【実施例】
【0026】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の趣旨はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、%及び部は重量基準の数値を示す。
【0027】
(実施例1)
食用油脂(融点37℃の固形脂)256部を湯浴にて55℃まで加温して溶解させ、粉糖722部、寒梅粉5部、乳化剤30部を分散させた。また、ゼラチン70部を90部の水で膨潤させマンゴー果汁40部、果糖ブドウ糖液糖(Brix75)160部、クエン酸20部、甘味料4部、香料6.4部を添加し、60℃の湯浴にて加温し、ゼラチン及び酸を溶解させた。溶解後、得られた分散物と溶解液とをホバートミキサーにより低速で混合攪拌し、攪拌後の生地を同一方向に数回延伸して方向性を持たせ、冷蔵庫(4℃)で冷却した。結果、あたかもグミキャンディのような弾力のある食感とマンゴーの果汁感を持ち、繊維状の構造を有し、容易に引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を得ることができた。
【0028】
(実施例2)
食用油脂(融点37℃の固形脂)456部、粉糖を519部、乳化剤を53部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、実施例1に比べて噛み出しはやややわらかかったが、グミ特有の弾力のある食感とマンゴーの果汁感を持ち、繊維状の構造を有し、容易に引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を得ることができた。
【0029】
(実施例3)
食用油脂(融点37℃の固形脂)96部、粉糖を901部、乳化剤を11.2部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、実施例1に比べて噛み出しはやや硬く、グミ特有の弾力のある食感が十分に感じられ、かつマンゴーの果汁感を持ち、繊維状の構造を有し、容易に引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を得ることができた。
【0030】
(実施例4)
寒梅粉4部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、実施例1に比べて、グミ特有の弾力のある食感はあるが噛み出しはやや軟らかく、かつマンゴーの果汁感を持ち、繊維状の構造を有し、引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を得ることができた。
【0031】
(実施例5)
寒梅粉を8部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、実施例1に比べて噛み出しはやや硬く、グミ特有の弾力のある食感が強調され、かつマンゴーの果汁感を持ち、繊維状の構造を有し、引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を得ることができた。
【0032】
(実施例6)
ゼラチンを36部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、実施例1と比較すると軟らかい食感であったが、弾力はあり、かつマンゴーの果汁感を持ち、繊維状の構造を有し、引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を得ることができた。
【0033】
(実施例7)
ゼラチンを140部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、実施例1に比べて噛み出しはやや硬く、グミ特有の弾力のある食感が強調され、かつマンゴーの果汁感を持ち、繊維状の構造を有し、引き裂くことができるグミキャンディ様菓子を得ることができた。
【0034】
(比較例1)
食用油脂(融点37℃の固形脂)56部、粉糖を947部、乳化剤6.5部、果糖ブドウ糖液糖10部を用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、マンゴーの果汁感は感じられたが、噛み出しが硬く、グミ特有の弾力のある食感は強調され、結着性が強く、容易に引き裂くことができなかった。
【0035】
(比較例2)
食用油脂(融点37℃の固形脂)656部、粉糖を372部、乳化剤76部を用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、繊維状の構造は得られ、引き裂くことはできたが、油脂の染み出しが起こり、マンゴーの果汁感も感じられず、グミ様の弾力もなかった。
【0036】
(比較例3)
寒梅粉を10部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、噛み出しが硬く、マンゴーの果汁感は感じられグミ特有の弾力のある食感が強調されたが、結着性が強く、容易に引き裂くことができなかった。
【0037】
(比較例4)
寒梅粉2.5部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、得られたグミキャンディ様菓子は、グミ特有の弾力のある食感及びマンゴーの果汁感も感じられた。しかし、繊維状の構造を有するものの、粘弾性があり、容易に引き裂くことはできなかった。
【0038】
(比較例5)
寒梅粉を用いず、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、得られたグミキャンディ様菓子は、グミ特有の弾力のある食感及びマンゴーの果汁感も感じられた。しかし繊維状の構造を有するものの、結着性があり、容易に引き裂くことはできなかった。
【0039】
(比較例6)
食用油脂(融点37℃の固形脂)256部、酵素水飴(Brix75)962部、寒梅粉5部、乳化剤30部を分散させ、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、噛み出しが硬く、グミ特有の弾力のある食感及びマンゴーの果汁感も感じられた。しかし、糖類として水飴を使用しているため結着性が強く、容易に引き裂くことができなかった。
【0040】
(比較例7)
ゼラチンを30部用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。マンゴーの果汁感は感じられたが、ゼラチンの量が少ないため、繊維状の構造が見られず、グミキャンディ特有の弾力のある食感はなく、結着性が強く容易に引き裂くことはできなかった。
【0041】
(比較例8)
ゼラチン170部を用い、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、ゼラチンの量が多いため、噛み出しが硬く、グミ特有の弾力のある食感が強調された。しかし、マンゴーの果汁感も感じられず、結着性が強く、容易に引き裂くことができなかった。
【0042】
(比較例9)
寒梅粉の代わりにタピオカ澱粉を5部使用し、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、噛み出しが硬く、グミ特有の弾力のある食感が強調された。しかし、もち米由来アルファ化澱粉を使用していないため、マンゴーの果汁感も感じられず、結着性が強く、容易に引き裂くことができなかった。
【0043】
(比較例10)
寒梅粉の代わりにα化タピオカ澱粉を5部使用し、その他の成分については実施例1と同様にしてグミキャンディ様菓子の製造を行った。結果、噛み出しが硬く、グミ特有の弾力のある食感が強調された。しかし、もち米由来アルファ化澱粉を使用していないため、マンゴーの果汁感も感じられず、結着性が強く、容易に引き裂くことができなかった。
【0044】
実施例1〜7及び比較例1〜10におけるグミキャンディ様菓子の固形分での組成及び得られたグミキャンディ様菓子の繊維状構造の有無と、引き裂き特性、食感、味についての評価を、表1及び2に示す。
【0045】
なお、繊維状構造は、グミキャンディ様菓子の切断面に、多数の糸状の筋が露出している状態を目視にて確認した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
表1、2から実施例1〜7で得られたグミキャンディ様菓子は、いずれも繊維状構造を有しており、また、引き裂き特性もあり、好ましい食感及び味を備えたものであることがわかる。
一方、比較例1〜10は、繊維状構造、引き裂き特性、食感及び味の少なくとも1つの評価が×又は△のものであり、合格品とはいえなかった。
【0049】
(試験例)
実施例1、5、比較例5、6、9、10で得られた菓子を、せん断試験に供した。
測定には、テクスチャーアナライザー(「Texture Analyzer TA.XT.plus」、Stable Micro Systems社製)を使用した。菓子を15mm(縦、繊維の方向性に平行)×10mm(横)×5mm(高さ)に切断し、試料の中央から縦方向に0.75mm切込みを入れ、切り分けられた片方をプランジャーに、片方を台座に固定して、測定速度1mm/secでプランジャーを引き上げ、完全に引き裂かれるまでにかかった力と時間の積(単位;kg・sec)を、引き裂き力とした。その結果を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】
表3の結果より、実施例1、5のグミキャンディ様菓子は、いずれも繊維状構造を有し、せん断試験による計算値が1.0kg・sec以下であり、引き裂け易いものであった。これに対して、もち米由来アルファ化澱粉を配合していない比較例5のものには繊維状構造が認められたが、前記せん断試験による計算値は2.11kg・secであり、容易に引き裂きがたいものであった。また、結晶性糖質を配合していない比較例6、もち米由来アルファ化澱粉のかわりにタピオカ澱粉を用いた比較例9、α化タピオカ澱粉を用いた比較例10の菓子は、いずれも繊維状構造を有しておらず、前記せん断試験による計算値も2.5〜2.8kg・secもあり、容易に引き裂きがたいものであった。