(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下の例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変更して実施できる。
【0011】
<1.本発明のミネラル機能水>
本発明のミネラル機能水は、下記の工程(1)で形成されたミネラル含有水(A)と、下記の工程(2)で形成されたミネラル含有水(B)とを、1:5〜1:20(重量比)となる割合で含有し、25℃で測定された波長4μm〜24μmの範囲での分光放射率スペクトルが、
図1に示す形状を有するミネラル機能水である。
【0012】
工程(1):
絶縁体で被覆された導電線と、キク科の草木植物及びバラ科の草木植物からなる草木植物原料、並びにカエデ、白樺、松及び杉から選択される1種以上の木本植物からなる木本植物原料を含有するミネラル付与材(A)と、を水に浸漬し、前記導電線に直流電流を導通させ、前記導電線の周囲の水に前記直流電流と同方向の水流を発生させ、前記水に超音波振動を付与して原料ミネラル水溶液(A)を形成し、次いで、原料ミネラル水溶液(A)に遠赤外線(波長6〜14μm)を照射してミネラル含有水(A)を形成する工程
【0013】
工程(2):
互いに種類の異なる無機系のミネラル付与材(B)が充填され、直列に接続された第1通水容器から第6通水容器に至る6個の通水容器おける、 第1通水容器内のミネラル付与材(B1)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ70重量%、15重量%、15重量%を含む混合物、
第2通水容器内のミネラル付与材(B2)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻、活性炭をそれぞれ40重量%、15重量%、40重量%、5重量%を含む混合物、
第3通水容器内のミネラル付与材(B3)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ80重量%、15重量%、5重量%を含む混合物、
第4通水容器内のミネラル付与材(B4)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ90重量%、5重量%、5重量%を含む混合物、
第5通水容器内のミネラル付与材(B)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ80重量%、10重量%、10重量%を含む混合物、
第6通水容器内のミネラル付与材(B5)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻を60重量%、30重量%、10重量%を含む混合物、
であって、当該6個の通水容器に水を通過させてミネラル含有水(B)を製造するミネラル含有水(B)を形成する工程
【0014】
なお、本発明において、「ミネラル機能水」とは、ミネラル成分を含有し、少なくとも一種以上の有効な効能を発現するものを意味する。なお、詳細は後述するが、本発明のミネラル機能水は、一つの有効な効能として、単細胞生物防除作用を有する。
【0015】
また、「ミネラル含有水」とは、ミネラル機能水の前段階の状態であり、ミネラル含有水もミネラル成分を含有する。なお、ミネラル含有水はそれ自身が有効な効能を有していても、有していなくてもよい。
【0016】
工程(1)、工程(2)で得られるミネラル含有水(A)、ミネラル含有水(B)の詳細については、その製造装置であるミネラル機能水製造設備、及びミネラル含有水(A)、ミネラル含有水(B)の原料となるミネラル付与材(A),(B)と併せて、本発明のミネラル機能水の好適な製造方法として後述する。
【0017】
本発明のミネラル機能水は、上記ミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)とを特定の割合で含有し、25℃で測定された波長4μm〜24μmの範囲での分光放射率スペクトルが、
図1に示す形状を有することを特徴とする。ここで、「放射率」とは、放射体の放射発散度とその放射体と同温度の黒体の放射発散度との比」(JIS Z 8117)であり、「分光放射率」とは、その温度における黒体の放射率を100%としたときの試料の放射の割合を示すものである。評価される試料は、特有の分光放射率スペクトルを有する。
なお、
図1には本発明のミネラル機能水の分光放射率スペクトルに相当する「試料」のスペクトルと共に、参考のため、25℃における黒体の分光放射率スペクトル(理論値)も併せて示している。
【0018】
分光放射率スペクトルの測定方法はJIS R 180に規定されており、JIS R 180に準じる装置構成を有する、フーリエ変換型赤外線分光光度測定法(FTIR)を使用した放射率測定システムで測定することができる。放射率測定システムとしては、日本電子(株)製遠赤外線輻射率測定装置(JIR−E500)を好適な一例として挙げることができる。
【0019】
なお、液体試料の分光放射率は、液体試料を直接測定することが困難であるため、参照用担体に固定して測定する方法が取られる。本発明のミネラル機能水の分光放射率スペクトルは、ミネラル機能水を担持用のセラミック粉末に固定化して測定される。詳細は実施例にて後述する。
【0020】
本発明のミネラル機能水が含有する、ミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)の割合(重量比)は、ミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)とを混合した後のミネラル機能水の25℃で測定された波長4μm〜24μmの範囲での分光放射率スペクトルが、
図1に示す分光放射率スペクトルと実質的に同一の分光放射率スペクトルとなる範囲で、ミネラル含有水(A)及びミネラル含有水(B)に含まれる原料の種類、溶出する成分濃度を考慮して適宜決定される。具体的には、ミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)との重量比([ミネラル含有水(A)]:[ミネラル含有水(B)])で、1:5〜1:20の範囲であり、好適には1:7〜1:12の範囲、より好適には1:10の範囲である。
【0021】
ミネラル含有水(A)が少なすぎる(ミネラル含有水(B)が多すぎる)場合、及びミネラル含有水(A)が多すぎる(ミネラル含有水(B)が少なすぎる)場合には、ミネラル機能水の有効成分が希釈されて、ミネラル機能水としての機能が不十分になったり、発現自体しない場合がある。
【0022】
本発明のミネラル機能水は、pHがpH12以上である。なお、本発明のミネラル機能水におけるpHは、ミネラル機能水をpHメータで測定したpHを数値化したものである。
【0023】
また、本発明のミネラル機能水は、pH変動が少なくアルカリ状態を保つことができる。本発明のミネラル機能水が、pH変動が少なくアルカリ状態を保てる理由は現段階ではその詳細は完全に明らかではないが、後述する推定メカニズムで説明するように、原料である草木植物や木本植物に由来するカルシウム及び炭素の複合体がpH緩衝剤としての機能を有し、pH変動を抑制している可能性がある。
【0024】
本発明のミネラル機能水は、アルカリ性であるにもかかわらず、ヒト及び動物に対する安全性に優れるという優れた性質を有する。そのため、本発明のミネラル機能水の従来の消毒剤にあるような有害性はなく吸引しても肌に付着しても問題がないため、ゴム手袋、ゴーグル、マスクなど保護具の必要としない。
【0025】
本発明のミネラル機能水は、本発明の目的を損なわない範囲で、適当な希釈用溶媒(水やアルコールなど)で希釈されていてもよい。
【0026】
本発明のミネラル機能水には、その効能を損なわない範囲で、任意の成分を含んでいてもよい。任意の成分としては、本発明の目的を損なわない添加物であれば特に限定はないが、例えば、公知の懸濁剤、乳剤等が挙げられる。また、混合割合は、本願発明の目的を損なわない範囲であれば任意である。
【0027】
また、本発明のミネラル機能水を洗浄用に使用する場合には、公知の洗浄剤と混合して用いてもよい。また、混合割合は、本願発明の目的を損なわない範囲であれば任意である。
【0028】
上記本発明のミネラル機能水が、特有の効能を発現する理由についてはいまだ明らかでない点が多い。以下に、本発明のミネラル機能水が、有用な効能(例えば、単細胞生物の防除作用)を有することにおける、推定メカニズムを説明する。
【0029】
本発明のミネラル機能水は、特定の波長の電磁波を発していることが予測される。
図2に、本発明の機能水の25℃における黒体に対する放射比率プロファイルを示す。
この「25℃における黒体に対する放射比率プロファイル」は、黒体の分光放射率スペクトル(理論値)に対する、測定対象である試料の分光放射率スペクトルの強度比を示すものである。すなわち、黒体の放射強度を100%とした場合に試料の放射強度を放射率として表すものである。なお、上述の通り、分光放射率スペクトルは、JIS R 180に準じる構成を有する、フーリエ変換型赤外線分光光度計(FTIR)を使用した放射率測定システムで測定することができる。放射率測定システムとしては、日本電子(株)製遠赤外線輻射率測定装置(JIR−E500)を好適な一例として挙げることができる。
【0030】
25℃における黒体に対する波長5〜7μm間及び波長14〜24μm間での放射線は、中赤外線に相当し、中赤外線は近赤外線に比べ、光子エネルギーは小さいが浸透力が強く、生体内部にまで到達する性質を有する。
本発明のミネラル機能水は、25℃における黒体に対する放射比率プロファイルにおける、波長5〜7μm間及び波長14〜24μm間での値を合計し、その平均値を(25℃における黒体に対する)波長5〜7μm間及び波長14〜24μm間での平均放射比率としたときに、その平均放射比率が90%以上である。すなわち、本発明の機能水は、この中赤外線により、有為な効能を発現している可能性がある。
【0031】
また、他の推定メカニズムとして、工程(1)で形成されるミネラル含有水(A)が、ミネラル付与材(A)に由来するカルシウム及び炭素の複合体からなるメゾ構造微粒子(以下、単に「メゾ構造微粒子」と称す。)が形成され、これを有効成分として含有している可能性がある。すなわち、本発明のミネラル機能水に含まれるミネラル成分は、ミネラル成分の少なくとも一部をメゾ構造微粒子として含有する。現段階ではその詳細は完全に明らかではないが、ミネラル成分が完全に水溶性の成分でなく、溶解しない微粒子(メゾ構造微粒子)として機能水中に分散していることにより、本発明の機能水の有する作用を発現するものと推測される。
【0032】
集成結晶物質であるメゾ構造微粒子は、粒径が50〜500nm程度の微粒子であり、特別な構造を持ち、構造内に自由電子補足性に基づくマイナス電位の自己発電力を持ち、更に水素吸蔵作用及びテラヘルツ電磁波の発生能力を有する。
【0033】
メゾ構造微粒子は、高い電圧をパルスで継続的に発生させることが可能で、接触する周囲の水分子に放電し電気分解により水分子をH
+イオンとOH
-イオンに分解するが、メゾ構造微粒子にマイナス電位と水素吸蔵作用の物性があることから、H
+イオンにメゾ構造微粒子から電子を与え水素原子(H)に戻した上で、メゾ構造微粒子内部に蓄積し固定化する。これによりH
+イオンが相対的に減少することになり、pH12以上の強アルカリの状態となる、と推測される。
【0034】
塩基性化合物を溶解させた通常の強アルカリ水溶液では、保存時や使用環境によってpHに変動がある場合があるが、本発明のミネラル機能水は、メゾ構造微粒子のパルス電場により発生するテラヘルツ波長を、水の還元性に働く振動運動に共鳴する波長に制御しておりpH12以上の強アルカリ状態の長期安定を可能にしている。
【0035】
本発明のミネラル機能水は、上記メゾ構造微粒子を含有することにより、苛性ソーダなど刺激性の化学薬品を使用しなくとも、pH12以上の強アルカリ状態を発現できる。
【0036】
なお、pH12以上の強アルカリは、通常、アルカリの溶質イオンに基づく化学作用により、細胞膜を形成するタンパク質を腐食させ或いは刺激性や毒性の危険性を有する。
一方で、本発明のミネラル機能水は、強アルカリではあるが、これは液中に分散するミネラルのメゾ構造微粒子(集成結晶物質)の水に対する直接的放電作用に基づくものであり、pH値を変動させる酸やアルカリ溶質成分に由来する化学種イオンが存在しないため、pH12の場合でも加水分解性により細胞膜を形成するタンパク質の結合(ペプチド結合)を緩めることはあっても、細胞膜を形成するタンパク質を腐食させ或いは刺激や毒性を発生させる危険性はない。
【0037】
ところで、上述した推定メカニズムは、あくまで現時点での推定されるものであり、将来的に上記と異なるメカニズムが発見された場合であっても、本発明のミネラル機能水における有用な効能が制限的に解釈されるべきものではない。また、本発明のミネラル機能水には、複数の異なる有用な効能を有している可能性があり、それぞれの効能について発現メカニズムが異なる可能性もある。
【0038】
<2.本発明のミネラル機能水の製造方法>
本発明のミネラル機能水は、ミネラル成分の原料であるミネラル付与材の種類、配合を変えた以外は、上記特許文献2(特開2011−56366号公報)で開示されたミネラル機能水製造設備を使用して、同文献で開示された方法に準じる方法で製造することができる。
【0039】
以下、本発明のミネラル機能水の製造方法の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。
図3に示すように、ミネラル機能水製造設備1は、ミネラル含有水(A)製造装置2と、ミネラル含有水(B)製造装置3と、ミネラル含有水(A)製造装置2で製造されたミネラル含有水(A)44にミネラル含有水(B)製造装置3で製造されたミネラル含有水(B)45を混合してミネラル機能水47を形成する混合手段である混合槽46と、を備えている。
【0040】
ミネラル含有水(A)製造装置2は、水道から供給される水11と後述するミネラル付与材(A)12(
図6参照)を原料として原料ミネラル水溶液(A)41を形成する原料ミネラル水溶液製造手段10と、原料ミネラル水溶液製造手段10で得られた原料ミネラル水溶液(A)41に遠赤外線を照射してミネラル含有水(A)44に変化させる遠赤外線発生手段43と、を備えている。
【0041】
ミネラル含有水(B)製造装置3は、外部から供給される水Wを通水容器51〜56に通過させることによってミネラル付与材から溶出したミネラル成分を含有するミネラル含有水(B)45を形成する機能を有する。
【0042】
以下、ミネラル含有水(A)製造装置2及びミネラル含有水(B)製造装置3について詳細に説明する。
【0043】
(2−1:ミネラル含有水(A)製造装置)
次に、
図4〜
図8に基づいて、
図3に示すミネラル機能水製造設備1を構成するミネラル含有水(A)製造装置2について説明する。
図3に示すように、ミネラル含有水(A)製造装置2は、水道から供給される水11と後述するミネラル付与材(A)12(
図6参照)を原料として原料ミネラル水溶液(A)41を形成する原料ミネラル水溶液製造手段10(
図4参照)と、原料ミネラル水溶液製造手段10で得られたミネラル含有水(A)溶液41に遠赤外線を照射してミネラル含有水(A)44に変化させる遠赤外線発生手段43(
図8参照)と、を備えている。
【0044】
図4,
図5に示すように、原料ミネラル水溶液製造手段10は、水11及びミネラル付与材(A)12を収容可能な反応容器13と、絶縁体14で被覆された状態で反応容器13内の水11に浸漬された導電線15と、反応容器13内の水11に超音波振動を付与するための超音波発生手段16と、導電線15に直流電流DCを導通させるための直流電源装置17と、導電線15の周囲の水11に直流電流DCと同方向の水流Rを発生させる手段である循環経路18a,18b及び循環ポンプPと、を備えている。直流電源装置17、超音波発生手段16及び循環ポンプPはいずれも一般の商用電源からの給電により作動する。
【0045】
反応容器13は、上面が開口した倒立円錐筒状であり、その頂点に相当する底部には排水口19が設けられ、この排水口19には循環ポンプPの吸込口P1に連通する循環経路18aが接続され、排水口19直下には循環経路18aへの排水量を調節するための開度調節バルブ20と、反応容器13内の水などを排出するための排水バルブ21が設けられている。
【0046】
循環ポンプPの吐出口P2には循環経路18bの基端部が接続され、循環経路18bの先端部は収容槽22に接続されている。収容槽22外周の底部付近には、収容槽22内の水11を反応容器13内へ送り込むための循環経路18cの基端部が接続され、循環経路18cの先端部は反応容器13の開口部に臨む位置に配管されている。循環経路18cには、収容槽22から反応容器13へ送り込む水量を調節するための開度調節バルブ23が設けられている。
【0047】
収容槽22の底部には、排水バルブ25及び水温計26を有する排水管24が垂下状に接続されている。必要に応じて排水バルブ25を開くと、収容槽22内の水が排水管24の下端部から排出することができ、このとき排水管24を通過する水11の温度を水温計26で計測することができる。
【0048】
図7に示すように、導電線15とこれを被覆する絶縁体14からなる複数の導電ケーブル29(29a〜29g)はそれぞれ反応容器13内の深さの異なる複数位置に円環状をなすように配線され、これらの円環状の導電ケーブル29a〜29gはいずれも反応容器13と略同軸上に配置されている。それぞれの導電ケーブル29a〜29gの内径は倒立円錐筒状の反応容器13の内径に合わせて段階的に縮径しており、それぞれの配置箇所に対応した内径となっている。各導電ケーブル29a〜29gは、反応容器13の壁体13aに設けられた絶縁性のターミナル30に着脱可能に結線されているため、必要に応じて、円環状の部分をターミナル30から取り外したり、取り付けたりすることができる。
【0049】
反応容器13内の軸心に相当する部分には、絶縁性の網状体で形成された有底円筒状の収納容器31が配置され、この収納容器31内にミネラル付与材(A)12が充填されている。この収納容器31はその上部に設けられたフック31fにより、反応容器13の壁体13a上縁部に着脱可能に係止されている。
【0050】
図4に示すように、循環経路18a,18bの外周にはそれぞれ導電ケーブル29s,29tが螺旋状に巻き付けられ、これらの導電ケーブル29s,29tに対し、直流電源装置17から直流電流DCが供給される。導電ケーブル29s,29tを流れる直流電流DCの向きは循環経路18a,18b内を流動する水流の向きと略一致するように設定されている。
【0051】
原料ミネラル水溶液製造手段10において、反応容器13内及び収容槽22内に所定量の水11を入れ、ミネラル付与材(A)12が充填された収納容器31を反応容器13内の中心にセットした後、循環ポンプPを作動させるとともに、反応容器13底部の開度調節バルブ20及び循環経路18cの開度調節バルブ23を調節して、反応容器13から排水口19、循環経路18a、循環ポンプP、循環経路18b、収容槽22及び循環経路18cを経由して再び反応容器13の上部に戻るように水11を循環させる。そして、直流電源装置17、超音波発生手段16を作動させると、収納容器31内のミネラル付与材(A)12から水11へのミネラル成分の溶出反応が始まる。
【0052】
原料ミネラル水溶液製造手段10を使用して原料ミネラル水溶液(A)を製造する際の作業条件は特に限定しないが、本実施形態では、以下の作業条件で原料ミネラル水溶液(A)の製造を行った。
(1)導電ケーブル29,29s,29tには電圧8000〜8600V、電流0.05〜0.1Aの直流電流DCを導通させた。なお、導電ケーブル29などを構成する絶縁体14はポリテトラフルオロエチレン樹脂で形成されている。
(2)反応容器13内に充填されたミネラル付与材(A)12は、水11に対し質量比で10〜15%充填されている。ミネラル付与材(A)12の具体的な説明は後述する。
(3)水11は、直流電流DCが作用するように電解質を含むものであればよい。例えば、水100リットルに対して、電解質である炭酸ナトリウムを10g程度溶解したものなどを使用しているが、地下水であればそのまま使用することができる。
(4)超音波発生手段16は周波数30〜100kHzの超音波を発生するものであり、その超音波振動部(図示せず)が反応容器13内の水11に直接触れて加振するように超音波発生手段16を配置している。
【0053】
このような条件で原料ミネラル水溶液製造手段10を稼働させると、反応容器13内には、左ねじ方向に回転しながら排水口19に吸い込まれる水流Rが発生し、排水口19から排出された水11は、前述した循環経路18a,18bなどを経由して、再び、反応容器13内へ戻るという状態が継続される。
【0054】
従って、水流Rによる撹拌作用、導電ケーブル29を流れる直流電流の作用及び超音波発生手段16が水11に付与する超音波振動により、ミネラル付与材(A)12からミネラル成分が速やかに水11中に溶出して、必要とするミネラル成分が適度に溶け込んだ原料ミネラル水溶液(A)を効率良く製造することができる。
【0055】
原料ミネラル水溶液製造手段10においては、円環状をした複数の導電ケーブル29a〜29gを反応容器13内に略同軸上に配線するとともに、反応容器13内で左ねじ方向に回転する水流Rを発生させている。従って、一定容積の反応容器13内に比較的密状態の電気エネルギーの場を形成することができ、比較的小さな容積の反応容器13内で効率良く原料ミネラル水溶液(A)を製造することができる。
【0056】
また、反応容器13は倒立円錐筒状であるため、円環状をした複数の導電ケーブル29a〜29gに沿って流動する水流Rを比較的容易且つ安定的に発生させることができ、これによってミネラル成分の溶出が促進される。また、倒立円錐筒状の反応容器13内を流動する水流Rは、反応容器13底部の排水口19に向かうにつれて流速が増大するため、ミネラル付与材(A)12との接触頻度も増大し、水11中に存在する自由電子eを捕捉してイオン化するミネラル量を増加させることができる。
【0057】
さらに、循環経路18b,18cの間に水11を貯留しながら排出する収容槽22を設けているため、反応容器13の容積を超える分量の水11を循環させながらミネラル溶出反応を進行させることが可能である。このため、原料ミネラル水溶液(A)を効率良く大量生産することができる。
【0058】
循環ポンプPを連続運転して、これらの反応を継続させると、最終的にはミネラル成分が溶出した原料ミネラル水溶液(A)が生成される。反応容器13底部の排水口19の大きさ、循環水量の多少、反応容器13の形状(特に、
図4に示す軸心Cと壁体13aとの成す角度γ)などにより、水11中における自由電子eの出現状況をコントロールすることができ、ミネラル付与材(A)12に自由電子eが与える作用により、ミネラル成分の水溶性が左右される。
【0059】
原料ミネラル水溶液(A)が形成されたら、この原料ミネラル水溶液(A)41を、
図8に示す処理容器40内へ移す。この場合、反応容器13内において収納容器31から漏出したミネラル付与材(A)12の残留物は反応容器13の底部にある排水バルブ21から排出することができる。処理容器40内に収容した原料ミネラル水溶液(A)41は、撹拌羽根42でゆっくりと撹拌しながら、処理容器40内部に配置された遠赤外線発生手段43により遠赤外線を照射する。
【0060】
なお、遠赤外線発生手段43は、波長6〜14μm程度の遠赤外線を発生するものであれば良く、材質や発生手段などは問わないので、加熱方式であってもよい。ただし、25℃において、6〜14μm波長域の黒体放射に対して85%以上の放射比率を有するものが望ましい。
【0061】
図4に示す原料ミネラル水溶液製造手段10においては、水流Rによる撹拌作用、導電線15を流れる直流電流DCの作用及び超音波振動により、ミネラル付与材(A)12に含まれるミネラル成分が速やかに水11中に溶出して、必要とするミネラル成分が適度に溶け込みミネラル水溶液41を効率良く製造することができる。
【0062】
そして、
図8に示す遠赤外線発生手段43において、ミネラル水溶液41に遠赤外線を照射することにより、溶解したミネラル成分と水分子とが融合して電気陰性度の高まったミネラル含有水(A)44が形成される。
【0063】
ミネラル含有水(A)製造装置2において、前述した工程により形成されたミネラル含有水(A)44は、
図3に示すように、送水経路57yを経由して混合槽46へ送り込まれ、混合槽46内において、ミネラル含有水(B)製造装置3から送り込まれたミネラル含有水(B)45と混合される。
【0064】
以下、ミネラル付与材(A)について説明する。
ミネラル付与材(A)は、キク科の草木植物及びバラ科の草木植物からなる草木植物原料、並びにカエデ、白樺、松及び杉から選択される1種以上の木本植物からなる木本植物原料を含有する。
なお、キク科及びバラ科以外の草木植物以外にも他の草木植物を含んでもよいが、キク科及びバラ科の草木植物のみであることが好ましい。例えば、理由は不明であるが、アブラナ科やマツ科の草木植物を加えると、本発明のミネラル機能水の有用な効能のひとつである単細胞生物の防除作用が大きく低下する。
【0065】
好適なキク科草木植物としてツワフキやヨモギ、野アザミ等が挙げられる。また、好適なバラ科草木植物として、ノイバラ、ダイコンソウ、へビイチゴ、ヤマブキ、キイチゴなどが挙げられる。草木植物において、使用される部位は、葉部、茎部、花部等のミネラル成分が溶出しやすい部位が適宜選択され、そのまま用いてもよいが、乾燥物として用いてもよい。
【0066】
また、木本植物の種類は、カエデ、白樺、松又は杉が挙げられる。木本植物において、使用される部位は、葉部、茎部、樹皮部等のミネラル成分が溶出しやすい部位が適宜選択され、そのまま用いてもよいが、乾燥物として用いてもよい。
【0067】
好適なミネラル付与材(A)として、前記草木植物原料として、野アザミ(葉部、茎部及び花部)、ヨモギ(葉部及び茎部)、ツワブキ(葉部及び茎部)を、それぞれ10重量%、60重量%、30重量%となる割合で混合し、乾燥させた後に粉砕したキク科植物の乾燥粉砕物、及び、ノイバラ(葉部、花部)、ダイコンソウ(葉部及び茎部)、キイチゴ(葉部、茎部及び花部)を、それぞれ20重量%、10重量%、70重量%の割合で混合し、乾燥させた後に粉砕したバラ科植物の乾燥粉砕物を、1:1(重量比)で混合して得られる草木植物原料(A1)と、
前記木本植物原料として、カエデ(葉部及び茎部)、白樺(葉部、茎部、及び樹皮部)、杉(葉部、茎部、及び樹皮部)を、それぞれ25重量%、25重量%、50重量%となる割合で混合し、乾燥させた後に粉砕した乾燥粉砕物からなる木本植物原料(A2)とを、草木植物原料(A1)と木本植物原料(A2)の重量比で1:3となるように混合して得られるミネラル付与材(A')が挙げられる。
【0068】
(2−2:ミネラル含有水(B)製造装置)
次に、
図3,
図9に基づいて、ミネラル含有水(B)製造装置3の構造、機能などについて説明する。
図3,
図9に示すように、ミネラル含有水(B)製造装置3は、互いに種類の異なるミネラル付与材(B)が充填された第1通水容器51〜第6通水容器56と、第1通水容器51〜第6通水容器56を直列に連通する送水経路57と、第1通水容器51〜第6通水容器56とそれぞれ並列した状態で送水経路57に連結された迂回水路51p〜56pと、各送水経路51p〜56pと迂回水路57との分岐部にそれぞれ設けられた水流切替弁51v〜56vと、を備えている。
【0069】
水流切替弁51v〜56vの切替操作は、これらの水流切替弁51v〜56vと信号ケーブル59で結ばれた操作盤58に設けられた6個の切替ボタン51b〜56bを操作することによって実行することができる。6個の切替ボタン51b〜56bと6個の水流切替弁51v〜56vとがそれぞれの番号ごとに対応しているので、切替ボタン51b〜56bの何れかを操作すれば、それと対応する番号の水流切替弁51v〜56vが切り替わり、水流方向を変えることができる。
【0070】
また、第1通水容器51内には二酸化ケイ素と酸化鉄を含むミネラル付与材(B)51mが充填され、第2通水容器52内には二酸化ケイ素と活性炭を含むミネラル付与材(B)52mが充填され、第3通水容器53内には二酸化ケイ素と窒化チタンを含むミネラル付与材(B)53mが充填され、第4通水容器54内には二酸化ケイ素と炭酸カルシウムを含むミネラル付与材(B)54mが充填され、第5通水容器55内には二酸化ケイ素と炭酸マグネシウムを含むミネラル付与材(B)55mが充填され、第6通水容器56内には二酸化ケイ素とリン酸カルシウムを含むミネラル付与材(B)56mが充填されている。
【0071】
ここで、ミネラル付与材(B)51m〜56mは、好適には所定の種類の石灰石、化石サンゴ、貝殻をベースとした原料を混合して製造することができる。
まず、石灰石、化石サンゴ、貝殻に含まれる成分を分析し、それぞれに二酸化ケイ素、酸化鉄、活性炭、窒化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウムの量を評価する。そして、各成分の含有量を基に、石灰石、化石サンゴ、貝殻を混合し、ミネラル付与材(B)51m〜56mを製造する。
なお、上記ミネラル付与材(B)51m〜56mは、石灰石、化石サンゴ、貝殻の混合比によって含有する成分をコントロールすることが望ましいが、原料とする石灰石、化石サンゴ、貝殻は、産地によって含有される成分が不足する場合があるので、必要に応じて二酸化ケイ素、酸化鉄、活性炭、窒化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウムを追加してもよい。特に活性炭は、石灰石、化石サンゴ、貝殻にほとんど含まれないため、通常、別途追加する。
【0072】
ミネラル付与材(B)51m〜56mとして、
第1通水容器51内のミネラル付与材(B1)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ70重量%、15重量%、15重量%を含む混合物、
第2通水容器52内のミネラル付与材(B2)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻、活性炭をそれぞれ40重量%、15重量%、40重量%、5重量%を含む混合物、
第3通水容器53内のミネラル付与材(B3)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ80重量%、15重量%、5重量%を含む混合物、
第4通水容器54内のミネラル付与材(B4)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ90重量%、5重量%、5重量%を含む混合物、
第5通水容器55内のミネラル付与材(B5)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ80重量%、10重量%、10重量%を含む混合物、
第6通水容器56内のミネラル付与材(B6)が、石灰石、化石サンゴ、貝殻を60重量%、30重量%、10重量%を含む混合物、であると、ミネラル含有水(A)と混合させた際に優れた防除作用を発現するミネラル含有水(B)を得ることができる。
【0073】
特に、ミネラル付与材(B1)〜(B6)に使用される、石灰石、化石サンゴ、貝殻が、以下の(1−1)〜(1−3)であることが好ましい。
【0074】
(1−1)石灰石:
下記成分を含む火山性鉱床が混在する石灰岩を粉砕した、3cm程度の小石状物
炭酸カルシウム:50重量%以上
酸化鉄:3〜9重量%の鉄
酸化チタン、炭化チタン、窒化チタンの合計:0.8重量%以上
炭酸マグネシウム:7〜10重量%
【0075】
(1−2)化石サンゴ:
下記2種類の化石サンゴを1:9の重量比で混合し、3〜5mmに粉砕した粒状物
地下約100メートルより産出し重圧により結晶組成が変性した化石サンゴ。
沖縄奄美大島付近の陸地から産出する化石サンゴ(炭酸カルシウムやリン酸カルシウムその他微量元素を含む)
【0076】
(1−3)貝殻:
アワビ、トコブシ、フジツボを同じ重量で混合し3〜5mmに粉砕した粒状物
【0077】
前述した操作盤58の切替ボタン51b〜56bを操作して、水流切替弁51v〜56vを通水容器側へ切り替えれば、送水経路57を流れてきた水は、操作された水流切替弁より下流側にある第1通水容器51〜第6通水容器56内へ流れ込み、水流切替弁51v〜56vを迂回水路側へ切り替えれば、送水経路57を流れてきた水は、操作された水流切替弁より下流側の迂回水路51p〜56pへ流れ込む。従って、切替ボタン51b〜56bの何れかを操作して水流切替弁51v〜56vを選択的に切り替えることにより、第1通水容器51〜第6通水容器56ごとに異なるミネラル付与材(B)51m〜56mから溶出するミネラル成分を選択的に溶け込ませたミネラル含有水(B)45を形成することができる。
【0078】
次に、
図10〜
図13に基づいて、実際のミネラル含有水(B)製造装置3の構造、機能などについて説明する。なお、
図10〜
図12においては、前述した迂回水路51p〜56p,水流切替弁51v〜56v,操作盤59及び信号ケーブル59を省略している。
【0079】
図10,
図11に示すように、ミネラル含有水(B)製造装置3は、架台60に搭載された略円筒形状の第1通水容器51〜第6通水容器56と、これらの第1通水容器51〜第6通水容器56を直列に連通する送水経路57と、を備え、水道から供給される水Wを貯留するための原水タンク63が架台60の最上部に配置されている。原水タンク63内には、水W中の不純物を吸着する機能を有する無機質多孔体64が収容されている。架台60の底部には複数のキャスタ61及びレベルアジャスタ62が設けられている。略円筒形状の第1通水容器51〜第6通水容器56は、それぞれの軸心51c〜56c(
図11参照)を水平方向に保った状態で、直方体格子構造の架台60に搭載されている。第1通水容器51〜第6通水容器56は架台60対し着脱可能である。
【0080】
図12に示すように、第1通水容器51〜第6通水容器56はいずれも同じ構造であり、円筒形状の本体部51a〜56aの両端部に設けられたフランジ部51f〜56fに円板状の蓋体51d〜56dを取り付けることにより気密構造が形成されている。軸心51c〜56cが水平状態のとき本体部51a〜56aの最下部に位置する箇所に、送水経路57と連通する入水口57aが設けられ、入水口57aから遠い方の蓋体51d〜56dの最上部に、送水経路57と連通する出水口57bが設けられ、出水口57bにはメッシュストレーナ57cが取り付けられている。本体部51a〜56a外周の出水口57b直上部分には、第1通水容器51〜第6通水容器56内のエアを逃がすための自動エア弁57dが取り付けられている。
【0081】
上流側の送水経路57から供給された水は入水口57aを通過して第1通水容器51〜第6通水容器56内へ流入し、それぞれの内部に充填されたミネラル付与材(B)51m〜56mと接触することにより各ミネラル成分が水中へ溶出するので、それぞれのミネラル付与材(B)51m〜56mに応じたミネラル成分を含有した水となって出水口57bから下流側の送水経路57へ流出する。
【0082】
図10〜
図12に示すミネラル含有水(B)製造装置3においては、
図9に示す操作盤58の切替ボタン51b〜56bの何れかを操作して、原水タンク63の水Wを、第1通水容器51〜第6通水容器56の1個以上に通過させことにより、第1通水容器51から第6通水容器56にそれぞれ充填されたミネラル付与材(B)51m〜56mにそれぞれ含まれている特徴あるミネラル成分を選択的に溶け込ませたミネラル含有水(B)45を形成することができる。
【0083】
また、ミネラル含有水(B)製造装置3においては、第1通水容器51〜第6通水容器56が送水経路57で直列に連結されているため、当該送水経路57に連続的に水を流すことにより、第1通水容器51〜第6通水容器56内のミネラル付与材(B)51m〜56mに応じたミネラル成分が溶け込んだミネラル含有水(B)45を大量生産することができる。
【0084】
なお、ミネラル含有水(B)製造装置3において形成されたミネラル含有水(B)45は、第6通水容器56より下流側の送水経路57xを経由して混合槽46内へ送り込まれ、その内部において、
図3に示すミネラル含有水(A)製造装置2で製造されたミネラル含有水(A)44と混合されることによってミネラル機能水47が形成される。
【0085】
上述の通り、ミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)の配合割合は、ミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)との重量比([ミネラル含有水(A)]:[ミネラル含有水(B)])で、1:5〜1:20の範囲であり、好適には1:7〜1:12の範囲、より好適には1:10の範囲である。
【0086】
以上、本発明のミネラル機能水の製造方法の好適な実施形態を説明したが、上述した構成を有する本発明のミネラル機能水が製造できればよく、上記好適な実施形態以外にも様々な構成を採用することもできる。
【0087】
<3.ミネラル機能水の用途>
本発明のミネラル機能水は、1以上の有効な効能を有している。以下、本発明のミネラル機能水の有効な効能のひとつである単細胞生物防除作用を利用した単細胞生物防除方法について説明する。
【0088】
(3−1:単細胞生物の防除方法)
本発明の単細胞生物の防除方法は、上記本発明のミネラル機能水の有効量を、防除対象の単細胞生物の生息場所に施用することを特徴とする。
本発明のミネラル機能水は、ヒト及び/又は動物に対する感染性疾病の原因となる単細胞生物に対する防除作用を有するため、この防除作用を利用して単細胞生物を防除する。なお、「単細胞生物に対する防除作用を有する」とは、対象となる単細胞生物が完全に死滅することのみならず、単細胞生物が減少し、増殖を抑制できることを含む。
【0089】
なお、本発明の単細胞生物の防除方法における「(ミネラル機能水の)有効量」とは、本発明のミネラル機能水を、対象となる単細胞生物に施用した際に、24時間以内に単細胞生物の菌数が1%未満になる量を意味する。また、本発明のミネラル機能水の特徴のひとつとして、防除対象の単細胞生物の生息場所に施用した直後のみならず、その後の有為な期間、防除効果が持続し、防除対象となる単細胞生物の増加が認められないことが挙げられる。防除効果が持続する期間は、防除対象となる単細胞生物の種類や、ミネラル機能水の施用量にもよるが、好適な条件であれば、数日間から一週間程度の防除作用が認められる。
【0090】
なお、本発明の単細胞生物の防除方法の対象となる動物として、家畜用動物のみならず、イヌ、ネコなどの愛玩動物も含まれるが、特に家畜への適用が好ましい。
家畜として特に制限はないが、例えばウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ニワトリ等が挙げられる。
【0091】
本発明において「単細胞生物」は細菌、真菌、原虫等を含む概念である。本発明のミネラル機能水による防除の対象となる単細胞生物は、本発明のミネラル機能水の含有成分に起因する作用によって、不活化(死滅)できる細菌、真菌、原虫等の単細胞病源菌であれば特に限定はない。
好適な対象としては、大腸菌、黄色ブドウ球菌、枯草金、緑膿菌、カンジタ、O−157、マイコプラズマ、腸炎ビブリオが挙げられる。
後述する実施例で示すように、特に大腸菌、黄色ブドウ球菌等の単細胞生物は、組成を好適化したミネラル機能水を使用すると、1時間程度でほとんどすべてを防除することができる。
【0092】
なお、本発明のミネラル機能水が、ヒト及び/又は動物に対する感染性疾病の原因となる単細胞生物に対する防除作用を有する理由については、現段階ではその詳細は完全に明らかではない。一方、本発明のミネラル機能水を構成するミネラル含有水(A)、あるいはミネラル含有水(B)を単独では、ヒト及び/又は動物に対する感染性疾病の原因となる単細胞生物に対する防除作用を発現しないことを考慮すると、本発明のミネラル機能水では、ミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)とを混合することにより、ヒト及び/又は動物に対する感染性疾病の原因となる単細胞生物に対する防除作用を発現すること自体は明らかである。
【0093】
本発明のミネラル機能水は、アルカリ状態での高いOH
-イオン濃度における還元効果と、浸透性の高い単分子水が単細胞生物の細胞膜を通過し、ペプチド結合において、ペプチド結合の周囲を覆うように配位し結合状態を安定化させている水分子に対して、上記によりペプチド結合の結果生じた脱水縮合による配位結合の水分子に浸透性と還元効果を与え、加水分解への可逆運動を発生することによって、防除対象となる単細胞生物を構成するタンパク質の「ペプチド結合の加水分解作用が起こり、単細胞生物のタンパク質がダメージ受けることに発現したと考えられる。
ペプチド結合の加水分解作用によるタンパク質ダメージに由来するため、単細胞生物として細菌や真菌類等の単細胞生物に対して防除効果を有する、いわゆる単細胞生物の殺菌機能水として機能する。
【0094】
また、上述した通り、本発明のミネラル機能水は、pH12以上の強アルカリであるにも関わらず、ヒトや動物の皮膚や粘膜に対する腐食性や刺激性がほぼない、という特徴を有する。これについても現時点では完全には明らかではないが、一連の単細胞生物の殺菌推定メカニズムは、単細胞生物レベルの限定的な微小部位で起きる電気的作用といえるものであり、高い電圧であるものの電流量が微弱であるため、単細胞生物に対しては、殺菌作用を有するものの、ヒトや動物などの皮膚組織や粘膜を持つ多細胞生物に対しては、高い電圧であるものの電流量が微弱であるため、有害な刺激性は無いものと推測される。
【0095】
本発明の単細胞生物の防除方法は、本発明のミネラル機能水をヒト及び/又は動物に直接的に作用させる方法と、本発明のミネラル機能水をヒト及び/又は動物に間接的に作用させる方法とに分けられる。
すなわち、本発明のミネラル機能水を直接あるいは間接的に作用させて、感染性疾病の原因となる単細胞生物を防除(殺菌)し、感染が懸念されるヒトや動物への感染性疾病の予防することができる。また、単細胞生物を防除することにより、感染性疾病の改善、治療効果も期待される。
以下、本発明の単細胞生物の防除方法における本発明のミネラル機能水をヒト及び/又は動物に直接的に作用させる方法と、本発明のミネラル機能水をヒト及び/又は動物に間接的に作用させる方法のそれぞれについて説明する。
【0096】
(3−2:直接的に作用させる方法)
本発明のミネラル機能水をヒト及び/又は動物に直接的に作用させる方法として、より具体的には、本発明のミネラル機能水をヒト及び/又は動物の皮膚や粘膜に直接噴霧する方法や皮膚や粘膜に塗布する方法などが挙げられる。
当該方法では、ヒト及び/又は動物の皮膚や粘膜の単細胞生物を殺菌することができ、根本的な感染防止対策とすることができる。
なお、本発明のミネラル機能水によって皮膚や粘膜を洗浄する方法についても、直接的に作用させる方法に含まれるものとする。特に対象がヒトの場合には、手や足、爪などにスプレー塗布し単細胞生物の菌類を洗浄しつつ、殺菌する方法は好適な方法の一つである。
【0097】
特に家畜に用いる場合には、本発明のミネラル機能水を家畜の体表に濡れるほど噴霧する方法は好適な方法の一つである。また、感染しやすい部位などにはスポンジなどで塗布したり、足場に水たまりを作り浸漬する方法も効果的である。また、上述のように本発明のミネラル機能水は安全であるため、家畜に噴霧した後でも、洗い流す必要はないという利点もある。
【0098】
(3−3:間接的に作用させる方法)
本発明のミネラル機能水をヒト及び/又は動物に間接的に作用させる方法としては、対象がヒトの場合には、ヒトが使用する用具や機材、例えば、農機具、車両、長靴、作業服等に本発明のミネラル機能水を接触させる方法が挙げられる。本発明のミネラル機能水を接触させる方法は特に限定はないが、噴霧、散布、塗布などが挙げられる。
【0099】
また、対象が家畜の場合は、家畜舎等の家畜の生息場所や、家畜の排出される糞尿、ゴミ類等の集積場所にたいして、本発明のミネラル機能水を接触させる方法が挙げられる。
対象がイヌ、ネコ等の愛玩動物の場合には、ヒトの場合と同様の用具や機材及びペット用の遊戯具、小屋などが挙げられる。
【0100】
また、本発明のミネラル機能水を間接的に作用させる方法としてヒトや動物が使用する建物や、家畜を飼育する家畜舎などの空間にミスト状に噴霧する方法も好適な方法である。この方法では、空気感染の予防をおこなうことができる。この場合、家畜や愛玩動物が吸引した場合、呼吸系に至るまでにpH作用は消滅する、上気道の感染菌は消滅させることができる。また、本発明のミネラル機能水の発する上記放射作用は健康増進の効果があり、その効果は体内に取り込まれた後も持続するため、家畜や愛玩動物の免疫力の向上に寄与する。
【0101】
このように、本発明の単細胞生物の防除方法によれば、ヒトや動物への単細胞生物に由来する感染性疾病を予防することができ、さらには感染性疾病の改善が期待できる。
防除対象の単細胞生物としては、本発明のミネラル機能水に起因する上述の作用によって、不活化(死滅)できる細菌、真菌、原虫等の単細胞病源菌であれば特に限定はない。好適な対象としては、大腸菌、黄色ブドウ球菌、枯草金、緑膿菌、カンジタ、O−157マイコプラズマ及び腸炎ビブリオから選択される1種以上が挙げられる。
【実施例】
【0102】
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0103】
「実施例1」
<1.ミネラル機能水の製造>
実施例1のミネラル機能水として上記本発明の実施形態で説明したミネラル機能水製造装置を用い、上述した製造方法にて、以下の原料及び方法で製造したミネラル機能水を用いた。
1.ミネラル含有水(A)の製造
ミネラル付与材(A)の原料として、以下のキク科植物の乾燥粉砕物及びバラ科植物の乾燥粉砕物を1:1(重量比)で混合した草木植物原料(A1)と、以下の木本植物原料(A2)とを使用した。
(A1)草木植物原料(草木植物の乾燥物)
(A1−1)キク科植物の乾燥粉砕物
野アザミ(葉部、茎部及び花部)、ヨモギ(葉部及び茎部)、ツワブキ(葉部及び茎部)を、それぞれ10重量%、60重量%、30重量%となる割合で混合し、乾燥させた後に粉砕させたもの。
(A1−2)バラ科植物の乾燥粉砕物
ノイバラ(葉部、花部)、ダイコンソウ(葉部及び茎部)、キイチゴ(葉部、茎部及び花部)を、それぞれ20重量%、10重量%、70重量%の割合で混合し、乾燥させた後に粉砕させたもの。
(A2)木本植物原料(木本植物の乾燥物)
カエデ(葉部及び茎部)、白樺(葉部、茎部、及び樹皮部)、杉(葉部、茎部、及び樹皮部)を、それぞれ25重量%、25重量%、50重量%となる割合で混合し、乾燥させた後に粉砕させたもの。
【0104】
上記草木植物原料(A1)と木本植物原料(A2)を、1:3(重量比)で混合したミネラル付与材(A)を、
図3に示すミネラル含有水(A)製造装置2における、原料ミネラル水溶液製造手段10(
図4参照)に水に対して10〜15重量%になるように入れ、原料ミネラル水溶液製造手段10の導電線に直流電流(DC8300V、100mA)を導通させ、導電線の周囲の水に直流電流と同方向の水流を発生させ、前記水に超音波振動(発振周波数50kHz、振幅1.5/1000mm)を付与して原料ミネラル水溶液(A)を形成した。次いで、後段の遠赤外線発生手段43に供給された原料ミネラル水溶液(A)に遠赤外線(波長6〜14μm)を照射することによりミネラル含有水(A)を得た。
【0105】
2.ミネラル含有水(B)の製造
ミネラル付与材(B)の原料としては、石灰石、化石サンゴ、貝殻、活性炭を粉砕・混合した混合物を使用した。ミネラル付与材(B)の原料及び第1〜6通水容器で使用した混合物(ミネラル付与材(B1)〜(B6))以下の通りである。
(1)原料
(1−1)石灰石:
下記成分を含む火山性鉱床が混在する石灰岩を粉砕した、3cm程度の小石状物
炭酸カルシウム:50重量%以上
酸化鉄:3〜9重量%の鉄
酸化チタン、炭化チタン、窒化チタンの合計:0.8重量%以上
炭酸マグネシウム:7〜10重量%
(1−2)化石サンゴ:
下記2種類の化石サンゴを1:9の重量比で混合し、3〜5mmに粉砕した粒状物
・地下約100メートルより産出し重圧により結晶組成が変性した化石サンゴ。
・沖縄奄美大島付近の陸地から産出する化石サンゴ(炭酸カルシウムやリン酸カルシウムその他微量元素を含む)
(1−3)貝殻:
・アワビ、トコブシ、フジツボを同じ重量で混合し3〜5mmに粉砕した粒状物
(1−4)活性炭(第2通水容器のみ使用)
(2)第1〜6通水容器での使用割合
・第1通水容器:
ミネラル付与材(B1):石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ70重量%、15重量%、15重量%混合したもの
・第2通水容器:
ミネラル付与材(B2):石灰石、化石サンゴ、貝殻、活性炭をそれぞれ40重量%、15重量%、40重量%、5重量%混合したもの(二酸化ケイ素と活性炭に相当)
・第3通水容器:
ミネラル付与材(B3):石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ80重量%、15重量%、5重量%混合したもの
・第4通水容器:
ミネラル付与材(B4):石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ90重量%、5重量%、5重量%混合したもの
・第5通水容器:
ミネラル付与材(B5):石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ80重量%、10重量%、10重量%混合したもの
・第6通水容器:
ミネラル付与材(B6):石灰石、化石サンゴ、貝殻をそれぞれ60重量%、30重量%、10重量%混合したもの
【0106】
図3の構成のミネラル機能水製造設備1において、上記ミネラル付与材(B1)〜(B6)を使用した第1〜6通水容器に水を流通させることにより、ミネラル含有水(B)を得た。
【0107】
上記方法で形成したミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)とを1:10(重量比)となるように混合して、実施例1のミネラル機能水を得た。
実施例1のミネラル機能水をpHメータ(東興化学研究所製 ガラス電極式水素イオン濃度指示計 TPX−90)で測定したところ、pH12.5であった。
【0108】
(ミネラル機能水の分光放射率の評価)
ミネラル機能水の分光放射率は、遠赤外線輻射率測定装置(日本電子(株)製JIR−E500)で測定した。当該装置は、フーリエ変換型赤外線分光光度計(FTIR)本体と、黒体炉、試料加熱炉、温度コントローラおよび付属光学系から構成される。
分光放射率の評価試料は以下の手順で作製した。
試料(ミネラル機能水)の担持用のセラミック粉末(天草大矢野島産出の岩石粉末)100重量部に対し、重量比で20重量部含水させ粘土状態にする。これを厚み5mm程度、直径2cmの円形の表面が平らな板状に加工し、1000℃で焼成することにより、試料(ミネラル機能水)に含まれるミネラル成分が固定化された評価試料が得られる。
図1に、測定試料である実施例1のミネラル機能水の分光放射率スペクトル(測定温度:25℃、波長範囲:4〜24μm)を示す。また、
図1には、黒体の分光放射率スペクトル(理論値)も併せて示している。
なお、
図1において、縦軸目盛は放射エネルギーの強さであり、1平方cm当たりのW数で示している。
【0109】
また、
図2に、測定試料の分光放射率スペクトルと黒体の分光放射率スペクトル(理論値)から求めた放射比率(波長範囲:4〜24μm)を示す。
図2から、波長5〜7μm間及び波長14〜24μm間の平均放射比率を算出しところ、91.7%であった。
【0110】
「比較例1」
ミネラル含有水(A)の原料植物を代えたミネラル含有水(A)を使用した以外は、実施例1のミネラル機能水と同様にして比較例1のミネラル機能水を得た。
【0111】
1.(比較例1用)ミネラル含有水(A)の製造
ミネラル付与材(A)の原料として、草木植物原料(A1)として、カタバミ科 カタバミ(葉部)、ユキノシタ科 ユキノシタ(葉部、茎部及び花部)、アブラナ科 ニラ(葉部)の乾燥物をそれぞれ20重量%、20重量%、20重量%、木本植物原料(A2)として、銀杏科の銀杏(葉部)の乾燥物40重量%を混合してミネラル付与材(A)を得た。このように得られたミネラル付与材(A)を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例1用のミネラル含有水(A)を得た。
【0112】
2.ミネラル含有水(B)の製造
実施例1と同様の原料、方法でミネラル含有水(B)を得た。
【0113】
上記方法で形成したミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)とを1:10(重量比)となるように混合して、比較例1のミネラル機能水を得た。
比較例1のミネラル機能水をpHメータ(で測定したところ、pH5.5であった。また、波長5〜7μm間及び波長14〜24μm間の平均放射比率は92.1%であった。
【0114】
「比較例2」
ミネラル含有水(A)の原料植物を代えたミネラル含有水(A)を使用した以外は、実施例1のミネラル機能水と同様にして比較例2のミネラル機能水を得た。
【0115】
1.(比較例2用)ミネラル含有水(A)の製造
ミネラル付与材(A)の原料として、草木植物原料(A1)として、キク科 ヨモギ(葉部及び茎部)、ツワブキ(葉部及び茎部)の乾燥物をそれぞれ10重量%、10重量%と、バラ科のヤマブキ(葉部、茎部、及び花部)、キンミズヒキ(葉部、茎部、及び花部)の乾燥物をそれぞれ10重量%、10重量%と、アブラナ科 ニラ(葉部)、クレソン(葉部)の乾燥物をそれぞれ10重量%、10重量%と、木本植物原料(A2)として、マツ科のマツ(葉部)の乾燥物20重量%を混合してミネラル付与材(A)を得た。
このように得られたミネラル付与材(A)を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例2用のミネラル含有水(A)を得た。
【0116】
2.ミネラル含有水(B)の製造
実施例1と同様の原料、方法でミネラル含有水(B)を得た。
【0117】
上記方法で形成したミネラル含有水(A)とミネラル含有水(B)とを1:10(重量比)となるように混合して、比較例2のミネラル機能水を得た。
比較例2のミネラル機能水をpHメータで測定したところ、pH3.5であった。また、波長5〜7μm間及び波長14〜24μm間の平均放射比率は89.4%であった。
【0118】
<2.菌の防除試験>
実施例1のミネラル機能水を使用して、以下の菌の防除試験を行った。
【0119】
「評価1:黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)」
滅菌済み1/500普通ブイヨン培地を用いて、黄色ブドウ球菌を、菌液濃度2.5×10
6個/mLに調製したものを試験菌液とした。
実施例1のミネラル機能水100mLを滅菌済み三角フラスコに入れ、試験菌液を1mL滴下し、室温約25℃で1時間静置した。1時間静置後、三角フラスコ内の水溶液を手振りにて撹拌しりん酸緩衝生理食塩水にて適宜希釈し、混釈平板培養法にて1検体中1mL当たりの生菌数の測定を行った。比較例(対照)として、滅菌済みイオン交換水100mLに試験菌液を1mL滴下したものを用いた。
【0120】
実施例1及び比較例(対照)における、試験菌液を1mL滴下した直後、及び1時間後の1mL当たりの生菌数を表1に示す。
ミネラル機能水を含まない比較例(対照)では、菌滴下直後と1時間後で生菌数にほとんど差異が認められなかった。一方、ミネラル機能水を含む実施例では菌滴下1時間後には生菌はほとんど認められなかった。この結果から、実施例1のミネラル機能水には、黄色ブドウ球菌に対する優れた防除作用があることが確認された。
【0121】
【表1】
【0122】
「評価2:大腸菌(Escherichia coli)」
(評価2−1)
滅菌済み1/500普通ブイヨン培地を用いて、大腸菌を、菌液濃度2.3×10
6個/mLに調製したものを試験菌液とした。
実施例1のミネラル機能水100mLを滅菌済み三角フラスコに入れ、試験菌液を1mL滴下し、室温約25℃で1時間静置した。1時間静置後、三角フラスコ内の水溶液を手振りにて撹拌し、りん酸緩衝生理食塩水にて適宜希釈し、混釈平板培養法にて1検体中1mL当たりの生菌数の測定を行った。比較例(対照)として、滅菌済みイオン交換水100mLに試験菌液を1mL滴下したものを用いた。
【0123】
実施例1及び比較例(対照)における、試験菌液を1mL滴下した直後、及び1時間後の1mL当たりの生菌数を表2に示す。
ミネラル機能水を含まない比較例(対照)では、菌滴下直後と1時間後で生菌数にほとんど差異が認められなかった。一方、ミネラル機能水を含む実施例では菌滴下1時間後には生菌はほとんど認められなかった。この結果から、実施例のミネラル機能水には、大腸菌に対する優れた防除作用があることが確認された。
【0124】
【表2】
【0125】
(評価2−2)
比較例1のミネラル機能水を用いた以外は、評価2−1と同様の方法で生菌数の測定を行った。生菌数の測定は滴下直後、1日後、3日後、1週間後に行った。結果を表3に示す。1日目に少しの減少を認めたが、その後1週間には大腸菌の生菌数は増加し接種前の菌数に戻った。
【0126】
【表3】
【0127】
「評価3:カンジダ(Candida albicans)」
評価1,2と同様の方法で、実施例1のミネラル機能水のカンジダに対する防除作用を評価した。
滅菌済み1/500普通ブイヨン培地を用いて、カンジダを、菌液濃度1×10
6個/mLに調製したものを試験菌液とした。
実施例1のミネラル機能水100mLを滅菌済み三角フラスコに入れ、試験菌液を1mL滴下し、室温約25℃で1時間静置した。1時間静置後、三角フラスコ内の水溶液を手振りにて撹拌し、りん酸緩衝生理食塩水にて適宜希釈し、混釈平板培養法にて1検体中1mL当たりの生菌数の測定を行った。生菌数の測定は滴下直後、1日後、3日後、1週間後に行った。また、比較例2のミネラル機能水を用いた同様の試験を行った。結果を表4に示す。
【0128】
【表4】
【0129】
「評価4:緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)」
評価1,2と同様の方法で、実施例1のミネラル機能水の緑膿菌に対する防除作用を評価した。
滅菌済み1/500普通ブイヨン培地を用いて、カンジダを、菌液濃度1×10
6個/mLに調製したものを試験菌液とした。
実施例1のミネラル機能水100mLを滅菌済み三角フラスコに入れ、試験菌液を1mL滴下し、室温約25℃で1時間静置した。1時間静置後、三角フラスコ内の水溶液を手振りにて撹拌し、りん酸緩衝生理食塩水にて適宜希釈し、混釈平板培養法にて1検体中1mL当たりの生菌数の測定を行った。生菌数の測定は滴下直後、1日後、3日後、1週間後に行った。結果を表4に示す。
【0130】
【表5】
【0131】
<3.皮膚炎賞反応試験>
実施例1のミネラル機能水の人体皮膚への接触による炎症診断を行った。
判定基準として、2009(平21) 日本皮膚科学会 接触皮膚炎診療ガイドライン委員会による基準(下記参考基準)に準じた。具体的には、実施例1のミネラル機能水を上腕皮膚に充分塗布し、その後6時間経過後に皮膚の状態を観察した。
その結果、接触性皮膚炎及びアトピー性皮膚炎による疾患の発生は、パッチテスト結果や視覚観察等の総合判断により無いものと判断する。
なお、実施例1のミネラル機能水の原料であるバラ科植物やキク科植物との皮膚接触で、皮膚炎症を起こすことがあるが、実施例1のミネラル機能水では皮膚炎症を起こさない。
【解決手段】草木植物原料と木本植物原料含有するミネラル付与材(A)から溶出させたミネラル成分を含有するミネラル含有水(A)と、無機系のミネラル付与材(B)から溶出させたミネラル成分を含有するミネラル含有水(B)とを、1:5〜1:20(重量比)となる割合で含有し、25℃で測定された波長4μm〜24μmの範囲での分光放射率スペクトルが、