特許第5778143号(P5778143)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778143
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】自動プライミング注射装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/178 20060101AFI20150827BHJP
   A61M 5/31 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
   A61M5/178
   A61M5/31
【請求項の数】12
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2012-518998(P2012-518998)
(86)(22)【出願日】2010年7月8日
(65)【公表番号】特表2012-532636(P2012-532636A)
(43)【公表日】2012年12月20日
(86)【国際出願番号】EP2010059824
(87)【国際公開番号】WO2011003980
(87)【国際公開日】20110113
【審査請求日】2013年6月24日
(31)【優先権主張番号】09164869.1
(32)【優先日】2009年7月8日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】61/224,534
(32)【優先日】2009年7月10日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】596113096
【氏名又は名称】ノボ・ノルデイスク・エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】エンガールド, クリスチャン ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ニーマン, サラ
(72)【発明者】
【氏名】オスターガード, ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】イェンセン, ヤコブ コレロプ
【審査官】 鈴木 洋昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第4592745(US,A)
【文献】 米国特許第6514230(US,B1)
【文献】 国際公開第2009/013844(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/066152(WO,A2)
【文献】 特表2009−525059(JP,A)
【文献】 特表2003−511157(JP,A)
【文献】 特表平11−512332(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/178
A61M 5/31
WPI
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用の注射装置であって、
−液状の薬剤を収容しており、出口および可動壁を備えている容積可変のリザーバと、
−前記液状の薬剤の1回分の投薬量を注射すべく動作することができ、前記可動壁の変位を生じさせるように構成されたアクチュエータ部材と、前記アクチュエータ部材を移動させるように構成された駆動部材と、前記駆動部材を方向付けるように付勢する付勢手段と
を備えている注射機構と、
−着脱式のキャップと、
−前記キャップが前記出口を覆うべく当該注射装置に取り付けられるときに前記キャップと整合するように構成されたキャップ受け入れ部と
を備えた注射装置であって、
前記キャップ受け入れ部が、前記キャップと前記注射機構との間の作用的結合部となり、該作用的結合が、前記キャップが前記注射機構に組み合わせられた部位に当接または係合することを含んでおり、
前記駆動部材が、前記キャップと前記キャップ受け入れ部との相対移動に応答して第1の位置から第2の位置へと移動するように構成されている、注射装置。
【請求項2】
前記キャップと前記キャップ受け入れ部との相対移動が相対的平行移動を含んでいる、請求項1に記載の注射装置。
【請求項3】
前記キャップと前記キャップ受け入れ部との相対移動が、前記キャップ受け入れ部からの前記キャップの取り外しを含んでいる、請求項1または2に記載の注射装置。
【請求項4】
前記駆動部材の移動に影響を及ぼすように構成された案内手段をさらに備えており、前記リザーバが環境に流体連通しているとき、前記第2の位置が前記案内手段によって画定される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の注射装置。
【請求項5】
前記キャップが、前記注射機構との結合のための接触インターフェイスを備えており、
前記案内手段が、前記駆動部材を支持するための第1の台地を備えており、前記第1の位置が、少なくとも部分的に前記接触インターフェイスによって定められ、前記第2の位置が、前記第1の台地によって画定される、請求項4に記載の注射装置。
【請求項6】
前記案内手段が、前記駆動部材を支持するための第2の台地をさらに備えており、前記駆動部材が、前記注射機構が1回分の投薬量を注射すべく操作されるとき、前記第1の台地から前記第2の台地へと移動し、前記第1の台地と前記第2の台地との間の距離が、注射の際に前記出口を通って吐き出される薬剤の量に対応している、請求項5に記載の注射装置。
【請求項7】
前記アクチュエータ部材が、前記駆動部材が係合するように構成された軸方向に間隔を空けて位置する複数の歯を備えており、連続した2つの歯の間の距離が、前記第1の台地と前記第2の台地との間の距離よりも大きい、請求項6に記載の注射装置。
【請求項8】
投薬量を設定すべく動作することができる投薬量設定手段をさらに備えている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の注射装置。
【請求項9】
前記投薬量設定手段が、操作されると所定の投薬量を設定するように構成されている、請求項8に記載の注射装置。
【請求項10】
前記付勢手段が、平行移動および/または回転運動のためのエネルギーを貯蔵および放出するように構成されたばね部材を備えている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の注射装置。
【請求項11】
注射装置のプライミングのための方法であって、
請求項1から10のいずれか一項に記載の注射装置を用意すること、および
−前記注射装置から前記キャップを取り外すことを含んでいる方法。
【請求項12】
前記リザーバが出口閉鎖具をさらに備えており、
−前記出口閉鎖具を尖った物体で貫くことをさらに含んでいる、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状の薬剤を投与するための注射装置に関する。具体的には、本発明は、ユーザによる別途のプライミング作業を必要としない注射装置に関する。この注射装置は、例えば糖尿病を抱える者による自身でのグルコース調節薬の注射に特に適している。
【背景技術】
【0002】
いくつかの治療の領域においては、処方された治療を順守しようとする患者の傾向が、個々の治療計画の単純さに左右される。例えば、2型糖尿病を抱える者は、比較的高齢でその病気であると診断されることが多いが、彼らは、自身の通常の生活への介入があまりにも多い治療を受け入れにくい傾向にある。これらの者の多くは、自身の病気を常に意識させられることを好まず、結果として複雑な治療パターンに巻き込まれることを望まず、面倒な投与システムの操作の学習に時間を費やすことも望まない。
【0003】
基本的に、糖尿病を抱える者においては、グルコースの変動を最小限にすることが必要である。インスリンが、広く知られたグルコース降下薬であり、体内において効果を発揮するために非経口で投与されなければならない。インスリンを投与する現時点において最も一般的なやり方は、皮下注射である。そのような注射は、伝統的に、薬瓶およびシリンジを使用して実行されてきたが、近年では、いわゆる注射装置または注射ペンが、市場においてますます注目を集めるようになってきている。多くの人々が、これらの注射装置を、薬瓶およびシリンジのソリューションと比べて、取り扱いがより容易であり、全体としてより便利であると感じている。例えば、注射ペンは、あらかじめ満たされた薬剤容器を保持しているため、ユーザが、各々の注射の前に別途の充てん手順を実行する必要がない。
【0004】
自身での注射に適しているいくつかの従来技術の注射装置においては、ユーザが、注射装置の投薬量設定機構を使用して所望の投薬量を設定し、その後に注射装置の注射機構を使用して先に設定した投薬量を注射しなければならない。この場合、投薬量が可変であり、すなわちユーザが、注射を行うたびに、個々の状況に適した投薬量を設定しなければならない。
【0005】
他の従来技術の注射装置は、動作のたびに固定投薬量を注射するように構成されている。この場合、ユーザは、投薬量設定機構または投薬量準備機構を使用して注射装置を準備することによって固定投薬量を設定し、その後に注射機構を使用して投薬量を注射しなければならない。
【0006】
個々の注射装置の種類にかかわらず、注射の際に送り込まれる薬剤の量が設定された投薬量に実際に一致するようことを確実にするために、ユーザが注射の前に装置のプライミングを行うことが通常は推奨される。可変の投薬量の注射装置においては、プライミングを、わずかな投薬量を設定し、これを本体の外へと放出することによって実行することができる。これにより、ピストンロッドが注射装置においてわずかな距離だけ進められ、容器の中身がピストンによって加圧されるようにする。この動作の結果として、少量の薬剤が無駄にされるが、ユーザにとっては、ピストンロッドがピストンに作用可能に接触していること、および送出経路に空気が存在しないことの両方が保証される。しかしながら、固定投薬量の注射装置においては、注射機構が作動するたびに治療に相応しい特定の投薬量が送り出されるため、そのようなプライミング動作が、通常は、はるかに大量の薬剤を無駄にする結果となる。
【0007】
EP0937477B1が、ペンの中央部の周囲のスリーブを回転させることによって手作業によるプライミングをユーザにとって実行可能にするプライミング制御機構を備えている薬剤送出ペンを開示している。
【0008】
取り扱いが簡単であり、患者が使用方法を習得することが直観的かつ容易である注射装置を提供することが望ましい。特に、液状の薬剤の1回分または複数回分の投薬量を正確に投与することができると同時に、ユーザが実行する作業が最小限ですむ注射装置を提供することが望ましい。この点に関し、ユーザが注射の前に手作業によるプライミング作業を実行する必要がない注射装置を提供することが望ましい。さらには、特に固定の投薬量の注射装置、またはユーザによる投薬量設定の調節を提供していない他の種類の注射装置(例えば、いくつかの単発の注射器など)に関して、注射装置のプライミングの際に比較的大量の薬剤が無駄にされることを回避することが望ましい。
【0009】
充てん済み注射ペンの製造および組み立てにおける種々の製造公差が、典型的には、個々のペンの特定の内部部品の相対位置のわずかな相違につながる。例えば、薬剤カートリッジ内のピストンに対するピストンロッドの位置が、ペンごとにさまざまである可能性があり、すなわちピストンロッドが、注射ペンが製造者から供給されたときに必ずしもピストンに当接していない。
【0010】
さらに、一部の注射装置においては、充てん済みの注射装置またはユーザによって充てんが行われる注射装置のどちらであっても、投薬量設定機構の操作によってピストンロッドとピストンロッド駆動機構との間に遊びが生じ、おそらくはピストンロッドと容器内のピストンとの間にも遊びが生じ、ピストンがピストンロッドおよび/またはピストンロッド駆動機構に対して非支持の状態のままになる可能性がある。
【0011】
ユーザが皮膚を貫いて注射針を挿入する際に誤って血管を貫いてしまった場合に、血圧によって非支持のピストンが近位方向に押され、容器への血液の逆流につながる。この状況は、ユーザに混乱または恐怖を引き起こす可能性があるため、望ましくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
以上に鑑み、本発明の目的は、針の挿入時に血管を貫いてしまった場合のリザーバの容積の増大に抗するために、ユーザが注射のために装置を準備するときに、薬剤リザーバの可動部とリザーバの容積を減少させるように構成されたアクチュエータ要素との間の接触を自動的に確立する注射装置を提供することにある。
【0013】
本発明のさらなる目的は、自動的に空気を追い出す特徴を取り入れており、ユーザが注射のために装置を準備するときに薬剤の送出経路から空気が自動的に取り除かれている注射装置を提供することにある。
【0014】
本発明の開示において、上述の目的のうちの1つ以上に対処し、あるいは以下の開示および典型的な実施形態の説明から明らかな目的に対処する態様および実施形態が説明される。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様においては、液状の薬剤を投与するための機械式の注射装置が提供され、そのような注射装置は、前記液状の薬剤を収容しており、出口および可動壁を備えているリザーバ;前記液状の薬剤の1回分の投薬量を注射すべく動作することができ、力伝達手段(例えば、駆動部材)と、前記可動壁の変位を生じさせるように構成されたアクチュエータ部材と、前記力伝達手段および/または前記アクチュエータ部材を或る方向に付勢するための力をもたらすように構成された付勢手段とを備えている注射機構;着脱式のキャップ;および前記キャップが当該注射装置に取り付けられるときに前記キャップと整合する(例えば、当接または係合する)ように構成されたキャップ受け入れ部;を備えており、前記注射機構が、前記キャップ受け入れ部に作用可能に結合しており、前記キャップと前記キャップ受け入れ部との相対移動に応答して前記アクチュエータ部材を介して前記可動壁に付勢力を加えるように構成されている。
【0016】
上述の構成によれば、キャップとキャップ受け入れ部との相対移動が、リザーバの加圧をもたらす。リザーバが環境に対して開いている(例えば、針アセンブリが出口に取り付けられることで、出口の閉鎖要素が貫かれている理由で)場合、アクチュエータ部材からの付勢力によって可動壁が変位させられることで、或る量の薬剤が注射装置から吐き出される。リザーバが閉じられている場合、アクチュエータ部材からの付勢力がリザーバを加圧された状態に保ち(例えば針アセンブリが出口に取り付けられるまで)、その後可動壁が変位し、或る力の薬剤が吐き出される。いずれのやり方でも、このような構成は、注射装置の自動プライミングをもたらし、したがってユーザが投薬量の薬剤の注射に先立って別途のプライミング作業を手作業で実行する必要がない。
【0017】
注射装置は、注射機構の1つ以上の部品(例えば、力伝達手段および/またはアクチュエータ部材)の動きに影響を及ぼすための案内手段をさらに備える場合がある。例えば、注射装置が、キャップとキャップ受け入れ部との相対移動の結果として特定の注射機構の部品によって実行される運動について可能な最大範囲を定めるように構成された案内部材を備えることができる。そのような案内手段は、注射機構の動作に続いて吐き出される量よりも少ない量の薬剤の制御された送出を可能にすることで、大量の薬剤の喪失につながることがない注射装置のプライミングを提供する。
【0018】
本発明の一実施形態においては、キャップとキャップ受け入れ部との間の相対的平行移動により、アクチュエータ部材に可動壁へと付勢力を作用させる。
【0019】
本発明の一実施形態においては、キャップとキャップ受け入れ部との間の相対の回転運動により、アクチュエータ部材に可動壁へと付勢力を作用させる。
【0020】
本発明の一実施形態においては、キャップとキャップ受け入れ部との間の相対的平行移動および回転運動の組み合わせにより、アクチュエータ部材に可動壁へと付勢力を作用させる。
【0021】
一実施形態においては、キャップをキャップ受け入れ部から取り外すことにより、アクチュエータ部材に可動壁へと付勢力を作用させる。
【0022】
キャップをキャップ受け入れ部から取り外すことにより、アクチュエータ部材が変位を被り、可動壁に当接するように移動して、可動壁へと付勢力を作用するようにしてもよい。これに代え、あるいはこれに加えて、キャップをキャップ受け入れ部から取り外すことにより、アクチュエータ部材が可動壁を変位してもよい。
【0023】
注射装置は、例えば全体としての長手軸を定める円筒形の形態、箱状の形態、または他の関連形態のハウジングをさらに備えることができる。本発明の特定の実施形態においては、キャップをキャップ受け入れ部から取り外すことで、アクチュエータ部材が軸方向の変位を被る。
【0024】
付勢手段は、注射装置、ばねなどのエネルギー手段、あるいは実際に力伝達手段および/またはアクチュエータ部材を特定の方向(例えば、リザーバの出口へと向かう方向)に付勢するために適した任意の手段の幾何学的構成を備えることができる。
【0025】
キャップは、キャップ受け入れ部を介した注射機構との結合のためのインターフェイスを備えることができる。インターフェイスは、注射機構に組み合わせられた部品(例えば、力伝達手段など、注射機構そのものの一部分)または注射機構に接続された部品(力伝達手段に接続された中間部品など)に当接または係合するように構成された接触点または接触面であってもよい。
【0026】
力伝達手段を、アクチュエータ部材に直接作用するように構成することができ、あるいは1つ以上の中間の要素を介してアクチュエータ部材に作用するように構成することができる。
【0027】
本発明の一実施形態においては、力伝達手段が、アクチュエータ部材を移動させるように構成された駆動部材を備えており、キャップを注射装置から取り外すことで、駆動部材がアクチュエータ部材を可動壁に当接させ、リザーバを加圧する。
【0028】
本発明の別の実施形態においては、力伝達手段が、アクチュエータ部材を移動させるように構成された駆動部材を備えており、キャップを注射装置から取り外すことで、駆動部材がアクチュエータ部材を押して可動壁を変位させる。
【0029】
力伝達手段は、アクチュエータ部材に当接または係合するように構成された堅固な駆動部材を備えることができる。これに代え、あるいはこれに加えて、力伝達手段は、ばねなどの可撓な駆動部材を備え、この可撓な駆動部材が、アクチュエータ部材に当接または係合するように構成され、あるいは力伝達手段が堅固な駆動部材および可撓な駆動部材の両方を備える場合には、堅固な駆動部材に当接または係合するように構成される。
【0030】
駆動部材は、ラチェットおよび爪のインターフェイスを介してアクチュエータ部材を移動させるように構成することができる。例えば、アクチュエータ部材に歯を設けることができ、駆動部材が、それぞれの歯と相互作用するための係合部材を備えることができる。この場合、アクチュエータ部材が駆動部材の平行移動に応答して平行移動を実行し、案内手段が、例えばキャップとキャップ受け入れ部との相対移動に応答して駆動部材によって実行される移動に対する平行移動ストッパを定めるなど、駆動部材について可能な最大の平行移動の範囲を定めるように構成される。
【0031】
あるいは、駆動部材を、アクチュエータ部材の移動をねじ山インターフェイス(例えば、前記2つの部材の部位間のねじ山接続を備えている)を介して生じさせるように構成することができる。アクチュエータ部材が、例えばハウジング部材またはハウジングに対して回転に関して固定された別途の要素にさらに螺合しているため、駆動部材の回転運動に応答して平行移動を実行するように構成することができる。この場合、案内手段が、例えばキャップとキャップ受け入れ部との相対移動に応答して駆動部材によって実行される移動に対する回転ストッパを定めるなど、駆動部材について可能な最大の回転の範囲を定めるように構成される。
【0032】
リザーバは、軸方向に変位可能なピストンを備えるカートリッジなど、可動壁を有する剛体容器であってもよい。あるいは、リザーバが、圧縮可能な袋などの可撓な容器であってもよく、あるいは一部分が剛体であって一部分が可撓である容器であってもよい。
【0033】
本発明の文脈においては、用語「機械式の注射装置」を、電気モータによって駆動される注射装置と反対に、機械的に動作する注射装置を意味するものと解釈すべきである。
【0034】
本文脈において、用語「アクチュエータ部材」は、駆動力をリザーバの可動壁へと伝達する機械的な要素を指して使用される。「アクチュエータ部材」は、ロッドおよびロッドの足を備えることができ、ロッドの足が、可動壁に物理的に接触する要素である。ロッドおよびロッドの足を、2つの別々の部品として製作することができ、あるいは1つの一体の構成要素として製作することができる。あるいは、「アクチュエータ部材」が、足を持たないロッドを備え、その場合には、ロッドそのものが可動壁に物理的に接触するように構成される。リザーバが軸方向に変位することができるピストンを備えているカートリッジ式のリザーバである場合には、「アクチュエータ部材」は、足を有しても有さなくてもよいピストンロッドであってもよい。用語「アクチュエータ部材」が、例えば板またはダイアフラムなど、駆動力を可動壁へと伝達するための他の適切な構造も包含することに、注意すべきである。
【0035】
本文脈においては、用語「液状の薬剤」を、例えば溶液または懸濁液などの液体の状態にある薬剤を意味するものと解釈すべきである。
【0036】
注射装置は、ただ1回分の投薬量の薬剤だけを送り出すことができる形式の注射装置であってもよい。あるいは、注射装置が、1回分の投薬量の薬剤を繰り返し設定および送出できる形式の注射装置であってもよい。その場合には、注射装置が、投薬量を設定すべく動作することができる投薬量設定手段をさらに備える。特定の実施形態においては、注射装置が、所定の投薬量を繰り返し設定および送出することができる。
【0037】
本文脈においては、用語「所定の投薬量」を、投薬量設定手段の作動時に特定の固定の投薬量が設定され、すなわち任意の投薬量を設定することはできないようなやり方で解釈すべきである。しかしながら、所定の投薬量は、最初に注射装置を選択された投薬量に設定することができ、その後に投薬量設定手段がこの選択された投薬量を投薬量設定手段が作動するたびに設定するという意味で、可変であってもよい。
【0038】
投薬量設定手段または投薬量準備手段は、投薬量が設定されるときに作動する注射装置の一部である。投薬量設定手段は、注射装置の構成要素を、注射機構の作動時に所与の量の薬剤が送り出されるような相対位置に位置させる機構を備えている。注射機構は、作動時に設定された投薬量の注射を生じさせる注射装置の一部である。注射機構は、注射機構の作動によってアクチュエータ部材が移動することで、ピストンがリザーバの内部をリザーバからの液状の薬剤の吐出(例えば、リザーバに取り付けられた針アセンブリの針を介する)を生じさせる方向に移動するようなやり方で、リザーバの可動壁(例えば、ピストン)と協働するように構成された力伝達要素(例えば、可動のアクチュエータ部材)を備えている。投薬量設定機構および注射機構は、1つ以上の構造および/または機能要素を共有してもよい。
【0039】
着脱式のキャップを、非使用時の注射装置の出口部分(針保持部またはジェット注射ノズルなど)を覆うように構成することができる。これにより、着脱式のキャップが、例えば針保持部に取り付けられた針を保護し、針の突き刺しを防止し、さらには/あるいは液状の薬剤が誤ってこぼれることを防止することができる。投薬量の薬剤の注射が望まれるときに、キャップを取り外し、出口部分を露出させることができる。
【0040】
キャップ受け入れ部は、着脱式のキャップが注射装置に取り付けられるときに着脱式のキャップを受け入れて保持するように構成された注射装置の一部分である。キャップ受け入れ部は、バヨネットジョイント、ねじ山付きの部位、スナップロック、など、キャップを保持するための手段を備えることができる。キャップ受け入れ部を、キャップが注射装置の遠位部または出口部分を覆うべく注射装置に取り付けられるときにキャップを受け入れるように構成することができる。あるいは、キャップ受け入れ部を、キャップが注射装置の近位部に取り付けられるときにキャップを受け入れるように構成することができる。キャップ受け入れ部が、キャップが注射装置および/またはリザーバの出口部分を覆うべく注射装置に取り付けられるときにキャップを受け入れるように構成される場合、医療用の注射装置が通常は注射の実行を可能にするためにユーザが注射装置の出口部分から保護キャップを取り外すことを必要とするため、上述の自動プライミング機能が、自然または周知の使用パターンの一部にもなる。換言すると、プライミングが、ユーザがいかなる追加の作業工程も学習および実行する必要なく、注射装置によって自動的に実行される。
【0041】
キャップとキャップ受け入れ部との間のインターフェイスは、キャップが実質的に直線的な移動、回転運動(例えば、純粋な回転またはらせん状の運動)、または直線運動と回転運動との組み合わせにてキャップ受け入れ部から取り外されるようなインターフェイスであってもよい。
【0042】
投薬量設定手段を、キャップ受け入れ部に作動可能に連結することができ、すなわちキャップ受け入れ部の特定の動作の実行が、投薬量設定手段に影響を及ぼす。具体的には、投薬量設定手段およびキャップ受け入れ部を、キャップを注射装置に取り付けることによって投薬量設定手段による投薬量の設定が生じるようなやり方で連結することができる。投薬量設定手段およびキャップ受け入れ部を、直接的または1つ以上の中間部品を介して機械的に連結することが可能であり、あるいはキャップ受け入れ部の特定の動作が投薬量が設定されるようなやり方で投薬量設定手段に影響を及ぼす限りにおいて、任意の他の適切なやり方で連結することができる。
【0043】
本発明の特定の実施形態においては、キャップを注射装置に取り付けることで、或る要素がアクチュエータ部材に対して軸方向に移動し、係合部材をアクチュエータ部材に沿ってさらに近位方向の位置へと移動させる。したがって、キャップが注射装置に取り付けられるたびに、係合部材がアクチュエータ部材に沿ってアクチュエータ部材の近位端に向かってさらに移動する。
【0044】
付勢手段は、蓄えたエネルギーを投薬量の薬剤の注射の際に放出するように機能するエネルギー手段を備えることができ、放出されるエネルギーが、投薬量の注射を生じさせる。エネルギー手段を、投薬量の設定の際にエネルギー手段にエネルギーが蓄えられるようなやり方で投薬量設定手段に接続することができる。
【0045】
エネルギー手段は、ばね部材を備えることができ、そのようなばね部材を、例えばばねの圧縮または引き伸ばしによって中心軸に沿って装てんされるように構成することができる。ばね部材は、圧縮ばねまたはねじりばねであってもよい。ばね部材が圧縮ばねである場合には、注射装置を、例えば以下のやり方で動作させることができる。キャップがキャップ受け入れ部に取り付けられるとき、ばね圧縮要素が例えば軸方向に動かされ、ばねを圧縮する。ばね圧縮要素は、この位置に係止され、ばね部材を圧縮された状態に保持する。キャップがキャップ受け入れ部から取り外されると、ばね圧縮要素の係止が解かれ、ばねがばね圧縮要素をわずかな距離だけ軸方向に変位させ、ばね圧縮要素をばね圧縮要素のさらなる軸方向の移動を抑止する保持構造に当接または係合させる。ばね圧縮要素のわずかな軸方向の変位は、ばね圧縮要素の移動によって達成されるばね圧縮要素とアクチュエータ部材との間の係合ゆえに、アクチュエータ部材の軸方向を移動させる。これにより、アクチュエータ部材が可動壁に当接し、リザーバが加圧される。結果として、リザーバの出口が開いている(例えば、注射針がリザーバの出口に取り付けられている)場合には、少量の薬剤がリザーバから吐き出される。次いで注射針が所望の注射部位に挿入されたときに、注射ボタンが押される。これにより、ばね圧縮要素が保持構造との係合から外れるように動かされ、ばねに蓄えられたエネルギーが、アクチュエータ部材が可動壁を変位させつつ移動して投薬量の薬剤をリザーバから注射針を介して注射するようなやり方で放出される。
【0046】
上述のような構成において、ユーザがキャップを注射装置から取り外すと、アクチュエータ部材が自動的に軸方向の変位を被り、可動壁との当接を確実にする。これにより、より以前の使用段階において導入される可能性がある注射装置における遊びが取り除かれる。さらに、リザーバの出口が開いている(例えば、注射針が注射装置に取り付けられている)場合には、少量の薬剤が注射針を通ってリザーバから吐き出される。したがって、ユーザは、残存しうる空気が薬剤の送出経路から取り除かれることを確実にするために、別途の動作を実行する必要がない。単にキャップを注射装置から取り外すことによって、ユーザは、正確な量の薬剤が注射されるように注射装置を自動的に準備することができる。とりわけ、注射装置のプライミングにおいて大量の薬剤が無駄にされることがない。
【0047】
典型的な実施形態においては、駆動部材が、投薬量の設定の際にアクチュエータ部材に対する相対移動を被るように構成され、投薬量の注射の際にアクチュエータ部材へと駆動力を伝えるように構成される。駆動部材を、駆動部材の移動によってエネルギー手段がエネルギーを貯蔵および/または放出し、反対にエネルギー手段からのエネルギーの放出によって駆動部材の移動が生じるようなやり方で、エネルギー手段に連結することができる。その点で、エネルギー手段は、駆動部材を特定の平行移動の方向および特定の回転の方向の両方に付勢すべく、回転による応力があらかじめ加えられた圧縮ばねを備えることができる。したがって、駆動部材が、ばね圧縮要素としても機能することができる。あるいは、エネルギー手段が、例えば各々が平行移動および回転運動に必要なエネルギー部分をもたらすことができる2つ以上のばね(例えば、平行移動のためのエネルギーをもたらすことができる圧縮ばねおよび回転運動のためのエネルギーをもたらすことができるねじりばね)、軸方向に圧縮できるねじり棒、あるいは回転によってあらかじめ応力が加えられた引張ばねを備える機構など、平行移動および回転運動のためにエネルギーを貯蔵および放出することができる他の構成を備えることができる。
【0048】
アクチュエータ部材は、一式の軸方向に間隔を空けて位置する歯を、1つ以上の係合要素との係合のために備えることができ、駆動部材が、アクチュエータ部材の歯と係合するように構成された係合要素を備えることができる。そのような実施形態においては、投薬量設定手段が投薬量を設定すべく動作するときに、駆動部材がアクチュエータ部材に対する相対移動を被ることで、係合要素がアクチュエータ部材の歯との係合から外れるように動かされ、アクチュエータ部材に沿って動かされて、より近位側に位置する歯を過ぎる。その後に注射機構が設定された投薬量を注射すべく作動するとき、係合部材がたった今過ぎた歯に係合し、駆動部材が、アクチュエータ部材を伴いつつハウジング内を遠位方向に移動する。
【0049】
案内手段を、駆動部材および/またはアクチュエータ部材の移動を案内するために設けることができる。案内手段は、ハウジングの一部を形成することができ、あるいはハウジングに対して固定された位置を有する別個の要素を備えることができる。これに代え、あるいはこれに加えて、案内手段は、ハウジングに対して移動することができる要素を備えることができる。案内手段を、駆動部材およびアクチュエータ部材が一部の相対移動の際に純粋な平行移動の相対運動を実行でき、別の一部の相対移動の際平行移動と回転運動との組み合わせの相対運動を実行できるように、構成することができる。案内手段は、駆動部材を明確な軸方向の位置に支持するための第1の当接面または第1の保持用の台地と、駆動部材を別の明確な軸方向の位置に支持するための第2の当接面または第2の保持用の台地とを備えることができる。一特定の実施形態においては、第1の保持用の台地と第2の保持用の台地との間の軸方向の距離が、注射の際の駆動部材の軸方向の変位に相当する。
【0050】
本発明の一実施形態においては、アクチュエータ部材が、駆動部材が係合するように構成された2つ以上の間隔を空けて位置する歯を備えており、連続した2つの歯の間の距離が、第1および第2の保持用の台地の間の軸方向の距離よりも大きい。
【0051】
本発明の典型的な実施形態においては、案内手段が、ハウジングに固定に配置された第1の案内部材と、ハウジングに可動に配置された第2の案内部材とを備えている。第1の案内部材が、アクチュエータ部材に実質的に平行な縦長の第1の案内面を備えており、この第1の案内面が、駆動部材とアクチュエータ部材との間の相対の純粋な平行移動を可能にする。第2の案内部材が、駆動部材とアクチュエータ部材との間の相対的平行移動および回転運動の組み合わせを可能にする斜めの第2の案内面を備えている。
【0052】
本発明の他の実施形態においては、案内手段が、ハウジングに固定に配置された第1の案内部材と、着脱式のキャップに配置された第2の案内部材とを備えている。第1の案内部材が、アクチュエータ部材に実質的に平行な縦長の第1の案内面を備えており、この第1の案内面が、駆動部材とアクチュエータ部材との間の相対の純粋な平行移動を可能にする。第2の案内部材が、駆動部材とアクチュエータ部材との間の相対的平行移動および回転運動の組み合わせを可能にする斜めの第2の案内面を備えている。
【0053】
本発明の特定の実施形態においては、キャップが、駆動部材または駆動部材に組み合わせられた中間の要素へと力を伝達することができる環状の縁を備えており、キャップがキャップ受け入れ部において注射装置に取り付けられたときに、駆動部材がキャップ受け入れ部に対してアクチュエータ部材との係合から外れる特定の位置をとるように強制される。キャップが注射装置に取り付けられている限りにおいて、駆動部材は、付勢手段の付勢力に逆らってこの位置に保持される。キャップがキャップ受け入れ部から取り外されると、駆動部材が、付勢手段の付勢力ゆえに、可動壁に向かって変位を強いられる。この変位は、キャップがキャップ受け入れ部に取り付けられたときのキャップの縁と第1の保持用の台地との間の初期の距離によってあらかじめ定められる。
【0054】
変位の際に、駆動部材がアクチュエータ部材に係合し、アクチュエータ部材に可動壁へと向かう力を作用する。アクチュエータ部材と可動壁との間に遊びが存在する場合、アクチュエータ部材が可動壁に当接する。次いで、リザーバの出口が閉じられている場合には、アクチュエータ部材によってリザーバが加圧される。しかしながら、リザーバの出口が開いている場合には、アクチュエータ部材の移動によって可動壁がわずかな距離だけ変位し、リザーバの容積が減少する。
【0055】
アクチュエータ部材がピストンロッドおよびピストンロッド足を備える場合には、これらは製造者によって物理的に接合(例えば、溶接または接着)されてもよい。特に、ピストンロッド足とピストンロッドとが接合される場合、ピストンロッド足が可動壁に接触でき、駆動部材を第1の保持用の台地のすぐ近位側の位置(例えば、0.5〜1mm上方)へと持ち上げることができることで、接合が完了し、駆動部材が解放されるとき、付勢手段が駆動部材に遠位方向への力を加え、結果として駆動部材がピストンロッドに遠位方向への力を加え、リザーバの加圧をもたらす。これは、例えば注射針アセンブリが注射装置の第1の使用に関連して出口へと取り付けられるときに、リザーバ内の余分な圧力が逃がされ、駆動部材がわずかな距離だけピストンロッドを従属させつつ付勢手段によって第1の保持用の台地へと動かされ、プライミングの量の薬剤が針を通って吐き出されることを意味する。重要なことには、ピストンロッドおよびピストンロッド足の接合の際に、駆動部材が、注射装置へのキャップの取り付け時にキャップによって動かされるよりもさらに持ち上げられることがない。これは、注射装置の長期保管の際にリザーバが負圧になる状況を回避するためである。
【0056】
或る程度の時間保管されるとき、変位可能なゴム製ピストンを備えるカートリッジ式のガラス製リザーバを採用する注射装置は、ピストンがカートリッジの壁に貼り付くという問題に直面する可能性がある。これは、投薬量の送出の際に制御されないピストンの動きにつながる可能性がある。注射システムが上述のようにあらかじめ圧縮される場合、ひとたび注射装置が初めて使用されたならば、充分な圧力をカートリッジにおいてピストンの動きを開始させるために利用でき、投薬量の正確さが保証される。
【0057】
本発明の別の態様においては、注射装置のプライミングのための方法が提供され、その方法は、
・或る量の薬剤を収容しており、出口および可動壁を備えている容積可変のリザーバと、前記可動壁を移動させるべく動作することができるアクチュエータ機構と、注射装置への装着時にキャップ受け入れ部を介して前記アクチュエータ機構に結合するように構成された着脱式のキャップとを備える注射装置を用意すること、および
・前記キャップと前記キャップ受け入れ部との間に相対運動を導入すること
を含んでいる。
【0058】
その一実施形態において、本方法は、
・或る量の薬剤を収容しており、出口および可動壁を備えている容積可変のリザーバと、前記可動壁を移動させるべく動作することができるアクチュエータ機構と、着脱式のキャップと、前記キャップが注射装置に装着されるときに前記キャップと当接または係合するように構成されたキャップ受け入れ部とを備えており、前記キャップ受け入れ部および前記アクチュエータ機構が、前記キャップの前記キャップ受け入れ部への着脱によって前記アクチュエータ機構の位置に影響が及ぶように接続される注射装置を用意すること、および
・前記注射装置から前記キャップを取り外すこと
を含んでいる。
【0059】
リザーバは、非使用の期間の間に注射装置から薬剤が漏れることを防止するように構成された出口閉鎖具(例えば、穿孔可能な膜など)をさらに備えることができる。その場合、本方法は、リザーバの出口と外部との間の流体連通を確立するために出口閉鎖具を尖った物体で貫くことをさらに含む。特定の実施形態においては、本方法が、両側が尖った注射針を備える注射針アセンブリを注射装置へと取り付けて出口閉鎖具を貫くことをさらに含む。
【0060】
他の実施形態においては、医療用の注射装置のプライミングのための方法が提供され、その方法は、
・或る量の薬剤を収容しており、出口および可動壁を備えている容積可変のリザーバと、前記可動壁を移動させるべく動作することができるアクチュエータ機構と、着脱式のキャップと、前記キャップが注射装置に取り付けられるときに前記キャップに当接または係合し、前記キャップおよび前記アクチュエータ機構の結合のための結合領域をもたらすように構成されたキャップ受け入れ部とを備える注射装置を用意すること、および
・前記キャップと前記キャップ受け入れ部との間に相対運動を導入すること
を含んでいる。
【0061】
特定の実施形態においては、上述の方法が、キャップとキャップ受け入れ部との間に相対的平行移動を導入するための動作を実行することを含む。
【0062】
リザーバと対象ユーザの体内の対象の区画との間に流体連通が確立される前に実行される上述の方法のいずれによっても、注射装置が、アクチュエータ機構における遊びの可能性を取り除くことが保証され、したがって後の正確な薬剤の送出に備えて用意される。
【0063】
リザーバからの薬剤の自動的な排出を生じさせるためにばねなどのエネルギー手段を採用しない注射装置においては、ユーザ自身が、アクチュエータ部材を駆動するために必要な力を加える。これは、注射が何らかの理由(例えば、詰まり)で妨げられた場合に、それをユーザがすぐに知ることを示唆する。なぜならば、系における抵抗に打ち勝つために、注射ボタンへと加える押しの力を急に増加させる必要があるからである。
【0064】
しかしながら、自動的な注射を提供する注射装置においては、ユーザがピストンの動作に直接には関与しないため、送出の妨げがユーザに検知されないという危険が存在する。例えば、ユーザが、ばねを解放すべく注射ボタンを押すことができ、次にピストンを押してリザーバ内で移動させる。送出経路が何らかのかたちで妨げられている場合、ばねが、系における抵抗に打ち勝つために充分に強力でなく、投薬量の送出が不完全になる可能性がある。ユーザが妨げを検知できない可能性があり、投薬量の全体を摂取したと考える。そのような状況は、危険な結果につながりうる。
【0065】
したがって、注射の完了をユーザに知らせることができる自動注射装置を提供することが望ましい。
【0066】
したがって、本発明のさらに別の態様においては、窓を備えるハウジングと、薬剤を収容する容積可変のリザーバと、投薬量の薬剤を注射すべく動作することができる注射機構とを備えており、前記注射機構が、アクチュエータ部材と、投薬量が設定される第1の位置から設定された投薬量がリザーバから送り出された後の第2の位置へと前記アクチュエータ部材の変位を生じさせるための付勢手段とを備えており、前記窓が、前記アクチュエータ部材が前記第1の位置にあるときには第1の色の組み合わせを表示し、前記アクチュエータ部材が前記第2の位置にあるときには第2の色の組み合わせを表示する自動注射装置が提供される。
【0067】
本文脈において、色の組み合わせは、2つ以上の色の組み合わせであっても、あるいは単純に単色であってもよい。本発明の典型的な実施形態においては、第1の色が、アクチュエータ部材が第1の位置にあるときに窓に表示され、第2の色が、アクチュエータ部材が第2の位置にあるときに表示され、第2の色は、視覚的に第1の色とは異なり、すなわち可視光線に対して、アクチュエータ部材が第1の位置にあるときに窓に表示される材料部分の反射率と、アクチュエータ部材が第2の位置にあるときに窓に表示される材料部分の反射率とが異なる。
【0068】
このような構成によって、ユーザが、第2の色が窓に現れたか否かを確認することによって、注射が完了したか否かを確認することができる。本発明の特定の実施形態においては、第2の色が窓全体を満たしたとき、注射が完了している。
【0069】
本明細書において、特定の態様または特定の実施形態への言及(例えば、「一態様」、「第1の態様」、「一実施形態」、「典型的な一実施形態」、など)は、それぞれの態様または実施形態に関して説明される個々の特徴、構造、または特性が、少なくとも本発明のその1つの態様または実施形態に含まれるが、必ずしも本発明のすべての態様または実施形態に含まれるわけではないことを意味する。しかしながら、本発明の種々の態様および実施形態に関して説明される特徴、構造、および/または特性の任意の組み合わせが、本明細書においてそのようではないと示されず、あるいは明らかに文脈から矛盾しない限り、本発明に包含されることが強調される。
【0070】
本明細書におけるあらゆるすべての例または例示の言葉(例えば、「・・・など」など)の使用は、本発明を分かりやすく例示することを意図するにすぎず、特にそのようでないと請求項に記載されない限り、本発明の技術的範囲を限定するものではない。さらに、明細書における言葉または表現は、いかなる非請求の要素も本発明の実施に必須のものとして示していると解釈されてはならない。
【0071】
以下で、本発明を、図面を参照してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0072】
図1】未装てんの状態にある本発明の第1の実施形態による注射装置の断面図である。
図2】装てんされた状態にある図1の注射装置の断面図である。
図3】最初の注射の前の本発明の第2の実施形態による注射装置の断面図である。
図4図3の注射装置の断面図であり、キャップが取り外され、装置がプライミングされている。
図5図3の注射装置の断面図であり、最初の注射の後である。
図6図3の注射装置の断面図であり、キャップが再び取り付けられ、装置が装てんされている。
図7図3の注射装置について、図3に相当する状況の別の断面図である。
図8図3の注射装置について、図4に相当する状況の別の断面図である。
図9】ハウジング部分の断面斜視図であり、案内部材を詳細に示している。
図10図3の注射装置において使用される押し要素の斜視図である。
図11図3の注射装置において使用される駆動部材の斜視図である。
図12a図3の注射装置において使用されるピストンロッドの異なる斜視図である。
図12b図3の注射装置において使用されるピストンロッドの異なる斜視図である。
図13図3の注射装置において使用されるばね保持要素の斜視図である。
図14図3の注射装置において使用される連結要素の斜視図である。
図15図3の注射装置において使用される注射ボタンの斜視図である。
図16】注射機構の部品の斜視図であり、駆動部材、ピストンロッド、ばね、ばね保持要素、および連結要素の間の関係を示している。
図17】注射ボタンおよび押し要素を含む図16の注射機構の斜視図である。
図18】投薬量の設定および注射の際の駆動部材の動きの二次元表現である。
図19】駆動部材をハウジングの窓を通して視認することができる1回分の投薬量の終わりの状況における図3の注射装置の断面図である。 図において、同様の構造は、主に同様の参照番号によって特定されている。
【発明を実施するための形態】
【0073】
以下で、「時計方向」および「反時計方向」ならびに「近位側」および「遠位側」などといった相対的な表現が使用される場合、それらは添付の図を指しており、必ずしも実際の使用の状況を指しているわけではない。図示の図は、種々の構造体の構成およびそれらの相対的な寸法は、あくまでも例示の目的だけを果たすように意図されているという理由で略図である。
【0074】
図1は、本発明の第1の実施形態による注射装置1の断面図である。図1においては、注射装置1が未装てんの状態で示されており、すなわち未だ投薬量が設定されていない。
【0075】
注射装置1は、ハウジング2と、内部にカートリッジ4が配置されたカートリッジ保持部3と、注射ボタン5とを備えている。カートリッジ保持部3の遠位端に、注射針6が取り付けられている。ピストンロッド7が、遠位方向へのピストンロッド7の移動によって、カートリッジ3の内部に配置されたピストン8が遠位方向に動かされることで、カートリッジ4から液状の薬剤が注射針6を介して吐き出されるようなやり方で、ピストン8に当接して配置されている。
【0076】
ユーザが注射を完了させたとき、キャップ(図1には示されていない)が、キャップ受け入れ部9において、注射針6を覆うような様相で注射装置1に取り付けられる。キャップは、キャップ受け入れ部9に取り付けられたとき、ドライバ10を押し、ドライバ10を近位方向に移動させる。これにより、ばね11が圧縮され、ばね11にエネルギーが蓄えられるとともに、1対のスナップアーム12がハウジング2に配置された突起13を越える位置へと近位方向に動かされる。
【0077】
ドライバ10は、ピストンロッド7に形成された歯(図示されていない)およびスライダ10に形成された歯係合部14を介してピストンロッド7へと接続されている。歯および歯係合部14は、ドライバ10がピストンロッド7に対して近位方向に動かされるときには歯係合部14が歯を乗り越えて通過できるが、ドライバ10が反対の方向に動かされるときはピストンロッド7がドライバ10と一緒に動かなければならないようなやり方で構成されている。
【0078】
さらに、上述のとおりの近位方向へのドライバ10の移動により、注射ボタン5が近位方向に動かされ、すなわち注射ボタン5がハウジング2から突き出し、注射装置1が装てんされたことをユーザに知らせる。
【0079】
図2は、装てんされた状態の図1の注射装置1の断面図である。図2においては、キャップ15が、キャップ受け入れ部9において注射装置1に取り付けられている。注射ボタン5が、図1に示されている位置に比べて近位方向に移動していることが明らかである。また、スナップアーム12が突起13を越えて近位方向に移動していることも明らかである。
【0080】
注射装置1は、キャップ15がキャップ受け入れ部9に取り付けられるときにスナップアーム12が突起13(図2では見て取ることができない)を過ぎて近位方向に或る距離だけ移動し、すなわちスナップアーム12が突起13に係合しないように設計されている。キャップ15が注射装置1に取り付けられている限り、キャップ15とドライバ10との間の接触界面が、ばね11を圧縮された状態に実質的に保持している。キャップ15がキャップ受け入れ部9から取り外されると、ばね11が、自身の蓄えたエネルギーの一部を放出し、スナップアーム12が突起13に係合するまでドライバ10を遠位方向に押す。この時点で、突起13が、ばね11を新たなわずかに低い圧縮状態に保持する。
【0081】
スナップアーム12を突起13に係合するように移動させるドライバ10の運動の際に、歯係合部14が、ピストンロッド7の歯(図示されていない)に係合し、ピストンロッド7をわずかな距離だけ遠位方向に移動させる。このピストンロッド7の変位が、ピストン8へと伝達され、結果として少量の薬剤がリザーバ4から針6を通って吐き出される。
【0082】
設定された投薬量を注射することが望まれるとき、ユーザは、注射針6を適切な注射部位に挿入する。次いで、注射ボタン5が遠位方向に押され、すなわちハウジング2に向かって、図1に示されている位置へと押される。これにより、押し面16がスナップアーム12を注射装置1の中心に向かって押し、スナップアーム12を突起13から解放する。したがって、ドライバ10が遠位方向に移動できるようになり、投薬量の設定時にばね11に蓄えられたエネルギーが、こを移動させる。ピストンロッド7の歯とドライバ10の歯係合部14との間の係合により、ピストンロッド7も一緒に移動する。これにより、ピストン8も遠位方向に移動し、結果として投薬量がカートリッジ4から注射針6を介して吐き出される。
【0083】
注射が完了したとき、キャップ15が再びキャップ受け入れ部9において注射装置に取り付けられることで、上述のように新たな1回分の投薬量が設定される。キャップ15が注射装置1に取り付けられるたびにドライバ10が同じ距離だけ動かされるため、設定される投薬量は、あらかじめ定められた固定の投薬量である。
【0084】
図3が、本発明の第2の実施形態による注射装置100を示している。注射装置100は、製造者から届けられたままの装てん状態にあり、すなわち未だ注射に使用されていない。注射装置100は、ハウジング102と、液状の薬剤を収容するカートリッジ104を支持するためのカートリッジ保持部103とを備えている。液状の薬剤は、カートリッジ104内を軸方向に移動することができるピストン108と、カートリッジの筒状の壁140と、薬剤出口141を覆うセルフシール膜142との間に位置している。液状の薬剤は、ピストンがカートリッジ104内を前進させられるときに、針ハブインターフェイス143を介して注射装置100に取り付けられた注射針106を通って流れるように意図されている。キャップ115が、ハウジング102のキャップ受け入れ部109に取り付けられることで、カートリッジ104を保護し、薬剤出口141を覆う。ハウジング102に対して軸方向に往復移動することができる注射ボタン105が、ハウジング102の遠位端から突き出す位置に示されている。
【0085】
ピストンロッド107が、ピストンロッド足147を介してピストン108へと取り付けられるとともに、注射ボタン105へと作動可能に接続されており、キャップ115が取り外され、注射ボタン105がハウジング102に対して押されるとき、ピストンロッド107がハウジング102を通って或る距離だけ軸方向に前進し、ピストン108を同じ距離だけカートリッジ104内で移動させ、所望の量の薬剤を出口141を通って注射する。
【0086】
ピストンロッド107の移動は、注射ボタン105のらせん状の軌道(見て取ることができない)に係合している連結リング130と、連結リング130に係合しており、ピストンロッド107に係合してピストンロッド107へと駆動力を伝達するように構成されたドライバ110とによって実現される。ドライバ110は、平行移動および回転運動の両方のためにエネルギーを貯蔵および放出することができるあらかじめねじられた圧縮ばねであるばね111によって駆動される。ばね111の一端が、平行移動および回転の両方に関してハウジング102に対して固定されたばねベース160に保持され、ばね111の他端が、ドライバ110に、ばね111とドライバ110とが力およびトルクの両方をやり取りできるようなやり方で係合している。したがって、ドライバ110は、ハウジング102に対して平行移動および回転運動の両方を実行することができる。ばね111を、例えば2つの端部を半回転または1回転だけ互いにねじることによって、例えば注射装置100の組み立て時にあらかじめねじっておくことができる。投薬量の設定および注射の際に、ドライバ110の移動は、案内部材120と、1対のスナップアーム118を介してドライバ110へと平行移動に関して固定された押し要素112とによって案内される。ドライバ110は、ドライバ110が遠位方向に移動するときはピストンロッド107上の1対の反対向きの歯119に係合し、ドライバ110が近位方向に移動するときは歯119に乗り上げるように構成された2つの反らすことができる爪176(1つだけを見て取ることができる)を備えている。図3においては、爪176が最も遠位側の歯191から離れており、すなわちドライバ110がピストンロッド107に係合していない。
【0087】
図4においては、キャップ115が、キャップ受け入れ部109から取り外されている。これにより、最初に爪176がばね111によって遠位方向に押されて最も遠位側の歯191に係合し、続いてピストンロッド107がドライバ110に連動してピストン108をカートリッジ104内でわずかな距離(見て取ることができない)だけ変位させることで、注射装置100の自動プライミングがもたらされている。自動プライミングの流れを、以下でさらに詳しく説明する。
【0088】
図5が、最初の注射の後の注射装置100を示している。注射ボタン105がハウジング102へと押され、結果としてばね111の作動およびピストン108の設定された投薬量に対応した移動がもたらされている。
【0089】
図6において、キャップ115が、キャップ受け入れ部109において注射装置100に再び取り付けられており、結果として1回分の投薬量が設定されている。再取り付けの際に、キャップ115が押し要素112に当接し、押し要素112を近位側へと移動させる。
【0090】
これにより、ドライバ110が近位方向に動かされ、ばね111が軸方向に圧縮される。爪176が、近位方向に或る距離だけ持ち上げられ、今やピストンロッド107上の次の歯192の近位側に位置しており、両者の間に小さなすき間がもたらされている。
【0091】
図7が、注射装置100を、キャップ115がキャップ受け入れ部109に取り付けられた最初の注射の前の別の断面図にて示している。キャップ115が、キャップ115の外面とハウジング102の内面との間の螺合(見て取ることができない)によって取り付けられた位置に保持されている。キャップ115は、押し要素112の1対の接触足116に当接する環状(round−going)のキャップ縁182を有している。キャップ縁182が、接触足116に力を作用させ、これが2つの脚113を介してドライバ110に伝えられる。ドライバ110は、ばね111に係合しているため、ばね111によって押し要素112へと付勢されている。したがって、押し要素112が、キャップ115がキャップ受け入れ部109に取り付けられているとき、キャップ115へと付勢されている。
【0092】
ドライバ110は、案内部材120との界面を通じてドライバ110の移動を制御するように構成された1対のスライド部材173を備えている。図7において、ドライバ110は、案内部材120に接していない。これを、それぞれのスライド部材173の接触足174と案内部材120の投薬量シェルフ123との間の小さなすき間によって見て取ることができる。
【0093】
図7は、ハウジング102の透明窓199と、フック162(ばねベース160のハウジング102に対する回転および平行移動の固定をもたらす)によって占められた開口161とをさらに示している。1対のスナップアーム168が、連結リング130を平行移動に関してばねベース160に固定している。
【0094】
図8が、キャップ115の除去後の注射装置100を示している。キャップ115の取り外しの結果として、ばね111がスライド部材173を押して動かして投薬量シェルフ123に当接させていることを、見て取ることができる。
【0095】
図9は、案内部材120をさらに詳しく示しているハウジング102の断面斜視図である。分かりやすくするために、カートリッジ保持部103の近位端が、図から取り除かれている。案内部材120は、キャップ115のキャップ受け入れ部109からの除去後にドライバ110を支持するように構成された投薬量シェルフ123を備えている。縦方向の案内面124が、投薬量シェルフ123の縁128から投薬量ストッパ125まで続いている。1対の半径方向に反らすことができるクリックフィンガ126(1つだけしか見て取ることができない)が、案内部材120に設けられており、各々のクリックフィンガ126が、ピストンロッド107との係合のための先端127を有している。案内部材120は、いくつかのスペーサ186によってハウジング102から離されてハウジング102内に同心に配置されている。突起187が、キャップ115上のらせん状の軌道部分と係合するように遠位側のハウジング縁185の付近に設けられている。この係合は、キャップ115がキャップ受け入れ部109に取り付けられたときに、キャップ115のハウジング102への軸方向の固定を提供する。
【0096】
図10は、投薬量の設定の際にドライバ110がスライドする2つのらせん状の案内部分117を示している押し要素112の斜視図である。脚113が、ハウジング102においてそれぞれのスペーサ186の間に配置されることで、スペーサ186が、接触面114との接触によって押し要素112をハウジング102に対して回転に関して固定する。しかしながら、この構成において、押し要素112は、ハウジング102に対して軸方向に移動することができる。
【0097】
図11は、おおむね筒状の本体170を備えている駆動部材110の斜視図であり、この筒状の本体170が、近位端部分から延びる2つの半径方向反対向きの縦長のスリット171を有しており、各々のスリット171が、縦長の接触面172に隣接している。段部177が、筒状の本体170を、案内部材120の案内面を移動するように構成された2つのスライド部材173を備えている遠位部に接続している。スライド部材173は、縦長の案内面124のうちの一方にそれぞれ接触するそれぞれのスライド面175を有している。爪176が、爪176がスライド部材173と同じ平行移動および/または回転運動を被り、その逆も然りであるように、スライド部材173に堅固に接続されている。段部177が、ばね111とドライバ110との間の軸方向の力の交換のための物理的な境界面をもたらす。ばね保持部179が、ばね311とドライバ310との間のトルクの交換のための物理的な境界面をもたらす。らせん状の軌道178が、押し要素112のスナップアーム118と相互作用し、ドライバ110の押し要素112に対する回転運動を可能にするように構成されている。
【0098】
図12aは、ピストンロッド107の2つの側面を示す斜視図である。いくつかの歯119が、第1の面においてピストンロッド107に沿って分布しており、連続した2つの歯119の間の距離は、分布の全体にわたって一定である。歯119は、投薬量の注射の際にドライバ110に係合するように構成されており、爪176が歯119に係合し、ピストンロッド107と一緒に前方へと移動する。さらに、第2の面には、より小さな歯195の集団が、ピストンロッド107に沿って一様に分布している。注射の際に、一方のクリックフィンガ126の先端127が歯195に乗り上げ、注射の進行の聴覚による確認を提供する。
【0099】
図12bは、ピストンロッド107の他の2つの側面を示す斜視図である。第1の面の反対側の第3の面において、いくつかの歯119が、第1の面における分布と同様のやり方で分布している。第4の面には、いくつかの歯196が分布しており、歯196は、歯119よりも小さいが、歯195よりも大きい。連続した2つの歯196の間の距離は、ピストンロッド107の第1および第3の面の連続した2つの歯119の間の距離に等しい。しかしながら、歯196は、歯119から軸方向にずらされている。注射の終わりにおいて、他方のクリックフィンガ126の先端127が、歯196に乗り上げ、投薬量の完了の聴覚による確認をもたらす。歯196が歯195よりも大きいため、クリックフィンガ126が歯196に乗り上げるときにもたらされるクリック音は、クリックフィンガ126が歯195に乗り上げるときにもたらされるクリック音から、聴覚的に識別可能である。歯196およびクリックフィンガの先端127は、ピストンロッド107の案内部材120に対する近位方向への移動を防止する一方向のラチェットおよび爪機構をもたらすように構成されている。
【0100】
図13は、ばね111の一端をハウジング102に対して恒久的な位置に保持するように構成されたばねベース160の斜視図である。ばねベース160は、2つの半径方向反対向きのアーム164を有しており、各々のアーム164が、ハウジング102のそれぞれの開口161との係合のためのフック162を備えている。フック162と開口161との間の係合により、ばねベース160は、ハウジング102に完全に固定され、すなわちばねベース160のハウジング102に対する回転運動および平行移動の実行が防止される。ボス部材165が、ばね111の近位端を保持し、ドライバ110の軸方向の移動を制限するために設けられている。ばねベース160は、連結リング130に当接するように構成された近位面163と、連結リング130をばねベース160に対して軸方向について固定する1対のスナップアーム168とをさらに備えている。さらに、突起167が、注射ボタン105との連動のために設けられている。
【0101】
図14が、注射ボタン105をドライバ110に連結するように構成された連結リング130の斜視図である。連結リング130は、近位面131および遠位面132と、2つの半径方向において向かい合う隆起133とを有しており、隆起133が、ドライバ110の筒状の本体170の接触面172と相互作用して、連結リング130とドライバ110との間に回転に関する主従関係をもたらすように構成されている。使用時、隆起133および接触面172が、連結リング130が時計方向に回転させられるときにドライバ110が時計方向に回転させられ、ドライバ110が反時計方向に回転させられるときに連結リング130が反時計方向に回転させられるように、対をなして当接する。連結リング130の遠位面132が、ばねベース160の近位面163に当接するように構成され、連結リング130の近位面131に、スナップアーム168が係合するように構成されており、すなわち連結リング130が軸方向についてばねベース160に固定される。連結リング130およびドライバ110は、スリット171の長さによって限定された相対的平行移動を実行することができる。2つの突起134が、注射ボタン105との結合のために設けられている。さらに、連結リング130の材料の厚さが、ばねベース160に関して連結リング130の回転方向の遊びをもたらすために、周方向において変化している。この点に関し、スナップアーム168が、連結リング130がばねベース160に対して回転するときにそれぞれの壁135および136の間をスライド可能である。
【0102】
図15が、注射装置100の操作者と連動するための押し面152を備えている注射ボタン105の斜視図である。注射ボタン105は、それぞれがらせん状の軌道151および縦方向のスリット157を備えている2つのフランジ153をさらに備えている。らせん状の軌道151は、それぞれの突起134と整合して注射ボタン105の平行移動を連結リング130の回転運動に変換し、その逆も然りであるように構成されている。さらに、それぞれのアーム164と整合する2つのすき間154が設けられ、注射ボタン105のばねベース160に対する回転運動を防止しつつ、注射ボタン105のばねベース160に対する平行移動を可能にしている。ばねベース160がハウジング102に対して回転に関して固定されているため、注射ボタン105は、ハウジング102に対して平行移動のみが可能である。縦方向のスリット157が、それぞれの突起167をスライド可能に占めるように構成されている。したがって、注射ボタン105のばねベース160に対する平行移動は、近位方向については突起167と縦方向のスリット157のそれぞれの遠位端との間の相互作用によって限定され、遠位方向についてはアーム164のそれぞれの近位端とすき間154のそれぞれの近位端との間の相互作用によって制限される。
【0103】
図16は、ドライバ110と、ばね111と、連結リング130と、ばねベース160と、ピストンロッド107とからなるアセンブリを示す斜視図である。特に、図16は、連結リング130とばねベース160との間の軸方向について固定された結合を示している。
【0104】
図17は、注射ボタン105と、ドライバ110と、ばね111と、連結リング130と、ばねベース160と、押し要素112と、ピストンロッド107とからなるアセンブリを示す斜視図であり、注射ボタン105とドライバ110との間の機能的な接続を示している。この図は、ばねベース160に対して完全に押し込まれた状態にあり、すなわち投薬量の注射直後に相当する位置にある注射ボタン105を示している。ばねの近位端(見て取ることができない)が、ばねベース160に保持され、ばねの遠位端が、ばね保持部179においてドライバ110につながっている。ばねベース160がハウジング102に固定され、したがって動くことができないため、あらかじめねじられたばね111が、ドライバ110を注射ボタン105から見て反時計方向に付勢している。
【0105】
注射の手順において、押し面152が押されることで、注射ボタン105がばねベース160に向かって下方へと押される。注射ボタン105がばねベース160に対して回転せぬように固定されているため、この下方移動は、純粋に平行移動である。注射ボタン105の平行移動の際に、突起134が、らせん状の軌道151を移動する。この係合により、注射ボタン105の移動が連結リング130の回転運動へと変換され、連結リング130が回転に関してドライバ110に係合しているため、ドライバ110も回転する。らせん状の軌道151は、注射ボタン105がばねベース160に向かって押されるときに、連結リング130(したがって、ドライバ110)が注射ボタン105から見て時計方向に(すなわち、ばね111の回転の付勢に逆らって)回転するように配置されている。
【0106】
図18が、それぞれのスライド部材173およびピストンロッド107について、注射装置100のプライミング、注射、および装てんの際のお互いおよびハウジング102の案内部材120に対する移動パターンの二次元表示である。図18の表現は、スライド部材173の接触足174および爪176がハウジング102に対して軸方向に整列していると仮定している。これは、必ずしも当てはまらない可能性がある。しかしながら、ここでは、分かりやすくするために、ドライバ110のそのような特定の構成が適用される。案内部材120が、2つのスライド部材173が同時に移動する2組の案内面を備えることを、理解される。しかしながら、このそれぞれの案内面に沿ったスライド部材173の移動は同一であるため、一方だけが示される。種々の移動が、以下でさらに詳しく説明される。
【0107】
図19は、注射後の注射装置100の断面図である。押し要素112の脚113を、図7および8においては、窓199を通して見ることができた一方で、今やドライバ110の段部177を視認できることを、見て取ることができる。押し要素112とドライバ110との間の境界は、注射が完全に完了した地点(すなわち、設定された薬剤の投薬量の全体がカートリッジ104から吐き出される時点)においてのみドライバ110が窓199を通して視認可能になるように配置されている。ドライバ110は、ユーザが所望の投薬量が実際に送り出されたか否かを窓を通して確認できるよう、押し要素112とは異なる色を有している。ユーザが注射ボタン105を押し下げた数秒後窓がドライバ110の色で完全に満たされない場合、それは、送出に対して妨げが生じ、投薬量が完了していないことを知らせている。この実施形態においては、ドライバ110が緑色であって、押し要素112が黒色である。しかしながら、これら2つの構造要素について、それらを視覚的に区別することができる限りにおいて、任意の色の組み合わせを考えることができる。
【0108】
図19においては、クリックフィンガ126の先端127が、投薬量の完了について聴覚による知らせをさらにもたらす投薬量終了のクリック歯196をちょうど過ぎていることも、見て取ることができる。これにより、短い聴覚によるクリック音と長続きする視覚的な色の変化という2つの異なる投薬量終了インジケータがもたらされ、ユーザの安全性が高められる。
【0109】
図3〜19に示した注射装置の動作
以下で、図3〜19に示したとおりの本発明の第2の実施形態による注射装置100について、使用の状況を説明する。
【0110】
図3および7に示されている注射装置100は、キャップ115が取り付けられた非使用の状態にある。キャップ115は、キャップ受け入れ部109において注射装置100に取り付けられている限りにおいて、キャップの縁182によって押し要素112の接触足116に接触し、押し要素112が遠位方向へと軸方向に移動することがないようにしている。押し要素112は、ドライバ110に当接しており、押し要素112の軸方向における位置が、ハウジング102内のドライバ110の軸方向における位置を決定している。キャップ115がキャップ受け入れ部109に取り付けられるとき、ドライバ110の接触足174が、案内部材120の投薬量シェルフ123から離れるように近位方向に持ち上げられる。この位置において、キャップ115は、軸方向に圧縮されてドライバ110へと遠位方向への力を作用させるばね111の付勢に対抗し、遠位方向へのドライバ110の軸方向の移動を防止する。爪176が、それぞれの歯191から離れており、ドライバ110とピストンロッド107との間の小さなすき間をもたらしている。
【0111】
ユーザは、注射の実行が必要であるとき、キャップ115を注射装置100から取り外す。注射針106が針ハブインターフェイス143に取り付けられている場合、以下が生じる。キャップ115から押し要素112への近位方向へと向いた力が取り除かれ、ばね111が解放され、ドライバ110を遠位方向へと、スライド部材173の接触足174が投薬量シェルフ123に達するまで移動させる。これが生じるとき、ドライバ110は停止させられ、ばね111が、新たなわずかに低い圧縮状態に保持される。ドライバ110が堅固な構造であるがゆえに、スライド部材173の移動が爪176に直接反映され、爪176が、対応する距離だけ遠位方向に移動する。この移動の最中のどこかの地点で、爪176が1対の歯191に係合し、ピストンロッド107をわずかな距離だけ引きずって移動させる。図18から見て取ることができるとおり、キャップ115をキャップ受け入れ部109から取り除くことで、スライド部材173、したがってドライバ110および爪176の遠位方向への移動Dが生じる。爪176および歯191(分かりやすくするため、図18においては歯192として示されている)の係合は、ドライバ110が距離D−Eだけ移動したときに生じ、したがってこれによって生じる歯191(図18における歯192)の遠位方向への移動(すなわち、ピストンロッド107の遠位方向への移動)は、Eである。
【0112】
ピストンロッドの足147とピストン108との間に初期の遊びが存在しない場合、ピストンロッド107の移動の全体がピストン108へと伝えられ、すなわちピストン108が距離Eだけ移動する。しかしながら、ピストンロッドの足147とピストン108との間に初期の遊びδ(図示されていない)が存在する場合には、ピストン108の移動量はE−δである。
【0113】
いずれの場合も、キャップ115をキャップ受け入れ部109から取り外すことで、カートリッジ104内でピストン108が自動的に前進し、少量の薬剤が注射針106を通って吐き出される。このようにして注射針106の空気が自動的に取り除かれ、ピストンロッドの足147とピストン108との間の適切な当接を確実にすることで、注射装置100は、投薬量の薬剤を注射するためにすぐに使用できる状態である。
【0114】
ユーザは、皮膚を貫いて注射針106を挿入し、押し面152へと力を加え、注射ボタン105をハウジング102に向かって下方へと押す。これにより、ばねベース160のアーム164の近位端とすき間154の近位端とが当接するまで、注射ボタン105がハウジング102に対して純粋な平行移動で遠位方向に移動する。この注射ボタン105の移動の際に、突起167が、縦方向のスリット157のそれぞれの遠位端に位置する位置から、縦方向のスリット157のそれぞれの近位端に位置する位置まで、縦方向のスリット157を移動する。さらに、突起134が、やはり近位方向にらせん状の軌道151を移動する。注射ボタン105がハウジング102に対して回転に関して固定されているため、このらせん状の軌道151に沿った突起134の移動により、連結リング130がばねベース160に対して時計方向に回転する。連結リング130とドライバ110との間の回転に関する主従関係ゆえに、連結リング130の回転が、ドライバ110へと直接伝達される。したがって、ドライバ110が、ばね保持部179に働くばね111の回転付勢に逆らって時計方向に回転させられる。
【0115】
ドライバ110は、ハウジング102に対して回転するとき、押し要素112および案内部材120に対しても回転する。スライド部材173が、縁128に達するまで投薬量シェルフ123に沿ってスライドする。スライド部材173が縁128を過ぎるとき、ばね111が軸方向の保持から解放され、ドライバ110を遠位方向に押すことによって、スライド部材173が投薬量ストッパ125の端部に達するまで縦長の案内面124を移動する。スライド部材173は、縦長の案内面124に沿って移動しているとき、および投薬量ストッパ125の端部に位置しているときの両方において、ドライバ110を反時計方向に付勢しているばね111のねじりの力によって縦長の案内面124へと付勢されている。これは、ドライバ110が投薬位置の終わりに位置しているとき、ハウジング102に対して回転できないことを意味する。ドライバ110がハウジング102に対して回転できず、連結リング130についても同様であり、連結リング130がハウジング102に対して回転できないため、注射ボタン105が、ハウジング102に対する自身の軸方向の位置を維持するように強いられる。換言すると、ひとたびユーザが注射機構を作動させると、注射ボタン105がハウジング102に対して押し込まれた状態のままである。
【0116】
ドライバ110の遠位方向への移動の際に、爪176によって引きずられるピストンロッド107、ひいてはピストン108が、ユーザへと届けるべき所望の量の薬剤に相当する距離H(図18を参照)だけ変位する。ピストンロッド107がハウジング102に対して変位することで、クリックフィンガ126のうちの1つが、歯195の集団に乗り上げ、注射が実際に進行中である旨の聴覚による知らせをユーザへともたらす。このようにして、投薬量の送出の過程において、ピストンロッド107は、E+Hに等しい総距離Aだけ変位する。ピストンロッド107、ドライバ110、および案内部材120は、EがHよりもはるかに小さく、すなわちプライミング量が常に治療用の投薬量よりもわずかであるような互いの配置および構成を有している。
【0117】
ドライバ110は、ハウジング102内を遠位方向に移動するとき、押し要素112を同じ方向に押す。最初に、注射が進行中である限りにおいて、押し部材112が、ユーザが窓199を通して眺めたときにユーザにとって視認可能である。しかしながら、スライド部材173が移動して投薬量ストッパ125の端部に当接するまさにその時点で、ドライバ110が押し要素112を窓199を完全に過ぎて押し、結果としてドライバ110だけが、ユーザが窓199を通して眺めたときにユーザにとって視認可能である。ドライバ110が緑色であり、押し要素112が黒色であるため、投薬量の完了時に窓199の色が変わり、注射が妨げなく終わったことをユーザに知らせる。同時に、クリックフィンガ126の先端127が投薬量クリック歯196の端部に乗り上げ、投薬量が最後まで実行されたことをユーザにやはり知らせる聞き取り可能なクリック音をもたらす。
【0118】
ユーザがキャップ115を取り除いたときに注射針が針ハブインターフェイス143に取り付けられていない場合、ドライバ110が、爪176が歯191に係合し、ピストンロッドの足147がピストン108に当接するまで、ばね111によって遠位方向に押される。ピストンロッドの足147とピストン108との間に初期の遊びが存在しないならば、ドライバ110の遠位方向への移動は、D−Eである(図18を参照)。ピストンロッドの足147とピストン108との間に初期の遊びδ(図示されていない)が存在する場合、ドライバ110の遠位方向への移動は、D−E+δである。いずれの場合も、ピストンロッド107がピストンロッドの足147を介してピストン108に圧力を加えるが、ピストン108は、カートリッジ104の中身の非圧縮性ゆえに動くことがない。しかしながら、カートリッジ104は、ユーザが注射針106を針ハブインターフェイス143に取り付けるまでは、ドライバ110に一定の力を作用させるばね111ゆえに加圧されたままである。注射針106が膜142を貫くと、カートリッジ104内の超過の圧力が緩められ、結果としてばね111が、スライド部材173が投薬量シェルフ123に達するまでドライバ110をさらに遠位方向へと押すことができる。この時点で、ドライバ110が停止し、ばね111が、新たなわずかに低い圧縮状態に保持される。これにより、上述の状況と同様に、ピストン108が距離E(ピストンロッドの足147とピストン108との間に初期の遊びが存在しない場合)または距離E−δ(ピストンロッドの足147とピストン108との間に初期の遊びが存在する場合)のいずれかだけ移動し、少量の薬剤をカートリッジ104から吐き出させる。今や注射装置100が自動的にプライミングされており、続く注射の手順は、上述した手順と同一である。
【0119】
注射後にキャップ115をキャップ受け入れ部109へと再び取り付けることで、次の投薬量が、以下で説明されるとおりに設定される。
【0120】
キャップ115をキャップ受け入れ部109へと再び取り付ける最中のいずれかの時点において、キャップの縁182が脚113の接触足116に当接し、キャップの縁182が注射装置100の近位端に向かってさらに徐々に動かされるにつれて、押し要素112も近位方向に移動する。この押し要素112の近位方向への移動により、ドライバ110が、ばね111の軸方向の付勢に逆らって近位側へと移動する。これにより、ドライバ110が窓199から離れるように押され、スライド部材173が、投薬量ストッパ125の端部から縁128に向かって縦長の案内面124を移動する。スライド部材173が距離Hだけ移動し、縁128に達するとき、ばね111の回転の付勢が、ドライバ110をハウジング102に対して反時計方向に回転させる。この回転の際に、ドライバ110は、押し要素112上のらせん状の案内部117に沿ってスライドする。ドライバ110がらせん状の案内部117を移動するとき、爪176が、平行移動および回転運動の組み合わせにて、次の1対の歯192の直下の位置から歯192のわずかに上方の位置へと距離Dだけ近位方向に移動する。これにより、小さなすき間が爪176と歯192との間に導入される(すき間の軸方向の長さは、装てんプロセスによってピストンロッドの足147とピストン108との間に遊びが導入されているか否かに左右される)。
【0121】
ドライバ110の反時計方向の回転が、接触面172と隆起133との間の係合ゆえに、連結リング130の同じ反時計方向の回転をもたらす。連結リング130の回転は、突起134とらせん状の軌道151との間の相互作用ゆえに、ハウジング102から出ようとする近位方向の注射ボタン105の平行移動につながる。このようにして生じる注射ボタン105の軸方向の移動は、縦長のスリット157における突起167の移動によって制限される。突起167が縦長のスリット157の遠位端に達するとき、注射ボタン105はハウジング102からそれ以上は突き出すことができないため、注射ボタン105の移動が停止する。したがって、連結リング130の回転も停止し、ドライバ110の回転も停止する。ばね111が、今や元のあらかじめの力が加えられた状態に回転に関して保持されている。
【0122】
ユーザが、次に注射を行うことを決定したときに、単にキャップ115をキャップ受け入れ部109から取り外し、注射針106を針ハブインターフェイス143へと取り付けることで、上述の自動プライミングが注射装置100によって実行される。したがって、ユーザは、注射装置100の手作業によるプライミングの実行を覚えている必要がなく、そのまますぐに注射の手順へと進むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19