特許第5778101号(P5778101)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778101
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】搾り器
(51)【国際特許分類】
   B65D 35/28 20060101AFI20150827BHJP
【FI】
   B65D35/28 A
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-193378(P2012-193378)
(22)【出願日】2012年9月3日
(65)【公開番号】特開2014-46978(P2014-46978A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2014年5月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】512228794
【氏名又は名称】樋口 佐百合
(74)【代理人】
【識別番号】100095267
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 高城郎
(74)【代理人】
【識別番号】100124176
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 典子
(74)【代理人】
【識別番号】100146950
【弁理士】
【氏名又は名称】南 俊宏
(72)【発明者】
【氏名】樋口 佐百合
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−042375(JP,A)
【文献】 実開昭53−045139(JP,U)
【文献】 特許第3717800(JP,B2)
【文献】 特開2007−230646(JP,A)
【文献】 特開平11−208689(JP,A)
【文献】 米国特許第07261626(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 35/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状包装体(30)を載置するための帯状の湾曲面(11)を有する基台(10)と、前記湾曲面(11)に沿って回動可能であるように前記基台(10)に取り付けられたハンドル(20)と、前記ハンドル(20)とともに回動しつつ前記湾曲面(11)上に載置された筒状包装体(30)の内容物を搾り出すためのローラー(21)と、を備えた搾り器において、
筒状包装体(30)の径よりも小さい径で絞って閉じるためのリング(32)にて両端を閉じられた筒状包装体(30)の一端部分(31)を係止するべく前記湾曲面(11)の上端位置に設けられた係止部(13)を有し、
前記係止部(13)は、筒状包装体(30)の一端部分(31)を収容するべく前記湾曲面(11)の幅方向中央部にて前記基台(10)に穿設された凹部(14)と、前記凹部(14)の上面開口を覆い且つ切り欠き(15)を形成した蓋部とを具備し、
前記蓋部の前記切り欠き(15)に筒状包装体(30)の前記リング(32)を係止可能にしたことを特徴とする搾り器。
【請求項2】
前記切り欠き(15)が、前記凹部(14)の側面開口方向を上にして、これを上方から見たときに、略V字形状又はU字形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の搾り器。
【請求項3】
着脱可能な作業板(40)を支持するべく、前記湾曲面(11)の下端位置に設けられた支持部(17)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の搾り器。
【請求項4】
前記支持部(17)は、前記作業板(40)を支持したときに、作業板(40)が水平又支持部(17)と反対側が上方に傾斜するように形成されたものであることを特徴とする請求項に記載の搾り器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状包装体から内容物を搾り出すための搾り器に関する。具体的には、該内容物として高粘度のもの、例えば、弾性ボンド等が、筒状包装体内に残らないように搾り出す搾り器に関する。より具体的には、手やその他の手段で筒状包装体からそのような内容物をある程度搾り出した後で、該筒状包装体の中に残存する内容物を該筒状包装体内に残らないように搾り出すための搾り器である。
【背景技術】
【0002】
従来より、チューブ等の包装体から内容物が包装体に残らないように搾り出すための器具が各種開発されている。
例えば、二個のローラーの間で挟圧してチューブから練り製品等を搾り出す器具が考案されている(特許文献1、2)。また、テーブル等の載置面上にチューブ状又はフィルムパック状等の袋体を載置し、該袋体をロールで圧接して高粘度充填物やペースト等の内容物を搾り出す器具が開発されている(特許文献3、4、5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭54−70752号公報
【特許文献2】実開昭56−65840号公報
【特許文献3】特開平7−315397号公報
【特許文献4】特開2001−225816号公報
【特許文献5】特許第4822157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した先行技術文献においては、搾り出す内容物が筒状包装体に入っているものは開示されておらず、又搾り出した後の内容物は搾り器の終端の下方に設置された容器に単に落下させるものであり、搾り出した内容物を次の作業に用いる場合には、該容器から別の容器等に内容物を移し変える等の作業が必要であった。
【0005】
そこで、本発明は、筒状包装体から内容物を搾り出し、且つ搾り出した内容物を直ぐに次の作業に用いることができる搾り器を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決すべく以下の構成を備えるものである。なお、括弧内の数字は後述する図面中の符号である。
本発明の搾り器は、筒状包装体(30)を載置するための帯状の湾曲面(11)を有する基台(10)と、前記湾曲面(11)に沿って回動可能であるように前記基台(10)に取り付けられたハンドル(20)と、前記ハンドル(20)とともに回動しつつ前記湾曲面(11)上に載置された筒状包装体(30)の内容物を搾り出すためのローラー(21)と、を備えた搾り器において、
筒状包装体(30)の径よりも小さい径で絞って閉じるためのリング(32)にて両端を閉じられた筒状包装体(30)の一端部分(31)を係止するべく前記湾曲面(11)の上端位置に設けられた係止部(13)を有し、
前記係止部(13)は、筒状包装体(30)の一端部分(31)を収容するべく前記湾曲面(11)の幅方向中央部にて前記基台(10)に穿設された凹部(14)と、前記凹部(14)の上面開口を覆い且つ切り欠き(15)を形成した蓋部とを具備し、
前記蓋部の前記切り欠き(15)に筒状包装体(30)の前記リング(32)を係止可能にしたものである。
【0007】
本発明の好ましい態様において、前記切り欠き(15)が、前記凹部(14)の側面開口方向を上にして、これを上方から見たときに、略V字形状又はU字形状に形成されている。
【0009】
本発明の好ましい態様において、着脱可能な作業板(40)を支持するべく、前記湾曲面(11)の下端位置に設けられた支持部(17)を有する。
【0010】
本発明の好ましい態様において、前記支持部(17)は、前記作業板(40)を支持したときに、作業板(40)が水平又は支持部(17)と反対側が上方に傾斜するように形成されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明の搾り器は、筒状包装体の一端部分を係止するための係止部を有することから、筒状包装体から内容物を搾り出すことが可能となり、及び好ましくは着脱可能な作業板を支持するための支持部を有することから、搾り出した内容物は支持部に支持された作業板に直接搾り出されるため、該作業板を持ってそのまま、直ぐに次の作業に用いることが可能となる。
【0012】
係止部は、湾曲面の幅方向中央部にて基台に穿設された凹部及び凹部の上面開口を覆う蓋部に形成された切り欠きを具備することから、前記凹部において筒状包装体の一端部分を収容しつつ、前記切り欠きにおいて筒状包装体の絞り部を係止できるため、筒状包装体が係止部から外れてしまうことを有効に防止する。
また、前記凹部は、筒状包装体の一端部分が比較的大きい場合等にも、これを収容できるため、一端部分が大きい筒状包装体でも係止することが可能である。
【0013】
好ましくは、前記切り欠きが、前記凹部の側面開口方向を上にして、これを上方から見たときに、略V字形状又はU字形状に形成されていることから、筒状包装体の絞り部をしっかりと、外れないように係止することができる。
【0014】
好ましくは、前記凹部の側面開口に隣接して、基台に穿設された予備空間を有することから、筒状包装体の一端部分が大きい場合にも、これを係止部に挿入して係止することが可能となる。
【0015】
好ましくは、着脱可能な作業板を支持するべく、湾曲面の下端位置に支持部が設けられているため、支持部に作業板を支持した状態で筒状包装体から内容物を搾り出せば、搾り出した後、これを他の容器等に移したりすることなく、そのまま直ぐに搾り出した内容物を使用することができるため便利である。
また、さらに好ましくは、支持部は、作業板を支持したときに、作業板が水平又支持部と反対側が上方に傾斜するように形成されているため、搾り出した内容物が作業板から落下してしまうことを防止する。また、支持部を、基台を切り欠いて形成している場合において、作業板自体が支持部から落下してしまうことも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の搾り器の斜視図である。
図2図2は、本発明の搾り器の側面図である。
図3図3は、本発明の搾り器の正面図である。
図4図4は、作業板を支持部で支持した状態の本発明の搾り器の斜視図である。
図5図5は、本発明の搾り器の係止部(凹部、切り欠き)及び予備空間部分の拡大斜視図である。
図6図6は、筒状包装体を係止した状態の本発明の搾り器の係止部(凹部、切り欠き)及び予備空間部分の拡大斜視図である。なお、図示した筒状包装体の破線部分は、筒状包装体の開封時に切り取られた部分である。
図7図7は、筒状包装体を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1乃至図6は、本発明の搾り器の実施形態を示すものである。
図1乃至図3は、それぞれの本発明の搾り器の斜視図、側面図及び正面図であるが、これらの図に示すように、本発明の搾り器は、基台10及び基台10に回動可能であるように取り付けられたハンドル20を有する。
【0018】
基台10は、少なくとも湾曲面11と、湾曲面11を挟む2つの側面12及び底面を有する。図1乃至図4に示す実施形態において、基台10は略扇柱形状(側面12が略扇形状)であるが、特にこの形状に限らず、他の形状を採用することも可能である。
【0019】
湾曲面11は、帯状であり、筒状包装体30を載置する面である。湾曲面11の長さ及び幅は、載置する筒状包装体30の大きさ及び形状を考慮して任意に設定することができる。
【0020】
本発明において、「筒状包装体」とは、ソーセージパック等とも称されているが、内容物を筒状のフィルム等で覆い、該フィルム等の両端部分をリング等の絞り部で、前記筒状の径よりも小さい径で細く絞って閉じるようにした包装体のことを意味する。図7は、筒状包装体30の一例を図示したものである。
【0021】
また、本発明における「筒状包装体の内容物」としては、例えば、弾性ボンド等の高粘度のペースト状、半流動状のものが挙げられる。
【0022】
図1に示すように、湾曲面11の上端位置には、筒状包装体30の一端部分31を係止するための係止部13を有する。
本発明において、筒状包装体30の一端部分31の係止は、具体的には、図6に示すように、筒状包装体30の一端部分31を凹部14にて収容した状態で、絞り部32を切り欠き15に係止して行う。このように、筒状包装体30の一端部分31を係止すれば、係止が確実となり、筒状包装体30が外れてしまうのを有効に防止できる。
【0023】
そのため、係止部13は、図5に示すように、筒状包装体30の一端部分31を収容するべく湾曲面11の幅方向中央部にて基台10に穿設された凹部14を有する。仮に、凹部14を有しない場合には、筒状包装体30の一端部分31の収容場所がないため、筒状包装体30の一端部分31を係止することができない。また、筒状包装体30の一端部分31が大きいものであっても、図6に示すように、凹部14をそれよりも大きく形成しておけば収容することができるため、そのような一端部分31が大きい筒状包装体30でも本発明の搾り器を用いて内容物を搾り出すことができる。
【0024】
また、係止部13は、図5に示すように、筒状包装体30の絞り部32を係止する切り欠き15を有する。切り欠き15は、凹部14を覆う蓋部に形成される。
切り欠き15は、好ましくは、凹部14の側面開口方向を上にして、これを上方から見たときに略V字形状又はU字形状に形成される。略V字形状又はU字形状の切り欠き15に代えて、例えば、湾曲面11に単に係止用のスリットを設けた場合、該スリットを細く形成すると筒状包装体30の一端部分31を係止することができないし、又は該スリットを太く形成すると筒状包装体30の一端部分31が容易に該スリットから外れてしまい内容物を搾り出すことができないか又は困難となる。
図1及び図4において、切り欠き15をU字形状に形成している。また、図5及び6では、切り欠き15を略V字形状に形成している。なお、本発明において、「略V字形状」とは、典型的なVの字形状とVの字の底部分が鋭角ではなく平になっている形状(図5参照)の両者を含むものである。
本発明の搾り器を構成する各部材の材質は、特に問わないが、切り欠き15及びその周辺部分を、例えば、ステンレス等の金属等で形成するか、又は他の素材で形成しておいて、ステンレス等の金属等で補強することが望ましい。前記蓋部を薄く形成した場合、同様に切り欠き15も薄くなるためもろく、また、搾り作業を行なうときに、切り欠き15に大きな力が加わり、破損し易いから、そのような弊害を防止するためである。
【0025】
図1図2及び図5に示すように、凹部14の側面開口に隣接して、基台10に穿設された予備空間16を設けることが望ましい。ここでは、一例として、予備空間16を湾曲面11の幅と同じ長さの長溝に形成したものを示している。予備空間16は、筒状包装体30の一端部分31が比較的大きい場合にも、筒状包装体30の一端部分31を係止することを可能にする。具体的には、筒状包装体30の一端部分31が、切り欠き15よりも大きい場合には、筒状包装体30の一端部分31を凹部14に収容することや、絞り部32を切り欠き15に係止するために挿入することができないか又は困難であるが、予備空間16を筒状包装体30の一端部分31の大きさや形状を考慮した大きさ及び形状に設けることで、このような弊害を防止することができる。従って、予備空間16の幅、深さ等の寸法は、想定される筒状包装体30の一端部分31の大きさ・形状に応じて設計することが可能であり、望ましい。
【0026】
図1乃至図3に示すように、着脱可能な作業板40を支持するべく、支持部17は、湾曲面11の下端位置に設けられる。例えば、支持部17は、図1乃至図3に示すように、基台10を切り欠いて形成している。この場合、支持部17を形成するために新たに別の部材等を必要とせずにこれを形成して、着脱可能な作業板40を支持することが可能となり好ましい。支持部17は作業板40を差し込み及び支持可能な厚さ及び深さに形成している。該厚さ及び深さは、具体的には、好適例として、本実施形態では10mmの厚さで80mmの深さを有している。なお、本発明において、作業板40としては、典型的には、左官が使用する天板等とも称されるコテ板が想定される。図4では、支持部17に作業板40を支持した状態を示している。支持部17は、図4に示すように本発明の搾り器に対して、比較的大きな作業板40であっても支持可能に形成することが望ましい。
【0027】
支持部17は、好ましくは、着脱可能な作業板40を支持したときに、作業板40を水平又支持部17と反対側が上方に傾斜するように形成される。図1図2及び図4では、作業板40を支持したときに、作業板40の支持部17と反対側がやや上方に傾斜するような角度で形成されている。これにより、支持部17が基台10を切り欠いて形成される場合においても、作業板40自体が滑り落ちないように支持することが可能となり、又搾り出した内容部が作業板40から落下してしまうことも防止する。
【0028】
図1乃至3に示すように、基台10の底面には、2つの直方体形状の安定部材18を設けることが望ましい。これは、搾り出し作業中等に基台10が動いてしまわないように基台10を安定させる部材である。
【0029】
ハンドル20は、例えば、図3に示すように略コの字形状であり、又図1乃至図3に示すように、湾曲面11を挟む基台10の両側面12に、湾曲面11に沿って回動可能であるように取り付けられている。ここで、ハンドル20は、例えば、基台10にきつく軸支する等して、ハンドル20を傾斜させた状態で作業者がハンドル20から手を離してもハンドル20が湾曲面11に沿って勝手に下方に落下してしまわないような機構を採用することが望ましい。
【0030】
また、図1乃至図3に示すように、例えば、ローラー21は円柱形状であり、該円柱形状の柱方向の長さは、湾曲面11の幅と略一致している。ローラー21は、ハンドル20の回動軸と平行であり且つ該回動軸から湾曲面11よりも離れた位置にある軸線でハンドル20に回動可能に取り付けられている。従って、ローラー21は、ハンドル20の回動に伴い、自身も回動しながら、湾曲面11にほぼ沿って移動する。ここで、「湾曲面11にほぼ沿って移動する」とは、湾曲面11から一定の距離、即ち、湾曲面11に筒状包装体30を載置した状態で、これを上からローラー21が回動して押圧しながら内容物を搾り出すことができる程度に湾曲面11から離れた距離をほぼ維持しながらハンドル20の回動に従って移動するという意味である。該距離は、筒状包装体30の大きさや内容物の量によって変化するため、ローラー21がハンドル20に取り付けられる位置を可変にしておくことが望ましい。
【0031】
次に、筒状包装体30から内容物を搾り出す動作について、説明する。
【0032】
まず、図3に示すように、ハンドル20を、その長手側の枠が基台10の設置面に対して略垂直になるように引上げておく。換言すれば、予備空間16が設けられた態様にあっては、ローラー21が予備空間16付近に位置するようにハンドル20を引上げておく。
【0033】
次に、図6に示すように、筒状包装体30の一端部分31を係止部13に係止して、具体的には、筒状包装体30の一端部分31を凹部14に収容しつつ、筒状包装体30の絞り部32を切り欠き15に係止して、筒状包装体30を湾曲面11上に載置する。このとき、通常、筒状包装体30の内容物は、既に別の手段である程度搾り出された後なので、筒状包装体30の他端は開封されている。本発明においては、主として弾性ボンドを内容物とするため、他端が開封されていても、即、内容物が流出することはない。なお、図6に示す筒状包装体30の破線部分は、筒状包装体30を開封したときに切り取られた部分を示している。
【0034】
また、図4に示すように、この例では、湾曲面11の下端位置に、基台10を切り欠いて設けられた支持部17には、例えば、左官が使用するコテ板等の着脱可能な作業板40が支持されている。ここで、作業板40は、好ましくは、水平又は支持部17の反対側が上方に傾斜して設置されているため、内容物が作業板40からこぼれ落ちるおそれがない。また、作業板40自体も支持部17から滑落するおそれもない。
【0035】
この状態で、ハンドル20を引下げることにより、ハンドル20は湾曲面11に沿って回動し、これに伴い、ローラー21も回動しながら、湾曲面11にほぼ沿って移動して、筒状包装体30を上から押圧して、筒状包装体30から内容物が残らないように搾り出すことができる。
このとき、筒状包装体30の一端部分がしっかりと係止部13に係止されている、具体的には、筒状包装体30の一端部分31が凹部14に収容されつつ、筒状包装体30の絞り部32が切り欠き15に係止されているため、ローラー21によって、筒状包装体30に力が加えられても、筒状包装体30の一端部分31が係止部13から外れることはない。
そして、内容物は、支持部17に支持された作業板40の上に直接搾り出されるため、これを別の容器に移したりすることなく、該作業板40を持って直ぐに次の作業を行なうことができる。例えば、該作業板40がコテ板であれば、左官がコテ板の把手(図示されていない)を持って、そのコテ板を支持部17よりはずし、そのまま直ぐに次の作業に着手することが可能となる。
【符号の説明】
【0036】
10 基台
11 湾曲面
12 側面
13 係止部
14 凹部
15 切り欠き
16 予備空間
17 支持部
18 安定部材
20 ハンドル
21 ローラー
30 筒状包装体
31 筒状包装体の一端部分
32 筒状包装体の絞り部
40 作業板

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7