特許第5778211号(P5778211)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778211
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】ブレイク装置
(51)【国際特許分類】
   B28D 1/00 20060101AFI20150827BHJP
【FI】
   B28D1/00
【請求項の数】1
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-126068(P2013-126068)
(22)【出願日】2013年6月14日
(62)【分割の表示】特願2009-130454(P2009-130454)の分割
【原出願日】2009年5月29日
(65)【公開番号】特開2013-216102(P2013-216102A)
(43)【公開日】2013年10月24日
【審査請求日】2013年6月14日
【審判番号】不服2014-16822(P2014-16822/J1)
【審判請求日】2014年8月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】390000608
【氏名又は名称】三星ダイヤモンド工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】前川 和哉
(72)【発明者】
【氏名】市川 克則
【合議体】
【審判長】 石川 好文
【審判官】 原 泰造
【審判官】 長屋 陽二郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−216729(JP,A)
【文献】 特開2001−277192(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28D1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめスクライブラインが形成された切断すべき基板が載置され、その端部をブレイクラインとするテーブルと、
前記テーブル上の基板を、そのスクライブラインがテーブル端部のブレイクラインに一致又はブレイクラインから外側に突出するように保持するクランプユニットと、
前記基板の位置決めをする基板度当りと、前記基板をブレイクするブレイクプレートと、を含み、前記基板度当り及び前記ブレイクプレートが前記テーブルの側方にテーブルの面に対して移動自在に設けられ、前記テーブルより突出した基板の端部を押圧してブレイクするブレイクユニットと、を具備し
記基板度当りが、そのテーブル側側面に前記テーブルから突出させた基板を接触させて基板の位置決めをするものであり、
前記クランプユニットが、前記ブレイクプレートに取付けられた押さえブロックと、前記押さえブロックに上下動自在に保持された基板押さえによって構成され、前記ブレイクプレートと前記クランプユニットとを一体的に上下動させることができ、前記ブレイクプレートを押し下げる途中で前記基板押さえが基板に当接し、さらに前記ブレイクプレートを押し下げることによって前記基板押さえが基板を押圧し、前記ブレイクプレートを更に押し下げることによってスクライブラインに沿って基板をブレイクすることができる、
ブレイク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は特に低温焼成セラミックス基板、高温焼成セラミックス基板等の脆性材料基板の切断に用いられるブレイク装置及びブレイク方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
低温焼成セラミックス(以下、LTCCという)は、アルミナの骨材とガラス材料とを混合したシートに導体を配線して多層膜とし、この多層膜を800℃程度の低温で焼成した基板である。LTCC基板は1枚のマザー基板上に多数の機能領域が格子状に同時に形成され、これらの機能領域を各機能領域毎に分断して用いられる。従来は特許文献1に示されるようにセラミックス用のスクライバーを用いてスクライブし、人手でLTCC基板を分断していた。又LTCC基板をカッティングツールによって機械的にカッティングする場合もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3116743号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の機械的なカッティングによる分断方法では、カッティングに時間がかかるだけでなく、正確にカッティングすることが難しい。又切断時に粉塵が生じたり、マザー基板上の各小基板の間に切断のため一定のスペースを設けておく必要があるという欠点があった。
【0005】
LTCC基板についても所望の切断ラインに沿って正確にマザー基板をスクライブした場合には、スクライブラインに沿って分断することができる。
【0006】
しかるにLTCC基板等にスクライブを形成した後、人手でブレイクする場合には、その形状に限界があった。例えば5mm四方より大きな基板であればスクライブされたLTCC基板等を人手でブレイクすることができる。しかしながらこれよりサイズが小さくなれば、均一な力をかけてブレイクすることが難しくなる。無理にブレイクした場合には、製品の削げ不良が発生し易くなるという欠点があった。
【0007】
本発明は基板にスクライブラインを形成した後に容易にブレイクすることができるブレイク装置及びブレイク方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、本発明のブレイク装置は、あらかじめスクライブラインが形成された切断すべき基板が載置され、その端部をブレイクラインとするテーブルと、前記テーブル上の基板を、そのスクライブラインがテーブル端部のブレイクラインからT1(≧0)だけ外側に突出させて保持するクランプユニットと、前記テーブルの側方にテーブルの面に対して移動自在に設けられ、前記テーブルより突出した基板の端部を押圧してブレイクするブレイクユニットと、を具備するものである。
【0009】
ここで前記テーブルの端部より突出する基板の位置を認識するためのモニタ手段を更に有するようにしてもよい。
【0010】
ここで前記ブレイクユニットは、その端部が前記テーブルのブレイクラインよりT2(≧0)だけ外側となる位置からブレイク部を上下動するようにしてもよい。
【0011】
ここで前記ブレイクユニットは、その端部が前記テーブル端部のブレイクラインよりT2(≧0)だけ外側となる位置からブレイク部を回動するようにしてもよい。
【0012】
この課題を解決するために、本発明のブレイク方法は、端部をブレイクラインとするテーブル上にあらかじめスクライブラインが形成された切断すべき基板を載置し、前記テーブル上の基板を、そのスクライブラインがテーブル端部のブレイクラインからT1(≧0)だけ外側に突出させて保持し、前記テーブルより突出した基板の端部を前記テーブルの側方より押圧してブレイクするものである。
【0013】
ここで前記ブレイクステップは、ブレイク部の右側端部が前記テーブルのブレイクラインよりT2(≧0)だけ外側(左側)となる位置から前記ブレイク部を上下動するようにしてもよい。
【0014】
ここで前記ブレイクステップは、ブレイク部の右側端部が前記テーブル端部のブレイクラインよりT2(≧0)だけ外側(左側)となる位置からブレイク部を回動させるようにしてもよい。
【0015】
本発明の対象となる基板には、低温焼成セラミックス基板、高温焼成セラミックス基板などのセラミックス基板、その他のガラスを除く種々の脆性材料基板が含まれる。
【発明の効果】
【0016】
このような特徴を有する本発明によれば、スクライブライン毎に位置決めを行ってスクライブラインに沿って均一な力をかけてブレイクすることができる。そのため脆性材料基板をその形状にかかわらずスクライブラインに沿って分断することができる。従って、基板のサイズが小さい場合や、分断により例えば5mm以下の小さい製品を得る場合に、特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は本発明の第1の実施の形態によるブレイク装置の平面図である。
図2図2は本実施の形態のブレイク装置の正面図である。
図3図3は本実施の形態のテーブルの端部の種々の形状を示す部分側面図である。
図4A図4Aはテーブル端部と基板及びブレイクユニットの位置関係を示す図である。
図4B図4Bはテーブル端部と基板及びブレイクユニットの位置関係を示す図である。
図5A図5Aはテーブル端部と基板及びブレイクユニットの位置関係を示す図である。
図5B図5Bはテーブル端部と基板及びブレイクユニットの位置関係を示す図である。
図5C図5Cはテーブル端部と基板及びブレイクユニットの位置関係を示す図である。
図6A図6Aはブレイクユニットの他の例を示す図である。
図6B図6Bはブレイクユニットの移動の他の例を示す図である。
図7図7は本発明の第2の実施の形態によるブレイク装置の平面図である。
図8図8は本実施の形態のブレイク装置の正面図である。
図9図9は本実施の形態のブレイク装置の右側面図である。
図10図10は本実施の形態の度当りスライドプレート及びブレイクプレートの斜視図である。
図11図11は本実施の形態の押さえブロック及び基板押さえの斜視図である。
図12図12はテーブル端部と基板、基板度当り及びブレイクユニットの位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に本発明の第1の実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態によるブレイク装置の構成を示す平面図、図2はその正面図である。これらの図に示すようにブレイク装置10はベース部20、位置決め部30、クランプユニット40、ブレイクユニット50、及びモニタ部60を有している。
【0019】
ベース部20はベース21上にテーブル22を保持し、テーブル22の左側側方にブレイクユニット50を保持するものである。説明の便宜上、本明細書においては、テーブルを基準にブレイクユニット側を左(その反対を右)、ブレイクユニットを基準にテーブル側を右(その反対を左)という。テーブル22の右端には位置決め部30、左端にはクランプユニット40が保持される。テーブル22上にはLTCC基板など脆性材料から成る基板23が載置されるが、図1図2は載置する前の状態を示している。テーブル22の中央にはX軸方向(左右方向)に沿って送り溝24が設けられる。
【0020】
位置決め部30は基板23の右端を当接させ、基板23をX軸方向に送ると共に、XY平面上の角度を変化させ、基板23を位置決めするものである。位置決め部30は、テーブル22の中央の送り溝24に沿って移動自在のスライダ31と、固定部32を示している。スライダ31は図1に示すように角度を変化させることができ、種々の形状の基板に対応できるようにしている。
【0021】
クランプユニット40は切断する基板23の端部をテーブル22の左端部より突出させた状態で保持するためのものであり、押さえバー41と押さえレバー42を有している。クランプユニット40の押さえバー41はテーブル22のY軸方向の幅より長い長尺の部材であって、XY平面に平行にわずかに上下動自在に保持されている。押さえレバー42は押さえバー41を上下動させるためのレバーである。ユーザは基板23を位置決めした後に、押さえレバー42を下降させることにより、押さえバー41によって基板23の左端を上部より押圧して固定することができる。
【0022】
ブレイクユニット50はテーブル22より突出した基板23をブレイクするものである。図1図2に示すように、ブレイクユニット50はブレイク部51がばね52によりZ軸方向に微小間隔上下動自在に保持されている。ユーザが切断レバー53を操作することによってブレイク部51を上下動させることができる。ブレイク部51の右端は側面がくさび状に形成されている。ブレイク部51のX軸方向の位置は調整ノブ54によりわずかに変化させることができる。又そのX軸方向の位置はゲージ55により表示できるようにしている。
【0023】
更にこのテーブル22の上部には、図2に示すようにテーブル22上の基板端部の状態を認識するためのモニタ部60が設けられる。モニタ部60はCCDカメラ61を有し、CCDカメラ61はスライド機構62によってY軸方向に移動自在とする。CCDカメラ61はテーブル22の端部における基板の位置を撮影するもので、撮影された画像は図示しないモニタによってユーザに表示される。
【0024】
次にこのブレイク装置を用いてあらかじめスクライブラインSLが多数平行に形成された基板を切断するときの動作について説明する。まず基板23をテーブル22上に配置し、スライダ31の端部(左端)を基板23の右端に接触させ、基板23に形成されているスクライブラインをテーブル22の左側端部に合わせる。この位置については後に詳細に説明する。このときモニタ部60のCCDカメラ61によって基板左側側面及び/又はスクライブラインSLの位置を確認しておく。
【0025】
そしてこの状態で位置決め部30の固定部32により基板23の右端面を固定する。そしてブレイクユニット50をテーブル22の左側端面に近接させ、所定の位置で固定する。更に基板23の左端をクランプユニット40の押さえバー41で上部より押圧して固定する。この固定に代えて、テーブル22の下部より真空吸着によって基板を固定することもできる。次いでブレイクユニット50の切断レバー53を回動させることによりブレイク部51を押し下げる。これによって基板23をスクライブラインに沿ってブレイクすることができる。次いで基板23の固定を解除する。そしてスライダ31の固定を外し、テーブル22の溝24に沿ってスライダ31を移動させ、次のスクライブラインに移動させて同様の処理を繰り返す。
【0026】
次にテーブル22の端部の構造及びテーブルとブレイクユニット及び基板の関係について説明する。図3は基板23が保持されるテーブル22の左側端部の種々の形状を示す側面図である。まずテーブル22の端部は図3(a)に示すように直方体状であってもよい。この場合にはこのテーブル22の稜線がブレイクラインBL1となる。又テーブル22は図3(b)に示すように、端部に断面が斜面となる切欠きを形成したものであってもよい。この場合にはテーブル22の上面と斜面との稜線がブレイクラインBL2となる。更に図3(c)に示すように、テーブル22の端部を湾曲させて構成してもよい。この場合には湾曲を開始する部分がブレイクラインBL3となる。これらのブレイクラインBL1〜BL3は、図3(a)〜(c)に夫々示す点を通り紙面に垂直なラインである。
【0027】
次に図3(a)に示す直方体状のテーブル22を用いた場合の基板23とブレイクユニット50との関連について説明する。まず図4に示すように、基板23の上面に形成されているスクライブラインSLとブレイクラインBL1とをZ軸方向で一致(同一YZ平面上で平行に存在)させてもよい。このとき図4Aに示すように、上部から押し下げられるブレイク部51の右側端部はZ軸上でブレイクラインBL1と一致(同一YZ平面上で平行に存在)させてもよい。又図4Bに示すように、ブレイクラインBL1より外側(左側)の位置としてもよい。この位置はモニタ部60のCCDカメラ61によって確認することが必要である。いずれの場合であってもブレイク部51をZ軸の負方向、即ち下方に押し下げることによって、スクライブラインSLに沿ってブレイクすることができる。
【0028】
更に図5に示すように、基板23のスクライブラインSLはテーブル22のブレイクラインBL1より左側、即ち外側に突出させて固定してもよい。この場合にブレイク部51の端部は図5Aに示すようにブレイクラインBL1に合わせてもよい。又図5Bに示すようにブレイク部51の右側端部をスクライブラインSLに合わせてもよい。更に図5Cに示すようにスクライブラインSLより外側(左側)としてもよい。この位置はモニタ部60のCCDカメラ61によって確認することが必要である。これらのいずれの場合であってもブレイクユニット50を下方に押し下げることによって、基板23をスクライブラインSLに沿ってブレイクすることができる。
【0029】
より一般的には図5Cに示すようにブレイクラインBLとスクライブラインSLとのX軸方向での間隔をT1とし、ブレイクラインBLとブレイクユニット50とのX軸方向での間隔をT2とすると、以下の場合が考えられる。
(1) T1=T2=0
(2) T1>T2≧0
(3) T2>T1≧0
(4) T2=T1>0
図4Aは(1)の場合、図4Bは(3)の場合であり、図5A図5B図5Cは夫々(2),(4)及び(3)の場合である。
【0030】
ここでテーブル22が図3(b)や(c)の場合には、ブレイクラインBL2,BL3とテーブル22左端までの間隔をΔTとすると、T2はΔT以上とする必要がある。
【0031】
尚本実施の形態では、ブレイクユニット50のブレイク部51は図4A図5Cに示すように基板23と平行な下面を有し、ブレイク部の下面で基板23上面を下方に押し下げるようにしているが、図6Aに示すように基板23の面に対して平行でなく、右側上方に傾いた傾斜面を有するブレイクユニットを用いて、傾斜面で基板23上面をZ軸方向に押し下げるようにしてもよい。又図6Bに示すように下面が基板23と平行なブレイク部51を図中矢印で示すように回動させ、基板23の左端を押し下げることによってスクライブラインSLに沿ってブレイクすることもできる。
【0032】
次に本発明の第2の実施の形態によるブレイク装置について説明する。図7はこの実施の形態によるブレイク装置100の構成を示す平面図、図8はその正面図、図9は右側面図である。この実施の形態のブレイク装置100もベース部110、ブレイクユニット120、位置決め部130、及びクランプユニット140及びモニタ部160を有している。この実施の形態においてベース部110は、ベースプレート111上にステージベースプレート112を保持している。ステージベースプレート112は上部のテーブル113を4本の支柱114によって支持している。ステージベースプレート112はベースプレート111上にX軸方向に微小間隔移動できるように構成されており、ブラケット115に取り付けられたステージ移動調整ねじ116によって所望の位置に設定した後、ボルトによってベースプレート111に固定される。テーブル113には図7に示すようにその一方の側面に沿って基板ガイド117が設けられる。基板ガイド117は切断する基板の側面を押し当てることによってY軸方向の位置を保持するものである。
【0033】
ブレイクユニット120はテーブル113より突出した基板23をブレイクするものである。この実施の形態では、コイルバネ121a,121bを含む支持軸122a,122bがベースプレート111上に垂直に植設されている。ブレイクユニット120は度当りスライドプレート123とブレイクプレート124を有しており、度当りスライドプレート123及びブレイクプレート124が支持軸122a,122bによってXY平面に平行に一定範囲で上下動自在に保持されている。度当りスライドプレート123は図10に斜視図を示すように、平板状の部材であって、左右に長方形状の保持部123a,123bが設けられ、後述する度当りスライダを保持部の側壁で案内しつつX軸方向に摺動自在に保持するものである。又その上部には平板状のブレイクプレート124が設けられ、ボルトによって度当りスライドプレート123に一体的に固定されている。度当りスライドプレート123とブレイクプレート124とは、Z軸方向(上下方向)にのみ微小間隔移動自在である。ブレイクプレート124は基板23をブレイクするもので、テーブル113の左側端面に対向する右側側面を上向き斜面としている。又支持軸122aの上部は切断レバー125の一端がピンにより回動自在に連結されている。切断レバー125は図8図9に示すようにY軸方向に平行に配置され、その中間に設けられたローラ126がブレイクプレート124に当接している。尚図7では切断レバーの図示を省略している。
【0034】
次に位置決め部130について説明する。位置決め部130は図10に示す度当りスライダ131及び基板度当り132を含んでいる。度当りスライダ131及び基板度当り132はボルトによって一体に固定され、全体としてT字状となっている。基板度当り132の長手方向の右側側面は基板23を接触させる面である。度当りスライダ131は度当りスライドプレート123上の一対の保持部123a,123bの側壁にガイドされてX軸方向にのみ摺動自在に保持される。度当りスライドプレート123の側方には、図7図8に示すように度当り調整ねじプレート133及び調整ねじ134が設けられ、調整ねじ134によって度当りスライダ131をX軸方向に移動させることができる。またX軸方向の位置はゲージ135によって確認できるように構成されている。
【0035】
次にクランプユニット140は切断する基板23の端部をテーブル113より突出させた状態で保持するものである。クランプユニット140はブレイクユニット120に取付けられた押さえブロック141と基板押さえ142によって構成される。押さえブロック141は図11に斜視図を示すように、平板をL字状に折り曲げた形状のブロック部141aと固定部141bとを有しており、固定部141bは2本のボルトによってブレイクプレート124の右側上面に固定される。基板押さえ142は細長い平板状の部材であって、Y軸方向に沿ってテーブルの端部に配置される。押さえブロック141は基板押さえ142を押さえシャフト143及びばね144によって上下動自在に保持している。このため切断レバー125を下方向に押し下げることによって、ブレイクプレート124と位置決め部130、クランプユニット140を一体的に上下動させることができる。更にベースプレート111上には、切断した基板を保持するための基板受け皿150が設けられる。
【0036】
更にこのテーブル113の上部には、図8に示すようにテーブル113上の基板の左側端部の状態を認識するためのモニタ部160が設けられる。モニタ部160はCCDカメラ161を有し、CCDカメラ161はスライド機構162によってY軸方向に移動自在とする。CCDカメラ161はテーブル113の左側端部における基板の位置を撮影するもので、撮影された画像は図示しないモニタによってユーザに表示される。尚図7図9ではモニタ部160の図示を省略している。
【0037】
次にこのブレイク装置を用いてあらかじめスクライブラインSLが多数平行に形成された基板を切断するときの動作について図12を用いて説明する。第2の実施の形態のブレイク装置100では、ブレイクプレート124はX軸方向には移動せず、テーブル113と基板度当り132はX軸方向に移動させることができる。まずテーブル113のX軸方向の位置を調整ねじ116によって設定し、ブレイクプレート124端部との間隔T2を設定する。次いで基板度当り132のX軸方向の位置決めを行う。すなわち、調整ねじ134を回転させることにより、度当りスライダ131と基板度当り132が度当りスライドプレート123上で−X軸方向に微小距離移動し、間隔T3を設定する。このときのテーブル113の端部との間隔はゲージ135で確認できる。テーブル端部とスクライブラインの突出量を第1の実施の形態と同様にT1とすると、次式が成り立つ。
T1=T3+T2−P
尚PはY軸方向に形成されたスクライブラインのX軸方向のピッチである。
【0038】
そしてテーブル113上に基板23を載置し、そのY軸方向の端部を基板ガイド117に押し付ける。又基板23の左側端部を基板度当り132の右側端部に当接させる。この状態で基板23を人手で固定しつつ、切断レバー125を押し下げてブレイクする。このとき押し下げる途中で基板押さえ142が基板23の端部のY軸方向の一辺(左端)に沿って当接し、更に切断レバー125を押し下げることによってばね121a,121bが収縮して基板23の端部を強く押圧して基板23を保持する。一方ブレイクプレート124は更に押し下げられるため、スクライブラインに沿って基板23をブレイクすることができる。基板23の切断片は基板受け皿150に落下する。この後、基板押さえ142が基板23を押し付けない位置まで切断レバー125を押し上げ、基板23を−X軸方向にずらせて同様にブレイクを行う。
【0039】
このように本発明では少なくともスクライブラインに沿って切断すべき基板の部分をテーブルより突出させ、テーブル上の部分を固定してブレイクしている。このため、スクライブラインの間隔にかかわらず、例えばこの間隔が5mm以下の細かい基板であっても、均一に力をかけることができるため、正確にスクライブラインに沿ってブレイクすることができる。
【0040】
尚第1,第2の実施の形態では、基板として低温焼成セラミックス基板について説明しているが、本発明の対象となる基板には、高温焼成セラミックス基板などのセラミックス基板、シリコン、サファイヤ、InP(インジウム)、GaN(窒化ガリウム)の基板、その他のガラスを除く種々の脆性材料基板が含まれる。
【0041】
第1の実施の形態において、位置決め部はテーブル上をスライドするスライダ31と固定部32によって構成しており、第2の実施の形態では基板度当り132により構成しているが、自動的に基板23をスライドさせるスライド機構としてもよい。又ブレイクユニットについても切断レバーを回動させてブレイクユニットを上下動させるようにしているが、シリンダやモータを用いて自動的に上下動させたり回動させるようにしてもよい。
【0042】
又第1,第2の実施の形態では、基板の突出位置を確認するためブレイク装置にモニタ部を設けているが、モニタ部を設けることなく上方より目視によって位置を確認するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明は脆性材料基板をブレイクするブレイク装置及びブレイク方法に関し、あらかじめスクライブされた脆性材料基板を正確に位置決めし、均一な力をかけてブレイクすることができるので、サイズの小さい基板のブレイクに好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0044】
10,100 ブレイク装置
20 ベース部
21,22 ベース
22,113 テーブル
23 基板
30,130 位置決め部
31 スライダ
32 固定部
117 基板ガイド
40,140 クランプユニット
41 押さえバー
42 押さえレバー
50,120 ブレイクユニット
51 ブレイク部
55,135 ゲージ
60,160 モニタ部
61,161 CCDカメラ
112 ステージベースプレート
123 度当りスライドプレート
124 ブレイクプレート
125 切断レバー
131 度当りスライダ
132 基板度当り
133 調整ねじプレート
134 調整ねじ
141 押さえブロック
142 基板押さえ
150 受け皿
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12