特許第5778307号(P5778307)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マーベル ワールド トレード リミテッドの特許一覧

特許5778307無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法
<>
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000002
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000003
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000004
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000005
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000006
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000007
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000008
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000009
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000010
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000011
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000012
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000013
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000014
  • 特許5778307-無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778307
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】無線ネットワーク装置用共存システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 88/06 20090101AFI20150827BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20150827BHJP
【FI】
   H04W88/06
   H04W16/14
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-76691(P2014-76691)
(22)【出願日】2014年4月3日
(62)【分割の表示】特願2012-39936(P2012-39936)の分割
【原出願日】2006年12月11日
(65)【公開番号】特開2014-161048(P2014-161048A)
(43)【公開日】2014年9月4日
【審査請求日】2014年4月7日
(31)【優先権主張番号】60/748,937
(32)【優先日】2005年12月9日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】60/808,077
(32)【優先日】2006年5月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】11/586,859
(32)【優先日】2006年10月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502188642
【氏名又は名称】マーベル ワールド トレード リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】バネルジー、ラジャ
(72)【発明者】
【氏名】ゴエル、サンデシュ
(72)【発明者】
【氏名】コピカレ、ミリンド
【審査官】 金子 秀彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−051416(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0125019(US,A1)
【文献】 特開2004−207839(JP,A)
【文献】 特開2003−101474(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 − 7/26
H04W 4/00 − 99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナに結合する無線周波数システムと、
媒体アクセスコントローラと
を備え、
前記媒体アクセスコントローラは、
第1クライアントモジュールおよび第2クライアントモジュールを含む複数のクライアントモジュールと、
制御モジュールと、
を有し、
前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、(i)前記無線周波数システムおよび(ii)前記アンテナを通じてネットワークと無線通信し、前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、アクティブ状態またはスリープ状態にすることが可能であり、
前記制御モジュールは、(i)前記第1クライアントモジュールについて第1優先度を定め、(ii)前記第2クライアントモジュールについて第2優先度を定め、(iii)前記第1優先度および前記第2優先度に基づいて、前記第1クライアントモジュールを前記アクティブ状態にして前記第1クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間で通信を可能にするとともに、前記第2クライアントモジュールを前記スリープ状態にして前記第2クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間の通信を不可能にし、
前記第1クライアントモジュールは、第1の無線プロトコルで通信し、前記第2クライアントモジュールは、第2無線プロトコルで通信し、
前記第2クライアントモジュールは、前記第1クライアントモジュールが(i)前記アンテナおよび(ii)前記無線周波数システムを通じてデータを送受信している間、前記ネットワーク内の基地局と同期したままの状態にあり、
前記第1クライアントモジュールおよび前記第2クライアントモジュールの一方は、前記第1クライアントモジュールおよび前記第2クライアントモジュールの他方がビーコン又は移動通信応用部を受信することがスケジュールされていない期間に、伝送を受信する
ネットワークインタフェース。
【請求項2】
アンテナに結合する無線周波数システムと、
媒体アクセスコントローラと
を備え、
前記媒体アクセスコントローラは、
第1クライアントモジュールおよび第2クライアントモジュールを含む複数のクライアントモジュールと、
制御モジュールと、
を有し、
前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、(i)前記無線周波数システムおよび(ii)前記アンテナを通じてネットワークと無線通信し、前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、アクティブ状態またはスリープ状態にすることが可能であり、
前記制御モジュールは、(i)前記第1クライアントモジュールについて第1優先度を定め、(ii)前記第2クライアントモジュールについて第2優先度を定め、(iii)前記第1優先度および前記第2優先度に基づいて、前記第1クライアントモジュールを前記アクティブ状態にして前記第1クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間で通信を可能にするとともに、前記第2クライアントモジュールを前記スリープ状態にして前記第2クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間の通信を不可能にし、
前記第1クライアントモジュールは、第1の無線プロトコルで通信し、前記第2クライアントモジュールは、第2無線プロトコルで通信し、
前記第1クライアントモジュールは、
前記ネットワークと第1チャネルで通信し、
前記ネットワークおよび前記第2クライアントモジュールとの間で伝送された第1信号を検出し、
(i)前記ネットワークと前記第1クライアントモジュールとの間で伝送された第2信号と(ii)前記ネットワークと前記第2クライアントモジュールとの間で伝送された前記第1信号との間の干渉を、前記ネットワーク内のアクセスポイントへ通知し、
前記干渉に基づき前記第1チャネルとは異なるチャネルに切り替えるべきことを、前記アクセスポイントへ通知し、
前記第2クライアントモジュールは、前記第1クライアントモジュールが(i)前記アンテナおよび(ii)前記無線周波数システムを通じてデータを送受信している間、前記ネットワーク内の基地局と同期したままの状態にあり、
前記第1クライアントモジュールおよび前記第2クライアントモジュールの一方は、前記第1クライアントモジュールおよび前記第2クライアントモジュールの他方が伝送を受信することがスケジュールされていない期間に、伝送を受信する
ネットワークインタフェース。
【請求項3】
前記第1クライアントモジュールおよび前記第2クライアントモジュールの前記一方は、(i)前記他方のクライアントモジュールが伝送を受信することがスケジュールされている第2期間に、前記アンテナおよび前記無線周波数システムを予約する予約信号を前記制御モジュールに伝送し、(ii)前記第2期間における伝送をスキップする
請求項1又は2に記載のネットワークインタフェース。
【請求項4】
前記第1クライアントモジュールは、前記第1クライアントモジュールが前記ネットワークから伝送を受信することがスケジュールされている期間に前記第2クライアントモジュールが前記ネットワークから伝送を受信することを防ぐ
請求項1から3のいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項5】
アンテナに結合する無線周波数システムと、
媒体アクセスコントローラと
を備え、
前記媒体アクセスコントローラは、
第1クライアントモジュールおよび第2クライアントモジュールを含む複数のクライアントモジュールと、
制御モジュールと、
を有し、
前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、(i)前記無線周波数システムおよび(ii)前記アンテナを通じてネットワークと無線通信し、前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、アクティブ状態またはスリープ状態にすることが可能であり、
前記制御モジュールは、(i)前記第1クライアントモジュールについて第1優先度を定め、(ii)前記第2クライアントモジュールについて第2優先度を定め、(iii)前記第1優先度および前記第2優先度に基づいて、前記第1クライアントモジュールを前記アクティブ状態にして前記第1クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間で通信を可能にするとともに、前記第2クライアントモジュールを前記スリープ状態にして前記第2クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間の通信を不可能にし、
前記第1クライアントモジュールは、第1の無線プロトコルで通信し、前記第2クライアントモジュールは、第2無線プロトコルで通信し、
前記第2クライアントモジュールは、前記第1クライアントモジュールが(i)前記アンテナおよび(ii)前記無線周波数システムを通じてデータを送受信している間、前記ネットワーク内の基地局と同期したままの状態にあり、
前記第1クライアントモジュールは、前記第2クライアントモジュールから伝送される信号との信号干渉を低減するために、送信信号電力を低下させる
ネットワークインタフェース。
【請求項6】
アンテナに結合する無線周波数システムと、
媒体アクセスコントローラと
を備え、
前記媒体アクセスコントローラは、
第1クライアントモジュールおよび第2クライアントモジュールを含む複数のクライアントモジュールと、
制御モジュールと、
を有し、
前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、(i)前記無線周波数システムおよび(ii)前記アンテナを通じてネットワークと無線通信し、前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、アクティブ状態またはスリープ状態にすることが可能であり、
前記制御モジュールは、(i)前記第1クライアントモジュールについて第1優先度を定め、(ii)前記第2クライアントモジュールについて第2優先度を定め、(iii)前記第1優先度および前記第2優先度に基づいて、前記第1クライアントモジュールを前記アクティブ状態にして前記第1クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間で通信を可能にするとともに、前記第2クライアントモジュールを前記スリープ状態にして前記第2クライアントモジュールと前記無線周波数システムとの間の通信を不可能にし、
前記第1クライアントモジュールは、第1の無線プロトコルで通信し、前記第2クライアントモジュールは、第2無線プロトコルで通信し、
前記第2クライアントモジュールは、前記第1クライアントモジュールが(i)前記アンテナおよび(ii)前記無線周波数システムを通じてデータを送受信している間、前記ネットワーク内の基地局と同期したままの状態にあり、
前記第1クライアントモジュールは、前記複数のクライアントモジュールのうちの他のクライアントモジュールのアップリンク期間の一部に、伝送を制限する
ネットワークインタフェース。
【請求項7】
前記媒体アクセスコントローラは、モバイル・モジュールを有し、
前記モバイル・モジュールは、(i)複数のアクセスポイントおよび複数の基地局の可用性情報および信号強度を受信し、(ii)前記可用性情報および前記信号強度に基づいて、前記第1クライアントモジュールおよび前記第2クライアントモジュールを、前記複数のアクセスポイントのうちの選択された1つおよび前記複数の基地局のうちの選択された1つに接続する
請求項1から6のいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項8】
前記複数のクライアントモジュールのそれぞれは、さらにアイドル状態、スキャン状態、ネットワークエントリ状態、および、登録済み状態を含む複数の状態のうちの1つの状態にすることが可能であり、
前記制御モジュールは、前記複数のクライアントモジュールのそれぞれを、前記複数の状態のそれぞれから前記複数の状態のそれぞれへ遷移させる
請求項1からのいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項9】
前記第1クライアントモジュールは、無線ローカルエリアネットワークプロトコルおよびBluetoothプロトコルのうちの1つを用いて前記ネットワークと通信し、
前記第2クライアントモジュールは、ワイマックスプロトコルを用いて前記ネットワークと通信する
請求項1からのいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項10】
前記第1クライアントモジュールは、ワイマックスプロトコルを用いて前記ネットワークと通信し、
前記第2クライアントモジュールは、無線ローカルエリアネットワークプロトコルおよびBluetoothプロトコルのうちの1つを用いて前記ネットワークと通信する
請求項1からのいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項11】
前記第1クライアントモジュールは、前記第1クライアントモジュールが前記スリープ状態に遷移することを示す信号を前記第2クライアントモジュールへ送信する
請求項1から10のいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項12】
前記複数のクライアントモジュールは、第3クライアントモジュールを含み、
前記第3クライアントモジュールは、前記第2クライアントモジュールを通じて前記無線周波数システムと通信し、
前記第1クライアントモジュールは、前記第3クライアントモジュールが(i)前記アンテナおよび(ii)前記無線周波数システムを使用している間、前記ネットワーク内のアクセスポイントおよび第2基地局の1つへの登録を維持する
請求項1からのいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項13】
前記制御モジュールは、(i)前記第1クライアントモジュールと前記ネットワークとの間で伝送される信号と、(ii)前記第3クライアントモジュールと前記ネットワークとの間で伝送される信号とが干渉することを防ぎ、
前記制御モジュールは、前記干渉することを防ぐ場合に、前記第1クライアントモジュールおよび前記第3クライアントモジュールの伝送を再調整する
請求項12に記載のネットワークインタフェース。
【請求項14】
前記第2クライアントモジュールは、前記第2クライアントモジュールと前記ネットワークとの間で伝送される信号の信号品質に基づいて前記第1クライアントモジュールに伝送をハンドオフし、
前記第2クライアントモジュールは、前記第2クライアントモジュールが、前記ネットワークインタフェースから前記ネットワーク内のアクセスポイントへの伝送を前記第1クライアントモジュールにハンドオフすることを示すトリガを、前記アクセスポイントへ送信し、
前記第2クライアントモジュールは、前記アクセスポイントからハンドオフの確認を受け取った後に、前記第1クライアントモジュールへの前記ハンドオフを行う
請求項1から13のいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【請求項15】
前記制御モジュールは、前記第1クライアントモジュールとの間のネットワーク接続の品質が切断閾値を下回るか否かに基づいて、前記第1クライアントモジュールを前記スリープ状態に遷移させるか否かを決定し、
前記第1クライアントモジュールは、(i)前記第1クライアントモジュールが前記第2クライアントモジュールへのハンドオフを開始することを示すトリガを前記基地局へ送信し、(ii)アクセスポイントから確認を受け取った後に、前記第1クライアントモジュールは前記第2クライアントモジュールへの前記ハンドオフを開始し、
前記ハンドオフによって前記第2クライアントモジュールは前記基地局と通信する
請求項1から14のいずれか一項に記載のネットワークインタフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線ネットワーク装置に関し、より詳しくは、複数のコンポーネントを共有する複数の無線サブクライアントを有する無線ネットワーク装置のための共存システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無線LAN(WLAN)において、クライアントステーションは、他のクライアントステーションとアドホックモードで通信でき、また、アクセスポイントとインフラモードで通信することができる。WLANの範囲は、一般的に、数百フィート内である。クライアントステーションは、一般的に、ホストデバイスに関連する無線ネットワークインターフェースを含む。ホストデバイスは、デスクトップコンピュータ、パーソナル携帯情報機器(PDA)、携帯電話、ラップトップコンピュータ、パソコン(PC)、プリンタ、デジタルカメラ、インターネット・プロトコル電話(IPフォン)などであってよい。APは、インターネットや他のネットワークとの接続性を提供する。
【0003】
無線ネットワークインターフェースは、ワイマックス(WiMAX)と互換性があってよい。WiMAXのシステムは、タイムスロットを割り当てることによってクライアントステーションとの通信をスケジューリングする。まず最初に、クライアントステーションは、基地局に登録する。基地局は、クライアントステーションがデータを送受信しなければならない時を示すMAPを伝送する。WiMAXのクライアントが、MAPの定期的スケジューリングの間にデータを送受信しない場合、基地局は、そのクライアントの登録を解除してよい。WLANより短い範囲で動作する他の無線規格にブルートゥース(Bluetooth(登録商標))がある。
【0004】
同じ装置で実装される場合、WiMAX、WLAN、および、Bluetooth(登録商標)のクライアントは、装置のコストを下げるためにコンポーネントを共有し得る。共有されるコンポーネントは、アンテナ、送受信機などの無線周波数(RF)サブシステム、および、ベースバンドプロセッサなどを含み得る。コンポーネントの共有には調整が必要である。さらに、WiMAX、WiFi、および、Bluetooth(登録商標)は、同じ周波数かまたは近い周波数を用いるので、干渉が起こる可能性がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
無線ネットワークインターフェースは、コンポーネントと、第1の無線プロトコルで動作する第1のサブクライアントモジュールと、第2の無線プロトコルで動作する第2のサブクライアントモジュールとを含む。第1の無線プロトコルと第2の無線プロトコルとは、異なる。第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとでコンポーネントを共有して使用する。コンポーネント共有制御モジュールは、第1のサブクライアントモジュールを一の状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることにより、その状態の間に、第2のサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用できるようにする。
【0006】
他の特徴において、第1のサブクライアントモジュールおよび第2のサブクライアントモジュールの少なくとも1つは、アクティブサブクライアントを含む。第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとの少なくとも1つは、ワイマックス(WiMAX)のサブクライアントモジュール、無線LAN(WLAN)のサブクライアントモジュール、および、Bluetooth(登録商標)のサブクライアントモジュールの少なくとも1つを含む。
【0007】
他の特徴では、状態は、スリープ状態を含む。第1のサブクライアントモジュールは、第1のサブクライアントモジュールがスリープ状態に入っていることを示す信号を第2のサブクライアントモジュールに送信する。第1のサブクライアントモジュールとコンポーネント共有制御モジュールとの少なくとも1つは、第1のサブクライアントモジュールが伝送を受信することをスケジューリングされている予め決められた時間内に第2のサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用することを防ぐ。
【0008】
他の特徴では、コンポーネントは、アンテナと無線周波数(RF)サブシステムとの少なくとも1つを含む。RFサブシステムは、フィルタ、スイッチ、送信機(Tx)、受信機(Rx)、および、ベースバンドプロセッサ(BBP)モジュールの少なくとも1つを含む。第1のサブクライアントモジュールは、信号電力を選択的に低下させることにより、第2のサブクライアントモジュールからの信号による信号干渉を減少させる。
【0009】
他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールとコンポーネント共有制御モジュールとの少なくとも1つは、第1のサブクライアントモジュールが伝送を受信することをスケジューリングされている予め決められた時間内に第2のサブクライアントモジュールが伝送を受信することを防ぐ。状態は、アイドル状態と低電力状態との少なくとも1つを含む。
【0010】
さらなる他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、WiMAXサブクライアントモジュールを含み、第2のサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールを含む。WLANサブクライアントモジュールは、予約信号をコンポーネント共有制御モジュールに伝送することにより、WiMAXサブクライアントモジュールがMAPを受信することになっている持続時間にコンポーネントを予約する。予約信号は、CTS−Selfプロトコルを含む。WLANサブクライアントモジュールは、ネットワークからの伝送を受信する。WLANサブクライアントモジュールは、伝送をネットワークに送信する。
【0011】
他の特徴では、システムは、無線ネットワークインターフェースと、ネットワークと通信する基地局とを含む。WiMAXサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用している間に、基地局にビジー信号を伝送する。
【0012】
他の特徴では、システムは、無線ネットワークインターフェースを含む。WLANサブクライアントモジュールは、再MAP伝送と、WiMAXサブクライアントモジュールからの信号との少なくとも1つを通じてWiMAX信号を検出する。システムは、さらに、WLANサブクライアントモジュールのための第1のアクセスポイント(AP)を含む。WLANサブクライアントモジュールは、WiMAX信号による干渉、および、第1のAPが伝送チャネルを切り替えるべきことを第1のAPに知らせる。WLANサブクライアントモジュールは、第2のAPをスキャンする。
【0013】
さらなる他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールを含み、第2のサブクライアントモジュールは、WiMAXサブクライアントモジュールを含む。コンポーネントは、上記状態の間にWLAN周波数からWiMAX周波数へと選択的に切り替える無線周波数(RF)サブシステムを含む。WLANサブクライアントモジュールは、状態の間に信号を定期的に受信する。WiMAXサブクライアントモジュールが信号を受信することになっているとき、定期的に受信される信号の少なくとも1つはスキップされる。コンポーネント共有制御モジュールは、WLANサブクライアントモジュールのネットワーク接続の品質がWLANネットワークの切断閾値を上回るとき、基地局により状態を選択的に決定してよい。基地局は、WiMAXサブクライアントモジュールと通信する。コンポーネント共有制御モジュールは、媒体アクセス制御モジュール(MAC)を含む。
【0014】
他の特徴では、システムは、無線ネットワークインターフェースを含み、さらに、複数のアクセスポイント(AP)および基地局を含む。MACは、第1のサブクライアントモジュールおよび第2のサブクライアントモジュールを複数のAPおよび基地局のそれぞれに選択的に接続するモバイルマネージャ・モジュールを含む。MACは、さらに、第1のサブクライアントモジュールおよび第2のサブクライアントモジュールの状態を制御する共存制御モジュールを含む。状態は、アイドル、スキャン、ネットワークエントリ、登録済み、および、アクティブを含む。共存制御モジュールは、第1のサブクライアントと第2のサブクライアントとのどちらがコンポーネントに対し優先権をもつかを決定し、優先権に基づき、選択的な伝送を制御する。
【0015】
さらなる他の特徴では、無線ネットワークインターフェース方法は、第1の無線プロトコルで第1のサブクライアントモジュールを動作させ、第2の無線プロトコルで第2のサブクライアントモジュールを動作させることを含む。第1の無線プロトコルと第2の無線プロトコルとは異なる。第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとでコンポーネントを共有して使用する。方法は、第1のサブクライアントモジュールを一の状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることにより、その状態の間に第2のサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用できるようにする。
【0016】
無線ネットワークインターフェース方法では、第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとの少なくとも1つは、アクティブサブクライアントを含む。第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとの少なくとも1つは、WiMAXのサブクライアントモジュール、WLANのサブクライアントモジュール、および、Bluetooth(登録商標)のサブクライアントモジュールの少なくとも1つを含む。無線ネットワークインターフェース方法では、第1のサブクライアントモジュールを上記状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることは、第1のサブクライアントモジュールをスリープ状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることを含む。
【0017】
他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、第1のサブクライアントモジュールがスリープ状態に入っていることを示す信号を第2のサブクライアントモジュールに送信する。無線ネットワークインターフェース方法は、第1のサブクライアントモジュールが伝送を受信することをスケジューリングされている予め決められた時間内に、第2のサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用するのを防ぐことをさらに含む。コンポーネントは、アンテナと無線周波数(RF)サブシステムとの少なくとも1つを含む。
【0018】
他の特徴では、RFサブシステムは、フィルタ、スイッチ、送信機(Tx)、受信機(Rx)、および、ベースバンドプロセッサ(BBP)モジュールの少なくとも1つを含む。無線ネットワークインターフェース方法は、信号電力を選択的に低下させることにより、第2のサブクライアントモジュールからの信号による信号干渉を選択的に減少させる。無線ネットワークインターフェース方法は、第1のサブクライアントモジュールが伝送を受信することをスケジューリングされている予め決められた時間内に、第2のサブクライアントモジュールが伝送を受信することを防ぐことをさらに含む。第1のサブクライアントモジュールを上記状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることは、第1のサブクライアントモジュールをアイドル状態と低電力状態との少なくとも1つに入るまたは出るよう選択的に遷移させることを含む。
【0019】
他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、WiMAXサブクライアントモジュールを含み、第2のサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールを含む。無線ネットワークインターフェース方法は、予約信号をコンポーネント共有制御モジュールに伝送することをさらに含む。方法は、WiMAXサブクライアントモジュールがMAPを受信することになっている持続時間中にコンポーネントを予約することも含む。無線ネットワークインターフェース方法では、予約信号は、CTS−Selfプロトコルを含む。WLANサブクライアントモジュールは、ネットワークからの伝送を受信する。WLANサブクライアントモジュールは、伝送をネットワークに送信し、基地局は、ネットワークと通信する。WiMAXサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用している間に、基地局にビジー信号を伝送する。
【0020】
他の特徴では、無線ネットワークインターフェース方法は、再MAP伝送と、WiMAXサブクライアントモジュールからの信号との少なくとも1つを通じてWiMAX信号を検出することを含む。方法は、さらに、WiMAX信号による干渉、および、第1のAPが伝送チャネルを切り替えるべきことを第1のAPに知らせることを含む。方法は、さらに、第2のAPをスキャンすることを含む。
【0021】
さらなる他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールを含み、第2のサブクライアントモジュールは、WiMAXサブクライアントモジュールを含む。無線ネットワークインターフェース方法は、さらに、上記状態の間にWLAN周波数からWiMAX周波数へと選択的に切り替えることを含む。無線ネットワークインターフェース方法は、さらに、WLANサブクライアントモジュールが、上記状態の間に信号を定期的に受信することを含む。無線ネットワークインターフェース方法は、さらに、WiMAXサブクライアントモジュールが信号を受信することになっているとき、定期的に受信する信号の少なくとも1つをスキップすることを含む。無線ネットワークインターフェース方法は、さらに、WLANサブクライアントモジュールのネットワーク接続の品質がWLANネットワークの切断閾値を上回るとき、基地局により状態を選択的に決定することを含む。
【0022】
他の特徴では、コンポーネント共有制御モジュールは、媒体MACを含む。無線ネットワークインターフェース方法は、さらに、MAC内のモバイルマネージャ・モジュールが第1のサブクライアントモジュールおよび第2のサブクライアントモジュールを複数のAPおよび基地局のそれぞれに選択的に接続することを含む。方法は、さらに、MAC内の共存制御モジュールが第1のサブクライアントモジュールおよび第2のサブクライアントモジュールの状態を制御することを含む。状態は、アイドル、スキャン、ネットワークエントリ、登録済み、および、アクティブを含む。方法は、さらに、第1のサブクライアントと第2のサブクライアントとのどちらがコンポーネントに対し優先権をもつかを決定し、優先権に基づき、選択的な伝送を制御することを含む。
【0023】
さらなる他の特徴では、無線ネットワークインターフェースは、ネットワーク手段と対話するコンポーネント手段を含む。インターフェースは、第1の無線プロトコルで動作する第1のサブクライアント手段と、第2の無線プロトコルで動作する第2のサブクライアント手段とを含む。第1の無線プロトコルと第2の無線プロトコルとは異なる。第1のサブクライアント手段と第2のサブクライアント手段とでコンポーネント手段を共有して使用する。インターフェースは、第1のサブクライアント手段を一の状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることにより、その状態の間に第2のサブクライアント手段がコンポーネント手段を使用できるようにするコンポーネント共有手段を含む。
【0024】
他の特徴では、第1のサブクライアント手段と第2のサブクライアント手段との少なくとも1つは、アクティブである。第1のサブクライアント手段と第2のサブクライアント手段との少なくとも1つは、WiMAX用サブクライアント手段、WLAN用サブクライアント手段、および、Bluetooth(登録商標)用サブクライアント手段の少なくとも1つを含む。
【0025】
他の特徴では、状態は、スリープ状態を含む。第1のサブクライアント手段は、第1のサブクライアント手段がスリープ状態に入っていることを示す信号を第2のサブクライアント手段に送信する。第1のサブクライアント手段とコンポーネント共有手段との少なくとも1つは、予め決められた時間内に第2のサブクライアント手段がコンポーネント手段を使用するのを防ぐ。予め決められた時間は、第1のサブクライアント手段が伝送を受信することになっている持続時間である。
【0026】
コンポーネント手段は、信号を受信するアンテナ手段と、信号を処理するRFサブシステム手段との少なくとも1つを含む。RFサブシステム手段は、信号をフィルタリングするフィルタ手段、信号を転送するスイッチ手段、信号を送信する送信機手段、信号を受信する受信機手段、および、信号のベースバンドを処理するベースバンドプロセッサ手段の少なくとも1つを含む。第1のサブクライアント手段は、信号電力を選択的に低下させることにより、第2のサブクライアント手段からの信号による信号干渉を選択的に減少させる。
【0027】
第1のサブクライアント手段およびコンポーネント共有手段の少なくとも1つは、第1のサブクライアント手段が伝送を受信することをスケジューリングされている予め決められた時間内に第2のサブクライアント手段が伝送を受信することを防ぐ。状態は、アイドル状態と低電力状態との少なくとも1つを含む。
【0028】
第1のサブクライアント手段は、WiMAX用サブクライアント手段を含み、第2のサブクライアント手段は、WLAN用サブクライアント手段を含む。WLANサブクライアント手段は、予約信号をコンポーネント共有手段に伝送することにより、WiMAXサブクライアント手段がMAPを受信することになっている持続時間にコンポーネント手段を予約する。予約信号は、CTS−Selfプロトコルを含む。WLANサブクライアント手段は、デバイス間の通信のためのネットワーク手段からの伝送を受信する。WLANサブクライアント手段は、伝送をネットワーク手段に送信する。
【0029】
他の特徴では、システムは、無線ネットワークインターフェースを含む。システムは、さらに、ネットワーク手段と通信する基地局手段も含む。WiMAXサブクライアント手段は、WLANサブクライアント手段がコンポーネント手段を使用している間に、基地局にビジー信号を伝送する。
【0030】
他の特徴では、WLANサブクライアント手段は、再MAP伝送と、WiMAXサブクライアント手段からの信号との少なくとも1つを通じてWiMAX信号を検出する。システムは、さらに、WLANサブクライアント手段用のネットワーク手段にアクセスする第1のAP手段を含む。WLANサブクライアント手段は、WiMAX信号による干渉、および、第1のAP手段が伝送チャネルを切り替えるべきことを第1のAP手段に知らせる。WLANサブクライアント手段は、ネットワーク手段にアクセスする第2のAP手段をスキャンする。
【0031】
さらなる他の特徴では、第1のサブクライアント手段は、WLANを操作するサブクライアント手段を含み、第2のサブクライアント手段は、WiMAXを操作するサブクライアント手段を含む。コンポーネント手段は、上記状態の間にWLAN周波数からWiMAX周波数へと選択的に切り替える無線周波数(RF)サブシステムを含む。WLANサブクライアント手段は、上記状態の間に信号を定期的に受信する。定期的に受信される信号の少なくとも1つは、WiMAXサブクライアント手段が信号を受信することになっているときはスキップされてよい。コンポーネント共有手段は、WLANサブクライアント手段のネットワーク接続の品質がWLANネットワークの切断閾値を上回るとき、基地局手段の状態をネットワークと通信する状態に選択的に決定してよい。基地局手段は、WiMAXサブクライアント手段と通信する。コンポーネント共有手段は、ネットワークにアクセスするMAC手段を含む。
【0032】
他の特徴では、システムは、無線ネットワークインターフェースを含み、さらに、ネットワークにアクセスする複数のAP手段、および、ネットワークにアクセスする基地局手段を含む。MAC手段は、第1のサブクライアント手段および第2のサブクライアント手段を複数のAP手段および基地局手段のそれぞれに選択的に接続するモバイルマネージャ手段を含む。MAC手段は、さらに、第1のサブクライアント手段および第2のサブクライアント手段の状態を制御する共存制御手段を含む。状態は、アイドル、スキャン、ネットワークエントリ、登録済み、および、アクティブを含む。共存制御手段は、第1のサブクライアント手段と第2のサブクライアント手段とのどちらがコンポーネントに対し優先権をもつかを決定し、優先権に基づき、選択的な伝送を制御する。
【0033】
さらなる他の特徴では、無線ネットワークインターフェースを操作するプロセッサに格納されて用いられるコンピュータプログラムは、第1の無線プロトコルで第1のサブクライアントモジュールを動作させ、第2の無線プロトコルで第2のサブクライアントモジュールを動作させることを含む。第1の無線プロトコルと第2の無線プロトコルとは、異なる。第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとでコンポーネントを共有して使用する。コンピュータプログラムは、第1のサブクライアントモジュールを一の状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることにより、その状態の間に第2のサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用できるようにする。
【0034】
他の特徴において、第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとの少なくとも1つは、アクティブサブクライアントを含む。第1のサブクライアントモジュールと第2のサブクライアントモジュールとの少なくとも1つは、WiMAXのサブクライアントモジュール、WLANのサブクライアントモジュール、および、Bluetooth(登録商標)のサブクライアントモジュールの少なくとも1つを含む。コンピュータプログラムでは、第1のサブクライアントモジュールを上記状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることは、第1のサブクライアントモジュールをスリープ状態に入るまたは出るよう選択的に遷移させることを含む。
【0035】
他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、第1のサブクライアントモジュールがスリープ状態に入っていることを示す信号を第2のクライアントモジュールに送信する。コンピュータプログラムは、さらに、第1のサブクライアントモジュールが伝送を受信することをスケジューリングされている予め決められた時間内に第2のサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用するのを防ぐ。コンポーネントは、アンテナと無線周波数(RF)サブシステムとの少なくとも1つを含む。
【0036】
他の特徴では、RFサブシステムは、フィルタ、スイッチ、Tx、Rx、および、BBPモジュールの少なくとも1つを含む。コンピュータプログラムは、さらに、信号電力を選択的に低下させることにより、第2のサブクライアントモジュールからの信号による信号干渉を減少させることを含む。コンピュータプログラムは、第1のサブクライアントモジュールが伝送を受信することになっている予め決められた時間内に第2のサブクライアントモジュールが受信するのを防ぐ。コンピュータプログラムは、第1のサブクライアントモジュールをアイドル状態と低電力状態との少なくとも1つに入るまたは出るよう選択的に遷移させる。
【0037】
他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、WiMAXサブクライアントモジュールを含み、第2のサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールを含む。コンピュータプログラムは、予約信号をコンポーネント共有制御モジュールに伝送することを含む。コンピュータプログラムは、また、WiMAXサブクライアントモジュールがMAPを受信することになっている持続時間にコンポーネントを予約する。予約信号は、CTS−Selfプロトコルを含む。
【0038】
他の特徴では、WLANサブクライアントモジュールは、ネットワークから/に伝送を受信/送信する。基地局は、ネットワークと通信し、WiMAXサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールがコンポーネントを使用している間に、基地局にビジー信号を伝送する。
【0039】
他の特徴では、コンピュータプログラムは、再MAP伝送、および、WiMAXサブクライアントモジュールからの信号の少なくとも1つを通じてWiMAX信号を検出することをさらに含む。コンピュータプログラムは、さらに、WiMAX信号による干渉、および、第1のAPが伝送チャネルを切り替えるべきことを第1のAPに知らせる。コンピュータプログラムは、第2のAPをスキャンすることをさらに含む。
【0040】
さらなる他の特徴では、第1のサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールを含み、第2のサブクライアントモジュールは、WiMAXサブクライアントモジュールを含む。コンピュータプログラムは、さらに、上記状態の間にWLAN周波数からWiMAX周波数へと選択的に切り替えることを含む。コンピュータプログラムは、さらに、WLANサブクライアントモジュールが上記状態の間に信号を定期的に受信することを含む。コンピュータプログラムは、さらに、WiMAXサブクライアントモジュールが信号を受信することになっているとき、定期的に受信する信号の少なくとも1つをスキップすることを含む。コンピュータプログラムは、さらに、WLANサブクライアントモジュールのネットワーク接続の品質がWLANネットワークの切断閾値を上回るとき、基地局により状態を選択的に決定することを含む。
【0041】
他の特徴では、コンポーネント共有制御モジュールは、MAC(媒体アクセス制御)を含む。コンピュータプログラムは、さらに、第1のサブクライアントモジュールおよび第2のサブクライアントモジュールを複数のAPおよび基地局のそれぞれに選択的に接続することを含む。コンピュータプログラムは、さらに、第1のサブクライアントモジュールおよび第2のサブクライアントモジュールの状態を制御することを含む。状態は、アイドル、スキャン、ネットワークエントリ、登録済み、および、アクティブを含む。コンピュータプログラムは、さらに、第1のサブクライアントと第2のサブクライアントとのどちらがコンポーネントに対し優先権をもつかを決定し、優先権に基づき、選択的な伝送を制御することを含む。
【0042】
本開示の適用性のさらなる領域は、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。本開示の好適な実施形態を示すが、詳細な説明および具体例は例示に過ぎず、本開示の範囲を限定するよう意図されていないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本開示は、以下の詳細な説明および添付の図面からより十分に理解されるだろう。
【0044】
図1】無線ネットワーク装置の共存システムの機能ブロック図である。
【0045】
図2】コンポーネントを共有する方法を示すシーケンス図である。
【0046】
図3】WLANサブクライアントの状態遷移図である。
【0047】
図4】WiMAXサブクライアントの状態遷移図である。
【0048】
図5】コンポーネントを共有する方法を示すシーケンス図である。
【0049】
図6】コンポーネントを共有する方法を示すシーケンス図である。
【0050】
図7】複数のサブクライアントの共存をサポートする方法を示すブロック図である。
【0051】
図8】複数のサブクライアント間でコンポーネントをハンドオフする方法を示すブロック図である。
【0052】
図9】スケジューリングされたWLANのアクティブ期間を含むWiMAX信号の時間フレーム図である。
【0053】
図10】WLANサブクライアントの不定期自動節電配信機能(U−APSD)のプロトコル図である。
【0054】
図11A】車両制御システムの機能ブロック図である。
【0055】
図11B】携帯電話の機能ブロック図である。
【0056】
図11C】セットトップボックスの機能ブロック図である。
【0057】
図11D】メディアプレーヤの機能ブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
以下の説明は、本来、単なる例に過ぎず、本開示、その用途あるいは使用を制限することは全く意図していない。説明を明確にする目的で、複数の図面における同様の要素を識別するために同じ参照符号を用いている。本願明細書中に用いられるモジュール、回路、および/または、デバイスなどの用語は、特定用途向け集積回路(ASIC)、電子回路、プロセッサ(共有、専用、または、グループ)、および、1つ以上のソフトウェアまたはファームウェアプログラムを実行するメモリ、組合せ論理回路、および/または、望ましい機能を提供する他の適切なコンポーネントのことを指す。本願明細書中で用いられるような、A、B1、および、Cの少なくとも1つという言い回しは、論理(A、または、B、または、C)であり、非排他的な論理和を用いていると理解されたい。方法内のステップは、本開示の原理を変えることなく異なる順序で実行し得ると理解されたい。
【0059】
本開示は、コンポーネントを共有するさまざまなサブクライアント、例えば、無線LAN(WLAN)サブクライアント、ワイマックス(WiMAX)サブクライアント、および、ブルートゥース(BT)サブクライアントなどをサポートする無線ネットワークインターフェースを有する無線ネットワーク装置の共存システムおよび方法を含む。
【0060】
図1を参照すると、コンポーネントを共有する複数のサブクライアントを有する無線ネットワーク装置のための共存システム10が示されている。複数の無線アクセスポイント(AP)12−1、12−2、...、12−X(まとめてAP12と呼ぶ)および/または、基地局13−1、13−2、...、13−X(まとめて基地局13と呼ぶ)は、無線ネットワークインターフェース16を有するホスト14と、インターネット19を含み得る複数のネットワーク18−1、18−2、...、18−Zとの間の接続を提供する。AP12および基地局13は、ルータ20−1、20−2、...、20−Zを通じてネットワークと通信し得る。無線ネットワークインターフェース16は、AP12、基地局13、および/または、他の無線クライアントステーション17と通信する。ホスト14は、パーソナル携帯情報機器(PDA)、携帯電話、ラップトップコンピュータ、パソコン(PC)、プリンタ、デジタルカメラ、または、インターネットプロトコル電話(IPフォン)であってよい。
【0061】
無線ネットワークインターフェース16は、アンテナ22、無線周波数(RF)サブシステム23(フィルタ24、スイッチ25、送信機(Tx)26、受信機(Rx)27、および/または、ベースバンドプロセッサ(BBP)モジュール28などを含む)などの共有コンポーネントを含み得る。さらに、各サブクライアントは、アンテナ、フィルタ、スイッチ、Tx、Rx、および/または、BBPモジュールを含み得る。無線通信は、米国電気電子学会(IEEE)規格802.11、802.11a、802.11b、802.11g、802.11h、802.11n、802.16、802.16a、802.16e、802.16−2004、および、802.20、および/または、ブルートゥースエスアイジー(SIG)により発行されたBluetooth(登録商標)規格の少なくとも1つを含むさまざまなプロトコルに準拠している。上記規格は、参照によってそれら全体を本願明細書中に組み込む。
【0062】
アンテナ22およびRFサブシステム23は、本願明細書中ではコンポーネント共有制御モジュールとも呼ばれる媒体アクセス制御モジュール(MAC)29と通信する。MAC29は、AP12および/または基地局13の可用性および信号強度に関する情報を受信するモバイルマネージャ・モジュール30を含み得る。モバイルマネージャ・モジュール30は、また、適切なAP12および/または基地局13に接続するサブクライアントの1つを選択し、共存制御モジュール31に伝える。WLAN(WiFi)サブクライアントモジュール32、WiMAXサブクライアントモジュール34、および/または、Bluetooth(登録商標)サブクライアントモジュール35が示されている。MAC29は、I/Oモジュール33、37を介しホスト14と通信し、ネットワークインターフェース16のための処理を実行し得るプロセッサモジュール38とも通信する。
【0063】
WLAN、WiMAX、および、Bluetooth(登録商標)サブクライアントモジュール32、34、35は、例えば、これらに限定されないが、アイドル、スキャン、ネットワークエントリ、登録済み、および、アクティブなどのさまざまな状態またはモードにあってよい。これらの状態は、共存制御モジュール31、または、サブクライアントモジュール32、34により制御され得る。アイドル状態では、サブクライアントモジュール32、34は、APまたは基地局に接続していないし、スキャンもしていない。スキャン状態では、サブクライアントモジュール32、34は、APまたは基地局に接続されていないが、ビーコンまたはMAPを受信している。ネットワークエントリ状態では、サブクライアントモジュール32、34は、APまたは基地局をすでに識別しており、APまたは基地局に登録するためのネットワークエントリをしている過程にある。登録済み状態では、サブクライアントモジュール32、34は、ネットワークエントリを終えており、APまたは基地局への登録も済ませているが、ユーザデータを渡していない。アクティブ状態では、サブクライアントモジュール32、34は、ユーザデータを渡している。単一の携帯デバイス内に複数の無線アクセスデバイスがある場合、共存制御モジュール31は、1つのサブクライアントモジュールへの同時のネットワークエントリを制限する。さらに、サブクライアントモジュール32、34は、その他の状態に別々に移行することにより、同時アクティブ状態の干渉を避ける。送信および/または受信しているときは、状態に関わらず、サブクライアントモジュールは、コンポーネント(アンテナ、RFサブシステムなど)を共有して使用することを要求し得る。
【0064】
節電特性、伝送、および、受信の必要条件は、各状態において異なる。アイドル状態では、送信機および受信機はどちらも非アクティブであり、サブクライアントモジュールが消費する電力は、非常に低い。アクティブおよびアイドル状態以外のどの状態でもあり得る低電力状態では、サブクライアントモジュールは、非常に低速でデータを送信または受信しているか、または、全くしていない。アクティブ状態では、サブクライアントモジュールは、積極的にデータを送受信している。さらに、サブクライアントモジュールは、一時的にアイドル状態または低電力状態に入ることを含み得るスリープ状態に入ってよい。
【0065】
図2を参照すると、共存制御モジュール31を動作させる方法100が示されている。ステップ102において、共存制御モジュール31は、各サブクライアントモジュールの状態を定義することにより、サブクライアントモジュールの起動状態(アイドル、低電力、アクティブ)、および、コンポーネント優先権に対するサブクライアントモジュールの優先順位を示す。コンポーネント優先権は、伝送されるデータのタイプ(音声、非音声、マネジメントメッセージなど)に基づく。ステップ104では、第1のサブクライアントモジュールは、他のすべてのサブクライアントがアイドルであるときに起動して(アクティブに状態変化して)よい。ステップ106では、第1のサブクライアントモジュールは、他のサブクライアントの状態を再チェックして競争状態(すなわち、2つのサブクライアントモジュールが共有コンポーネントの使用を試みている)がないことを確認する。コンポーネントを競う他のサブクライアントがなければ、ステップ108で、第1のサブクライアントモジュールは、共有コンポーネントを続けて使用する。コンポーネントを競う他のクライアントがあれば、ステップ110で、優先順位の高いサブクライアントが共有コンポーネントにアクセスする。
【0066】
図3を参照すると、WLANサブクライアントモジュール32の状態遷移図200が示されている。状態202において、WLANサブクライアントモジュール32は、パワーアップ完了信号を受信した後、スキャンの前に、予め決められた期間(または、ホスト14がスキャンを命じるまで)アイドル状態になる。状態204において、WLANサブクライアントモジュール32は、スキャン状態に入り、共存制御モジュール31がWLANサブクライアントモジュール32に適切なAPを用いてネットワークエントリを実行するよう命じるまで、利用可能なAPをスキャンする。状態206では、WLANサブクライアントモジュール32は、ネットワークに入る。
【0067】
状態208において、APに登録した後、WLANサブクライアントモジュール32は、低電力状態に入り、APとの接続を維持するも、APにデータを渡さない。状態210では、WLANサブクライアントモジュール32は、共存制御モジュール31により通知されると、アクティブ状態へと移行してユーザデータをAPに渡す。WiMAXサブクライアントモジュール34がデータに用いられる場合、共存制御モジュール31は、WLANサブクライアントモジュール32を例えば状態208のような登録済み状態などの低電力状態へと移行させる。WLANリンクがドロップした場合、WLANサブクライアントモジュール32は、状態202のようなアイドル状態へと戻る。状態212では、WLANサブクライアントモジュール32またはAPは、WLANサブクライアントモジュール32の登録を解除することができる。WLANサブクライアントモジュール32は、状態208のような登録済み状態に戻ることができる。WLANサブクライアントモジュール32は、状態202のようなアイドル状態に戻って利用可能なAPをスキャンすることもできる。
【0068】
図4を参照すると、WiMAXサブクライアントモジュール34の状態遷移図200が示されている。状態220において、WiMAXサブクライアントモジュール34は、パワーアップ完了信号を受信した後、スキャンの前に、予め決められた期間(または、ホスト14がスキャンを命じるまで)アイドル状態になる。状態222において、WiMAXサブクライアントモジュール34は、スキャン状態に入り、共存制御モジュール31がWiMAXサブクライアントモジュール34にネットワークに入るよう命じるまで、利用可能な基地局をスキャンする。状態224において、WiMAXサブクライアントモジュール34は、ネットワークに入る。
【0069】
状態226において、WiMAXサブクライアントモジュール34は、基地局に登録した後、低電力状態に入り、基地局との接続を維持するも、基地局にデータは渡さない。状態228において、WiMAXサブクライアントモジュール34は、共存制御モジュール31から通知を受けると、アクティブ状態へと移行してユーザデータを基地局に渡す。ユーザデータ用に用いられているのがWLANサブクライアントモジュール32である場合、共存制御モジュール31は、WiMAXサブクライアントモジュール34を状態226のような登録済み状態へと移行させる。WiMAXリンクがドロップした場合、WiMAXサブクライアントモジュール34は、状態220のようなアイドル状態に戻る。状態230において、WiMAXサブクライアントモジュール34または基地局は、WiMAXサブクライアントモジュール34の登録を解除することができる。WiMAXサブクライアントモジュール34は、状態226のような登録済み状態に戻ることができる。WiMAXサブクライアントモジュール34は、状態218のようなアイドル状態に戻って利用可能な基地局をスキャンすることもできる。
【0070】
図5を参照すると、低電力サブクライアント252とアクティブサブクライアント254との間でコンポーネントを共有する方法のシーケンス図250が示されている。低電力サブクライアントおよびアクティブサブクライアントのいずれかまたはどちらもWiMAX、WLAN、および/または、Bluetooth(登録商標)サブクライアントであり得る。低電力サブクライアント252がネットワークインタラクションを要求する場合、低電力サブクライアント252は、共有コンポーネントの要求256をアクティブサブクライアント254に送信する。アクティブサブクライアント254は、ペンディングの自動再送要求(ARQ)パケットを承認すること、および、アクティブサブクライアント254が一定の期間スリープ状態に入ることをAPに伝えること、などを含み得る要求256に従う。アクティブサブクライアント254は、予め決められた時間257内にアクノレッジ信号258(ACK)を送信する。その後、低電力サブクライアント252は、意図された機能(例えば、共有コンポーネントでの送受信)を実行し、予め決められた期限260内に、送受信完了メッセージ264をアクティブサブクライアント254に送信する。アクティブサブクライアント254は、アクノレッジ信号266でそれに応じる。メッセージ256、258、264、266は、ホスト14内の一組のレジスタ、または、共有メモリを介し送信されることができる。サブクライアント252、254は、共通のタイムベースにおけるポーリング、または、交互の割り込み要求(IRQ)のいずれかを用いることにより、メッセージ256、258、264、266を送受信することもできる。
【0071】
代替例では、2つのサブクライアントは、低電力状態にあってよい。第1の低電力サブクライアントが共有コンポーネントを要求すると、第1の低電力サブクライアントまたは共存制御モジュールのいずれかにより、第2の低電力サブクライアントに割り込み信号が送信され、第2の低電力サブクライアントはその割り込み信号をサービスすべく動作する。第1の低電力サブクライアントは、第2の低電力サブクライアントの状態をチェックし、第2の低電力サブクライアントがアクティブなときは、第1および第2のサブクライアントは、図5に示すようなシーケンス図に従ってよい。第2の低電力サブクライアントが低電力状態にあるときは、第1の低電力サブクライアントは、共有コンポーネントを管理してよい。送受信の完了後、第1の低電力サブクライアントは共有コンポーネントの制御をやめてよい。
【0072】
1つの例示的実施形態では、WiMAXクライアントがいつMAPを予想しているかをWLANクライアントが知っている場合、一定の期間媒体を予約するCTS−Selfを伝送できる。そして、WiMAXクライアントは、WLANの干渉を受けずにMAPを受信することができる。この特徴は、すべてのダウンリンクまたはアップリンク伝送を確実にすべく適用され得る。
【0073】
図6を参照すると、典型的な共存システムが示されている。図のBluetooth(登録商標)サブクライアント272は、WLANサブクライアントと接続する。WLANサブクライアントは、アクティブ状態にあるとき、伝送を中断して共有コンポーネントへのアクセスをBluetooth(登録商標)サブクライアントに譲り渡してよい。WLANサブクライアントが低電力状態、すなわち、低電力サブクライアント252であり、WiMAXサブクライアントがアクティブ状態、すなわち、アクティブサブクライアント254であるとき、Bluetooth(登録商標)サブクライアント272は、共有コンポーネントにアクセスするための優先要求274をWLAN低電力サブクライアント252に送信してよい。この要求274は、WLANサブクライアントのクリアチャネルアセスメント(CCA)信号をHighに設定することを含み得る。クリアチャネルアセスメント信号がHighに保たれるとき、WiMAXアクティブサブクライアント254は、データ単位(パケット)のアクティブ状態での伝送を中止してよい。WiMAXは、最近スケジューリングされた伝送期間でデータ単位を再伝送する。
【0074】
予め決められた時間257内では、アクティブな(WiMAX)サブクライアント254は、アクノレッジ信号258を送信する。そして、低電力の(WLAN)サブクライアント252は、アクノレッジ信号276を意図された機能278(例えば、共有コンポーネントにおける送信または受信)を実行するBluetooth(登録商標)サブクライアント272に送信する。低電力サブクライアント252は、予め決められた期限260内で低電力サブクライアント252がコンポーネントの制御を再開することを示す信号280を送信する。その後、低電力サブクライアント252は、同じく予め決められた期限260内に送受信完了メッセージ264をアクティブサブクライアント254に送信する。アクティブサブクライアントは、承認266を送信する。予め決められた期限260は、定期的にスケジューリングされるMAPに対応するので、アクティブWiMAXサブクライアント254が、他のサブクライアントの動作からの干渉により登録を解除されることを防ぐことができる。
【0075】
WiMAXサブクライアントが定期的にスケジューリングされるMAP期間に干渉を受けずに送受信することをさらに確実にすべく、WiMAXサブクライアントは、Bluetooth(登録商標)サブクライアントにオフセット値を渡すことにより、Bluetooth(登録商標)の送受信プロセスをオフセットにする。あるいは、Bluetooth(登録商標)サブクライアントは、予めスケジューリングされた時間間隔で、Bluetooth(登録商標)送受信スケジュールをWiMAXサブクライアントに送信してよい。共存制御モジュールは、WiMAXサブクライアントの伝送のスケジュールを再調整することにより、Bluetooth(登録商標)とWiMAXとの間の干渉を最小限にし得る。
【0076】
WLANおよびWiMAXサブクライアントモジュールが同時にアクティブになると、共存制御モジュール31は、WiMAXサブクライアントモジュールとWLANサブクライアントモジュールとの間の干渉は最小限になることを確認する。このことは、WLANサブクライアントモジュールが特定のAPに関連することを確認することと、WLANサブクライアントモジュールの伝送をWiMAXのアップリンク期間の一部に制限することとを含む。WLANおよびWiMAXサブクライアントモジュールはどちらも、伝送されたデータ単位または低電力出力を分解することにより、干渉を最小限にすることを確実にする。また、WLAN、WiMAX、および、Bluetooth(登録商標)サブクライアントの1つが選択的に信号電力を低下させることにより、別なサブクライアントモジュールからの信号による信号干渉を低減し得る。
【0077】
本開示の代替実施形態は、Bluetooth(登録商標)サブクライアントにサービスを提供するためにWLANサブクライアントを起動させる必要がないことに注目されたい。さらに、共存制御モジュール31は、どのサブクライアントがスリープモードにあり、どのクサブライアントがアクティブモードにあるかを追跡または検出すべく、常に稼動し得る。この共存制御モジュール31に基づき、共通資源の共有は、資源を要求するサブクライアントとアクティブサブクライアントとの間だけで行われる。
【0078】
図7を参照すると、複数のサブクライアントモジュールの共存を管理する方法300が示されている。ステップ302において、低電力(非アクティブ)サブクライアントモジュールは、アクティブサブクライアントモジュールにコンポーネントを要求する。ステップ304では、アクティブサブクライアントモジュールは、スリープ状態またはパターンへと選択的に移行し、および/または、共存制御モジュールにより、一定の時間チャネルを予約する。そして、アクティブサブクライアントモジュールは、コンポーネントが利用可能であるという表示を低電力サブクライアントモジュールに返送する。ステップ306において、低電力サブクライアントモジュールは、コンポーネントを用いてあるいは介して送受信し、ステップ308において、予め決められた時間内に、低電力サブクライアントモジュールは、コンポーネントをアクティブサブクライアントモジュールに返す。アクティブサブクライアントモジュール、および/または、低電力サブクライアントモジュールは、WiMAX、WLAN、または、Bluetooth(登録商標)の1つであり得る。
【0079】
アクティブなWiMAXサブクライアントモジュールがスリープ状態になる前に、または、その間に、WiMAXの基地局にビジーパターンが伝送される。基地局スケジューラ(図示せず)は、ビジーパターンを使用してアクティブなWiMAXサブクライアントモジュールとの間の伝送(アップリンクおよびダウンリンク)をスケジューリングする。ビジーパターンは、Startフレーム、Offset、Interval、Busy期間、および、Bluetooth(登録商標)またはWLANによるBusyを示す。このパターンは、一般的に、Bluetooth(登録商標)サブクライアントモジュールまたはWLANサブクライアントモジュールが共有コンポーネントを使用していることを示す。
【0080】
1つのサブクライアントモジュールがダウンリンク伝送を予測しているとき、このサブクライアントモジュールは、他のサブクライアントモジュールへのキャリア検出信号をセットできるので、他のサブクライアントモジュールが伝送することを防ぎ、また、他のサブクライアントモジュールがランダムバックオフ状態に入るようにする。ビーコンなどを受信しているとき、低電力サブクライアントモジュールは、アクティブサブクライアントモジュールへの「Abort Transmit(伝送中止)」信号を保持することにより、アクティブサブクライアントモジュールが伝送を中止するのを確認することもできる。
【0081】
WLANサブクライアントモジュールは、再MAP伝送、あるいは、WiMAXサブクライアントモジュールからの指示のいずれかによりWiMAX信号を検出し、チャネル内で干渉を受けたことと、APは新しいチャネルに切り替えるべきこととをWLANのAPに通知する。再MAP伝送は、典型的には5ミリ秒であるWiMAXのフレーム持続時間に基づき検出され得る。アップリンク、および/または、ダウンリンクのデューティサイクルは、フレーム持続時間の2/3または1/2であり得る。フレーム持続時間の干渉パターンに基づき、WLANの基地局またはアクセスポイントは、WiMAXシステムの存在を検出できる。また、WLANサブクライアントまたは共存制御モジュールは、プリアンブル検出器を実装することにより、WiMAXの伝送を検出することもできる。
【0082】
APが新しいチャネルへ切り替えない場合、WLANのサブクライアントモジュールは、異なるチャネルのAPをスキャンする。チャネルの選択は、定期的な干渉であるWiMAX干渉の間に測定された信号対ノイズ比(SNR)に基づいてよい。チャネル選択は、WiMAXの時間フレーム存続期間より長い存続期間におけるいくらかの平均信号対ノイズ比に基づいてもよい。
【0083】
図8を参照すると、ハンドオフ方法350が示されており、サブクライアントモジュール(例えばWLANサブクライアントモジュール)は、ネットワークにより低信号品質閾値に達した後、他のサブクライアントモジュール(例えばWiMAXサブクライアントモジュール)へのハンドアウト伝送を開始する。シームレスなハンドアウトのためには、データ単位(例えばVoIP、ストリーミングビデオ、または、ビデオ会議のデータ単位)がドロップしてはならない。
【0084】
図8を考慮して図9を参照すると、WiMAXの動作時間フレームの一部が示されている。ステップ352では、送受信信号の品質がWLANサブクライアントモジュールの切断(例えばリンク喪失)閾値を下回り低下すると、WLANサブクライアントモジュールは、トリガ353をネットワーク(またはWiMAXネットワークと通信するAP)に送信する。トリガ353がWiMAXの基地局に送信されることにより、WLANサブクライアントモジュールがWiMAXサブクライアントモジュールへのハンドアウトを始める(すなわち、WiMAXクライアントがネットワークに入りたがっている)ことが示される。ステップ354では、WLANサブクライアントモジュールは、ネットワーク(またはAP)から確認を受け取った後、WiMAXサブクライアントモジュールへのハンドアウトを開始する。
【0085】
ステップ356では、無線周波数システムは、WLAN周波数からWiMAX周波数へと切り替える。ステップ374では、WiMAXサブクライアントモジュールは、選択的に決定されたスリープパターンの空き361の間で利用可能なWiMAXの基地局のスキャン359を開始する。空き361は、不定期自動節電配信機能(U−APSD)プロトコルによりWLANサブクライアントモジュール専用となり得る。
【0086】
図10を参照すると、WLANサブクライアントモジュールが低電力で音声信号を伝送するためのU−APSDプロトコル362が示される。WLANサブクライアントモジュールのサービス品質向上ステーション(QSTA)は、サービス品質(QoS)信号データ367をAPに送信する。APは、信号を承認し(すなわちACK369を送信し)、VoIPデータ371をQSTAに送信する。WLANは、予め決められた時間(例えば20ms)後に起動し、他のQoSデータ信号373などを送信する。
【0087】
再び図8および図9を参照すると、ステップ374は、単一の基地局、または、すべての利用可能な基地局のスキャンを含み得る。ステップ376において、WiMAXサブクライアントモジュールまたはモバイルマネージャ・モジュールは、受信された基地局情報が望ましい基地局情報と一致するかチェックする。否定応答だった場合、ステップ374が繰り返される。肯定応答だった場合、ステップ378において、WiMAXサブクライアントモジュールは、ネットワークエントリ手続き379を開始する。ネットワークエントリの間、WiMAXサブクライアントモジュールは、データ受信用のダウンリンクMAPと、データ送信用のアップリンクMAPとを受信する。スリープパターンの空き361は、ダウンリンクMAPまたはアップリンクMAPの受信と同期しない。したがって、WLANサブクライアントモジュールは、スリープパターンの空きをしかるべく修正する。
【0088】
アップリンクMAPが、WiMAXサブクライアントモジュールの伝送チャンスを示し、WLANステーションがスリープパターンの空きの間にデータ単位を伝送している場合、スリープパターンの空き365の伝送は、スキップされる。WiMAX伝送も、その後の再送のための重要なWLAN動作の間はスキップされてよい。ステップ380では、ネットワークエントリの完了後、WiMAXサブクライアントモジュールは、ダウンリンクおよびアップリンクトラフィックを伝える。したがって、WiMAXサブクライアントモジュールは、WLANサブクライアントモジュールがデータを送受信している間は、基地局と同期したままであり得る。
【0089】
図11A−11Dを参照すると、本開示のさまざまな例示的実施形態が示されている。図11Aを参照すると、本開示は、車両430の無線モジュール448を実装し得る、および/または、車両430の無線モジュール内に実装され得る。パワートレイン制御システム432は、温度センサ、圧力センサ、回転センサ、気流センサ、および/または、他の適切なセンサなどの1つ以上のセンサから入力を受信し、および/または、エンジン動作パラメータ、伝送動作パラメータ、および/または、他の制御信号などの1つ以上の出力制御信号を生成する。
【0090】
本開示は、車両430の他の制御システム440内に実装されてもよい。制御システム440は、同様に、入力センサ442から信号を受信し、および/または、1つ以上の出力クライアント444に制御信号を出力し得る。いくつかの実施態様において、制御システム440は、アンチロックブレーキング・システム(ABS)、ナビゲーションシステム、テレマティックスシステム、車両用テレマティックスシステム、車線変更システム、車間距離制御システム、ステレオ、DVD、コンパクトディスクなどの車両用娯楽システムの一部であってよい。さらに他の実施態様も考えられる。
【0091】
パワートレイン制御システム432は、不揮発性データ記憶である大量データ記憶446と通信し得る。大量データ記憶446は、例えば、ハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなどの光および/または磁気記憶クライアントを含み得る。HDDは、約1.8"より小さい直径を有する1つ以上のプラッタを含むミニHDDであってよい。パワートレイン制御システム432は、RAM、ROMなどのメモリ447、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または、他の適切な電子データ記憶に接続され得る。パワートレイン制御システム432は、無線モジュール448を介し、無線システムとの接続をサポートし得る。車両430は、電源433も含み得る。
【0092】
図11Bを参照すると、本開示は、セルラー・アンテナ451を含み得る携帯電話450に実装されることができる。本開示は、無線モジュール468を実装し得る、および/または、無線モジュールに実装され得る。いくつかの実施態様では、携帯電話450は、スピーカおよび/または音声出力ジャックなどのマイクロフォン456、音声出力458、ディスプレイ460、および/または、キーパッド、ポインティングクライアント、音声作動などの入力クライアント462、および/または、他の入力クライアントを含む。携帯電話450における信号処理および/または制御回路452、および/または、他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化し、計算し、データをフォーマット化し、および/または、他の携帯電話機能を実行し得る。
【0093】
携帯電話450は、例えば、ハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなどの光および/または磁気記憶クライアントのような不揮発性記憶である大量データ記憶464と通信し得る。HDDは、約1.8"より小さい直径を有する1つ以上のプラッタを含むミニHDDであってよい。携帯電話450は、RAM、ROMなどのメモリ466、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または、他の適切な電子データ記憶に接続され得る。携帯電話450は、無線モジュール468を介し、無線システムとの接続をサポートし得る。携帯電話450は、電源453も含み得る。
【0094】
図11Cを参照すると、本開示は、セットトップボックス480に実装されることができる。本開示は、無線モジュール496を実装し得る、および/または、無線モジュール496内に実装され得る。セットトップボックス480は、広帯域光源などのソースから信号を受信し、テレビなどのディスプレイ488、および/または、モニタ、および/または、他のビデオおよび/または音声出力クライアントに適した標準および/または高解像度音声/ビデオ信号を出力する。セットトップボックス480の信号処理および/または制御回路484、および/または、他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化し、計算し、データをフォーマット化し、および/または、他のセットトップボックス機能を実行し得る。
【0095】
セットトップボックス480は、不揮発性記憶である大量データ記憶490と通信し得る。大量データ記憶490は、例えば、ハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなどの光および/または磁気記憶クライアントを含み得る。HDDは、約1.8"より小さい直径を有する1つ以上のプラッタを含むミニHDDであってよい。セットトップボックス480は、RAM、ROMなどのメモリ494、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または、他の適切な電子データ記憶に接続され得る。セットトップボックス480は、無線モジュール496を介し、無線システムとの接続をサポートし得る。セットトップボックス480は、電源483も含み得る。
【0096】
図11Dを参照すると、本開示は、メディアプレーヤ500に実装されることができる。本開示は、無線モジュール516を実装し得る、および/または、無線モジュール516内に実装され得る。いくつかの実施態様において、メディアプレーヤ500は、ディスプレイ507、および/または、キーパッド、タッチパッドなどのユーザ入力508を含む。いくつかの実施態様では、メディアプレーヤ500は、ディスプレイ507および/またはユーザ入力508を介し、一般的にメニュー、ドロップダウンメニュー、アイコン、および/または、ポイント&クリックインターフェースを用いるグラフィカルユーザインターフェースを用いてよい。メディアプレーヤ500は、スピーカ、および/または、音声出力ジャックなどの音声出力509をさらに含む。メディアプレーヤ500の信号処理および/または制御回路504、および/または、他の回路(図示せず)は、データを処理し、符号化および/または暗号化し、計算し、データをフォーマット化し、および/または、その他のメディアプレーヤ機能を実行し得る。
【0097】
メディアプレーヤ500は、圧縮された音声および/またはビデオコンテンツなどのデータを格納する不揮発性記憶のような大量データ記憶510と通信し得るいくつかの実施態様では、圧縮されたオーディオファイルは、MP3フォーマット、あるいは、他の適切な圧縮音声および/またはビデオフォーマットに準拠する。大量データ記憶は、例えば、ハードディスクドライブHDDおよび/またはDVDなどの光および/または磁気記憶クライアントを含み得る。HDDは、約1.8"より小さい直径を有する1つ以上のプラッタを含むミニHDDであってよい。メディアプレーヤ500は、RAM、ROMなどのメモリ514、フラッシュメモリなどの低レイテンシ不揮発性メモリ、および/または、他の適切な電子データ記憶に接続され得る。メディアプレーヤ500は、無線モジュール516を介し、無線システムとの接続をサポートし得る。メディアプレーヤ500は、電源513も含み得る。上記説明の実施態様に加え、さらなる実施態様が考慮される。
【0098】
上記説明から、本開示の広い教示は、さまざまな形式で実装され得ることが等業者には理解できるであろう。したがって、本開示は、その特定の例に関連して説明されてはいるものの、本開示の真の範囲は、それに限定されるべきでない。図面、明細書、および、添付の請求項の範囲を検討することにより、他の修正も可能であることが当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図11D