【文献】
Huawei,Problems of UE handover in the relaying network,3GPP TSG RAN WG3 #68,2010年 5月 1日,R3-101412,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg3_iu/TSGR3_68/Docs/R3-101412.zip
【文献】
LG Electronics Inc,Response to R3-101412,3GPP TSG-RAN WG3 Meeting #68,2010年 5月 7日,R3-101667,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg3_iu/TSGR3_68/Docs/R3-101667.zip
【文献】
3GPP TR 36.806 V9.0.0,3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA);Relay architectures for E-UTRA (LTE-Advanced)(Release 9),2010年 4月21日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/specs/archive/36_series/36.806/36806-900.zip
【文献】
Ericsson,X2 Connections Setup to Other Nodes,3GPP TSG-RAN WG3 AdHoc,2010年 6月23日,R3-101890,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg3_iu/TSGR3_AHGs/2010_06_Beijing/Docs/R3-101890.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記無線基地局(14)と後で通信するときに前記無線ネットワーク接続のタイプを選択するため、前記無線基地局(14)に関連して前記無線ネットワーク接続のタイプを記憶するステップ(1504)をさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記ハンドオーバー応答メッセージは、前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14、19)との間の前記無線ネットワーク接続のタイプを明示的に提示する、請求項1に記載の方法。
前記決定するステップは、前記ドナー無線基地局から受信した前記ハンドオーバー応答メッセージが前記X2APプロトコルを用いて送信された場合、X2AP接続が前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14)との間で確立されたと決定することを含む、請求項1に記載の方法。
前記決定するステップは、前記ドナー無線基地局から受信した前記ハンドオーバー応答メッセージが前記X2APプロトコルを用いて送信され、且つ、前記ハンドオーバー応答メッセージが、前記X2APプロトコルが前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14)との間で確立されていないことを示すハンドオーバー失敗原因を含む場合、X2AP接続が前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14)の間で確立されていないと決定することを含む、請求項1に記載の方法。
前記無線基地局(14)と後で通信するとき前記無線ネットワーク接続のタイプを選択するときに使用するために、前記無線基地局(14)に関連して前記無線ネットワーク接続のタイプを記憶するように構成されているメモリ回路(1640)をさらに備える、請求項6に記載の中継ノード。
前記ハンドオーバー応答メッセージは、前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14、19)との間の前記無線ネットワーク接続のタイプを明示的に提示する、請求項6に記載の中継ノード。
前記決定回路(1630)は、前記ドナー無線基地局から受信した前記ハンドオーバー応答メッセージが前記X2APプロトコルを用いて送信された場合、X2AP接続が前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14)との間で確立されたと決定するように構成されている、請求項6に記載の中継ノード。
前記決定回路(1630)は、前記ドナー無線基地局から受信した前記ハンドオーバー応答メッセージが前記X2APプロトコルを用いて送信され、且つ、前記ハンドオーバー応答メッセージが、前記X2APプロトコルが前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14)との間で確立されていないことを示すハンドオーバー失敗原因を含む場合、X2AP接続が前記ドナー無線基地局(12)と前記無線基地局(14)の間で確立されていないと決定するように構成されている、請求項6に記載の中継ノード。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、無線通信ネットワークの概略図である。本明細書における実施形態は、進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA)システムに基づいて検討され、このシステムは、広範に配備されたWCDMAシステムのロング・ターム・エボリューション(LTE)と一般に呼ばれるが、無線ネットワークエンティティ間で無線アクセスネットワーク間インターフェースおよび無線アクセスネットワーク内インターフェースを使用するどのような無線通信ネットワークにおいて実施されてもよい。無線アクセスネットワーク間インターフェースは、ピア・ツー・ピア・インターフェースと呼ばれることもあり、無線アクセスネットワーク内インターフェースは、無線通信ネットワークのコアネットワーク内で終端されるインターフェースと呼ばれることもある。しかし、図は、LTEネットワーク・アーキテクチャと、特に、LTEアドバンス・ネットワーク・アーキテクチャとに関連することになる。LTEの実施例では、X2は、X2アプリケーション・プロトコルによってシグナリングが定義された、無線基地局間のピア・ツー・ピア・インターフェースであり、S1またはS11は、S1アプリケーション・プロトコルによってシグナリングが定義された、無線基地局とコアネットワークとの間でコアネットワーク内で終端されるインターフェースである。無線通信ネットワークは、僅かに幾つかの考えられる実施を例に挙げると、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、LTEアドバンスト、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)広帯域符号分割多元アクセス(WCDMA)、移動体通信用グローバル・システム/GSMエボリューション用エンハンスド・データ・レート(GSM/EDGE)、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMax)、またはウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)などの無線技術を使用することがある。
【0019】
無線通信ネットワークのカバレッジを改善するために、たとえば、無線通信ネットワークにおける無線カバレッジホールなどをカバーする中継ノード10が設けられる。中継ノード10は、中継セル11を形成する地理的エリア一面に無線カバレッジを提供する。その結果、中継ノード10は、無線通信ネットワークの内部に改善された無線カバレッジを提供する。無線通信ネットワークは、個々の無線基地局がそれぞれのセル、すなわち、第1のセル13および第2のセル15を形成する少なくとも1つのそれぞれの地理的エリア一面に無線カバレッジを提供する第1の無線基地局12および第2の無線基地局14をさらに備える。中継ノード10は、第1の無線基地局12によってサービスを提供され、この第1の無線基地局がドナー無線基地局12と呼ばれる。
【0020】
ドナー無線基地局12は、ある種の無線ネットワーク接続を介して、たとえば、X2接続のようなピア・ツー・ピア接続を介して第2の無線基地局14に接続されることがある。ドナー無線基地局12は、第1のMME 16を備えるモビリティ・マネジメント・エンティティ(MME)プールのメンバでもよい。第2の無線基地局14は、第2のMME 17を備えるモビリティ・マネジメント・エンティティ(MME)のメンバでもよい。このようにして、ドナー無線基地局12は、第1のMME 16によって制御され、第2の無線基地局14は、第2のMME 17によって制御される。ドナー無線基地局12は、付加的にまたは代替的に、第1のMME 16または第2のMME 17を経由するS1またはS11接続のようなある種の無線ネットワーク接続を越えてコアネットワーク内で終端されるインターフェースを通じて、第2の無線基地局14に接続されることがある。ユーザ機器(UE)は、それぞれの無線基地局12、14によってセル内でサービスを提供され、それぞれの無線基地局12、14と通信している。ユーザ機器は、アップリンク(UL)伝送において無線インターフェースを越えて無線基地局にデータを伝送し、無線基地局は、ダウンリンク(DL)伝送においてユーザ機器にデータを伝送する。ユーザ機器18は、ある特定の地理的場所で無線基地局12に対して劣悪なチャネル条件を有しているが、中継ノード10によってサービスを提供される。
【0021】
「ユーザ機器」があらゆるワイヤレス端末、装置またはノード、たとえば、個人情報端末(PDA)、ラップトップ、携帯電話機、センサ、中継器、または、それぞれのセルの内部で通信する小型基地局でさえ意味する非限定的な用語であることは、当業者によって理解されるであろう。
【0022】
それぞれの無線基地局12、14は、たとえば、無線アクセス技術および使用される用語に依存して、たとえば、NodeB、進化型NodeB(eNB、eNodeB)、基地送受信機局、アクセス・ポイント基地局、基地局ルーター、または、それぞれの無線基地局12、14によってサービスを提供されるセル13、15の内部のユーザ機器と通信する能力がある他のネットワークユニットと呼ばれることもある。
【0023】
本明細書における実施形態は、中継ノード10がドナー無線基地局12と、無線基地局14と呼ばれることもある第2の無線基地局14との間の接続性を知らない状況に焦点を当てる。
【0024】
特に、本明細書における実施形態は、中継ノード10が無線ネットワーク接続とも呼ばれる接続性のタイプに関する情報を獲得する方法を明らかにする。中継ノード10は、ドナー無線基地局12からメッセージを受信し、このメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプを指示する。無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプは、無線ネットワーク接続のタイプに関連する。中継ノード10は、次に、メッセージ中で指示された無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプに基づいてドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプを決定する。中継ノード10は、中継ノード10の内部に第2の無線基地局14に関連して無線ネットワーク接続のタイプを記憶する。中継ノード10は、次に、第2の無線基地局14と後で通信するとき、無線ネットワーク接続のタイプを選択することがある。たとえば、中継ノード10が第2の無線基地局14へのユーザ機器18のハンドオーバー手順を後で実行するとき、中継ノード10は、獲得された情報を使用し、記憶されたタイプの無線ネットワーク接続に関連したアプリケーション・プロトコルのハンドオーバー要求を送信する。
【0025】
本明細書における一部の実施形態によれば、ドナー無線基地局12は、新しい明示的メッセージ、または、既存メッセージ中の新しい情報要素(IE)において無線ネットワーク接続、たとえば、第2の無線基地局14へのX2サポートに関して中継ノード10に通知することがある。これは、新しいメッセージおよび情報要素(IE)がこの特定のケースのためだけに定義されることを必要とすることがある。
【0026】
一部の実施形態によれば、ドナー無線基地局12は、第2の無線基地局14への無線ネットワーク接続のタイプを中継ノード10に暗黙的に通知する。たとえば、中継ノード10は、第2の無線基地局14の存在を検出し、アドレス・リカバリ・メッセージをドナー無線基地局12に送信する。ドナー無線基地局12は、X2接続が第2の無線基地局14に対し既にセットアップされていることを知っていることがあり、第2の無線基地局14の代わりに中継ノード10へのX2セットアップ要求メッセージを編成する。ドナー無線基地局12は、代替的に、第2の無線基地局14へのX2接続をセットアップすることがある。中継ノード10は、次に、X2セットアップ要求メッセージを受信し、X2メッセージであるメッセージのタイプに基づいて、中継ノード10は、X2接続が第2の無線基地局14に対して存在すると決定する。
【0027】
一部の実施形態によれば、中継ノード10は、第2の無線基地局14からX2ハンドオーバー要求を受信することにより通知され、これに基づいて、X2接続がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間にセットアップされていると決定することがある。
【0028】
一部の実施形態によれば、中継ノード10は、X2ハンドオーバー要求を第2の無線基地局14に送信し、第2の無線基地局14からドナー無線基地局12を介してX2ハンドオーバー承認またはS1APハンドオーバーコマンドのいずれかを受信することにより通知されることがある。中継ノード10は、代替的に、S1APハンドオーバー要求済をドナー無線基地局12に送信し、受信された応答中のアプリケーション・プロトコルのタイプに基づいて、将来の知識のため第2の無線基地局14に関連して無線ネットワーク接続のタイプを記憶することがある。
【0029】
このように、一部の実施形態では、中継ノード10が第2の無線基地局14へのシグナリング手段としてX2またはS1を使用しようとしているとき、X2接続性についての知識がドナー無線基地局12から中継ノード10によって獲得される。受信された応答のアプリケーション・プロトコルのタイプから、中継ノード10は、X2が確立されているか否かを決定することがある。このようにして、シグナリングは、実現し易くされ、新しいIEまたはメッセージを必要としない。
【0030】
図2は、無線通信ネットワークにおけるインターフェースを表すブロック図である。中継ノード10は、Unインターフェースを介してドナー無線基地局12のドナーセル13にワイヤレス接続され、ユーザ機器18は、Uuインターフェースを介して中継ノード10の中継セル11に接続されている。ドナー無線基地局12は、さらに中継ノード10をコアネットワーク、たとえば、進化型パケット・コア(EPC)に接続する。Uuインターフェースは、ユーザ機器18と中継ノード10との間の無線インターフェースである。Unインターフェースは、中継ノード10とドナー無線基地局12との間の無線インターフェースである。
【0031】
Unインターフェース接続は、インバンド接続でもよい。インバンド接続は、「無線基地局対中継ノード」接続がドナーセル13の内部の直接的な「無線基地局対UE」接続と同じ周波数帯域を共用することを意味する。Unインターフェース接続は、代替的に、アウトバンド接続でもよい。アウトバンド接続は、「無線基地局対中継ノード」接続が直接的な「無線基地局対UE」接続と同じ周波数帯域で動作しないことを意味する。
【0032】
前述のとおり、中継ノード10は、何らかの無線基地局として認識されることがある。たとえば、中継ノード10と他の無線基地局との間の接続X2およびS1は、部分的にUnを越えて確立される。それだけでなく、中継ノード10は、大抵の場合、サービングドナー無線基地局12によってサービスを提供されるユーザ機器として取り扱われる。たとえば、中継ノード10が設置されたとき、中継ノードは、UEアタッチ手順を用いてネットワークにアタッチする。最初に、無線リソース制御(RRC)接続性が確立されたとき、ドナー無線基地局12は、「ユーザ機器」が実際には中継ノード(RN)10であることをコアネットワークによって通知される。
【0033】
前述のとおり、中継ノード10は、ドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間の無線ネットワーク接続タイプがX2インターフェースとも呼ばれるピア・ツー・ピア・インターフェースであるか、または、S1インターフェースとも呼ばれるコアネットワークで終端するインターフェースであるかの情報を獲得する。無線ネットワーク接続のタイプは、次に、無線基地局14と後で通信するとき、タイプを選択するときに使用されるため中継ノード10で第2の無線基地局14に関連して記憶される。これは、後述される一部の実施形態に応じて実行される。
【0034】
図3は、LTEネットワークとして例示された無線通信ネットワークにおける方法の一部の実施形態の概略的なシグナリングスキーム図である。本実施例では、中継ノード10は、ある種のハンドオーバー要求を第2の無線基地局14に送信することにより、ドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプを通知されることがある。一部の実施形態では、中継ノード10は、X2インターフェースがドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間に確立されていると仮定して、第2の無線基地局14へのX2ハンドオーバー準備シグナリングを使用することを試みる。X2ハンドオーバー手順は、S1ハンドオーバー手順より効率的であるため、X2ハンドオーバー準備が使用されることもある。
【0035】
ステップ301:中継ノード10は、中継セル11内でサービスを提供されるユーザ機器18のX2アプリケーション・プロトコル(AP)ハンドオーバー(HO)要求をドナー無線基地局12に送信する。これは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0036】
ステップ302:X2が確立された場合、ハンドオーバープロセスが進行し、ドナー無線基地局12は、X2APハンドオーバー要求を第2の無線基地局14に転送する。
【0037】
ステップ303:第2の無線基地局14は、ユーザ機器18のハンドオーバーを受け入れ、X2APハンドオーバー要求承認(ACK)をドナー無線基地局12に送信する。
【0038】
ステップ304:ドナー無線基地局12は、次に、X2APハンドオーバー要求ACKを中継ノード10に転送する。これは、
図17のステップ1705の実施例である。このようにして、中継ノード10は、ハンドオーバー準備を承認し、X2が確立されたことを指定するX2APの応答を最終的に受信する。これは、中継ノード10がドナー無線基地局12からの応答のタイプからX2接続性の存在、すなわち、無線ネットワーク接続のタイプを学習することがあり、将来または後の使用のためこの接続性情報を記憶することを意味する。
【0039】
図4は、無線通信ネットワークにおける方法の一部の実施形態のシグナリングスキーム図を示す。同様に本実施例では、中継ノード10は、ある種のハンドオーバー要求を第2の無線基地局14に送信することにより、ドナー無線基地局12と第2の無線基地局12との間の無線ネットワーク接続のタイプを通知されることがある。
図4は、S1ハンドオーバーシグナリングに変換されたX2ハンドオーバー準備を示す。S1応答メッセージは、UEコンテキストまたは元のX2メッセージに関連する情報を含むことがあるので、中継ノード10は、X2手順とS1手順とを一体的に連結することがあり、すなわち、中継ノードは、S1メッセージがX2メッセージへの応答であることが分かる。この情報は、一時的なコンテキストもしくはトランザクションID、または、ユーザ機器18に関連する他の情報を含むことがある。
【0040】
ステップ401:中継ノード10は、たとえば、中継セル11内でサービスを提供されるユーザ機器18のX2APハンドオーバー(HO)要求をドナー無線基地局12に送信する。これは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0041】
ステップ402:X2が確立されていない場合、ドナー無線基地局12は、X2メッセージを対応するS1メッセージ、いわゆるS1APハンドオーバー要求済に変換し、このS1メッセージは、第1のMME 16に送信される。
【0042】
ステップ403:第1のMME 16は、S1APハンドオーバー要求を第2の無線基地局14に送信する。
【0043】
ステップ404:第2の無線基地局14は、ユーザ機器18のハンドオーバーを受け付け、S1APハンドオーバー要求承認を第1のMME 16に送信する。
【0044】
ステップ405:第1のMME 16は、S1メッセージ、いわゆるS1APハンドオーバーコマンド中で、ハンドオーバー試行の結果でドナー無線基地局12に応答することがある。
【0045】
ステップ406:ドナー無線基地局12は、S1APハンドオーバーコマンドを中継ノード10に転送する。これは、
図17のステップ1705の実施例である。応答は、S1APタイプとして定義されたタイプであるため、中継ノード10は、X2接続性が利用できないことを学習し、後または将来の使用のためこの情報を記憶する。
【0046】
これは、中継ノード10が隣接無線基地局へのX2接続性の存在を長時間に亘って徐々に学習し、記憶することになることを意味する。
【0047】
ハンドオーバー・メッセージを使用する全学習手順の一部の実施形態の概要が
図5に示される。
【0048】
ステップ501:中継ノード10は、ユーザ機器18から、第2の無線基地局14の第2のセル15へのハンドオーバーを指示する受信信号強度の測定報告を受信することがある。この測定報告は、RRC−UE測定報告によって表されることがある。
【0049】
ステップ502:中継ノード10は、第2の無線基地局14がドナー無線基地局12へのX2接続性を有することが分かること、第2の無線基地局14がドナー無線基地局12へのX2接続性を有しないことが分かること、または、第2の無線基地局14とドナー無線基地局12との間の無線ネットワーク接続タイプが分からないことがある。
【0050】
ステップ503:中継ノード10が第2の無線基地局14がドナー無線基地局12へのX2接続性を有しないことが分かるとき、中継ノード10は、ドナー無線基地局12を介してS1APハンドオーバー要求済を第2のMME 17に送信することがある。
【0051】
ステップ504:ステップ503の後、S1ハンドオーバー手順は、通常の方法で継続することがある。このようにして、通常のS1ハンドオーバーが行われる。
【0052】
ステップ505:中継ノード10が第2の無線基地局14がドナー無線基地局12へのX2接続性を有することが分かるとき、中継ノード10は、ユーザ機器18のX2APハンドオーバー要求をドナー無線基地局12に送信する。
【0053】
ステップ506:ステップ505の後、X2ハンドオーバー手順は、通常の方法で継続することがある。このようにして、通常のX2ハンドオーバーが行われる。
【0054】
ステップ507:中継ノード10が第2の無線基地局14がドナー無線基地局12へのX2接続性を有するか否かが分からないとき、中継ノード10は、本明細書における実施形態に応じて、ユーザ機器18のX2APハンドオーバー要求をドナー無線基地局12に送信することがある。これは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0055】
ステップ508:ドナー無線基地局12は、第2の無線基地局14とドナー無線基地局12との間の無線ネットワーク接続のタイプについての事前知識、すなわち、記憶された情報に基づいて、第2の無線基地局14とドナー無線基地局12との間のX2接続性が存在するか否かを決定する。
【0056】
ステップ509:ドナー無線基地局12がターゲット無線基地局14とも呼ばれることがある第2の無線基地局14へのX2接続性を有するとき、通常のX2ハンドオーバー手順が行われることになる。
【0057】
ステップ510:ステップ509の後、中継ノード10は、第2の無線基地局14へのX2が存在することを記憶することによりこの中継ノードのX2接続性情報を更新する。これは、
図15のステップ1504の実施例である。
【0058】
ステップ511:ドナー無線基地局12が第2の無線基地局14へのX2接続性を有しない場合、ドナー無縁基地局12は、ユーザ機器18のためのS1APハンドオーバー要求済を第1のMME 16に送信する。
【0059】
ステップ512:中継ノード10は、最終的に、ドナー無線基地局12を介して第1のMME 16からS1APハンドオーバーコマンドを受信する。これは、
図15のステップ1502の実施例である。
【0060】
ステップ513:ステップ512の後、次に、通常のS1ハンドオーバーが行われる。
【0061】
ステップ514:受信されたアプリケーション・プロトコルのタイプがS1APタイプであったとき、中継ノード10は、次に、第2の無線基地局14へのX2が存在しないことを記憶することにより中継ノードのX2接続性情報を更新する。第2の無線基地局は、ターゲット無線基地局と呼ばれることもある。これは、
図15のステップ1504の実施例である。
【0062】
このようにして、中継ノード10は、無線ネットワーク接続タイプを学習し、記憶し、その結果、将来または後の使用の際に性能を改善する。
【0063】
一部の実施形態では、中継ノード10は、関連するX2メッセージをX2接続性が未知である個々の隣接無線基地局14にシグナリングすることがある。X2が確立された場合、中継ノード10は、予想されるX2応答を受信することになる。しかし、X2が確立されない場合、ドナー無線基地局12は、X2接続性が見つからないことを指示する失敗または拒絶原因で中継ノード10に応答する。これらの手順は、X2メッセージがeNB構成更新メッセージであるとみなす
図6および
図7に例示されているが、他のX2メッセージが類似した形式で使用されることがある。
【0064】
図6は、X2APが使用される一部の実施形態によるX2プロービング方法を明らかにする。
【0065】
ステップ601:中継ノード10は、X2接続性が調べられる第2の無線基地局14をターゲットにしてX2AP eNB構成更新メッセージをドナー無線基地局12に送信する。これは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0066】
ステップ602:第2の無線基地局14は、X2AP eNB構成更新承認メッセージを送信する。これは、X2がドナー無線基地局12と他の第2の無線基地局14との間に確立されているケースである。第2の無線基地局14へのこのインターフェース接続は、次に、中継ノード10に記憶される。
【0067】
図7は、X2APが使用される一部の実施形態によるX2プロービング方法を明らかにする。
【0068】
ステップ701:中継ノード10は、X2接続性が調べられる第2の無線基地局14をターゲットにしてeNB構成更新メッセージをドナー無線基地局12に送信または伝送する。これは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0069】
ステップ702:ドナー無線基地局12は、eNB構成更新失敗メッセージを中継ノード10に送信する。これは、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間に確立されないケースであり、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間で見つからないという事実は、専用失敗原因、たとえば、「X2接続性が見つからない」にコード化されることがある。S1接続であると決定されたこの無線ネットワーク接続は、次に、第2の無線基地局14に関連して中継ノード10に記憶される。
【0070】
図8は、類似しているが、しかし、さらに代替的な実施形態を示し、この実施形態では、中継ノード10は、ハンドオーバーシグナリングのためS1を使用することを試み、ドナー無線基地局12の応答からX2サポートに関して学習する。X2が確立される一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、S1メッセージを対応する初期ハンドオーバーX2メッセージに変換することがあり、中継ノード10は、ドナー無線基地局12からのX2応答からX2サポートを学習することがある。X2応答メッセージは、UEコンテキストまたは元のS1メッセージに関連した情報を含むことがあるので、中継ノード10は、S1手順とX2手順とを一体的に連結することがあり、すなわち、中継ノードは、X2メッセージがS1メッセージへの応答であることが分かる。この情報は、一時的なコンテキストもしくはトランザクションID、または、ユーザ機器18に関連した他の情報を含むことがある。
【0071】
図8は、X2が確立されているが、中継ノード10がS1APを使用してハンドオーバー手順を開始した場合に、X2ハンドオーバーシグナリングへのS1ハンドオーバー準備を示す。
【0072】
ステップ801:中継ノード10は、S1APハンドオーバー要求済をドナー無線基地局12に送信する。これは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0073】
ステップ802:ドナー無線基地局12は、S1メッセージをX2メッセージに変換し、X2APハンドオーバー要求を第2の無線基地局14に送信する。
【0074】
ステップ803:第2の無線基地局14は、ハンドオーバー要求を承認してX2APハンドオーバー要求承認をドナー無線基地局12に送信する。
【0075】
ステップ804:ドナー無線基地局12は、次に、X2APハンドオーバー要求承認を中継ノード10に転送する。これは、
図17のステップ1705の実施例である。
【0076】
中継ノード10は、次に、受信されたX2メッセージに基づいて第2の無線基地局14へのX2が存在することを記憶する。
【0077】
図9は、無線通信ネットワークの概略を示す。無線通信ネットワークは、中継ノード10によってサービスを提供されるユーザ機器18を備える。中継ノード10は、X2接続およびS1接続でドナー無線基地局12に接続されている。ドナー無線基地局12は、X2接続で第2の無線基地局14に接続され、さらに第3の無線基地局19に隣接している。しかし、第3の無線基地局19へのX2接続は、存在しない。個々の無線基地局12、14、19は、それぞれのS1接続を越えて第1のMME 16に接続されている。
【0078】
LTEは、自動隣接関係(ANR)機能を特色とすることがあり、この機能では、ユーザ機器18は、物理セルID(PCI)、E−UTRANセル・グローバル識別子(ECGI)、ユーザ機器のサービング無線基地局、例示された実施例では、中継ノード10に達する発見されたセルのトラッキング・エリア(TA)のような一意セル識別情報を検出し、報告することがある。この機能は、その結果、UE ANRと呼ばれる。ドナー無線基地局12がサービスを提供されるユーザ機器18によって発見された近傍無線基地局、たとえば、第2の無線基地局14に関して通知されるとき、ドナー無線基地局は、X2APおよびS1APを使用してX2接続確立を開始することがある。ドナー無線基地局12は、接続をセットアップするために、発見された隣接無線基地局のトランスポート・ネットワーク層(TNL)インターネット・プロトコル(IP)アドレス、略してTNLアドレスを必要とする。TNLアドレスは、第1のMME 16およびバックを介して「コンフィギュレーション・トランスファ」メッセージを使用して隣接無線基地局に復元されることがある。これらの「コンフィギュレーション・トランスファ」メッセージは、自己組織化ネットワーク(SON)情報転送情報要素(IE)を含むことがある。SON情報転送IEは、隣接無線基地局、たとえば、第2の無線基地局14への途中にある両方の無線基地局の無線基地局IDを含むことがある。SON情報転送IEは、付加的または代替的に、元のドナー無線基地局12へ戻る途中にあるTNLアドレスを含むことがある。第2の無線基地局14のTNLアドレスを用いると、ドナー無線基地局12は、X2接続を確立することがあり、所定の場所でこの接続を用いると、ドナー無線基地局12および隣接する第2の無線基地局14は、無線基地局IDおよびサービス被提供セルに関する情報を交換することがある。
【0079】
中継ノード10のためのANR機能は、中継ノード10がこの中継ノードのサービングドナー無線基地局12のeNB IDを含むセル識別子を同報通信する場合、実現し易くされる。これは、隣接する第2の無線基地局14が中継ノード10を発見するとき、TNLアドレス・リカバリ手順は、中継ノード10のドナー無線基地局12のTNLアドレスを返送することになり、X2が隣接する第2の無線基地局14とドナー無線基地局12との間に確立されることになることを意味する。
【0080】
本明細書における一部の実施形態によれば、以下の4つのケースが考慮される。
1 中継ノード10は、UE ANRを介して、隣接無線基地局、たとえば、第2の無線基地局14または第3の無線基地局19を発見する。
a.X2は、隣接無線基地局と、第2の無線基地局14と、ドナー無線基地局12との間に確立される。
b.X2は、隣接無線基地局と、第3の無線基地局19と、ドナー無線基地局12との間に確立されない。
【0081】
2 隣接無線基地局14、19は、UE ANRを介して中継ノード10を発見する。
a.X2は、隣接無線基地局と、第2の無線基地局14と、ドナー無線基地局12との間に確立される。
b.X2は、隣接無線基地局と、第3の無線基地局19と、ドナー無線基地局12との間に確立されない。
【0082】
これらのケースは、
図9に示され、
図9では、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間に確立されているが、ドナー無線基地局12と第3の無線基地局19との間に確立されていない。中継ノード10は、第2の無線基地局14と第3の無線基地局19のいずれによってもサービスを提供されないセルと隣接関係がない。さらに、中継ノード10の無線基地局IDは、ドナー無線基地局12の無線基地局IDであると仮定する。無線基地局IDは、eNB IDと呼ばれることもある。中継ノード10が様々なケースにおいてそれぞれの隣接無線基地局14、19への無線ネットワーク接続のタイプをどのようにして獲得するかは、以下に例示される。
【0083】
図10は、X2が隣接する第2の無線基地局14とドナー無線基地局12との間に確立される前述のケース1a)の概略的な組み合わされたフローチャートおよびシグナリング図である。
【0084】
ステップ1001:中継ノード10は、ユーザ機器18からeNB IDを受信することによって、第2の無線基地局14によりサービスを提供されるセルを発見することがある。ユーザ機器18のUE ANR機能は、第2の無線基地局14のeNB ID(eNB_ID_eNB14)を見つけ、TNLアドレス・リカバリを開始する中継ノード10にこのeNB IDを提供する。
【0085】
ステップ1002:中継ノード10は、次に、SON情報転送IEを含むS1AP eNB構成転送メッセージをドナー無線基地局12に送信することがある。受信されたeNB IDは、第1のMME 16に転送され、さらに、TNLアドレスを復元するために第2の無線基地局14に転送されることが予定された、中継ノード10からのSON情報転送IEにおいて使用される。このステップは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0086】
ステップ1003:しかし、ドナー無線基地局12は、第2の無線基地局14へのX2が確立されているので、TNLアドレス・リカバリ手順が終了されるかもしれない、という判断を下すことがある。その代わりに、ドナー無線基地局12は、第2の無線基地局14に代わって、第2の無線基地局14の全詳細を含むX2AP X2セットアップ要求メッセージをコンパイルする。一見したところ、X2AP X2セットアップ要求メッセージは、第2の無線基地局14自体から発生し、グローバルeNB IDは、第2の無線基地局14のeNB IDであるように思われる。ドナー無線基地局12と中継ノード10との間のX2接続は、影響されないことに注意されたし。ドナー無線基地局12は、次に、第2の無線基地局14に代わって、第2の無線基地局14のグローバルeNB IDを指示するX2AP X2セットアップ要求をシグナリングし、そして、ドナー無線基地局12と中継ノード10との間の既存のX2接続を使用して情報を交換する唯一の手段である。
【0087】
代替的に、ドナー無線基地局12は、第2の無線基地局14に代わって、中継ノード10へのX2AP eNB構成更新メッセージをコンパイルすることがある。しかし、中継ノード10は、サービス被提供セル情報IE中のECGIからeNB IDの観点でメッセージ起点を明らかにする必要があるので、これは、あまり直観的ではない。これらのX2AP eNB構成更新メッセージは、X2が少なくとも後の段階で確立される場合、コンパイルされることもある。
【0088】
これらの実施形態は、以下の2つの実施形態を含めて、既存のシグナリングを使用することがある。
【0089】
ドナー無線基地局12は、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間で利用可能である場合、中継ノード10によって第2の無線基地局14のeNB IDを指示するS1APを介する開始後のTNLアドレス・リカバリを終了させることがある。ドナー無線基地局12は、代替的または付加的に、中継ノード10によって開始された第2の無線基地局14へのTNLアドレス・リカバリに関する情報を記憶することがある。さらに、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間で利用可能である場合、または、利用可能になる場合、ドナー無線基地局12は、第2の無線基地局14に代わって、第2の無線基地局14に関する全詳細を含めて、中継ノード10へのX2AP X2セットアップ要求またはX2AP eNB構成更新をコンパイルすることがある。
【0090】
中継ノード10は、第2の無線基地局14に代わって、ドナー無線基地局12によって送信されたX2メッセージを受信し次第、ドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間のX2利用可能性を明らかにする。
【0091】
一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、第2の無線基地局14のTNLアドレスを含めて、中継ノード10へのMME構成転送メッセージ中のSON情報転送IEをコンパイルすることがある。このステップは、
図17のステップ1705の実施例である。
【0092】
ステップ1004:中継ノード10は、X2AP X2セットアップ応答をドナー無線基地局12に送信することより、受信されたX2セットアップに応答する。
【0093】
中継ノード10は、このようにして、X2接続がセットアップされる実施例では、受信されたアプリケーション・プロトコルのタイプに基づいて、ドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間で、無線接続のタイプを獲得する。中継ノード10は、第2の無線基地局14と後で通信するときに、X2ベースの通信を選択するためこの情報を記憶する。
【0094】
このように、一部の実施形態では、X2接続性についての知識は、第2の無線基地局14に代わって送信されたX2メッセージによりドナー無線基地局12から中継ノード10によって獲得される。これは、X2メッセージがドナー無線基地局12によってコンパイルされているが、X2メッセージが第2の無線基地局14から発生しているように、第2の無線基地局14からの情報を含むことを意味する。
【0095】
図11は、X2が第3の無線基地局19とドナー無線基地局12との間に確立されない前述のケース1b)の概略的な組み合わされたフローチャートおよびシグナリング図である。
【0096】
ステップ1101:UE ANR機能は、
図10のステップ1001に記載されているように第3の無線基地局19のeNB ID(eNB_ID_eNB19)を提供することがある。
【0097】
ステップ1102:中継ノード10は、次に、SON情報転送IEを含むS1AP eNB構成転送メッセージをドナー無線基地局12に送信することがある。受信されたeNB IDは、第1のMME 16に転送され、さらに、TNLアドレスを復元するために、第3の無線基地局19に転送されることが予定された中継ノード10からのSON情報転送IEで使用される。このステップは、
図15のステップ1501の実施例である。
【0098】
ステップ1103:ドナー無線基地局12は、次に、S1AP eNB構成転送メッセージを第1のMME 16に転送することがある。
【0099】
ステップ1104:第1のMME 16は、次に、第3の無線基地局19のTNLアドレスを復元するために、S1AP MME構成転送メッセージを第3の無縁基地局19に伝送することがある。指示されたソース無線基地局は、中継ノード10のeNB IDに等しいので、既にドナー無線基地局12のeNB IDである。
【0100】
ステップ1105:第3の無線基地局19は、第1のMME 16へのS1AP eNB構成転送メッセージにおいてこれのTNLアドレスで応答することがある。
【0101】
ステップ1106:第1のMME 16は、次に、S1AP MME構成転送メッセージをドナー無線基地局12に送信する。
【0102】
ステップ1107:ドナー無線基地局12および第3の無線基地局19は、次に、X2 TNL確立を開始することがある。
【0103】
ステップ1108:X2 TNL確立が成功した場合、ドナー無線基地局12および隣接する第3の無線基地局19は、X2AP X2セットアップ要求/応答を使用して情報を交換する。最初に、ドナー無線基地局12は、X2AP X2セットアップ要求を第3の無線基地局19に送信する。
【0104】
ステップ1109:次に、第3の無線基地局19は、X2AP X2セットアップ応答を送信することにより要求に応答することがある。
【0105】
ステップ1110:第3の無線基地局19とドナー無線基地局12との間のX2を越える直接的な通信では、送信側の無線基地局、たとえば、第3の無線基地局19は、識別のためこれのグローバルeNB IDをメッセージ中に入れる。このステップでは、ドナー無線基地局12は、第3の無線基地局19に代わって、X2AP X2セットアップ要求メッセージをコンパイルすることがあり、これは、ドナー無線基地局12が第3の無線基地局19のグローバルeNB IDを入れ、これを中継ノード10に送信することを意味する。このメッセージは、あたかもこのメッセージが第3の基地局19から発生したかのような情報を含む。このメッセージは、トラッキング・エリア・コード(TAC)および伝送パラメータと、隣接情報と、グローバル一意(GU)グループIDとをさらに含むことがある。一見したところ、X2AP X2セットアップ要求メッセージは、第3の無線基地局19自体から発生したかのように思われる。これは、X2利用可能性を第3の無線基地局19に明らかにするために中継ノード10によって使用される。
【0106】
代替案として、ドナー無線基地局12は、X2利用可能性について通知するために第3の無線基地局19から中継ノード10にX2AP X2セットアップ応答を転送する。しかし、これは、これらの手順がマクロ無線基地局間で使用される方法とはあまり一貫していない。
【0107】
このステップは、
図17のステップ1705の実施例である。
【0108】
ステップ1111:中継ノード10は、X2AP X2セットアップ応答をドナー無線基地局12に送信する。中継ノード10は、X2がドナー無線基地局12と第3の無線基地局19との間にセットアップされたという情報をさらに記憶する。
【0109】
このようにして、中継ノード10は、X2 TNL確立を待機する間に、または、X2 TNL確立が失敗した場合に、第3の無線基地局19にシグナリングするためにS1を使用する。この代替案は、既存のシグナリングを使用して解決されることがあり、ここで、ドナー無線基地局12は、中継ノード10によって開始された、第2または第3の無線基地局のような隣接無線基地局へのTNLアドレス・リカバリに関する情報を記憶する。ドナー無線基地局12は、次に、X2がドナー無線基地局12と隣接無線基地局との間で利用可能である場合、または、利用可能になるとき、隣接無線基地局に代わって、隣接無線基地局に関する全詳細を含んで、中継ノード10へのX2AP X2セットアップ要求またはX2AP eNB構成更新メッセージをコンパイルする。
【0110】
中継ノード10は、このようにして、隣接無線基地局に代わってドナー無線基地局によって送信されたX2メッセージを受信し次第、ドナー無線基地局12と隣接無線基地局との間のX2利用可能性を明らかにする。
【0111】
一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、隣接無線基地局のTNLアドレスを含んで、MME構成転送メッセージを中継ノード10に転送することがある。これは、中継ノード10によってX2がドナー無線基地局12と第3の無線基地局19との間に確立されていることを確認する別の手段としてみなされることがあり得る。これは、中継ノード10によってTNLアドレス・リカバリが成功したことの確認としてみなされることもあり得る。MME構成転送メッセージは、S1を介して、すなわち、従来的に第1のMME 16を介して、第3の無線基地局19からの情報、たとえば、ソースeNB−ID、X2 TNL構成情報をドナー無線基地局12に転送するため使用されることがある。中継ノード10は、この中継ノードのセルの情報に関して学習するためにこの情報を使用することがある。これは、S1を越えて隣接情報を送信する方法である。
【0112】
図12は、ケース2aに記載されるように、第2の無線基地局14から発生し、そして、ドナー無線基地局12によって中継ノード10に転送された着信するハンドオーバー要求を介してX2接続性の知識が獲得される方法の概略図である。
【0113】
ステップ1201:隣接無線基地局、たとえば、第2の無線基地局14は、UE ANRを介して中継ノード10を発見することがある。たとえば、第2の無線基地局14によってサービスを提供される別のユーザ機器は、中継セル11の信号強度測定値を報告する。
【0114】
ステップ1202:X2は、第2の無線基地局14とドナー無線基地局12との間に確立され、このケースでは、ドナー無線基地局12は、中継ノード10の始動時に、X2AP eNB構成更新メッセージを介して、またはX2が確立されたときに、X2AP X2セットアップ要求を介して、中継ノード10とこの中継ノードのサービス被提供セルとに関して第2の無線基地局14に既に通知している。その結果、第2の無線基地局14が中継ノード10によってサービスを提供される中継セル11を発見したとき、第2の無線基地局は、X2APハンドオーバー要求をドナー無線基地局12に送信することにより、ハンドオーバー準備を直ちに開始することがある。
【0115】
ステップ1203:X2APハンドオーバー要求は、ターゲットセルECGIを含むことがあり、これから、ドナー無線基地局12は、発見されたセルが中継ノード10によってサービスを提供されていると判断を下すことがあり、そして、X2APハンドオーバー要求を中継ノード10に転送する。これは、
図17のステップ1705の実施例である。
【0116】
本明細書における実施形態によれば、中継ノード10は、第2の無線基地局14を認識し、さらに、ハンドオーバー要求のタイプに基づいて、無線ネットワーク接続のタイプ、たとえば、X2利用可能性を認識する。中継ノード10は、付加的に、第2の無線基地局14に関連してこの情報を記憶する。
【0117】
ステップ1204:中継ノード10は、次に、X2APハンドオーバー要求承認をドナー無線基地局12に伝送することがある。
【0118】
ステップ1205:ドナー無線基地局12は、次に、X2APハンドオーバー要求承認を第2の無線基地局14に転送する。
【0119】
この代替案は、既存のシグナリングおよびノード挙動によって取り扱われることがある。
【0120】
図13は、ケース2bに記載されるように、X2が隣接無線基地局、たとえば、第3の無線基地局19と、ドナー無線基地局12との間に確立されない一部の実施形態の概略図である。
【0121】
このケースは、X2確立ステップを含む点を除いて、X2が確立されたケースと本質的に類似している。
【0122】
ステップ1301:隣接無線基地局、たとえば、第3の無線基地局19は、UE ANRを介して中継ノード10を発見する。たとえば、第3の無線基地局19によってサービスを提供される別のユーザ機器は、中継セル11の信号強度測定値を報告する。
【0123】
ステップ1302:X2が確立されていないので、第3の無線基地局19は、中継ノード10のeNB IDがドナー無線基地局12のためのeNB IDと同じであるため、ドナー無線基地局12に向かうS1を介してTNLアドレス・リカバリを開始する。このようにして、第3の無線基地局19は、S1 eNB構成転送メッセージを第1のMME 16に送信する。
【0124】
ステップ1303:第1のMME 16は、S1AP MME構成転送メッセージをドナー無線基地局12に送信する。
【0125】
ステップ1304:ドナー無線基地局12は、S1AP eNB構成転送メッセージを第1のMME 16に送信する。
【0126】
ステップ1305:第1のMME 16は、S1 MME構成転送メッセージを第3の無線基地局19に送信する。
【0127】
ステップ1306:ドナー無線基地局12および第3の無線基地局19は、次に、TNL確立プロセスを開始し、実行する。
【0128】
ステップ1307:最終的に、第3の無線基地局19とドナー無線基地局12との間のX2 TNL確立が完了したとき、サービス被提供セル情報は、X2AP、X2セットアップ要求/応答を使用して、無線基地局19、12の間で共用される。このようにして、第3の無線基地局19は、X2セットアップ要求をドナー無線基地局12に送信する。
【0129】
ステップ1308:ドナー無線基地局12は、X2セットアップ応答を第3の無線基地局19に送信することにより応答する。
【0130】
ステップ1309:X2が既に確立されていたケースと同様に、中継ノード10は、第3の無線基地局19がX2APを介してハンドオーバー準備を開始するまで、X2利用可能性に関して通知されない。第3の無線基地局19は、このようにして、X2ハンドオーバー要求をドナー無線基地局12に送信する。
【0131】
ステップ1310:ドナー無線基地局12は、次に、X2APハンドオーバー要求を中継ノード10に転送する。これは、
図17のステップ1705の実施例である。
【0132】
中継ノード10は、次に、受信されたメッセージに基づいて無線ネットワーク接続タイプを明らかにし、第3の無線基地局19の識別情報に関連してタイプを記憶する。
【0133】
ステップ1311:中継ノード10は、X2APハンドオーバー要求承認をドナー無線基地局12に送信する。
【0134】
ステップ1312:ドナー無線基地局12は、次に、X2APハンドオーバー要求承認を第3の無線基地局19に転送する。
【0135】
X2確立が禁止されるか、または、失敗する場合、S1シグナリングが代わりに使用される。この代替案は、このように、既存のシグナリングおよび挙動によって取り扱われることもある。このようにして、中継ノード10は、ドナー無線基地局によって転送された、着信するX2ハンドオーバー要求からX2利用可能性を明らかにすることがある。
【0136】
図14は、X2が制御されるか、または、故障に起因して、ドナー無線基地局と第2の無線基地局14のような隣接eNBとの間で切断される実施形態を概略的に示す。
【0137】
ステップ1401:ドナー無線基地局12と第2の無線基地局14との間のX2接続が切断される。
【0138】
ステップ1402:中継ノード10は、切断に関してドナー無線基地局12によって通知される必要があることがある。一実施例は、ドナー無線基地局12が第2の無線基地局14に代わって、X2APリセットメッセージをコンパイルし、X2APリセット要求メッセージを中継ノード10に送信することである。このステップは、
図17のステップ1705の実施例である。
【0139】
このようにして、中継ノード10は、アプリケーション・プロトコルのタイプと、その結果、無線ネットワーク接続のタイプとに関して通知される。中継ノード10は、第2の基地局14へのX2がもはや存在しないことを記憶する。これは、隣接無線基地局へのX2利用不可能性を明らかにするために中継ノード10によって使用されることがある。
【0140】
ステップ1403:中継ノード10は、X2APリセット応答を第2の無線基地局14に送信することがある。
【0141】
一部の一般的な実施形態によるドナー無線基地局12と前述の第2の無線基地局14と呼ばれる無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプに関する情報を獲得する中継ノード10における方法ステップが以下で
図15に表されたフローチャートを参照して説明される。これらのステップは、後述の順序で行われる必要はなく、適当な順序で行われればよい。中継ノード10およびドナー無線基地局12は、無線通信ネットワークに含まれ、ドナー無線基地局12は、中継ノード10にサービスを提供する。
【0142】
ステップ1501:破線によって指示されるような一部の実施形態では、中継ノード10は、ドナー無線基地局12を越えて無線基地局14に無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプの通信メッセージを伝送することによって無線基地局14への無線アクセスネットワーク通信を開始することがある。受信されたメッセージ、すなわち、応答は、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプ、たとえば、X2AP、または、第2のタイプ、たとえば、S1APを指示している。
【0143】
一部の実施形態では、通信メッセージは、S1構成ANRメッセージのような無線基地局14によってサービスを提供される被検出セルのアドレス・リカバリのための情報を備える。一部の実施形態では、測定報告は、中継ノード10によって制御される無線通信ネットワークのセル内のユーザ機器18から受信される。測定報告は、無線基地局14の被検出セルのセル識別情報を指示することがある。たとえば、ユーザ機器18は、被検出セル、たとえば、ブロードキャストチャネルにおいて検出されるセル識別情報を検出するANR機能性を備えることがある。
【0144】
一部の実施形態では、通信メッセージは、無線基地局14の被検出セルへの第1のタイプの無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのハンドオーバー要求メッセージ、たとえば、X2またはS1ハンドオーバー要求を含むことがある。
【0145】
ステップ1502:中継ノード10は、ドナー無線基地局12からメッセージを受信する。このメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプ、たとえば、第1のタイプまたは第2のタイプを指示し、このタイプは、ドナー無線基地局12と無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプに関連している。
【0146】
通信メッセージがアドレス・リカバリのための情報を含むことがある一部の実施形態では、受信されたメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプまたは第2のタイプ、たとえば、X2セットアップまたはS1セットアップのセットアップ要求を含むことがある。
【0147】
ハンドオーバー要求が送信された一部の実施形態では、受信されたメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプまたは第2のタイプ、たとえば、X2もしくはS1コマンドまたは確認済を指示するハンドオーバー確認を含む。
【0148】
一部の実施形態では、受信されたメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプを指示するハンドオーバー要求、たとえば、S1またはX2ハンドオーバー要求を含むことがある。
【0149】
一部の実施形態では、受信されたメッセージは、ドナー無線基地局12と無線基地局14、19との間の無線ネットワーク接続のタイプを明示的に提示する。たとえば、ドナー無線基地局12は、新しい明示的なメッセージまたは既存のメッセージ中の新しい情報要素(IE)において無線基地局14へのX2サポートに関して中継ノード10に通知することがある。
【0150】
一部の実施形態では、受信されたメッセージは、無線通信ネットワークの無線アクセスネットワークにおけるピア・ツー・ピア接続を指示するアプリケーション・プロトコル・メッセージによって表されることがある。受信されたメッセージは、代替的に、無線通信ネットワークのコアネットワークにおいて終端される接続を指示するアプリケーション・プロトコル・メッセージによって表されることがある。
【0151】
ステップ1503:中継ノード10は、メッセージ中で指示された無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプに基づいて無線ネットワーク接続のタイプを決定する。
【0152】
受信されたメッセージがハンドオーバー要求を含む一部の実施形態では、中継ノード10は、ハンドオーバー要求中で指示されたタイプに基づいて無線ネットワーク接続のタイプを決定する。
【0153】
ステップ1504:中継ノード10は、無線基地局14と後で通信するとき、無線ネットワーク接続のタイプを選択するため、無線基地局14に関連して無線ネットワーク接続のタイプを記憶する。
【0154】
一部の実施形態では、受信されたメッセージ中で指示された無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプは、X2アプリケーション・プロトコル・メッセージまたはS1アプリケーション・プロトコル・メッセージであり、無線ネットワーク接続の決定されたタイプは、X2アプリケーション・プロトコル接続またはS1アプリケーション・プロトコル接続である。
【0155】
本明細書における一部の実施形態は、ドナー無線基地局12が隣接無線基地局へのX2接続性を有しているかどうかについての情報を獲得する方法を明らかにすることが理解されるであろう。ドナー無線基地局12と別の無線基地局との間のX2サポートは、一部の実施形態では、新しい専用シグナリングおよび新しい専用情報要素を定義することなく、中継ノード10によって明らかにされることがある。ドナー無線基地局12が隣接無線基地局に代わって中継ノード10に送信されたX2メッセージをコンパイルすることがあることは、通常の無線基地局の挙動と比較して中継ノード10の挙動に殆ど変更がないことを意味する。
【0156】
一部の代替的な実施形態では、中継ノード10は、ドナー無線基地局12がX2セットアップ手順においてX2接続性を有している無線基地局がどれであるかに関する情報を獲得することがある。この手順では、個々の無線基地局は、X2セットアップ要求メッセージまたはX2セットアップ応答メッセージの中で、個々の無線基地局によってどのセルがサービスを提供されているかに関する情報、すなわち、サービス被提供セル情報を提供する。中継ノードおよびドナー無線基地局のケースでは、ドナー無線基地局12がドナー無線基地局12によってサービスを提供されるセルがどれであるかに関する情報をこのIEにおいて提供するだけでなく、ドナー無線基地局12がX2接続性を有している無線基地局によってサービスを提供されるすべてのセルに関する情報を提供することも可能となるであろう。中継ノード10は、次に、中継ノード10がどの無線基地局およびセルにX2手順を使用することができるかを決定するためにこの情報を使用することができる。
【0157】
より多くのX2接続性隣接局がその後にドナー無線基地局12に追加されるか、または、除去される場合、ドナー無線基地局12は、中継ノード10へのeNB構成更新済を使用し、ドナー無線基地局リストによって指示されたサービス被提供セル上の対応するセルを追加または除去することがある。
【0158】
前述の一部の実施形態では、中継ノード10は、ドナー無線基地局12がX2接続されていないセルのためのX2接続性を確立しようとするために、X2セットアップ手順または可能なeNB構成更新手順を開始することが可能である。このセットアップのための1つの可能な誘因は、中継ノード10によってドナー無線基地局12が現在のところX2接続を有していない新しい隣接セルを検出する場合であろう。X2セットアップ要求は、この場合、「新しいセル」にサービスを提供する第2の無線基地局14に向けられることになるが、ドナー無線基地局12によって依然として遮断され、ドナー無線基地局12がX2接続を有していない第2の無線基地局14へのX2セットアップを開始することを可能にさせることがある。ドナー無線基地局12がX2セットアップを完了すると、中継ノード10は、本明細書において概説された手段のいずれかを使用して新しいX2接続に関して通知されることがある。
【0159】
前述の解決策の別の変形は、中継ノード10がX2シグナリングを介して別の無線基地局に連絡しようとしていることを学習することに基づいてドナー無線基地局12が当該第2の無線基地局14へのX2接続を確立しようとすることに決定することである。X2接続は、直接的に中継ノード10からのX2シグナリングを取り扱うために十分に高速に確立されることがあり得るか、または、X2接続は、将来の使用のため確立されることがある。
【0160】
このようにして、ドナー無線基地局12と、第2の無線基地局14のような別の無線基地局との間のX2サポートは、新しい専用シグナリングおよび新しい専用情報要素を定義することなく、中継ノード10によって明らかにされることがある。これは、ハンドオーバー手順を実現し易くする。
【0161】
前述のとおり、本明細書において、中継ノード10にサービスを提供するドナー無線基地局12を介して中継ノード10と第2の無線基地局14との間でシグナリングを開始する中継ノード10における方法がさらに明らかにされている。中継ノード10は、ドナー無線基地局12におけるX2確立情報に基づいて、ドナー無線基地局12から、X2が確立されたか否かを明らかにする応答を受信する。シグナリングの開始は、中継ノード10からドナー無線基地局12へのX2シグナリング、または、中継ノード10からドナー無線基地局12へのS1シグナリングを含むことがある。
【0162】
ドナー無線基地局12から中継ノード10に受信された応答は、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14のような他の無線基地局との間に確立されている場合、X2を介することがある。ドナー無線基地局12から中継ノード10に受信された応答は、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14のような他の無線基地局との間に確立されていない場合、X2を介することがあり、X2メッセージは、次に、X2がドナー無線基地局12と第2の無線基地局14のような他の無線基地局との間に確立されていないことを通知する拒絶または失敗原因を含むことがある。
【0163】
ドナー無線基地局12から中継ノード10に受信された応答は、X2が確立されていない場合、S1を介することがある。受信された応答は、次に、特定のセルへのX2接続性が存在するか否かについてのeNB IEによってサービスを提供されるセル内の明示的な情報を含むことがある。
【0164】
ドナー無線基地局12において、X2メッセージは、対応するS1メッセージに変換されることがあり、このS1メッセージが第2の無線基地局14に送信される。
【0165】
前述のステップを実行するために、中継ノード10が提供される。
図16は、ドナー無線基地局12と無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプに関する情報を獲得する中継ノード10を表すブロック図である。中継ノード10は、無線通信ネットワークに含まれるように配置され、ドナー無線基地局12によってサービスを提供されるように配置されている。
【0166】
中継ノード10は、ドナー無線基地局12からメッセージを受信するために構成されている受信機(RX)1620を備え、このメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプを指示している。無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプは、ドナー無線基地局12と無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプに関連している。受信されたメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプを指示するハンドオーバー要求を含むことがある。受信されたメッセージは、ドナー無線基地局12と無線基地局14、19との間の無線ネットワーク接続のタイプを明示的に提示する。受信されたメッセージは、無線通信ネットワークの無線アクセスネットワークにおけるピア・ツー・ピア接続を指示するアプリケーション・プロトコル・メッセージによって表現されることがある。受信されたメッセージは、代替的に、無線通信ネットワークのコアネットワークにおいて終端される接続を指示するアプリケーション・プロトコル・メッセージによって表現されることがある。
【0167】
中継ノードは、メッセージ中で指示されたネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプに基づいて無線ネットワーク接続のタイプを決定するために構成された決定回路1630をさらに備える。受信されたメッセージがハンドオーバー要求を含む一部の実施形態では、決定回路は、ハンドオーバー要求中で指示されたタイプに基づいて無線ネットワーク接続のタイプを決定するために構成されることがある。
【0168】
さらに、中継ノード10は、無線基地局14と後で通信するとき無線ネットワーク接続のタイプを選択するときに使用されるように無線基地局14に関連して無線ネットワーク接続のタイプを記憶するために構成されたメモリ回路1640を備える。メモリ回路は、中継ノード10上で実行されているときに本明細書における方法を実行するため、セルID、接続性、モビリティパラメータ、および/または、アプリケーションを記憶するためにさらに使用されることがある。
【0169】
ドナー無線基地局12と無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプに関する情報を獲得する本明細書における実施形態は、本明細書における実施形態の機能および/または方法ステップを実行するコンピュータ・プログラム・コードと一体となって、
図16に表された中継ノード10内の処理回路1650のような1つ以上のプロセッサを通じて実施されることがある。前述のプログラム・コードは、たとえば、中継ノード10にロードされているときに本解決策を実行するコンピュータ・プログラム・コードを搬送するデータ担体の形式で、コンピュータ・プログラム・プロダクトとしてさらに提供されることがある。1つのこのような担体は、CD ROMディスクの形式でもよい。しかし、メモリスティックのような他のデータ担体を用いて実現可能である。コンピュータ・プログラム・コードは、さらに、純粋なプログラム・コードとしてサーバ上に設けられることがあり、かつ、中継ノード10にダウンロードされることがある。
【0170】
処理回路1650は、送受信機(TX)1660を介して、ドナー無線基地局12を越えて、第1のタイプの無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの通信メッセージを無線基地局14に伝送することにより、無線基地局14への無線アクセスネットワーク通信を開始するためにさらに構成されることがある。受信されたメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプまたは第2のタイプを指示している。
【0171】
一部の実施形態では、通信メッセージは、無線基地局14によってサービスを提供される被検出セルのアドレス・リカバリのための情報を含むことがあり、受信されたメッセージは、次に、第1のタイプまたは第2のタイプの無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのセットアップ要求を含むことがある。
【0172】
一部の実施形態では、通信メッセージは、無線基地局14の被検出セルへの無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプのハンドオーバー要求メッセージを含むことがある。受信されたメッセージは、次に、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプまたは第2のタイプ、たとえば、X2もしくはS1コマンドまたは確認済を指示するハンドオーバー確認を含むことがある。
【0173】
一部の実施形態では、測定報告は、中継ノード10によって制御される無線通信ネットワークのセル内のユーザ機器18から受信回路1670を介して受信される。この測定報告は、無線基地局14の被検出セルのセル識別情報を指示することがある。
【0174】
一部の実施形態では、受信されたメッセージ中で指示された無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのタイプは、X2アプリケーション・プロトコル・メッセージまたはS1アプリケーション・プロトコル・メッセージであり、無線ネットワーク接続の決定されたタイプは、X2アプリケーション・プロトコル接続またはS1アプリケーション・プロトコル接続である。
【0175】
一部の一般的な実施形態によるドナー無線基地局12と無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプに関して中継ノード10に通知するドナー無線基地局12における方法ステップが以下で
図17に表されたフローチャートを参照して説明される。これらのステップは、後述の順序で行われる必要はなく、適当な順序で行われればよい。中継ノード10およびドナー無線基地局12は、無線通信ネットワークに含まれ、ドナー無線基地局12は、中継ノード10にサービスを提供する。
【0176】
ステップ1701:ドナー無線基地局12は、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプのプロトコル・メッセージ、たとえば、X2APハンドオーバー要求もしくはS1 eNB構成転送メッセージを中継ノード(10)から、または、たとえば、X2APハンドオーバー要求もしくはS1AP MME構成転送メッセージを無線基地局(14)から受信する。
【0177】
ステップ1702:破線によって指示されるような一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、無線通信ネットワークの無線アクセスネットワーク内のピア・ツー・ピア(P2P)接続がドナー無線基地局12と無線基地局14との間にセットアップされているか否かを決定することがある。
【0178】
ステップ1703:破線によって指示されるような一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、このようなピア・ツー・ピア接続がセットアップされたとき、ピア・ツー・ピア接続を越えてハンドオーバー手順を実行することがある。ドナー無線基地局12は、次に、以下のステップで、ハンドオーバー確認を中継ノード10に伝送することがある。ハンドオーバー確認は、ピア・ツー・ピア・アプリケーション・プロトコルのタイプを指示する。
【0179】
ステップ1704:破線によって指示されるような一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、このようなピア・ツー・ピア接続がセットアップされていないとき、無線通信ネットワークのコアネットワーク内で終端された接続を越えてハンドオーバー手順を開始することがある。ドナー無線基地局は、次に、以下のステップで、ハンドオーバー確認としてハンドオーバーコマンドを伝送することがある。ハンドオーバー確認は、コアネットワーク内で終端された接続のアプリケーション・プロトコルのタイプを指示する。
【0180】
代替的に、このようなピア・ツー・ピア接続が存在しないとき、ドナー無線基地局12は、モビリティ・マネジメント・エンティティ16への無線通信ネットワークのコアネットワーク内で終端された接続を介した無線基地局14へのピア・ツー・ピア接続のセットアップを開始することがある。ドナー無線基地局12は、次に、以下のステップで、セットアップメッセージを中継ノード10に伝送することがある。セットアップメッセージは、ピア・ツー・ピア接続であるべき第1のタイプまたは第2のタイプを指示している。
【0181】
ステップ1705:ドナー無線基地局12は、メッセージを中継ノード10に伝送する。このメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプまたは第2のタイプを指示している。無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの個々のタイプは、無線ネットワーク接続のタイプに関連し、その結果、中継ノード10は、無線ネットワーク接続のタイプを通知される。
【0182】
一部の実施形態では、ピア・ツー・ピア接続が存在するとき、ドナー無線基地局12は、セットアップメッセージを中継ノード10に伝送することがある。セットアップメッセージは、ピア・ツー・ピア接続であるべき第1のタイプまたは第2のタイプを指示している。すなわち、受信された第1のタイプの無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルがコアネットワーク内で終端された接続のアプリケーション・プロトコルである場合、セットアップメッセージは、ピア・ツー・ピア接続のアプリケーション・プロトコルであるべき第2のタイプを指示する。
【0183】
一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、無線基地局14に代わるようにセットアップメッセージをコンパイルすることがある。
【0184】
一部の実施形態では、受信されたプロトコル・メッセージは、無線基地局14のセルまたは中継局10のセルに対するユーザ機器18のハンドオーバー要求を含むことがある。伝送されたメッセージは、次に、ハンドオーバー確認または転送されたハンドオーバー要求を含むことがある。
【0185】
ハンドオーバー要求は、第1のタイプのハンドオーバー・メッセージによって表現されることがある。第1のタイプは、無線通信ネットワークの無線アクセスネットワーク内のピア・ツー・ピア接続を指示することがあり、または、無線通信ネットワークのコアネットワーク内で終端された接続を指示することがある。
【0186】
一部の実施形態では、受信されたプロトコル・メッセージは、無線基地局14の被検出セルのアドレス検索のための情報を含むことがあり、この受信されたプロトコル・メッセージは、中継ノード10から送信される。次に、伝送されたメッセージは、第1のタイプの中継ノード10への接続セットアップ要求を含むことがある。
【0187】
一部の実施形態では、第1のタイプの無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルは、X2アプリケーション・プロトコル、または、S1アプリケーション・プロトコルでもよく、第2のタイプの無線通信ネットワークは、S1アプリケーション・プロトコル、または、X2アプリケーション・プロトコルでもよい。
【0188】
ドナー無線基地局12と無線基地局14との間の無線ネットワーク接続のタイプに関して中継ノード10に通知するドナー無線基地局12における方法ステップを実行するために、ドナー無線基地局が設けられる。
図18は、ドナー無線基地局12を表すブロック図である。ドナー無線基地局12は、中継ノード10にサービスを提供する。
【0189】
ドナー無線基地局12は、中継ノード10から、または、無線基地局14から第1のタイプの無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルのプロトコル・メッセージを受信するために構成された受信回路1801を備える。
【0190】
一部の実施形態では、ドナー無線基地局12は、無線通信ネットワークの無線アクセスネットワーク内のピア・ツー・ピア接続がドナー無線基地局12と無線基地局14との間にセットアップされているか否かを決定するために構成された決定回路1802を備えることがある。決定回路1802は、このようなピア・ツー・ピア接続がセットアップされたとき、ピア・ツー・ピア接続を越えてハンドオーバー手順を実行するためにさらに構成されることがある。
【0191】
ドナー無線基地局12は、メッセージを中継ノード10に伝送するために構成された送信回路1803をさらに備える。このメッセージは、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの第1のタイプまたは第2のタイプを指示し、無線ネットワーク・アプリケーション・プロトコルの個々のタイプは、無線ネットワーク接続のタイプに関連している。その結果、中継ノード10は、無線ネットワーク接続のタイプを通知される。
【0192】
送信回路1803は、ハンドオーバー確認を中継ノード10に伝送するために構成されることがある。ハンドオーバー確認は、ピア・ツー・ピア・アプリケーション・プロトコルのタイプを指示する。
【0193】
決定回路1802は、このようなピア・ツー・ピア接続がセットアップされないとき、無線通信ネットワークのコアネットワーク内で終端された接続を越えてハンドオーバー手順を開始する。送信回路1803は、次に、ハンドオーバー確認としてハンドオーバーコマンドを伝送することがある。ハンドオーバー確認は、コアネットワーク内で終端された接続のアプリケーション・プロトコルのタイプを指示する。
【0194】
代替的に、このようなピア・ツー・ピア接続が存在しないとき、決定回路1802は、モビリティ・マネジメント・エンティティ16への無線通信ネットワークのコアネットワーク内で終端された接続を介して無線基地局14へのピア・ツー・ピア接続のセットアップを開始することがある。送信回路1803は、次に、セットアップメッセージを中継ノード10に伝送することがある。セットアップメッセージは、ピア・ツー・ピア接続であるべき第1のタイプまたは第2のタイプを指示している。
【0195】
開示された発明(群)の変更および他の実施形態は、前述の説明および付随する図面に提案された教示を利用できる当業者が想到するであろう。その結果、発明(群)は、開示された特定の実施形態に限定されるべきではないこと、そして、変更および他の実施形態は、本開示内容の範囲に包含されることが意図されていることが理解されるべきである。特定の用語が本明細書において用いられることがあるが、これらの用語は、包括的かつ記述的意味だけで使用され、限定の目的のため使用されていない。