(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
1種以上のジエンエラストマー、1種以上の補強用充填剤および架橋系をベースとし、80℃〜300℃の範囲にある融点または軟化点を有する熱可塑性材料から選ばれた1種以上の熱可塑性材料の粒子を含む、タイヤの製造において使用することのできるゴム組成物であって、少なくとも1個の第1のジエンエラストマーブロックと前記1種以上の熱可塑性材料と相溶性のある少なくとも1個の第2の熱可塑性ブロックとを含むブロックコポリマーから選ばれる1種以上の相溶化剤を含み、前記熱可塑性材料の粒子がポリスチレン粒子であり、及び前記1種以上の相溶化剤が、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマーおよびこれらのブレンドから選ばれることを特徴とする、前記ゴム組成物。
前記組成物の1種以上のジエンエラストマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
下記の段階を含むことを特徴とする、1種以上のジエンエラストマー、1種以上の補強用充填剤および架橋系をベースとし、80℃〜300℃の範囲にある融点または軟化点(TM1)を有する1種以上の熱可塑性材料の粒子と、少なくとも1個の第1ジエンエラストマーブロックと前記1種以上の熱可塑性材料と相溶性のある少なくとも1個の第2熱可塑性ブロックを含むブロックコポリマーから選ばれ、融点または軟化点(TM2)を有する1種以上の相溶化剤とを含むゴム組成物の製造方法:
・前記1種以上のジエンエラストマー中に、第1の段階において、別々のまたは前以って調製したマスターバッチの形の前記1種以上の熱可塑性材料の粒子と前記1種以上の相溶化剤、および前記1種以上の補強用充填剤を混入し、全てを、1回以上、前記熱可塑性材料および前記相溶化剤の融点または軟化点(TM1、TM2)のうちの最高融点または軟化点よりも高い、或いは、前記1種以上の熱可塑性材料の粒子と前記1種以上の相溶化剤をマスターバッチの形で導入する場合はそのマスターバッチの融点または軟化点TMよりも高い最高温度に達するまで、熱機械的に混練する段階;
・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する段階;
・その後、第2段階において、前記架橋系を混入する工程;その後の、
・全てを120℃よりも低い最高温度まで混錬する段階。
【発明を実施するための形態】
【0015】
I. 使用する測定および試験法
動的特性
エラストマー材料の動的特性決定は、規格ASTM D 5992‐96に従い、粘度アナライザー(Metravib社のVA4000)において実施する。単純な交互正弦波剪断応力に10Hzの周波数で供した加硫組成物のサンプル(4mmの厚さおよび100mm
2の断面積を有する円筒状試験標本)の応答を、5°/分の勾配による0℃から150℃までの温度掃引中に0.7MPaの最高応力下に記録する。使用する結果は、所定の温度範囲における動的剪断モジュラスG*および損失係数tanδである。下記の等式が存在する:
【数1】
G*:MPaでの動的剪断モジュラス;
G':MPaでの真の剪断モジュラス;
G'':MPaでの損失モジュラス;および、
δ:負荷歪みと測定歪み間の位相シフト。
【0016】
引張試験
これらの引張試験は、弾性応力および破断点諸性質を測定するのを可能にする。特に断らない限り、これらの試験は、規格ASTM D412‐98に従って実施する。2.5mmの厚さを有するASTM C試験標本を使用する。力‐変位曲線を、試験標本の破断までの1回目の伸びにおいて、500mm/分の速度で、23℃±2℃の温度にて標準湿度条件(50±5%相対湿度)下に確定させる。真の割線モジュラスを、歪みまたは伸びの関数として、即ち、所定の伸びにおける、伸びに対しての、試験標本の真の断面で割った伸展応力の比として測定する。真の割線モジュラスは、MPaで表す。
【0017】
II. 本発明を実施するための条件
上記で説明したように、本発明に従う組成物は、1種以上のジエンエラストマー、1種以上の補強用充填剤、加硫系、1種以上の熱可塑性材料の特定の粒子および1種以上の相溶化剤をベースとする。
“ベースとする”組成物なる表現は、使用する各種構成成分の混合物および/または反応生成物を含む組成物を意味するものと理解すべきである;これらベース構成成分のある種のものは、上記組成物の種々の製造段階において、特に、その加硫中に、少なくとも部分的に互いに反応し得るか或いは反応するように意図する。
【0018】
本説明においては、特に明確に断らない限り、パーセント(%)は、全て質量%である。さらにまた、“aとbの間”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aよりも大きくからbよりも小さいまでに及ぶ値の範囲を示し(即ち、限界値aとbを除く)、一方、“a〜b”なる表現によって示される値の間隔は、いずれも、aからbまでに及ぶ値の範囲を意味する(即ち、厳格な限定値aおよびbを含む)。
【0019】
II‐1. ジエンエラストマー
“ジエン”エラストマーまたはゴムは、知られている通り、ジエンモノマー(共役型であってもまたはなくてもよい2個の炭素‐炭素二重結合を担持するモノマー)に少なくとも一部由来するエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)を意味するものと理解すべきである。
【0020】
これらのジエンエラストマーは、2つのカテゴリー、即ち、“本質的に不飽和”または“本質的に飽和”に分類し得る。“本質的に不飽和”とは、一般に、15%(モル%)よりも多いジエン起原(共役ジエン)単位含有量を有する、共役ジエンモノマーに少なくとも一部由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されたい;従って、ブチルゴムまたはEPDMタイプのジエンとα‐オレフィンとのコポリマーのようなジエンエラストマーは、上記の定義に属さず、特に“本質的に飽和”のジエンエラストマー(低いまたは極めて低い常に15%よりも低いジエン起原単位含有量)として説明し得る。“本質的に不飽和”のジエンエラストマーのカテゴリーにおいては、“高不飽和”のジエンエラストマーは、特に50%よりも多いジエン起原(共役ジエン類)の単位含有量を有するジエンモノマーを意味するものと理解されたい。
【0021】
これらの定義を考慮すると、本発明に従う組成物において使用することのできるジエンエラストマーは、さらに具体的には、下記を意味するものと理解されたい:
(a) 4〜12個の炭素原子を有する共役ジエンモノマーを重合させることによって得られる任意のホモポリマー;
(b) 1種以上の共役ジエンを他のジエンまたは8〜20個の炭素原子を有する1種以上のビニル芳香族化合物と共重合させることによって得られる任意のコポリマー;
(c) エチレンおよび3〜6個の炭素原子を含有するα‐オレフィンを、6〜12個の炭素原子を含有する非共役ジエンモノマーと共重合させることによって得られる3成分コポリマー、例えば、上記タイプの非共役ジエンモノマー、例えば、特に、1,4‐ヘキサジエン、エチリデンノルボルネンまたはジシクロペンタジエンと一緒のエチレンおよびプロピレンから得られるエラストマー;および、
(d) イソブテンとイソプレンのコポリマー(ブチルゴム)、さらにまた、このタイプのコポリマーのハロゲン化形、特に、塩素化または臭素化形。
【0022】
本発明は、任意のタイプのジエンエラストマーに当てはまるけれども、タイヤ技術における熟練者であれば、本発明は、好ましくは、特に上記のタイプ(a)または(b)の本質的に不飽和のジエンエラストマーと一緒に使用するものであることを理解されたい。
【0023】
以下は、共役ジエン類として特に適している:1,3‐ブタジエン;2‐メチル‐1,3‐ブタジエン;例えば、2,3‐ジメチル‐1,3-ブタジエン、2,3‐ジエチル‐1,3‐ブタジエン、2‐メチル‐3‐エチル‐1,3‐ブタジエンまたは2‐メチル‐3‐イソプロピル‐1,3‐ブタジエンのような2,3‐ジ(C
1〜C
5アルキル)‐1,3‐ブタジエン;アリール‐1,3‐ブタジエン、1,3‐ペンタジエン、2,4‐ヘキサジエン。以下は、例えば、ビニル芳香族化合物として適している:スチレン;オルソ‐、メタ‐またはパラ‐メチルスチレン;“ビニル‐トルエン”市販混合物;パラ‐(tert‐ブチル)スチレン;メトキシスチレン;クロロスチレン;ビニルメシチレン;ジビニルベンゼンまたはビニルナフタレンである。
【0024】
上記コポリマーは、99〜20質量%のジエン単位と1〜80質量%のビニル芳香族単位を含み得る。これらのエラストマーは、使用する重合条件、特に、変性剤および/またはランダム化剤の存在または不存在並びに使用する変性剤および/またはランダム化剤の量に依存する任意のミクロ構造を有し得る。上記エラストマーは、例えば、ブロック、ランダム、序列または微細序列エラストマーであり得、分散液中、エマルジョン中または溶液中で調製し得る;これらのエラストマーは、カップリング剤および/または星型枝分れ剤(star‐branching agent)或いは官能化剤によってカップリングし得および/または星型枝分れ化し得或いは官能化し得る。カーボンブラックとカップリングさせるには、例えば、C‐Sn結合を含む官能基または、例えば、アミノベンゾフェノンのようなアミノ化官能基を挙げることができる;シリカのような補強用無機充填剤とカップリングさせるには、例えば、シラノール基またはシラノール末端を有するポリシロキサン官能基(例えば、FR 2 740 778号、US 6 013 718号またはWO2008/141702号に記載されているような)、アルコキシシラン基(例えば、FR 2 765 882号またはUS 5 977 238号に記載されているような)、カルボキシル基(例えば、WO 01/92402号、US 6 815 473号、WO 2004/096865号またはUS 2006/0089445号に記載されているような)、或いはポリエーテル基(例えば、EP 1 127 909号、US 6 503 973号、WO 2009/000750号またはWO 2009/000752号に記載されているような)を挙げることができる。また、そのような官能化エラストマー類の他の例としては、エポキシ化タイプのエラストマー(SBR、BR、NRまたはIRのような)も挙げることができる。
【0025】
以下が適している:ポリブタジエン、特に、4%と80%の間の1,2‐単位含有量(モル%)を有するポリブジエンまたは80%よりも多いシス‐1,4‐単位含有量(モル%)を有するポリブタジエン;ポリイソプレン;ブタジエン/スチレンコポリマー、特に、0℃と−70℃の間、特に−10℃と−60℃の間のガラス転移温度Tg (ASTM D3418に従い測定)、5質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のスチレン含有量、4%と75%の間のブタジエン成分1,2‐結合含有量(モル%)および10%と80%の間のトランス‐1,4‐結合含有量(モル%)を有するコポリマー;ブタジエン/イソプレンコポリマー、特に、5質量%と90質量%の間のイソプレン含有量および−40℃〜−80℃のTgを有するコポリマー;または、イソプレン/スチレンコポリマー、特に、5質量%と50質量%の間のスチレン含有量および5℃と−50℃の間のTgを有するコポリマー。ブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーの場合は、5質量%と50質量%の間、特に10質量%と40質量%の間のスチレン含有量、15質量%と60質量%の間、特に20質量%と50質量%の間のイソプレン含有量、5質量%と50質量%の間、特に20質量%と40質量%の間のブタジエン含有量、4%と85%の間のブタジエン成分1,2‐単位含有量(モル%)、6%と80%の間のブタジエン成分トランス‐1,4‐単位含有量(モル%)、5%と70%の間のイソプレン成分1,2‐+3,4‐単位含有量(モル%)および10%と50%の間のイソプレン成分トランス‐1,4‐単位含有量(モル%)を有するコポリマー、さらに一般的には、−5℃と−70℃の間のTgを有する任意のブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマーが特に適している。
【0026】
要するに、本発明に従う組成物の1種以上のジエンエラストマーは、好ましくは、ポリブタジエン(“BR”と略記する)、合成ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる高不飽和ジエンエラストマーの群から選択する。そのようなコポリマーは、さらに好ましくは、ブタジエン/スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)およびイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)、好ましくはブタジエン/スチレンコポリマーからなる群から選択する。
【0027】
特定の実施態様によれば、上記ジエンエラストマーは、主として(即ち、50phrよりも多くにおいて)、SBR(エマルジョン中で調製したSBR(“ESBR”)または溶液中で調製したSBR(“SSBR”)のいずれか)であるか、或いはSBR/BR、SBR/NR(またはSBR/IR)、またはBR/NR(またはBR/IR)、またはSBR/BR/NR(またはSBR/BR/IR)のブレンド(混合物)である。SBR(ESBRまたはSSBR)エラストマーの場合、特に、例えば20質量%と35質量%の間の中程度のスチレン含有量または例えば35質量%〜45質量%の高スチレン含有量、15%と70%の間のブタジエン成分ビニル結合含有量、15%と75%の間のトランス‐1,4結合含有量(モル%)および−10℃と−55℃の間のTgを有するSBRを使用する;そのようなSBRは、有利には、好ましくは90%(モル%)よりも多いシス‐1,4‐結合を有するBRとの混合物として使用し得る。
【0028】
もう1つの特定の実施態様によれば、上記ジエンエラストマーは、主として(50phrよりも多くにおいて)、イソプレンエラストマーである。この態様は、特に、本発明の組成物を、タイヤにおいて、ある種のトレッド(例えば、産業車両用の)、クラウン補強用プライ(例えば、作動プライ、保護プライまたはフーププライ)、カーカス補強用プライ、側壁、ビード、プロテクター、下地層、ゴムブロックおよびタイヤの上記領域間の界面を提供する他の内部ゴムのゴムマトリックスを構成するように意図する場合である。
【0029】
“イソプレンエラストマー”とは、知られている通り、イソプレンホモポリマーまたはコポリマー、換言すれば、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、各種イソプレンコポリマーおよびこれらのエラストマーの混合物からなる群から選ばれるジエンエラストマーを意味するものと理解されたい。イソプレンコポリマーのうちでは、特に、イソブテン/イソプレンコポリマー(ブチルゴム;IIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)またはイソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)が挙げられる。このイソプレンエラストマーは、好ましくは、天然ゴムまたは合成シス‐1,4‐ポリイソプレンである;これらの合成ポリイソプレンのうちでは、好ましくは90%よりも多い、さらにより好ましくは98%よりも多いシス‐1,4‐結合含有量(モル%)を有するポリイソプレンを使用する。
【0030】
もう1つの特定の実施態様によれば、特に、タイヤ側壁またはチューブレスタイヤの気密内部ゴム(または他の空気不透過性部品)を意図する場合、本発明に従う組成物は、少なくとも1種の本質的に飽和のジエンエラストマー、特に、少なくとも1種のEPDMコポリマーまたは少なくとも1種のブチルゴム(必要に応じて塩素化または臭素化した)を含み得る;これらのコポリマーは、単独で或いは上述したような高不飽和ジエンエラストマー、特に、NRもしくはIR、BRまたはSBRとの混合物として使用する。
【0031】
本発明のもう1つの好ましい実施態様によれば、上記ゴム組成物は、−70℃と0℃の間のTgを示す1種以上の“高Tg”ジエンエラストマーと−110℃と−80℃の間、より好ましくは−105℃と−90℃の間の1種以上の“低Tg”ジエンエラストマーとのブレンドを含む。高Tgエラストマーは、好ましくは、S‐SBR、E‐SBR、天然ゴム、合成ポリイソプレン(好ましくは95%よりも高いシス‐1,4‐構造含有量(モル%)を示す)、BIR、SIR、SBIRおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選ばれる。低Tgエラストマーは、好ましくは、少なくとも70%に等しい含有量(モル%)に従うブタジエン単位を含む;低Tgエラストマーは、好ましくは、90%よりも多いシス‐1,4‐構造含有量(モル%)を示すポリブタジエン(BR)からなる。
【0032】
本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、上記ゴム組成物は、例えば、30〜100phr、特に50〜100phrの高Tgエラストマーを、0〜70phr、特に0〜50phrの低Tgエラストマーとのブレンドとして含む;もう1つの例によれば、上記ゴム組成物は、100phrの全体において、溶液中で調製した1種以上のSBRを含む。
本発明のもう1つの特定の実施態様によれば、本発明に従う組成物のジエンエラストマーは、90%よりも多いシス‐1,4‐構造含有量(モル%)を示すBR(低Tgエラストマーとして)と1種以上のS‐SBRまたはE‐SBR(高Tgエラストマーとして)とのブレンドを含む。
【0033】
本発明に従う組成物は、単独のジエンエラストマーまたは数種のジエンエラストマーの混合物を含み得、これらの単独または複数のジエンエラストマーは、ジエンエラストマー以外の任意のタイプの合成エラストマーと、実際にはエラストマー以外のポリマー、例えば、熱可塑性ポリマーとさえ組合せて使用することが可能である。
【0034】
II‐2. 熱可塑性材料の粒子
上記で説明したように、本発明に従うゴム組成物は、1種以上の熱可塑性材料の粒子を含む。上記1種以上の熱可塑性材料は、80℃〜300℃の範囲にある融点または軟化点を有する熱可塑性材料から選ばれる。
【0035】
結晶質熱可塑性材料の融点は、規格ISO 1137に従う示差走査熱量測定法(DSC)によって測定する。
軟化点は、例えば粉末形の材料が団塊となる温度であることを思い起こすべきである。熱可塑性材料の軟化点は、規格ISO 4625 (環球法)に従って測定する。
【0036】
上記熱可塑性材料は、一般に、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマー、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性フルオロポリマーおよびポリエステルから選ばれる。
【0037】
好ましくは、上記ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフトエートから選ばれる。
上記フルオロポリマーは、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー、テトラフルオロエチレンとパーフルオロビニルエーテルとのコポリマー、テトラフルオロエチレンとエチレンとのコポリマーおよびポリフッ化ビニリデンから選ばれる。
上記ポリアクリレートは、ポリメチルメタクリレートであり得る。
【0038】
好ましくは、上記1種以上の熱可塑性材料の融点または軟化点は、80℃〜200℃の範囲にある。
好ましくは、上記粒子は、200μm以下、好ましくは100μmよりも小さい、さらに良好には50μmと100μmの間の平均直径(容量による)を示す。
【0039】
熱可塑性材料の上記粒子の容量平均粒度は、コールター・カウンターによって測定した。
コールター・カウンターは、粒子および細胞を計数し、それらの粒度を測定することを目的とする装置である。コールター・カウンターは、例えば、細菌において或いは空気品質の測定における粒子の粒度分布の分析において使用する。コールター・カウンターは、1950年代から販売されている。
【0040】
上記カウンターは、粒子または細胞を含む電解質を、較正し得る小開口に通すときの電気抵抗の変化を検出する。細胞は、それ自体導電性ではなく、そのために、抵抗の変化を発生する。この変化は、計数する各粒子の粒度に依存する。
【0041】
上記1種以上の熱可塑性材料の粒子は、好ましくは、100phr未満、好ましくは10〜70phr、極めて好ましくは20〜40phrを示す。
好ましくは、上記粒子は、上記組成物の総容量に対して、多くとも30容量%、さらに良好には多くと20容量%を示す。
【0042】
上記ゴム組成物中の、80℃〜300℃の範囲にある融点または軟化点を有する熱可塑性材料のこれら粒子の存在は、温度上昇中の、特に、制動するときの組成物の軟化を可能にする。このことは、トレッドの地面、特に粗い地面上での接触表面積を、ひいてはグリップ性を増大させる。
【0043】
II‐3. 相溶化剤
上記で説明したように、本発明に従う組成物は、1種以上の相溶化剤を含む。
上記1種以上の相溶化剤は、上記熱可塑性の粒子を上記組成物の1種以上のジエンエラストマーに結合させることを可能にする。
【0044】
上記1種以上の相溶化剤は、その融点またはその軟化点によって特性決定し得る。
結晶質熱可塑性材料の融点は、規格ISO 1137に従う示差走査熱量測定法(DSC)によって測定する。
軟化点は、例えば粉末形の材料が団塊となる温度であることを思い起こすべきである。熱可塑性材料の軟化点は、規格ISO 4625 (環球法)に従って測定する。
【0045】
本発明によれば、上記1種以上の相溶化剤は、少なくとも1個の第1のジエンエラストマーブロックと、上記1種以上の熱可塑性材料と相溶性のある少なくとも1個の第2の熱可塑性ブロックとを含むブロックコポリマーから選ばれる。
“相溶性”の構成成分または材料とは、これらの構成成分または材料の混合物が、示差走査熱量測定法(DSC)によって特性決定したとき、1つのガラス転移ピークを示し、各構成成分の2つのピークに相応する2つのピークを示さないような2つの構成成分を意味するものと理解されたい。
【0046】
ジエンエラストマータイプの上記1個以上の第1ブロックは、上記組成物の上記1種以上のジエンエラストマーとの相溶性を付与することを可能にする。特に、これら第1ブロックのジエン結合は、上記組成物の上記1種以上のジエンエラストマーとの共加硫を可能にする。
ジエンエラストマーブロックは、各々が、ジエンモノマー(2個の共役型または非共役型炭素‐炭素二重結合を担持するモノマー)に少なくとも1部由来する1種以上のエラストマー(即ち、ホモポリマーまたはコポリマー)のブロックを意味するものと理解されたい。
【0047】
従って、上記1個以上の第1ブロックを構成する上記1種以上のジエンエラストマーは、本発明に従う組成物中に含ませるジエンエラストマーに関して上記で説明したジエンエラストマーの全てから選択し得る。
特に、上記1個以上の第1のジエンエラストマーブロックは、ポリブタジエンブロック、合成ポリイソプレンブロック、ブタジエンコポリマーブロックおよびイソプレンコポリマーブロックから選択し得る。
好ましくは、上記1個以上の第1ブロックを構成する上記1種以上のジエンエラストマーの分子量は、絡み合い分子量(entanglement weight)以上である。
【0048】
上記1種以上の熱可塑性材料と相溶性である熱可塑性ブロックは、上記粒子の1種以上の熱可塑性材料と相溶性である1種以上の熱可塑性材料のブロックを意味するものと理解されたい。
熱可塑性タイプの上記1個以上の第2ブロックは、熱可塑性材料の上記粒子との相溶性を付与することを可能にする。
【0049】
上記1個以上の第2熱可塑性ブロックは、上記組成物の上記粒子に関して説明した材料のような任意の熱可塑性材料のブロックから選択し得る;但し、これらのブロックが上記組成物の上記粒子の1種以上の熱可塑性材料と相溶性であることを条件とする。
【0050】
従って、熱可塑性タイプの上記1個以上の第2ブロックは、ポリプロピレンブロック、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性フルオロポリマーおよびポリエステルから選択し得る。
好ましくは、上記1個以上の第2の熱可塑性ブロックの質量平均モル質量は、1500g/モルよりも高い。
【0051】
第1の実施態様によれば、上記1種以上の相溶化剤は、ジブロックコポリマーである。
第2の実施態様によれば、上記1種以上の相溶化剤は、1個の第1ジエンエラストマーブロックと2個の第2熱可塑性ブロックとを含むトリブロックコポリマーである。
第3の実施態様によれば、本発明に従う組成物は、相溶化剤として、ジブロックコポリマーである1種以上の相溶化剤と、1個の第1ジエンエラストマーブロックと2個の第2熱可塑性ブロックとを含むトリブロックコポリマーである1種以上の相溶化剤とを含む。
【0052】
上記1種以上のジブロックコポリマーは、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマーおよびスチレン/(ランダムスチレン/ブタジエンコポリマー)ジブロックコポリマーから選択し得る。
上記1種以上のトリブロックコポリマーは、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/(ランダムスチレン/ブタジエンコポリマー)/スチレントリブロックコポリマーおよびスチレン/ブタジエン/メタクリレートトリブロックコポリマーから選択し得る。
【0053】
従って、例えば、熱可塑性材料の上記粒子がポリスチレン粒子である場合、上記1種以上の相溶化剤は、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチレン/(ランダムスチレン/ブタジエンコポリマー)ジブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマーおよびスチレン/(ランダムスチレン/ブタジエンコポリマー)/スチレントリブロックコポリマーから選択し得る。
【0054】
好ましくは、熱可塑性材料の上記粒子がポリスチレン粒子である場合、上記1種以上の相溶化剤は、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマー、およびこれらのコポリマーのブレンドから選択する。
【0055】
熱可塑性材料の上記粒子がポリフェニレンエーテル粒子である場合、上記1種以上の相溶化剤は、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチレン/(ランダムスチレン/ブタジエンコポリマー)ジブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマーおよびスチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマーから選択し得る。
【0056】
好ましくは、熱可塑性材料の上記粒子がポリフェニレンエーテル粒子である場合、上記1種以上の相溶化剤は、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマーおよびこれらブロックコポリマーのブレンドから選択する。
【0057】
好ましくは、上記粒子の容量と上記1種以上の熱可塑性材料と相溶性のある上記第2の熱可塑性ブロックの容量との和は、組成物総容量の45%以下である。
この場合も好ましくは、上記粒子/相溶化剤の容量比は、0.05以上である。
【0058】
II‐4. 補強用充填剤
タイヤの製造において使用することのできるゴム組成物を補強するその能力について知られている任意のタイプの補強用充填剤、例えば、カーボンブラックのような有機充填剤、シリカのような補強用無機充填剤、またはこれら2つのタイプの充填剤のブレンド、特にカーボンブラックとシリカとのブレンドを使用することができる。
【0059】
全てのカーボンブラック、特に、タイヤにおいて通常使用するブラック類(“タイヤ級”ブラック類)が、カーボンブラックとして適している。さらに詳細には、後者のうちでは、例えば、N115、N134、N234、N326、N330、N339、N347またはN375ブラック類のような100、200または300シリーズの補強用カーボンブラック類(ASTM級)が、或いは、目標とする用途次第では、より高級シリーズのブラック類(例えば、N660、N683またはN722)も挙げられる。カーボンブラックは、マスターバッチの形で、イソプレンエラストマー中に既に混入させていてもよい(例えば、出願 WO 97/36724号またはWO 99/16600号を参照されたい)。
カーボンブラック以外の有機充填剤の例としては、出願 WO‐A‐2006/069792号およびWO‐A‐2006/069793号に記載されているような官能化ポリビニル芳香族有機充填剤を挙げることができる。
【0060】
“補強用無機充填剤”とは、本特許出願においては、定義によれば、カーボンブラックと対比して、“白色充填剤”、“透明充填剤”としても、または“非黒色充填剤”としてさえも知られており、それ自体単独で、中間カップリング剤以外の手段によることなく、タイヤ製造を意図するゴム組成物を補強し得る、換言すれば、その補強役割において、通常のタイヤ級カーボンブラックと置換わり得る、その色合およびその起原(天然または合成)の如何にかかわらない任意の無機または鉱質充填剤を意味するものと理解すべきである;そのような充填剤は、一般に、知られているとおり、その表面でのヒドロキシル(‐OH)基の存在に特徴を有する。
【0061】
補強用無機充填剤を供給する物理的状態は、粉末、マイクロビーズ、顆粒、ビーズまたは任意の他の適切な濃密化形のいずれの形状であれ重要ではない。勿論、補強用無機充填剤は、種々の補強用無機充填剤、特に、下記で説明するような高分散性シリカ質および/またはアルミナ質充填剤の混合物を意味することも理解されたい。
【0062】
シリカ質タイプの鉱質充填剤、特にシリカ(SiO
2)、またはアルミナ質タイプの鉱質充填剤、特にアルミナ(Al
2O
3)が、補強用無機充填剤として特に適している。使用するシリカは、当業者にとって既知の任意の補強用シリカ、特に、共に450m
2/g未満、好ましくは30〜400m
2/gであるBET表面積とCTAB比表面積を示す任意の沈降または焼成シリカであり得る。高分散性沈降シリカ(“HDS”)としては、例えば、Degussa社からの“Ultrasil 7000”および“Ultrasil 7005”シリカ類;Rhodia 社からの“Zeosil”1165MP、1135MPおよび1115MPシリカ類;PPG社からの“Hi‐Sil EZ150G”シリカ;Huber社からの“Zeopol”8715、8745または8755シリカ類;または、出願 WO 03/16837号に記載されているような高比表面積を有するシリカ類が挙げられる。
【0063】
本発明に従う組成物を、低転がり抵抗性を有するタイヤトレッド用に意図する場合、使用する補強用無機充填剤は、特にシリカである場合、好ましくは45〜400m
2/g、より好ましくは60〜300m
2/gのBET表面積を有する。
【0064】
好ましくは、補強用充填剤全体(カーボンブラックおよび/またはシリカのような補強用無機充填剤)の含有量は、20phrと200phrの間、より好ましくは30phrと150phrの間であり、最適量は、知られている通り、目標とする特定の用途によって異なる:例えば、自転車タイヤに関して期待される補強レベルは、勿論、継続的に高速走行し得るタイヤ、例えば、モーターサイクルタイヤ、乗用車用タイヤ、または重量物運搬車のような実用車用タイヤに関して要求される補強レベルよりも低い。
【0065】
本発明の好ましい実施態様によれば、30phrと150phrの間、より好ましくは50phrと120phrの間の量の無機充填剤、特にシリカと、任意構成成分としてのカーボンブラックとを含む補強用充填剤を使用する;カーボンブラックは、存在する場合、好ましくは20phr未満、より好ましくは10phr未満(例えば、0.1phrと10phrの間)の含有量で使用する。
【0066】
補強用無機充填剤をジエンエラストマーにカップリングさせるためには、知られている通り、無機充填剤(その粒子表面)とジエンエラストマー間に化学的および/または物理的性質の十分な結合を与えることを意図する少なくとも二官能性のカップリング剤(または結合剤)、特に、二官能性オルガノシランまたはポリオルガノシロキサン類を使用する。
特に、例えば出願 WO03/002648号(またはUS 2005/016651号)およびWO03/002649号(またはUS 2005/016650号)に記載されているような、その特定の構造によって“対称形”または“非対称形”と称するシランポリスルフィドを使用する。
【0067】
下記の一般式(III)に相応する“対称形”シランポリスルフィドは、以下の定義に限定されることなく、特に適している:
(III) Z ‐ A ‐ S
x ‐ A ‐ Z
[式中、xは、2〜8 (好ましくは2〜5)の整数であり;
Aは、2価の炭化水素基(好ましくはC
1〜C
18アルキレン基またはC
6〜C
12アリーレン基、特にC
1〜C
10、特にC
1〜C
4アルキレン基、特にプロピレン)であり;
Zは、下記の式の1つに相応する:
【化1】
(式中、R
1基は、置換されていないかまたは置換されており、互いに同一かまたは異なるものであって、C
1〜C
18アルキル、C
5〜C
18シクロアルキルまたはC
6〜C
18アリール基(好ましくはC
1〜C
6アルキル、シクロヘキシルまたはフェニル基、特にC
1〜C
4アルキル基、特にメチルおよび/またはエチル)を示し;
R
2基は、置換されていないかまたは置換されており、互いに同一かまたは異なるものであって、C
1〜C
18アルコキシルまたはC
5〜C
18シクロアルコキシル基(好ましくは、C
1〜C
8アルコキシルおよびC
5〜C
8シクロアルコキシルから選ばれる基、さらにより好ましくはC
1〜C
4アルコキシルから選ばれる基、特にメトキシルおよびエトキシル)を示す)]。
【0068】
上記式(III)に相応するアルコキシシランポリスルフィド類の混合物、特に、商業的に入手可能な通常の混合物の場合、“x”指数の平均値は、好ましくは2と5の間、より好ましくは4に近い分数である。しかしながら、本発明は、例えば、アルコキシシランジスルフィド(x = 2)によっても有利に実施し得る。
さらに詳細には、シランポリスルフィドの例としては、例えば、ビス(3‐トリメトキシシリルプロピル)またはビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィドのような、ビス((C
1〜C
4)アルコキシル(C
1〜C
4)アルキルシリル(C
1〜C
4)アルキル)ポリスルフィド類(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド類)が挙げられる。特に、これらの化合物のうちでは、式[(C
2H
5O)
3Si(CH
2)
3S
2]
2を有するTESPTと略称されるビス(3‐トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、または式[(C
2H
5O)
3Si(CH
2)
3S]
2を有するTESPDと略称されるビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用する。また、好ましい例としては、特許出願WO 02/083782号(または、US 2004/132880号)に記載されているような、ビス(モノ(C
1〜C
4)アルコキシルジ(C
1〜C
4)アルキルシリルプロピル)ポリスルフィド類(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド類)、特に、ビス(モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィドも挙げられる。
【0069】
アルコキシシランポリスルフィド類以外のカップリング剤の例としては、特に、特許出願WO 02/30939号(またはUS 6 774 255号)およびWO 02/31041号(またはUS 2004/051210号)に記載されているような、二官能性POS (ポリオルガノシロキサン)類またはヒドロキシシランポリスルフィド(上記式(III)において、R
2 = OH)、或いは、例えば、特許出願WO 2006/125532号、WO 2006/125533号およびWO 2006/125534号に記載されているような、アゾジカルボニル官能基を担持するシランまたはPOS類が挙げられる。
【0070】
本発明に従うゴム組成物においては、カップリング剤の含有量は、好ましくは4phrと12phrの間、より好ましくは3phrと8phrの間の量である。
【0071】
当業者であれば、この項において説明した補強用無機充填剤と等価の充填剤として、もう1つの性質、特に、有機性を有する補強用充填剤を、この補強用充填剤がシリカのような無機層で被覆されているか、或いは、その表面上に、充填剤とエラストマー間の結合を形成させるためにカップリング剤の使用を必要とする官能部位、特にヒドロキシル部位を含むかを条件として使用し得ることを理解されたい。
【0072】
II‐5. 架橋系
適切な架橋系は、イオウ(またはイオウ供与剤)と、一次加硫促進剤とをベースとする。各種既知の二次促進剤または架橋活性化剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸もしくは等価の化合物、またはグアニジン誘導体(特に、ジフェニルグアニジン)がこのベース架橋系に加わってきて、下記で説明するような第1の非生産段階および/または生産段階において混入する。
【0073】
イオウは、本発明の組成物を本発明の好ましい形態に従ってタイヤトレッドを形成することを意図する場合、好ましくは0.5phrと10phrの間、より好ましくは0.5phrと5phrの間、特に0.5phrと3phrの間の含有量で使用する。
一方、一次架橋促進剤は、好ましくは0.5〜10phr、より好ましくは0.5〜5phrの範囲の含有量で使用する。
【0074】
一次架橋促進剤は、上記ゴム組成物を工業的に許容し得る時間内で架橋させると共に、最低限の安全時間(“スコーチ”時間)を保持して、その間に、上記組成物を早期の架橋(“スコーチ”)のリスクなして成形し得ることを可能にしなければならない。
イオウの存在下でのジエンエラストマーの架橋のための促進剤として作用し得る任意の化合物を使用し得る。
【0075】
下記の式(I)のチアゾールタイプの促進剤またはその誘導体が、特に適している:
【化2】
[式中、R
1は、水素原子;下記の式(II)の2‐メルカプトベンゾチアジル基:
【化3】
;または、下記の式(III)の基:
‐NR
2R
3 (III)
(式中、R
2およびR
3は、個々に、水素原子、2‐メルカプトベンゾチアジル基(式(II))、C
1〜C
4アルキル基、またはC
5〜C
8シクロアルキル基(好ましくは6個の環員を含み、その環は少なくとも1個のヘテロ原子、例えば、S、OまたはNを含み得る)である);
を示す]。
【0076】
チアゾール促進剤および好ましい誘導体は、特に、2‐メルカプトベンゾチアゾール、2‐メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(“MBTS”と略記する)、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“CBS”と略記する)、N,N‐ジシクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“DCBS”と略記する)、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド(“TBBS”と略記する)、N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンイミド、N‐tert‐ブチル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンイミド(“TBSI”と略記する)およびこれらの化合物の混合物からなる群から選択する。
【0077】
また、本発明に従う組成物の架橋系は、1種以上のさらなる一次促進剤、特に、チウラム、ジチオカルバミン酸亜鉛誘導体またはチオホスフェートの群の化合物も含み得る。
【0078】
II‐6. 各種添加剤
また、本発明に従うゴム組成物は、例えば、可塑剤または増量剤オイル(後者は、性質的に芳香族系または非芳香族系のいずれかである);顔料;オゾン劣化防止ワックス(Cire Ozone C32 STのような)、化学オゾン劣化防止剤、酸化防止剤(6‐パラフェニレンジアミン)のような保護剤;疲労防止剤;補強用樹脂;出願WO 02/10269号に記載されているような、メチレン受容体(例えば、フェノールノボラック樹脂)またはメチレン供与体(例えば、HMTまたはH3M)のような、タイヤ、特に、トレッドの製造を意図するエラストマー組成物において一般的に使用する通常の添加剤の全部または1部も含み得る。
【0079】
好ましくは、本発明に従う組成物は、好ましい非芳香族系または極めて僅かに芳香族系の可塑剤として、ナフテン系オイル、パラフィンオイル、MESオイル、TDAEオイル、グリセリンエステル(特にトリオレアート)、好ましくは30℃よりも高い高Tgを示す可塑化用炭化水素樹脂、およびそのような化合物の混合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む。
【0080】
また、本発明に従う組成物は、カップリング剤以外に、カップリング活性化剤、補強用無機充填剤用の被覆剤、或いは、より一般的には、知られている通り、ゴムマトリックス中での無機充填剤の分散性を改良し組成物の粘度を低下させることによって、生状態における組成物の加工特性を改良することのできる加工助剤も含有し得る;これらの薬剤は、例えば、アルキルアルコキシシラン(特にアルキルトリエトキシシラン)のような加水分解性シラン;ポリオール;ポリエーテル (例えば、ポリエチレングリコール);第一級、第二級または第三級アミン類(例えば、トリアルカノールアミン類);ヒドロキシル化または加水分解性POS類、例えば、α,ω‐ジヒドロキシポリオルガノシロキサン類(特にα,ω‐ジヒドロキシポリジメチルシロキサン類);例えば、ステアリン酸のような脂肪酸である。
【0081】
II‐7. ゴム組成物の製造
本発明に従うゴム組成物は、適切なミキサー内で、当業者にとって周知の一般的手順に従う2つの連続する製造段階、即ち、本発明に従い、上記熱可塑性材料および相溶化剤を別々に導入する場合は上記熱可塑性材料および相溶化剤の融点または軟化点のうちの最高融点または軟化点よりも高い或いは上記熱可塑性材料および相溶化剤をマスターバッチの形で導入する場合はそのマスターバッチの融点または軟化点よりも高い最高温度までの高温で熱機械的に加工または混練する第1段階(“非生産”段階とも称する)、および、その後の、典型的には120℃よりも低い、例えば、60℃と100℃の間の低めの温度で機械加工する第2の段階(“生産”段階とも称する)を使用して製造し、この仕上げ段階において、架橋または加硫系を混入する。
【0082】
本発明の好ましい実施態様によれば、架橋系を除いた本発明の組成物の全てのベース構成成分、即ち、1種以上の補強用充填剤、融点または軟化点T
M1を有する上記1種以上の熱可塑性材料の粒子、融点または軟化点T
M2を有する上記1種以上の相溶化剤および必要な場合のカップリング剤を、上記1種以上のジエンエラストマー中に、上記第1の“非生産”段階において、混練により、緊密に混入する、即ち、少なくともこれらの各種ベース構成成分を上記ミキサー内に導入し、混練を、1以上の工程において、温度T
M1およびT
M2のうちの最高温度よりも高い最高温度に達するまで熱機械的に実施する。この非生産段階における総混練時間は、好ましくは、1分と15分の間の時間である。第1の非生産段階においてそのようにして得られた混合物を冷却した後、加硫系を、一般的には開放ミルのような開放ミキサー内で混入する;その場合、全てを、数分間、例えば、2分と15分の間の時間混合する(生産段階)。
【0083】
上記1種以上の熱可塑性材料の粒子と上記相溶化剤は、上記熱可塑性粒子と上記相溶化剤が、ミキサー内へ導入した後に、溶融しおよび/または融合することが望まれることから、高温で実施する上記非生産段階において導入しなければならない。
【0084】
別の実施態様によれば、上記1種以上の熱可塑性材料の粒子と上記1種以上の相溶化剤は、第1の“非生産”段階において、前以って調製したマスターバッチの形で導入する。この場合、上記1種以上の補強用充填剤、融点または軟化点T
Mを有する上記マスターバッチおよび必要な場合のカップリング剤を、上記1種以上のジエンエラストマー中に、上記第1の“非生産”段階において、温度T
Mよりも高い最高温度に達するまで、混練により緊密に混入する。この非生産段階における総混練時間は、好ましくは、1分と15分の間の時間である。第1の非生産段階においてそのようにして得られた混合物を冷却した後、加硫系を、低温において、一般的には開放ミルのような開放ミキサー内で混入する;その場合、全てを、数分間、例えば、2分と15分の間の時間混合する(生産段階)。
【0085】
その後、そのようにして得られた最終組成物は、特に実験室での特性決定のための、例えば、シートまたはプラークの形にカレンダー加工するか、或いは、例えば、乗用車用のタイヤトレッドとして使用することのできるゴム形状要素の形に押出加工する。
【0086】
III. 本発明の実施例
III‐1. 組成物の製造
以下の試験における手順は、以下のとおりである:1種以上のジエンエラストマー、1種以上の補強用充填剤、必要に応じてのカップリング剤、必要に応じての相溶化剤および相溶化剤が存在する場合の熱可塑性材料の粒子を、70%充たし且つおよそ90℃の初期容器温度を有する密閉ミキサー内に導入し、その後、1〜2分間混練した後、架橋系を除いた各種他の成分を導入する。その後、熱機械的加工(非生産段階)を、1工程で、およそ165℃の最高“落下”温度に達するまで実施する(約5分に等しい総混練時間)。そのようにして得られた混合物を回収し、冷却し、その後、架橋系(イオウおよびチアゾール化合物)および相溶化剤が存在しない場合の熱可塑性材料の粒子を70℃の解放ミキサー(ホモ・フィニッシャー)において添加し、全てをおよそ5〜6分間混合する(生産段階)。
【0087】
そのようにして得られた組成物を、その後、一方では、その物理的または機械的性質の測定のためのゴムのプラーク(2〜3mm厚)または薄シートの形に、或いは、他方では、所望の寸法に切断しおよび/または組立てた後、例えば、タイヤ用の半製品として、特に、タイヤトレッドとして直接使用することのできる形状要素の形にカレンダー加工する。
【実施例1】
【0089】
この実施例の目的は、ポリスチレン粒子および相溶化剤を含むタイヤトレッドの製造において使用できるゴム組成物(組成物 2)の動的特性を、相溶化剤を含まないゴム組成物(組成物 1)およびポリスチレン粒子も相溶化剤も含まないゴム組成物(組成物 0)の動的特性と比較することである。
【0090】
各ゴム組成物の配合は、下記の表1に示している。量は、エラストマー100質量部当りの質量部(phr)として表している。
オイルおよび可塑化用樹脂の含有量は、周囲温度において実質的に同じ動的弾性率G'を得るように調整した。
【0091】
表1
IM:密閉ミキサー
EM:開放ミキサー
(1) 40%のスチレン(スチレン/ポリマー全体の質量%)、24%の1,2‐ポリブタジエン単位および48%のトランス‐1,4‐ポリブタジエン単位(1,2‐または1,4‐単位/ポリブタジエン全体の%)を含むSSBR;
(2) 28%のスチレン、4%の1,2‐ポリブタジエン単位および81%のトランス‐1,4‐ポリブタジエン単位(1,2‐または1,4‐単位/ポリブタジエン全体の%)を含むSSBR;
(3) カーボンブラック N234 (ASTM級;Degussa社);
(4) マイクロビーズ形の、Rhodia社からのシリカ“Zeosil 1165MP”(BETおよびCTAB:約150〜160m
2/g);
(5) N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N‐フェニル‐パラフェニレンジアミン(Flexsys社からの“Santoflex 6‐PPD”);
(6) TDAE (処理留出物芳香族系抽出物)オイル;
(7) 粗結晶性および微結晶性オゾン劣化防止ワックスの混合物;
(8) C
5タイプ炭化水素樹脂(Cray Valley社からの“Wingtack 86”);
(9) TESPT (Degussa社からの“Si69”;
(10) Stearin (Uniquema社からの“Pristerene 4931”);
(11) ジフェニルグアニジン (Flexsys社からの“Perkacit DPG”);
(12) 酸化亜鉛 (工業級;Umicore社);
(13) “Primecast 101”(EOS GmbH社);Tg = 105℃、容量平均直径:80μm (供給元データ);
(14) “Kraton D1118”:Kraton Polymers社からのスチレン/ブタジエンジブロックコポリマー;
(15) N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド (Flexsys社からの“Santocure CBS”);
(16) シクロヘキシルチオフタルイミド(PVI)。
【0092】
各組成物の動的弾性率G'の変化を、0.7MPaの応力下に、温度の関数として測定している。
結果
結果は、
図1および2に示している。
図1においては、曲線C0は組成物 0の動的弾性率の変化を示し、曲線C1は組成物 1の動的弾性率の変化を示しており、曲線C2は本発明に従う組成物 2の弾性率の変化を示している。
【0093】
モジュラスの大きな低下が、80℃よりも高くにおいて観察されている。
即ち、例えば、下記のとおりである:
組成物0においては、(G'
40°C−G'
140°C)/G'
40°C = 31%
組成物1においては、(G'
40°C−G'
140°C)/G'
40°C = 64%
本発明に従う組成物2においては、(G'
40°C−G'
140°C)/G'
40°C = 68%
従って、上記ゴム組成物へのポリスチレン粒子の導入は、上記組成物の高温での軟化を可能にしている。
【0094】
図2においては、曲線C0'は組成物0の真の割線モジュラスの変化を示し、曲線C1'は組成物1の真の割線モジュラスの変化を示しており、曲線C2'は組成物2の真の割線モジュラスの変化を示している。
図2は、組成物2の最終強度が組成物1の最終強度に対して実質的に改良されていることを示している。このことは、上記相溶化剤が上記熱可塑性材料の粒子とジエンエラストマーマトリックスとの結合を改良しているという事実を反映している。
【実施例2】
【0095】
この実施例の目的は、本発明に従う方法によって製造した、ポリフェニレンエーテル粒子および相溶化剤を含む組成物(混合物B)の動的特性を、同じ組成を有するが本発明に従う方法以外の方法によって得られたゴム組成物(混合物A)の特性と比較することである。
【0096】
各混合物の配合は、下記の表1に示している。量は、エラストマー100質量部当りの質量部(phr)として表している。
表1
(1) BR溶液(乾燥BRとして表した含有量:4%の1,2‐ポリブタジエン単位および93%のシス‐1,4‐ポリブタジエン単位 (Tg = −104°C);
(2) Kraton社からのSB/SBS D1118 ASグレード;
(3) PPE (ポリフェニレンエーテル)、“低分子量”、Noryl SA120グレード(Mw = 6300 g/モルおよびTg = 165°C;供給元データ);
(4) (2)と(3)のそれぞれ3/1の質量割合のマスターバッチ(溶液中で製造);
(5) N‐(1,3‐ジメチルブチル)‐N‐フェニル‐パラ‐フェニレンジアミン(Flexsys社からのSantoflex 6‐PPD);
(6) Stearin (Uniquema社からの“Pristerene”);
(7) 酸化亜鉛 (工業級;Umicore社);
(8) N‐シクロヘキシル‐2‐ベンゾチアゾールスルフェンアミド (Flexsys社からのSantocure CBS);
【0097】
混合物Aの製造
ジエンエラストマー(1)、熱可塑性材料の粒子(3)および相溶化剤(2)を、初期容器温度がおよそ90℃である密閉ミキサーに導入する。混練を実施して(非生産段階)、温度を均一な形で上昇させる(パドル速度を漸次的に上昇させることによって)。
100℃において、酸化防止剤(5)およびステアリン酸(6)を導入する。
130℃において、酸化亜鉛(7)を導入する。
温度上昇を、トルクが実質的に一定である場合は、およそ150℃の“落下”温度に達するまで維持する。この温度は、上記ポリフェニレンエーテルの融点または軟化点よりも低い。
小サイズの未溶融材料が、密閉ミキサーの出口において観察される。そのようにして得られたブレンドを回収し、冷却し、その後、加硫系(イオウとCBS (8))を70℃の開放ミキサーにおいて添加し、全てをおよそ5〜6分間混合する。
【0098】
混合物Bの製造
マスターバッチ(4)を、トルエン中溶液中で前以って調製し、その後、エタノールで凝集させ、最後に乾燥させた。マスターバッチは、当該技術の状況に応じた密閉ミキサータイプの加熱パドルミキサー内で、溶液中で調製した。このマスターバッチは、SB (2)とPPE (3)を、混合物(A)において見出される質量割合、即ち、PPEの1当りSBの3で含む。
【0099】
ジエンエラストマー(1)とマスターバッチ(4)を、初期容器温度がおよそ90℃である密閉ミキサーに導入する。混練を実施して(非生産段階)、温度を均一な形で上昇させる(パドル速度を漸次的に上昇させることによって)。
100℃において、酸化防止剤(5)およびステアリン酸(6)を導入する。
130℃において、酸化亜鉛(7)を導入する。
温度上昇を、トルクが実質的に一定である場合は、およそ150℃の“落下”温度に達するまで維持する。この温度は、上記マスターバッチの融点または軟化点よりも高い。
そのようにして得られたブレンドを回収し、冷却し、その後、加硫系(イオウとCBS (8))を70℃の開放ミキサーにおいて添加し、全てをおよそ5〜6分間混合する。
【0100】
結果
結果は
図3に示しており、
図3は、組成物Bの最終強度が、組成物Aの最終強度に対して、実質的に改良されていることを示している。
本発明は、さらに、以下の態様であり得る。
〔1〕1種以上のジエンエラストマー、1種以上の補強用充填剤および架橋系をベースとし、80℃〜300℃の範囲にある融点または軟化点を有する熱可塑性材料から選ばれた1種以上の熱可塑性材料の粒子を含む、特にタイヤの製造において使用することのできるゴム組成物であって、少なくとも1個の第1のジエンエラストマーブロックと前記1種以上の熱可塑性材料と相溶性のある少なくとも1個の第2の熱可塑性ブロックとを含むブロックコポリマーから選ばれる1種以上の相溶化剤を含むことを特徴とする前記ゴム組成物。
〔2〕前記1種以上の熱可塑性材料が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンコポリマー、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリアセタール、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性フルオロポリマーおよびポリエステルから選ばれる、前記〔1〕記載の組成物。
〔3〕前記ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフトエートから選ばれる、前記〔2〕記載の組成物。
〔4〕前記フルオロポリマーが、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロペンとのコポリマー、テトラフルオロエチレンとパーフルオロビニルエーテルとのコポリマー、テトラフルオロエチレンとエチレンとのコポリマーおよびポリフッ化ビニリデンから選ばれる、前記〔2〕記載の組成物。
〔5〕前記熱可塑性材料が、ポリメチルメタクリレートである、前記〔2〕記載の組成物。
〔6〕前記1種以上の熱可塑性材料の融点または軟化点が、80℃〜200℃の範囲にある、前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の組成物。
〔7〕前記粒子が、200μm以下、好ましくは100μmよりも小さい、さらに良好には50μmと100μmの間の容量平均直径を示す、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の組成物。
〔8〕前記1種以上の熱可塑性材料の粒子が、100phr未満、好ましくは10〜70phrを示す、前記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載の組成物。
〔9〕前記組成物の1種以上のジエンエラストマーが、ポリブタジエン、天然ゴム、合成ポリイソプレン、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマーおよびこれらエラストマーの混合物からなる群から選ばれる、前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項記載の組成物。
〔10〕前記ジエンエラストマーが、ブタジエン/スチレンコポリマーである、前記〔9〕記載の組成物。
〔11〕前記1種以上の相溶化剤が、ジブロックコポリマーである、前記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項記載の組成物。
〔12〕前記1種以上の相溶化剤が、1個の第1ジエンエラストマーブロックと2個の第2熱可塑性ブロックとを含むトリブロックコポリマーである、前記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項記載の組成物。
〔13〕前記組成物が、相溶化剤として、ジブロックコポリマーである1種以上の相溶化剤と、1個の第1ジエンエラストマーブロックと2個の第2熱可塑性ブロックとを含むトリブロックコポリマーである1種以上の相溶化剤とを含む、前記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項記載の組成物。
〔14〕前記ジブロックコポリマーが、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマーおよびスチレン/(ランダムスチレン/ブタジエンコポリマー)ジブロックコポリマーから選ばれる、前記〔11〕〜〔13〕のいずれか1項記載の組成物。
〔15〕前記トリブロックコポリマーが、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/(ランダムスチレン/ブタジエンコポリマー)/スチレントリブロックコポリマーおよびスチレン/ブタジエン/メタクリレートトリブロックコポリマーから選ばれる、前記〔11〕〜〔13〕のいずれか1項記載の組成物。
〔16〕熱可塑性材料の前記粒子がポリスチレン粒子であり、前記1種以上の相溶化剤が、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマーおよびこれらブロックコポリマーのブレンドから選ばれる、前記〔1〕〜〔15〕のいずれか1項記載の組成物。
〔17〕熱可塑性材料の前記粒子がポリフェニレンエーテル粒子であり、前記1種以上の相溶化剤が、スチレン/ブタジエンジブロックコポリマー、スチレン/イソプレンジブロックコポリマー、スチレン/ブタジエン/スチレントリブロックコポリマー、スチレン/イソプレン/スチレントリブロックコポリマーおよびこれらブロックコポリマーのブレンドから選ばれる、前記〔1〕〜〔16〕のいずれか1項記載の組成物。
〔18〕前記粒子の容量と前記1種以上の熱可塑性材料と相溶性のある前記第2の熱可塑性ブロックの容量との和が、組成物総容量の45%以下である、前記〔1〕〜〔17〕のいずれか1項記載の組成物。
〔19〕前記粒子/相溶化剤の容量比が、0.05以上である、前記〔1〕〜〔18〕のいずれか1項記載の組成物。
〔20〕前記1種以上の補強用充填剤が、シリカ、カーボンブラックおよびそれらの混合物から選ばれる、前記〔1〕〜〔19〕のいずれか1項記載の組成物。
〔21〕前記1種以上の補強用充填剤が、20phrと200phrの間、好ましくは30phrと150phrの間の含有量で存在する、前記〔1〕〜〔20〕のいずれか1項記載の組成物。
〔22〕下記の段階を含むことを特徴とする、1種以上のジエンエラストマー、1種以上の補強用充填剤および架橋系をベースとし、80℃〜300℃の範囲にある融点または軟化点(TM1)を有する1種以上の熱可塑性材料の粒子と、少なくとも1個の第1ジエンエラストマーブロックと前記1種以上の熱可塑性材料と相溶性のある少なくとも1個の第2熱可塑性ブロックを含むブロックコポリマーから選ばれ、融点または軟化点(TM2)を有する1種以上の相溶化剤とを含むゴム組成物の製造方法:
・前記1種以上のジエンエラストマー中に、第1の“非生産”段階において、別々のまたは前以って調製したマスターバッチの形の前記1種以上の熱可塑性材料の粒子と前記1
種以上の相溶化剤、および前記1種以上の補強用充填剤を混入し、全てを、1回以上、前記熱可塑性材料および前記相溶化剤の融点または軟化点(TM1、TM2)のうちの最高融点または軟化点よりも高い、或いは、前記1種以上の熱可塑性材料の粒子と前記1種以上の相溶化剤をマスターバッチの形で導入する場合はそのマスターバッチの融点または軟化点TMよりも高い最高温度に達するまで、熱機械的に混練する段階;
・混ぜ合せた混合物を100℃よりも低い温度に冷却する段階;
・その後、第2“生産”段階において、前記架橋系を混入する工程;その後の、
・全てを120℃よりも低い最高温度まで混錬する段階。
〔23〕前記〔1〕〜〔21〕のいずれか1項記載の組成物の、自動車接地系を意図する最終物品または半製品の製造における使用。
〔24〕前記〔1〕〜〔21〕のいずれか1項記載の組成物を含む、自動車接地系を意図する最終物品または半製品。
〔25〕前記〔1〕〜〔21〕のいずれか1項記載において定義したようなゴム組成物を含むタイヤ。