【実施例】
【0025】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
なお、測定法および評価法等は下記のとおりである。
(1)蓋材の抽出部面積当たりの開孔部面積率
蓋材のフィルム表面をマイクロスコープにて観察し、孔径(mm)を測定して次式より開孔部面積率を求めた。
孔部の面積(S1)=π×(孔径/2)
2×(蓋材抽出部の孔部個数)
蓋材抽出部の面積(S2)=π×(フィルター容器の口径/2)
2
開孔部面積率=(S1)×100/(S2)
【0026】
(2)不織布の目付(g/m
2)
JIS−L1906に規定の方法に従い、経20cm×緯25cmの試験片を試料不織布の幅1mあたり3箇所採取して質量を測定し、その平均値を単位面積あたりの質量に換算して求めた。
(3)不織布の厚み(mm)
JIS−L1906に規定の方法に従い、接圧荷重2kPaにて幅方向に10箇所測定し、その平均値を厚みとした(厚み計は、PEACOCK社製を用いた。)
(4)不織布の繊維径(μm)
(2)の目付を測定した試料3枚からそれぞれ1cm角の試験片を5枚切り取ってサンプルとした。各試験片についてマイクロスコープで繊維の直径を30点測定し、該測定値の平均値を算出して各試験片の繊維径とし、15枚の平均値を求めて不織布の繊維径とした。
【0027】
(5)沸水収縮率
上部径45mmφ、深さ26mmのお椀状または略半球状の金型で加熱プレス成型加工した後、55mmφに打ち抜き、5mm幅のフランジ部を有する容器状フィルター容器を10個作製する。該容器の沸水処理前後の深さをノギスで測定して次式より沸水収縮率(BS)を求め、N=10個の平均値を求めた。なお、沸水処理は90℃のお湯中に3分間入れて取り出し、5分間の風乾を行なった。
沸水収縮率(BS)(%)=(h1−h2)×100/h1
(式中、h1は沸水処理前の容器の深さであり、h2は沸水処理後の容器の深さである。)
【0028】
(6)抽出性
内径55mmφ、肉厚5mm、深さ150mmのアクリル製筒状プラスチックの下端に外径65mmφ、内径45mmφ、厚さ3mmのドーナツ状のアクリル板(ワッシャー)を接着剤で接着したホルダーを作製し、各実施例で作製したフィルター容器にコーヒー粉末7gを充填した抽出器用カートリッジフィルターをホルダー上部よりホルダー内に入れ、ホルダー底部のワッシャーにセットする。次いでホルダー上部よりホルダー中に90℃のお湯を160cc注ぎ、一人分のコーヒーを抽出した。その抽出時間を測定すると共に、蓋材上のお湯溜まりの有無を判定した。また、得られたコーヒーについて、被験者10人で香り、味および色の総合評価で優、良、可の3段階の判定を行い、下記基準に従って評価した。
<抽出時間> 10人分の平均値(秒)。
<お湯溜まり> 1人分でもお湯溜まりが有れば、有。
<コーヒー> ×:8人以上が飲料可と判定。
△:3〜5人が飲料良と判定。
○:6〜7人が飲料良と判定。
◎:8人以上が飲料優と判定。
【0029】
[実施例1]
公知のスパンボンド方式で得られたポリエステル不織布(目付250g/m
2、繊維径17.5μ、厚さ0.53mm)を、温度180℃に加熱した上部径45mm、深さ26mmのお椀状の金型を用いて加熱プレス成型加工を行なった後、5mm幅のフランジ部ができるように55mmφに打ち抜いてフランジ付き容器形状のフィルターを得た。得られたフィルター容器の沸水収縮率を測定したところ、0%であった。
次いで、ポリエステル不織布(旭化成せんい製プレシゼアルファーシール、目付30g/m
2、厚さ0.13mm)と、3mmφの孔を中心部に1個開けて開孔部面積率0.4%を有するポリプロピレンフィルム(CPP、厚さ50μ)とをピンポイント柄エンボスロールを用いて圧着面積率6%で熱圧着して一体化し、上面が不織布の55mmφの蓋材を得た。
次いで、フィルター容器にレギュラーコーヒー粉末7gを入れ、蓋材をかぶせてフランジ部にヒートシール(温度180℃)して封止し、本発明の抽出器用カートリッジフィルターを得た。この抽出器用カートリッジフィルターの抽出性を評価した結果をフィルターおよび蓋材の特性と共に表1に示す。良好な抽出性と抽出後の蓋材上にお湯たまりの無いことが確認された。
【0030】
[実施例2]
公知のスパンボンド方式で得られたポリエステル不織布(目付200g/m
2、繊維径17.5μ、厚さ0.44mm)を、温度170℃に加熱した上部径45mm、深さ26mmの略半球状の金型を用いて加熱プレス成型加工を行なった後、5mm幅のフランジ部ができるように55mmφに打ち抜いてフランジ付き容器形状のフィルターを得た。得られたフィルター容器の沸水収縮率を測定したところ、0%であった。
次いで、ポリエステル不織布(旭化成せんい製プレシゼアルファーシール、目付50g/m
2、厚さ0.17mm)と、10mmφの孔を中心部に1個開けて開孔部面積率4.9%を有する、ポリエステルフィルム(厚さ12μ)/ポリプリピレンフィルム(CPP、厚さ30μ)のダイレクトラミネートシートとをピンポイント柄エンボスロールを用いて圧着面積率6%で熱圧着して一体化し、上面が不織布の55mmφの蓋材を得た。
次に、フィルター容器にレギュラーコーヒー粉末7gを入れ、蓋材をかぶせてフランジ部にヒートシール(温度180℃)して封止し、本発明の抽出器用カートリッジフィルターを得た。この抽出器用カートリッジフィルターの抽出性を評価した結果をフィルターおよび蓋材の特性と共に表1に示す。良好な抽出性と抽出後の蓋材表面にお湯たまりが無いことが確認された。
【0031】
[実施例3]
ポリエステル不織布(旭化成せんい製プレシゼアルファーシール、目付30g/m
2、厚さ0.13mm)とポリプロピレンフィルム(CPP、厚さ50μ)とをピンポイント柄エンボスロールを用いて圧着面積率6%で熱圧着して一体化し、上面が不織布の55mmφの蓋材を得た。なお、ポリプロピレンフィルムには、あらかじめ1mmφの孔を蓋材の中心と半径の1/2の円周状に6個開けて、開孔部面積率を0.3%にしておいた。
次に、実施例1で得たフィルター容器にレギュラーコーヒー粉末7gを入れ、上記蓋材をかぶせてフランジ部にヒートシール(温度180℃)して封止し、本発明の抽出器用カートリッジフィルターを得た。この抽出器用カートリッジフィルターの抽出性を評価した結果をフィルター容器および蓋材の特性と共に表1に示す。良好な抽出性と抽出後の蓋材上面にお湯たまりの無いことが確認された。
【0032】
[実施例4]
公知のスパンボンド方式で得られたポリエステル不織布(目付100g/m
2、繊維径17.5μ、厚さ0.25mm)を、温度180℃に加熱した上部径45mmおよび深さ26mmの略半球状の金型を用いて加熱プレス成型加工を行なった後、5mm幅のフランジ部ができるように55mmφに打ち抜いてフランジ付き容器形状のフィルターを得た。得られたフィルター容器の沸水収縮率を測定したところ、0%であった。
次いで、ポリエステル不織布(旭化成せんい製プレシゼアルファーシール、目付15g/m
2)と、全面にタテ・ヨコ5mmピッチで0.3mmφの孔を開けた開孔部面積率0.22%を有する、ポリエステルフィルム(厚さ12μ)/ポリプリピレンフィルム(厚さ30μ)のダイレクトラミネートシートとをピンポイント柄エンボスロールを用いて圧着面積率6%で熱圧着して一体化し、上面が不織布の55mmφの蓋材を得た。
次に、フィルター容器にレギュラーコーヒー粉末7gを入れ、蓋材をかぶせてフランジ部にヒートシール(温度180℃)して封止し、本発明の抽出器用カートリッジフィルターを得た。この抽出器用カートリッジフィルターの抽出性を評価した結果をフィルター容器および蓋材の特性と共に表1に示す。良好な抽出性と抽出後の蓋材上面にお湯たまりの無いことが確認された。
【0033】
【表1】
【0034】
[比較例1]
実施例1と同様のフランジ付き容器形状のフィルターにレギュラーコーヒー粉末7gを入れ、ポリエステル不織布(旭化成せんい製プレシゼアルファーシール、目付30g/m
2)の蓋材をかぶせてフランジ部にヒートシール(温度180℃)して封止し、抽出器用カートリッジフィルターを得た。この抽出器用カートリッジフィルターの抽出性を評価した結果をフィルター容器および蓋材の特性と共に表2に示す。抽出後の蓋材上面にお湯たまりは無いが、抽出液が薄くなり香り、味および色とも不満足のものであった。
【0035】
[比較例2]
実施例2と同様のフランジ付き容器形状のフィルターにレギュラーコーヒー粉末7gを入れ、ポリエステルフィルム(厚さ12μ)にポリエチレンフィルム(厚さ10μ)をダイレクトラミネートしたシートに1mmφの孔を中心部に1個開けて開孔部面積率が0.05%の蓋材をかぶせてフランジ部にヒートシール(温度150℃)して封止し、抽出器用カートリッジフィルターを得た。この抽出器用カートリッジフィルターの抽出性を評価した結果をフィルター容器および蓋材の特性と共に表2に示す。抽出液が濃くなり味および色が悪く、且つ、抽出後の蓋材上面にお湯たまりがあり不満足のものであった。
【0036】
【表2】