(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施形態(タッチ検出機能付き表示装置)
1−1.実施形態1
1−2.実施形態2
1−3.実施形態3
1−4.実施形態4
2.適用例(電子機器)
上記実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置が電子機器に適用されている例
【0015】
<1−1.実施形態1>
[構成例]
(全体構成例)
図1は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の一構成例を表すブロック図である。タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出機能付き表示デバイス10と、制御部11と、ゲートドライバ12と、ソースドライバ13と、駆動電極ドライバ14と、タッチ検出部40とを備えている。このタッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出機能付き表示デバイス10がタッチ検出機能を内蔵した表示デバイスである。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示素子として液晶表示素子を用いている液晶表示デバイス20と静電容量型のタッチ検出デバイス30とを一体化した、いわゆるインセルタイプの装置である。なお、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示素子として液晶表示素子を用いている液晶表示デバイス20の上に、静電容量型のタッチ検出デバイス30を装着した、いわゆるオンセルタイプの装置であってもよい。
【0016】
液晶表示デバイス20は、後述するように、ゲートドライバ12から供給される走査信号Vscanに従って、1水平ラインずつ順次走査して表示を行うデバイスである。制御部11は、外部より供給された映像信号Vdispに基づいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、駆動電極ドライバ14、及びタッチ検出部40に対してそれぞれ制御信号を供給し、これらが互いに同期して動作するように制御する回路である。
【0017】
ゲートドライバ12は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の表示駆動の対象となる1水平ラインを順次選択する機能を有している。
【0018】
ソースドライバ13は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の、後述する各画素Pixに画
素信号Vpixを供給する回路である。
【0019】
駆動電極ドライバ14は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の、後述する駆動電極COMLに駆動信号Vcomを供給する回路である。
【0020】
(静電容量型タッチ検出の基本原理)
タッチ検出デバイス30は、静電容量型タッチ検出の基本原理に基づいて動作し、タッチ検出信号Vdetを出力する。
図1〜
図6を参照して、本実施形態のタッチ検出機能付き表示装置におけるタッチ検出の基本原理について説明する。
図2は、静電容量型タッチ検出方式の基本原理を説明するため、指が接触または近接していない状態を表す説明図である。
図3は、
図2に示す指が接触または近接していない状態の等価回路の例を示す説明図である。
図4は、静電容量型タッチ検出方式の基本原理を説明するため、指が接触または近接した状態を表す説明図である。
図5は、
図4に示す指が接触または近接した状態の等価回路の例を示す説明図である。
【0021】
例えば、
図2及び
図4に示すように、容量素子C1は、誘電体Dを挟んで互いに対向配置された一対の電極、駆動電極E1及びタッチ検出電極E2を備えている。
図3及び
図5に示すように、容量素子C1は、その一端が交流信号源(駆動信号源)Sに接続され、他端Pは抵抗Rを介して接地されると共に、電圧検出器(タッチ検出部)DETに接続される。
【0022】
交流信号源Sから駆動電極E1(容量素子C1の一端)に所定の周波数(例えば数kHz〜数百kHz程度)の交流矩形波Sgを印加すると、タッチ検出電極E2(容量素子C1の他端P)に、出力波形(タッチ検出信号Vdet)が現れる。なお、この交流矩形波Sgは、後述するタッチ駆動信号Vcomtに相当するものである。
【0023】
指が接触(または近接)していない状態(非接触状態)では、
図2及び
図3に示すように、容量素子C1に対する充放電に伴って、容量素子C1の容量値に応じた電流I
0が流れる。このときの容量素子C1の他端Pの電位波形は、例えば
図6に示す波形V
0のようになり、
図3に示す電圧検出器DETは、波形V
0を検出する。
【0024】
一方、指が接触(または近接)した状態(接触状態)では、
図4に示すように、指によって形成される静電容量があたかも容量素子C2として容量素子C1に付加するように作用する。そして、
図5に示す等価回路でみると、容量素子C2は容量素子C1に直列に追加された形となる。この状態では、容量素子C1、C2に対する充放電に伴って、容量素子C1、C2に電流I
1、I
2が流れる。このときの容量素子C1の他端Pの電位波形は、例えば
図6の波形V
1のようになり、電圧検出器DETは、波形V
1を検出する。このとき、他端Pの電位は、容量素子C1、C2を流れる電流I
1、I
2の値によって定まる分圧電位となる。このため、波形V
1は、非接触状態での波形V
0よりも小さい値となる。電圧検出器DETは、検出した電圧を所定のしきい値電圧Vthと比較し、このしきい値電圧以上であれば非接触状態と判断する一方、しきい値電圧Vth未満であれば接触状態と判断する。このようにして、タッチ検出が可能となる。
【0025】
図1に示すタッチ検出デバイス30は、駆動電極ドライバ14から供給される駆動信号Vcom(後述するタッチ駆動信号Vcomt)に従って、1検出ブロックずつ順次走査してタッチ検出を行うようになっている。
【0026】
タッチ検出デバイス30は、複数の後述するタッチ検出電極TDLから、検出ブロックごとにタッチ検出信号Vdetを出力し、タッチ検出部40に供給するようになっている。
【0027】
タッチ検出部40は、制御部11から供給される制御信号と、タッチ検出機能付き表示デバイス10のタッチ検出デバイス30から供給されたタッチ検出信号Vdetに基づいて、タッチ検出デバイス30に対するタッチ(上述した接触状態)の有無を検出し、タッチがある場合においてタッチ検出領域におけるその座標などを求める回路である。このタッチ検出部40はアナログLPF(Low Pass Filter)部42と、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45と、検出タイミング制御部46とを備えている。
【0028】
アナログLPF部42は、タッチ検出デバイス30から供給されたタッチ検出信号Vdetを入力とし、タッチ検出信号Vdetに含まれる高い周波数成分(ノイズ成分)を除去し、タッチ成分を取り出してそれぞれ出力する低域通過アナログフィルタである。アナログLPF部42の入力端子のそれぞれと接地との間には、直流電位(0V)を与えるための抵抗Rが接続されている。なお、この抵抗Rに代えて、例えばスイッチを設け、所定の時間にこのスイッチをオン状態にすることにより直流電位(0V)を与えるようにしてもよい。
【0029】
A/D変換部43は、駆動信号Vcomに同期したタイミングで、アナログLPF部42から出力されるアナログ信号をそれぞれサンプリングしてデジタル信号に変換する回路である。
【0030】
信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に含まれる、タッチ駆動信号Vcomtをサンプリングした周波数よりも高い周波数成分(ノイズ成分)を除去し、タッチ成分を取り出すデジタルフィルタを備えている。信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に基づいて、タッチ検出デバイス30に対するタッチの有無を検出する論理回路である。
【0031】
座標抽出部45は、信号処理部44においてタッチが検出されたときに、そのタッチパネル座標を求める論理回路である。検出タイミング制御部46は、A/D変換部43と、信号処理部44と、座標抽出部45とが同期して動作するように制御する。
【0032】
(モジュール)
図7及び
図8は、タッチ検出機能付き表示装置を実装したモジュールの一例を示す図である。
図7に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、モジュールへ実装するにあたり、ガラス基板のTFT基板21上に上述した駆動電極ドライバ14を形成してもよい。
【0033】
図7に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出機能付き表示デバイス10と、駆動電極ドライバ14と、COG(Chip On Glass)19Aとを有している。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、いわゆるランドスケープ型(横長)のものである。このタッチ検出機能付き表示デバイス10は、後述するTFT基板の表面に対する垂直方向において、駆動電極COMLと、駆動電極COMLと立体交差するように形成されたタッチ検出電極TDLとを模式的に示している。つまり、駆動電極COMLは、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺方向に形成されており、タッチ検出電極TDLは、タッチ検出機能付き表示デバイス10の長辺方向に形成されている。タッチ検出電極TDLの出力は、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺側に設けられ、フレキシブル基板などにより構成された端子部Tを介して、このモジュールの外部に実装されたタッチ検出部40と接続されている。駆動電極ドライバ14は、ガラス基板であるTFT基板21に形成されている。COG19Aは、TFT基板21に実装されたチップであり、
図4に示した制御部11、ゲートドライバ12、ソースドライバ13など、表示動作に必要な各回路を内蔵したものである。また、
図8に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、COG(Chip On Glass)に駆動電極ドライバ14を内蔵してもよい。
【0034】
図8に示すように、タッチ検出機能付き表示装置1は、モジュールはCOG19Bを有している。
図8に示すCOG19Bは、上述した表示動作に必要な各回路に加え、駆動電極ドライバ14をさらに内蔵したものである。タッチ検出機能付き表示装置1は、後述するように、表示動作の際に、1水平ラインずつ線順次走査を行う。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、表示走査を、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺方向と平行に行う。一方、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出動作の際に、駆動電極COMLに駆動信号Vcomを順次印加することにより、1検出ラインずつ線順次走査が行われる。つまり、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出走査を、タッチ検出機能付き表示デバイス10の長辺方向と平行に行う。
【0035】
このように、
図7及び
図8に示すタッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出信号Vdetを、タッチ検出機能付き表示デバイス10の短辺側から出力する。これにより、タッチ検出機能付き表示装置1は、タッチ検出電極TDLの本数を少なくすることができ、端子部Tを介してタッチ検出部40に接続する際の配線の引き回しが容易になる。
図8に示すタッチ検出機能付き表示装置1は、COG19Bに駆動電極ドライバ14を内蔵しているので、額縁を狭くすることができる。
【0036】
(タッチ検出機能付き表示デバイス10)
次に、タッチ検出機能付き表示デバイス10の構成例を詳細に説明する。
【0037】
図9は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。
図10は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの画素配列を表す回路図である。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。
【0038】
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22とを有する。TFT基板21には、
図10に示す各画素Pixの薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)素子Tr、各画素電極22に画
素信号Vpixを供給する画素信号線SGL、各TFT素子Trを駆動する走査信号線GCL等の配線が形成されている。このように、画素信号線SGLは、TFT基板の表面と平行な平面に延在し、画素に画像を表示するための画
素信号を供給する。
図10に示す液晶表示デバイス20は、マトリックス状に配列した複数の画素Pixを有している。画素Pixは、TFT素子Tr及び液晶素子LCを備えている。TFT素子Trは、薄膜トランジスタにより構成されるものであり、この例では、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTで構成されている。TFT素子Trのソースは画素信号線SGLに接続され、ゲートは走査信号線GCLに接続され、ドレインは液晶素子LCの一端に接続されている。液晶素子LCは、一端がTFT素子Trのドレインに接続され、他端が駆動電極COMLに接続されている。
【0039】
画素Pixは、走査信号線GCLにより、液晶表示デバイス20の同じ行に属する他の画素Pixと互いに接続されている。走査信号線GCLは、ゲートドライバ12と接続され、ゲートドライバ12より走査信号Vscanが供給される。また、画素Pixは、画素信号線SGLにより、液晶表示デバイス20の同じ列に属する他の画素Pixと互いに接続されている。画素信号線SGLは、ソースドライバ13と接続され、ソースドライバ13より画
素信号Vpixが供給される。さらに、画素Pixは、駆動電極COMLにより、液晶表示デバイス20の同じ
列に属する他の画素Pixと互いに接続されている。駆動電極COMLは、駆動電極ドライバ14と接続され、駆動電極ドライバ14より駆動信号Vcomが供給される。つまり、この例では、同じ一
列に属する複数の画素Pixが一本の駆動電極COMLを共有するようになっている。
【0040】
図1に示すゲートドライバ12は、走査信号Vscanを、
図10に示す走査信号線GCLを介して、画素PixのTFT素子Trのゲートに印加することにより、液晶表示デバイス20にマトリックス状に形成されている画素Pixのうちの1行(1水平ライン)を表示駆動の対象として順次選択する。
図1に示すソースドライバ13は、画
素信号Vpixを、
図10に示す画素信号線SGLを介して、ゲートドライバ12により順次選択される1水平ラインを構成する各画素Pixにそれぞれ供給する。そして、これらの画素Pixでは、供給される画
素信号Vpixに応じて、1水平ラインの表示が行われるようになっている。
図1に示す駆動電極ドライバ14は、駆動信号Vcomを印加し、
図9及び
図10に示す、所定の本数の駆動電極COMLからなるブロックごとに駆動電極COMLを駆動する。
【0041】
上述したように、液晶表示デバイス20は、ゲートドライバ12が走査信号線GCLを時分割的に線順次走査するように駆動することにより、1水平ラインが順次選択される。また、液晶表示デバイス20は、1水平ラインに属する画素Pixに対して、ソースドライバ13が画
素信号Vpixを供給することにより、1水平ラインずつ表示が行われる。この表示動作を行う際、駆動電極ドライバ14は、その1水平ラインに対応する駆動電極COMLを含むブロックに対して駆動信号Vcomを印加するようになっている。
【0042】
対向基板3は、ガラス基板31と、このガラス基板31の一方の面に形成されたカラーフィルタ32と、ガラス基板31とは反対側にあるカラーフィルタ32の表面上に形成された複数の駆動電極COMLとを含む。ガラス基板31の他方の面には、タッチ検出デバイス30の検出電極であるタッチ検出電極TDLが形成され、さらに、このタッチ検出電極TDLの上には、偏光板35が配設されている。
【0043】
カラーフィルタ32は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色されたカラーフィルタを周期的に配列して、上述した
図10に示す各画素PixにR、G、Bの3色が1組として対応付けられている。カラーフィルタ32は、TFT基板と垂直な方向において、液晶層6と対向する。なお、カラーフィルタ32は、異なる色に着色されていれば、他の色の組み合わせであってもよい。
【0044】
本実施形態に係る駆動電極COMLは、液晶表示デバイス20の共通駆動電極として機能するとともに、タッチ検出デバイス30の駆動電極としても機能する。本実施形態では、一つの駆動電極COMLが一つの画素電極22(一行を構成する画素電極22)に対応するように配置されている。実施形態1に係る駆動電極COMLは、TFT基板21の表面に対する垂直方向において、画素電極22に対向し、上述した画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在している。駆動電極COMLは、図示しない導電性を有するコンタクト導電柱を介して、駆動電極ドライバ14から駆動電極COMLに交流矩形波形の駆動信号Vcomが印加されるようになっている。
【0045】
液晶層6は、電界の状態に応じてそこを通過する光を変調するものであり、例えば、TN(Twisted Nematic:ツイステッドネマティック)、VA(Virtical Alignment:垂直配向)、ECB(Electrically Controlled Birefringence:電界制御複屈折)等の各種モードの液晶が用いられる。
【0046】
なお、液晶層6と画素基板2との間、及び液晶層6と対向基板3との間には、それぞれ配向膜が配設され、また、画素基板2の下面側には入射側偏光板が配置されてもよい。
【0047】
図11は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの駆動電極及びタッチ検出電極の一構成例を表す斜視図である。タッチ検出デバイス30は、対向基板3に設けられた、駆動電極COML及びタッチ検出電極TDLにより構成されている。駆動電極COMLは、図の左右方向に延在する複数のストライプ状の電極パターンに分割されている。タッチ検出動作を行う際は、各電極パターンには、駆動電極ドライバ14によって駆動信号Vcomが順次供給され、後述するように時分割的に線順次走査駆動が行われるようになっている。タッチ検出電極TDLは、駆動電極COMLの電極パターンの延在方向と交差する方向に延びるストライプ状の電極パターンから構成されている。そして、タッチ検出電極TDLは、TFT基板21の表面と垂直な方向において、駆動電極COMLと対向している。タッチ検出電極TDLの各電極パターンは、タッチ検出部40のアナログLPF部42の入力にそれぞれ接続されている。駆動電極COMLとタッチ検出電極TDLにより互いに交差した電極パターンは、その交差部分に静電容量を生じさせている。
【0048】
この構成により、タッチ検出デバイス30では、タッチ検出動作を行う際、駆動電極ドライバ14が
駆動電極COMLを駆動電極ブロックとして時分割的に線順次走査するように駆動することにより、駆動電極COMLの1検出ブロックが順次選択され、タッチ検出電極TDLからタッチ検出信号Vdetを出力することにより、1検出ブロックのタッチ検出が行われるようになっている。つまり、駆動電極ブロックは、上述したタッチ検出の基本原理における駆動電極E1に対応し、タッチ検出電極TDLは、タッチ検出電極E2に対応するものであり、タッチ検出デバイス30はこの基本原理に従ってタッチを検出するようになっている。
図11に示すように、互いに交差した電極パターンは、静電容量式タッチセンサをマトリックス状に構成している。よって、タッチ検出デバイス30のタッチ検出面全体にわたって走査することにより、外部近接物体の接触または近接が生じた位置の検出も可能となっている。
【0049】
ここで、TFT基板21は、本開示における「基板」の一具体例に対応する。画素電極22は、本開示における「画素電極」の一具体例に対応する。画素信号線SGLは、本開示における「信号線」の一具体例に対応する。駆動電極COMLは、本開示における「駆動電極」の一具体例に対応する。液晶素子LCは、本開示における「表示機能層」の一具体例に対応する。ソースドライバ13及び駆動電極ドライバ14は、本開示における「走査駆動部」の一具体例に対応する。タッチ検出部40は、本開示における「検出処理部」の一具体例に対応する。タッチ検出電極TDLは、本開示における「タッチ検出電極」に対応する。カラーフィルタ32は、本開示における「カラーフィルタ」に対応する。
【0050】
[動作及び作用]
続いて、実施形態1のタッチ検出機能付き表示装置1の動作及び作用について説明する。
【0051】
駆動電極COMLは、液晶表示デバイス20の共通駆動電極として機能するとともに、タッチ検出デバイス30の駆動電極としても機能するため、駆動信号Vcomが互いに影響を及ぼす可能性がある。このため、駆動電極COMLは、表示動作を行う表示期間Bと、タッチ検出動作を行うタッチ検出期間Aとに分けて駆動信号Vcomが印加される。駆動電極ドライバ14は、表示動作を行う表示期間Bにおいては表示駆動信号として駆動信号Vcomを印加する。そして、駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行うタッチ検出期間Aにおいてはタッチ駆動信号として駆動信号Vcomを印加する。以下の説明では、表示駆動信号としての駆動信号Vcomを、表示駆動信号Vcomdとして記載し、タッチ駆動信号としての駆動信号Vcomを、タッチ駆動信号Vcomtとして記載する
ことがある。
【0052】
(全体動作概要)
制御部11は、外部より供給された映像信号Vdispに基づいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、駆動電極ドライバ14、及びタッチ検出部40に対してそれぞれ制御信号を供給し、これらがお互いに同期して動作するように制御する。ゲートドライバ12は、表示期間Bにおいて、液晶表示デバイス20に走査信号Vscanを供給し、表示駆動の対象となる1水平ラインを順次選択する。ソースドライバ13は、表示期間Bにおいて、ゲートドライバ12により選択された1水平ラインを構成する各画素Pixに、画
素信号Vpixを供給する。
【0053】
表示期間Bでは、駆動電極ドライバ14が1水平ラインに係る駆動電極ブロックに表示駆動信号Vcomdを印加し、タッチ検出期間Aでは、駆動電極ドライバ14がタッチ検出動作に係る駆動電極ブロックに対して表示駆動信号Vcomdよりも周波数の高いタッチ駆動信号Vcomtを順次印加し、1検出ブロックを順次選択する。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示期間Bにおいて、ゲートドライバ12、ソースドライバ13、及び駆動電極ドライバ14により供給された信号に基づいて表示動作を行う。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、タッチ検出期間Aにおいて、駆動電極ドライバ14により供給された信号に基づいてタッチ検出動作を行い、タッチ検出電極TDLからタッチ検出信号Vdetを出力する。アナログLPF部42は、タッチ検出信号Vdetを増幅して出力する。A/D変換部43は、タッチ駆動信号Vcomtに同期したタイミングで、アナログLPF部42から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。信号処理部44は、A/D変換部43の出力信号に基づいて、タッチ検出デバイス30に対するタッチの有無を検出する。座標抽出部45は、信号処理部44においてタッチ検出がなされたときに、そのタッチパネル座標を求める。制御部11は、検出タイミング制御部46を制御して、タッチ駆動信号Vcomtのサンプリング周波数を変更する。
【0054】
(詳細動作)
次に、タッチ検出機能付き表示装置1の詳細動作を説明する。
図12は、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置の一動作例を表すタイミング波形図である。
図12に示すように、液晶表示デバイス20は、ゲートドライバ12から供給される走査信号Vscanに従って、走査信号線GCLのうちの、隣接する(n−1)行目、n行目、(n+1)行目の走査信号線GCLの1水平ラインずつ順次走査して表示を行う。同様に、駆動電極ドライバ14は、制御部11から供給される制御信号に基づいて、タッチ検出機能付き表示デバイス10の、駆動電極COMLのうちの、隣接する(m−1)列目、m列目、(m+1)列目に供給する。
【0055】
このように、タッチ検出機能付き表示装置1では、1表示水平期間(1H)ごとに、タッチ検出動作(タッチ検出期間A)と表示動作(表示期間B)を時分割的に行う。タッチ検出動作では、1表示水平期間1Hごとに、異なる駆動電極COMLを選択して駆動信号Vcomを印加することにより、タッチ検出の走査を行う。以下に、その動作を詳細に説明する。
【0056】
まず、ゲートドライバ12が、(n−1)行目の走査信号線GCLに対して走査信号Vscanを印加し、走査信号Vscan(n−1)が低レベルから高レベルに変化する。これにより、1表示水平期間1Hが開始する。
【0057】
次に、タッチ検出期間Aにおいて、駆動電極ドライバ14が、(m−1)列目の駆動電極COMLに対して駆動信号Vcomを印加し、駆動信号Vcom(m−1)が低レベルから高レベルに変化する。この駆動信号Vcom(m−1)は、静電容量を介してタッチ検出電極TDLに伝わり、タッチ検出信号Vdetが変化する。次に、駆動信号Vcom(m−1)が高レベルから低レベルに変化すると、タッチ検出信号Vdetは同様に変化する。このタッチ検出期間Aにおけるタッチ検出信号Vdetの波形は、上述したタッチ検出の基本原理における、タッチ検出信号Vdetに対応するものである。A/D変換部43は、このタッチ検出期間Aにおけるタッチ検出信号VdetをA/D変換することによりタッチ検出を行う。これにより、タッチ検出機能付き表示装置1では、1検出ラインのタッチ検出が行われる。
【0058】
次に、表示期間Bにおいて、ソースドライバ13が、画素信号線SGLに対して画
素信号Vpixを印加し、1水平ラインに対する表示を行う。なお、
図12に示したように、この画
素信号Vpixの変化が、寄生容量を介してタッチ検出電極TDLに伝わり、タッチ検出信号Vdetが変化し得るが、表示期間BではA/D変換部43がA/D変換を行わないようにすることにより、この画素信号Vpixの変化のタッチ検出に対する影響を抑えることができる。ソースドライバ13による画
素信号Vpixの供給が終了したのち、ゲートドライバ12が、(n−1)行目の走査信号線GCLの走査信号Vscan(n−1)を高レベルから低レベルに変化させ、1表示水平期間が終了する。
【0059】
次に、ゲートドライバ12は、先ほどとは異なるn行目の走査信号線GCLに対して走査信号Vscanを印加し、走査信号Vscan(n)が低レベルから高レベルに変化する。これにより、次の1表示水平期間が開始する。
【0060】
次のタッチ検出期間Aにおいて、駆動電極ドライバ14が、先ほどとは異なるm列目の駆動電極COMLに対して駆動信号Vcomを印加する。そして、タッチ検出信号Vdetの変化を、A/D変換部43がA/D変換することにより、この1検出ラインのタッチ検出が行われる。
【0061】
次に、表示期間Bにおいて、ソースドライバ13が、画素信号線SGLに対して画
素信号Vpixを印加し、1水平ラインに対する表示を行う。なお、本実施形態のタッチ検出機能付き表示装置1はドット反転駆動を行うため、ソースドライバ13が印加する画
素信号Vpixは、前の1表示水平期間のものと比べて、その極性が反転している。この表示期間Bが終了した後、この1表示水平期間1Hが終了する。
【0062】
これ以降、上述した動作を繰り返すことにより、タッチ検出機能付き表示装置1は、表示面全面にわたる走査により表示動作を行うとともに、タッチ検出面全面にわたる走査によりタッチ検出動作を行う。
【0063】
上述したように、タッチ検出機能付き表示装置1では、表示走査を行う方向とタッチ検出走査を行う方向とが異なるように動作する。このことは、ある1表示水平期間(1H)において、必ず、ある画素Pixにおいて、表示動作とタッチ検出動作の両方が行われることを意味している。タッチ検出機能付き表示装置1では、1表示水平期間(1H)において、タッチ検出動作はタッチ検出期間Aに行い、表示動作は表示期間Bに行うようにしている。このように、タッチ検出動作と表示動作とを別々の期間に行うようにしたので、同じ1表示水平期間において表示動作とタッチ検出動作の両方を行うことができるとともに、表示動作のタッチ検出に対する影響を抑えることができる。
【0064】
(タッチ検出電極の配列)
図13は、実施形態1に係るタッチ検出電極の配列を表す模式図である。
図14は、比較例のタッチ検出電極の配列を表す模式図である。
図15は、比較例のタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。
【0065】
図13に示すように、対向基板3に配列される、実施形態1に係るタッチ検出電極TDLは、検出配線TDGを介してタッチ検出部40に接続されている。タッチ検出電極TDLは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)またはこれらの合金の少なくとも1つの金属材料で形成されている。アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)またはこれらの合金の少なくとも1つの金属材料は、透明電極の材料としてITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電酸化物よりも低抵抗である。アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)またはこれらの合金の少なくとも1つの金属材料は、ITO等の透明導電酸化物に比較して遮光性があるため、透過率が低下する可能性またはタッチ検出電極TDLのパターンが視認されてしまう可能性がある。
【0066】
このため、対向基板3は、タッチ検出部40に接続されていない、ダミー電極TDDをタッチ検出電極TDL間であって、タッチ検出電極TDLの延在方向と平行に配列する。
ダミー電極TDDは、タッチ検出電極TDLと同じ材料で形成されている。これにより、タッチ検出電極TDLの遮光による視認性が緩和される。以下説明する実施形態1、2、3、4及び変形例における、タッチ検出電極TDLの金属配線の所定ピッチについての説明は、ダミー電極TDDの金属配線間の所定ピッチ(タッチ検出電極ピッチ)についても適用できる。同様に、以下説明する実施形態1、2、3、4及び変形例における、タッチ検出電極TDLの金属配線の所定ピッチ(タッチ検出電極ピッチ)についての説明は、タッチ検出電極TDLの金属配線とダミー電極TDDの金属配線と間の所定ピッチについても適用できる。
【0067】
上述したように、実施形態1に係る駆動電極COMLは、TFT基板21の表面に対する垂直方向において、画素電極22に対向し、上述した画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在している。このため、
図13に示すタッチ検出電極TDLは、
図10に示す各画素電極22に画
素信号Vpixを供給する画素信号線SGLが延在する方向と異なる方向に延在する金属配線であって、この金属配線が所定ピッチで配置される。
【0068】
これに対して、駆動電極COMLは、TFT基板21の表面に対する垂直方向において、画素電極22に対向し、上述した画素信号線SGLが延在する方向と異なる方向に延在している場合がある。この場合、
図14に示すタッチ検出電極TDLは、
図10に示す各画素電極22に画
素信号Vpixを供給する画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在する金属配線であって、この金属配線が所定ピッチで配置される。
図14に示すように、タッチ検出電極TDLの金属配線を配列した場合、
図15に示すように、カラーフィルタ32の特定の色領域32Bを遮光してしまう可能性がある。
図15に示すカラーフィルタ32は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色された色領域32R、32G、32Bがある。色領域32R、32G、32Bは、通常、画素信号線SGLが延在する方向にそれぞれ延在している。そして、
図15に示すタッチ検出電極TDLは、画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在する金属配線となるため、例えば色領域32Bのみを遮光してしまい、液晶表示デバイス20が本来表示する色をシフトさせてしまう可能性がある。
【0069】
図16は、実施形態1に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。
図13に示すように、タッチ検出電極TDLは、画素信号線SGLが延在する方向とは異なる方向に延在する金属配線であれば、
図16に示すように、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bと、タッチ検出電極TDLが立体交差する。このため、タッチ検出電極TDLは、各色領域32R、32G、32Bに対して、均等に遮光する。その結果、液晶表示デバイス20が本来表示する色をシフトさせてしまう可能性を抑制することができる。
【0070】
図16に示すように、タッチ検出電極TDLは、マトリックス状に配設された複数の画素電極22の画素Pixの画素ピッチvlの自然数倍(例えば1倍)の間隔をおいて、配列されている。この場合、タッチ検出電極TDLの隣り合う間隔であるタッチ検出電極ピッチplは、タッチ検出電極TDLの延在する方向における画素Pixの画素ピッチvlと等しい。または、タッチ検出電極ピッチplは、画素サイズにもよるが、画素ピッチvlの1倍以上10倍以下の自然数倍としてもよい。または、タッチ検出電極ピッチplは、画素サイズにもよるが、50μm以上500μm以下の間隔としてもよい。これにより、タッチ検出電極TDLは、画素Pixの縁部を通るため、画素Pixの透過率の低下を抑制できる。また、タッチ検出電極ピッチplは、モアレ対策として、ピッチのゆらぎをもたせて配置してもよく、(表示エリアの幅
/検出電極数)の10%程度(例えば、500μmピッチの場合、50μm)のレンジ(範囲)でランダムに配置してもよい。ここで、検出電極数とは、ダミー電極TDD及びタッチ検出電極TDLの総数であり、表示エリアの幅とは、タッチ検出電極TDLの延在方向と直交する方向の液晶表示デバイス20の表示可能な領域の長さである。
【0071】
[効果]
以上のように実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、金属材料のタッチ検出電極TDLを使用するものの、金属材料のタッチ検出電極TDLによる、透過率の低下またはタッチ検出電極TDLのパターンの視認を抑制する。その結果、タッチ検出電極TDLが低抵抗化し、タッチ検出機能付き表示装置1は、薄型化、大画面化または高精細化することができる。
【0072】
また、実施形態1に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、液晶表示デバイス20が本来表示する色をシフトさせてしまう可能性を抑制することができる。
【0073】
[実施形態1の変形例1]
図17は、実施形態1の変形例1に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。
図17に示すように、タッチ検出電極TDLは、マトリックス状に配設された複数の画素電極22の画素Pixのピッチの自然数倍(例えば2倍)の間隔をおいて、配列されている。この場合、タッチ検出電極TDLの隣り合う間隔であるタッチ検出電極ピッチplは、タッチ検出電極TDLの延在する方向における画素Pixの画素ピッチvlの2倍と等しい。これにより、タッチ検出電極TDLは、画素Pixの縁部を通るため、画素Pixの透過率の低下を抑制できる。
【0074】
[実施形態1の変形例2]
図18は、実施形態1の変形例2に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。
図18に示すように、タッチ検出電極TDLは、マトリックス状に配設された複数の画素電極22の画素Pixのピッチの自然数倍(例えば2倍)の間隔をおいて、配列されている。この場合、タッチ検出電極TDLの隣り合う間隔であるタッチ検出電極ピッチplは、タッチ検出電極TDLの延在する方向における画素Pixの画素ピッチvlの2倍と等しい。
図18に示すように、タッチ検出電極TDLは、規則的に屈曲部TDQを有することで画素Pixの縁部に沿った方向と角度を有しつつ、画素信号線SGLが延在する方向とは異なる方向に延在する金属配線である。屈曲部TDQを有することにより、タッチ検出電極TDLに当たって散乱する光が分散し、光の干渉を抑えてニュートンリングまたはモアレの発生を抑制できる。そして、タッチ検出電極TDLは、
図18に示すように、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bと、タッチ検出電極TDLが立体交差する。
【0075】
[実施形態1の変形例3]
図19は、実施形態1の変形例3に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。
図19に示すように、タッチ検出電極TDLは、マトリックス状に配設された複数の画素電極22の画素Pixのピッチの自然数倍(例えば2倍)の間隔をおいて、配列されている。この場合、タッチ検出電極TDLの隣り合う間隔であるタッチ検出電極ピッチplは、タッチ検出電極TDLの延在する方向における画素Pixの画素ピッチvlの2倍と等しい。
図19に示すように、タッチ検出電極TDLは、規則的に屈曲部TDQD、TDQUを有することで画素Pixの縁部に沿った方向と角度を有しつつ、画素信号線SGLが延在する方向とは異なる方向に延在する金属配線である。隣り合うタッチ検出電極TDLに、異なる屈曲部TDQD、TDQUを有することにより、タッチ検出電極TDLに当たって散乱する光が分散し、光の干渉を抑えてニュートンリングまたはモアレの発生を抑制できる。そして、タッチ検出電極TDLは、
図18に示すように、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bと、タッチ検出電極TDLが立体交差する。
【0076】
[実施形態1の変形例4]
図20は、実施形態1の変形例4に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。また、対向基板3は、ガラス基板31と、このガラス基板31の一方の面に形成されたカラーフィルタ32とを含む。ガラス基板31の他方の面には、タッチ検出デバイス30の検出電極であるタッチ検出電極TDLが形成され、さらに、このタッチ検出電極TDLの上には、偏光板35Aが配設されている。
【0077】
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22と、TFT基板21及び画素電極22の間に形成された複数の駆動電極COMLと、TFT基板21の下面側には入射側偏光板35Bとを含む。
【0078】
[実施形態1の変形例5]
図21は、実施形態1の変形例5に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。また、対向基板3は、ガラス基板31Aの一方の面と、ガラス基板31Bの一方の面とが接着層31Pで接合される。カラーフィルタ32は、このガラス基板31Bの他方の面に形成される。タッチ検出電極TDLは、ガラス基板31Aの一方の面に形成され、このタッチ検出電極TDLの上には、偏光板35Aが配設されている。ガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとが接着層31Pで接合されることにより、タッチ検出電極TDLがガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとに挟まれる。
【0079】
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22と、TFT基板21及び画素電極22の間に形成された複数の駆動電極COMLと、TFT基板21の下面側には入射側偏光板35Bとを含む。
【0080】
[実施形態1の変形例6]
図22は、実施形態1の変形例6に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。また、対向基板3は、ガラス基板31Aの一方の面と、ガラス基板31Bの一方の面とが接着層31Pで接合される。カラーフィルタ32は、このガラス基板31Bの他方の面に形成される。タッチ検出電極TDLは、ガラス基板31Aの一方の面に形成され、このガラス基板31Aの他方の面には、偏光板35Aが配設されている。ガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとが接着層31Pで接合されることにより、タッチ検出電極TDLがガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとに挟まれる。
【0081】
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22と、TFT基板21及び画素電極22の間に形成された複数の駆動電極COMLと、TFT基板21の下面側には入射側偏光板35Bとを含む。
【0082】
[実施形態1の変形例7]
図23は、実施形態1の変形例7に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。実施形態1の変形例7では、上述した駆動電極COMLは、液晶表示デバイス20の共通駆動電極として機能し、駆動電極Comtは、タッチ検出デバイス30の駆動電極として機能する。つまり、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、表示素子として液晶表示素子を用いている液晶表示デバイス20の上に、静電容量型のタッチ検出デバイス30を装着した、いわゆるオンセルタイプの装置である。そして、駆動電極ドライバ14は、表示動作を行う表示期間Bにおいて、表示駆動信号として駆動信号Vcomを駆動電極COMLに印加する。そして、駆動電極ドライバ14は、タッチ検出動作を行うタッチ検出期間Aにおいてはタッチ駆動信号として駆動信号Vcomを駆動電極COMLtに印加する。
【0083】
タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。また、対向基板3は、ガラス基板31Aの一方の面と、ガラス基板31Bの一方の面とが接着層31Pで接合される。カラーフィルタ32は、このガラス基板31Bの他方の面に形成される。複数の駆動電極COMLtは、カラーフィルタ32の表面上に形成される。タッチ検出電極TDLは、ガラス基板31Aの一方の面に形成され、このガラス基板31Aの他方の面には、偏光板35Aが配設されている。ガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとが接着層31Pで接合されることにより、タッチ検出電極TDLがガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとに挟まれる。
【0084】
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22と、TFT基板21及び画素電極22の間に形成された複数の駆動電極COMLと、TFT基板21の下面側には入射側偏光板35Bとを含む。以上説明したように、実施形態1の変形例7に係るタッチ検出機能付き表示デバイス10は、液晶表示デバイスに静電容量型のタッチ検出デバイスを装着したものである。
【0085】
<1−2.実施形態2>
次に、実施形態2に係るタッチ検出機能付き表示装置1について説明する。
図24は、実施形態2に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。
図25は、実施形態2に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0086】
タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。また、対向基板3は、ガラス基板31Aの一方の面と、ガラス基板31Bの一方の面とが接着層31Pで接合される。カラーフィルタ32は、このガラス基板31Bの他方の面に形成される。タッチ検出電極TDLは、カラーフィルタ32の表面に形成される。ガラス基板31Aの他方の面には、偏光板35Aが配設されている。
【0087】
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22と、TFT基板21及び画素電極22の間に形成された複数の駆動電極COMLと、TFT基板21の下面側には入射側偏光板35Bとを含む。
【0088】
図24に示すように、タッチ検出電極TDLは、カラーフィルタ32よりも液晶層6側に配置されることになる。
図25に示すように、カラーフィルタ32と同層のブラックマトリックスとよばれる遮光作用のある遮光層BMが、画素Pixの縁部に配置されている。タッチ検出電極TDLは、画素信号線SGLが延在する方向とは異なる方向に延在する金属配線であれば、
図25に示すように、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bと、タッチ検出電極TDLが立体交差する。このとき、タッチ検出電極TDLは、遮光層BMが延在する方向に沿って延び、垂直方向では遮光層BMよりも画素電極22寄りとなる。このため、タッチ検出電極TDLが生じさせる透過率の低下は、遮光層BMが生じさせる透過率の低下と同じ程度となり、タッチ検出電極TDLが金属で形成されたことによる透過率の低下を低減することができる。
【0089】
[実施形態2の変形例]
図26は、実施形態2の変形例に係るタッチ検出機能付き表示デバイスの概略断面構造を表す断面図である。タッチ検出機能付き表示デバイス10は、画素基板2と、この画素基板2の表面に垂直な方向に対向して配置された対向基板3と、画素基板2と対向基板3との間に挿設された液晶層6とを備えている。また、対向基板3は、ガラス基板31Aの一方の面と、ガラス基板31Bの一方の面とが接着層31Pで接合される。カラーフィルタ32は、このガラス基板31Bの他方の面に形成される。このガラス基板31Aの他方の面には、偏光板35Aが配設されている。ガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとが接着層31Pで接合されることにより、タッチ検出電極TDLがガラス基板31Bと、ガラス基板31Aとに挟まれる。
【0090】
画素基板2は、回路基板としてのTFT基板21と、このTFT基板21上にマトリックス状に配設された複数の画素電極22と、画素電極22と同層に形成されたタッチ検出電極TDLと、TFT基板21及び画素電極22の間に形成された複数の駆動電極COMLと、TFT基板21の下面側には入射側偏光板35Bとを含む。
【0091】
[効果]
以上のように実施形態2に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、金属材料のタッチ検出電極TDLを使用するものの、金属材料のタッチ検出電極TDLによる、透過率の低下またはタッチ検出電極TDLのパターンの視認を抑制する。その結果、タッチ検出電極TDLが低抵抗化し、タッチ検出機能付き表示装置1は、薄型化、大画面化または高精細化することができる。
【0092】
<1−3.実施形態3>
次に、実施形態3に係るタッチ検出機能付き表示装置1について説明する。
図27は、実施形態3に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1及び実施形態2で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0093】
実施形態3に係る駆動電極COMLは、TFT基板21の表面に対する垂直方向において、画素電極22に対向し、上述した画素信号線SGLが延在する方向と
異なる方向に延在している。このため、
図27に示すタッチ検出電極TDLは、
図10に示す各画素電極22に画
素信号Vpixを供給する画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在する金属配線であって、この金属配線が所定ピッチで配置される。
図27に示すように、タッチ検出電極TDLの金属配線を配列した場合、カラーフィルタ32の特定の色領域を遮光してしまわないように、規則的に屈曲部TDQL、TDLQRを有する。
図27に示すように、タッチ検出電極TDLの金属配線は、上述した走査信号線GCLと直交する直線に対して、一定の間隔で角度θをつけた直線が屈曲部TDQL、TDLQRで折り返す、ジグザグ線である。例えば、角度θは、5度以上75度以下であり、好ましくは25度以上40度以下、さらに好ましくは50度以上65度以下である。また、タッチ検出電極TDLの金属配線は、好ましい範囲でゆらぎをもたせて配置してもよい。このため、タッチ検出電極TDLの金属配線は、蛇行し、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bと立体交差するように配線される。そして、タッチ検出電極TDLの延在方向がカラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bの延在方向に対して角度をもつようになる。その結果、タッチ検出電極TDLの金属配線は、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bを順に遮光することから、カラーフィルタ32の特定色領域における透過率の低下を抑制することができる。なお、1検出ブロックは、複数のタッチ検出電極TDLを検出配線TDGで導通させて、複数のタッチ検出電極TDLで使用してもよい。
【0094】
[実施形態3の変形例]
図28は、実施形態3の変形例に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。
図28に示すタッチ検出電極TDLは、
図10に示す各画素電極22に画
素信号Vpixを供給する画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在する金属配線であって、この金属配線が所定ピッチで配置される。
図28に示すように、タッチ検出電極TDLの金属配線を配列した場合、カラーフィルタ32の特定の色領域を遮光してしまわないように、規則的に屈曲部TDQL、TDLQRを有する。このため、タッチ検出電極TDLの金属配線が同一平面上の交差点TDQXで交差する。交差点TDQXで導通したタッチ検出電極TDLは、1検出ブロックとして動作する。また、
図28に示すように、タッチ検出電極TDLの金属配線は、上述した走査信号線GCLと直交する直線に対して、一定の間隔で角度θをつけた直線が屈曲部TDQL、TDLQRで折り返す、ジグザグ線である。例えば、角度θは、5度以上75度以下であり、好ましくは25度以上40度以下、さらに好ましくは50度以上65度以下である。また、タッチ検出電極TDLの金属配線は、好ましい範囲でゆらぎをもたせて配置してもよい。そして、タッチ検出電極TDLの金属配線は、蛇行し、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bと立体交差するように配線される。その結果、タッチ検出電極TDLの金属配線は、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bを順に遮光することから、カラーフィルタ32の特定色領域における透過率の低下を抑制することができる。
【0095】
[効果]
以上のように実施形態3に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、金属材料のタッチ検出電極TDLを使用するものの、金属材料のタッチ検出電極TDLによる、透過率の低下またはタッチ検出電極TDLのパターンの視認を抑制する。その結果、タッチ検出電極TDLが低抵抗化し、タッチ検出機能付き表示装置1は、薄型化、大画面化または高精細化することができる。
【0096】
<1−4.実施形態4>
次に、実施形態4に係るタッチ検出機能付き表示装置1について説明する。
図29は、実施形態4に係るタッチ検出電極の概略断面構造を表す断面図である。
図30は、実施形態4に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。なお、上述した実施形態1及び実施形態2で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0097】
実施形態4に係る駆動電極COMLは、TFT基板21の表面に対する垂直方向において、画素電極22に対向し、上述した画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在している。このため、上述したように、
図14に示すタッチ検出電極TDLは、
図10に示す各画素電極22に画
素信号Vpixを供給する画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在する金属配線であって、この金属配線が所定のピッチplmで配置される。金属配線が所定のピッチplmは、10μm以上500μm以下であることが好ましい。
図14に示すように、タッチ検出電極TDLの金属配線を配列した場合、
図15に示すように、カラーフィルタ32の特定の色領域32Bを遮光してしまう可能性がある。そこで、
図29及び
図30に示すタッチ検出電極TDLは、
図10に示す各画素電極22に画
素信号Vpixを供給する画素信号線SGLが延在する方向と平行な方向に延在するITOなどの透明電極TDLiであって、この透明電極TDLiが所定ピッチで配置される。しかし、ITOなどの透明電極TDLiは、抵抗が高いので、タッチ検出電極TDLは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)またはこれらの合金の少なくとも1つの金属材料で形成されている金属タッチ電極(金属電極)TDLmを透明電極TDLiに積層する。これにより、タッチ検出電極TDLは、透明電極TDLiがある部分のみ抵抗が下がる。
【0098】
金属タッチ電極TDLmは、透明電極TDLiが延在する方向に連続していると、カラーフィルタ32の特定の色領域32Bを遮光してしまう可能性がある。そこで、
図30に示すように、金属タッチ電極TDLmは、透明電極TDLiが延在する方向に分断され、電機的に透明電極TDLiで導通するようにしている。ダミー電極TDDは、タッチ検出電極TDLと同様に金属タッチ電極(金属電極)TDLmを透明電極TDLiに積層する。これによりタッチ検出電極TDLの遮光による視認性が緩和される。さらに、透明電極TDLiが隙間TDDSで絶縁されている。
【0099】
図31は、実施形態4の変形例1に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。金属タッチ電極TDLmは、透明電極TDLiが延在する方向に分断される割合が増えるほど、透過率の低下を抑制することができる。
【0100】
図32は、実施形態4の変形例2に係るタッチ検出電極の配列とカラーフィルタの色領域との関係を説明するための模式図である。金属タッチ電極TDLmは、カラーフィルタ32の各色領域32R、32G、32Bに配置されている。これにより、カラーフィルタ32の特定色の領域における透過率の低下を抑制することができる。金属タッチ電極がある程度不規則に配置されることにより、実施形態4に係るタッチ検出機能付き表示装置1はモアレを抑制することができる。
【0101】
[効果]
以上のように実施形態4に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、金属材料のタッチ検出電極TDLを使用するものの、金属材料の金属タッチ電極TDLmを用いたタッチ検出電極TDLによる、透過率の低下またはタッチ検出電極TDLのパターンの視認を抑制する。その結果、タッチ検出電極TDLが低抵抗化し、タッチ検出機能付き表示装置1は、薄型化、大画面化または高精細化することができる。
【0102】
以上、いくつかの実施形態及び変形例を挙げて実施形態を説明したが、本開示はこれらの実施形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0103】
上記実施形態では、上記実施形態1に示したように、駆動電極COMLの1本ごとに駆動電極COMLを駆動し走査したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、所定の本数の駆動電極COMLを駆動するとともに、駆動電極COMLを1本ずつシフトすることにより走査してもよい。
【0104】
また、上記の各実施形態及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、TN、VA、ECB等の各種モードの液晶を用いた液晶表示デバイス20とタッチ検出デバイス30とを一体化してタッチ検出機能付き表示デバイス10とすることができる。これに代えて、タッチ検出機能付き表示デバイス10は、FFS(フリンジフィールドスイッチング)またはIPS(インプレーンスイッチング)等の横電界モードの液晶を用いた液晶表示デバイスとタッチ検出デバイスとを一体化してもよい。
【0105】
例えば、タッチ検出機能付き表示装置1は、横電界モードの液晶を用いてもよい。また、上記各実施形態では、液晶表示デバイスと静電容量型のタッチ検出デバイスとを一体化したいわゆるインセルタイプとしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば液晶表示デバイスに静電容量型のタッチ検出デバイスを装着したものあってもよい。この場合でも、上述したような構成にすることにより、外部ノイズや、液晶表示デバイスから伝わるノイズ(上記各実施形態における内部ノイズに対応するもの)の影響を抑えつつタッチ検出を行うことができる。
【0106】
<2.適用例>
次に、
図33〜
図44を参照して、実施形態及び変形例で説明したタッチ検出機能付き表示装置1の適用例について説明する。
図33〜
図44は、本実施形態に係るタッチ検出機能付き表示装置を適用する電子機器の一例を示す図である。実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなどのあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。言い換えると、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1は、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。
【0107】
(適用例1)
図33に示す電子機器は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1が適用されるテレビジョン装置である。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル511及びフィルターガラス512を含む映像表示画面部510を有しており、この映像表示画面部510は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置である。
【0108】
(適用例2)
図34及び
図35に示す電子機器は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1が適用されるデジタルカメラである。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部521、表示部522、メニュースイッチ523及びシャッターボタン524を有しており、その表示部522は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置である。
【0109】
(適用例3)
図36に示す電子機器は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1が適用されるビデオカメラの外観を表すものである。このビデオカメラは、例えば、本体部531、この本体部531の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ532、撮影時のスタート/ストップスイッチ533及び表示部534を有している。そして、表示部534は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置である。
【0110】
(適用例4)
図37に示す電子機器は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1が適用されるノート型パーソナルコンピュータである。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体541、文字等の入力操作のためのキーボード542及び画像を表示する表示部543を有しており、表示部543は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置である。
【0111】
(適用例5)
図38〜
図44に示す電子機器は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置1が適用される携帯電話機である。この携帯電話機は、例えば、上側筐体551と下側筐体552とを連結部(ヒンジ部)553で連結したものであり、ディスプレイ554、サブディスプレイ555、ピクチャーライト556及びカメラ557を有している。そのディスプレイ554またはサブディスプレイ555は、実施形態1、2、3、4及び変形例に係るタッチ検出機能付き表示装置である。
【0112】
<3.本開示の構成>
また、本開示は、以下の構成をとることもできる。
(1)
基板と、
前記基板と平行な面上に行列配置された複数の画素電極と、
前記基板の表面と平行な平面に延在し、前記画素電極に画像を表示するための画
素信号を供給する複数の信号線と、
前記画
素信号に基づいて画像表示機能を発揮する表示機能層と、
前記基板の表面に対する垂直方向において前記複数の画素電極に対向し、前記信号線が延在する方向と平行な方向に延在する駆動電極と、
前記垂直方向において前記駆動電極と対向し、かつ前記信号線が延在する方向とは異なる方向に延在する金属配線であって、前記金属配線が所定ピッチで配置され、前記駆動電極と容量結合する、複数のタッチ検出電極と、を備えるタッチ検出機能付き表示装置。
(2)
前記垂直方向において前記表示機能層に対向し、少なくとも赤色、緑色または青色に着色されたカラーフィルタを備え、
前記カラーフィルタの各色領域の延在方向は、前記信号線が延在する方向と一致し、
前記複数のタッチ検出電極が前記カラーフィルタの各色領域と立体交差する、前記(1)に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(3)
前記金属配線は、前記画素のピッチの自然数倍の間隔をおいて配列されている、前記(1)または前記(2)に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(4)
前記タッチ検出電極は、前記画素の縁部を遮光する遮光層よりも前記画素寄りの層にある、前記(3)に記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(5)
基板と、
前記基板と平行な面上に行列配置された複数の画素電極と、
前記基板の表面と平行な平面に延在し、前記画素電極に画
素信号を供給する複数の信号線と、
前記画
素信号に基づいて画像表示機能を発揮する表示機能層と、
前記基板の表面に対する垂直方向において前記複数の画素電極に対向し、前記信号線が延在する方向と異なる方向に延在する駆動電極と、
前記垂直方向において前記駆動電極に対向する金属配線であって、前記金属配線が所定ピッチで配置され、前記駆動電極と容量結合する、複数のタッチ検出電極と、
前記垂直方向において前記表示機能層に対向し、少なくとも赤色、緑色または青色に着色されたカラーフィルタと、を備え、
前記複数のタッチ検出電極が前記カラーフィルタの各色領域と立体交差する、タッチ検出機能付き表示装置。
(6)
前記タッチ検出電極は、前記タッチ検出電極の延在方向が前記カラーフィルタの各色領域の延在方向に対して角度をもつように屈曲部を有する、前記(2)から前記(5)のいずれか1つに記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(7)
基板と、
前記基板と平行な面上に行列配置された複数の画素電極と、
前記基板の表面と平行な平面に延在し、前記画素電極に画
素信号を供給する複数の信号線と、
前記画
素信号に基づいて画像表示機能を発揮する表示機能層と、
前記基板の表面に対する垂直方向において前記複数の画素電極に対向し、前記信号線が延在する方向と異なる方向に延在する駆動電極と、
前記垂直方向において前記駆動電極に対向し、かつ所定ピッチで配置され、前記駆動電極と容量結合する、複数のタッチ検出電極と、
前記垂直方向において前記表示機能層に対向し、少なくとも赤色、緑色または青色に着色されたカラーフィルタと、を備え、
前記複数のタッチ検出電極は、前記カラーフィルタの特定の色領域に沿って延びる透明電極と、延在方向に分断されかつ前記透明電極に積層された金属電極とを含む、
タッチ検出機能付き表示装置。
(8)
前記タッチ検出電極は、外部から近接する外部近接物体の近接または接触に基づく静電容量の変化を利用して前記外部近接物体を検出する、前記(1)から前記(7)のいずれか1つに記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(9)
前記駆動電極に対して
、表示動作期間におい
て表示駆動信号を印加するとともに
、タッチ検出動作期間におい
てタッチ駆動信号を印加する走査駆動部を備える、前記(1)から前記(8)のいずれか1つに記載のタッチ検出機能付き表示装置。
(10)
外部近接物体を検出可能なタッチ検出機能付き表示装置を備える電子機器であって、
前記タッチ検出機能付き表示装置は、
基板と、
前記基板と平行な面上に行列配置された複数の画素電極と、
前記基板の表面と平行な平面に延在し、前記画素電極に画像を表示するための画
素信号を供給する複数の信号線と、
前記画
素信号に基づいて画像表示機能を発揮する表示機能層と、
前記基板の表面に対する垂直方向において前記複数の画素電極に対向し、前記信号線が延在する方向と平行な方向に延在する駆動電極と、
前記垂直方向において前記駆動電極と対向し、かつ前記信号線が延在する方向とは異なる方向に延在する金属配線であって、前記金属配線が所定ピッチで配置され、前記駆動電極と容量結合する、複数のタッチ検出電極と、を備える、電子機器。
(11)
外部近接物体を検出可能なタッチ検出機能付き表示装置を備える電子機器であって、
前記タッチ検出機能付き表示装置は、
基板と、
前記基板と平行な面上に行列配置された複数の画素電極と、
前記基板の表面と平行な平面に延在し、前記画素電極に画
素信号を供給する複数の信号線と、
前記画
素信号に基づいて画像表示機能を発揮する表示機能層と、
前記基板の表面に対する垂直方向において前記複数の画素電極に対向し、前記信号線が延在する方向と異なる方向に延在する駆動電極と、
前記垂直方向において前記駆動電極に対向する金属配線であって、前記金属配線が所定ピッチで配置され、前記駆動電極と容量結合する、複数のタッチ検出電極と、
前記垂直方向において前記表示機能層に対向し、少なくとも赤色、緑色または青色に着色されたカラーフィルタと、を備え、
前記複数のタッチ検出電極が前記カラーフィルタの各色領域と立体交差する、電子機器。
(12)
外部近接物体を検出可能なタッチ検出機能付き表示装置を備える電子機器であって、
前記タッチ検出機能付き表示装置は、
基板と、
前記基板と平行な面上に行列配置された複数の画素電極と、
前記基板の表面と平行な平面に延在し、前記画素電極に画
素信号を供給する複数の信号線と、
前記画
素信号に基づいて画像表示機能を発揮する表示機能層と、
前記基板の表面に対する垂直方向において前記複数の画素電極に対向し、前記信号線が延在する方向と異なる方向に延在する駆動電極と、
前記垂直方向において前記駆動電極に対向し、かつ所定ピッチで配置され、前記駆動電極と容量結合する、複数のタッチ検出電極と、
前記垂直方向において前記表示機能層に対向し、少なくとも赤色、緑色または青色に着色されたカラーフィルタと、を備え、
前記複数のタッチ検出電極は、前記カラーフィルタの特定の色領域に沿って延びる透明電極と、延在方向に分断されかつ前記透明電極に積層された金属電極とを含む、電子機器。