(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778315
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】固体ゲルクッション
(51)【国際特許分類】
A47C 27/00 20060101AFI20150827BHJP
【FI】
A47C27/00 K
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-112388(P2014-112388)
(22)【出願日】2014年5月30日
(65)【公開番号】特開2015-58347(P2015-58347A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2014年6月3日
(31)【優先権主張番号】102133889
(32)【優先日】2013年9月18日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】509135980
【氏名又は名称】富聲國際股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】陳富景
【審査官】
望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】
登録実用新案第3121554(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3173985(JP,U)
【文献】
特開2005−143552(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通空間を有する複数の第1の弾性四辺形体と、有底空間を有する複数の第2の弾性四辺形体とを備えた固体ゲルクッションであって、
前記第1の弾性四辺形体は、空気を供給して熱交換を行う貫通空間を囲んで形成する4面の弾性辺壁を有し、前記第1の弾性四辺形体は、前記4面の弾性辺壁により互いに対応するように形成された底面及び頂面を有し、前記底面及び前記頂面は開放状に形成されて空気を流通させる流路が形成され、
前記第1の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁には、第2の弾性四辺形体がそれぞれ接続され、
前記第2の弾性四辺形体は、有底空間を囲んで形成する4面の弾性辺壁を有し、
前記有底空間内には、交差した2本の弾性支持リブが配設され、
前記弾性支持リブの両端部は、前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁とそれぞれ接続されているため、前記第2の弾性四辺形体の有底空間が複数の小空間に区分けされ、
前記第2の弾性四辺形体は、前記4面の弾性辺壁により互いに対応するように形成された底面及び頂面を有し、前記底面は、封止表面に形成され、前記頂面は開放状に形成され、
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体は、接続された弾性辺壁を共用し、
前記第2の弾性四辺形体の交差した2本の弾性支持リブの高さは、前記第2の弾性四辺形体の前記弾性辺壁の高さに等しく、
前記第1の弾性四辺形体は、4つの前記第2の弾性四辺形体により囲まれ、
一部の第2の弾性四辺形体の頂面が圧力を受けると、第2の弾性四辺形体の弾性辺壁が第1の弾性四辺形体の内部の貫通空間に向かって拡張して第1の弾性四辺形体の貫通空間内の空気を外部へ排出しつつ、前記第2の弾性四辺形体の頂面の圧力が解除されると、第2の弾性四辺形体の弾性辺壁の弾性回復力により復位して第1の弾性四辺形体の貫通空間内へ外部から吸気するように構成したことを特徴とする、
固体ゲルクッション。
【請求項2】
前記第1の弾性四辺形体の弾性辺壁の長さは、前記第2の弾性四辺形体の弾性辺壁の長さに等しいことを特徴とする請求項1に記載の固体ゲルクッション。
【請求項3】
前記弾性支持リブはX字状又は十字状に交差されていることを特徴とする請求項1に記載の固体ゲルクッション。
【請求項4】
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁の辺長は1〜5cmであることを特徴とする請求項1に記載の固体ゲルクッション。
【請求項5】
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁の高さは1〜5cmであることを特徴とする請求項1に記載の固体ゲルクッション。
【請求項6】
前記第2の弾性四辺形体により囲まれ、大面積のクッションを形成する複数の第1の弾性四辺形体をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の固体ゲルクッション。
【請求項7】
前記第2の弾性四辺形体及び前記第1の弾性四辺形体の水平横断面の形状及び寸法は同じであり、前記水平横断面の形状は長方形、正方形、階段形又は菱形であることを特徴とする請求項1に記載の固体ゲルクッション。
【請求項8】
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁の厚さは2〜10mmであることを特徴とする請求項1に記載の固体ゲルクッション。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体ゲルクッションに関し、特に、圧力が継続的に伸びて分布されるため、ユーザが下に沈んで底に触れるように感じることがなく、良好な支持効果を得ることができる上、温かい空気と冷たい空気とを入れ替えて放熱を行う固体ゲルクッションに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人が出願した特許文献1には、「振動吸収・圧力分散層は、複数の横向き弾性支持壁と、複数の縦向き弾性支持壁とを含む複数の筐体から構成され、各筐体の2つの対角線上に配設された複数の第1の斜め弾性支持壁と第2の斜め弾性支持壁とが交差されて接続され、複数の透孔を有する弾性支持構造を構成する」振動吸収・圧力分散構造が開示されている。
ユーザが振動吸収・圧力分散層上へ横たわると、振動吸収・圧力分散層により、横向き、縦向き及び2つの斜め方向へ圧力が分散され、ユーザの体から受ける下方の圧力をベッド全体へ充分に伸ばして分布させ、下に沈んで底に触れるような感じを受けることがなく、良好な圧縮性、柔軟性及び支持性を得る。また、振動吸収・圧力分散層が、複数の縦向き弾性支持壁、横向き弾性支持壁及び2つの斜め方向弾性支持壁の交差により構成されるため、軽量で通気性に優れ、製造材料及び製造コストを減らすことができる長所を有する。
【0003】
特許文献1で開示されている弾性支持構造は、複数の透孔を有するため、好ましい通気性を得ることができるが、構造自体が有する重量により押し潰されて構造全体が変形し、構造を支持する力が不足する虞があった。
【0004】
本出願人が出願した特許文献2には、「振動吸収・圧力分散層、位置決めピン及び緩衝層を含む。前記振動吸収・圧力分散層の少なくとも一表面は封止面であり、かつ、振動吸収・圧力分散層上には、結合孔が形成され、該結合孔の一端面は開放面であり、他端面は封止面である」振動吸収・圧力分散クッションアセンブリ構造が開示されている。
振動吸収・圧力分散層の少なくとも一表面は封止層であるため、特許文献1より好ましい支持効果を有する。しかし、一表面が封止表面であるため、冷たい空気と温かい空気との入れ替えが理想的でなく、ユーザが長時間使用した場合、暑苦しさを感じることがあるため、このような構造には依然として欠点があった。
【0005】
そのため、特許文献1及び特許文献2で開示された構造と異なる支持効果を得るとともに、温かい空気と冷たい空気とを入れ替えて放熱効果を得る、支持効果及び放熱効果を有する固体ゲルクッションが求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】台湾実用新案登録第M409757号公報
【特許文献2】台湾実用新案登録第M425584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、良好な支持効果と、温かい空気と冷たい空気とを入れ替えて放熱効果とを得て、支持及び放熱に関する問題点を改善する固体ゲルクッションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、
貫通空間を有する複数の第1の弾性四辺形体と、
有底空間を有する複数の第2の弾性四辺形体とを備えた固体ゲルクッションであって、前記第1の弾性四辺形体は、空気を供給して熱交換を行う
貫通空間を囲んで形成する4面の弾性辺壁を有し、前記第1の弾性四辺形体は、前記4面の弾性辺壁により互いに対応するように形成された底面及び頂面を有し、前記底面及び前記頂面は開放状に形成されて空気を流通させる流路が形成され、前記第1の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁には、第2の弾性四辺形体がそれぞれ接続され、前記第2の弾性四辺形体は、
有底空間を囲んで形成する4面の弾性辺壁を有し、前記
有底空間内には、交差した2本の弾性支持リブが配設され、前記弾性支持リブの両端部は、前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁とそれぞれ接続されているため、前記第2の弾性四辺形体の
有底空間が複数の小空間に区分けされ、前記第2の弾性四辺形体は、前記4面の弾性辺壁により互いに対応するように形成された底面及び頂面を有し、前記底面は、封止表面に形成され、前記頂面は開放状に形成され、
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体は、接続された弾性辺壁を共用し、前記第2の弾性四辺形体の交差した2本の弾性支持リブの高さは、前記第2の弾性四辺形体の前記弾性辺壁の高さに等しく、前記第1の弾性四辺形体は、4つの前記第2の弾性四辺形体により囲まれ、
一部の第2の弾性四辺形体の頂面が圧力を受けると、第2の弾性四辺形体の弾性辺壁が第1の弾性四辺形体の内部の貫通空間に向かって拡張して第1の弾性四辺形体の貫通空間内の空気を外部へ排出しつつ、前記第2の弾性四辺形体の頂面の圧力が解除されると、第2の弾性四辺形体の弾性辺壁の弾性回復力により復位して第1の弾性四辺形体の貫通空間内へ外部から吸気するように構成したことを特徴とする、固体ゲルクッションが提供される。
【0009】
前記第1の弾性四辺形体の弾性辺壁の長さは、前記第2の弾性四辺形体の弾性辺壁の長さに等しいことが好ましい。
【0010】
前記弾性支持リブはX字状又は十字状に交差されていることが好ましい。
【0011】
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁の辺長は1〜5cmであることが好ましい。
【0012】
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁の高さは1〜5cmであることが好ましい。
【0013】
前記第2の弾性四辺形体により囲まれ、大面積のクッションを形成する複数の第1の弾性四辺形体をさらに備えることが好ましい。
【0014】
前記第2の弾性四辺形体及び前記第1の弾性四辺形体の水平横断面の形状及び寸法は同じであり、前記水平横断面の形状は長方形、正方形、階段形又は菱形であることが好ましい。
【0015】
前記第1の弾性四辺形体及び前記第2の弾性四辺形体の前記4面の弾性辺壁の厚さは2〜10mmであることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明の固体ゲルクッションは、良好な支持効果と、温かい空気と冷たい空気とを入れ替えて放熱効果を得て、支持及び放熱に関する問題点を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッションを示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッションを示す平面図である。
【
図3B】
図1の線A−Aに沿った別の角度から見たところを示す断面図(1)である。
【
図4A】本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッションの使用状態の説明図(2)である。
【
図4B】本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッションの使用状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
【0019】
図1、
図2、
図3A及び
図3Bを参照する。
図1は、本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッションを示す斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッションを示す平面図である。
図3Aは、
図1の線A−Aに沿った断面図である。
図3Bは、
図1の線A−Aに沿った別の角度から見たところを示す断面図である。
図1、
図2、
図3A及び
図3Bに示すように、本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッション3は、第1の弾性四辺形体31を含む。第1の弾性四辺形体31は、4面の弾性辺壁33を有する。空気を供給して熱交換を行う
貫通空間313を囲むように形成された弾性辺壁33の高さ及び辺長は1〜5cmであることが好ましい。
第1の弾性四辺形体31は、4面の弾性辺壁33により互いに対応した底面311及び頂面312が形成されている。
図1、
図2、
図3A及び
図3Bに示すように、底面311及び頂面312は開放状に形成されているため、空気を流通させる流路が形成される。
【0020】
第1の弾性四辺形体31の4面の弾性辺壁33には、第2の弾性四辺形体32がそれぞれ接続される。第2の弾性四辺形体32は、4面の弾性辺壁33を有する。第2の弾性四辺形体32と第1の弾性四辺形体31との水平又は垂直の横断面の形状及び寸法は同じであり、例えば、長方形又は正方形、階段形状又は菱形の形状を有し、弾性辺壁33の高さ及び辺長は、囲んで
有底空間を形成することが可能なように1〜5cmであることが好ましい。
この
有底空間内には、2本の対角交差された弾性支持リブ321が形成されている。交差された弾性支持リブ321は、X字状又は十字状であり、第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32の水平横向き断面が正方形状又は菱形状である場合、交差した弾性支持リブ321がX字状を呈する。第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32の水平横向き断面が正方形状又は長方形状である場合、交差した弾性支持リブ321はX字状を呈する。
これら2本の弾性支持リブ321の両端部が第2の弾性四辺形体32の4面の弾性辺壁33の交差箇所と接続されているため、第2の弾性四辺形体32の
有底空間が区分けされて4つの小空間324に形成される。第2の弾性四辺形体32は、4つの弾性辺壁33を介して互いに対応した底面322及び頂面323が形成される。
図1、
図2、
図3A及び
図3Bに示すように、底面322は封止表面に形成され、頂面323は開放状に形成されている。
【0021】
上述した第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32は、正投影される形状が正方形、長方形又は菱形でもよい。本実施形態の第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32は菱形であり、菱形に対角交差した弾性支持リブが組み合わされるため、好ましい支持効果を得ることができる。
【0022】
図2及び
図3Aに示すように、第1の弾性四辺形体31は、4つの第2の弾性四辺形体32により囲まれている。第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32は、接続された弾性辺壁33を共用している。即ち、互いに隣接した4つの第1の弾性四辺形体31の弾性辺壁33により、第2の弾性四辺形体32が画成される。
好適な実施形態では、第1の弾性四辺形体31の弾性辺壁33の長さが第2の弾性四辺形体32の弾性辺壁33の長さに等しく、弾性支持リブ321の高さが第2の弾性四辺形体32の弾性辺壁33の高さに等しい。
【0023】
図1及び
図4Aに示すように、本発明の一実施形態に係る固体ゲルクッション3は、実際には複数の第1の弾性四辺形体31を含む。各第1の弾性四辺形体31は、4つの第2の弾性四辺形体32により囲まれ、連続的に連ねる方式により大面積のクッションが形成されている。言い換えると、大面積のゲルクッションが形成されると、第2の弾性四辺形体32が4つの第1の弾性四辺形体31により囲まれ、各第2の弾性四辺形体32の弾性支持リブ321が伸びて接続される。このため、ユーザの体2の圧力により固体ゲルクッション3が押下されると、弾性辺壁33及び弾性支持リブ321を介して圧力が横方向分力、縦方向分力及び斜め方向分力に分散され、弾性辺壁33及び弾性支持リブ321上に圧力が伸びて分布され、弾性辺壁33間、弾性支持リブ321間が互いに接続されているため、圧力が横方向分力、縦方向分力(弾性辺壁33)及び2つの斜め方向分力(弾性支持リブ321)で、継続的にユーザの体2を押下する圧力が分力により分散される。
そのため、点状の圧力点が網状の圧力分布に変換され、これにより、振動を吸収したり衝撃力を分散させたりすることができる。このようにユーザの体2を押下する圧力が固体ゲルクッション3全体に伸びて分布されるため、ユーザは下に沈んで底に触れるような感じを受けることがなく、良好な圧縮性、柔軟性及び支持性を得ることができる。
【0024】
前述した実施形態では、第1の弾性四辺形体31により、隣接した第2の弾性四辺形体32が同じ弾性辺壁33を共用する例を基に説明したが、勿論、4つの第1の弾性四辺形体31により1つの第2の弾性四辺形体32を囲むか、4つの第2の弾性四辺形体32により1つの第1の弾性四辺形体31を囲む構造である限り、共用しなくてもよいし、一部だけ共用してもよい。
第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32の構造は、前述の実施形態と同じであるが、弾性辺壁33を共用しているか否かや共用する個数だけが異なる。例えば、第2の弾性四辺形体32の4本の弾性辺壁33中において、2本が互いに隣接した2つの第1の弾性四辺形体31の1本の弾性辺壁33であり、残りの2本が第2の弾性四辺形体32自身が備えるものでもよいが、この2本の弾性辺壁は、隣接した他の2つの第1の弾性四辺形体31の1つの弾性辺壁33に対して平行である。この構成により弾性辺壁33は全く共用されないか一部だけが共用されるため、本実施形態は弾性辺壁33の数を増やすことができる。
そのため圧縮性、柔軟性及び放熱性を良好に維持することができる上、固体ゲルクッション3全体の構造の堅牢性及び支持強度を高めることもできる。
【0025】
図4Aを参照する。
図4Aに示すように、ユーザの体2が押下されるかユーザの体2が固体ゲルクッション3に押し付けられると、一部の第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32の頂面323がユーザの体2の体により覆われ、第2の弾性四辺形体32の頂面が圧力を受け、2つの第2の弾性四辺形体32内部の空気が圧縮され、第2の弾性四辺形体32内部が弾性支持リブ321により区分けされて複数の小空間に形成される。
このため、空気圧縮速度が速まり、第2の弾性四辺形体32の内部圧力を高めて体積が増え、第2の弾性四辺形体32の4面の弾性辺壁33が第1の弾性四辺形体31の内部
の貫通空間に向かって拡張し、弾性辺壁33及び弾性支持リブ321により形成された小空間324が小型のエアバッグのような形状に変形して支持効果を得るとともに、弾性支持リブ321の設置を組み合わせることにより緩衝効果を得ることができるため、ユーザは下に沈んで底に触れるように感じることがない。
第2の弾性四辺形体32の4面の弾性辺壁33が第1の弾性四辺形体31の
貫通空間313に向かって拡張されるため、第1の弾性四辺形体31の
貫通空間313は小さくなる。
貫通空間313が小さくなる過程において、
貫通空間
313内の空気が中空状流路を介して排出されて放熱を行う。
【0026】
続いて、
図4Bを参照する。
図4Bに示すように、ユーザの体2は、姿勢を変えたり第2の弾性四辺形体32の一部の頂面323から離れると、圧力を受けなくなった第2の弾性四辺形体32の弾性辺壁33は、自身が有する弾性回復力により復位して第1の弾性四辺形体31の
貫通空間313が徐々に大きくなり、外部の冷たい空気が第1の弾性四辺形体31の
貫通空間313へ入る。
この構成により、ユーザの体が移動するだけで、第2の弾性四辺形体32の辺壁が外方へ広がったり内方へ凹んだりし、このような反復運動を行うことにより、第2の弾性四辺形体32は、あたかもポンプのように第1の弾性四辺形体31の
貫通空間313内の空気が継続的に中空状の流路を介して排出されたり吸入されたりして熱交換を行いながら、固定ゲルクッション3上に当接されたユーザの体2を支持することができる。
そのため、ユーザは下に沈んで底に触れるような感じを受けることがなく、涼しくて快適に使用することができる。
【0027】
上述の固体ゲルクッションは、圧力の伝導率が高くて衝撃吸収性に優れた高分子化合物又は高分子共重合物からなってもよく、例えば、SEBS(スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体)などの熱可塑性材料からなり、加熱溶融した後、注入して冷却されると柔軟性を備えたシート状の弾性固体状ゲルが形成される。この固体ゲルは、A型及びB型のPU高分子でもよい。そのうちA型は硬化剤であり、両者を適切な比率で混合し、室温下で凝結させると所望の硬さを有するゲル弾性体を形成することができる。
硬さは配合を変えることにより調整することが可能であり、低反発性及び圧力分散性を備えるため、高い柔軟性を備えたクッションの製造に特に適している。
【0028】
第1の弾性四辺形体31及び第2の弾性四辺形体32の四面弾性辺壁の厚さは2〜10mmである。
【0029】
上述したことから分かるように、本発明の固体ゲルクッションは、従来技術と比べ以下(1)〜(4)の長所を有する。
(1)圧力が4面に沿って多方向へ分散されるため、ユーザは下に沈んで底に触れるような感じを受けることがなく、良好な支持を得ることができる。この支持効果以外には、冷たい空気と温かい空気とを入れ替えて熱交換を行うため、第1の弾性四辺形体の
貫通空間の中空状流路を介して温かい空気が排出され、放熱効果を得ることができる。
(2)シート状ゲルクッションが重厚で携帯に不便であるという問題点を解決することができる上、格子状のゲルクッションの支持力が充分でないという問題点を解決することもできる。
(3)ゲルは熱吸収性及び熱伝導性に優れているため、各第2の弾性四辺形体の4面の辺壁に中空状の第1の弾性四辺形体が隣接され、第2の弾性四辺形体の4面の辺壁には、外方へ拡張された空間が形成されているため、圧力が印加されたりリリースされると、ポンプのように収縮したり拡張したりし、第1の弾性四辺形体の
貫通空間
の温かい空気が
外部へ排出され
るとともに、第1の弾性四辺形体の
貫通空間へ
外部の冷たい空気が吸入されて熱交換を行うため、ユーザはクッションを涼しい状態で快適に使用することができる。
(4)第2の矩形弾性体の底部を封止状態に形成し、ユーザが第2の矩形弾性体の上表面に座ると、底面との間に(略密閉された状態の)チャンバが形成され、緩衝能力を高めることができるため、ユーザは下に沈んで底に触れるような感じを受けることがない。従来、製品の全てが格子状かつ中空状に形成されていた従来の物と比べ、本発明は優れた支持効果を有する。第2の矩形状弾性体に形成されたチャンバは、4面の弾性辺壁が第1の矩形弾性体に向かって拡張して気流ポンプの効果を得て、空気の対流を加速して換気を行って排熱を行い、従来の製品では得られなかったような優れた効果を得ることができる。
【0030】
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0031】
2 ユーザの体
3 固体ゲルクッション
31 第1の弾性四辺形体
32 第2の弾性四辺形体
33 弾性辺壁
311 底面
312 頂面
313
貫通空間
321 弾性支持リブ
322 底面
323 頂面
324 小空間