【文献】
Haroldo T. Hattori, Xavier Letartre, et al.,Analysis of hybrid photonic crystal vertical cavity surface emitting lasers,米国,Optical Society of America,2003年 7月,Vol.11, No.15,pp.1799-pp.1808
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アクティブ構造(102)と前記回折格子反射器構造(112)との間に配置されて利得導波部(104−3a)を形成する酸化物アパーチャ層(210)であって、該利得導波部(104−3a)からキャリアが前記アクティブ構造(102)の中に注入されることができる、酸化物アパーチャ層(210)、
を更に備える、請求項2に記載の小モード体積垂直共振器面発光レーザ。
前記分布ブラッグ反射器(104)は、イオン注入によって高電気抵抗部(104−3b)が形成され、該高電気抵抗部(104−3b)は、パターニングされて利得導波部(104−3a)が形成され、該利得導波部(104−3a)から、キャリアが、前記アクティブ構造(102)の中に注入されることができる、請求項2に記載の小モード体積垂直共振器面発光レーザ。
動作中の熱散逸が、前記アクティブ構造(102)のバンドギャップが大きく変化しないように十分に低減される、請求項1に記載の小モード体積垂直共振器面発光レーザ。
前記低屈折率部分(110−2)は、低い屈折率を有する誘電体材料と、低い屈折率を有する気体で満たされた空洞と、からなる群から選択される、請求項10に記載の小モード体積垂直共振器面発光レーザ。
前記光(118)は、400ナノメートル〜1300ナノメートルの波長を有し、変調帯域幅が100ギガヘルツであるように変調される、請求項1に記載の小モード体積垂直共振器面発光レーザ。
デジタル情報プロセッサ(607)であって、前記光バス及び少なくとも1つの光バス送信器と統合される複数の構成要素(607−1、607−2、607−3、607−4)を備え、前記光バス及び少なくとも1つの光バス送信器は、前記デジタル情報プロセッサ(607)内の前記光バスに結合された構成要素間で情報を転送することになる、前記デジタル情報プロセッサと、複数のデジタル情報プロセッサ(607、608)を有するデータ処理センタ(609)であって、前記光バス及び少なくとも1つの光バス送信器は、該データ処理センタ(609)内の前記光バスに結合された、1つのデジタル情報プロセッサと少なくとも1つの他のデジタル情報プロセッサとの間で情報を転送することになる、前記データ処理センタと、からなる群から選択される、構成要素の統合された組み合わせを更に備える、請求項14に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書で参照する図面は、特に指摘する場合を除き、比例尺で描かれていないものとして理解されるべきである。
【0007】
ここで、本発明の代替的な実施例について詳細に言及する。本発明を代替的な実施例に関連して説明するが、それらは、本発明をこれらの実施例に限定するように意図されていないことが理解されよう。反対に、本発明は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の趣旨及び範囲内に含まれ得る、代替形態、変更形態及び等価形態を包含するように意図されている。
【0008】
さらに、本発明の実施例の以下の説明では、本発明が完全に理解されるために、多数の特定の詳細を示している。しかしながら、本発明の実施例を、これら特定の詳細がなくても実施することができることに留意すべきである。他の場合では、本発明の態様を不要に不明瞭にしないように、既知の方法、手順及び構成要素については詳細に説明していない。図面を通して、類似の構成要素は類似の参照番号によって表され、必要ない場合には、説明を明確にするために、繰り返しの説明は省略される。
【0009】
本発明の実施例は、小モード体積垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)を含む。小モード体積VCSELは、キャリアの注入時に光を放射するアクティブ構造と、2つの反射構造とを含み、反射構造の少なくとも1つが回折格子反射器構造である。本発明の1つ又は複数の実施例では、小モード体積VCSELは、2つの反射構造のうちの他方の反射構造として分布ブラッグ反射器(DBR)を含む。そのような場合に、DBRは、回折格子反射器構造の下方に配置される。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、アクティブ構造は反射構造のうちの少なくとも一方の内部に配置することができる。したがって、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、アクティブ構造は、回折格子反射器構造内に配置することができる。代替的には、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、アクティブ構造はDBR内に配置することができるが、他方の反射構造がDBR以外の構造を含む場合があるので、それには限定されない。
【0010】
したがって、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、DBR及び回折格子反射器構造のいずれか一方の内部にアクティブ構造を組み込むことによって、VCSELの全厚を薄くすることができる。さらに、DBR及び回折格子反射器構造のいずれか一方の内部にアクティブ構造を配置するというこの幾何学的配置は、キャリア輸送のための経路長が短縮され、それにより、小モード体積VCSELの直列電気抵抗が低減される可能性もある新規のキャリア注入方式を可能にする。その結果、本発明の1つ又は複数の実施例では、反射構造、限定はしないが、例えば、DBR、及び回折格子反射器構造は、小モード体積VCSEL内の小モード体積の垂直空洞共振器として構成することができ、その小モード体積VCSELは、その広い帯域幅、小さい電力損、高い熱安定性、入力電力の関数としての安定した出力振幅、小さい周波数ドリフト、および製造し易さによって、当該技術分野における既知のものから区別される。
【0011】
本発明の実施例は、光バスのビット線のための光出力ドライバとして構成される複数の小モード体積VCSELを含む光バス送信器も含む。本発明の他の実施例は、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器を含むシステムを含む。本発明の他の実施例は、デジタル情報プロセッサを含むシステムを含み、デジタル情報プロセッサは、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器を含み、デジタル情報プロセッサ内の光バスに結合される構成要素間で情報を転送する。同様に、本発明の更に別の実施例は、データ処理センタを含むシステムを含み、データ処理センタは、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器を含み、データ処理センタ内の光バスに結合される1つのデジタル情報プロセッサと少なくとも1つの他のデジタル情報プロセッサとの間で情報を転送する。したがって、小モード体積VCSELのための本発明の後に説明される例は、以下の環境:光バス送信器、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器を含むシステム、デジタル情報プロセッサ、並びにデータ処理センタ内に組み込まれるものと理解することもできる。
【0012】
ここで
図1Aを参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、アクティブ構造102がDBR104内に配置される小モード体積VCSEL101の一例の斜視
図100Aが示される。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、小モード体積VCSEL101は、少なくとも一方が回折格子反射器構造112であり、他方がDBR104である2つの反射構造103と、アクティブ構造102とを含む。DBR104は、回折格子反射器構造112の下方に配置される。アクティブ構造102は、DBR104内に配置され、キャリアの注入時に光118を放射することになる。本明細書において用いられるときに、アクティブ構造102は、アクティブ構造102の伝導帯内に注入された非平衡キャリアの集団と、アクティブ構造102の価電子帯内に注入された非平衡キャリアの集団との再結合を通して光118を生成する層状構造を指している。限定はしないが一例として、当該技術分野において既知であるように、アクティブ構造102は、1つ又は複数の量子井戸(QW)を含む。
【0013】
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、DBR104と回折格子反射器構造112との組み合わせが、本明細書において「共振器」と呼ばれる構造を提供し、回折格子反射器構造112及びDBR104は、アクティブ構造102によって生成される光118を繰り返し反射させる鏡のように働き、それにより、当該技術分野において既知であるように、光118の強度の増幅を伴う、アクティブ構造102からの放射の誘導放出につながる。したがって、小モード体積VCSEL101のこの例では、アクティブ構造102はDBR104内に配置されるので、本発明の1つ又は複数の実施例では、DBR104及び回折格子反射器構造112は、小モード体積の垂直空洞共振器として構成される。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、小モード体積VCSEL101はスペーサ層110も含み、このスペーサ層は、回折格子反射器構造112の下方に、かつ回折格子反射器構造112とDBR104との間に配置される。
【0014】
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、小モード体積VCSEL101は基板106を設けられ、その基板上に、限定はしないが一例として、当該技術分野において既知であるように、液相エピタキシ(LPE)、気相エピタキシ(VPE)又は分子ビームエピタキシ(MBE)のようなエピタキシャル成長技法によって、DBR104を製造することができる。例えば、DBR104は、化学式[GaAs/Al
xGa
1−xAs]
nによって与えられるガリウムヒ素(GaAs)/アルミニウムガリウムヒ素(Al
xGa
1−xAs)多層(ML)、化学式[GaN/Al
xGa
1−xN]
nによって与えられる窒化ガリウム(GaN)/窒化アルミニウムガリウム(Al
xGa
1−xN)ML、又は代替的には化学式[GaP/Al
xGa
1−xP]
nによって与えられるガリウムリン(GaP)/アルミニウムガリウムリン(Al
xGa
1−xP)MLを含むことができる。ただし、下付き文字nは、[GaPn/Al
xGa
1−xPn]二層の周期の数を表しており、ただし、Pnはプニクトゲン、V族元素を表す。さらに、当該技術分野において既知であるように、アクティブ構造102及び回折格子反射器構造112も、そのようなプロセスによってML構造として同様に製造することができる。
【0015】
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、DBR104、回折格子反射器構造112及びアクティブ構造102はそれぞれ、当該技術分野において既知であるように、III−V族化合物、II−VI化合物、並びにその合金及び組み合わせから選択される材料から製造される。例えば、アクティブ構造102は、限定はしないが一例として、[GaAs/Al
xGa
1−xAs]、[GaP/Al
xGa
1−xP]及び[GaN/Al
xGa
1−xN]からなる群から選択された二層を含むQWに基づくことができる。アクティブ構造102のバンドギャップは、二層の材料及び構造によって決定され、そのバンドギャップが更に、アクティブ構造102によって生成される光118の波長を決定する。その結果、DBR104内の種々の層の数及び厚みは、当該技術分野において既知であるように、アクティブ構造102から放射される光118の波長におけるDBR104の規定反射率によって決定される。したがって、本発明の1つ又は複数の実施例では、小モード体積VCSEL101から放射される光118は、約400ナノメートル〜約1300ナノメートルの波長を有することができ、その波長は、その構造によって決定されるバンド構造に関連付けられるバンドギャップ、及びアクティブ構造102のために規定された材料によって決まる。
【0016】
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、説明を容易にするために、
図1Aにおいて三つ組のベクトル190、192及び194が与えられる。ベクトル190、192及び194の三つ組は右手系である。したがって、ベクトル190、192及び194は、ベクトル190とベクトル192とのベクトル積がベクトル194を生成するように互いに直交する単位ベクトルとすることができる。三つ組のベクトル190、192及び194は、
図1Aに対する、本発明の実施例のための他の図面の関係を決定する基準を与える。小モード体積VCSEL101は基本的に層状構造であるので、専門用語「上側」、「上部」又は「上方」は、ベクトル194に対して垂直であり、かつ
図1Aの上部に向かって位置する小モード体積VCSEL101の層を指している。専門用語「下側」、「底部」又は「下方」は、ベクトル194に対して垂直であり、かつ
図1Aの底部に向かって位置する小モード体積VCSEL101の層を指している。これらの専門用語は、当該技術分野において既知であるように、基本的に基板106上に一連の層を配設するプロセスを用いて製造される小モード体積VCSEL101のような構造に対して、相対的であり、かつ従来通りである。したがって、本明細書において用いられるときに、専門用語「垂直」は、小モード体積VCSEL101の上部から底部までの一連の層を指している。
【0017】
同様に、
図1Aを更に参照すると、専門用語「前方」は、ベクトル190に垂直であり、かつ小モード体積VCSEL101の図面の前方に向かって位置する小モード体積VCSEL101の側を指している。専門用語「後方」は、ベクトル190に垂直であり、かつ小モード体積VCSEL101の図面の後方に向かって位置する小モード体積VCSEL101の側を指している。同様に、専門用語「左側」は、ベクトル192に垂直であり、かつ
図1Aの左側に向かって位置する小モード体積VCSEL101の側を指している。専門用語「右側」は、ベクトル192に垂直であり、かつ
図1Aの右側に向かって位置する小モード体積VCSEL101の側を指している。したがって、本明細書において用いられるときに、専門用語「横方向」は、小モード体積VCSEL101の前方から後方へ、又は後方から前方へ、代替的には左側から右側へ、又は右側から左側への一連の構造を指している。
【0018】
図1Aを更に参照すると、
図1Aには線2−2も示されており、その線は、本発明の種々の実施例を説明するために、
図2A及び
図2Bに示されるような、小モード体積VCSEL101の断面立面図を示すために用いられる平面のトレースを示す。
図1Aに示される2に隣接する矢印はベクトル190に対して平行であり、
図2A及び
図2Bの断面立面図は、ベクトル190の始点から終点方向に目を向けて見たときの図であり、それらの図は後に説明される。
【0019】
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、小モード体積VCSEL101は、第1の電極108及び第2の電極114も含み、第1の電極108及び第2の電極114は、アクティブ構造102にキャリアを注入するための電流を与えることになる。
図1Aに示されるように、本発明の一実施例では、限定はしないが一例として、第1の電極108は基板106の下方に配置される。代替的には、本発明の別の実施例では、第1の電極108は、基板106上方の、アクティブ構造102下方のDBR104の前面に配置される場合がある。本発明の別の実施例では、第2の電極114は、限定はしないが一例として、基板106上方の、アクティブ構造102上方のDBR104の前面に配置される。代替的には、本発明の別の実施例では、第2の電極114は、アクティブ構造102の上方の回折格子反射器構造112の一部の上部に配置される(図示せず)。第2の電極114が回折格子反射器構造112の一部の上部に配置される場合には、第2の電極114は、VCSEL101から放射される光118を遮断しないように構成される。
【0020】
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、第1の電極108及び第2の電極114の配置は、キャリアが電極からアクティブ構造に進行する輸送距離が短縮されるように構成される。その結果、本発明の1つ又は複数の実施例では、小モード体積VCSEL101から放射される光118は、小モード体積VCSEL101の変調帯域幅が約100ギガヘルツであるように変調される。したがって、本発明の1つ又は複数の実施例では、DBR104内にアクティブ構造102を含むことは、キャリアがアクティブ構造102に輸送される際に通る材料の量を削減するのを助け、それにより、小モード体積VCSEL101の直列電気抵抗が低減されることが予想される。その結果、小モード体積VCSEL101の低減された直列電気抵抗は、動作中に約100ギガヘルツである小モード体積VCSEL101のための変調帯域幅を与える。本発明の他の実施例も、キャリアがアクティブ構造102に輸送される際に通る材料の量の削減を提供し、これも約100ギガヘルツである小モード体積VCSEL101のための変調帯域幅を与え、それが次に説明される。
【0021】
ここで
図1Bを参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例による、小モード体積VCSEL101の別の例の斜視
図100Bが示されており、アクティブ構造102が、代わりに回折格子反射器構造112内に配置される。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、小モード体積VCSEL101は、少なくとも一方が回折格子反射器構造112であり他方がDBR104である2つの反射構造103と、アクティブ構造102と、を含む。DBR104は回折格子反射器構造112の下方に配置される。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、アクティブ構造102は回折格子反射器構造112内に配置され、キャリアの注入時に光118を放射することになる。
図1Aと同様に、小モード体積VCSEL101のこの例では、アクティブ構造102が回折格子反射器構造112内に配置されるので、DBR104及び回折格子反射器構造112は、小モード体積の垂直空洞共振器として構成される。
【0022】
図1Aに類似であるが、
図1Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例では、小モード体積VCSEL101は、第1の電極108及び第2の電極114も含む。第1の電極108及び第2の電極114は、アクティブ構造102の中にキャリアを注入するための電流を与えることになる。
図1Bに示されるように、本発明の一実施例では、第1の電極108及び第2の電極114は、限定はしないが一例として、回折格子反射器構造112の上部に配置される。限定はしないが、当該技術分野において既知であるように、分離したビアホールを通して、アクティブ構造102の両側に配置されるコンタクトを設けることできる。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、第1の電極108及び第2の電極114の配置は、キャリアが電極からアクティブ構造に進行する輸送距離が短縮されるように構成される。
【0023】
図1Bを更に参照すると、
図1Aに示される小モード体積VCSEL101の構造と同じように、本発明の1つ又は複数の実施例では、回折格子反射器構造112内にアクティブ構造102を含むことは、キャリアがアクティブ構造102に輸送される際に通る材料の量を削減するのを助け、それにより、小モード体積VCSEL101の直列電気抵抗が低減されることが予想される。したがって、小モード体積VCSEL101の直列電気抵抗が低減されることに起因して、動作中に、小モード体積VCSEL101内の熱散逸が、アクティブ構造102のバンドギャップが大きく変化しないように十分に低減され、同じことが
図1Aに示される小モード体積VCSEL101の構造にも当てはまる。小モード体積VCSEL101内の熱散逸が小さいので、本発明の実施例は、熱散逸が小さく、熱安定性が高く、入力電力の関数としての出力振幅が安定しており、周波数ドリフトが小さい、小モード体積VCSEL101を提供する。同様に、本発明の1つ又は複数の実施例では、
図1Bの小モード体積VCSEL101はスペーサ層110を更に含むことができ、スペーサ層は回折格子反射器構造112の下方に配置され、その機能は後に更に詳細に説明される。
【0024】
図1Bを更に参照すると、三つ組のベクトル190、192及び194が斜視
図100Bの向きを示しており、それは
図1Aの斜視
図100Aと概ね同じである。
図1Aの線2−2と同様に、
図1Bには線4−4が示されており、その線は、本発明の種々の実施例を説明するために、
図4A及び
図4Bに示されるような、小モード体積VCSEL101の断面立面図を示すために用いられる平面のトレースを示す。
図1Bに示される4に隣接する矢印はベクトル190に平行であり、
図4A及び
図4Bの断面立面図は、ベクトル190の始点から終点方向に目を向けて見たときの図であり、それらの図は後に説明される。
【0025】
ここで
図2Aを参照し、かつ
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例による、
図1Aの小モード体積VCSEL101の一例の、
図1Aの線2−2を通る断面立面
図200Aが示される。三つ組のベクトル190、192及び194が
図1Aの斜視
図100Aに対する断面立面
図200Aの向きを示す。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、小モード体積VCSEL101は、DBR104の底部104−1に結合される第1の電極108と、DBR104の上部104−3に結合される第2の電極114(例えば、
図1Aを参照)とを更に含むことができる。
図2Aに示されるように、第1の電極108は、一例として、基板106の下方に配置されるが、本発明の実施例の趣旨及び範囲内で、層が介在することなく、第1の電極108及び第2の電極114はそれぞれ底部104−1及び上部104−3と直接結合することができるので、それには限定はされない。
【0026】
図2A及び
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、アクティブ構造102は、上部104−3と底部104−1との間のDBR104内の実質的に真性の部分104−2内に配置される。本明細書において用いられるときに、専門用語「実質的に真性の部分」は、アクティブ構造102によって占有された部分を除いてドープされない、DBR104又は回折格子反射器構造112のうちのいずれかの材料の部分を意味し、アクティブ構造は、1つ又は複数のQW内に、1つ又は複数のそれぞれのQW内でキャリア閉じ込めを引き起こすために適切にドープされた材料を含むことができる。p型ドープ部分、実質的に真性の部分104−2、及びn型ドープ部分は、アクティブ構造102へのキャリア注入を与える垂直p−i−nダイオードとして構成される。小モード体積VCSEL101の動作中に、垂直p−i−nダイオード構造は、アクティブ構造102へのキャリア注入を与えるために、順方向バイアスをかけられる。同様に、本明細書において記述される本発明の他の実施例は、小モード体積VCSEL101の動作中に順方向バイアスをかけることができるp−i−nダイオード構造の数多くの構成を含む。しかしながら、本明細書において記述されるp−i−nダイオード構造のための他のバイアス方式も、本発明の実施例の趣旨及び範囲内にある。
【0027】
図2A及び
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、上部104−3はp型ドープ部分を含むことができ、底部104−1はn型ドープ部分を含むことができる。代替的には、本発明の別の実施例では、上部104−3はn型ドープ部分を含むことができ、底部104−1はp型ドープ部分を含むことができる。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、回折格子反射器構造112は、サブ波長回折格子(SWG)112−1aを含む、少なくとも上側部分112−1を含む。一例として、
図1A及び
図2Aにおいて断面で示されるように、本発明の一実施例では、限定はしないが、上側部分112−1をパターニングして、SWG112−1a内の直線のバー配列を作製することができる。SWG112−1aの他の構成も本発明の実施例の趣旨及び範囲内にあり、2010年1月29日に出願の「VERTICAL-CAVITY SURFACE-EMITTING LASERS WITH NON-PERIODIC GRATING」と題するPCT特許出願第PCT/US2010/022632号において記述される。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、SWG112−1aは、光118の横方向の光学的閉じ込めを与える非周期的な回折格子パターンを用いて製造することができる。
【0028】
図2A及び
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、スペーサ層110は支持部分110−1及び低屈折率部分110−2を含む。スペーサ層110の低屈折率部分110−2は、DBR104よりも低い屈折率を有する。小モード体積VCSEL101のこの例では、アクティブ構造102がDBR104内に配置されるので、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、スペーサ層110の低屈折率部分110−2は、SWG112−1aと組み合わせて、DBR104の反対側にある第2の反射器としての役割を果たし、小モード体積の垂直空洞共振器を与える。本発明の一実施例では、低屈折率部分110−2は、例えば、二酸化シリコン(SiO
2)のような半導体酸化物、III−V族化合物の酸化物、又は代替的にはII−VI族化合物の酸化物等の、低い屈折率を有する誘電体材料とすることができる。本発明の別の実施例では、低屈折率部分110−2は、空気等の低い屈折率を有する気体で満たされた空洞とすることができる。低屈折率部分110−2は、SWG112−1aの下方のスペーサ層110内に以前に堆積された材料を選択的にエッチングして除去し、空気を入れるための空洞を作製することによって製造することができる。
【0029】
ここで
図2Bを参照し、
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、
図1Aの小モード体積VCSEL101の別の例の、
図1の線2−2を通る断面立面
図200Bが示される。三つ組のベクトル190、192及び194が
図1Aの斜視
図100Aに対する断面立面
図200Bの向きを示す。
図2Bと
図2Aとを比較すると明らかであるように、
図2Bに示される小モード体積VCSEL101の構造の構成は、以下の構造:SWG112−1aを含む上側部分112−1を含む回折格子反射器構造112;支持部分110−1及び低屈折率部分110−2を含むスペーサ層110;底部104−1、真性部分104−2及び上部104−3を含むDBR104;アクティブ構造102;基板106;並びに第1の電極108及び第2の電極114(例えば、
図1Aを参照)に関して、
図2Aの検討において上記で記述されたのと基本的に同じである。
【0030】
しかしながら、
図1A及び
図2Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例では、小モード体積VCSEL101は、酸化物アパーチャ層210を更に含むことができる。酸化物アパーチャ層210は、アクティブ構造102と回折格子反射器構造112との間に配置される。酸化物アパーチャ層210は、利得導波部(gain-guided portion)104−3aを形成し、そこから、キャリアを、アクティブ構造102の中に注入することができる。
図2Bに示されるように、一例として、本発明の一実施例では、DBR104の上部104−3が利得導波部104−3aを含むが、利得導波部が、光118が放射されることになるアクティブ構造102の部分にキャリア電流を閉じ込める限り、利得導波部及び酸化物アパーチャ層は小モード体積VCSEL101内の他の場所に配置することもできるので、それには限定されない。さらに、本発明の他の実施例は、利得導波部の他の構成を提供し、その構成が次に説明される。
【0031】
ここで
図3を参照し、
図1Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、
図1Aの小モード体積VCSEL101の更に別の例のDBR104の上部の平面
図300が示される。三つ組のベクトル190、192及び194が、
図1Aの斜視
図100Aに対する平面
図300の向きを示す。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、
図3に対応する小モード体積VCSEL101の構造の構成は、以下の構造:SWG112−1aを含む上部112−1を含む回折格子反射器構造112;支持部分110−1及び低屈折率部分110−2を含むスペーサ層110;底部104−1、真性部分104−2及び上部104−3を含むDBR104;アクティブ構造102;基板106;並びに第1の電極108及び第2の電極114に関して
図2Aの検討において上記で記述されたのと基本的に同じである。しかしながら、本発明の1つ又は複数の実施例では、
図1Aの小モード体積VCSEL101のDBR104にイオン注入して、高電気抵抗部104−3bを形成することができる。当該技術分野において既知であるように、III−V族及びII−VI族化合物半導体に水素イオン(H
+)又は代替的には他のイオン種を注入して、高電気抵抗の領域を作製することができる。高電気抵抗部104−3bをパターニングして、より導電率の高い利得導波部104−3aを作製し、利得導波部は、アクティブ構造102の中にキャリアを注入することができるサイトを与える。
【0032】
図3によって示されるように、一例として、本発明の一実施例では、DBR104の上部104−3は利得導波部104−3aと、イオン注入によって作製された高電気抵抗部104−3bと、より導電率の高いチャネル部104−3cとを含む。
図3に示されるように、本発明の一実施例では、より導電率の高いチャネル部104−3cは、キャリアの流れが上部104−3の前面に配置された第2の電極114から利得導波部104−3aに達する経路を与える。
図3と
図2Bとを比較すると明らかであるように、
図3に示される小モード体積VCSEL101の構造部分の構成は、
図2Bに示される小モード体積VCSEL101の構造の構成に類似であるが、酸化物アパーチャ層210の代わりに、高電気抵抗部104−3bを用いて、酸化物アパーチャ層210が提供するのと概ね同じ、利得導波部104−3aへのキャリアの流れを制限する機能を提供することが異なる。同様に、利得導波部が、光118が放射されることになるアクティブ構造102の部分にキャリア電流を誘導する限り、利得導波部及び高電気抵抗部が小モード体積VCSEL101内の他の場所に配置される本発明の他の実施例も本発明の実施例の趣旨及び範囲内にある。
【0033】
ここで
図4Aを参照し、
図1Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、
図1Bの小モード体積VCSEL101の別の例の、
図1Bの線4−4を通る断面立面
図400Aが示される。三つ組のベクトル190、192及び194は、
図1Bの斜視
図100Bに対する断面立面
図400Aの向きを示す。
図4Aと
図1Bとを比較すると明らかなように、
図4Aに示される小モード体積VCSEL101の構造の構成は、以下の構造:SWG112−1aを含む上部112−1を含む回折格子反射器構造112;アクティブ構造102;支持部分110−1及び低屈折率部分110−2を含むスペーサ層110;DBR104;基板106;並びに第1の電極108及び第2の電極114(
図4Aには示されない)に関して
図1Bの検討において上記で記述されたのと基本的に同じである。
【0034】
しかしながら、
図4A及び
図1Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例では、小モード体積VCSEL101は、アクティブ構造102の下方に配置される部分と、上側部分112−1、実質的に真性の部分112−2及びアクティブ構造102を含む回折格子反射器構造112とを更に含むことができる。アクティブ構造102は、回折格子反射器構造112の上側部分112−1の下方の実質的に真性の部分112−2内に配置される。p型ドープ部分、実質的に真性の部分112−2、及びn型ドープ部分は、アクティブ構造102へのキャリア注入を与える垂直p−i−nダイオードとして構成される。本発明の一実施例では、上側部分112−1はp型ドープ部分を含むことができ、アクティブ構造102の下方に配置される部分はn型ドープ部分を含むことができる。代替的には、本発明の別の実施例では、上側部分112−1はn型ドープ部分を含むことができ、アクティブ構造102の下方に配置される部分はp型ドープ部分を含むことができる。
【0035】
図4A及び
図1Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、回折格子反射器構造112は、SWG112−1aを含む少なくとも上側部分112−1を含む。一例として、
図1B及び
図4Aにおいて断面図で示されるように、本発明の一実施例では、限定はしないが、上側部分112−1をパターニングして、SWG112−1a内の直線のバー配列を作製することができる。上記で説明されたように、SWG112−1aのための他の構成も本発明の実施例の趣旨及び範囲内にある。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、SWG112−1aは、光118の横方向の光学的閉じ込めを与える非周期的な回折格子パターンを用いて製造することができる。
【0036】
図4A及び
図1Bを更に参照すると、SWG112−1aは、当該技術分野において既知であるように、種々のエッチング技法によって作製することができる。しかしながら、SWGの凹部領域のエッチング深度が真性部分112−2の中に延在する場合には、例えば、非凹部の側壁、例えば、凹部領域間のバーの側壁が、キャリアの再結合のためのサイトとしての役割を果たす場合があり、それにより、小モード体積VCSEL101のエレクトロルミネセンス効率が低下する場合がある。それゆえ、
図4Aに、そして同様に
図4Bに示されるように、本発明の一実施例では、SWG112−1aが、単一のドープ部分である回折格子反射器構造112の上側部分112−1内に配置されるように、エッチング深度は真性部分112−2を横切らないように制御される。代替的には、本発明の他の実施例では(
図4Aには示されない)、側壁が、異なるドープ領域間、例えば、限定はしないが、p型ドープ上側部分112−1と真性部分112−2との間の接合部に位置するように製造される非凹部の側壁を、例えば、それらの側壁の表面を不動態化することによって処理して、そのようなサイトにおけるキャリアの再結合を低減することができる。
【0037】
図4A及び
図1Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、スペーサ層110は支持部分110−1及び低屈折率部分110−2を含む。スペーサ層110の低屈折率部分110−2は、DBR104よりも低い屈折率を有する。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、上記で説明されたように、スペーサ層110の低屈折率部分110−2は、SWG112−1aと組み合わせて、DBR104の反対側にある第2の反射器としての役割を果たす。本発明の一実施例では、上記で説明されたように、低屈折率部分110−2は、低い屈折率を有する誘電体材料とすることができる。本発明の別の実施例では、上記で説明されたように、低屈折率部分110−2は、空気等の低い屈折率を有する気体で満たされた空洞とすることができる。
図4Aに示されるように、一例として、本発明の一実施例では、アクティブ構造102の下方に配置される部分がスペーサ層110を含む。更なる例として、本発明の一実施例では、アクティブ構造102の下方に配置される部分がスペーサ層110の支持部分110−1を含み、上側部分112−1がp型ドープ部分であるとき、支持部110−1は半導体材料のn型ドープ部分であるが、上側部分112−1がn型ドープ部分である場合には、支持部分110−1はp型ドープすることができるので、それには限定されない。しかしながら、本発明の実施例は、次に説明されるように、アクティブ構造102の下方に配置される部分がスペーサ層110だけを含むことには限定されない。
【0038】
ここで
図4Bを参照し、かつ
図1Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、
図1Bの小モード体積VCSEL101の別の例の回折格子反射器構造112の、
図1Bの線4−4を通る断面立面
図400Bが示される。三つ組のベクトル190、192及び194が、
図1Bの斜視
図100Bに対する断面立面
図400Bの向きを示す。
図4Bに対応する小モード体積VCSEL101の構造の構成は、以下の構造:SWG112−1aを含む上部112−1を含む回折格子反射器構造112;支持部分110−1及び低屈折率部分110−2を含むスペーサ層110;底部104−1、真性部分104−2及び上部104−3を含むDBR104;アクティブ構造102;基板106;並びに第1の電極108及び第2の電極114に関して、
図1B及び
図4Aの検討において上記で記述されたのと基本的に同じである。
【0039】
しかしながら、
図4Bに示されるように、本発明の別の実施例では、回折格子反射器構造112は、SWG112−1aを含む上部112−1、及びアクティブ構造102を含む真性部分112−2に加えて、下側部分112−3を含む。本発明の実施例によれば、アクティブ構造102の下方に配置される部分は、回折格子反射器構造112の下側部分112−3を含む。したがって、回折格子反射器構造自体が、アクティブ構造102へのキャリア注入を与える垂直p−i−nダイオードを含む。一例として、
図4Bに示されるように、本発明の一実施例では、上側部分112−1はp型ドープ部分を含み、下側部分112−3はn型ドープ部分を含む。代替的には、本発明の別の実施例では、上側部分112−1はn型ドープ部分を含み、下側部分112−3はp型ドープ部分を含む。
図1Bの検討において上記で記述されたように、第1の電極108及び第2の電極114は回折格子反射器構造112の上部に配置することができ、当該技術分野において既知であるように、分離したビアホールを通して、p−i−nダイオードの両側へのコンタクトを設けることができる。しかしながら、次に説明されるように、代替の電流キャリア注入方式も本発明の実施例の趣旨及び範囲内にある。
【0040】
ここで
図5を参照し、かつ
図1Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、
図1Bの小モード体積VCSEL101の更に別の例の回折格子反射器構造112の上側部分112−1の平面
図500が示される。三つ組のベクトル190、192及び194は、
図1Bの斜視
図100Bに対する平面
図500の向きを示す。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、小モード体積VCSEL101は、p型ドープ部分112−4及びn型ドープ部分112−5を更に含むことができる。p型ドープ部分112−4は回折格子反射器構造112のSWG112−1aの第1の側に隣接して配置される。n型ドープ部分112−5は、回折格子反射器構造112のSWG112−1aの第2の側に隣接して配置される。
図5に示されるように、上側部分112−1は、回折格子反射器構造112の実質的に真性の部分を含む。アクティブ構造102は、実質的に真性の部分の中に配置され、p型ドープ部分112−4及びn型ドープ部分112−5と結合される。p型ドープ部分112−4、上側部分112−1内に含まれる実質的に真性の部分、及びn型ドープ部分112−5は、アクティブ構造102へのキャリア注入を与える横方向p−i−nダイオードとして構成される。
図1Bの検討において上記で記述された電気的コンタクト方式と同様に、第1の電極108及び第2の電極114は回折格子反射器構造112の上部に配置することができる。しかしながら、本発明の一実施例では、横方向p−i−nダイオードの両側へのコンタクトは、n型ドープ部分112−5内で第1の電極108を直接接触させることによって、かつp型ドープ部分112−4内で第2の電極114を直接接触させることによって形成することができる。
【0041】
本発明の上記の実施例は、小モード体積VCSEL101の種々の例を提供し、アクティブ構造102はもはや、DBRとVCSELの回折格子反射器との間の空洞内に配置されるのではなく、DBR104内に、又は代替的には回折格子反射器構造112内に配置される。したがって、本発明の実施例では、空洞がDBR104とSWG112−1aとの間に空気、又は代替的には低い屈折率の材料の薄い層を含むように、空洞長を短縮することができる。本発明の実施例によれば、短縮された空洞長は、上記の新規のキャリア注入方式、例えば、
図2A、
図3、
図4A、
図4B及び
図5に示されるような、酸化物アパーチャ層210を用いない小モード体積VCSEL101を可能とするが、
図2Bに示されるような、酸化物アパーチャ層210を含むキャリア注入方式も本発明の実施例の趣旨及び範囲内にある。さらに、本発明の上記の実施例は、小モード体積VCSEL101から放射される光118の光学的閉じ込めを与えるために、「VERTICAL-CAVITY SURFACE-EMITTING LASERS WITH NON-PERIODIC GRATING」と題するPCT特許出願第PCT/US2010/022632号において記述されるような、SWG112−1aの非周期的なパターニングと組み合わせることができる。したがって、本発明の実施例は、約100GHzの直接変調において高速に動作することができる小モード体積VCSEL101を提供する。さらに、本発明の実施例では、動作中に、小モード体積VCSEL101の電力出力は約1ミリワットである。したがって、本発明の上記の実施例は、データ通信の応用形態に適している小モード体積VCSEL101の種々の例を提供し、データ通信環境の場合の本発明の実施例が次に説明される。
【0042】
ここで
図6Aを参照し、かつ
図1A〜
図5を更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例による、小モード体積VCSEL101が一例である複数の小モード体積VCSEL(610)を含む、光バス送信器601の概略
図600Aが示される。
図1A〜
図5の小モード体積VCSEL101のための本発明の実施例が、光バス送信器601の環境内に組み込まれる。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、複数の小モード体積VCSEL101(610)は、光バス650のビット線、例えば、ビット線650−1のための光出力ドライバとして構成される。光バス650内の各ビット線は、光バス送信器601の小モード体積VCSELから放射される光を受信することになる。例えば、ビット線650−1は、光バス送信器601内の複数の小モード体積VCSEL(610)のうちの小モード体積VCSEL101から放射される光118を受信することになる。
図6Aに示されるように、光バス650内のビット線は、複数の選択された小モード体積VCSEL(610)から放射された光のパルスに対応するビットを有する正論理に関連付けられる情報のバイトを送信することができる。
【0043】
例えば、ここで
図1A〜
図6Aを更に参照すると、小モード体積VCSEL101から放射された光118のパルスは、ビット列「10010001」によって与えられる8ビットバイトの第1のビット、論理「1」に対応し、そのビット列は複数の選択された小モード体積VCSEL(610)から放射された光のパルスに対応する(
図6Aの点線によって示される)。一例として、
図6Aは、限定はしないが、8ビットバイトの送信のために構成される光バス650を示す。しかしながら、
図6Aよりも多くの、又は少ないビット線を含む光バスも本発明の実施例の趣旨及び範囲内にある。さらに、一例として、
図6A内のバス650は、これまで、パラレルバス構成においてバイトを送信するように説明されてきたが、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、光バス650は個々のビット線上でシリアルにバイトを送信することもできる。
【0044】
図6Aにおいて、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、概略
図600Aは、少なくとも1つの光バス650及び少なくとも1つの光バス送信器601を含む、一例のシステム605も示す。しかしながら、本発明の実施例が、その趣旨及び範囲内に、光バス650及び光バス送信器601に類似の1つ又は複数の光バス及び光バス送信器と統合される他の構成要素を有するシステムも含み、それが次に説明される。
【0045】
ここで
図6Bを参照し、かつ
図6Aを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、更に別の例のシステム605の概略
図600Bが示されており、そのシステムは少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器、例えば、光バス650及び光バス送信器601を含む、デジタル情報プロセッサ607を含む。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、システム605は、構成要素の統合された組み合わせ、例えば、デジタル情報プロセッサ607を更に含むことができる。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、デジタル情報プロセッサ607は、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器と統合される複数の構成要素607−1、607−2、607−3及び607−4を含む。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器は、デジタル情報プロセッサ607内の光バスに結合される構成要素間で情報を転送することになる。本明細書において用いられるときに、デジタル情報プロセッサ607は、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器によってデジタル情報が搬送されるように、デジタル形式において少なくとも幾つかの情報を処理する電子装置、例えば、限定はしないが、コンピュータ、サーバ又はデジタル電子装置を含む。例えば、デジタル情報プロセッサ607は、構成要素607−1、607−2、607−3及び607−4を含むサーバを含むことができ、それらの構成要素607−1、607−2、607−3及び607−4はそれぞれ中央処理装置(CPU)、プログラムメモリ、データメモリ、及び入力/出力モジュールである。
【0046】
図6A及び
図6Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、デジタル情報プロセッサ607は、
図6Aの光バス650及び光バス送信器601に類似の複数の組み合わせられた光バス/光バス送信器605−1、605−2、605−3、605−4、605−5、605−6、605−7、605−8、605−9、605−10、605−11及び605−12を用いて複数の構成要素607−1、607−2、607−3及び607−4と統合される。
図6Bに示されるように、それぞれの組み合わせたれた光バス/光バス送信器605−1、605−2及び605−3は、それぞれの組み合わせられた光バス/光バス送信器によって、構成要素607−2、607−3及び607−4と結合される。組み合わせられた光バス/光バス送信器605−1は、それぞれの組み合わせられた光バス/光バス送信器605−6、605−9及び605−12によって構成要素607−2、607−3及び607−4と結合される。組み合わせられた光バス/光バス送信器605−2は、それぞれの組み合わせられた光バス/光バス送信器605−5、605−8及び605−11によって構成要素607−2、607−3及び607−4と結合される。組み合わせられた光バス/光バス送信器605−3は、それぞれの組み合わせられた光バス/光バス送信器605−4、605−7及び605−10によって構成要素607−2、607−3及び607−4と結合される。
図6Bに示されるように、一例として、組み合わせられた光バス/光バス送信器は、限定はしないが、光バス送信器が光バスの端部に配置されるような双方向デバイスとして構成される。
【0047】
さらに、
図6A及び
図6Bを更に参照すると、光バス受信器(図示せず)が、光バスのいずれかの端部にインターフェース接続される場合があり、双方向及び一方向光バスが本発明の実施例の趣旨及び範囲内にある。更なる例として、本発明の一実施例では、デジタル情報プロセッサ607としてサーバを含むシステム605の場合、CPU、すなわち構成要素607−1は、データバス、制御バス及びアドレスバスを用いて、プログラムメモリ、データメモリ、及び入力/出力モジュール、すなわちそれぞれ構成要素607−2、607−3及び607−4と統合される場合がある。システム605がサーバを含む本発明の一実施例の場合、データバスは、それぞれ組み合わせられた光バス/光バス送信器605−1、605−6、605−9及び605−12内に含まれ、制御バスは、それぞれ組み合わせられた光バス/光バス送信器605−2、605−5、605−8及び605−11内に含まれ、アドレスバスは、それぞれ組み合わせられた光バス/光バス送信器605−3、605−4、605−7及び605−10内に含まれる。
図6Bに示されるように、本発明の別の実施例では、デジタル情報プロセッサ607は、入力/出力モジュール、すなわち構成要素607−4を含むことができ、入力/出力モジュールは組み合わせられた光バス/光バス送信器605−20と結合され、その光バス/光バス送信器605−20は、デジタル情報プロセッサ607、例えば、サーバとの間のデジタル情報の入力及び出力を提供し、それが次に説明される。
【0048】
ここで
図6Cを参照し、かつ
図6A及び
図6Bを更に参照すると、本発明の1つ又は複数の実施例によれば、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器、例えば、
図6Aの光バス650及び光バス送信器601を含む、更に別の例のシステム605、すなわち、データ処理センタ609の概略
図600Cが示される。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、システム605は、構成要素の統合された組み合わせ、例えば、データ処理センタ609を更に含むことができる。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、データ処理センタ609は、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器、例えば、組み合わせられた光バス/光バス送信器605−20と統合される、複数のデジタル情報プロセッサ、例えば、デジタル情報プロセッサ607及び608を含む。本発明の1つ又は複数の実施例によれば、少なくとも1つの光バス及び少なくとも1つの光バス送信器は、データ処理センタ609内の光バスに結合される一方のデジタル情報プロセッサ607と別のデジタル情報プロセッサ608との間で情報を転送することになる。一例として、本発明の一実施例では、データ処理センタ609は、限定はしないが、デジタル情報プロセッサ607を含む1つのサーバと、デジタル情報プロセッサ608を含む別のサーバとを含むことができる。しかしながら、本発明の実施例が、その趣旨及び範囲内に、組み合わせられた光バス/光バス送信器605−20が一例である、1つ又は複数の組み合わせられた光バス/光バス送信器と統合される複数のサーバを含むシステムも含む。
【0049】
本発明の具体的な実施例のこれまでの説明は、例示し、説明するために提示された。それらの実施例は、本発明を網羅することも、本発明を開示されるのと全く同じ形に限定することも意図するものではなく、上記の教示に鑑みて、数多くの変更及び変形が可能である。本明細書に記載の実施例は、本発明の原理及びその実用的な応用例を最もわかりやすく説明し、それにより、意図した特定の用途に相応しいように種々の変更を加えながら、当業者が本発明及び種々の実施例を最大限に利用できるようにするために、選択及び説明された。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって規定されることを意図することができる。