(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態におけるシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0011】
システムは、プレイヤ(ユーザ)が所持する端末装置1、移動無線基地局やWi−Fiステーション等のアクセスポイント2、インターネット等のネットワーク3及び複数のプレイヤがネットワークを介してゲームプレイを行うゲームの管理(制御)を行うゲーム管理サーバ装置4を含む。ゲーム管理サーバ装置4は、ネットワーク3を介して複数のプレイヤの端末装置1と接続される。端末装置1は、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ゲーム用コンソール、パーソナルコンピュータ、タッチパッド、電子書籍リーダー等の情報処理装置である。
【0012】
図2は、本実施形態における端末装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
端末装置1は、電源システム101、メインシステム102、記憶部106、外部ポート107、高周波回路108、アンテナ109、オーディオ回路110、スピーカ111、マイク112、近接センサ113、I/Oサブシステム114、タッチ反応型ディスプレイシステム118、光学センサ119及び入力部120を含む。メインシステム102は、プロセッサ103、メモリコントローラ104及び周辺インタフェース105を含む。I/Oサブシステム114は、ディスプレイコントローラ115、光学センサコントローラ116及び入力コントローラ117を含む。
【0014】
図3は、本実施形態におけるゲーム管理サーバ装置4のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
ゲーム管理サーバ装置4は、システムバス401に接続されたCPU(Central Processing Unit)402、ROM(Read Only Memory)403、RAM(Random Access Memory)404、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)405、I/F(Interface)406と、I/F406に接続された、キーボード、マウス、モニタ、CD/DVD(Compact Disk/Digital Versatile Disk)ドライブ等のI/O(Input/Output Device)407、HDD(Hard Disk Drive)408、NIC(Network Interface Card)409等を含む。
【0016】
本実施形態において、ゲーム管理サーバ装置4は、例えばゲーム提供会社のサーバとすることができる。ゲーム管理サーバ装置4は、それぞれ属性が設定された複数のブロックが所定のブロック配置領域に配置され、プレイヤが同じ属性が設定されたn個以上(nは2以上の自然数)の複数のブロックをなぞる等して選択すると、それらのブロックの少なくとも一部が消去されるパズルゲームを管理する。
【0017】
なお、ゲームの実行方式としては、「ブラウザタイプ」と「アプリタイプ」のいずれとすることもできる。アプリタイプは、予めゲーム管理サーバ装置4等からゲームアプリケーションソフトウェア(アプリケーションプログラム)を端末装置1にダウンロードし、端末装置1上でゲームアプリケーションソフトウェアを実行し、ダウンロードを通じて端末装置1に記憶されたゲームアプリケーションソフトウェアに含まれる画面遷移情報と、入力操作を契機にサーバから取得されるデータとに基づいて画面情報を生成して表示するものである。一方、ブラウザタイプは、ゲーム管理サーバ装置4側でゲーム進行に伴う一連の画面の表示制御内容を記述した画面遷移情報(View情報)を管理し、端末装置1からの入力操作に伴うデータ取得リクエストに応じて、HTMLデータ文書やこれに関連付けされた画像等のデータを端末装置に送信し、端末装置1上のウェブブラウザで表示する処理を行うものである。
【0018】
以下の実施の形態では、本実施形態におけるゲームをプレイヤに提供するシステムを「ゲーム提供システム」として説明する。「アプリタイプ」の場合、「ゲーム提供システム」は、主に端末装置1に記憶されたゲームアプリケーションソフトウェアにより実行される。また、「ブラウザタイプ」の場合、「ゲーム提供システム」は、主にゲーム管理サーバ装置4にインストールされたプログラムにより実行され、端末装置1を介してゲームが各ユーザに提供される。
【0019】
図4は、ゲーム提供システム50の機能構成を示すブロック図である。
【0020】
ゲーム提供システム50は、ゲーム管理制御部52、操作入力受付部54、画面表示処理部56、ブロック供給部58、ブロック処理部60、方向決定部62、ゲーム情報記憶部70及びゲーム状況記憶部72を含む。
【0021】
ゲーム管理制御部52は、ゲーム提供システム50全体の制御を行う。操作入力受付部54は、端末装置1を操作するプレイヤ(ユーザ)からの操作入力を受け付ける。画面表示処理部56は、ゲーム管理制御部52の制御のもと、画面表示を行う。ゲーム情報記憶部70は、本実施形態で実行されるゲームを実行するための各種ゲーム情報等を記憶する。ゲーム管理制御部52は、操作入力受付部54が受け付けた操作入力に応じ、ゲーム情報記憶部70を参照して画面遷移等を行ってゲームを進行する。ゲーム状況記憶部72には、ゲームの進行過程で生じる各種情報が記憶される。
【0022】
ブロック供給部58は、それぞれ属性が設定された複数のブロック(パズル)をゲームプレイ領域内のブロック配置領域に供給する。ここで、属性は例えば色とすることができるが、マークや図等、プレイヤが同じ属性のブロックを認識可能な形態となっていれば、他の種々の形態とすることができる。以下の実施形態では、属性が色である場合を例として説明する。なお、ブロック供給部58は、各属性のブロックがランダムに配置されるようにブロックを供給することができる。
【0023】
ブロック処理部60は、プレイヤからの操作を受け付け、当該プレイヤの操作によりブロック配置領域に表示された複数のブロックのうち、同じ属性が設定されたn個以上(nは2以上の自然数)の例えばa個のブロックが連続して選択されたか否かを判断する。ここで、プレイヤの操作とは、ブロック配置領域に配置されているブロックをなぞることとすることができる。端末装置1がタッチパネル機能を有する場合、プレイヤはタッチパネルに表示されたブロックを手等でなぞった後に手等をタッチパネルから離すことにより、複数のブロックを選択することができる。また、端末装置1がタッチパネル機能を有していない場合でも、プレイヤは例えばマウスやゲームコントローラ等の入力手段を用いて複数のブロックを選択することができる。
【0024】
同じ属性が設定されたn個以上のa個のブロックが連続して選択された場合、ブロック処理部60は、選択されたa個のブロックを消去する。
【0025】
ここで、連続して選択とは、間に他のブロックが存在することなく隣接して配置されたブロックが選択されていくことをいう。また、プレイヤが隣接して配置されたブロックを選択できる方向は、ゲーム毎にゲーム提供者が決めておくことができ、例えば上下方向、左右方向、斜め右上左下方向、斜め左上右下方向等を適宜組み合わせた方向とすることができる。
【0026】
図5は、本実施形態において、端末装置1のプレイヤに表示されるゲーム画面300の一例を示す図である。ゲーム画面300は、ゲームプレイ領域302と、ゲームプレイ領域302内に設けられ、複数のブロック312が配置されるブロック配置領域304とを含む。
図5では、ブロック配置領域304に横5×縦4の20個のブロック312が配置された例を示す。また、
図5に示した例では、プレイヤは左右方向(x方向)及び上下方向(y方向)に隣接して配置されたブロックを選択していける設定とすることができる。
【0027】
なお、各ブロック312に付した「R」、「G」、「B」及び「Y」は、それぞれ属性である色の赤、緑、青及び黄を意味し、実際のゲーム画面では赤、緑、青及び黄のブロックとして表示されているものとする。
【0028】
図4に戻り、方向決定部62は、ブロック処理部60により同じ属性が設定されたn個以上のa個のブロックが連続して選択されたと判断された場合に、当該a個のブロックを選択した方向に基づき、ブロック配置領域中のブロックが消去された位置へのブロックの移動方向を決定する。
【0029】
具体的には、方向決定部62は、プレイヤがa個のブロックを選択した順序に応じて当該a個のブロックから選択される2以上のブロックが選択された方向に基づき、移動方向を決定することができる。
【0030】
例えば、方向決定部62は、プレイヤが選択したa個のブロックのうち、最後からk番目(kはプレイヤが選択したブロック数以下の自然数)に選択されたブロックから最後に選択されたブロックへの方向を移動方向として決定することができる。つまり、プレイヤによるブロックの選択方向が複数方向である場合(例えば最初に右方向に選択した後に下方向に選択する等)、方向決定部62は、最後の方向を移動方向として決定することができる。一例として、方向決定部62は、プレイヤが選択したa個のブロックのうち、最後に選択された2つのブロックの位置関係、すなわち最後から2番目に選択されたブロックから最後に選択されたブロックへの方向を移動方向として決定することができる。
【0031】
他の例として、方向決定部62は、プレイヤが選択したa個のブロックのうち、最初に選択されたブロックからj番目(jはプレイヤが選択したブロック数以下の自然数)に選択されたブロックへの方向を移動方向として決定することもできる。つまり、プレイヤによるブロックの選択方向が複数方向である場合(例えば最初に右方向に選択した後に下方向に選択する等)、方向決定部62は、最初の方向を移動方向として決定することもできる。一例として、方向決定部62は、プレイヤが選択したa個のブロックのうち、最初に選択されたブロックから2番目に選択されたブロックへの方向を移動方向として決定する構成とすることもできる。
【0032】
また他の例として、例えば、方向決定部62は、プレイヤが選択したa個のブロックにおいて、隣接する各2個のブロックのプレイヤが当該a個のブロックを選択した方向に沿ったベクトルを一単位とした各方向のベクトルの和に基づき、移動方向を決定することができる。つまり、方向決定部62は、各方向のベクトルの和を取り、ベクトルの和の大きさが最も大きい方向を移動方向とすることができる。また、例えば複数方向のベクトルの和の大きさが等しい場合、先の方に選択されたブロック間のベクトルを優先する又は後の方に選択されたブロック間のベクトルを優先する等と設定しておいてもよい。
【0033】
ブロックの移動方向は、上述したプレイヤが隣接して配置されたブロックを選択できる方向のいずれかとすることができる。ただし、ブロックの形状やブロック配置領域内におけるブロックの配置デザイン等によっては、他の方向も含める構成とすることもできる。
【0034】
例えば、さらに他の例として、方向決定部62は、プレイヤが選択した当該複数のブロックのうち、最初に選択されたブロックから最後に選択されたブロックへの方向を移動方向として決定する等としてもよい。以上のように、ブロックの移動方向は、様々な構成とすることができる。
【0035】
以上のようなゲームに関する各種ルール等の情報は、ゲーム情報記憶部70に記憶される。また、どのようなルールでブロックが消去されるか、どのようなルールでブロックを補充する際の移動方向が決まるか等の各種ルールは、画面表示処理部56を介して適宜プレイヤに通知されるものとする。
【0036】
ブロック供給部58は、ブロック処理部60によりa個のブロックが消去された場合に、ブロック配置領域に表示されているブロック及び/又は新たなブロックを方向決定部62が決定した移動方向に移動させてブロックを補充する。なお、新たなブロックを補充する場合、ブロック供給部58は、各属性のブロックがランダムに配置されるようにブロックを補充することができる。
【0037】
次に具体例を説明する。以下の具体例では、n=3、すなわち、同じ色の3個以上のブロック312が連続して選択された場合に、ブロック処理部60が選択されたブロック312を消去する場合を例として説明する。また、方向決定部62は、プレイヤが選択した複数のブロックのうち、最後から2番目に選択されたブロックから最後に選択されたブロックへの方向を移動方向として決定するものとする。
【0038】
図6は、
図5に示した状態のゲーム画面300において、例えばプレイヤが緑色(G)の5個のブロック312を図中矢印の方向に沿って選択した場合のゲーム画面300を示す。ここで、説明のためにプレイヤが選択したブロック312を破線で示す。また、各ブロック312を個別に説明する際には312a等適宜符号を変えて説明する。
【0039】
図6に示した例では、ブロック312は左から右方向に向かって、さらに下方向に沿って選択されている。このとき、3個以上である5個のブロック312が選択されているため、ブロック処理部60は、
図7に示すように、選択されたブロック312を消去する。また、方向決定部62は、プレイヤが選択したブロック312のうち、最後から2番目に選択されたブロック312aから最後に選択されたブロック312bへの方向、下方向を移動方向として決定する。
【0040】
よって、
図7に矢印で示すように、ブロック供給部58は、ブロック配置領域304に表示されているブロック312をブロック配置領域304中のブロック312が消去された位置へ方向決定部62が決定した下方向にスライドして補充する。また同時に、ブロック供給部58は、新たなブロック312を上側から下方向に補充する。
図8は、ブロック312が補充された状態を示す。ここで、説明のためにもともとブロック配置領域304に配置されており、下方向に移動されたブロック312を網掛けで示す。
【0041】
次に、プレイヤの選択の他の例を説明する。
図9は、
図5に示した状態のゲーム画面300において、例えばプレイヤが緑色(G)の5個のブロック312を、
図6に示したのとは異なる順序で選択した場合の例を示す。ここで、説明のためにプレイヤが選択したブロック312を破線で示す。
図9に示した例では、
図6に示したのと同じ5個のブロック312が選択されているが、ブロック312は下から上方向に向かって、さらに左方向に沿って選択されている。
【0042】
このとき、3個以上である5個のブロック312が選択されているため、ブロック処理部60は選択されたブロック312を消去する。また、方向決定部62は、プレイヤが選択したブロック312のうち、最後から2番目に選択されたブロック312cから最後に選択されたブロック312dへの方向、左方向を移動方向として決定する。
【0043】
よって、ブロック供給部58は、ブロック配置領域304に表示されているブロック312をブロック配置領域304中のブロック312が消去された位置へ方向決定部62が決定した左方向にスライドして補充する。また同時に、ブロック供給部58は、新たなブロック312を右側から左方向に補充する。
図10は、ブロック312が補充された状態を示す。ここで、説明のためにもともとブロック配置領域304に配置されており、左方向に移動されたブロック312を網掛けで示す。
【0044】
図8と
図10との比較からわかるように、本実施形態におけるゲーム提供システム50によれば、同じ5個のブロック312が消去された場合でも、それらのブロック312が消去され、新たなブロックが補充された後のブロック配置領域304におけるブロック312の配置状態が異なるものとなる。そのため、プレイヤがゲーム状況に応じて取り得る選択の幅が広がり、ゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0045】
次に、プレイヤの選択のまた他の例を説明する。
図11は、
図5に示した状態のゲーム画面300において、例えばプレイヤが緑色(G)の3個のブロック312を選択した例を示す。ここで、説明のためにプレイヤが選択したブロック312を破線で示す。
図11に示した例では、ブロックは左から右方向に向かって選択されている。
【0046】
このとき、3個以上のブロック312が選択されているため、ブロック処理部60は選択されたブロック312を消去する。また、方向決定部62は、プレイヤが選択したブロック312のうち、最後から2番目に選択されたブロック312eから最後に選択されたブロック312fへの方向、右方向を移動方向として決定する。
【0047】
このとき、消去されたブロック312の左側にはブロック312がないため、ブロック供給部58は、新たなブロック312を方向決定部62が決定した右側から左方向に補充する。
図12は、ブロック312が補充された状態を示す。
【0048】
また、
図5に示した状態のゲーム画面300において、例えばプレイヤは緑色(G)の3個のブロック312を下から上方向に選択することもできる。この場合は、ブロック供給部58は、新たなブロック312を下側から上方向に補充することになる。
【0049】
以上のように、本実施形態におけるゲーム提供システム50によれば、プレイヤが複数(a個)のブロックを選択した方向に基づき、ブロック配置領域304中のブロックが消去された位置へのブロックの移動方向が決定される。そのため、プレイヤは補充されるブロックの移動方向も考慮して、消去するブロックの数を選択することもできる。従って、新たなブロックが補充された後のブロック配置領域304におけるブロック312の配置状態のバリエーションを豊富にすることができ、プレイヤがゲーム状況に応じて取り得る選択の幅が広がり、ゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0050】
図13は、本実施形態におけるゲーム提供システム50の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下の処理は、ゲーム管理制御部52の制御のもとで行うことができる。
【0051】
ブロック処理部60は、プレイヤの操作により、同じ属性のn個以上の複数(a個)のブロックが連続選択されたか否かを判断する(ステップS102)。a個のブロックが連続選択された場合(ステップS102のYES)、方向決定部62は、プレイヤが当該a個のブロックを選択した方向に基づき、ブロック配置領域中のブロックが消去された位置へのブロックの移動方向を決定する(ステップS104)。
【0052】
また、n個以上のa個のブロックが連続選択された場合(ステップS102のYES)、ブロック処理部60は、選択されたa個のブロックを消去する(ステップS108)。次いで、ブロック供給部58は、方向決定部62が決定した移動方向にブロックを補充する(ステップS110)。この後、ゲームが終了するまで(ステップS110のYES)、同様の処理を繰り返す。
【0053】
本実施形態におけるゲーム提供システム50によれば、複数個の同属性ブロックをなぞって消去するゲームにおいて、ゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
(第2の実施形態)
本実施形態において、同じ属性が設定されたn個以上の例えばa個のブロックが連続して選択された場合に、ブロック処理部60が、選択されたa個のブロック全てを消去するのではなく、一部のみを消去する点で、第1の実施形態と異なる。
【0054】
本実施形態においても、ゲーム提供システムは、第1の実施形態と同様の端末装置1及び/又はゲーム管理サーバ装置4により構成することができる。また、ゲーム提供システムの機能構成は、
図4を参照して説明したゲーム提供システム50と同様とすることができる。また、本実施形態においても、端末装置1及びゲーム管理サーバ装置4のハードウェア構成は、
図2及び
図3を参照して説明したのと同様の構成とすることができる。
【0055】
具体的には、本実施形態において、ブロック処理部60は、プレイヤの操作により同じ属性が設定されたn個以上のa個のブロックが連続して選択されたと判断された場合に、選択された当該a個のブロックのうち、所定の位置にあるブロックを強化ブロックに変換して残すとともに、他のブロックを消去する。所定の位置は、プレイヤが当該a個のブロックを選択した方向に基づき決定することができる。例えば、所定の位置はプレイヤが選択したa個のブロックのうち最後に選択された位置とすることができる。以下の説明において、ブロック処理部60がのプレイヤが選択したa個のブロックのうち最後に選択されたブロックを強化ブロックに変換して残す場合を例として説明する。
【0056】
なお、強化ブロックには、例えば強度を示すパラメータ値が設定される構成とすることができる。また、ブロック処理部60は、所定の位置にあるブロックを強化ブロックに変換する際に、選択されたa個の数が大きいほど、すなわち選択されたブロックの数が多いほど、高いパラメータ値となるように、当該強化ブロックにパラメータ値を設定することができる。
【0057】
また、強化ブロックには、レベルが設定される構成とすることもできる。ブロック処理部60は、所定の位置にあるブロックを強化ブロックに変換する際に当該強化ブロックにレベルを設定することができる。また、ブロック処理部60は、同じ属性かつ同じレベルが設定された強化ブロックがm個以上(mは2以上の自然数)の例えばb個連続して選択された場合に、当該b個のブロックのうち、所定の位置にある強化ブロックのレベルを上昇させる構成とすることができる。ここで所定の位置は、プレイヤが当該b個のブロックを選択した方向に基づき決定することができる。例えば、所定の位置はプレイヤが選択したb個のブロックのうち最後に選択された位置とすることができる。ただし、ブロック処理部60が強化ブロックのレベルを上昇させる際の所定の位置は、ブロック処理部60がブロックを強化ブロックに変換する際の所定の位置と同じに設定してもよく、また異なる設定としてもよい。また、強化ブロックに関する「m」は、通常のブロックに関する「n」と同じ設定としてもよく、また異なる設定としてもよい。さらに、強化ブロックのレベルに応じて「m」の値を変える等の設定としてもよい。
【0058】
次に具体例を説明する。以下の具体例では、以下の具体例では、n=3、すなわち、同じ色の3個以上のブロック312が連続して選択された場合に、ブロック処理部60が選択されたブロック312の一部を強化ブロックに変化したり、残りのブロックを消去する場合を例として説明する。また、方向決定部62は、プレイヤが選択した複数のブロックのうち、最後から2番目に選択されたブロックから最後に選択されたブロックへの方向を移動方向として決定するものとする。
【0059】
図14は、本実施形態において、端末装置1のプレイヤに表示されるゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム画面300のゲームプレイ領域302内には、ブロック配置領域304に加えてバトル領域306が設けられている。バトル領域306では、プレイヤキャラクタ350が敵キャラクタ352とバトルを行う。
【0060】
図14に示した状態のゲーム画面300において、例えばプレイヤが緑色(G)の5個のブロック312を図中矢印の方向に沿って選択したとする。ここで、説明のためにプレイヤが選択したブロック312を破線で示す。ここでは、ブロック312は左から右方向に向かって、さらに下方向に沿って選択されている。
【0061】
このとき、3個以上である5個のブロック312が選択されているため、ブロック処理部60は、
図15に示すように、選択されたブロック312のうち、最後に選択されたブロック312bを強化ブロック312kに変換して残すとともに、他のブロック312を消去する。また、方向決定部62は、プレイヤが選択したブロック312のうち、最後から2番目に選択されたブロック312aから最後に選択されたブロック312bへの方向、下方向を移動方向として決定する。
【0062】
よって、
図15に矢印で示すように、ブロック供給部58は、ブロック配置領域304に表示されているブロック312を方向決定部62が決定した下方向にスライドして補充する。また同時に、ブロック供給部58は、新たなブロック312を上側から下方向に補充する。
図16は、ブロック312が補充された状態を示す。ここで、説明のためにもともとブロック配置領域304に配置されており、下方向に移動されたブロック312を網掛けで示す。
【0063】
なお、強化ブロック312kは、例えばプレイヤキャラクタ350が敵キャラクタ352に攻撃を与えるための攻撃ブロックとすることができる。例えば、プレイヤが強化ブロック312kを単独でタッチする等して選択することにより、
図17に示すように、プレイヤキャラクタ350が敵キャラクタ352に攻撃を与える構成とすることができる。
【0064】
ここで、上述したように、ブロック処理部60は、プレイヤにより選択されたブロックの数が多いほど、強化ブロックのパラメータ値を高く設定する。強化ブロックが攻撃ブロックの場合、パラメータ値が高いほど、敵キャラクタ352に与えるダメージが大きくなる構成とすることができる。そのため、プレイヤは、同じ属性のブロックをできるだけ多くつなげられるように戦略性をもってゲームをプレイすることができる。
【0065】
ここで、ブロック処理部60が、同じ属性かつ同じレベルが設定された強化ブロックがm個以上(mは2以上の自然数)の例えばb個連続して選択された場合に、当該b個のブロックのうち、所定の位置にある強化ブロックのレベルを上昇させる構成について説明する。ここでは、m=3である場合を例として説明する。例えば、それぞれ同じ属性である緑色(G)の強化ブロックでそのレベルが「1」のブロックが3以上並んでいる状態だとする。この状態で、プレイヤがこれらの強化ブロックを選択すると、ブロック処理部60は、プレイヤが当該3個の強化ブロックを選択した方向に基づき、例えば最後に選択された強化ブロックのレベルを「2」に上昇させる。ここで、例えばレベルが「2」の強化ブロックのパラメータ値は、レベルが「1」の強化ブロックのパラメータ値よりも大きくなる設定としておくことができる。強化ブロックが攻撃ブロックの場合、レベルが高いほど、敵キャラクタ352に与えるダメージが大きくなったり、攻撃のバリエーションが増えたりする構成とすることができる。そのため、プレイヤは、同じ属性の強化ブロックが連続して配置されるように戦略性をもってゲームをプレイすることができる。
【0066】
次に、プレイヤの選択の他の例を説明する。
図18は、プレイヤが緑色(G)の5個のブロック312を、
図14に示したのとは異なる順序で選択した場合の例を示す。ここで、説明のためにプレイヤが選択したブロック312を破線で示す。
図18に示した例では、
図14に示したのと同じ5個のブロック312が選択されているが、ブロック312は下から上方向に向かって、さらに左方向に沿って選択されている。
【0067】
このとき、3個以上である5個のブロック312が選択されているため、ブロック処理部60は、選択されたブロック312のうち、最後に選択されたブロック312bを強化ブロック312kに変換して残すとともに、他のブロック312を消去する。また、方向決定部62は、プレイヤが選択したブロック312のうち、最後から2番目に選択されたブロック312cから最後に選択されたブロック312dへの方向、左方向を移動方向として決定する。
【0068】
よって、ブロック供給部58は、ブロック配置領域304に表示されているブロック312を方向決定部62が決定した左方向にスライドして補充するとともに、新たなブロック312を右側から左方向に補充する。
図19は、ブロック312が補充された状態を示す。ここで、説明のためにもともとブロック配置領域304に配置されており、左方向に移動されたブロック312を網掛けで示す。
【0069】
図16と
図19との比較からわかるように、本実施形態におけるゲーム提供システム50によれば、同じ5個のブロック312が消去された場合でも、プレイヤが異なる順序でブロック312を選択した場合、異なる方向にブロック312が補充される。そのため、一部のブロック312が消去され、新たなブロックが補充された後のブロック配置領域304におけるブロック312の配置状態が異なるものとなる。また、強化ブロック312kについても、
図16に示したのとは異なる位置に配置されるようにすることができる。
【0070】
また、本実施形態においても、第1の実施形態で
図11及び
図12を参照して説明したように、プレイヤがブロックを選択する方向及び選択するブロックの数に応じて、ブロックが補充される方向が異なるものとなる。一方、本実施形態において、上述したように、選択するブロックの数が多いほど強化ブロックのパラメータ値が大きくなる。よって、プレイヤはどのブロックを強化ブロックに変換したいか、どの方向にブロックを補充したいか、及び消去するブロックの数等様々な条件を考慮して、ブロックを選択する必要があり、プレイヤがゲーム状況に応じて取り得る選択の幅がさらに広がり、ゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0071】
図20は、本実施形態におけるゲーム提供システム50の処理手順の一例を示すフローチャートである。以下の処理は、ゲーム管理制御部52の制御のもとで行うことができる。
図20の処理手順では、
図13を参照して説明した手順に加えて、ステップS101及びステップS120が追加されている。また、
図13のステップS106に変えて、ステップS122の処理が行われる。
図13を参照して説明した手順と同様の手順には同じステップ番号を付し、適宜説明を省略する。
【0072】
ブロック処理部60は、プレイヤの操作により、強化ブロック(攻撃ブロック)が単独で選択されたか否かを判断する(ステップS101)。強化ブロックが単独で選択された場合(ステップS101のYES)、ゲーム管理制御部52は選択された強化ブロックのパラメータ値に応じた攻撃力でプレイヤキャラクタから敵キャラクタへの攻撃を行う(ステップS120)。
【0073】
また、ステップS106において、同じ属性のn個以上の複数(a個)のブロックが連続選択されたか否かを判断する(ステップS102)。a個のブロックが連続選択された場合(ステップS102のYES)、方向決定部62は、プレイヤが当該a個のブロックを選択した方向に基づき、ブロック配置領域中のブロックが消去された位置へのブロックの移動方向を決定する(ステップS104)。
【0074】
また、n個以上のa個のブロックが連続選択された場合(ステップS102のYES)、ブロック処理部60は、選択されたa個のブロックのうち例えば最後に選択されたブロックを強化ブロックに変換するとともに、他のブロックを消去する(ステップS122)。次いで、ブロック供給部58は、方向決定部62が決定した移動方向にブロックを補充する(ステップS110)。この後、ゲームが終了するまで(ステップS110のYES)、同様の処理を繰り返す。
【0075】
また、ステップS122において、例えば選択されたブロックがm個以上の同じ属性、同じレベルの強化ブロックの場合、ブロック処理部60は、選択されたそれらの強化ブロックのうち、例えば最後に選択された強化ブロックのレベルを上昇させてもよい。このとき、他の選択された強化ブロックについては、消去する構成としてもよく、そのまま残す構成としてもよく、ゲーム提供者が適宜設定することができる。
【0076】
本実施形態におけるゲーム提供システム50によれば、複数個の同属性ブロックをなぞって消去するゲームにおいて、ゲームのバリエーションを豊富にすることができる。
【0077】
以上の実施形態におけるゲーム提供システム50によれば、従来は上から下等といったように固定されていたブロックの移動方向を、プレイヤのブロックの消し方によって変化させることができるようになる。このようにプレイヤが介入できる要素が増えることで、従来にない思考性の高いゲームを提供することができる。
【0078】
なお、
図4に示したゲーム提供システム50の各構成要素は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。ゲーム提供システム50の各構成要素は、例えば端末装置1やゲーム管理サーバ装置4等の任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウェアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。また、ゲーム提供システム50が行う機能は、一つの装置で実行される必要はなく、複数の装置に分散配置した構成としてもよい。
【0079】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0080】
以上の実施形態では、ブロックが矩形であり、ブロックが縦方向及び横方向の格子状に配置された例を示したが、ブロックの形状は、矩形以外の様々な形状とすることができ、またブロックの配置も格子状だけでなく、例えば千鳥格子状等、様々な配置とすることができる。
【0081】
以上の実施形態では、プレイヤがn個以上のブロックを選択することによって、そのブロックが消去される例を述べたが、プレイヤが1つのブロックを移動操作して当該ブロック及び他のブロックの配置を並び替え、所定時間内にn個以上の同じ属性のブロックを連続して整列した場合に、その連続して整列されたブロックを消去することとしてもよい。このときも、以上の実施形態と同様、1つのブロックを移動操作させた方向や、消去されたブロックの配置の形に応じて、補充するブロックが移動してくる方向を定めてもよい。また、ブロックが消去された後に、補充したブロックの配置関係に基づき、連鎖してブロックを消すこととしてもよい。
【0082】
図21は、第1の実施形態におけるゲーム画面300の他の例を示す図である。ここで、各ブロック312は、六角形となっており、ブロックは千鳥格子状に配置されている。このような構成においては、プレイヤが隣接して配置された2つのブロックを選択できる方向は、上下方向(y方向)、斜め右上左下方向(a方向)及び斜め左上右下方向(b方向)とすることができる。
【0083】
また、以上の実施形態で説明した例では、ブロック配置領域を埋めるようにブロックが配置された構成を示したが、一部にブロックが配置されない構成としてもよく、また例えばブロック間に、ブロック間の同時選択や移動を阻むような障壁ブロック等を配置した構成としてもよい。ここで、このような障壁ブロックは消去不能としてもよい。
【0084】
また、例えば上述した「アプリタイプ」において、ゲーム提供システム50が端末装置1により実行される場合、端末装置1はネットワーク3を介してゲーム管理サーバ装置4等と接続されていなくてもよく、スタンドアローン型の端末とすることもできる。
【解決手段】ゲーム提供システム50は、それぞれ属性が設定された複数のブロックをブロック配置領域に供給するブロック供給部58と、プレイヤの操作により同じ属性が設定されたn個以上(nは2以上の自然数)のブロックが連続して選択されたか否かを判断し、同じ属性が設定されたブロックが選択された場合に当該ブロックの全部又は一部を消去するブロック処理部60と、プレイヤが当該n個以上のブロックを選択した方向に基づき、ブロック配置領域中のブロックが消去された位置へのブロックの移動方向を決定する方向決定部62とを含み、ブロック供給部58は、ブロック配置領域に表示されているブロック及び/又は新たなブロックを方向決定部62が決定した移動方向に移動させてブロックを補充する。