(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5777933
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月9日
(54)【発明の名称】機器収納用ラックの補助レール及び機器収納用ラック
(51)【国際特許分類】
H05K 7/18 20060101AFI20150820BHJP
【FI】
H05K7/18 E
H05K7/18 L
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2011-104558(P2011-104558)
(22)【出願日】2011年5月9日
(65)【公開番号】特開2012-235068(P2012-235068A)
(43)【公開日】2012年11月29日
【審査請求日】2014年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000124591
【氏名又は名称】河村電器産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】吉川 和良
【審査官】
中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−281455(JP,A)
【文献】
実開昭57−140786(JP,U)
【文献】
実開平07−029892(JP,U)
【文献】
特開2005−338618(JP,A)
【文献】
実開平04−067386(JP,U)
【文献】
特開2007−201332(JP,A)
【文献】
実開平01−167089(JP,U)
【文献】
実開平04−015881(JP,U)
【文献】
特開昭56−146298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/18
H02B 1/20
G06F 1/16 − 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器収納用ラック内に配設されるケーブルを前後方向に案内するためにラック内において前後方向に組み付けられる補助レールであって、
載置されたケーブルを保持するよう左右壁面を有する断面略コ字状のケーブル案内部を有すると共に、前記ケーブル案内部の底面に、或いは底面から他方の壁面にかけて、正方形或いは横長の複数の開口部を有し、
前記ケーブル案内部の一方の壁面の前後を延長してラックの前後端部に立設されているアングル枠間に掛け渡す長さとし、延長した両端部に前記アングル枠にねじ止めするための透孔を設け、
更に延設した一方の壁面の上部に、前記ケーブル案内部の外側に向けて機器を載置可能な平坦な載置部を設けたことを特徴とする機器収納用ラックの補助レール。
【請求項2】
前後に立設されているアングル枠間に請求項1に記載の補助レールを掛け渡して成ることを特徴とする機器収納用ラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機器や電気機器を収納する機器収納用ラックにおいて、機器に接続されるケーブルの案内や結束に使用する補助レールに関する。
【背景技術】
【0002】
ラックに搭載した機器に接続されるケーブルは、ラックの下方や上方から導入されてラック内で引き回されて個々の機器のケーブル接続部まで配設されて接続される。そのため、通常ラックの4隅にはケーブルを引き回すための配設空間が上下に渡り設けられている。ところが、ケーブルをラックの中央部付近で上下方向に配設したい場合や前後方向へ配設したい場合もあり、そのような場合は別途案内部材を必要とした。例えば、特許文献1に開示されているようなケーブルサポートがラック内に取り付けられ、ケーブルを結束して案内していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−229681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ケーブルサポートは、ケーブルを前後方向に引き回す場合も使用でき、途中結束部材部材により結束することで良好に配設することができた。しかしながら、結束する作業はラック側面側での作業になるため、面倒な作業となっていた。
【0005】
一方で、ラックに搭載される機器は、機器前面の左右に設けられたマウント部をラックの左右に配設されたマウントアングルにねじ止めすることで固定されて搭載されるため、側部や後部は特に固定されない。そのため、搭載する機器に奥行きがあり比較的重量が大きく、マウントアングルに機器の一端を固定するだけでは固定が十分でない場合は、別途機器の後部を支持する部材をラックに取り付けていた。
図4は、このような部材を取り付ける様子を示しており、(a)はラックに取り付ける状態を示す斜視説明図、(b)は要部拡大図を示している。
図4において、21はラック、22は支持金具、23はネジであり、
図4に示すようにL字型の支持金具22をラック21の左右側部にネジ止めして取り付け、この上に搭載した機器の側部を載置させて重量を支持させた。
【0006】
このように、前後方向にケーブルを配設する場合は途中面倒な結束作業が必要であった。また、ケーブルサポート等の案内部材に加えて、上記
図4に示すような支持金具22を同一の機器に対して必要とする場合は、取付部位が重なってしまうため案内部材の取付位置を上下にずらして設置する状態が発生し、好ましい設置形態ではなかったし、取付作業が面倒であった。
【0007】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、前後方向に配設するケーブルに対して結束を必要とせずに案内でき、更に搭載機器の重量も支持できる機器収納用ラックの補助レール、及びこの補助レールを備えた機器収納用ラックを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、機器収納用ラック内に配設されるケーブルを前後方向に案内するためにラック内において前後方向に組み付けられる補助レールであって、載置されたケーブルを保持するよう左右壁面を有する断面略コ字状のケーブル案内部
を有すると共に、前記ケーブル案内部の底面に、或いは底面から他方の壁面にかけて、正方形或いは横長の複数の開口部を有し、前記ケーブル案内部の一方の壁面の前後を延長してラックの前後端部に立設されているアングル枠間に掛け渡す長さとし、延長した両端部に前記アングル枠にねじ止めするための透孔を設け、更に延設した一方の壁面の上部に、前記ケーブル案内部の外側に向けて機器を載置可能な平坦な載置部を設けたことを特徴とするとする。
この構成によれば、前後方向に配設するケーブルをケーブル案内部に載置することで、結束を必要とせずに案内できるし、載置部を使用して搭載機器の重量も支持できる。
【0009】
また、上下方向に配設されたケーブルは開口部を挿通させることで、結束部材を用いることなく縦方向のケーブルも案内することができ、面倒な結束作業を必要せず容易に案内できる。
【0010】
請求項
2の発明は、前後に立設されているアングル枠間に請求項
1に記載の補助レールを掛け渡して成ることを特徴とする。
この構成によれば、ラック内において前後方向に配設するケーブルを結束することなく案内できるし、載置部を使用して搭載機器の重量も支持でき、ケーブルの配設や機器の搭載をスムーズに行うことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、前後方向に配設するケーブルを結束することなく案内できるし、搭載機器の重量も支持できるので、別途搭載機器を支持するための支持金具を必要としない。
また、ケーブル案内部に複数の開口部を設けたことで、縦方向に配設されたケーブルも結束部材を使用することなく良好に案内できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る機器収納用ラックの補助レールの一例を示し、(a)はラックに取り付ける様子を示す斜視説明図、(b)は正面説明図である。
【
図2】補助レールの他の例を示す斜視説明図である。
【
図3】
図2の補助レールにケーブルを案内させた状態を示す説明図である。
【
図4】支持金具の取付説明図であり、(a)はラックに取り付ける状態を示し、(b)は要部拡大図を示している
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る機器収納用ラックの補助レールの一例を示し、(a)はラックに取り付ける様子を示す斜視説明図、(b)は正面説明図であり、何れもラックの左側に設置される場合を示している。
図1において、1は補助レール、2(2a,2b)はラック側のアングル枠、3はケーブル、4は補助レール1をラックに取り付けるためのネジ、5は搭載した機器を示している。
尚、アングル枠2のうち、2aは機器5を取り付けるためにラック前側に設置されたマウントアングル、2bは後方に設置されて必要に応じて各種部材が取り付けられるマウントレールである。
【0014】
補助レール1は鋼板を折り曲げて形成され、ケーブル3を収容して案内するケーブル案内部11と、搭載機器を載置する載置部12と、ラックに取り付けるための取付部13とを備えている。
【0015】
ケーブル案内部11は、
図1(b)に示すようにコ字状に折り曲げ形成された枠体であり、内側壁面11a、外側壁面11b、そして底面11cを有している。このうち内側壁面11aは前後に延長して形成され、マウントアングル2aとマウントレール2bに掛け渡される長さを有している。そして、この延長部にアングル枠2に設けられている透孔20にネジ止めするための異なる透孔13a,13bがそれぞれ複数穿設され、取付部13を構成している。
【0016】
一方、外側壁面11bと底面11cは、ラックの前後に配置されたマウントアングル2a、マウントレール2bの間隔に対して短い長さで形成され、マウントアングル2aとマウントレール2bの間に配置できるよう形成されている。
また載置部12は、取付部13を備えた内側壁面11aの上部に連続するよう形成され、ケーブル案内部11の外側となる横方向に折り曲げて形成され、平坦な面を備えている。
【0017】
このように形成された補助レール1は、ケーブル案内部11を外側に向けて、
図1(b)に示すように前側のマウントアングル2a、及び後側のマウントレール2bにラック内側からネジ4によりネジ止めされる。この結果、ケーブル案内部11はラック内の機器5搭載スペースの外側に配置され、載置部12は機器5の搭載スペースに配置される。こうして、前後方向に配設されるケーブル3を案内する案内路が形成されると共に、搭載機器5の左端部を載置する部位が形成される。
尚、
図1ではラック左側に補助レール1を取り付けた場合を示しているが、補助レール1は前後反転することで、右側のアングル枠2に対しても同様に取り付けることができ、ケーブルを良好に支持し、搭載機器5の左右側部を前後に渡り支持できる。
【0018】
このように、前後方向に配設するケーブル3をケーブル案内部11に載置することで、結束を必要とせずに案内できるし、載置部12により搭載機器5の重量も支持できる。
また、載置部12は前後に渡り平坦で長く形成されているため、機器5の挿入作業、そして搭載作業をスムーズに実施できるし、載置面が長いことで重量物でも安定してして支持することが可能となる。
【0019】
図2は本発明の補助レール1の他の形態を示している。折り曲げ形状や長さ等は上記
図1の形態と同様であるが、ケーブル案内部11の構成が異なっている。
図2に示すように、ケーブル案内部11には矩形の開口部15が複数形成されている。
具体的に、開口部15はラックに取り付けた際にラックの外側に向けて配置される外側壁面11bから底面11cに亘り形成され、横長の長方形状を成している。また、所定間隔で複数形成され、配設されるケーブル3の径に対して十分大きく開口形成されている。
【0020】
図3は、この補助レール1に縦方向に配設されたケーブル7を案内させた様子を示している。縦に配設されたケーブル7は、
図3に示すように開口部15に挿通することで支持でき、インシュロック
(登録商標)等の結束部材を使用すること無く案内できる。また、図示しないが
図1の構成と同様に前後方向に配設されたケーブルに対しても引き続き良好に案内できる。
【0021】
尚、開口部15は外側壁面11bと底面11cの双方に亘り設けなくとも良く、底面11cのみに設けるだけでも上下方向に配設されたケーブル7を案内できる。また、外側壁面11bに形成された小さな矩形の透孔16は、開口部15に挿通したケーブル7に結束が必要な場合や、開口部15に挿通することなくケーブルを支持する場合等に結束部材等を挿通するために設けられている。
【0022】
このように、上下方向に配設されたケーブル7は開口部15に挿通させることで案内でき、結束部材を用いることなく縦方向のケーブル7も案内することができ、縦方向のケーブル7に対しても面倒な結束作業を必要としない。
【0023】
尚、ケーブル案内部11は、マウントアングル2aとマウントレール2bの間に配置されるよう形成されているが、壁面11aに設けた取付部13を更に伸ばしてマウントレール2bの後方に対して別途ケーブル案内部11を形成し、ケーブル案内部11を延長しても良い。また、載置部12は前後のアングル枠2a,2bに亘り長く形成しているが、ケーブル案内部11の壁面より短く形成しても良い。
【符号の説明】
【0024】
1・・補助レール、2・・アングル枠、2a・・マウントアングル(アングル枠)、2b・・マウントレール(アングル枠)、3・・ケーブル、5・・機器、7・・ケーブル、11・・ケーブル案内部、11a・・内側壁面、11b・・外側壁面、12・・載置部、13・・取付部、15・・開口部。