(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778040
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】エネルギー回復機能を有する乾燥装置
(51)【国際特許分類】
F26B 21/00 20060101AFI20150827BHJP
F26B 17/10 20060101ALI20150827BHJP
A24B 3/04 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
F26B21/00 J
F26B17/10 C
A24B3/04
【請求項の数】12
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-549658(P2011-549658)
(86)(22)【出願日】2010年2月17日
(65)【公表番号】特表2012-518152(P2012-518152A)
(43)【公表日】2012年8月9日
(86)【国際出願番号】GB2010000279
(87)【国際公開番号】WO2010094913
(87)【国際公開日】20100826
【審査請求日】2013年1月23日
(31)【優先権主張番号】0902629.5
(32)【優先日】2009年2月17日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】511061316
【氏名又は名称】ディキンソン レッグ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103609
【弁理士】
【氏名又は名称】井野 砂里
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【弁理士】
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト トーマス ヘンリー
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ アラン デヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】ファヴァーロ マンスエート
【審査官】
黒石 孝志
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2003/046453(WO,A1)
【文献】
特開2006−284168(JP,A)
【文献】
特開2003−240437(JP,A)
【文献】
特開2002−136953(JP,A)
【文献】
西独国特許出願公開第3323000(DE,A)
【文献】
特開2007−303716(JP,A)
【文献】
特開平2−219564(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 21/00
F26B 17/10
A24B 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維質の材料を乾燥するための乾燥装置であって、
第1の蒸気成分を含む第1のガス流を加熱するヒーターと、
前記繊維質の材料を前記ヒーターにより加熱された前記第1のガス流に放出する、製品供給装置と、
前記繊維質の材料を前記第1のガス流から分離して、第2のガス流を生成する分離器と、
前記第2のガス流から前記第1の蒸気成分と水成分を凝縮して分離する熱交換器であって、更に該熱交換器に供給された水から低圧の第2の蒸気成分を生成する熱交換器と、
前記第2の蒸気成分を圧縮して、前記第2の蒸気成分を前記第1の蒸気成分として前記ヒーターに供給する圧縮器と、
を有する乾燥装置。
【請求項2】
繊維質の材料を乾燥するための乾燥装置であって、
第1の蒸気成分を含む第1のガス流を加熱するヒーターと、
前記繊維質の材料を前記ヒーターにより加熱された前記第1のガス流に放出する、製品供給装置と、
前記繊維質の材料を前記第1のガス流から分離して、第2のガス流を生成する分離器と、
前記第2のガス流を圧縮する圧縮器と、
前記第2のガス流から前記第1の蒸気成分と水成分を凝縮して分離する熱交換器であって、更に該熱交換器に供給された水から低圧の第2の蒸気成分を生成し、前記第2の蒸気成分を前記第1の蒸気成分として前記ヒーターに供給する熱交換器と、
を有する乾燥装置。
【請求項3】
前記ガス流は過熱蒸気を含む請求項1又は2記載の乾燥装置
【請求項4】
前記乾燥装置は更に、前記第1のガス流に追加の蒸気を導入する装置を有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記追加の蒸気は前記乾燥装置の外部にある別の供給源から供給される請求項4記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記熱交換器は前記ガス流の圧力を0.3バールから0.7バールの間にする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記圧縮器は前記ガス流を圧縮して、前記ガス流の圧力を1.1バールから1.5バールの間にする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の乾燥装置。
【請求項8】
たばこ生成物を乾燥するための気流乾燥機又はフラッシュドライヤーであって、処理ガスが過熱蒸気である入口と、処理ガス排気の出口とを有し、更に、処理ガス排気を圧縮して熱エネルギーを放出する第1の圧縮器と、前記熱エネルギーの放出によって低圧の蒸気を生成する熱交換器と、前記低圧の蒸気を前記乾燥機に注入するために圧縮する第2の圧縮器とを有する気流乾燥機又はフラッシュドライヤー。
【請求項9】
前記低圧の蒸気は機械的に圧縮され、ガス中の所望の蒸気濃度を保つために処理ガス流に注入される、請求項8記載の乾燥機。
【請求項10】
前記熱交換器及び前記第2の圧縮器で生成される蒸気を補うために、追加の蒸気を別の供給源から供給可能とする請求項8又は9に記載の乾燥機。
【請求項11】
請求項1に記載の乾燥装置を用いた繊維質の材料の乾燥方法であって、
前記ヒーターで、第1の蒸気成分を含む第1のガス流を加熱し、
前記製品供給装置で、前記繊維質の材料を前記第1のガス流に放出し、
前記分離器で、前記繊維質の材料を前記第1のガス流から分離して、第2のガス流を生成し、
前記熱交換器で、前記第2のガス流から前記第1の蒸気成分と水成分を凝縮して分離し、
前記熱交換器で、前記熱交換器に対して供給された水から低圧の第2の蒸気成分を生成し、
前記圧縮器で前記第2の蒸気成分を圧縮し、
前記第2の蒸気成分を前記第1の蒸気成分として前記ヒーターに供給する、方法。
【請求項12】
請求項2に記載の乾燥装置を用いた繊維質の材料の乾燥方法であって、
前記ヒーターで、第1の蒸気成分を含む第1のガス流を加熱し、
前記製品供給装置で、前記繊維質の材料を前記第1のガス流に放出し、
前記分離器で、前記繊維質の材料を前記第1のガス流から分離して、第2のガス流を生成し、
前記圧縮器で前記第2の蒸気成分を圧縮し、
前記熱交換器で、前記第2のガス流から前記第1の蒸気成分と水成分を凝縮して分離し、
前記熱交換器で、前記熱交換器に対して供給された水から低圧の第2の蒸気成分を生成し、
前記第2の蒸気成分を前記第1の蒸気成分として前記ヒーターに供給する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乾燥装置及び繊維質の材料を乾燥する方法に関し、特にタバコ葉やタバコ葉のポーションのような繊維質の材料を乾燥する装置及び方法に関するが、これに限られるものではない。
【背景技術】
【0002】
紙巻たばこの製造のため、最初のたばこ処理においてタバコ葉を処理する。タバコ葉の積層ポーションを圧縮し、次に切断機で切断して紙巻たばこの製造に適したたばこ小片とする。典型的にはたばこ素材の取り扱い性や充填性を改善するため、繊維質のたばこ素材から水分が除去される。
【0003】
紙巻たばこの製造や梱包に適するように、紙巻たばこのフィルター素材に含まれる水分を一定水準まで減少させるため、フラッシュドライヤーとしても知られる気流乾燥機を用いることがたばこ産業界で知られている。このような乾燥機の一般的な原理は、たばこ製品を熱いガス流で輸送管にそって輸送するというものである。ガス流は、たばこ製品が輸送管内で分散させられ、乾燥させられる環境を提供する。たばこ製品は次に何らかの手段によってガス流から分離される。製品の乾燥は、ガス流とたばこ製品との間の熱及び物質移動によって実現する。過熱蒸気、空気、空気と二酸化炭素の混合物、空気と他の燃焼成分等を輸送ガスとして使用することが知られている。
【0004】
図1には従来の乾燥装置100を示し、この従来の乾燥装置100は、処理ヒーター10、製品供給装置1、製品の排出及び放出を制御するための装置であって、この例ではロータリーエアロック(rotary air lock)2と更にダクト3、分離器及びもう一つのロータリーエアロック及び排出装置5、を備えている。典型的には、分離器はサイクロン分離器(cyclonic separator)4である。水分を含んだたばこ製品は製品供給装置1に貯蔵され、次いでロータリーエアロック2から放出され、製品はダクト3の中へと分散させられてガスと固体の混合物がダクト3に沿って、熱いガスの輸送流によってサイクロン分離器4へと輸送される。サイクロン分離器4はたばこ製品の乾燥固体をガス流から分離する。乾燥したたばこ製品はエアロック5から放出され、所定の紙巻たばこ製造プロセスの次のステージへと運ばれていく。
【0005】
図1に示している従来の乾燥装置は更に、輸送ガス流を取り込んで再循環させるためのコンポーネントを備えている。乾燥装置は更に、ファン6、出口7、回収ダクト8、そして蒸気注入装置を備えている。サイクロン分離器4から出て行くガス流は処理ヒーター10に向けて再循環するために、ファン6へと輸送される。蒸気は適切なコントロールバルブ9と流量計測システムを経由してシステム内へと注入される。ファン6はダクト8に沿ってガス流を輸送するのに充分な圧力を生じさせるようにする。システムのエアロック点であるダクト接続点や蒸気注入部からの必然的な内部漏出や、元々水分を含んでいるたばこ製品からの水分蒸発によって、余剰ガスが生じる。
図1に示されている例では、この余剰ガスは大気中に排気されるように示されているが、その代わりに放出前に処理や浄化を行ってもよい。例として、蒸気放散からあらゆる不純物や臭い、汚染物質を取り除くための、例えば化学洗浄のような凝縮や洗浄が挙げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した乾燥装置や技術は非効率的かつ高コストとなり得る。蒸気の生成と加熱のステップには多くのエネルギーが必要となる。更に、システム内の様々なポイントから空気が流入することで、排出物が不純なものとなることがある。熱交換器を利用することで、乾燥工程で排出される排気ガスや余剰ガスから熱エネルギーを回収することが提案されている。しかしながら、回収されたエネルギーの温度は比較的低く、システムにとってそれほど大きな利益とはならない。
【0007】
上述の問題を避けて、タバコのような繊維質の製品を乾燥する新たな装置及び方法が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様によると、本発明は、繊維質の材料を乾燥するための乾燥装置であって、蒸気を含み前記乾燥装置に入口から入る第1のガス流及び繊維質の材料を加熱するヒーターと、前記繊維質の材料を前記第1のガス流から分離して、第2のガス流を生成する分離器と、前記第2のガス流から蒸気成分と水成分を凝縮して分離する熱交換器と、前記蒸気成分を圧縮して前記蒸気成分を前記入口へと戻す圧縮器とを有する。
【0009】
本発明の第2の態様によると、本発明は、繊維質の材料を乾燥するための乾燥装置であって、蒸気及び前記繊維質の材料を含む第1のガス流を加熱するヒーターと、前記繊維質の材料を前記第1のガス流から分離して、第2のガス流を生成する分離器と、前記第2のガス流を圧縮する圧縮器と、前記第2のガス流から蒸気成分と水成分を凝縮して分離し、前記蒸気成分を前記入口へと戻す熱交換器とを有する。
【0010】
本発明は、乾燥装置又は乾燥機からの排気のエネルギー量を回収して、これを再利用するために乾燥装置に戻そうとするものである。
【0011】
本発明の第3の態様によると、本発明の装置を用いた、繊維質の材料の乾燥方法が提供される。
【0012】
本発明の更に好ましい特徴は添付された特許請求の範囲に定義されている。
【0013】
製品品質を考慮すると、たばこ乾燥機内の乾燥媒体として過熱蒸気の使用が必要とされる傾向があった。こういった乾燥機では、空気の流入を最小限とし、また、たばこ製品自身の水分が蒸発することで生成される蒸気を補うために、処理中に蒸気を注入することによって、乾燥ガス内の蒸気を高濃度にしている。
【0014】
そのような乾燥機内において、発火のリスクを防ぎ、また製品の表面酸化を防止することで製品品質を改善できるように、酸素を低レベルに保つことが望ましい。
【0015】
乾燥処理からの排気には製品から蒸発した水、内部漏出した空気、注入蒸気が含まれている。排気の圧力は大気圧に近く、また、排気は製品からの水の蒸発のエンタルピーによる大きなエネルギー容量を有している。
【0016】
乾燥装置の排気状況は、温度が約150℃、圧力が1絶対値バール(bar absolute)において、排気は90%の蒸気と10%の空気からなっている。熱交換器を用い、そのようなガス流から熱エネルギーを回収できるが、回収したエネルギーの温度は相対的に低い。この温度は処理ガスの凝縮温度よりもかなり低く、大気圧において100℃を下回る。
【0017】
回収されたエネルギーの温度を実用的なレベルにまで上昇させることが望ましいため、プロセスに圧縮ステージを導入する必要がある。以下で説明するように、好ましい実施形態において、低圧下で水から蒸気を生成するために熱交換器が用いられ、これによって減圧蒸気がプロセスへの注入に適した圧力まで圧縮されるようになる。入口における低い気体密度を提供するためには大型の圧縮器が求められるが、圧縮器は処理排気からのヤニや塵などで汚染されていない清浄な蒸気を取り扱うためにのみ用いられるため、本実施形態の方が好ましい。熱交換器の使用により、回収熱により生成された蒸気が、空気や、処理される製品の品質に影響を及ぼすようなその他の物質に汚染されないようにできる。
【0018】
本発明の実施形態が以下の図面を参照して説明されるが、これはあくまでも例示である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】本発明の第1の実施形態の乾燥装置を示す概略図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態の乾燥装置を示す断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
従来から知られているタイプの乾燥装置と、本発明の乾燥装置を
図1、
図2、
図3の装置を参照して説明する。既知の乾燥装置の構造の詳細や動作方法のうち上述したものと、細かな点をまとめると以下のようになる。たばこ製品を輸送し、分散させるダクト3中の過熱ガス流の中において、湿ったたばこ製品から水分が取り除かれる。サイクロン分離器は排気ガスからたばこ製品を分離し、この排気ガスはその後処理され、浄化され、再循環される。
【0021】
本発明の第1及び第2の実施形態の乾燥装置200及び300のいくつかのコンポーネントは、
図1に示された装置と実質的に同様のものを有しているため、類似した特徴点については、同じ符号を用いて参照する。
図2には本発明の第1の実施形態の乾燥装置200が示されている。しかし、
図2に示されているように、本発明の乾燥装置は従来の装置と異なり、更に排気ガス流を凝縮するための熱交換器12を備え、またアクセス入口11と出口13、14、圧縮器16と蒸気モニタリング装置17を有している。好ましい実施形態においては、この蒸気モニタリング装置は蒸気流量計であり、圧縮器はロータリーローブ圧縮器(rotary lobe compressor)である。装置200は更に、分離した独立の蒸気供給19と追加の蒸気を処理蒸気注入ライン15の中に与えるための蒸気注入システムを有している。蒸気注入システムは流量計18と、蒸気モニタリング装置17に反応する流量コントロールバルブ9を有している。
【0022】
乾燥機内の必要な低酸素濃度を維持するために、蒸気が適切なコントロールバルブと流量計測システムを経由してシステム内に注入される。この例は当業者にとって知られる。
【0023】
装置200は従来の装置100について上述した動作と同様に動作する。乾燥装置100とは異なり、乾燥装置200からの排気ガスは7で熱交換器12へと差し向けられ、そこで排気ガスは、熱交換器12のシェルサイドで入口11に供給された水を蒸発させるための熱を与える。水位計(図示せず)が熱交換器12内の水位を維持するように制御し、熱交換器の表面が水で覆われるが、熱交換器12から処理蒸気注入ライン15の中へ水が出て行く可能性がないようにする。熱交換器12内の圧力は大気圧よりも小さく維持され、好ましい実施形態においては0.5絶対値バールである。圧縮器16によって負圧が形成される。この低圧では、熱交換器により生成された蒸気は65℃と75℃の間、70℃前後となり、このようにして排気ガス中の蒸気の潜熱を回収する。すなわち、熱交換器12によって低圧の蒸気を生成するために、乾燥処理排気ガス混合物中の熱エネルギーが用いられる。
【0024】
この低圧蒸気は水や他の内容物を含まず、圧縮器16によって機械的に圧縮され、所望の蒸気濃度を維持するために、処理ガス流の中へと注入される。低圧流は圧縮器16によって1絶対値バールよりも大きい圧力にまで圧縮される。1バールを超えた圧力は 蒸気を処理ラインや乾燥処理、処理ヒーターステージ10へと注入して戻すのに適していることが見出されている。ダクト3と分離器4に注入された蒸気の流れは、蒸気流量計17からのフィードバックによって圧縮器16のスピードを変化させることによりコントロールされる。圧縮器16からの蒸気流が所望の蒸気流よりも少ない場合、分離した供給源19からの適切な追加蒸気流を供給するために、流量計18と流量コントロールバルブ9とからなる独立した蒸気注入システムを用いることができる。この好ましい実施形態において、分離した供給源19は中央ボイラープラントであり、蒸気を提供して、蒸気注入流全体を所定の望ましいレベルにまで上げる。全ての排気流が熱交換器によって凝縮されるわけではない。特に排気ガスの空気成分は熱交換器12の凝縮器から出口14を経由して排出される。出口7、14での排気余剰ガスは飽和状態の熱交換器12から排出されたため、蒸気成分を含んでいる。上述したように、排気ガスはガスの浄化及び/又は臭い成分の除去のために追加の処理が必要になる可能性がある。水もまた、凝縮の潜熱を与える一方、凝縮していた熱交換器12からの出口13で排出される。なお、「ガス流」との語句はたばこ製品、ガス、蒸気、不純物や、いくつかのケースにおいてはシステムを通過した水、を輸送する乾燥装置内の流体流を意味する。
【0025】
本発明の第2の実施形態の乾燥装置300を
図3に示している。本発明の第1及び第2の実施形態の乾燥装置200、300は実質的に類似しているため、類似した特徴点については同じ符号を用いて参照する。乾燥装置300の配置と乾燥装置200の配置とは、圧縮器16が熱交換器12の上流に配置されている点が異なっている。圧縮器16が熱交換器12の前にあり、よって乾燥の圧縮ステージは熱交換器12の前で行われる。この実施形態において排気ガスは、この実施形態において空気を蒸気から取り除くための熱交換器12のような手段によって、蒸気として乾燥処理の中へと再注入される前に、直接再圧縮される。これにより、回収ガスとエネルギーの温度は乾燥処理で用いるのに実用的なレベルにまで上昇させられる。
【0026】
本発明の範囲から外れることなく、上述の実施形態を様々に改変することが可能である。乾燥ステージや圧縮器、熱交換手段の数が異なっても良い。分離器が1つより多くてもよい。更に、キャニスターのような他のタイプの独立した蒸気供給源や、またこの稼動プラントに対して完全に外部にある供給源を用いても良い。エネルギー回収の効率は適宜最適化することができ、様々な細かい設計事項に依存する。