【実施例】
【0026】
本発明の工業用二層織物に係る実施例を図面に則して説明する。
図1〜
図5は本発明の工業用二層織物に係る実施例を示す意匠図である。意匠図とは織物組織の最小の繰り返し単位であって、この完全組織が上下左右につながって織物全体の組織が形成される。意匠図において、経糸はアラビア数字、例えば1、2、3・・・で示した。本実施例では少なくとも1本が接結機能を有する経糸2本の組の場合と、上面側経糸と下面側経糸からなる経糸の組の場合がある。緯糸はダッシュを付したアラビア数字、例えば1’、2’、3’・・・で示した。配置比率によって上面側緯糸と下面側緯糸が上下に配置されている場合と、上面側緯糸のみの場合がある。また、×印は上面側経糸が上面側緯糸の上側に位置していることを示し、■印は接結糸が上面側緯糸の上側に位置していることを示し、□印は接結糸が下面側緯糸の下側に位置していることを示し、○印(図面中、楕円形状での表示を含む)は下面側経糸が下面側緯糸の下側に位置していることを示す。
上面側経糸と下面側経糸、および上面側緯糸と下面側緯糸は上下に重なって配置されているところがある。緯糸については配置比率から一部上面側緯糸の下に下面側緯糸が配置されていないところもある。意匠図では糸が上下に正確に重なって配置されることになっているが、これは図面の都合上であって実際の織物ではずれて配置されても構わない。
【0027】
実施例1
図1は本発明の工業用二層織物に係る実施例1の意匠図である。接結機能を有する上面側経糸と接結機能を持たない上面側経糸からなる経糸2本の組(1,3,5,7,9)と、上面側経糸と下面側経糸からなる上下経糸の組(2,4,6,8,10)を交互に配置した10シャフトの織物である。上面側緯糸と下面側緯糸の配置比率は2:1である。
【0028】
上面側織物は上面側経糸が1本の上面側緯糸の上、下を交互に通る1/1組織(平織組織)を形成し、かつ経糸2本組と経糸1本組が交互に配置されている。経糸2本組のうち、第1の上面側経糸は接結機能を有する経糸であり、上面側緯糸と下面側緯糸を織り込むことで上面側織物と下面側織物を接結する。一方の第2の上面側経糸は接結機能を持たない経糸であり、第1の上面側経糸と同様に平織組織を形成する。第1と第2の上面側経糸は同じ上面側緯糸を織り込み、2本組となって経糸1本分の組織を形成する。その隣に配置される1本組の上面側経糸は、2本組の上面側経糸と同様の組織を形成する。上面側緯糸1本分シフトさせて平織組織を形成している。
【0029】
具体的には、2本組のうち第1の上面側経糸1は、上面側緯糸1’の上、上面側緯糸2’の下、上面側緯糸3’の上、上面側緯糸4’の下、上面側緯糸5’の上を通った後、本来上側を通るはずの上面側緯糸7’、9’の上側を通らず、上面側緯糸6’と下面側緯糸6’の間を通り、上面側緯糸7’の下側を通った後、下面側緯糸8’の下側を通り、次いで上面側緯糸9’の下を通り、上面側緯糸10’と下面側緯糸10’の間を通る。2本組のうち接結機能を持たない第2の上面側経糸1も第1の経糸と同様に、上面側緯糸1’の上、上面側緯糸2’の下を通る平織組織を形成し、2本組となって経糸1本分の組織を形成する。その隣に配置される1本組の上面側経糸2は、2本組の経糸と同様の組織を形成するが、上面側緯糸1本分シフトさせて平織組織を形成している。具体的には上面側緯糸2’の上、上面側緯糸3’の下を通る平織組織を形成している。
【0030】
下面側織物の組織は限定されないが、下面側経糸が2本同時に同じ下面側緯糸を織り込む箇所が存在する組織であればよい。さらに接結機能を有する上面側経糸が下面側緯糸を織り込む際、下面側経糸が2本同時に同じ下面側緯糸を織り込んでいる箇所で織り込む。下面側経糸2本および接結糸1本で下面側緯糸を織り込むため、織物としての剛性向上、摩耗体積の増加等に優れ、下面側緯糸ロングクリンプを形成しているため、耐摩耗性に良好な織物となる。
具体的には、下面側経糸2は下面側緯糸4’、8’の下側を通り、他の下面側緯糸2’、6’、10’の上側を通る、1/2−1/1組織を形成している。その隣の下面側経糸4は下面側緯糸4’、10’の下側を通り、他の下面側緯糸2’、6’、8’の上側を通る、1/2−1/1組織を形成している。下面側経糸4は下面側緯糸3本分シフトさせて1/2−1/1組織を形成している。
そして、接結機能を有する上面側経糸は、下面側経糸2および4の2本が同時に下側から織り込んでいる下面側緯糸4’のところで、下側から織り込んで上下織物を接結する。
【0031】
本実施例1では、2本組の経糸のうち少なくとも1本が上下織物を接結する機能を有する。その接結機能を有する経糸は下面側緯糸を織り込む際、下面側経糸2本が同時に下面側緯糸を織り込んだ箇所の中央に配置されることを特徴とする。こうすることにより、接結糸は下面側緯糸および下面側経糸2本に保護されるため摩耗しにくくなる。また、下面側緯糸は経糸3本で織り込まれるため、剛性が向上し、ガタツキの発生や網厚の増大を抑制することができ、ろ水性の確保も容易にできる。
上面側経糸が2本組となって上面側経糸組織を形成していることから、1本が接結している間も、組織を崩すことなく常に上面側経糸組織を形成しているため、下面側緯糸を織り込む際の引き込みが起きにくい。さらに本実施例1では、下面側緯糸を2本の下面側経糸が下面側緯糸を織り込んでいるところで接結機能を有する経糸が下面側緯糸を織り込むことから、接結部の引き込みは軽減する。従来の織物では、接結糸の組は経糸の組より引き込みの箇所が多く存在するため、たとえ経糸の組と同じ組織を形成していたとしても若干の高低差が生じていた。特に、接結部付近ではその差は顕著であり、織物全体として見た場合、その部分のみが凹んだ状態となるため、織物の表面平滑性はよくなかった。本実施例1は、従来の織物の接結構造よりも織物の表面平滑性が崩れにくく、またそのように崩れる箇所がないのである。
【0032】
そのほかには、上面側経糸と下面側経糸の重なりについても接結糸の組と経糸の組で差があった。経糸の組とは上面側経糸は上面側緯糸のみと織り合わされ、下面側経糸は下面側緯糸のみと織り合わされる、上面側経糸と下面側経糸の組である。そのため、ワイヤーを上面側から下面側へ垂直方向に見た場合、上下の経糸はほぼ重なった状態となる。一方、接結糸の組については、経糸2本を上下方向に配置するが、必ずどちらか一方が上下の緯糸両方を織り込む必要があることと、経糸1本分の組織を形成しなければならないため、この2本が入れ替わる箇所が必ず存在する。そのため、経糸の組のようにほぼ完全に上下方向に重なることはない。特に入れ替わる箇所では経糸2本が横方向に並んだ状態となるため、その部分では網目が閉塞し、脱水経路の閉塞、織物表面の平滑性低下など複合的な要因となり、脱水マーク発生の原因となっていた。
【0033】
それに対して、本実施例1では上面側表面を形成する経糸は2本組と1本組の2種類である。本実施例1では上下網を接結させようとする場合、2本組の経糸のうち1本が接結するため、形状を変えることなくまた入れ替わることなく表面組織を形成し、且つ常に同じ位置に存在することになる。従来の織物のように経糸が入れ替わる箇所がないため、横方向にずれたり、偏って配置されたりすることがない。また、本実施例1では下面側の経糸比率が少なくなるため、十分な脱水経路が確保された状態となる。このことから、上面側の網目は従来の織物と比較すると閉塞傾向にあるのだが、垂直方向の脱水経路は常に確保されているため、脱水性に影響を与えることはない。当然、斜め方向の脱水経路も十分確保されているため、部分的な網目の閉塞がなく、均一な脱水性とともに優れた表面平滑性が得られるという顕著な効果を奏する。このような構造及び機能は、
図6と
図8を比較することで理解できる。
【0034】
すなわち、
図6は本実施例の工業用二層織物に係る実施形態の上面側の一例を示す部分写真であり、
図7はその下面側の部分写真であり、
図8は従来技術に係る工業用二層織物の上面側の部分写真である。
図6及び
図7における本実施例に係る工業用二層織物は、上面側織物が経糸2本組からなる上面側経糸組織及び経糸1本組からなる上面側経糸組織によって形成されている。そして経糸2本組及び経糸1本組とは交互に配置されており、経糸2本組を構成する上面側経糸組織のうち1本が上面側織物と下面側織物を接結する縦糸接結糸となっている。かかる縦糸接結糸が、2本の下面側経糸が同時に下面側緯糸を織り込んでいる同じ箇所において下面側緯糸を織り込んでいる。
なお、
図6及び7に係る織物においては、前記経糸2本組の線径が経糸1本組の経糸より小さい糸を使用しているが、線径は同径であっても良い。
図8に示す織物は、連続する織り合わせにおいてナックルが1箇所欠如した上面側経糸の欠如箇所を経糸接結糸によって形成されたナックルで補完することで組織の崩れをなくして上下織物を織り合わせた織物である。
【0035】
しかし、
図8に示す織物は、実際には経糸接結糸が上面側にナックルを形成している部分では、前記上面側経糸と交差部を形成しているため、それらが横並びに配置された状態において経糸接結糸は完全に上面側経糸に寄りきっていない。そのため
図8の写真より、他の部分と比べると網目が塞がれているのが見てとれる。そして、経糸接結糸で補完されたナックルは斜めに連続して配列しているため、
図8のX−Y軸間に示される網目が開いている部分と、
図8のY−Z間に示される網目が塞がれている部分とで明白な境界が生じ、斜めに斑が発生しているのが確認できる。これが製紙工程において脱水の斑となって紙に斜めのマークを与えてしまうのである。
【0036】
さらに従来の織物では、上面側表面を形成する上面側経糸は上面側経糸1種類なので、上面側表面組織を崩さずに形成しようとした場合、上面側経糸と下面側経糸が互いに協働して経糸1本分として組織を形成させる必要があった。上面側経糸と下面側経糸が経糸1本分の組織を形成しているが、例えば下面側経糸が上面側緯糸を織り合わせるところでは、上面側経糸は本来織り込む上面側緯糸を織り込まずに、上面側緯糸の下側を通る。その際、経糸2本は織物の垂直方向に重なって経糸1本分の組織を形成させているが、実際にはお互い横方向にずれて偏って配置されるため、特に上下の経糸が入れ替わる箇所だけは、
図8に示すY−Z間のように2本分の経糸が並んで存在するような状態になる。さらにはその部分以外でも上面側経糸と下面側経糸が完全に重なった状態となることはない。このように経糸の偏りおよび接結糸が上下に移動する箇所で網目の空隙部と閉塞部の差が大きく生じてしまい、十分な脱水経路が確保されていない箇所が所々に出来てしまう。そのため、抄紙マシン上で原料が着地し脱水される工程において、紙への脱水マークやワイヤーの転写マークなどが発生しやすくなり、できあがった紙に凹凸や厚薄ムラなどが生じてしまうのである。従来の織物における接結組織では、協働で接結するためどうしても引き込まれる箇所が出てきてしまう。それは、上面側または下面側経糸のみで経糸組織を形成する経糸とは異なり、経糸接結糸を含む経糸は上下に行き来することに起因している。
【0037】
その他、従来の織物においては、上面側経糸と下面側経糸の重なりについても接結糸の組と上面側経糸の組で差があった。ここで経糸の組とは、上面側緯糸のみと織り合わされる上面側経糸と、下面側緯糸のみと織り合わされる下面側経糸との組のことである。このような構造においては、ワイヤーを上面側から下面側へ垂直方向に見た場合、上下の経糸はほぼ重なった状態となる。一方、接結糸の組については、経糸2本を上下方向に配置することとなるが、必ずどちらか一方の経糸において上下の緯糸両方を織り込む必要があることと、経糸1本分の組織を形成しなければならないため、この2本が入れ替わり交差する箇所が必ず存在する。そのため、経糸の組のようにほぼ完全に上下方向に重なることはない。特に入れ替わる箇所では経糸2本が横方向に並んだ状態となるため、その部分では網目が閉塞され、脱水経路の閉塞、織物表面の平滑性低下など複合的な要因となり、脱水マーク発生の原因となっていた。
【0038】
それに対して、本実施例に係る工業用二層織物では、上面側表面を形成する経糸が細線径の経糸2本組と太線径の経糸1本の2種類から構成されている。本実施例の織物では上下網を接結させようとする場合、太線径の経糸で接結するのではなく、細線径の経糸2本のうち1本によって接結するため、経糸組織の形状を変えることなく、また入れ替わることなく表面組織を形成し、且つ経糸2本組における経糸が常に同じ位置に存在することになる。
従来の織物のように経糸が入れ替わり交差する箇所がないため、経糸が横方向にずれたり、偏って配置されることがない。また、本実施例の織物では下面側の経糸比率が少なくなるため、十分な脱水経路が確保された状態となる。このことから、上面側の網目は従来の織物と比較すると閉塞傾向にあるのだが、垂直方向の脱水経路は常に確保されているため、脱水性に影響を与えることはない。当然、斜め方向の脱水経路も十分確保されているため、部分的な網目の閉塞がなく、均一な脱水性とともに優れた表面平滑性が得られるという顕著な効果を奏する。このような構造及び機能は、
図6と
図8の写真を比較することで理解できる。
【0039】
本実施例に係る織物は、上面側表面を形成する経糸が細線径の経糸2本組と太線径の経糸1本の2種類によって形成されている。本実施例に係る織物は、上下網を接結する際、太線径の経糸で接結するのではなく、細線径の経糸2本のうち1本によって接結していることから、形状を変えることなく、また入れ替わり交差をする箇所を設けることなく表面組織を形成し、且つ常に同じ位置に縦糸接結糸が存在することになる。従来の織物のように経糸が入れ替わり交差する箇所がないため、横方向にずれたり、偏って配置されたりすることがない。
また、本実施例に係る織物では、下面側の経糸比率が少なくなるため、十分な脱水経路が確保された状態となる。このことから、上面側の網目は従来の織物と比較すると閉塞傾向にあるのだが、垂直方向の脱水経路は常に確保されているため、脱水性に影響を与えることはない。当然、斜め方向の脱水経路も十分確保されているため、部分的な網目の閉塞がなく、均一な脱水性とともに優れた表面平滑性が得られるという顕著な効果を奏する。
本実施例では、経糸2本組のうち1本が上面側から下面側へ行き来する時もう一方の1本の経糸は常に上面側緯糸と織り合わされる組織を形成しているため、片方の糸が行き来することによる影響を受けにくい。本実施例では、1本組を2本組の基準としているため、2本組は2本で経糸1本分の組織を形成させているので、所々で横方向にずれたり、偏ったりすることはない。元々経糸2本分の空間が確保されているからである。それに対し、従来の織物では上下の経糸2本が入れ替わったり協働したりすることで表面組織を崩すことなく上下網を接結していた。そのため接結する箇所でどうしても緯糸が引き込まれることによる織物表面の凹凸や、経糸が並列することによる脱水経路の閉塞が生じていたのである。すると、紙に脱水マークやワイヤーの転写マークなどが発生しやすくなってしまうのである。
【0040】
実施例2
図2は本発明の工業用二層織物に係る実施例2の織物の意匠図である。
実施例1では上面側織物が2本組と1本組から構成されていたが、本実施例2では上面側経糸組織が2本組のみで構成されている。すなわち接結機能を有する上面側経糸と接結機能を持たない上面側経糸からなる経糸2本の組(1,3,5,7,9)と、接結機能を持たない上面側経糸からなる経糸2本と下面側経糸からなる上下経糸の組(2,4,6,8,10)を交互に配置した10シャフトの織物である。上面側緯糸と下面側緯糸の配置比率は2:1である。
このような織物を採用することによって、織り合わせ部で生じる網目の組織を崩すことなく、経糸接結糸による網目の閉塞の発生を防止し、織物全体で均一な脱水性を得ることができ、表面平滑性、剛性、ろ水性、耐摩耗性、繊維
支持性に優れ、かつ網厚の増大を防ぐ工業用二層織物を提供することができる。
【0041】
実施例3
図3は本発明の工業用二層織物に係る実施例3の織物の意匠図である。
実施例1では経糸2本組は接結機能を有する上面側経糸と接結機能を持たない上面側経糸で構成されていたが、本実施例3では経糸2本組は接結機能を有する上面側経糸のみで構成されている。すなわち接結機能を有する上面側経糸からなる経糸2本の組(1,3,5,7,9)と、上面側経糸と下面側経糸からなる上下経糸の組(2,4,6,8,10)を交互に配置した10シャフトの織物である。上面側緯糸と下面側緯糸の配置比率は2:1である。
このような織物を採用することによって、織り合わせ部で生じる網目の組織を崩すことなく、経糸接結糸による網目の閉塞の発生を防止し、織物全体で均一な脱水性を得ることができ、表面平滑性、剛性、ろ水性、耐摩耗性、繊維
支持性に優れ、かつ網厚の増大を防ぐ工業用二層織物を提供することができる。
【0042】
実施例4
図4は本発明の工業用二層織物に係る実施例4の織物の意匠図である。実施例1では上面側経糸組織は平織だが、本実施例4では朱子織である。すなわち接結機能を有する上面側経糸と接結機能を持たない上面側経糸からなる経糸2本の組(1,3,5,7,9,11,13,15,17,19)と、上面側経糸と下面側経糸からなる上下経糸の組(2,4,6,8,10,12,14,16,18,20)を交互に配置した20シャフトの織物である。上面側緯糸と下面側緯糸の配置比率は2:1である。
このような織物を採用することによって、織り合わせ部で生じる網目の組織を崩すことなく、経糸接結糸による網目の閉塞の発生を防止し、織物全体で均一な脱水性を得ることができ、表面平滑性、剛性、ろ水性、耐摩耗性、繊維
支持性に優れ、かつ網厚の増大を防ぐ工業用二層織物を提供することができる。
【0043】
実施例5
図5は本発明の工業用二層織物に係る実施例5の織物の意匠図である。実施例1では上面側緯糸と下面側緯糸の配置比率は2:1だが、本実施例5では3:2となっている。すなわち接結機能を有する上面側経糸と接結機能を持たない上面側経糸からなる経糸2本の組(1,3,5,7,9,11,13,15)と、上面側経糸と下面側経糸からなる上下経糸の組(2,4,6,8,10,12,14,16)を交互に配置した16シャフトの織物である。上面側緯糸と下面側緯糸の配置比率は3:2である。
このような織物を採用することによって、織り合わせ部で生じる網目の組織を崩すことなく、経糸接結糸による網目の閉塞の発生を防止し、織物全体で均一な脱水性を得ることができ、表面平滑性、剛性、ろ水性、耐摩耗性、繊維
支持性に優れ、かつ網厚の増大を防ぐ工業用二層織物を提供することができる。