする。
【0012】
さらに、好ましくは、前記上板は前記下板の上部を覆い、前記封止部材は前記基板と前記上板との間を封止し、前記基板支持装置は、前記上板の縁部と前記下板の縁部との間に配設される封止リングを備える。
【0013】
さらに、好ましくは、前記冷却空間は、前記基板と前記下板との間に形成される第1冷却空間と、前記上板と前記下板との間に形成される第2冷却空間と、を備え、前記下板は、前記冷却ガスを前記第1冷却空間に供給する第1供給管と、前記冷却ガスを前記第2冷却空間に供給する第2供給管と、を備える。
【0014】
さらに、好ましくは、前記下板は、前記封止部材の下部の一部が嵌着されるリング状の収容溝を備える。
【0015】
さらに、好ましくは、前記封止部材は、前記収容溝に嵌入する下部と、前記収容溝の上部側に突出する上部と、を備え、前記上部の外側が前記上板に接し、内側が前記基板に接して、前記冷却ガスが前記基板と前記上板との間の空間に流出されることを防ぐ。
【0016】
さらに、好ましくは、前記封止部材の前記上部の断面幅は、前記下部の断面幅よりも大きいか、等しいか、あるいは小さい。
【0017】
さらに、好ましくは、前記封止部材の前記上部の断面形状は、上部側が左右に分岐された形状、多角形、円形または長円形である。
【0018】
さらに、好ましくは、前記封止部材の前記下部は、上下方向に断面幅が等しいか、あるいは、下方に進むにつれて断面幅が増大する。
【0019】
さらに、好ましくは、前記封止部材は、前記基板に接触される第1封止部材と、前記上板に接触される第2封止部材と、を備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る基板支持装置及び基板処理装置は、基板が実装される下板と基板を固定する上板との間にも冷却ガスが供給されるようにして基板の温度均一性を向上させて工程不良の発生を防ぐことにより、歩留まりを向上させることができるという効果がある。
【0021】
また、本発明に係る基板支持装置及び基板処理装置は、Oリングの数を減らすと共にOリングの位置を固定して、基板支持装置の取り付け中にOリングの位置が変わることを防ぐことができて、組み立てを簡単に行うことができ、しかも、コストを節減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施形態に係る基板処理装置の断面図である。
図2】本発明の実施形態に係る基板支持装置の分解斜視図である。
図3図2の結合状態の断面構成図である。
図4】本発明の実施形態に係る封止部材の断面構成図である。
図5】本発明の変形例に係る封止部材の断面図である。
図6】本発明の変形例に係る封止部材の断面図である。
図7】本発明の変形例に係る封止部材の断面図である。
図8】本発明の変形例に係る封止部材の断面図である。
図9】本発明の変形例に係る封止部材の断面図である。
図10】本発明の変形例に係る封止部材の断面図である。
図11】本発明の変形例に係る基板支持装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態を詳述する。しかしながら、本発明は後述する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる態様で実現され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全たるものにし、且つ、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものである。図面は本発明の実施形態を正確に説明するために大きさが部分的に誇張されており、図中、同じ符号は同じ構成要素を示す。
【0024】
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態に係る基板支持装置及び基板処理装置について詳述する。
【0025】
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理装置の断面図であり、図2は、本発明の実施形態に係る基板支持装置の分解斜視図であり、図3は、図2の結合状態の断面構成図であり、図4から図10は、封止部材の種々の実施形態の断面図であり、そして図11は、本発明の変形例に係る基板支持装置の断面図である。
【0026】
図1を参照すると、基板処理装置、例えば、プラズマ処理装置は、反応チャンバー9と、反応チャンバー9内の上部に配設される上部電極部3と、反応チャンバー9内の下部に上部電極部3と対向して配設される下部電極部10と、を備える。
【0027】
反応チャンバー9は、プラズマ工程、例えば、エッチング工程が行われるように外部と密閉された所定の空間を提供する役割を果たす。
【0028】
反応チャンバー9の下部には排気口7が接続されており、排気口7には排気装置8が接続されている。このとき、排気装置8としてはターボ分子ポンプなどの真空ポンプを用い、これは、反応チャンバー9の内部を所定の減圧雰囲気、例えば、0.1mTorr以下の所定の圧力まで真空吸入する。このとき、排気口7及び排気装置8は、反応チャンバー9の下部に加えて、反応チャンバー9の下部側面に形成されてもよい。
【0029】
反応チャンバー9の一方の側壁にはゲート弁(図示せず)が設けられており、ゲート弁を開いた状態で、基板1が隣り合う未図示のロードロック室との間で搬送されるようになっている。このとき、反応チャンバー9には一つのゲート弁を設けて基板1を搬入及び搬出することもできるが、基板1の搬入及び搬出をそれぞれ別々に行うように反応チャンバー9の一方の側壁及び他方の側壁にゲート弁を備えていてもよい。
【0030】
反応チャンバー9内の上部に配設された上部電極部3の下部には、多数の噴射孔を有し、その表面が金属、例えば、アルミニウムからなる上部電極板3bと、上部電極板3bを支持し、表面が導電性材料からなる電極支持体3aと、が設けられている。
【0031】
電極支持体3aにはガス導入口4が設けられ、ガス導入口4にはガス供給源13が接続されている。また、ガス導入口4とガス供給源13との間には、弁14及びマスフローコントローラ(図示せず)がさらに配設されており、弁14及びマスフローコントローラの制御により反応ガスが反応チャンバー9内に供給される。反応ガスとしては、フルオロカーボンガスやヒドロフルオロカーボンガスなどのハロゲン元素を含有するガスが適切に使用可能であり、これらに加えて、Ar、CF、Oなどの処理ガスが使用可能である。
【0032】
また、上部電極部3には上部整合器(図示せず)を介して上部高周波電源11が接続されており、上部高周波電源11により発生された高周波電力は上部電極部3に取り込まれた反応ガスを励起させてプラズマを形成する。
【0033】
反応チャンバー9の下部には上部電極部3と対向する下部電極部10が配設され、この下部電極部10は、基板昇降器10cと、基板昇降器10cの上部に配設された下部電極10b及び基板チャック10aを備える。
【0034】
基板昇降器10cは絶縁体から構成され、基板昇降器10cの下部は反応チャンバー9の底面に設けられ、基板昇降器10cの上部には下部電極10b及び基板チャック10aが取り付けられて下部電極及び基板チャック10aを下部から支持し、基板1を上下動させる役割を果たす。
【0035】
下部電極部10にはチラー(図示せず)が接続されており、チラーに接続される冷媒導入管(図示せず)及び冷媒排出管(図示せず)が下部電極部10に形成される。このため、チラーから供給された冷媒は冷媒導入管を介して冷媒排出管に排出されて循環することにより、その冷熱が基板チャック10aを介して基板1に伝えられる。基板チャック10aとしては静電チャックまたは機械チャックが使用可能であり、静電チャックを基板チャック10aとして用いるときに、基板支持装置に静電力を発生させるために、基板支持装置2をセラミック材質から形成してもよい。このとき、基板支持装置2は、静電力を発生させて静電力を印加し得る程度の厚さに製造することが好ましい。
【0036】
もし、基板支持装置2が厚過ぎると、基板1に静電力が働かないため基板1を固定することができず、静電力を強めるために直流電圧を増大させると、反応チャンバー9の内部の絶縁力の弱い部品の絶縁破壊を引き起こして反応チャンバー9の内部が損傷されてしまうという問題点がある。
【0037】
下部電極部10、すなわち、下部電極10bには、下部整合器(図示せず)を介して下部高周波電源12が接続されており、基板1をプラズマ処理する場合に、下部高周波電源12によって高周波電力が下部電極部10に供給される。このとき、下部に印加される高周波電力によって上部電極部3と下部電極部10との間に形成されたプラズマ中のイオンを下部電極部10に引っ張り、これによって基板処理が行われる。
【0038】
下部電極10b及び基板チャック10aの外周面には、環状のフォーカスリングが設けられていてもよい。フォーカスリングは、シリコンなどの導電性材料からなり、プラズマ中のイオンを基板1に向かって集中させることにより、エッチングの均一性を向上させる。
【0039】
下部電極部10には、下部電極部10の内部を貫通するガス通路5が形成されており、ガス通路5は、冷却ガスを貯留する冷却ガス供給源6と接続されている。ガス通路5を介してヘリウムガスなどが基板支持装置2を介して基板1の下部に供給される。上記の伝熱ガスは、基板1に発生される熱を効率よく冷却することができる。
【0040】
図中、下部電極部10に単一のガス通路5が形成されている場合が例示されているが、本発明はこれに何ら制限されるものではなく、ガス通路5を複数形成してもよい。
【0041】
一方、基板チャック10aの上部には、複数枚の基板1を載置し、且つ、伝熱ガスを基板1に伝えるために基板支持装置2が設けられている。
【0042】
図2及び図3をそれぞれ参照すると、本発明の実施形態に係る基板支持装置2は、冷却ガスが供給される基板チャック10aの上部に配設され、垂直に基板チャック10aを介して供給された冷却ガスを上部側に伝える多数の第1供給管21及び多数の第2供給管22を備える下板20と、前記下板20が底面に収容されるが、その下板20の側面から離れて流路31を形成する上板30と、前記下板20に設けられた収容溝23に固定されて前記基板1の底面縁部を支持すると共に、基板1と上板30との間に冷却ガスが流出されることを遮断する封止部材40と、を備えてなる。換言すると、基板支持装置2は、下板20と、上板30及び封止部材40が組み合わせられて一つのユニットをなすように形成される。
【0043】
以下、このような構成を有する本発明の好適な実施形態に係る基板処理装置の構成及び作用について詳述する。
【0044】
先ず、下板20は円板状を呈し、この下板には、多数の第1供給管21及び第2供給管22が上下に貫設されている。前記多数の第1供給管21は基板1の中央下部側に配設され、第2供給管22は前記基板1の間の境界領域の上板30の下に配設される。
【0045】
すなわち、第1供給管21は、基板チャック10aを介して供給される冷却ガスを基板1の底面に直接的に供給して基板1がプラズマ処理されるときに過熱されることを防ぐためのものであり、第2供給管22は、前記基板チャック10aを介して供給される冷却ガスを上板30の下面に直接的に供給してその上板30が過熱されることを防ぐためのものである。
【0046】
前記図3の断面図には前記第2供給管22が単数設けられる場合が例示されているが、図2から明らかなように、第2供給管22は、取り付けられる前記基板1の間の領域に少なくとも1以上形成されてもよい。
【0047】
前記下板20には、リング状の封止部材40が嵌着される収容溝23が設けられている。収容溝23は、載置される基板1の縁部の側面部分がその収容溝23の中央に位置する程度の大きさであればよい。
【0048】
前記下板20には、基板1の取付数に見合う分だけの収容溝23が設けられている。
【0049】
図4は、本発明の実施形態に係る封止部材40の断面図である。
【0050】
図4を参照すると、前記収容溝23に嵌着される封止部材40は、下部41の一部が収容溝23に完全に収容されて固定され、その収容溝23の外側に突出する上部42は、収容溝23の断面中央を基準として左右側に分岐されて幅が増大する形状であってもよい。
【0051】
このような形状は、リング状に形成される前記封止部材40の上部42の外側(リングの外側)は後述する上板30の底面を支持して封止する役割を果たし、封止部材40の上部42の内側は基板1の底面の縁部を支持する役割を果たすようにする。これにより、前記封止部材40は、基板1と上板30との間の空間に冷却ガスが流出されることを防ぐことができる。
【0052】
図5から図10は、それぞれ本発明の実施形態に係る封止部材40の断面図である。
【0053】
先ず、図5及び図6をそれぞれ参照すると、前記封止部材40は、収容溝23に嵌入する下部41と、前記収容溝23の上部側に露出されて基板1及びその基板1の周りの上板30の縁部を支持する上部42と、を備え、該上部は、断面を矩形にし、その上部42の幅を下部41の幅よりも大きくしてもよく、断面を円形にし、その円の直径を下部41の幅よりも大きくしてもよい。
【0054】
このように本発明の封止部材40は様々な形状に変形可能であり、封止部材40の断面幅が前記基板1と上板30との間の隙間よりも広いところに特徴がある。
【0055】
図7及び図8をそれぞれ参照すると、図5及び図6に示す封止部材40とは異なり、上部42及び下部41の断面幅を等しくしてもよく、上部42の断面幅を下部41の断面幅よりも狭くしてもよい。
【0056】
また、図9を参照すると、封止部材40は、下部41の断面幅が下方に進むにつれて増大するように形成されてもよい。この場合、封止部材40は収容溝23に押し込まれてもよく、基板1を処理する間に発生する衝撃などによって封止部材40が収容溝23から外れることを抑制または防止することができる。
【0057】
図10を参照すると、封止部材40は、リング状の第1封止部材40aと、第1封止部材40aの外側に隔設されるリング状の第2封止部材40bと、を備えていてもよい。このとき、下板20には、第1封止部材40a及び第2封止部材40bを収容するための一対の収容溝23a、23bが同心をなして形成されてもよい。第1封止部材40a及び第2封止部材40bの断面形状は、円形、長円形または多角形であってもよく、第1及び第2封止部材40a、40bのそれぞれの下部41a、41bは収容溝23a、23bに収容され、上部42a、42bは収容溝23a、23bから突設されてもよい。このような構成により、内側に配設される第1封止部材40aは上部42aを介して基板1を支持することができ、第2封止部材40bは上部42bを介して上板30を支持することができる。
【0058】
このように、封止部材40の形状は必要または設計仕様に応じて変形可能であり、上述した冷却ガスが供給可能である限り、種々に変形可能である。
【0059】
前記上板30は、円板状を呈するが、その直径が下板20の直径よりも大きく、かつ、厚さも下板20の厚さよりも厚いところに特徴がある。
【0060】
前記上板30の背面には、前記下板20が収容可能な凹状の収容部32が設けられており、その収容部32の直径は下板20の直径よりも大きく、収容される下板20の側面及び収容部32の内側壁面は互いに等間隔を隔てて離間されて上述した流路31を形成する。
【0061】
前記流路31は、基板チャック10aを介して供給された冷却ガスが下板20と上板30との間、具体的には、上板30の縁部の下部側に供給されるようにして上板30を冷却させて過熱を防ぐ。
【0062】
このため、基板1だけではなく、上板30をも均一に冷却可能になり、プラズマ処理中に基板1の表面温度を所定のレベルに維持することが可能になる。
【0063】
また、前記上板30には、基板1の上部を露出させるポケット33が形成されており、そのポケット33の縁部には、基板1の上部側に突出して基板1が離脱することを防ぐ突出部34が設けられている。
【0064】
本発明の基板支持装置の取り付け状態は、図3により確認可能である。本発明に係る基板支持装置の取り付けは、下板20の収容溝23に封止部材40を固定して準備し、前記上板30を、図3の状態から上下にひっくり返した状態で基板1をポケット33に実装し、前記準備された下板20の組合体をひっくり返して前記基板1と上板30との間に前記封止部材40が位置するように嵌入し、ボルトを締め付けることにより行われる。このとき、前記封止部材40は収容溝23に固定された状態であるため、取り付け中にその位置が変わることが防がれ、作業者は別途の注意を払うことなく取り付けを簡単に行うことができる。
【0065】
このように上板30及び下板20を基板1が取り付けられた状態で組み合わせ、再び図3の状態にひっくり返して基板チャック10aの上部に実装する。
【0066】
このとき、前記下板20と基板チャック10aとを離間させるために、前記上板30の縁部の背面と基板チャック10aとの間には封止リング50、例えば、Oリングが配設されて前記基板チャック10aを介して供給された冷却ガスが外部に流出されることを防ぎながら、下板20と基板チャック10aとを離間させて冷却ガスが第1供給管21、第2供給管22及び流路31を介して供給されるようにする。
【0067】
一方、上板30は、図11に示すように、下板20と同じサイズに形成されてもよい。このとき、上板30は、収容部が形成されていない板状に形成されてもよい。この場合、上板30、下板20及び基板1を組み合わせたときに封止部材40の上部42によって上板30と下板20とが離間して上板と下板との間に空間が形成される虞がある。これにより、第1供給管21と、第2供給管22及び流路31に供給される冷却ガスが上板と下板との間に形成される空間を介して外部に流出する虞がある。
【0068】
このため、下板20と基板チャック10aとを離間させて冷却ガスが第1供給管21と、第2供給管22及び流路31に供給されるように下板20と基板チャック10aとの間に封止リング50を配設すると共に、上板30と下板20との間に冷却ガスが流出されることを防ぐために下板20及び上板30の縁部にも別の封止リング60をさらに配設してもよい。
【0069】
このような構成により、基板1と下板20との間には第1供給管21と連通される第1冷却空間C1が形成され、上板30と下板20との間には第2供給管22及び流路31と連通される第2冷却空間C2が形成される。第1供給管21と、第1冷却空間C1と、第2供給管22及び第2冷却空間C2は、ガス通路を介して供給される冷却ガスの冷却経路を形成する。
【0070】
すなわち、上述したように、第1供給管21を介して供給される冷却ガスは第1冷却空間C1に流入して基板1の背面に供給されて基板1の過熱を防ぎ、第2供給管22及び流路31を介して供給される冷却ガスは第2冷却空間C2に流入して基板1の間の上板30の背面及び上板30の背面の縁部に供給されて上板30が過熱されることを防ぐ。
【0071】
このため、上板30は基板1と略等温になり、上板30と基板1との間の温度差による工程不良の発生を防ぐことが可能になる。
【0072】
前記冷却ガスは熱を伝える伝熱ガスであり、前記第1供給管21と、第2供給管22及び流路31を介して供給された状態で前記基板1及び上板30の熱はその冷却ガスの供給方向とは逆方向である下向きに熱が伝えられる。
【0073】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて詳述したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲と、発明の詳細な説明及び添付図面の範囲内において種々に変形して実施することが可能であり、これらもまた本発明に属する。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明に係る基板支持装置及び基板処理装置は、工程不良の発生を防ぐことにより歩留まりを向上させることができ、組み立てが容易である他、コストを節減することができるという効果を有する。したがって、本発明は、産業上の利用可能性が向上される。
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