【実施例1】
【0060】
図1は、電子書籍システム1の構成のシステム構成図を示し、
図2は、電子書籍システム1の内部構成のブロック図を示している。
電子書籍システム1は、
図1に示すように、電子書籍60を作成する書籍作成装置10と、電子書籍60を配信する配信サーバー20と、電子書籍60の閲覧に用いる書籍表示装置30とで構成している。
【0061】
また、書籍作成装置10と配信サーバー20とをLAN回線2でデータの受送信可能に接続し、配信サーバー20と書籍表示装置30とをインターネット回線3でデータの受送信可能に接続している。
【0062】
なお、書籍表示装置30は、有線または無線で直接、インターネット回線3に接続する、あるいは、USBケーブル(図示省略)などを介して接続したパソコン(図示省略)を経由してインターネット回線3に接続してもよい。
【0063】
書籍作成装置10は、
図1に示すように、各種情報の入力と出力を制御する本体11と、表示部12と、入力部13とで構成している。
なお、本体11は、
図2に示すように、作成装置記憶部14と、通信部15と、作成装置制御部16とで構成している。
【0064】
表示部12は、本体11に接続した液晶ディスプレイなどで構成し、各種情報を表示する機能を有している。
入力部13は、本体11に接続したキーボード13aやマウス13bなどで構成し、オペレーターの操作によって本体11に各種情報を入力する機能を有している。
【0065】
本体11の作成装置記憶部14は、HDDやフラッシュメモリなどで構成し、各種情報を記憶する機能を有している。また、作成装置記憶部14には、原稿データ40と、予め定めた文字を登録した基本文字テーブル52と、そのほかのデータである各種データ17などを記憶している。なお、原稿データ40と、基本文字テーブル52については、後ほど詳しく説明する。
【0066】
本体11の通信部15は、LANカードなどで構成し、LAN回線2に接続してデータの受送信を行う機能を有している。
本体11の作成装置制御部16は、CPU、メモリなどのハード構成と、プログラム、データなどのソフト構成とで構成し、入力部13などからの要求に対する各種処理機能などを制御する制御機能を有している。さらに、作成装置制御部16は、所定のバスを介して上述の各部と接続している。
【0067】
また、配信サーバー20は、
図2に示すように、記憶部21と、通信部22と、制御部23とで構成している。さらに、配信サーバー20は、記憶部21に記憶している販売可能なデータを、WEBサイトなど介した利用者の要求に応じて販売する機能を有している。
【0068】
記憶部21は、HDDやフラッシュメモリなどで構成し、各種情報を記憶する機能を有している。また、記憶部21には、書籍作成装置10で作成した複数の電子書籍60と、電子書籍60を閲覧可能にするビューアアプリ50と、そのほかのデータである各種データ24などを記憶している。なお、電子書籍60と、ビューアアプリ50については、上述の原稿データ40及び基本文字テーブル52とともに後ほど詳しく説明する。
【0069】
通信部22は、LANカードなどで構成し、インターネット回線3に接続してデータの受送信を行う機能と、LAN回線2に接続してデータの受送信を行う機能とを有している。
【0070】
制御部23は、CPU、メモリなどのハード構成と、プログラム、データなどのソフト構成とで構成し、書籍作成装置10や書籍表示装置30などからの要求に対する各種処理機能などを制御する制御機能を有している。さらに、制御部23は、所定のバスを介して上述の各部と接続している。
【0071】
また、書籍表示装置30は、
図1及び
図2に示すように、操作表示部32と、表示装置記憶部33と、データ転送部34と、通信部35及び表示装置制御部36とで構成し、携帯可能な大きさの本体31に納めている。
操作表示部32は、タッチパネルなどで構成し、利用者の入力操作を受け付ける機能と、各種情報を表示する機能を有している。
【0072】
表示装置記憶部33は、HDDやフラッシュメモリなどで構成し、各種情報を記憶する機能を有している。また、表示装置記憶部33には、購入したビューアアプリ50及び複数の電子書籍60と、そのほかのデータである各種データ37などを記憶している。
【0073】
データ転送部34は、USBケーブルなどを介して接続したパソコンなどとデータ転送を行う機能を有している。
通信部35は、LANカードや無線LAN装置などで構成し、インターネット回線3に接続してデータの受送信を行う機能を有している。
【0074】
表示装置制御部36は、CPU、メモリなどのハード構成と、プログラム、データなどのソフト構成とで構成し、操作表示部32などからの要求に対する各種処理機能などを制御する制御機能を有している。さらに、表示装置制御部36は、所定のバスを介して上述の各部と接続している。
【0075】
なお、書籍作成装置10、配信サーバー20及び書籍表示装置30の各構成は、上述したような構成に限定するものではなく、外部記憶装置やプリンターなどを適宜組み合わせてもよい。
【0076】
次に、上述した原稿データ40、ビューアアプリ50、基本文字テーブル52及び電子書籍60について詳しく説明する。
なお、
図3は、ビューアアプリ50の構成を説明する説明図を示し、
図4は、電子書籍60の構成を説明する説明図を示し、
図5は、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64の構成を説明する説明図を示している。
【0077】
原稿データ40は、書籍を構成する文字や挿絵などを、それぞれ予め定められた形式で電子データ化したものである。文章などの文字は、1文字ごとに対応する文字コードに変換したテキストデータ形式で構成している。なお、本実施形態では、文字コードにJIS規格に基づくJISコードを用いて説明する。
【0078】
ビューアアプリ50は、
図3に示すように、プログラム本体51と、基本文字テーブル52と、基本文字テーブル52に関連付けた書体データ53とで構成している。
【0079】
また、ビューアアプリ50は、電子書籍60を読み取って書籍表示装置30の操作表示部32に表示する処理と、操作表示部32で受け付けた利用者による入力操作に対する各種処理機能を有している。なお、ビューアアプリ50は、電子書籍を作成する前に予め用意しているものとする。
【0080】
プログラム本体51は、電子書籍60を読み取って各種情報の解析処理、変換処理、表示処理、操作処理などの電子書籍60の閲覧操作にかかる各種処理を行うプログラムである。
【0081】
基本文字テーブル52は、
図5に示すように、JIS規格に基づく文字を示す符号としてのJISコードと、任意に設定した文字を示す符号としての管理コードと、JISコードに対応する文字とで構成している。
【0082】
さらに、基本文字テーブル52には、複数の書籍において使用頻度の高い文字を抽出した1000文字を基本文字とし、使用頻度の高い順に基本文字及び基本文字に対応するJISコードを登録するとともに、「0001」からはじまる連番で設定した管理コードを登録している。
なお、基本文字テーブル52は、電子書籍を作成する前に予め登録作成しており、書籍作成装置10の作成装置記憶部14にも同一のものを記憶している。
【0083】
書体データ53は、
図3に示すように、基本文字テーブル52に登録した文字に対応するX書体データ53aと、Y書体データ53bと、Z書体データ53cの3書体データで構成している。なお、X書体データ53a、Y書体データ53b及びZ書体データ53cは、明朝体やゴシック体など文字の書体を示すデータである。
【0084】
一方、電子書籍60は、
図4に示すように、書籍文字情報62及び画像情報63からなるコンテンツデータ61と、特殊文字テーブル64と、特殊文字テーブル64に関連付けた書体データ65とで構成している。
【0085】
コンテンツデータ61は、書籍文字情報62と画像情報63とで構成し、それぞれ原稿データ40を構成する文章や挿絵などを電子書籍の形式に変換したデータを格納している。
【0086】
書籍文字情報62は、基本文字テーブル52と後述する特殊文字テーブル64に基づいて原稿データ40の文章(文字)を管理コードに変換して作成している。
画像情報63は、原稿データ40を構成する挿絵、動画、音楽などの様々なマルチメディアデータを格納している。
【0087】
特殊文字テーブル64は、
図5に示すように、基本文字テーブル52と同様に、JISコードと、管理コードと、文字とで構成している。さらに、特殊文字テーブル64は、原稿データ40に含まれる文字であって、基本文字テーブル52に登録していない文字を特殊文字として、JISコード及び管理コードとともに登録している。なお、管理コードは、基本文字テーブル52からの連番としている。
【0088】
書体データ65は、
図4に示すように、特殊文字テーブル64に登録した文字に対応するX書体データ65aと、Y書体データ65bと、Z書体データ65cの3書体データで構成している。なお、書体データ65は、明朝体やゴシック体など文字の形状を示すデータであって、上述した書体データ53と同一書体である。
【0089】
このような電子書籍60を、ビューアアプリ50を用いて書籍表示装置30の操作表示部32に閲覧可能に表示する。換言すれば、
図5に示すように、電子書籍60とビューアアプリ50とで閲覧可能な1冊の本70を構成しているといえる。
【0090】
そして、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とは、電子書籍60を1冊の本70として閲覧可能にするのに必要な1つの文字テーブル71とすることができる。
【0091】
以上のような構成の電子書籍システム1において、書籍作成装置10で原稿データ40をもとに電子書籍60を作成し、配信サーバー20を介して受信(購入)した電子書籍60を書籍表示装置30で閲覧可能にする各動作について説明する。
【0092】
まず、書籍作成装置10において、原稿データ40をもとに電子書籍60を作成する動作について、
図6を用いて説明する。
なお、
図6は、書籍作成処理の動作のフローチャートを示している。
【0093】
図6に示すように、オペレーターが入力部13を操作して作成装置制御部16に原稿データ40の読み取りを指示すると、作成装置制御部16は、書籍作成処理を開始し、作成装置記憶部14に記憶している原稿データ40を読み取る(ステップS101)。ここで、作成装置制御部16は、原稿データ40のJISコードを1文字分ずつ読み取る。
【0094】
作成装置制御部16は、基本文字テーブル52を参照し(ステップS102)、読み取ったJISコードが基本文字テーブル52に登録されているか否かを判定する(ステップS103)。
【0095】
読み取ったJISコードが基本文字テーブル52に登録されていなければ(ステップS103:No)、作成装置制御部16は、読み取ったJISコードに対応する文字を特殊文字として、JISコードと管理コードとともに特殊文字テーブル64に登録する(ステップS104)。
【0096】
なお、特殊文字を特殊文字テーブル64の1番目に登録する場合、管理コードは、基本文字テーブル52からの連番、つまり「1001」とし、特殊文字テーブル64の2番目以降に登録する場合、管理コードは、特殊文字テーブル64の1番目の管理コードからの連番とする。
【0097】
その後、作成装置制御部16は、原稿データ40の全文字分のJISコードを読み取ったか否かを判定する(ステップS105)。原稿データ40の全文字分のJISコードを読み取っていなければ(ステップS105:No)、作成装置制御部16は、処理をステップS101に戻し、原稿データ40の全文字分のJISコードを読み取るまで処理を繰り返す。
【0098】
また、ステップS103において、読み取ったJISコードが基本文字テーブル52に登録されていれば(ステップS103:Yes)、作成装置制御部16は、処理をステップS105にすすめ、原稿データ40の全文字分のJISコードを読み取ったか否かを判定する。
【0099】
原稿データ40の全文字分のJISコードを読み取ると(ステップS105:Yes)、作成装置制御部16は、特殊文字テーブル64の作成を完了し、特殊文字テーブル64をメモリに一時記憶する(ステップS106)。ここで、特殊文字テーブル64は、
図5に示すように、管理コード「1001」から「1100」の100文字を特殊文字として登録している。
【0100】
特殊文字テーブル64の作成を完了すると、作成装置制御部16は、基本文字テーブル52を参照し(ステップS107)、原稿データ40のJISコードが基本文字テーブル52に登録されているか否かを判定する(ステップS108)。
【0101】
原稿データ40のJISコードが基本文字テーブル52に登録されていなければ(ステップS108:No)、作成装置制御部16は、特殊文字テーブル64を参照し(ステップS109)、原稿データ40のJISコードに該当する管理コードを書籍文字情報62として登録作成する(ステップS110)。
【0102】
一方、ステップS108において、原稿データ40のJISコードが基本文字テーブル52に登録されていれば(ステップS108:Yes)、作成装置制御部16は、処理をステップS110にすすめ、原稿データ40のJISコードに該当する管理コードを書籍文字情報62として登録作成する。
【0103】
その後、作成装置制御部16は、原稿データ40の全文字分のJISコードを該当する管理コードに変換したか否かを判定する(ステップS111)。原稿データ40の全文字分のJISコードを該当する管理コードに変換できていなければ(ステップS111:No)、作成装置制御部16は、処理をステップS107に戻し、原稿データ40の全文字分のJISコードを該当する管理コードに変換するまで処理を繰り返す。
【0104】
一方、ステップS111において、原稿データ40の全文字分のJISコードを該当する管理コードに変換完了していれば(ステップS111:Yes)、作成装置制御部16は、電子書籍60を作成して作成装置記憶部14に出力保存し(ステップS112)、書籍作成処理を終了する。
【0105】
ここで、電子書籍60を作成する際、作成装置制御部16は、
書籍文字情報62を格納したコンテンツデータ61を作成する。なお、原稿データ40に挿絵などがあれば、画像情報63として
書籍文字情報62とともにコンテンツデータ61に格納する。
【0106】
さらに、作成装置制御部16は、コンテンツデータ61及び特殊文字テーブル64と、特殊文字テーブル64に登録した文字に対応する書体データ65とで電子書籍60を作成して作成装置記憶部14に出力保存する。
【0107】
このようにして、原稿データ40から作成した電子書籍60を、LAN回線2を介して、配信サーバー20の記憶部21に配信可能にして記憶する。そして、利用者は、配信サーバー20に、WEBサイトや専用アプリを用いてアクセスし、購読したい電子書籍60を購入する。ここで、一度もビューアアプリ50を購入したことのない利用者、つまり初めて電子書籍60を購入する利用者は、ビューアアプリ50もあわせて購入する。
【0108】
次に、書籍表示装置30において、電子書籍60をビューアアプリ50で閲覧可能にする動作について、
図7から
図10を用いて説明する。
なお、
図7は、書籍表示処理の動作のフローチャートを示し、
図8は、ビューアアプリ50を選択するアプリ選択画面300を示し、
図9は、電子書籍60を選択する電子書籍選択画面310を示し、
図10は、電子書籍60を表示した電子書籍表示画面320を示している。
【0109】
まず、利用者がインターネット回線3を介して配信サーバー20から購入した電子書籍60及びビューアアプリ50は、書籍表示装置30の表示装置制御部36の指示により、表示装置記憶部33に記憶される。
【0110】
そして、表示装置記憶部33に電子書籍60とビューアアプリ50を記憶した書籍表示装置30は、
図8に示すようなアプリ選択画面300を操作表示部32に表示している。
【0111】
このアプリ選択画面300には、利用者による選択押下によってビューアアプリ50を起動するビューアアイコン301と、メモ帳アプリを起動するメモ帳アイコン302と、メールアプリを起動するメールアイコン303と、ブラウザアプリを起動するブラウザアイコン304と、ゲームアプリを起動するゲームアイコン305とを表示している。
【0112】
利用者がアプリ選択画面300のビューアアイコン301を押下すると、書籍表示装置30の表示装置制御部36は、ビューアアプリ50を実行して、操作表示部32に電子書籍選択画面310を表示する。
【0113】
この電子書籍選択画面310は、
図9に示すように、最上部にアプリの名称を表示したアプリ名欄311と、アプリ名欄311の下方に表示装置記憶部33に記憶している電子書籍の一覧を表示する書籍一覧312と、電子書籍選択画面310の最下部に各種設定を行う設定ボタン313と、ビューアアプリ50を終了する終了ボタン314とを表示している。
【0114】
なお、設定ボタン313を押下すると表示される各種設定画面(図示省略)において、操作表示部32に表示する文字の書体を予め設定しておく。本実施形態では既にX書体を選択設定しているものとする。
【0115】
利用者が電子書籍選択画面310の書籍一覧312に表示している電子書籍を1つ選択しその書籍名を押下すると、
図7に示すように、書籍表示装置30の表示装置制御部36の指示により、ビューアアプリ50は、書籍表示処理を開始し、表示装置記憶部33に記憶している選択された電子書籍60を読み取る(ステップS201)。ここで、ビューアアプリ50は、
書籍文字情報62の管理コードを1文字分ずつ読み取る。
【0116】
そして、ビューアアプリ50は、基本文字テーブル52を参照し(ステップS202)、読み取った管理コードが基本文字テーブル52に登録されているか否かを判定する(ステップS203)。
【0117】
読み取った管理コードが基本文字テーブル52に登録されていれば(ステップS203:Yes)、読み取った管理コードに該当する文字を基本文字テーブル52から取得する(ステップS204)。その後、ビューアアプリ50は、取得した文字をメモリに一時記憶する(ステップS207)。
【0118】
一方、ステップS203において、読み取った管理コードが基本文字テーブル52に登録されていなければ(ステップS203:No)、ビューアアプリ50は、特殊文字テーブル64を参照する(ステップS205)。
【0119】
そして、読み取った管理コードに該当する文字を特殊文字テーブル64から取得する(ステップS206)。その後、ビューアアプリ50は、取得した文字をメモリに一時記憶する(ステップS207)。
【0120】
その後、ビューアアプリ50は、電子書籍60の
書籍文字情報62から操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取ったか否かを判定する(ステップS208)。
【0121】
操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取ってなければ(ステップS208:No)、ビューアアプリ50は、処理をステップS201に戻して、電子書籍60の
書籍文字情報62から操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取るまで処理を繰り返す。
【0122】
一方、ステップS208において、操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取っていれば(ステップS208:Yes)、ビューアアプリ50は、メモリに一時記憶している文字と、選択設定済みのX書体(X書体データ53a、65a)とに基づいて、操作表示部32で閲覧可能な書体文字を作成する(ステップS209)。
【0123】
そして、ビューアアプリ50は、電子書籍60を閲覧可能にした電子書籍表示画面320を操作表示部32に表示し(ステップS210)、書籍表示処理を終了する。
【0124】
この電子書籍表示画面320は、
図10に示すように、電子書籍60を閲覧可能な文字(文章)に変換した本文欄321と、本文欄321の左下隅に閲覧しているページを戻すページ戻しボタン322と、本文欄321の右下隅に閲覧しているページを送り進めるページ送りボタン323と、電子書籍表示画面320の下部に設定ボタン313と、終了ボタン314とを表示している。
【0125】
この電子書籍表示画面320において、利用者がページ戻しボタン322、あるいはページ送りボタン323を押下すると、ビューアアプリ50は、書籍表示処理を開始して操作表示部32に表示する内容を更新する。
【0126】
このようにして、書籍表示装置30の表示装置記憶部33に記憶した電子書籍60を、ビューアアプリ50を用いて書籍表示装置30の操作表示部32に表示する。
【0127】
以上のように、原稿データ40をもとに電子書籍60を作成する書籍作成装置10を用いて作成した電子書籍60を、配信サーバー20を介して販売し、電子書籍60を記憶する表示装置記憶部33と、各種情報を表示する操作表示部32と、電子書籍60を変換して操作表示部32に表示するビューアアプリ50とを備えた書籍表示装置30を用いて、電子書籍60を閲覧可能にする電子書籍システム1であって、使用頻度の高い基本文字と、基本文字を識別する管理コードとを登録し、基本文字に対応する書体データ53を関連付けた基本文字テーブル52をビューアアプリ50に備え、電子書籍60を、基本文字テーブル52に基づいて抽出した原稿データ40の基本文字でない文字である特殊文字と、特殊文字を識別する管理コードとを登録するとともに、特殊文字に対応する書体データ65を関連づけて作成した特殊文字テーブル64と、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とに基づいて、原稿データ40の文章を対応する管理コードに変換作成した書籍文字情報62を備えたコンテンツデータ61とで構成し、ビューアアプリ50に、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とに基づいて、コンテンツデータ61の書籍文字情報62を閲覧可能な書体文字に変換することにより、電子書籍60のファイルサイズを抑えることができるとともに、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示できる電子書籍システム1を提供することができる。
【0128】
具体的には、基本文字テーブル52は、数万におよぶ文字の中から予め使用頻度の高い文字を選別して登録したものであるから、複数の電子書籍60において使用することができる。さらに、数万におよぶ文字の文字情報を登録した場合と比べて、格段にデータサイズを小さくすることができる。
【0129】
また、ビューアアプリ50は、同一形式で作成された電子書籍60であれば、複数の電子書籍60において使用することができる。すなわち、利用者は、ビューアアプリ50を一度購入すると、以降は電子書籍60のみを購入すればよい。加えて、ビューアアプリ50が、書籍表示装置30に重複して存在することなく、表示装置記憶部33の限られた記憶容量を圧迫することを防止できる。
【0130】
つまり、基本文字テーブル52を備えたビューアアプリ50は、電子書籍60の内容などに依存することない構成要素で構成しているので、複数の電子書籍60において使用することができる。
【0131】
一方、特殊文字テーブル64は、原稿データ40から基本文字でない文字を抽出して登録作成したものであるから、文字を抽出した原稿データ40をもとに作成した電子書籍60以外では使用することができない。さらに、使用頻度の低い文字を登録した特殊文字テーブル64は、基本文字テーブル52に対して登録している文字数が圧倒的に少ないので、データサイズを大幅に抑えることができる。
【0132】
また、コンテンツデータ61の
書籍文字情報62は、原稿データ40をもとに作成したものであるから、原稿データ40をもとに作成した電子書籍60以外では使用することができない書籍固有の情報とすることができる。
【0133】
つまり、特殊文字テーブル64とコンテンツデータ61を備えた電子書籍60は、書籍固有の構成とすることができる。さらに、特殊文字テーブル64のデータサイズを抑えたことにより、特殊文字テーブル64とコンテンツデータ61を備えた電子書籍60のファイルサイズを抑えることができる。
【0134】
このような電子書籍60とビューアアプリ50であって、電子書籍60をビューアアプリ50により書籍表示装置30の操作表示部32に閲覧可能に表示する。すなわち、電子書籍60とビューアアプリ50とで閲覧可能な1冊70の本を構成しているものとすることができる。
【0135】
そして、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とは、電子書籍60を1冊の本70として閲覧可能にするのに必要な1つの文字テーブル71とすることができる。
【0136】
よって、ビューアアプリ50と電子書籍60との合計ファイルサイズは、数万におよぶ文字の文字情報を登録した場合と比べて、登録している文字数を抑えたことで、大幅にファイルサイズを抑えることができる。
【0137】
さらに、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とに、登録された文字に対応する書体データ53、65を関連付けたとしても、基本文字テーブル52及び特殊文字テーブル64に登録している総文字数を抑えているので、合計ファイルサイズを抑えることができる。ビューアアプリ50と電子書籍60との合計ファイルサイズを抑えたことにより、書籍表示装置30の限られた記憶容量を有効に活用することができる。
【0138】
また、複数の電子書籍60で使用可能なビューアアプリ50は、複数の電子書籍60において使用することができるので、書籍ごとに固有である電子書籍60とは別に用意しておくことができる。つまり、書籍ごとに固有である電子書籍60と、複数の電子書籍60で使用可能なビューアアプリ50とは、別々に販売、購入することができる。
【0139】
また、原稿データ40に含まれる特殊文字を特殊文字テーブル64に登録しているので、書籍表示装置30の操作表示部32に電子書籍60を閲覧可能に表示する際、ビューアアプリ50は、利用者に特殊文字に対する特別な操作を要求することなく表示することができる。
【0140】
さらに、ビューアアプリ50で電子書籍60の
書籍文字情報62を閲覧可能な文字に変換する際、基本文字テーブル52及び特殊文字テーブル64に登録している総文字数を抑えているので、ビューアアプリ50が
書籍文字情報62に対応する基本文字あるいは特殊文字を取得する処理時間を短縮することができる。つまり、ビューアアプリ50は、効率的に電子書籍60を書籍表示装置30の操作表示部32に表示することができる。
【0141】
よって、ビューアアプリ50は、電子書籍60の
書籍文字情報62を基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とに基づいて閲覧可能な文字群、すなわち文章として1文字のもれもなく効率的に変換して、書籍表示装置30の操作表示部32に表示することができる。
【0142】
従って、特殊文字テーブル64を備えた電子書籍60を、基本文字テーブル52を備えたビューアアプリ50を用いて閲覧可能にしたことにより、電子書籍60のファイルサイズを抑えることができるとともに、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示することができる。
【0143】
また、書籍作成装置10に、各種情報を記憶する作成装置記憶部14と、各部を制御する作成装置制御部16とを備え、作成装置記憶部14に、原稿データ40と、書体データ53を関連付けた基本文字テーブル52とを記憶し、作成装置制御部14で、基本文字テーブル52を参照して、原稿データ40の文字が基本文字であるかを判定し、基本文字でなければ、特殊文字として管理コードとともに登録した特殊文字テーブル64を作成し、特殊文字に対応する書体データ65を関連付けたことにより、原稿データ40の文章(文字)であって基本文字テーブル52に登録されていない文字を特殊文字として、特殊文字テーブル64に登録することで、基本文字テーブル52に不足している文字を補うことができる。
【0144】
つまり、原稿データ40の文章(文字)は、1文字のもれもなく、基本文字テーブル52もしくは特殊文字テーブル64に登録されたこととなる。
【0145】
そして、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とに基づいて、原稿データ40の文字群を対応する管理コードに変換した書籍文字情報62を作成することにより、原稿データ40の文章は、1文字のもれもなく基本文字テーブル52に登録している文字に対応する管理コード、もしくは特殊文字テーブル64に登録した文字に対応する管理コードに変換され、原稿データ40固有の書籍文字情報62を作成することができる。
【0146】
さらに、書籍文字情報62を備えたコンテンツデータ61と、特殊文字テーブル64とを結合して電子書籍60として作成装置記憶部14に出力することにより、ファイルサイズを抑えた電子書籍60を作成することができる。
【0147】
従って、書籍作成処理により、原稿データ40の文字を1文字のもれもなく書籍文字情報に変換できるとともに、ファイルサイズを抑えた電子書籍60を作成することができる。
【0148】
また、ビューアアプリ50の書籍表示処理において、コンテンツデータ61の書籍文字情報62を読み込んで、基本文字テーブル52を参照し、書籍文字情報62に対応する管理コードの有無を判定し、書籍文字情報62に対応する管理コードがなければ、特殊文字テーブル64を参照することにより、ビューアアプリ50は、原稿データ40において頻繁に使用される文字を登録している基本文字テーブル52を優先的に参照することができ、書籍文字情報62を閲覧可能な文字に変換する際に要する処理時間を短縮することができる。つまり、書籍文書情報62を閲覧可能な文字に効率的に変換することができる。
【0149】
従って、ビューアアプリ50が最初に基本文字テーブル52を参照することにより、書籍文書情報62の処理に要する時間を短縮することができ、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示できる。
【0150】
また、基本文字テーブル52を、使用頻度の高い基本文字の順に、基本文字と、管理コードとを登録したことにより、書籍作成装置10の書籍作成処理において、基本文字テーブル52に文字をランダムあるいは50音順に登録した場合に比べて、原稿データ40の文字が基本文字テーブル52に登録されているか否かの判定に要する時間を、頻繁に使用されている文字ほど短くすることができる。
【0151】
また、書籍表示装置30の書籍表示処理においても同様に、電子書籍60の書籍文字情報62が基本文字テーブル52に登録されているか否かの判定に要する時間を、頻繁に使用されている文字ほど短くすることができる。
【0152】
従って、使用頻度の高い順に基本文字と、管理コードとを基本文字テーブル52に登録することにより、書籍作成装置10における書籍作成処理と、書籍表示装置30における書籍表示処理とに要する時間を短縮することができ、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく処理することができる。
【0153】
また、原稿データ40をもとに電子書籍60を作成する書籍作成装置10を用いて作成した電子書籍60を、配信サーバー20を介して販売し、電子書籍60を記憶する表示装置記憶部33と、各種情報を表示する操作表示部32と、電子書籍60を変換して操作表示部32に表示するビューアアプリ50とを備えた書籍表示装置30を用いて、電子書籍60を閲覧可能にする電子書籍表示方法であって、使用頻度の高い基本文字と、基本文字を識別する管理コードとを登録し、基本文字に対応する書体データ53を関連付けた基本文字テーブル52をビューアアプリ50に備え、基本文字テーブル52に基づいて抽出した原稿データ40の基本文字でない文字である特殊文字と、特殊文字を識別する管理コードとを登録するとともに、特殊文字に対応する書体データ65を関連づけて作成した特殊文字テーブル64と、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とに基づいて、原稿データ40の文字群を対応する管理コードに変換作成した書籍文字情報62を備えたコンテンツデータ61とで構成した電子書籍60を、ビューアアプリ50の書籍表示処理において、基本文字テーブル52と特殊文字テーブル64とに基づいて、コンテンツデータ61の書籍文字情報62を閲覧可能な文字群に変換することにより、電子書籍60のファイルサイズを抑えることができるとともに、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示できる電子書籍表示方法を提供することができる。
【0154】
具体的には、原稿データ40を基本文字テーブル52に登録した文字と、特殊文字テーブル64に登録した文字とで構成する方法としたことにより、電子書籍60のファイルサイズを抑えることができる。
【0155】
さらに、文字群変換処理で電子書籍60の
書籍文字情報62を閲覧可能な文字群に変換する際、登録している文字数を抑えた基本文字テーブル52と、原稿データ40にあって基本文字テーブル52にない文字を登録した特殊文字テーブル64とを参照する方法としたことにより、ビューアアプリ50が処理に要する時間を短縮することができる。
【0156】
従って、電子書籍60のファイルサイズを抑えることができるとともに、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示する方法とすることができる。
【0157】
また、原稿データ40をもとに電子書籍60を作成する書籍作成装置10を用いて作成した電子書籍60を、配信サーバー20を介して販売し、電子書籍60を記憶する表示装置記憶部33と、各種情報を表示する操作表示部32と、電子書籍60を変換して操作表示部32に表示するビューアアプリ50とを備えた書籍表示装置30を用いて、電子書籍60を閲覧可能にする電子書籍表示プログラムであって、書籍表示装置30のビューアアプリ50に、使用頻度の高い基本文字と、基本文字を識別する管理コードとを登録し、基本文字に対応する書体データ53を関連付けた基本文字テーブル52と、基本文字テーブル52に基づいて抽出した原稿データ40の基本文字でない文字である特殊文字と、特殊文字を識別する管理コードとを登録するとともに、特殊文字に対応する書体データ65を関連づけて作成した特殊文字テーブル64とに基づいて、原稿データ40の文字群に対応する管理コードで構成した電子書籍60の書籍文字情報62を閲覧可能な文字群に変換するステップを実行させることにより、電子書籍60のファイルサイズを抑えることができるとともに、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示できる電子書籍表示プログラムを提供することができる。
【0158】
具体的には、電子書籍表示プログラムは、配信サーバー20からインターネット回線3を介して提供することができる。
【0159】
なお、書籍作成装置10の書籍作成処理において、電子書籍60の
書籍文字情報62を管理コードで作成し、書籍表示装置30の書籍表示処理において、
書籍文字情報62の管理コードを読み取るとしたが、管理コードに限定せず、JISコードやUnicode、グリフコードなどとしてもよい。
【実施例2】
【0160】
次に、書籍表示装置30において、電子書籍60をビューアアプリ50で閲覧可能にする書籍表示処理の別の実施例について、
図11を用いて説明する。
なお、
図11は、実施例2における書籍表示処理の動作のフローチャートを示している。
また、上述した実施例1と同じ構成要素は、同じ符号を付与して、その詳細な説明を省略する。
【0161】
まず、利用者が電子書籍選択画面310の書籍一覧312に表示している電子書籍60を1つ選択しその書籍名を押下すると、
図11に示すように、書籍表示装置30の表示装置制御部36の指示により、ビューアアプリ50は、書籍表示処理を開始し、表示装置記憶部33に記憶している選択された電子書籍60を読み取る(ステップS401)。ここで、ビューアアプリ50は、
書籍文字情報62の管理コードを1文字分ずつ読み取る。
【0162】
そして、ビューアアプリ50は、読み取った管理コードが1000番以下か否かを判定する(ステップS402)。読み取った管理コードが1000番以下であれば(ステップS402:Yes)、ビューアアプリ50は、読み取った管理コードが基本文字であると判断し、ビューアアプリ50の基本文字テーブル52を参照する(ステップS403)。
【0163】
その後、ビューアアプリ50は、読み取った管理コードに該当する文字を基本文字テーブル52から取得し(ステップS405)、取得した文字をメモリに一時記憶する(ステップS406)。
【0164】
一方、ステップS402において、読み取った管理コードが1000番以下でなければ(ステップS402:No)、ビューアアプリ50は、読み取った管理コードが特殊文字であると判断し、電子書籍60の特殊文字テーブル64を参照する(ステップS404)。そして、ビューアアプリ50は、読み取った管理コードに該当する文字を特殊文字テーブル64から取得し、取得した文字をメモリに一時記憶する。
【0165】
その後、ビューアアプリ50は、電子書籍60の
書籍文字情報62から操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取ったか否かを判定する(ステップS407)。
【0166】
操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取っていなければ(ステップS407:No)、ビューアアプリ50は、処理をステップS401に戻して、電子書籍60の
書籍文字情報62から操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取るまで処理を繰り返す。
【0167】
一方、ステップS407において、操作表示部32に表示可能な文字数分の管理コードを読み取っていれば(ステップS407:Yes)、ビューアアプリ50は、メモリに一時記憶している文字と、選択設定済みのX書体(X書体データ53a、65a)とに基づいて、操作表示部32で閲覧可能な書体文字を作成する(ステップS408)。
【0168】
そして、ビューアアプリ50は、電子書籍60を閲覧可能にした電子書籍表示画面320を操作表示部32に表示し(ステップS409)、書籍表示処理を終了する。
【0169】
なお、利用者が電子書籍表示画面320のページ戻しボタン322、あるいはページ送りボタン323を押下すると、ビューアアプリ50は、書籍表示処理を開始して操作表示部32に表示する内容を更新する。
【0170】
このようにして、書籍表示装置30の表示装置記憶部33に記憶した電子書籍60を、ビューアアプリ50を用いて書籍表示装置30の操作表示部32に表示する。
【0171】
以上のように、書籍表示装置30において、電子書籍60を閲覧可能にする書籍表示処理を、文書書籍情報62の管理コードによって基本文字テーブル52か特殊文字テーブル64のどちらを参照するかを判定することにより、ビューアアプリ50は、電子書籍60の書籍文字情報62を閲覧可能な文字群に変換する時間を短縮することができ、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示できる。
【0172】
具体的には、使用頻度に応じた順に連番となるように管理コードを設定したことで、書籍作成装置10の書籍作成処理によって、電子書籍60の書籍文字情報62は、JISコードではなく管理コードで作成される。
【0173】
そして、ビューアアプリ50は、書籍文字情報62の管理コードが、基本文字テーブル52の管理コードか、特殊文字テーブル64の管理コードかを判定することで、基本文字テーブル52か特殊文字テーブル64のどちらを参照すればよいか決定することができる。
【0174】
よって、ビューアアプリ50は、基本文字テーブル52を参照して、該当する管理コードがなければ、特殊文字テーブル64を参照する場合に比べて、処理に要する時間を短縮することができる。
【0175】
また、電子書籍60の書籍文字情報62は、管理コードで構成されるので、簡易的に暗号化されビューアアプリ50以外での閲覧が困難となり、電子書籍60の不正な利用を防止することができる。
【0176】
従って、管理コードを設定することにより、ビューアアプリ50が書籍文字情報62を閲覧可能な文字群に変換する時間を短縮することができ、特殊文字を含む電子書籍60を効率よく表示できる。
【0177】
なお、ビューアアプリ50の書籍表示処理において、電子書籍60の書籍文字情報62から読み取った管理コードが1000番以下であれば、基本文字テーブル52を参照したが、これに限定せず管理コードによって基本文字テーブル52もしくは特殊文字テーブル64の管理コードにおける特定の範囲を参照するようにしてもよい。
【0178】
例えば、ビューアアプリ50の書籍表示処理において、書籍文字情報62から読み取った管理コードが「0981」であれば、ビューアアプリ50が、基本文字テーブル52の管理コード901番以上、1000番以下の範囲を参照するようにしてもよい。
【0179】
このように管理コードによって基本文字テーブル52もしくは特殊文字テーブル64の管理コードにおける特定の範囲を参照することで、ビューアアプリ50が電子書籍60を閲覧可能にする処理に要する時間を短縮することができる。
【0180】
また、上述した各実施例では、基本文字テーブル52に登録された文字数を1000文字とし、特殊文字テーブル64に登録した文字数を100文字としたが、これに限定するものではない。
【0181】
また、特殊文字を特殊文字テーブル64に登録する際、基本文字テーブル52と同様に、原稿データ40における使用頻度の順に特殊文字と、特殊文字に対応するJISコードと、管理コードとを登録してもよい。
【0182】
原稿データ40の使用頻度の順に特殊文字を特殊文字テーブル64に登録することにより、ビューアアプリ50は、書籍表示処理に要する時間を短縮することができる。
【0183】
また、原稿データ40、基本文字テーブル52や特殊文字テーブル64において、文字コードとしてJISコードを用いたが、これに限定するものでなく、Unicodeやグリフコードなどとしてもよい。
【0184】
また、アプリ選択画面300において、ビューアアイコン301を選択押下することで表示装置制御部36がビューアアプリ50を実行したが、ビューアアイコン301ではなく、電子書籍60の書籍名ごとにアイコンを表示するようにしてもよい。
【0185】
この場合、利用者が書籍名の付いたアイコンを選択押下すると、ビューアアプリ50は、電子書籍選択画面310を表示せず、選択された電子書籍60の電子書籍表示画面320を表示する。
【0186】
また、電子書籍表示画面320において、電子書籍60を閲覧可能に表示している状態で、利用者が設定ボタン313を押下して、設定している書体を別の書体に選択変更してもよい。この場合、例えば、X書体からY書体に変更すると、実施例1ではビューアアプリ50は、ステップS209から処理の実行し、Y書体に変更した書体文字を操作表示部32に表示する。
【0187】
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の書籍の原稿は、実施形態の原稿データ40に対応し、
以下同様に、
電子書籍作成装置は、書籍作成装置10に対応し、
提供媒体は、配信サーバー20に対応し、
記憶部は、表示装置記憶部33に対応し、
表示部は、操作表示部32に対応し、
閲覧制御手段は、ビューアアプリ50に対応し、
電子書籍表示装置は、書籍表示装置30に対応し、
所定の基本文字は、管理コード「0001」から「1000」の文字に対応し、
基本文字情報は、管理コード「0001」から「1000」に対応し、
特殊文字は、管理コード「1001」から「1100」の文字に対応し、
特殊文字情報は、管理コード「1001」から「1100」に対応し、
特殊文字テーブル作成処理は、ステップS101〜S106に対応し、
書籍変換処理は、ステップS107〜S111に対応し、
電子書籍出力処理は、ステップS112に対応し、
文字群変換処理は、ステップS201〜209、ステップS401〜408に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。