特許第5778355号(P5778355)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778355
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】枢動する流体コネクタを有するかみそり
(51)【国際特許分類】
   B26B 21/44 20060101AFI20150827BHJP
   B26B 21/52 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
   B26B21/44 A
   B26B21/52 A
【請求項の数】14
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-544796(P2014-544796)
(86)(22)【出願日】2012年11月26日
(65)【公表番号】特表2015-502800(P2015-502800A)
(43)【公表日】2015年1月29日
(86)【国際出願番号】US2012066513
(87)【国際公開番号】WO2013085734
(87)【国際公開日】20130613
【審査請求日】2014年6月3日
(31)【優先権主張番号】61/568,883
(32)【優先日】2011年12月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】593093249
【氏名又は名称】ザ ジレット カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 和也
(72)【発明者】
【氏名】リー、バロウズ
(72)【発明者】
【氏名】ケビン、ジェームズ、ウェイン
【審査官】 須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−089692(JP,A)
【文献】 米国特許第01521783(US,A)
【文献】 特開平11−347265(JP,A)
【文献】 実開平07−043042(JP,U)
【文献】 特表2002−514951(JP,A)
【文献】 特表2006−527052(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/128975(WO,A1)
【文献】 米国特許第05402697(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B19/00−19/48
B26B21/00−21/50
A46B11/00−11/06
A46B15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体リザーバ(26)を収納するように構成されたキャビティ(24)を画定するハンドル(20)と、
前記ハンドルに取り付けられた流体分配カートリッジ(50)と、
前記ハンドルに枢動可能に連結され、実装位置と取り外し位置とを有する前記流体リザーバに取り外し可能に係合する流体コネクタ(100)と、を備え、
前記流体リザーバは、前記実装位置では前記キャビティの内側に位置し、前記取り外し位置では前記キャビティの外側に枢動し、前記流体リザーバは、前記実装位置においても前記取り外し位置においても前記流体コネクタと流体接続し
前記流体コネクタが、前記ハンドルの対応する合わせ面(200、202)と摺動可能に係合する合わせ面(120、122)を有して、前記ハンドルに関する前記流体コネクタの枢動を容易にする前記流体コネクタの枢動軸を画定する、流体分配かみそり(10)。
【請求項2】
前記実装位置において、前記ハンドルに取り付けられて固定されたカバー(22)を更に備え、
前記カバーが、前記流体リザーバを前記ハンドル内に隠している、請求項1に記載の流体分配かみそり。
【請求項3】
前記流体コネクタの前記合わせ面が、一対の離間したピン(124、126)を備える、請求項1又は2に記載の流体分配かみそり。
【請求項4】
流体コネクタは、前記流体コネクタの枢動軸に対してオフセットして横切る中心軸を有するバレル(110)を備える、請求項に記載の流体分配かみそり。
【請求項5】
前記バレルが、前記流体リザーバの対応するアンダーカットに係合するアンダーカット(116)を有する、請求項に記載の流体分配かみそり。
【請求項6】
前記流体コネクタが傾斜した先端(106)を有する、請求項1〜のいずれか一項に記載の流体分配かみそり。
【請求項7】
前記傾斜した先端が、流体接続を確立するために前記流体リザーバのシール(28)に穴を開ける、請求項に記載の流体分配かみそり。
【請求項8】
前記取り外し位置における前記流体リザーバが、前記実装位置における前記流体リザーバに対して10度〜60度の角度で傾いている、請求項1〜のいずれか一項に記載の流体分配かみそり。
【請求項9】
前記流体コネクタが、前記流体リザーバから流体を送液する弾性エラストマーチューブ(62)の一端に位置している、請求項1〜のいずれか一項に記載の流体分配かみそり。
【請求項10】
前記弾性エラストマーチューブを圧縮して前記弾性エラストマーチューブを屈曲させ、前記流体コネクタを前記ハンドル内で枢動させるアクチュエータ(12)を更に備える、請求項に記載の流体分配かみそり。
【請求項11】
前記弾性エラストマーチューブがシリコーンを含む、請求項又は10に記載の流体分配かみそり。
【請求項12】
前記流体コネクタが前記弾性エラストマーチューブに挿入されるプラグ(74)を備える、請求項9〜11のいずれか一項に記載の流体分配かみそり。
【請求項13】
前記プラグ内に、前記流体分配カートリッジから前記流体リザーバに流体が流れることを防止するシール(72)を更に備える、請求項12に記載の流体分配かみそり。
【請求項14】
前記シールがスリットを有する、請求項13に記載の流体分配かみそり。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概してパーソナルケア器具に関し、より具体的には枢動する流体コネクタを有する流体分配シェービングかみそりに関する。
【背景技術】
【0002】
男性と女性の見映えを改良し、又は高めるにあたり、スキンケアは特に重要となることがある。皮膚のケアのために多くの製品や方法を使うことができる。健康的な皮膚を保つために、例えば、エクスフォリエントスクラブ(exfoliant scrub)、クリーナ、及びローションが時々使用される。エクスフォリエントスクラブは、皮膚の表面から死滅した皮膚細胞を取り除くために使うことができ、これによって皮膚の色合いの改善ができる。石鹸やその他のクリーナは、皮膚から汚れや余分の油分を除去するために使うことができ、毛穴の閉塞の防止に役立つことができる。したがって場合によっては、にきびやその他のタイプの吹出物の防止も可能となる。皮膚の見映え及び/又は健康を改善するための試みとして、ローションや多くの話題の軟膏類もまた皮膚に栄養物及び/又はモイスチャライザを届けるために使用することができる。皺やその他の老化の兆候を除去するための試みとして、その他のタイプのコスメティック製品(例えば、クリームやローション)又は活性化薬剤が時々使われる。
【0003】
多くの流体分配パーソナルケア器具が、ローションやその他の化粧クリームを体に(例えば、皮膚や毛髪に)供給するために開発されてきた。典型的には、流体分配パーソナルケア器具は、ポンプと分配される流体の容器とを収容するハンドルを含む。概して流体容器がパーソナルケア器具内のスペースの大半を占める。ハンドル内部は消費者が容器の実装と取り外しを行うための十分なスペースを必要とするので、より大きく、よりかさばったデザインになってしまう。更に、容器の実装と取り外しは消費者にとって難しく、直観的には理解できないことがある。開発されてきたポンプアセンブリも複雑で大サイズであり、ハンドル内に組込むことができる流体容器のサイズを制限してしまう。
【0004】
過去に、多くの湿式剃毛製品構成がみられたが、この構成は、剃毛中に、例えば、中空かみそりハンドル形式のかみそり構造に組み込まれたリザーバ、又は更にはかみそりハンドルとして機能できるエアロゾル缶から、かみそりのヘッド近傍の分配場所まで供給される潤滑液のような剃毛調整品を運ぶシステムを含む。より最近の多くの湿式剃毛かみそりは、ハンドル構造体に対して、具体的には枢動可能であるように、可動式に取り付けられたカートリッジを有するが、その場合、カートリッジは、永久的に取り付けられているか、あるいはブレードの切れが鈍くなったときに捨てられるように意図された使い捨て安全かみそりの場合、再利用可能なハンドル構造体上でブレードユニットを交換可能にするため取り外し可能に取り付けられている。皮膚表面に流体を運ぶことができるこのタイプのかみそりの多くは、残念ながら多数の問題に悩まされている。例えば、かみそりの内部機構は複雑であり、大量生産の観点からは極めて高価となる傾向がある。それに加えて、リザーバ内部において、残留流体の一部の空気への絶え間ない露出による微生物の増加に起因して常に影響を受ける安全上と機能上の問題がある。このような空気への流体の露出は、かみそり内部機構の流体による閉塞につながることが多く、これによってシェービング製品の機能不全が起こる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
剃毛工程は皮膚にある種の刺激や不快感を引き起こすものとして知られている。したがって、鎮静や加湿などが皮膚に対して望まれる利点になり得る。鎮静や加湿は、典型的には、シェービングかみそりそのものからは得られず、シェービングの後及び皮膚からシェービングジェルを除去した後に、皮膚に塗布されるローション又はクリームによって得られるものである。剃毛工程が湿式であるか乾式であるかにかかわらず、剃毛工程に添えるものとして、又は工程を容易にするものとして、ある種のパーソナルケア組成物の提供が絶えず求められている。典型的には、パーソナルケア組成物は別のパッケージとして販売されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様では、本発明は概して流体リザーバを収納するように構成されたキャビティを画定するハンドルを持つ流体分配かみそりを特徴とする。流体分配カートリッジがハンドルに取り付けられている。流体コネクタがハンドルに枢動可能に連結されている。流体コネクタは中立位置と偏移実装位置とを有する。流体コネクタは、偏移実装位置では中立位置における流体コネクタに対して約10度〜約60度の角度で傾いている。
【0007】
別の態様では、本発明は概して流体リザーバを収納するように構成されたキャビティを画定するハンドルを持つ流体分配かみそりを特徴とする。流体分配カートリッジがハンドルに取り付けられている。流体コネクタが枢動可能にハンドルに連結され、流体リザーバに取り外し可能に係合している。流体リザーバは、実装位置と取り外し位置とを有する。流体リザーバは、実装位置ではキャビティの内側に位置し、取り外し位置ではキャビティの外側へ枢動する。流体リザーバは、実装位置においても、取り外し位置においても流体コネクタと流体接続している。
【0008】
別の態様では、本発明は概して流体分配かみそりのための流体リザーバの実装方法を特徴とする。シールされた流体リザーバが提供される。流体リザーバを収納するように構成されたキャビティを画定するハンドルが提供される。ハンドルは流体コネクタを有する。流体コネクタは中立位置から、中立位置にある流体コネクタに対して約10度〜約60度傾いた偏移実装位置に枢動する。流体リザーバは、流体コネクタによって穴が開けられる。流体リザーバは、流体コネクタと係合する。
【0009】
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を添付図面及び以下の説明に示す。特定の実施形態では、一般的に開示されているが、特に断らない限り組み合わせとして例示されていない、又は請求されていない本発明の要素や部材を組み合わせることが可能であると理解される。本発明の他の特徴及び利点は、説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】パーソナルケア器具の1つの可能な実施形態の正面図である。
図1B】パーソナルケア器具の図1Aの概して線1B−1Bに沿った断面図である。
図2図1Aのパーソナルケア器具の分解側面図である。
図3A】2Aのパーソナルケア器具の第1の位置における拡大側面図である。
図3B】2Aのパーソナルケア器具の第2の位置における拡大側面図である。
図3C】2Aのパーソナルケア器具の第3の位置における拡大側面図である。
図4A図1Aのパーソナルケア器具に組込むことができるポンプアセンブリの正面図である。
図4B図4Aの概して線4B−4Bに沿ったポンプアセンブリの断面図である。
図5図4Aのポンプアセンブリに組込むことができる流体コネクタの斜視図である。
図6A】パーソナルケア器具のハンドルとポンプの拡大分解図である。
図6B】パーソナルケア器具の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は湿式シェービングかみそりに限定されるものではなく、更にかみそり一般に限定されるものでもない。本発明の特定の態様は、1つ以上の回転又は往復運動するブレードを有する乾式の電動シェービングかみそりにも、またその他のパーソナルケア器具(例えば、歯ブラシ、剃毛アプリケータ、脱毛器、又は他の美容アプリケータ)に使用できることが理解される。更に本発明の特定の態様は、独立して流体塗布に(例えば、皮膚や毛髪に)使えることが理解される。
【0012】
図1Aにはパーソナルケア器具10の本発明における1つの可能な実施形態の正面図が示されている。例えば、パーソナルケア器具は流体分配かみそり(図示するように)、歯ブラシ、マスカラブラシ、又はその他の流体を分配するパーソナルケア器具の任意のものであってもよい。以下に詳細を説明するように、パーソナルケア器具10は、ポンプと流体リザーバ(図示せず)を収納するように構成されたハンドル20を含んでもよい。ハンドル20は、ハンドル20内においてポンプ及び/又は流体リザーバを保護及び/又は隠すカバー22を有してもよい。流体分配カートリッジ50は、ハンドル20に(例えば、取り外し可能に)取り付けられてもよい。流体分配カートリッジ50は、ハンドル20との機械及び流体接続を作る流体コネクタ52を一端に有してもよい。カートリッジハウジング54(例えば、シェービングかみそりカートリッジ)は、取り外し可能な流体分配カートリッジ50の他の一端に枢動可能に取り付けられてもよい。流体分配カートリッジ50は、処理される表面(例えば、皮膚や毛髪)に流体を塗布して広げるアプリケータ56を含んでもよい。特定の実施形態では、パーソナルケア器具10は、パーソナルケア器具の最終的に要求される適用形態に応じて、取り外し不可能な流体分配カートリッジを含んでもよい。
【0013】
図1Bには、パーソナルケア器具10の図1Aにおける概して線1B−1Bに沿った断面図を示す。流体(例えば、ローション又はジェル)を流体リザーバ26に保持することができる。ハンドル20は、流体リザーバ26を収納するように構成されたキャビティ24を画定することができる。図1Bには、キャビティ24の内側の最終実装位置にあるリザーバ26を持ち、ハンドル20に取り付けられ固定されたカバー22を持つパーソナルケア器具10が示されている。特定の実施形態では、流体リザーバ26は、積層剥離ボトル又は小袋状でもよい。別の実施形態では、流体リザーバ26は、ブロー成形又は射出成形によるプラスチックボトルでもよい。流体コネクタ100が、流体接続を確立させるために流体リザーバ26に取り外し可能に係合してもよい。流体コネクタ100の外面102は、流体リザーバ26の内壁104に対して封止することができ、ハンドル20内への流体の漏れを防ぐ。流体コネクタ100は、流体リザーバ26のシール28に穴を開けてアプリケータ56と流体リザーバ26との流体接続を確立することができる。特定の実施形態では、シール28に穿孔処理をすることで信頼性が高く、再現性のある流体接続を提供することができる。したがって、流体はポンプアセンブリ60と流体接続している流体コネクタ100の開口106の内側に向かう。ポンプアセンブリ60は、流体を流体リザーバ26から一対のバルブ70と72を通してアプリケータ56に送液する細長い弾性チューブ62を含んでもよい。流体リザーバ26が最終実装位置にある時、流体コネクタ100は第1の位置又は中立位置にあってもよく、そこでは流体リザーバ26の長手方向の軸に概して平行な軸に沿って流体コネクタ100が延びている。
【0014】
パーソナルケア器具は、流体リザーバ26からアプリケータ56への流体の送液を容易にするため、アクチュエータ12(例えば、ボタン)を有してもよい。アクチュエータ12は、弾性エラストマーチューブ62を圧縮してバルブ70を開け、あらかじめ定めた量の流体をアプリケータ56に放出することができる。アクチュエータ12を解除して、弾性エラストマーチューブ62を圧縮されていない元の状態に戻すことができる。第1のバルブ70は閉じて汚染を防止することができ、第2のバルブ72は開いて、アクチュエータ12による次の放出のための流体を弾性エラストマーチューブ62に満たすことができる。またアクチュエータ12は、流体リザーバ26の改善された実装と取り外しのために、流体コネクタ100の枢動を容易にすることができる。例えば、アクチュエータ12が弾性エラストマーチューブ62を圧縮することで、弾性エラストマーチューブ62は屈曲し、したがって流体コネクタはハンドル20の内側で枢動することができる。
【0015】
図2には未実装位置におけるパーソナルケア器具10の分解側面が、ハンドル20から取り外したカバー22と流体リザーバ26とともに示されている。カバー22は、ハンドル20にカバー22を固定するための1つ以上の係合部材(例えば、タブ30及び32)を有してもよい。流体コネクタ100は、キャビティ24の内側に配置することができる。未実装位置では、流体コネクタ100は中立位置にあってよい。特定の実施形態では、流体リザーバ26の長さは、流体リザーバ26のサイズの最大化を図るために、流体コネクタ100とキャビティ24の端面壁34との距離以上としてもよい。したがって、流体コネクタ100を動かさずに流体リザーバ26をキャビティ24へ実装したり及び/又はそこから取り外したりすることは難しくなり得る。中立位置では、流体コネクタ100は概して軸「A1」に沿って延びている。
【0016】
図3A、3B、及び3Cはパーソナルケア器具10の拡大側面図であり、流体コネクタ100と流体リザーバ26のさまざまな位置を示している。例えば、図3Aは、流体リザーバ26が未実装位置にあり、流体コネクタ100が偏移実装位置にあるパーソナルケア器具10の拡大側面図を示す。流体コネクタ100は、ハンドル20に対して枢動してキャビティ24の内側の流体リザーバ26の実装を容易にすることができる。偏移実装位置において、流体コネクタ100は、概して軸「A2」に沿って延びることができる。軸A1と軸A2は平行でなくてもよく、例えば、流体コネクタはある角度で傾いてもよい。特定の実施形態では、流体コネクタ100の軸A2は、軸A1に対して約10度〜約60度の所定の角度「α1」を有してもよい。偏移実装位置においては、図3Bに示すように、流体コネクタ100は流体リザーバ26と係合して流体接続を確立することができる。図3Bには、偏移実装位置にあって流体リザーバがキャビティ24の外に位置する場合の流体コネクタ100(及び流体リザーバ26)を示している。流体コネクタ100は、流体リザーバ26に挿入されて流体リザーバ26のシール(図示せず)に穴を開け、流体接続を確立することができる。流体リザーバ26と流体コネクタ100が係合した後(すなわち、実装位置)、流体リザーバ26はキャビティ26の内側の最終実装位置へ枢動することができる(図3Cに示すように)。カバー22(図示せず)は、ハンドル20に取り付けられて固定され、流体リザーバ26を保護及び/又は隠す。流体コネクタ100の枢動と、ハンドルのキャビティ24外部での流体リザーバ26の実装とによって、流体リザーバ26の実装のためのアクセスの容易性が改善される。また流体コネクタ100の枢動は、流体リザーバ26の取り外しのための流体リザーバ100への改善されたアクセスを提供する。例えば、流体リザーバ26内の流体を使い切った後に、アクチュエータ12を圧縮して流体コネクタ100及び/又は流体容器を、キャビティ24の内側の位置からキャビティ24の外部の位置へ(例えば、取り外し位置へ)容易に枢動させることができる。取り外し位置は、図3Bに示す偏移実装位置と同一であってもよい。流体容器26が取り外し位置にある際、消費者は流体リザーバ26を容易に取り外すことができる。
【0017】
図4Aはポンプアセンブリ60の底面図を示す。ポンプアセンブリ60は、弾性エラストマーチューブ62を含んでもよい。特定の実施形態では、弾性エラストマーチューブ62の一端は、フランジ66を有するカラー64を備えることができる。カラー64及び/又はフランジ66は、第1のシール70を収納する寸法からなる開口68を画定することができる。カラー64及び/又はフランジ66は、ハンドル20へのポンプアセンブリ60の取り付けを容易にすることができる。流体コネクタ100は、弾性エラストマーチューブ62のカラー64及び/又はフランジ66の反対側の一端に位置してよい。流体コネクタ100は、流体コネクタ100の開口106を画定するバレル110を含んでよい。バレル110は、アンダーカット116(例えば、突出部又はくぼみ)を有してもよく、そのアンダーカットは流体リザーバ26(図示せず)の対応するアンダーカット(例えば、突出部又はくぼみ)と係合する。バレル110と流体リザーバ26とのアンダーカット116は、確実な機械接続と流体接続を提供することができる。更にアンダーカットの係合は、流体コネクタ100が流体リザーバ26に適切に接続されたことを合図する明確なフィードバック(例えば、音声フィードバック)を消費者に提供することができる。バレル110は、流体リザーバ26(図示せず)のシールに穴を開けるために傾斜の付いた先端106を有することができる。バレル110は、流体コネクタ100の枢動を容易にするための1つ以上の合わせ面120及び122(例えば、離間したピン124及び126)を有することができる。特定の実施形態では、バレル110のアンダーカット116は、シールに穴が開けられている間に又は穴が開けられた後に、流体リザーバ26の対応するアンダーカットに係合し、消費者に流体リザーバ26と流体コネクタ100が流体接続されたことを知らせることができる。
【0018】
図4Bは概して、図4Aの線4B−4Bに沿ったポンプアセンブリ60の断面図である。弾性エラストマーチューブ62は、シリコーン又は熱可塑性エラストマー材料から成形又は押出しによって形成することができる。しかしながら、ショアA硬度(ISO 868)が約20〜約90の他の弾性材料も使うことができ、それらには、シリコーン、ラテックス、ポリ塩化ビニル(PVC)、ゴム、ポリウレタン、又はそれらのあらゆる組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。弾性エラストマーチューブ62は、引張り破断強度が約8MPa、9MPa、又は10MPa〜約12MPa、13MPa、又は14MPa(ISO 37)の材料を含んでもよい。弾性エラストマーチューブ62は、破断伸び率が約300%mm、400%、又は500%〜約600%mm、700%、又は800%(ISO 37)の材料を含んでもよい。弾性エラストマーチューブ62は、効果的な圧縮のための十分な柔軟性を提供するために、公称壁厚を約0.5mm、0.75mm、又は1mm〜約1.25mm、1.5mm、又は2mmとしてよいが、繰返し圧縮された後で弾性エラストマーチューブ62が元の位置に戻らないほど柔軟過ぎてはならない。また弾性エラストマーチューブ62の弾性特性は、流体コネクタ100の枢動を容易にすることができる。
【0019】
特定の実施形態では、シール70及び72は、弾性エラストマーチューブ62と同じ材料から成形されてもよい。例えば、第1又は第2のシール70、72は弾性エラストマーチューブ62の一部として成形されてもよい。例えば、カラー64は、弾性エラストマーチューブ62の一部として成形(例えば、供射出成形又はインサート成形)することができ、シール70はカラー64の内部に成形することができる。カラー64は、ハンドル20内側での改善された係合を提供するために、弾性エラストマーチューブ62より硬い材料から成形されてもよい。カラー64は、弾性エラストマーチューブ62に連結されてもよい(例えば、圧入、インサート成形又は供射出成形)。成形を終えてから、弾性エラストマーチューブ62との流体接続を形成するために第1のシール70を切り開いてもよい。第2のシール72も、弾性エラストマーチューブ62と同じ材料(例えば、シリコーン)から成形してもよい。第2のシール72は、弾性エラストマーチューブ62と別に成形してもよい。例えば、第2のシール72は、成形しても、及び/又は弾性エラストマーチューブ62に挿入できるプラグ74に連結してもよい。第2のシール72はプラグ74に対して、供射出成形しても、インサート成形しても、又は圧入してもよい。プラグ74が、弾性エラストマーチューブ62に挿入される前か後に、流路を提供するために第2のシール72を切り開いてもよい。プラグ74は、流体コネクタ100に取り付けられていてもよく、プラグ74は流体コネクタ100の一部を備えてもよい。
【0020】
シール70及び72は、流体リザーバ26の汚染を防止するために一方向バルブとしてもよい。使用することができる一方向バルブの例には、ボールチェッキバルブ、スイングチェッキバルブ又は傾斜ディスクチェッキバルブ、ストップチェッキバルブ、リフトチェッキバルブ、及びダックビルバルブが挙げられるが、これらに限定されない。バルブ70及び72を弾性エラストマーチューブ60の内側に配置することによって、スペースを節減することができ、またシール70及び72の所定位置からのずれと漏れの防止を支援できる。
【0021】
図5に流体コネクタ100の斜視図を示す。バレル110によって画定される開口106は、バレル110を貫通して延びて流路を提供することができる。流体コネクタ100は、離間するピン124及び126の中心を通して延びる枢動軸「P1」を画定することができる。開口106及び/又はバレル110は、中心軸「C1」を有することができる。特定の実施形態では、中心軸C1は枢動軸P1を横切って延びている。枢動軸は、開口106及び/又はバレル110の中心軸とオフセットしていても(離れていても)、及び/又は交差しなくともよい。動軸と中心軸がオフセットしていれば、ハンドル20のキャビティ24の内側の連接部材100の枢動を容易にすることができる。特定の実施形態では、枢動軸P1は中心軸C1の下部に位置してもよい。
【0022】
図6Aにハンドル20から取り外したポンプアセンブリ60の分解図を示す。流体コネクタ100の合わせ面120及び122は、ハンドル20の対応する合わせ面200及び202に係合することができる。例えば、ハンドル20の対応する合わせ面は、流体コネクタのピン部材124及び126を収納するように構成されたくぼみを含んでもよい。カラー64及び/又はフランジ66は、ハンドル20の対応する合わせ機構に係合することができる。カラー64の開口68を、ハンドル20によって画定される流体開口210と一直線に整列させ、アプリケータ56との流体接続を確立することができるハンドル20内にてポンプアセンブリ60を適切に組み立ててしまえば、流体コネクタ100の合わせ面120及び122を、ハンドル20の対応する合わせ面200及び202に摺動可能に係合して、流体コネクタ100の枢動を容易にすることができる。例えば、弾性エラストマーチューブ62に下向きの力をかけて弾性エラストマーチューブ62を屈曲させ、流体コネクタ100の合わせ面120及び122を、ハンドル20の対応する合わせ面200及び202に摺動可能に係合させることができる。
【0023】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば「40mm」と開示された寸法は「約40mm」を意味することを意図している。更に寸法は、典型的な製造の許容誤差による食い違いを考慮しない形而上の同一性のような不可能に高い水準に固執されるべきではない。したがって、用語「約」は典型的な製造の許容誤差の範囲内であることと解釈されるべきである。
【0024】
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用される全ての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全てを本明細書中に参照により組み込まれる。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
【0025】
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5
図6A
図6B