特許第5778294号(P5778294)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5778294電力ヘッドルーム・レポートにおける特定吸収率バックオフのための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778294
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】電力ヘッドルーム・レポートにおける特定吸収率バックオフのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/18 20090101AFI20150827BHJP
   H04W 72/12 20090101ALI20150827BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20150827BHJP
【FI】
   H04W52/18
   H04W72/12 150
   H04W24/10
【請求項の数】14
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-537815(P2013-537815)
(86)(22)【出願日】2011年11月3日
(65)【公表番号】特表2013-541925(P2013-541925A)
(43)【公表日】2013年11月14日
(86)【国際出願番号】US2011059118
(87)【国際公開番号】WO2012061582
(87)【国際公開日】20120510
【審査請求日】2013年6月18日
(31)【優先権主張番号】13/287,768
(32)【優先日】2011年11月2日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/410,328
(32)【優先日】2010年11月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100119976
【弁理士】
【氏名又は名称】幸長 保次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100172580
【弁理士】
【氏名又は名称】赤穂 隆雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(74)【代理人】
【識別番号】100134290
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 将訓
(72)【発明者】
【氏名】ホ、サイ・イウ・ダンカン
(72)【発明者】
【氏名】ゲオルギウ、バレンティン・アレクサンドル
(72)【発明者】
【氏名】ガール、ピーター
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/118777(WO,A1)
【文献】 特開2003−209483(JP,A)
【文献】 特表2006−518176(JP,A)
【文献】 国際公開第2008/123148(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/094525(WO,A1)
【文献】 特開2001−223514(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/149023(WO,A1)
【文献】 特表2005−529561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信の方法であって、
サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信することと、
モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定することと、
特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定することと、
前記最大電力低減を前記SAR関連電力低減と比較することと、
前記SAR関連電力低減が前記最大電力低減を超えたことに応じて、前記SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節することと、
を備える方法。
【請求項2】
前記アップリンク送信許可は、変調および符号化スキーム(MCS)割当を含み、
前記最大電力低減を決定することはさらに、前記MCS割当に少なくとも部分的に基づいて、テーブルにおける前記最大電力低減を探索することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記SAR関連電力低減を決定することは、前記モバイル・デバイスの同時送信の状態と、前記モバイル・デバイスのユーザへの近接度とのうちの1つに基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記近接度は、前記モバイル・デバイスと前記ユーザとの間の距離、前記ユーザに対する前記モバイル・デバイスの方向、のうちの1または複数を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較することと、
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えた場合に、電力ヘッドルーム・レポートを生成することと、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記生成することは、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を、予め決定されたしきい値超えた場合に、トリガされる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えていること、および、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記モバイル・デバイスによって適用されている実際の標準的なバックオフを超えていること、のうちの1つに応じて、前記モバイル・デバイスから、前記サービス提供している基地局へ、前記電力ヘッドルーム・レポートを送信すること、をさらに備える請求項5に記載の方法。
【請求項8】
無線通信のために構成された装置であって、
サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信する手段と、
モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定する手段と、
特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定する手段と、
前記最大電力低減を前記SAR関連電力低減と比較する手段と、
前記SAR関連電力低減が前記最大電力低減を超えたことに応じて、前記SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節する手段と、
を備える装置。
【請求項9】
前記アップリンク送信許可は、変調および符号化スキーム(MCS)割当を含み、
前記最大電力低減を決定する手段はさらに、前記MCS割当に少なくとも部分的に基づいて、テーブルにおける前記最大電力低減を探索する手段を備える、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記SAR関連電力低減を決定する手段は、前記モバイル・デバイスの同時送信の状態と、前記モバイル・デバイスのユーザへの近接度とのうちの1つに基づいて決定される、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記近接度は、前記モバイル・デバイスと前記ユーザとの間の距離、前記ユーザに対する前記モバイル・デバイスの方向、のうちの1または複数を備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較する手段と、
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えた場合に、電力ヘッドルーム・レポートを生成する手段と、
をさらに備える請求項に記載の装置。
【請求項13】
前記生成する手段は、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を、予め決定されたしきい値超えた場合に、トリガされる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えていること、および、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記モバイル・デバイスによって適用されている実際の標準的なバックオフを超えていること、のうちの1つに応じて、前記モバイル・デバイスから、前記サービス提供している基地局へ、前記電力ヘッドルーム・レポートを送信する手段、をさらに備える請求項12に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対する相互参照】
【0001】
本願は、全体が本明細書において参照によって明確に組み込まれている2010年11月4日出願の「電力ヘッドルーム・レポートにおける特定吸収率バックオフ」(SPECIFIC ABSORPTION RATE BACKOFF IN POWER HEADROOM REPORT)と題された米国仮出願61/410,328号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
本開示のある態様は、一般に、無線通信システムに関し、さらに詳しくは、無線ネットワークにおける電力ヘッドルーム・レポート処理に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信ネットワークは、例えば音声、ビデオ、パケット・データ、メッセージング、ブロードキャスト等のようなさまざまな通信サービスを提供するために広く配置されている。これら無線ネットワークは、利用可能なネットワーク・リソースを共有することにより、複数のユーザをサポートすることができる多元接続ネットワークでありうる。このようなネットワークの1つの例は、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス・ネットワーク(UTRAN)である。UTRANは、第3世代パートナシップ計画(3GPP)によってサポートされている第3世代(3G)モバイル電話技術である、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部として定義されているラジオ・アクセス・ネットワーク(RAN)である。このような多元接続ネットワーク・フォーマットの例は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、およびシングル・キャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークを含む。
【0004】
無線通信ネットワークは、多くのユーザ機器(UE)のための通信をサポートしうる多くの基地局またはノードBを含みうる。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクによって基地局と通信しうる。ダウンリンク(すなわち順方向リンク)は、基地局からUEへの通信リンクを称し、アップリンク(すなわち逆方向リンク)は、UEから基地局への通信リンクを称する。
【0005】
基地局は、ダウンリンクでUEへデータおよび制御情報を送信し、および/または、アップリンクでUEからデータおよび制御情報を受信しうる。ダウンリンクでは、基地局からの送信が、近隣の基地局からの、または、その他の無線ラジオ周波数(RF)送信機からの送信による干渉と遭遇しうる。アップリンクでは、UEからの送信が、近隣の基地局と通信する別のUEのアップリンク送信からの、または、別の無線RF送信機からの干渉と遭遇しうる。この干渉は、ダウンリンクとアップリンクとの両方のパフォーマンスを低下させうる。
【0006】
モバイル・ブロードバンド・アクセスに対する需要が増加し続けると、UEが長距離無線通信ネットワークにアクセスすることや、短距離無線システムがコミュニティにおいて展開されることとともに、干渉および混雑したネットワークの可能性が高まる。研究開発は、モバイル・ブロードバンド・アクセスのための増加する需要を満たすためのみならず、モバイル通信とのユーザ経験を進化および向上させるために、UMTS技術を進化させ続けている。
【発明の概要】
【0007】
本開示の1つの態様では、無線通信の方法は、サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信することと、モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定することと、特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定することと、最大電力低減をSAR関連電力低減と比較することと、SAR関連電力低減が最大電力低減を超えたことに応じて、SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節することと、を含む。
【0008】
本開示のさらなる態様では、無線通信のために構成された装置は、サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信する手段と、モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定する手段と、特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定する手段と、最大電力低減をSAR関連電力低減と比較する手段と、SAR関連電力低減が最大電力低減を超えたことに応じて、SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節する手段と、を含む。
【0009】
本開示のさらなる態様では、コンピュータ・プログラム製品が、記録されたプログラム・コードを有する非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を有する。このプログラム・コードは、サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信するためのコードと、モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定するためのコードと、SAR関連電力低減を決定するためのコードと、最大電力低減をSAR関連電力低減と比較するためのコードと、SAR関連電力低減が最大電力低減を超えたことに応じて、SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節するためのコードと、を含む。
【0010】
本開示のさらなる態様では、装置は、少なくとも1つのプロセッサと、このプロセッサに接続されたメモリとを含む。このプロセッサは、サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信し、モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定し、SAR関連電力低減を決定し、最大電力低減をSAR関連電力低減と比較し、SAR関連電力低減が最大電力低減を超えたことに応じて、SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節する、ように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、モバイル通信システムの例を例示するブロック図である。
図2図2は、モバイル通信システムにおけるダウンリンク・フレーム構造の例を例示するブロック図である。
図3図3は、アップリンクLTE/−A通信における典型的なフレーム構造を例示するブロック図である。
図4図4は、本開示の態様にしたがうヘテロジニアスなネットワークにおける時分割多重(TDM)配信を例示するブロック図である。
図5図5は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたモバイル・デバイスを例示する概念的なブロック図である。
図6図6は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。
図7A図7Aは、本開示の1つの態様にしたがって構成されたモバイル・デバイスを例示する図解である。
図7B図7Bは、本開示の1つの態様にしたがって構成されたモバイル・デバイスを例示する図解である。
図7C図7Cは、本開示の1つの態様にしたがって構成されたモバイル・デバイスを例示する図解である。
図8図8は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。
図9図9は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。
図10図10は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたUEを例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面とともに以下に説明する詳細説明は、さまざまな構成の説明として意図されており、本明細書に記載された概念が実現される唯一の構成を表すことは意図されていない。この詳細説明は、さまざまな概念の完全な理解を提供することを目的とした具体的な詳細を含んでいる。しかしながら、これらの概念は、これら具体的な詳細無しで実現されうることが当業者に明らかになるであろう。いくつかの事例では、周知の構成および構成要素が、このような概念を曖昧にすることを避けるために、ブロック図形式で示されている。
【0013】
添付図面とともに以下に説明する詳細説明は、さまざまな構成の説明として意図されており、本開示の範囲を制限することは意図されていない。そうではなく、詳細説明は、発明の主題となる内容の完全な理解を提供することを目的とした具体的な詳細を含んでいる。これら具体的な詳細は、すべての場合において必要とされるものではなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって定義されることが、当業者に対して明らかになるであろう。いくつかの事例では、周知の構成および構成要素が、記載を明確にするために、ブロック図形式で示されている。
【0014】
本明細書に記載された技術は、例えばCDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMA、およびその他のネットワークのようなさまざまな無線通信ネットワークのために使用されうる。用語「ネットワーク」および「システム」は、しばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、例えば、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、テレコミュニケーション・インダストリ・アソシエーション(TIA)のcdma2000(登録商標)等のようなラジオ技術を実現しうる。UTRA技術は、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、およびCDMAのその他の変形を含んでいる。CDMA2000(登録商標)技術は、米国電子工業会(EIA)およびTIAからのIS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格を含んでいる。TDMAネットワークは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のようなラジオ技術を実現しうる。OFDMAネットワークは、例えば、イボルブドUTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash−OFDM(登録商標)等のようなラジオ技術を実現しうる。UTRA技術およびE−UTRA技術は、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)およびLTE−アドバンスト(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMTSの新たなリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−A、およびGSMは、「第3世代パートシップ計画」(3GPP)と呼ばれる団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と呼ばれる団体からの文書に記載されている。本明細書で記載された技術は、他の無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のみならず、前述された無線ネットワークおよびラジオ・アクセス技術のためにも使用されうる。明確化のために、これら技術のある態様は、以下において、LTEまたはLTE−A(代わりに、これらはともに“LTE/−A”と称される)について記載されており、このようなLTE−A用語が以下の説明の多くで使用される。
【0015】
図1は、LTE−Aネットワークでありうる無線通信ネットワーク100を示す。無線ネットワーク100は、多くのイボルブド・ノードB(eNB)110およびその他のネットワーク・エンティティを含む。eNBは、UEと通信する局であり、基地局、ノードB、アクセス・ポイント等とも称されうる。おのおののeNB110は、特定の地理的エリアのために通信有効通信範囲エリアを提供しうる。3GPPでは、用語「セル」は、この用語が使用されるコンテキストに依存して、この有効通信範囲エリアにサービス提供しているeNBおよび/またはeNBサブシステムからなる特定の地理的有効通信範囲エリアを称しうる。
【0016】
eNBは、マクロ・セル、ピコ・セル、フェムト・セル、および/または、その他のタイプのセルのために、通信有効通信範囲を提供しうる。マクロ・セルは、一般に、比較的大きな地理的エリア(例えば、半径数キロメータ)をカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。ピコ・セルは、一般に、比較的小さな地理的エリアをカバーし、ネットワーク・プロバイダへのサービス加入を持つUEによる無制限のアクセスを許可しうる。フェムト・セルもまた一般に、比較的小さな地理的エリア(例えば、住宅)をカバーし、無制限のアクセスに加えて、フェムト・セルとの関連付けを持つUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG)内のUE、住宅内のユーザのためのUE等)による制限付のアクセスをも提供しうる。マクロ・セルのためのeNBは、マクロeNBと称されうる。ピコ・セルのためのeNBは、ピコeNBと称されうる。そして、フェムト・セルのためのeNBは、フェムトeNBまたはホームeNBと称されうる。図1に示す例では、eNB110a,110b,110cは、マクロ・セル102a,102b,102cそれぞれのためのマクロeNBでありうる。eNB110xは、ピコ・セル102xのためのピコeNBでありうる。そして、eNB110y,110zは、それぞれフェムト・セル102y,102zのためのフェムトeNBである。eNBは、1または複数(例えば、2つ、3つ、4つ等)のセルをサポートしうる。
【0017】
無線ネットワーク100はさらに、中継局110をも含みうる。中継局は、データおよび/またはその他の情報の送信を上流局(例えば、eNB、UE等)から受信し、データおよび/またはその他の情報の送信を下流局(例えば、別のUE、別のeNB等)へ送信する局である。中継局はまた、他のUEのための送信を中継するUEでもありうる。図1に示す例では、中継局110rは、eNB110aおよびUE120rと通信しうる。ここでは、中継局110rは、2つのネットワーク要素(eNB110aとUE120r)間の通信を容易にするために、これら2つのネットワーク要素間のリレーとして動作する。中継局はまた、リレーeNB、リレー等とも称されうる。
【0018】
無線ネットワーク100は、同期動作または非同期動作をサポートしうる。同期動作の場合、eNBは、同じようなフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的にほぼ同期しうる。非同期動作の場合、eNBは、異なるフレーム・タイミングを有し、異なるeNBからの送信は、時間的に同期しない場合がある。ここに記載された技術は、同期動作あるいは非同期動作の何れかのために使用されうる。
【0019】
ネットワーク・コントローラ130は、eNBのセットに接続しており、これらeNBのための調整および制御を提供しうる。ネットワーク・コントローラ130は、バックホール132を介してeNB110と通信しうる。eNB110はまた、例えば、ダイレクトに、または、無線バックホール134または有線バックホール136を介して非ダイレクトに、互いに通信しうる。
【0020】
無線ネットワーク100の全体にわたってUE120が分布しうる。そして、おのおののUEは、固定式または移動式でありうる。UEは、端末、移動局、加入者ユニット、局等とも称されうる。UEは、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、無線通信デバイス、ハンドヘルド・デバイス、ラップトップ・コンピュータ、コードレス電話、無線ローカル・ループ(WLL)局等でありうる。UEは、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、リレー等と通信することができうる。図1では、両矢印を持つ実線が、UEと、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでUEにサービス提供するように指定されたeNBであるサービス提供eNBとの間の所望の送信を示す。両矢印を持つ破線は、UEとeNBとの間の干渉送信を示す。
【0021】
LTE/−Aは、ダウンリンクで直交周波数分割多重(OFDM)を、アップリンクでシングル・キャリア周波数分割多重(SC−FDM)を利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システム帯域幅を、一般にトーン、ビン等とも称される複数(K個)の直交サブキャリアに分割する。おのおののサブキャリアは、データとともに変調されうる。一般に、変調シンボルは、OFDMを用いて周波数領域で、SC−FDMを用いて時間領域で送信される。隣接するサブキャリア間の間隔は固定され、サブキャリアの総数(K個)は、システム帯域幅に依存しうる。例えば、Kは、1.25,2.5,5,10,または20メガヘルツ(MHz)の対応するシステム帯域幅についてそれぞれ128,256,512,1024,または2048にそれぞれ等しい。システム帯域幅はまた、サブ帯域へ分割されうる。例えば、サブ帯域は、1.08MHzをカバーし、1.25,2.5,5,10,または20MHzの対応するシステム帯域幅についてそれぞれ1,2,4,8,または16のサブ帯域が存在しうる。
【0022】
図2は、LTE/−Aにおいて使用されるダウンリンク・フレーム構造を示す。ダウンリンクの送信タイムラインは、ラジオ・フレームの単位に分割されうる。おのおののラジオ・フレームは、(例えば10ミリ秒(ms)のような)予め定められた持続時間を有し、0乃至9のインデクスを付された10個のサブフレームへ分割されうる。おのおののサブフレームは、2つのスロットを含みうる。したがって、おのおののラジオ・フレームは、0乃至19のインデクスを付された20のスロットを含みうる。おのおののスロットは、例えば、(図2に示すように)通常のサイクリック・プレフィクスの場合、7つのシンボル期間を、拡張されたサイクリック・プレフィクスの場合、6つのシンボル期間のように、L個のシンボル期間を含みうる。おのおののサブフレームでは、2L個のシンボル期間が、0乃至2L−1のインデクスを割り当てられうる。利用可能な時間周波数リソースが、リソース・ブロックへ分割されうる。おのおののリソース・ブロックは、1つのスロットにおいてN個のサブキャリア(例えば、12のサブキャリア)をカバーしうる。
【0023】
LTE/−Aにおいて、eNBは、eNBにおける各セルについて、一次同期信号(PSS)と二次同期信号(SSS)とを送信しうる。図2に示すように、一次同期信号および二次同期信号は、通常のサイクリック・プレフィクスを持つ各ラジオ・フレームのサブフレーム0,5のおのおのにおいて、シンボル期間6およびシンボル期間5でそれぞれ送信されうる。これら同期信号は、セル検出および獲得のためにUEによって使用されうる。eNBはまた、サブフレーム0のスロット1におけるシンボル期間0乃至3で、物理ブロードキャスト・チャネル(PBCH)を送信しうる。PBCHは、あるシステム情報を伝送しうる。
【0024】
図2で見られるように、eNBは、各サブフレームの最初のシンボル期間で、物理制御フォーマット・インジケータ・チャネル(PCFICH)を送信しうる。PCFICHは、制御チャネルのために使用されるシンボル期間の数(M)を伝えうる。ここで、Mは、1,2または3に等しく、サブフレーム毎に変化しうる。Mはまた、例えば、10未満のリソース・ブロックのように、小さなシステム帯域幅に対して4に等しくなりうる。図2に示す例では、M=3である。eNBは、おのおののサブフレームの最初のM個のシンボル期間において、物理HARQインジケータ・チャネル(PHICH)と物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)とを送信しうる。PDCCHとPHICHもまた、図2に示す例における最初の3つのシンボル期間に含まれる。PHICHは、ハイブリッド自動再送信(HARQ)をサポートするための情報を伝送しうる。PDCCHは、UEのためのリソース割当に関する情報と、ダウンリンク・チャネルのための制御情報とを伝送しうる。eNBはまた、おのおののサブフレームの残りのシンボル期間で、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を送信しうる。PDSCHは、ダウンリンクで、データ送信のためにスケジュールされたUEのためのデータを伝送しうる。
【0025】
LTE−Aは、各サブフレームの制御セクション、すなわち、各サブフレームの最初のシンボル期間においてPHICHおよびPDCCHを送信することに加えて、各サブフレームのデータ・セクションでこれら制御が向けられたチャネルをも送信しうる。図2に示すように、例えば中継−物理ダウンリンク制御チャネル(R−PDCCH)および中継−物理HARQインジケータ・チャネル(R−PHICH)のように、データ領域を利用するこれら新たな制御設計は、各サブフレームの後半のシンボル期間に含まれる。R−PDCCHは、半デュプレクス中継動作の文脈で元々開発されたデータ領域を利用する、新たなタイプの制御チャネルである。R−PDCCHおよびR−PHICHは、1つのサブフレーム内にいくつかの第1の制御シンボルを占有するレガシーPDCCHおよびPHICHとは異なり、元々データ領域として指定されているリソース要素(RE)へマップされる。新たな制御チャネルは、周波数分割多重(FDM)、時分割多重(TDM)、あるいはFDMとTDMとの組み合わせの形態をとりうる。
【0026】
eNBは、eNBによって使用されるシステム帯域幅の中央の1.08MHzでPSS、SSS、およびPBCHを送信しうる。eNBは、これらのチャネルが送信される各シンボル期間におけるシステム帯域幅全体でPCFICHおよびPHICHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅のある部分において、UEのグループにPDCCHを送信しうる。eNBは、システム帯域幅の特定の部分で、特定のUEに、PDSCHを送信しうる。eNBは、すべてのUEへブロードキャスト方式でPSS、SSS、PBCH、PCFICH、およびPHICHを送信し、PDCCHを、ユニキャスト方式で、特定のUEへ送信しうる。さらに、特定のUEへユニキャスト方式でPDSCHをも送信しうる。
【0027】
各シンボル期間において、多くのリソース要素が利用可能でありうる。おのおののリソース要素は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーしうる。そして、実数値または複素数値である1つの変調シンボルを送信するために使用されうる。おのおののシンボル期間において、基準信号のために使用されないリソース要素は、リソース要素グループ(REG)へ構成されうる。おのおののREGは、1つのシンボル期間内に、4つのリソース要素を含みうる。PCFICHは、シンボル期間0内に4つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたってほぼ均等に配置されうる。PHICHは、1または複数の設定可能なシンボル期間内に3つのREGを占有しうる。これらは、周波数にわたって分散されうる。例えば、PHICHのための3つのREGはすべて、シンボル期間0に属しうる。あるいは、シンボル期間0,1,2に分散されうる。PDCCHは、最初のM個のシンボル期間内に、9,18,32,または64のREGを占有しうる。これらは、利用可能なREGから選択されうる。複数のREGからなるある組み合わせのみが、PDCCHのために許容されうる。
【0028】
UEは、PHICHとPCFICHとのために使用された特定のREGを認識しうる。UEは、PDCCHを求めて、REGの異なる組み合わせを探索しうる。探索する組み合わせの数は、一般に、PDCCHのために許可された組み合わせの数よりも少ない。eNBは、UEが探索する組み合わせのうちの何れかのUEにPDCCHを送信しうる。
【0029】
UEは、複数のeNBの有効通信範囲内に存在しうる。これらのeNBのうちの1つが、UEにサービス提供するために選択されうる。サービス提供するeNBは、例えば受信電力、経路喪失、信号対雑音比(SNR)等のようなさまざまな基準に基づいて選択されうる。
【0030】
図3は、アップリンク・ロング・ターム・イボリューション(LTE)通信における典型的なフレーム構造を概念的に例示するブロック図である。アップリンクのために利用可能なリソース・ブロック(RB)は、データ・セクションおよび制御セクションに分割されうる。制御セクションは、システム帯域幅の2つの端部において形成され、設定可能なサイズを有しうる。制御セクションにおけるリソース・ブロックは、制御情報の送信のために、UEへ割り当てられうる。データ・セクションは、制御セクションに含まれていないすべてのリソース・ブロックを含みうる。図3における設計の結果、データ・セクションは、連続するサブキャリアを含むようになる。これによって、単一のUEに、データ・セクションにおける連続するサブキャリアのすべてが割り当てられるようになる。
【0031】
UEは、eNBへ制御情報を送信するために、制御セクションにおいてリソース・ブロックを割り当てられうる。UEはまた、eノードBへデータを送信するために、データ・セクション内にリソース・ブロックを割り当てられうる。UEは、制御セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロックで、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)で制御情報を送信しうる。UEは、データ・セクションにおいて割り当てられたリソース・ブロックで、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)で、データのみ、または、データと制御情報との両方を送信しうる。アップリンク送信は、サブフレームからなる両スロットにおよび、図3に示すように、周波数を越えてホップしうる。1つの態様によれば、緩和されたシングル・キャリア動作において、ULリソースで並列なチャネルが送信されうる。例えば、制御およびデータ・チャネル、並列制御チャネル、および並列データ・チャネルが、UEによって送信されうる。
【0032】
PSS、SSS、CRS、PBCH、PUCCH、PUSCH、および、LTE/−Aで使用されるその他のこのような信号およびチャネルは、公的に利用可能な、「イボルブド・ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(E−UTRA);物理チャネルおよび変調」(Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation)と題された3GPP TS 36.211に記述されている。
【0033】
図4は、図1における基地局/eNBのうちの1つ、およびUEのうちの1つでありうる、基地局/eNB110とUE120との設計のブロック図を示す。基地局110は、図1におけるマクロeNB110cでありうる。そして、UE120は、UE120yでありうる。基地局110はさらに、その他いくつかのタイプの基地局でもありうる。基地局110は、アンテナ434a乃至434tを備え、UE120は、アンテナ452a乃至452rを備えうる。
【0034】
基地局110では、送信プロセッサ420が、データ・ソース412からデータを、コントローラ/プロセッサ440から制御情報を受信しうる。制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH等用でありうる。データは、PDSCH等用でありうる。プロセッサ420は、データ・シンボルおよび制御シンボルをそれぞれ取得するために、データおよび制御情報を処理(例えば、符号化およびシンボル・マップ)しうる。プロセッサ420はさらに、例えばPSS、SSSのための基準シンボルや、セル特有の基準信号を生成しうる。送信(TX)複数入力複数出力(MIMO)プロセッサ430は、適用可能であれば、データ・シンボル、制御シンボル、および/または基準シンボルに空間処理(例えば、プリコーディング)を実行し、出力シンボル・ストリームを変調器(MOD)432a乃至432tに提供しうる。おのおのの変調器432は、(例えば、OFDM等のために)それぞれの出力シンボル・ストリームを処理して、出力サンプル・ストリームを得る。おのおのの変調器432はさらに、出力サンプル・ストリームを処理(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)し、ダウンリンク信号を取得する。変調器432a乃至432tからのダウンリンク信号は、アンテナ434a乃至434tを介してそれぞれ送信されうる。
【0035】
UE120では、アンテナ452a乃至452rが、基地局110からダウンリンク信号を受信し、受信した信号を、復調器(DEMOD)454a乃至454rへそれぞれ提供しうる。おのおのの復調器454は、受信したそれぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得しうる。おのおのの復調器454はさらに、(例えば、OFDM等のため)これら入力サンプルを処理して、受信されたシンボルを取得しうる。MIMO検出器456は、すべての復調器454a乃至454rから受信したシンボルを取得し、適用可能である場合、これら受信されたシンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを提供しうる。受信プロセッサ458は、検出されたシンボルを処理(例えば、復調、デインタリーブ、および復号)し、UE120のために復号されたデータをデータ・シンク460に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ480へ提供しうる。
【0036】
アップリンクでは、UE120において、送信プロセッサ464が、データ・ソース462から(例えばPUSCHのための)データを、コントローラ/プロセッサ480から(例えばPUCCHのための)制御情報を受信し、これらを処理しうる。プロセッサ464はさらに、基準信号のための基準シンボルをも生成しうる。送信プロセッサ464からのシンボルは、適用可能であれば、TX MIMOプロセッサ466によってプリコードされ、さらに、(例えば、SC−FDM等のために)復調器454a乃至454rによって処理され、基地局110へ送信される。基地局110では、UE120からのアップリンク信号が、アンテナ434によって受信され、変調器432によって処理され、適用可能な場合にはMIMO検出器436によって検出され、さらに、受信プロセッサ438によって処理されて、UE120によって送信された復号されたデータおよび制御情報が取得される。プロセッサ438は、復号されたデータをデータ・シンク439に提供し、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ440へ提供しうる。
【0037】
コントローラ/プロセッサ440,480は、基地局110およびUE120それぞれにおける動作を指示しうる。基地局110におけるプロセッサ440および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、本明細書に記載された技術のためのさまざまな処理の実行または実行の指示を行いうる。UE120におけるプロセッサ480および/またはその他のプロセッサおよびモジュールは、図5に例示された機能ブロック、および/または、本明細書に記載された技術のためのその他の処理の実行または実行の指示を行いうる。メモリ442,482は、基地局110およびUE120それぞれのためのデータおよびプログラム・コードを格納しうる。スケジューラ444は、ダウンリンクおよび/またはアップリンクでのデータ送信のためにUEをスケジュールしうる。
【0038】
1つの構成では、無線通信のために構成されたUE120は、電力ヘッドルーム・レポート(PHR)を生成する手段と、送信する手段とを含む。1つの態様では、前述した手段は、前述された手段によって記載された機能を実行するための、プロセッサ(単数または複数)、コントローラ/プロセッサ480、メモリ482、送信プロセッサ464、TX MIMOプロセッサ466、アンテナ452a−r、および変調器454a−rでありうる。別の態様では、前述した手段は、前述した手段によって記載された機能を実行するように構成されたモジュールまたは任意の装置でありうる。
【0039】
当業者であれば、情報および信号は、さまざまな異なる技術および技法のうちの何れかを用いて表されうることを理解するであろう。例えば、前述された説明を通じて参照されうるデータ、命令群、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表現されうる。
【0040】
以下に記載される機能ブロックおよびモジュールは、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェア・デバイス、電子部品、論理回路、メモリ、ソフトウェア・コード、ファームウェア・コード等、またはこれらの任意の組み合わせでありうる。
【0041】
UEは、スケジュールされた構成において、UEの残りの送信電力をeNBへ通知するために、電力ヘッドルーム・レポート(PHR)を提供する。複数の成分キャリアを用いて構成されたUEでは、電力ヘッドルーム・レポートが、各成分キャリア(CC)のために定義されうる。電力ヘッドルーム・レポートは、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)および物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のための成分キャリア特有レポートを含みうる。
【0042】
1つのタイプのPHR(タイプ1)は、ヘッドルームを、Pcmax−PUSCH電力としてレポートする。ここで、Pcmaxは、UE送信のために設定された現在の合計最大電力を表す。別のタイプのPHR(タイプ2)は、ヘッドルームを、Pcmax−PUCCH電力−PUSCH電力としてレポートする。タイプ1 PHRは、二次成分キャリア(SCC)のために使用されうる。PUCCHとPUSCHとの並列割当がサポートされていない場合、タイプ1 PHRは、一次成分キャリア(PCC)のためにも使用されうる。PUCCHとPUSCHとの並列割当がサポートされており、特定の送信時間インタバル(TTI)において、一次成分キャリアでのPUCCHおよびPUSCH送信があるのであれば、一次成分キャリアは、タイプ1のPHRとタイプ2のPHRとの両方をともに送信しうる。UEは、任意のアップリンク成分キャリアでPHRを送信することを許可されうる。例えば、成分キャリア1のPHRが、成分キャリア2で送信されうる。
【0043】
電力ヘッドルームがレポートされると、UEの最大電力低減(MPR)が考慮される。eNBは、一般に、特定の一定の最大電力低減を仮定する。例えば、UEにおける特定の最大電力低減に対応する、最小パフォーマンス要件が指定されうる。キャリア・アグリゲーション(CA)を用いて、複数の成分キャリアを用いて構成されたUEでは、実際の電力低減は、この割当に依存して大きく変動しうる。したがって、UEは、実際に、MPRに関して異なる電力低減値(PR)(電力バックオフ値とも称される)を使用しうる。このPR値は、eNBによって仮定される値よりも小さくなりうる。この不一致は、UEにおいて送信のために利用可能な電力と、eNBが利用可能であると信じている電力とが異なるという結果をもたらしうる。
【0044】
eNBは、各成分キャリアにおける送信電力を、その成分キャリアの最大電力(Pcmax,c)と電力ヘッドルーム・レポートとに基づいて推定することを試みうる。ここで、‘c’は、成分キャリアのインデクスを表す。このような推定は、eNBによって推定された電力低減と、UEによって推定された電力低減との間に不一致がない場合、正確であろう。しかしながら、eNBによって推定された電力低減と、UEによって推定された電力低減との間に不一致がある場合、送信電力推定値と、利用可能な電力ヘッドルームの推定値とに誤りがあるだろう。
【0045】
PHR誤りの1つの可能性のある原因は、UEが、特定吸収率(SAR)要件を満たすために、その送信電力を下げた場合に引き起こされうる。SARは、人体に吸収されるエネルギを称する。SAR要件は、例えば、デバイスから放射された無線周波数(RF)電磁エネルギに対する人間の被ばくを制限するために、例えばセルラ電話、タブレット、およびその他のタイプのUEのような無線デバイスに対して規定されている。SAR要件は、デバイスから放射された合計電力に依存するが、デバイス(1xデバイス、EVDO、LTE等)によって使用されるラジオ・アクセス技術(RAT)に依存しない。これら要件を満たすために、いくつかのデバイスは、送信前に、送信電力を低減する。SAR要件を満たすためにこのように送信電力を低減することは、本書では「SARバックオフ」と称される。
【0046】
SAR要件を満たすために適用されるバックオフは、ユーザに対するデバイスの位置または近接度に依存して、または、アクティブなRATにおける送信電力の変化に依存して、動的に変化しうる。例えば、SAR要件を遵守するために、例えばタブレット・コンピュータおよびモバイル電話のようないくつかのデバイスは、近接度センサを用い、デバイスが人体に対して、近接しているか、または、特定の方式で向かっている場合にのみ、送信電力を低減する。複数のRAT(例えば、1x音声およびEVDOデータまたは1x音声およびLTEデータ)で同時に送信するデバイスはまた、SAR要件を満たすために、これらRATのうちの1つにおける電力を低減しうる。音声送信は、データ送信よりも高い優先度を持つ可能性が高いので、デバイスは、例えば、SARバックオフを実施するために、音声送信電力を維持しながら、データ送信電力を低減しうる。
【0047】
いくつかのRATでは、ネットワークにアクセスするデバイスは、電力ヘッドルーム・レポート(PHR)を定期的に送信し、将来の送信のためにデバイスがどれだけ多くの利用可能な電力を有しているのかを基地局に通知する。LTEシステムでは、PHRは、モバイル・デバイスによって計算されたPcmaxまたはPcmax,cを含みうる。基地局は、スケジューリング決定を行うために、この情報を使用する。SAR要件を満たすためにデバイスが使用するバックオフをPHRが考慮しない場合、基地局は、そのスケジューリング決定を、不正確な情報に基づかせうる。例えば、不正確な情報は、基地局に対して、UEがサポートできないアップリンク許可を割り当てさせうる。これは、例えば、HARA再送信の予想される回数や、パケットの平均遅れを増加させうる。
【0048】
本開示のさまざまな態様にしたがって構成されたUEは、2つの独立した値の関数として、最大電力(Pcmax)を計算しうる。
CMAX=f(MAX(MPR+A-MPR,P-MPR)) (1)
ここで、MPRは、帯域外(OOB:out-of-band)送信および信号品質に関する一般的な要件を満たすために、その最大LTE出力電力を低減することを許可された最大電力低減であり、A-MPRは、スペクトル送信マスクおよびスプリアス送信のためのより厳しい要件をUEが満たさねばならないE−UTRA帯域、チャネル帯域幅、および送信帯域幅のある組み合わせを用いて、UEの最大LTE出力電力をさらに低減することを許可された、さらなる最大電力低減であり、P-MPRは、UEによってサービス提供されている他のRATにおける同時送信を考慮する、SARバックオフを含む電力管理最大電力低減である。したがって、LTEでは、UEの最大出力電力のUEによる計算は、特定の吸収制限に関連しうるので、合計LTE送信電力(MPR+A-MPR)と全体送信電力(P-MPR)との間の最大値の関数に基づく。
【0049】
LTEネットワークのマルチキャリア実施では、本開示のさまざまな態様にしたがって構成されたUEはまた、2つの独立した値の関数として、最大電力(Pcmax,c)を計算する。
CMAX,C=f(MAX(MPR+A-MPR,P-MPR)) (2)
ここで、MPRは、特定のキャリア‘c’のために許可された最大電力低減であり、A-MPRは、キャリア‘c’のために許可されたさらなる最大電力低減であり、P-MPRは、キャリア‘c’のための電力管理最大電力低減である。マルチキャリア実施では、UEは、それらキャリアのおのおののために、Pcmax,cを計算する。モバイル・デバイスがシングル・キャリア送信を取り扱うか、またはマルチキャリア送信を取り扱うかに依存して、モバイル・デバイスは、本開示のさまざまな態様においてPHRを送信する場合、サービス提供しているeNBへ、計算されたPcmaxまたはPcmax,cをそれぞれ送信するだろう。サービス提供しているeNBは、関連付けられたモバイル・デバイスに対して、アップリンク送信許可においてどのMCSを割り当てるのかを決定するために、PcmaxまたはPcmax,cを使用しうる。
【0050】
図5は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたモバイル・デバイス501を例示する図解である。モバイル・デバイス501は、セル50内のeNB500によってサービス提供される。通常のシグナリングの間、モバイル・デバイス501は、eNB500からアップリンク送信許可502を受信する。このアップリンク許可は、変調および符号化スキーム(MCS)割当を含んでいる。これは、UE501が送信するべき特定のデータ・レートを指定する。eNB500は、モバイル・デバイス501から送信されたPHR505で、モバイル・デバイス501から受信した電力情報に部分的に基づいて、特定のMCSを決定する。UE501は、割り当てられたMCS、システム帯域幅、および特定の送信帯域幅構成を用いて、アップリンク送信のMPRを決定しうる。図5に例示されるように、モバイル・デバイス501は、データ送信503を介してデータを、音声送信504を介して音声を、同時に送信している。したがって、UE501は、決定されたMPRに基づいて電力を調節する前に、特定吸収率要件に関連付けられたSAR関連電力低減の適用可能性を判定する。例えば、LTEネットワークでは、UE501は、特定吸収率要件のための適合を含むP-MPRを決定するだろう。SAR関連電力低減値は、データ送信503と音声送信504との同時送信においてUE501によって使用される合計電力を考慮するだろう。
【0051】
UE501は、MPR値とSAR関連電力低減値を比較する。MPR値がSAR関連電力低減値よりも大きい場合、UE501は、MPR値内で、送信電力を調節するだろう。MPR値は、最大調節値を提供する許可である。したがって、UE501は、電力を、最大でMPR値である任意の量まで低減しうる。SAR関連電力低減値がMPR値よりも大きい場合、UE501は、SAR関連電力低減値にしたがって、アップリンク送信電力を調節するだろう。
【0052】
セル50が動作する通信システムがマルチキャリア動作を含んでいる場合、UE501は、送信のために使う各キャリアのMPR値とSAR関連電力低減値とを決定するであろうことが注目されるべきである。送信電力を調節するためにこのMPR値およびSAR関連電力低減値を適用するか否かをの判定は、キャリア毎ベースでも実行されるだろう。さらに、マルチキャリア実施では、UE501は、各キャリアのPHR505を送信し、アップリンク送信許可502で各キャリアについて、eNB500から割当情報を受信しうる。
【0053】
図6は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック600では、UEは、サービス提供しているeNBからアップリンク送信許可を受信する。アップリンク許可で取得された情報および割当に部分的に基づいて、UEは、ブロック601において、アップリンク送信のための最大電力低減を決定する。最大電力低減は、前述したように、MPR項とA-MPR項との両方を含む。UEはまた、ブロック602において、送信全体のための特定吸収率要件に関連付けられたSAR関連電力低減を決定する。ブロック603では、決定されたSAR関連電力低減が、最大電力低減よりも高いか否かが判定される。もしも高いと判定されたならば、UEは、ブロック604において、SAR関連電力低減にしたがって、送信電力を調節する。そうではなく、SAR関連電力低減が、最大電力低減よりも高くないのであれば、UEは、ブロック605において、同時送信が生じていない場合でさえも、最大電力低減内で送信電力を調節する。
【0054】
SAR関連電力低減を決定する際に、モバイル・デバイスは、同時デバイス・アップリンク送信中に、合計電力を考慮するのみならず、ユーザに対する近接度、または、ユーザに対する方向をも決定しうることが注目されるべきである。例えばタブレット・コンピュータまたはいくつかのモバイル電話のようないくつかのモバイル・デバイスは、近接度検出器および方向検出器を含んでいる。これらによって、モバイル・デバイスは、ユーザに対する近接度、または、ユーザに対する方向を決定できるようになるであろう。これらのパラメータに基づいて、モバイル・デバイスは、SAR関連電力低減を決定しうる。
【0055】
図7A−7Cは、本開示の1つの態様にしたがって構成されるモバイル・デバイス700を例示する図解である。モバイル・デバイス700は、タブレット・コンピュータとして例示されている。モバイル・デバイス700は、ユーザ701に対して特定の方向にあり、ユーザ701からの距離d1で位置している。図7Aで例示されたような方向で、距離d1で位置している場合、モバイル・デバイス700は、エネルギの吸収率がSAR制限に近付いているとは示さない。したがって、SAR要件を含むその他いずれの動作も無い場合、モバイル・デバイス700は、図7Aに例示されるように、アップリンク送信のためのSAR関連電力低減値を決定しないだろう。
【0056】
図7Bでは、モバイル・デバイス700は、ユーザ701にさらに近く移動した。モバイル・デバイス700は今、ユーザ701からの距離d2に位置している。この距離および方向では、ユーザ701に対するエネルギ吸収率は、SAR要件を超える。したがって、図7Bに例示されるように、モバイル・デバイス700は、アップリンク送信のためのSAR関連電力低減値を決定するだろう。
【0057】
図7Cでは、モバイル・デバイス700は、ユーザ701からの距離d1に戻っている。しかしながら、その方向は、ユーザ701に面するように変わっている。図7Aに例示されたモバイル・デバイス700の距離d1と方向は、モバイル・デバイス700の方向を変えることによって、ゼロではないSAR関連電力低減を決定させないものの、これは、モバイル・デバイス700のアンテナの方向を変え、この距離および方向に関連付けられたエネルギ吸収率は、SAR実施を示す。したがって、モバイル・デバイス700は、図7Cに例示されるような方向に変化した場合、内部の近接検出器および方向検出器(図示せず)によって検出されると、アップリンク送信のためのSAR関連電力低減を決定するだろう。
【0058】
UEとそれにサービス提供している基地局との電力低減値の不一致を制限するために、UEにおいて許容されている最大送信電力における変化を基地局が認識できるように、PHRがトリガされうる。本開示のさまざまな態様は、PHRを基地局へ送信するための条件のみならず、PHRの生成をトリガするための条件をも含む。PHRの生成および送信をトリガすることは、本開示の態様にしたがって、例えばLTEにおけるキャリア・アグリゲーションのように、マルチキャリア無線通信システムについて、キャリア毎ベースで実行されうることが理解されるべきである。
【0059】
図8は、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。ブロック800では、モバイル・デバイスは、SAR関連電力低減値を決定する。モバイル・デバイスは、SARバックオフがモバイル・デバイスにおいて変化した場合(例えば、別のRATにおける同時送信が開始または終了した場合や、モバイル・デバイスの近接度または方向が、ユーザに対して変化した場合等)に、現在のSAR関連電力低減値を決定しうる。モバイル・デバイスは、ブロック801において、現在のSAR関連電力低減値を、前のSAR関連電力低減値と比較する。ブロック802では、現在のSAR関連電力値と前のSAR関連電力値との差が、サービス提供している基地局によって予め決定されたしきい値よりも大きいか否かが判定される。大きいと判定されなかった場合、ブロック804において、モバイル・デバイスによってPHRがトリガされる。差が、予め決定されたしきい値よりも大きい場合、ブロック803において、PHRがモバイル・デバイスにおってトリガされ、サービス提供している基地局へレポートされる。トリガされたPHRはまた、決定された現在のSAR関連電力低減をも含みうる。
【0060】
不必要なPHRを送信することを回避するために、本開示によれば、図8を参照して上述されたようなトリガ条件に応じて生成されたPHRが、ある追加条件が満たされた場合に、UEによって送信されうる。図9は、PHRをトリガするために、本開示の1つの態様を実施するように実行されるブロックの例を例示する機能ブロック図である。最初のブロックは、図8のブロック800,801,802,804に例示されたものと同様に始まる。現在のSAR関連電力低減値と前のSAR関連電力低減値との差が、予め決定されたしきい値よりも大きいと判定された場合、モバイル・デバイスは、ブロック900において、現在のSAR関連電力低減値を用いてPHRを生成する。モバイル・デバイスはPHRを生成するが、サービス提供している基地局へ、PHRを直ちに送信することはしない。ブロック901では、現在のSAR関連電力低減が、モバイル・デバイスによって実施される現在の電力バックオフよりも大きいか否かの別の判定がなされる。現在のSAR関連電力低減が、現在の電力バックオフよりも大きくない場合、ブロック903において、モバイル・デバイスは、PHRを送信しない。現在の電力バックオフは、SAR関連電力低減値よりも大きいので、eNBは、モバイル・デバイスに関連付けられた電力低減値を調節する必要はない。しかしながら、現在のSAR関連電力低減が、現在の電力バックオフよりも大きい場合、ブロック902において、モバイル・デバイスは、サービス提供している基地局へPHRを送信する。別の態様では、モバイル・デバイスは、ブロック802の条件が満たされているのであればブロック901を実行し、現在のSAR関連電力低減が、既存の電力バックオフを超えている場合にのみPHRを生成する。
【0061】
本開示の別の態様によれば、PHRは、現在のSARバックオフと標準的なバックオフとの差が、基地局によって設定されたしきい値を超える場合にのみUEによって送信されうることがさらに注目されるべきである。例えば、標準的なバックオフは、SAR要件を考慮しないことがありうる。
【0062】
本開示にしたがって、PHRを送信するための条件を用いることは有益である。なぜなら、これら条件によって、UEは、基地局においてSARバックオフ情報が異なる場合にのみ、基地局へPHRを送信できるようになるからである。例えば、標準的なバックオフが、現在のSARバックオフよりも大きい場合、UEはPRを使い、現在のSARバックオフを使わない。この場合、基地局では、余分な情報が必要とされない。
【0063】
本開示の別の態様によれば、PHRをレポートする頻度を制限するために、基地局によって、個別の禁止タイマが設定されうる。禁止タイマは、UEがPHRを送信した場合に、起動または再起動されうる。例示的な実施形態によれば、UEは、その後、禁止タイマが時間切れになるか、または動作していない場合にのみ、PHRの生成および/または送信をトリガすることを許可されうる。
【0064】
図10は、本開示の1つの態様にしたがって構成されたUE120を例示するブロック図である。UE120は、コントローラ/プロセッサ480を含んでいる。コントローラ/プロセッサ480は、UE120の機能のすべてを制御、管理、および操作する。UE120はさらに、受信機1000を含む。受信機1000は、図4に例示されるように、アンテナ452a−r、復調器454a−4、MIMO検出器456、および受信プロセッサ458のような構成要素を含みうる。受信機1000は、コントローラ/プロセッサ480の制御の下で動作し、サービス提供している基地局からアップリンク送信許可を受信するための手段を提供する。コントローラ/プロセッサ480は、アップリンク送信許可において、UE120に割り当てられたMCSを用いて、メモリ482内の最大電力低減値のテーブルにアクセスし、UE120におけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定する手段を提供する。SAR関連電力低減モジュール1001は、コントローラ/プロセッサ480の制御の下、SAR関連電力低減値を決定する手段を提供する。SAR関連電力低減モジュール1001は、デバイスの方向および近接度、または、同時送信中に使用される合計電力を考慮するだろう。コントローラ/プロセッサ480は、コンパレータ1002を制御し、最大電力低減をSAR関連電力低減と比較する手段を提供する。UE120内にあり、かつ、コントローラ/プロセッサ480の制御下にある電力調節モジュール1003は、SAR関連電力低減値が最大電力低減を超えていることをコンパレータ1002が発見することに応じて、SAR関連電力低減にしたがって、送信電力を調節する手段を提供するように動作する。
【0065】
コントローラ/プロセッサ480は、そのレポート機能のために、メモリ482にアクセスして、前のSAR関連電力低減を取得し、コンパレータ1002を制御して、決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較する手段を提供する。コントローラ/プロセッサ480の制御の下で電力ヘッドルーム・レポート生成器1004が動作され、決定されたSAR関連電力低減が、前のSAR関連電力低減を超えた場合に電力ヘッドルーム・レポートを生成する手段が提供される。送信機1005は、コントローラ/プロセッサ480の制御の下で、モバイル・デバイスからサービス提供している基地局へ電力ヘッドルーム・レポートを送信する手段を提供する。送信機1005は、図4に例示されるように、例えば送信プロセッサ464、TX MIMOプロセッサ466、変調器454a−r、およびアンテナ452a−4のような構成要素を含みうる。
【0066】
当業者であればさらに、本明細書の開示に関連して記載されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズム・ステップが、電子工学ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、あるいはこれらの組み合わせとして実現されることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの相互置換性を明確に説明するために、さまざまな例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、これらの機能の観点から一般的に記載された。これら機能がハードウェアとしてまたはソフトウェアとして実現されるかは、特定の用途およびシステム全体に課せられている設計制約に依存する。当業者であれば、特定の用途のおのおのに応じて変化する方式で、前述した機能を実現しうる。しかしながら、この適用判断は、本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されるべきではない。
【0067】
本明細書の開示に関連して記述されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)あるいはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートあるいはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、または上述された機能を実現するために設計された上記何れかの組み合わせを用いて実現または実施されうる。汎用プロセッサは、マイクロ・プロセッサでありうるが、代替例では、このプロセッサは、従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロ・コントローラ、またはステート・マシンでありうる。プロセッサは、例えばDSPとマイクロ・プロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロ・プロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロ・プロセッサ、またはその他任意のこのような構成であるコンピューティング・デバイスの組み合わせとして実現されうる。
【0068】
本明細書の開示に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで、またはこの2つの組合せで実施することができる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュ・メモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハード・ディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、あるいは当該技術分野で知られているその他の型式の記憶媒体に存在しうる。典型的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、また記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合される。あるいは、この記憶媒体は、プロセッサに統合されうる。このプロセッサと記憶媒体とは、ASIC内に存在しうる。ASICは、ユーザ端末内に存在しうる。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末内のディスクリートな構成要素として存在しうる。
【0069】
1または複数の典型的な設計では、記載された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、あるいはそれらの任意の組み合わせによって実現されうる。ソフトウェアで実現される場合、これら機能は、コンピュータ読取可能な媒体上に格納されるか、あるいは、コンピュータ読取可能な媒体上の1または複数の命令群またはコードとして送信されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、非一時的なコンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体を含む。非一時的な記憶媒体は、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータによってアクセスされうる任意の利用可能な媒体でありうる。限定ではなく、一例として、このような非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、あるいは、命令群またはデータ構造の形式で所望のプログラム・コード手段を伝送または格納するために使用され、かつ、汎用コンピュータまたは特別目的コンピュータ、あるいは、汎用プロセッサまたは特別目的プロセッサによってアクセスされうるその他任意の媒体を備えうる。さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能な媒体として適切に称される。例えば、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、またはデジタル加入者線(DSL)を使用して、ウェブサイト、サーバ、あるいはその他の遠隔ソースからソフトウェアが送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバ・ケーブル、ツイスト・ペア、またはDSLは、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(diskおよびdisc)は、コンパクト・ディスク(disc)(CD)、レーザ・ディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルー・レイ・ディスク(disc)を含む。これらdiscは、レーザを用いてデータを光学的に再生する。それに対して、diskは、通常、データを磁気的に再生する。前述した組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0070】
本開示の上記記載は、当業者をして、本開示の製造または利用を可能とするように提供される。本開示に対するさまざまな変形は、当業者に容易に明らかであって、本明細書で定義された一般原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他のバリエーションに適用されうる。このように、本開示は、本明細書で示された例および設計に限定されることは意図されておらず、本明細書で開示された原理および新規な特徴に一致した最も広い範囲に相当するとされている。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
無線通信の方法であって、
サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信することと、
モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定することと、
特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定することと、
前記最大電力低減を前記SAR関連電力低減と比較することと、
前記SAR関連電力低減が前記最大電力低減を超えたことに応じて、前記SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節することと、
を備える方法。
[C2]
前記アップリンク送信許可は、変調および符号化スキーム(MCS)割当を含み、
前記最大電力低減を決定することはさらに、前記MCS割当に少なくとも部分的に基づいて、テーブルにおける最大電力低減を探索することを備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記SAR関連電力低減を決定することは、前記モバイル・デバイスの同時送信の状態と、前記モバイル・デバイスのユーザへの近接度とのうちの1つに基づいて決定される、C1に記載の方法。
[C4]
前記近接度は、前記モバイル・デバイスと前記ユーザとの間の距離、前記ユーザに対する前記モバイル・デバイスの方向、のうちの1または複数を備える、C3に記載の方法。
[C5]
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較することと、
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えた場合に、電力ヘッドルーム・レポートを生成することと、
をさらに備えるC1に記載の方法。
[C6]
前記生成することは、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を、予め決定されたしきい値超えた場合に、トリガされる、C5に記載の方法。
[C7]
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えていること、および、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記モバイル・デバイスによって適用されている実際の標準的なバックオフを超えていること、のうちの1つに応じて、前記モバイル・デバイスから、前記サービス提供している基地局へ、前記電力ヘッドルーム・レポートを送信すること、をさらに備えるC5に記載の方法。
[C8]
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較することと、前記生成することとは、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C5に記載の方法。
[C9]
前記最大電力低減を決定することと、前記SAR関連電力低減を決定することと、前記比較することと、前記調節することとは、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C1に記載の方法。
[C10]
無線通信のために構成された装置であって、
サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信する手段と、
モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定する手段と、
特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定する手段と、
前記最大電力低減を前記SAR関連電力低減と比較する手段と、
前記SAR関連電力低減が前記最大電力低減を超えたことに応じて、前記SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節する手段と、
を備える装置。
[C11]
前記アップリンク送信許可は、変調および符号化スキーム(MCS)割当を含み、
前記最大電力低減を決定する手段はさらに、前記MCS割当に少なくとも部分的に基づいて、テーブルにおける最大電力低減を探索する手段を備える、C10に記載の装置。
[C12]
前記SAR関連電力低減を決定する手段は、前記モバイル・デバイスの同時送信の状態と、前記モバイル・デバイスのユーザへの近接度とのうちの1つに基づいて決定される、C10に記載の装置。
[C13]
前記近接度は、前記モバイル・デバイスと前記ユーザとの間の距離、前記ユーザに対する前記モバイル・デバイスの方向、のうちの1または複数を備える、C12に記載の装置。
[C14]
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較する手段と、
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えた場合に、電力ヘッドルーム・レポートを生成する手段と、
をさらに備えるC10に記載の装置。
[C15]
前記生成する手段は、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を、予め決定されたしきい値超えた場合に、トリガされる、C14に記載の装置。
[C16]
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えていること、および、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記モバイル・デバイスによって適用されている実際の標準的なバックオフを超えていること、のうちの1つに応じて、前記モバイル・デバイスから、前記サービス提供している基地局へ、前記電力ヘッドルーム・レポートを送信する手段、をさらに備えるC14に記載の装置。
[C17]
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較する手段と、前記生成する手段とは、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C14に記載の装置。
[C18]
前記最大電力低減を決定する手段と、前記SAR関連電力低減を決定する手段と、前記比較する手段と、前記調節する手段とは、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C10に記載の装置。
[C19]
無線ネットワークにおける無線通信のためのコンピュータ・プログラム製品であって、
記録されたプログラム・コードを有する非一時的なコンピュータ読取可能な媒体を備え、前記プログラム・コードは、
サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信するためのプログラム・コードと、
モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定するためのプログラム・コードと、
特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定するためのプログラム・コードと、
前記最大電力低減を前記SAR関連電力低減と比較するためのプログラム・コードと、
前記SAR関連電力低減が前記最大電力低減を超えたことに応じて、前記SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節するためのプログラム・コードと
を備える、コンピュータ・プログラム製品。
[C20]
前記アップリンク送信許可は、変調および符号化スキーム(MCS)割当を含み、
前記最大電力低減を決定するためのプログラム・コードはさらに、前記MCS割当に少なくとも部分的に基づいて、テーブルにおける最大電力低減を探索するためのプログラム・コードを備える、C19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C21]
前記SAR関連電力低減を決定するためのプログラム・コードは、前記モバイル・デバイスの同時送信の状態と、前記モバイル・デバイスのユーザへの近接度とのうちの1つに基づいて実行される、C19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C22]
前記近接度は、前記モバイル・デバイスと前記ユーザとの間の距離、前記ユーザに対する前記モバイル・デバイスの方向、のうちの1または複数を備える、C21に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C23]
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較するためのプログラム・コードと、
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えた場合に、電力ヘッドルーム・レポートを生成するためのプログラム・コードと、
をさらに備えるC19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C24]
前記生成するためのプログラム・コードは、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を、予め決定されたしきい値超えた場合に実行される、C23に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C25]
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えていること、および、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記モバイル・デバイスによって適用されている実際の標準的なバックオフを超えていること、のうちの1つに応じて、前記モバイル・デバイスから、前記サービス提供している基地局へ、前記電力ヘッドルーム・レポートを送信するためのプログラム・コードをさらに備える、C23に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C26]
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較するためのプログラム・コードと、前記生成するためのプログラム・コードとは、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C23に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C27]
前記最大電力低減を決定するためのプログラム・コードと、前記SAR関連電力低減を決定するためのコードと、前記比較するためのプログラム・コードと、前記調節するためのプログラム・コードとは、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[C28]
無線通信のために構成された装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに接続されたメモリとを備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
サービス提供している基地局から、アップリンク送信許可を受信し、
モバイル・デバイスにおけるアップリンク送信のための最大電力低減を決定し、
特定吸収率(SAR)関連電力低減を決定し、
前記最大電力低減を前記SAR関連電力低減と比較し、
前記SAR関連電力低減が最大電力低減を超えたことに応じて、前記SAR関連電力低減にしたがって送信電力を調節するように構成された、装置。
[C29]
前記アップリンク送信許可は、変調および符号化スキーム(MCS)割当を含み、
前記最大電力低減を決定するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成はさらに、前記MCS割当に少なくとも部分的に基づいて、テーブルにおける最大電力低減を探索するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成を備える、C28に記載の装置。
[C30]
前記SAR関連電力低減を決定するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成はさらに、前記モバイル・デバイスの同時送信の状態と、前記モバイル・デバイスのユーザへの近接度とのうちの1つに基づいて実施される、C28に記載の装置。
[C31]
前記近接度は、前記モバイル・デバイスと前記ユーザとの間の距離、前記ユーザに対する前記モバイル・デバイスの方向、のうちの1または複数を備える、C30に記載の装置。
[C32]
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較し、
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えた場合に、電力ヘッドルーム・レポートを生成するように構成された、C28に記載の装置。
[C33]
前記生成するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を、予め決定されたしきい値超えた場合に実行される、C32に記載の装置。
[C34]
前記少なくとも1つのプロセッサはさらに、
前記決定されたSAR関連電力低減が、前記前のSAR関連電力低減を超えていること、
および、前記決定されたSAR関連電力低減が、前記モバイル・デバイスによって適用されている実際の標準的なバックオフを超えていること、
のうちの1つに応じて、前記電力ヘッドルーム・レポートを、前記モバイル・デバイスから前記サービス提供している基地局へ送信するように構成された、C32に記載の装置。
[C35]
前記決定されたSAR関連電力低減を、前のSAR関連電力低減と比較し、生成するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C32に記載の装置。
[C36]
前記最大電力低減を決定し、前記SAR関連電力低減を決定し、比較し、調節するための前記少なくとも1つのプロセッサの構成は、前記モバイル・デバイスが送信する複数の成分キャリアの各キャリアについて実行される、C28に記載の装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10