(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5777823
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】ウェブ状の導体ガイドを有する接続端子
(51)【国際特許分類】
H01R 4/48 20060101AFI20150820BHJP
【FI】
H01R4/48 A
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-543806(P2014-543806)
(86)(22)【出願日】2012年11月30日
(65)【公表番号】特表2015-503195(P2015-503195A)
(43)【公表日】2015年1月29日
(86)【国際出願番号】EP2012004967
(87)【国際公開番号】WO2013079221
(87)【国際公開日】20130606
【審査請求日】2014年6月26日
(31)【優先権主張番号】102011055919.1
(32)【優先日】2011年12月1日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504019733
【氏名又は名称】フェニックス コンタクト ゲーエムベーハー ウント コムパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ラルフ・ホップマン
【審査官】
前田 仁
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2011/047740(WO,A1)
【文献】
特許第4476916(JP,B2)
【文献】
特開2011−082102(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 4/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(1)と、前記ハウジング(1)内に設けられた導体レール(3)と、前記ハウジング(1)内に設けられたバネクリップ(4)とを有する接続端子であって、
導体導入開口部(8)が前記ハウジング(1)に形成されており、締め付け固定すべき導体(9)が前記導体導入開口部を介して導入可能である、前記接続端子において、
前記接続端子は、前記締め付け固定すべき導体(9)のための導体ガイド(10)を有しており、
前記導体ガイドは、前記導体導入開口部(8)のウェブ状の延長部の形態に形成されており、
前記延長部は、前記締め付け固定すべき導体(9)の導入方向(11)において前記導体導入開口部(8)を起点として延在しており、
前記導体ガイド(10)は、前記ハウジング(1)と一体的に形成されており、
前記導体ガイド(10)が、前記ハウジング(1)の内壁5に対して離間して形成されており、これにより、自由空間すなわち間隙(22)が、前記導体ガイド(10)の、前記ハウジング(1)の前記内壁(5)の方に向いている長手方向側面(14)と、前記ハウジング(1)の前記内壁(5)との間に形成されているとともに、導体導入方向11において、自由空間すなわち間隙(23)が、前記導体ガイド(10)の自由端部(16)の横方向側面(15)と底面として形成された前記ハウジング(1)の前記内壁(5)との間に形成されており、前記導体レール(3)が、前記導体ガイド(10)と前記ハウジング(1)の前記内壁(5)との間の前記間隙(22)および前記間隙(23)を介して、前記ハウジング(1)に挿入されていることを特徴とする、接続端子。
【請求項2】
前記導体ガイド(10)は、前記導体ガイドが前記バネクリップ(4)の締め付け脚部(6)と前記導体レール(3)との間に形成される締め付け固定領域を側方において画定し、前記バネクリップ(4)の前記締め付け脚部(6)が前記導体ガイド(10)によって、離脱しないように前記ハウジング(1)内に保持されているように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の接続端子。
【請求項3】
前記導体レール(3)が固定機構(17)を介して前記導体ガイド(10)に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の接続端子。
【請求項4】
前記導体レール(3)は略L字状に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の接続端子。
【請求項5】
前記導体ガイド(10)にバネ制限要素(18)が成形されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の接続端子。
【請求項6】
前記導体ガイド(10)が前記ハウジング(1)との結合箇所を少なくとも2つ有していることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の接続端子。
【請求項7】
前記導体レール(3)が、前記導体ガイド(10)と前記ハウジング(1)の内壁(5)との間に形成された自由空間に挿入されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の接続端子。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に応じて形成された接続端子を製造するための方法であって、以下のステップ、すなわち、
ハウジング(1)に対して、前記ハウジング(1)内に形成される導体導入開口部(8)と、前記ハウジング(1)と一体的に形成されるとともに、前記導体導入開口部(8)を起点として前記締め付け固定すべき導体(9)の導入方向(11)に延在する、前記導体導入開口部(8)のウェブ状の延長部の形での導体ガイド(10)とを射出成形するステップと、導体レール(3)を前記ハウジング(1)に挿入するステップと、
バネクリップ(4)を前記ハウジング(1)に挿入するステップと、
を有する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はハウジングと、当該ハウジング内に設けられた導体レールと、当該ハウジング内に設けられたバネクリップとを有する接続端子に関しており、前記ハウジングにおいて導体導入開口部が形成されており、当該導体導入開口部を介して締め付け固定すべき導体が導入可能である。本発明はさらに、接続端子を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このように形成された接続端子は、バネクリップを用いて導体を導体レールに締め付け固定し、これにより電気的な接続を作り出すことに役立つ。締め付け固定すべき導体を接続端子のハウジングに導入するとき、当該導体が傾転し、その際、バネクリップまたは導体レールの脇に滑ることが起こり得、これにより導体と導体レールとの電気的接続が妨げられる。これを回避するために、導体レールまたはバネクリップに接して窓であって、当該窓を介して締め付け固定すべき導体が安全にガイドされるべき窓を形成し、付加的に当該窓の領域において導体レールまたはバネクリップに、導体のためのガイドとして用いられる外側に曲がった部分を設けることが知られている。このように形成された接続端子は例えば特許文献1から知られている。この場合の不利点は、導体レールもしくはバネクリップの特殊な形成ゆえに当該導体レールもしくはバネクリップのための製造の手間が非常に大きく、それとともに接続端子全体を製造する手間がかかり、これにより接続端子の製造のためのコストも増大する。さらに、このように形成された導体レールもしくはバネクリップはより大きな場所を必要とし、これにより接続端子の寸法も増大している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特許第102005045596号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って本発明は、接続端子の製造の手間およびそれとともに製造コストを増大させることなく、接続端子において導体を確実に締め付け固定することが保証され得る解決を創出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
冒頭で比較的詳しく説明された種類の接続端子において、上記の課題は本発明により以下のように解決される。すなわち、接続端子は締め付け固定すべき導体のための導体ガイドを有しており、当該導体ガイドは導体導入開口部のウェブ状の延長部の形で形成されており、当該延長部は導体導入開口部を起点として締め付け固定すべき導体の導入方向に延在しており、前記導体ガイドはハウジングと一体的に形成されている。
【0006】
請求項1から7のいずれか一項に応じて形成された、冒頭で比較的詳しく説明された種類の接続端子を製造するための方法において、上記の課題は本発明により、当該方法が以下のステップを含んでいることにより解決される。すなわち、ハウジングに対して、当該ハウジング内に形成される導体導入開口部と、当該ハウジングと一体的に形成されるとともに、導体導入開口部を起点として締め付け固定すべき導体の導入方向に延在する、導体導入開口部のウェブ状の延長部の形での導体ガイドとを射出成形するステップと、導体レールをハウジングに挿入するステップと、バネクリップをハウジングに挿入するステップとである。
【0007】
本発明の好適な構成と有利なさらなる構成は従属請求項に記載されている。
【0008】
本発明に係る接続端子は、以下の点を特徴とする。すなわち、当該接続端子は導体ガイドを有しており、当該導体ガイドは好ましくは片側が開放されているハウジングにおいて、締め付け固定すべき導体を安全にガイドすることを確保しており、当該導体ガイドは導体レールまたはバネクリップに形成されておらず、ハウジングに直接的に成形されている。導体の導入方向に延在する導体ガイドはウェブ状に形成されているとともに、導体ガイドが導体導入開口部に直接的に接続し、ハウジングの側方開口部の一部もしくは一領域をカバーもしくはシールすることにより、導体導入開口部の一方向のみの延長部をなしている。これにより締め付け固定すべき導体を導入する際、導体は導体導入開口部を通過した直後に、導体ガイドにより、ハウジングの片側が開放されているにもかかわらず、バネクリップと導体レールによって形成される締め付け固定領域に確実にガイドされ得、これにより接続端子において導体を誤って取り付けることが防止され得る。この種の接続端子を製造する際、導体ガイドの製造は、射出成形プロセスの間にハウジング全体の形成と同時に行われ得、これによって接続端子の製造は迅速かつ容易に行われ得、ハウジングに導体ガイドを射出成形した後、接続端子を形成するためには導体レールとバネクリップをハウジングに挿入しさえすればよく、このとき導体レールとバネクリップは好ましくはハウジングの側方開口部を介して側方においてハウジングに押し込まれ得る。従来技術から知られているように、導体レールまたはバネクリップに導体ガイドを形成することに対して、本発明に係る解決によれば、製造の手間も製造コストも低減され得る。さらに好ましくはこれにより、本発明に係る接続端子において導体レールとして、細い帯が用いられ得、さらに、用いるべき導体レールを製造する際、スタンピング機における導体レールの搬送が短縮され得る。導体ガイドをハウジングと一体的に形成することにより、導体ガイドは好ましくはハウジングと同じ材料から形成される。
【0009】
接続端子の好適な構成によれば、導体ガイドは以下のように形成されている。すなわち導体ガイドはバネクリップの締め付け脚部と導体レールの間に形成される締め付け固定領域を側方において画定しており、前記バネクリップの締め付け脚部は導体ガイドによって、離脱しないようにハウジング内に保持されている。好適に導体ガイドは、バネクリップと導体レールとによって形成される締め付け固定領域であって、当該締め付け固定領域内で導体がバネクリップの締め付け脚部によって導体レールに締め付け固定される締め付け固定領域の画定をなしている。バネクリップの締め付け脚部と導体レールの側面であって、当該側面に導体が締め付け固定される側面は好ましくは対向しており、これによりウェブの形の導体ガイドは、バネクリップの締め付け脚部と導体レールとの間で側方においてずらされた状態で設けられている。締め付け固定すべき導体は上方から締め付け脚部と導体レールとの間の締め付け固定領域に導入され、導体は導体ガイドの長手方向延伸に沿ってガイドされる。締め付け固定すべき導体が締め付け固定領域から側方に傾くこと、あるいは滑ることはこうして導体ガイドによって防止され得る。導体を特に確実にガイドすることを保証できるように、好適に、導体ガイドは締め付け固定領域を超えて突出しており、締め付け固定領域の領域内で終結していない。導体ガイドはさらに好適に、当該導体ガイドがハウジングにおいてバネクリップのための保持装置として役立つように形成されている。これは以下の点により実現される。すなわち、バネクリップの締め付け脚部が導体ガイドの後方に移動され、これによりバネクリップがハウジングから外に出て前方に滑り出ることが防止され得る。バネクリップをハウジングに挿入する際、好ましくは脚部バネの形に形成されているバネクリップはこのために圧縮され、その後圧縮された状態で、側方においてハウジングに押し込まれる。圧縮されることにより、バネクリップはハウジングの側方開口部を介して導体ガイドを通過するようにガイドされ得る。バネクリップがハウジング内で所望の位置に配置されるやいなや、バネクリップは圧縮解除され、これにより締め付け脚部は導体ガイドの後方に配置され得、これによりバネクリップは導体ガイドを用いてハウジング内に保持され、ハウジング内部でバネクリップが滑ることは、導体ガイドを用いて防止され得る。
【0010】
ハウジング内で導体レールを確実に配置することも保証できるように、好ましくは導体レールが固定機構を介して導体ガイドに固定されることが行われる。固定機構を介して導体レールは例えば導体ガイドに引っ掛けられ、もしくは係合され得る。導体レールはこれにより導体ガイドに対して固定された位置に保持され得る。
【0011】
さらに好ましくは、導体レールは略L字状に形成されている。導体レールをL字状に形成することにより、導体レールはハウジングにおいて特に場所を取らないように設けられ得、導体レールは好ましくはハウジングの内壁に沿って設けられている。導体レールの省スペース的な配置により、接続端子全体がよりコンパクトに、より小さい寸法で形成され得、それにより接続端子に対して必要とされる構成空間が低減され得る。
【0012】
本発明に係る接続端子のさらなる好適な構成では、導体ガイドにバネ経路画定要素が成形されている。バネ経路画定要素は、導体を締め付け固定領域に導入する間および/または導体を締め付け固定領域から取り外す間に、締め付け脚部が外側に湾曲する際、バネクリップの締め付け脚部に対するストッパとして役立つ。これによりバネクリップの締め付け脚部の最大撓みは、導体または解除器具を用いて作動することにより低減され得、それにより締め付け脚部が取り付け開口部に至るまで押し付けられ得ることが防止される。締め付け脚部の生じ得る撓みが低減されることにより、導体の導入と取り外しはより迅速に行われ得、これにより導体を締め付け固定するため、および/または導体を取り外すために必要とされる時間が短縮され得る。バネ経路画定要素は当該バネ経路画定要素の長手軸が角度をなして、好適に20°から60°の間の角度を有してウェブ状の導体ガイドの長手軸から突出している。バネ経路画定要素は好適にフィンガの形で形成されており、導体導入開口部に対向しているウェブ状の導体ガイドの自由端部に成形されている。
【0013】
ウェブ状に形成された導体ガイドの安定性を高めるために、さらに好ましくは、導体ガイドがハウジングとの結合箇所を少なくとも2つ有していることが行われる。第1の結合箇所は好ましくは、ウェブ状の導体ガイドがハウジングに成形されているところに、導体導入開口部に隣接して設けられている。第2の結合箇所は例えば、導体導入開口部に対向している、ウェブ状の導体ガイドの自由端部に設けられていてよい。しかしながら例えば、導体ガイドのハウジングとの第2の結合箇所またはさらなる結合箇所を、バネ経路画定要素を介して設けることも可能である。これはバネ経路画定要素がハウジングと結合されており、これにより好ましくはハウジングと一体的に形成されていることによって行われる。2つまたはそれ以上の結合箇所によって、導体ガイドの製造およびそれとともに接続端子の製造が改善され得る。複数の結合箇所によって、射出成形材料が導体ガイドの領域において収縮することが防止され得るからである。好適に導体ガイドは、あらゆる結合箇所において、直接的に、あるいはさらなる要素を介して、ハウジングと一体的に結合されている。
【0014】
さらに好ましくは、導体レールが、導体ガイドとハウジングの内壁との間に形成された自由空間もしくは間隙に挿入されていることが行われる。これにより、導体レールをハウジングにおいて簡単に取り付けることが保証され得る。これは導体レールがハウジングの側方開口部を介して容易にハウジングの内壁と導体ガイドとの間の領域に導入され得ることによって行われる。ハウジングにおける導体レールの取り付けはこのように、ハウジングと一体的に形成された導体ガイドによって妨げられない。
【0015】
以下に本発明を添付の図面を参照しながら好適な実施の形態に基づいて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明に係る接続端子の第1の観点における概略図である。
【
図2】本発明に係る接続端子の第2の観点における概略図である。
【
図3】バネクリップを取り付ける際の本発明に係る接続端子の概略図である。
【
図4】導体が導入されている本発明に係る接続端子の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1、
図2、及び
図4は、本発明に係る接続端子の概略図である。接続端子は内部空間2を具備するハウジング1を有しており、ハウジング1の内部空間2には、導体レール3とバネクリップ4とが設けられている。
【0018】
導体レール3は幅の細い金属帯から形成されており、L字状に湾曲している。
図1に示されるように、導体レール3は、ハウジング1に挿入された状態でハウジング1の内壁5に当接している。
図1において認められるように、ハウジング1は長手方向側面に開口部21を有しており、これにより、ハウジング1は側方において開放された状態で形成されている。ハウジング1は、このように一方の側が開放されたハウジング1である。導体レール3は、側方開口部21を介してハウジング1に挿入される。
【0019】
バネクリップ4は、保持脚部20と締め付け脚部6とを具備する脚部バネの形で形成されている。バネクリップ4は、ハウジング1内に形成された保持要素7上に装着されており、好ましくは、保持要素7は、ハウジング1と一体的に形成されている。バネクリップ4を保持要素7上に装着するために、バネクリップ4も側方開口部21を介してハウジング1に導入される。
【0020】
ハウジング1自体には、導体導入開口部8が形成されており、
図4に示されるように、導体導入開口部8を介して、締め付け固定すべき導体9が導入され、これによりバネクリップ4の締め付け脚部6を用いて導体レール3に締め付け固定することができる。
【0021】
さらに、接続端子は、締め付け固定すべき導体9のための導体ガイド10を有しており、導体ガイド10は、ウェブ状に形成されているとともに、導体導入開口部8の下方に形成されており、これにより導体ガイド10は、導体導入開口部8のウェブ状の延長部として形成されている。導体ガイド10は、締め付け固定すべき導体9の導入方向11において、導体導入開口部8を起点としてハウジング1の内部空間2の内部に向かって延在している。導体ガイド10は、一方の側部のみに、導体導入開口部8から突出している薄いウェブの形態で形成されており、導体ガイド10は、ハウジング1と一体的に形成されており、これにより導体ガイド10は、ハウジング1と共に射出成形プロセスの間に形成可能とされる。導体ガイド10は、ハウジング1の側方開口部21の領域内に形成されており、これにより導体ガイド10は、ハウジング1の側方開口部21を部分的もしくは領域的にカバーもしくはシールしている。
【0022】
導体ガイド10は、導体ガイド10が締め付け脚部6と導体レール3との間に形成している締め付け固定領域を、側方においてハウジング1の側方開口部21に向かって画定するように形成されている。バネクリップ4の締め付け脚部6と、導体レール3の側面13であって、導体9が締め付け固定される側面13とは対向しており、これによりウェブ状の導体ガイド10は、バネクリップ4の締め付け脚部6と導体レール3との間にその中心から側方に外れた状態で設けられている。締め付け固定すべき導体9は上方から締め付け脚部6と導体レール3との間の締め付け固定領域に導入され、導体9は導体ガイド10の長手方向延伸に沿ってガイドされる。このようにして、締め付け固定すべき導体9が締め付け固定領域から側方に傾くこと、あるいは滑ることが、導体ガイド10によって防止される。導体ガイド10は、締め付け固定領域を超えて突出するとともに締め付け固定領域の領域内で終結しないような長さとなるように、導体ガイド10の長手方向延長部分に形成されている。
【0023】
導体ガイド10は、バネクリップ4の保持装置としても機能する。バネクリップ4の締め付け脚部6が導体ガイドの後方に設けられており、導体9もしくは例えば
図4に表わすトリガー12のような解除器具によって作動可能とされるので、バネクリップ4が保持要素7から前方に滑り出ることが、導体ガイド10によって防止されるためである。
【0024】
導体ガイド10は、ハウジング1の内壁5に対して離間して形成されており、これにより、バネクリップ4の締め付け脚部6の締め付け方向において、自由空間もしくは間隙22が、導体ガイド10の、ハウジング1の内壁5の方に向いている長手方向側面14と、ハウジング1の内壁5との間に形成されているとともに、導体導入方向11において、自由空間もしくは間隙23が、導体ガイド10の自由端部16の横方向側面15と底面として形成されたハウジング1の内壁5との間に形成されている。導体ガイド10とハウジング1の内壁5との間の間隙22および間隙23とを介して、導体レール3はハウジング1に挿入される。
【0025】
導体レール3を間隙22および間隙23に挿入することを容易にするために、ハウジング1の内壁5は、側方開口部21に隣接する当該内壁の縁24,25に、それぞれ面取り部を有している。
【0026】
導体レール3は、取り付けられた状態において、
図2に示されているように固定機構17を介して導体ガイド10の長手方向側面14に固定されており、これにより導体ガイド10は、ハウジング1において導体レール3を確実に固定するために有用である。
【0027】
バネ経路画定要素18が、導体ガイド10の自由端部16に形成されており、好ましくは、バネ経路画定要素18は、導体ガイド10に一体的に成形されており、これによりバネ経路画定要素18も、ハウジング1を射出成形する際に、直接的に共に形成可能とされる。バネクリップ4の締め付け脚部6の最大撓みを制限するバネ経路画定要素18は、フィンガの形態に形成されており、当該フィンガは、約90°の角度でウェブ状の導体ガイド10に対してねじれた状態で、ハウジング1の内部空間2に突出している。バネ経路画定要素18は、所定の角度で、好適には20°〜50°の角度でウェブ状の導体ガイド10の長手軸から突出している。
【0028】
図2において認められるように、バネ経路画定要素18は、ブリッジ19を介して保持要素7と結合されており、これにより導体ガイド10は、導体導入開口部8の領域における導体ガイド10とハウジング1との結合箇所に加えて、バネ経路画定要素18とブリッジ19と保持要素7とを介してハウジング1と結合されており、これにより、導体ガイド10とハウジング1との第2の結合箇所が形成される。好適には、2つの結合箇所においてハウジング1との一体的な形成が行われている。
【0029】
さらに、
図3には、接続端子を製造するためのステップが示されており、当該ステップにおいて、バネクリップ4はハウジング1に開口部21を介して側方において導入される。バネクリップ4をハウジング1に挿入した場合に、バネクリップ4は圧縮され、圧縮された状態で側方開口部21を介してハウジング1に押し込まれる。バネクリップ4は、圧縮することによって導体ガイド10を通過し、
図3に示されているように、導体ガイド10とバネ経路画定要素との間に形成された自由空間26であって、側方開口部21の一部である自由空間26を介して案内可能とされる。バネクリップ4がハウジング1内の所望の位置に配置されるとすぐに、バネクリップ4は再び圧縮解除され、これにより特に
図1において認められるように、バネクリップ4の締め付け脚部6は導体ガイド10の後方に配置され、これによりバネクリップ4は導体ガイド10を用いてハウジング1内に保持され、ハウジング1内部におけるバネクリップ4の滑りが導体ガイド10を用いて防止される。
【符号の説明】
【0030】
1 ハウジング
2 内部空間
3 導体レール
4 バネクリップ
5 内壁
6 締め付け脚部
7 保持要素
8 導体導入開口部
9 導体
10 導体ガイド
11 導入方向
12 トリガー
13 側面
14 長手方向側面
15 横方向側面
16 自由端部
17 固定機構
18 バネ経路画定要素
19 ブリッジ
20 保持脚部
21 開口部
22 間隙
23 間隙
24 縁
25 縁
26 自由空間