(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、パチンコ機1に適用している。
(パチンコ機1の構成)
まず、パチンコ機1の構成を説明する。
図1は、パチンコ機の正面図である。
図1に示すように、パチンコ機1は、筐体2と、筐体2に取り付けられた遊技盤10と、を備えている。
筐体2は、中央部に透明板5aが配設された前扉5を備えている。そして、遊技盤10は、筐体2における前扉5の内側に取り付けられている。これにより、遊技者は、前扉5の透明板5aを介して、遊技盤10を視認することが可能となっている。また、筐体2には、遊技者による操作が可能な発射ハンドル3と、発射ハンドル3が操作されることに応じて、遊技球を遊技盤10の後述する遊技領域30に発射することが可能な発射装置4と、が配設されている。
【0017】
遊技盤10には、遊技球(図示せず)の発射路20を構成する外レール21及び内レール22が設けられている。遊技盤10では、外レール21及び内レール22によって囲まれた円形状の領域が、遊技球を転動させる遊技領域30となっている。
遊技領域30の中央部には、入賞装置100が配設されている。入賞装置100の構成については、後述する。
【0018】
入賞装置100の下方には、3つの始動入賞口210a,210b,210cが配設されている。各始動入賞口210a,210b,210cは、上方に向かって開口しており、常時、遊技球の入球が可能な状態を形成している。また、パチンコ機1には、始動入賞口210aに入球した遊技球を検出する第一始動入賞口スイッチ310a(
図6参照)と、始動入賞口210b,210cに入球した遊技球を検出する第二始動入賞口スイッチ310b(
図6参照)と、が配設されている。
【0019】
第一始動入賞口スイッチ310aは、始動入賞口210aに入球した遊技球の検出に応じて、検出信号を主制御装置400(
図6参照)に対して出力する。第二始動入賞口スイッチ310bは、始動入賞口210b,210cに入球した遊技球の検出に応じて、検出信号を主制御装置400に対して出力する。そして、主制御装置400は、各始動入賞口スイッチ310a,310bから検出信号が入力されたことに応じて、後述する始動入賞遊技を行う。
【0020】
入賞装置100の左右方向(
図1に示す左右方向)の各側方には、一般入賞口220a,220bが配設されている。各一般入賞口220a,220bは、上方に向かって開口しており、常時、遊技球の入球が可能な状態を形成している。また、パチンコ機1には、一般入賞口220a,220bに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ320(
図6参照)が配設されている。
【0021】
一般入賞口スイッチ320は、一般入賞口220a,220bに入球した遊技球の検出に応じて、検出信号を主制御装置400に対して出力する。そして、主制御装置400は、一般入賞口スイッチ320から検出信号が入力されたことに応じて、賞球を払い出すための処理を実行する。
始動入賞口210aの下方であって遊技領域30の最下方には、遊技球を回収するためのアウト口230が設けられている。なお、遊技領域30には、入賞装置100、始動入賞口210a,210b,210c等に向かって遊技球を導くように、複数の釘nが配設されている。
【0022】
さらに、遊技盤10の背面側には、遊技盤10の振動を検出する振動センサ355(
図6参照)が配設されている。振動センサ355は、遊技盤10の振動の検出に応じて、検出信号を主制御装置400に対して出力する。具体的には、振動センサ355は、所定の閾値を超える強さの遊技盤10の振動を検出した場合に、検出信号を主制御装置400に対して出力する。
【0023】
(入賞装置100の構成)
次に、入賞装置100の構成を説明する。
図2は、入賞装置の斜視図である。
図3は、遊技球転動部の斜視図である。
図4は、
図2に示すA−A線に沿う断面図である。
図5は、
図2に示すB−B線に沿う断面図である。
図2に示すように、入賞装置100は、外周壁101と、天井部材102と、外周壁101と天井部材102との間に設けられた2つの入球口110と、各入球口110に配設された開閉部材111と、を備えている。
【0024】
また、入賞装置100は、外周壁101及び天井部材102により遊技領域30に対して区画された内側の領域に配設された遊技球転動部120を備えている。遊技球転動部120は、各入球口110から入球した遊技球を転動させることが可能に形成されている。入賞装置100では、各入球口110以外の部分からは、遊技球が遊技球転動部120に入球することはない。
【0025】
各開閉部材111は、開閉部材ソレノイド360(
図6参照)によって駆動される。各開閉部材111は、入球口110への遊技球の入球を不可能にする閉止状態と、入球口110への遊技球の入球を可能にする開放状態とに変位可能となっている。各開閉部材111は、開閉部材ソレノイド360の非作動時(非通電時)には、閉止状態を形成し、開閉部材ソレノイド360の作動時(通電時)には、開放状態を形成する。
【0026】
図2に示すように、入賞装置100には、各入球口110に入球した遊技球を検出する入球口スイッチ330が配設されている。本実施形態では、各入球口110において、各入球口110から入球した遊技球が遊技球転動部120に進入する経路に応じて2つの入球口スイッチ330が配設されている。各入球口スイッチ330は、各入球口110から入球した遊技球の検出に応じて、検出信号を主制御装置400に対して出力する。
【0027】
図3に示すように、遊技球転動部120は、上段転動部130と、上段転動部130の下方に配設された下段転動部140と、を備えている。
図3から
図5に示すように、上段転動部130は、各入球口110から入球した遊技球を受容する上段ステージ131と、上段ステージ131の下流側に配設された連結路132及び第一排出路133と、を備えている。
上段ステージ131は、略平面に形成され、背面側に向かって傾斜している。上段ステージ131は、各入球口110から入球した遊技球を受容して、受容した遊技球を背面側に向かって転動させて連結路132又は第一排出路133に送り込む。
【0028】
連結路132は、上段ステージ131から送り込まれた遊技球を、後述する下段ステージ141上に誘導する。連結路132の入口には、回転部材134が配設されている。回転部材134は、円筒状に形成され、連結路132の入口を覆うように配設されている。回転部材134の外周面には、遊技球を回転部材134の内側に進入させることが可能な開口134aが形成されている。本実施形態では、回転部材134の外周面において、3つの開口134aが形成されている。そして、上段転動部130では、開口134aから回転部材134の内側に進入した遊技球のみが、連結路132に進入可能となっている。回転部材134は、上下方向(
図3に示す上下方向)に沿って延びる回転軸134bを有している。そして、回転部材134は、回転部材モータ365によって、回転軸134bを中心として回転される。
【0029】
ここで、
図4及び
図5に示すように、入賞装置100は、遊技球転動部120に入球した遊技球を排出する遊技球排出路160を備えている。入賞装置100では、遊技球排出路160以外の部分からは、遊技球が排出されることはない。遊技球排出路160には、排出される遊技球を検出する排出路スイッチ340が配設されている。排出路スイッチ340は、遊技球排出路160から排出される遊技球の検出に応じて、検出信号を主制御装置400に対して出力する。
【0030】
第一排出路133は、上段ステージ131から送り込まれた遊技球を、遊技球排出路160に誘導する。第一排出路133の入口は、連結路132の入口の左右方向の各側方に配設されている。第一排出路133の入口には、貯留部材135が配設されている。
貯留部材135は、一対の阻止片135aを有している。各阻止片135aは、阻止片ソレノイド370によって駆動される。各阻止片135aは、第一排出路133の各入口への遊技球の進入を不可能にする阻止状態と、第一排出路133の各入口への遊技球の進入を可能にする解除状態とに変位可能となっている。各阻止片135aは、阻止片ソレノイド370の非作動時(非通電時)には、解除状態を形成し、阻止片ソレノイド370の作動時(通電時)には、阻止状態を形成する。
【0031】
そして、上段転動部130では、各阻止片135aが阻止状態を形成することによって、第一排出路133への遊技球の進入が阻止され、上段ステージ131上において遊技球が貯留される。そして、上段ステージ131上において遊技球が貯留されると、貯留されている遊技球によって、後続の遊技球が回転部材134の開口134aに進入され易い状態、すなわち、連結路132に誘導され易い状態となる。
【0032】
図3から
図5に示すように、下段転動部140は、連結路132によって誘導された遊技球を受容する下段ステージ141と、下段ステージ141の下流側に配設された特定入賞口142及び第二排出路143と、を備えている。
下段ステージ141は、略平面に形成され、正面側に向かって傾斜している。下段ステージ141は、連結路132によって誘導された遊技球を受容して、受容した遊技球を正面側に向かって転動させて特定入賞口142又は第二排出路143に送り込む。
【0033】
特定入賞口142には、特定入賞口142に入球した遊技球を検出する特定入賞口スイッチ350が配設されている。特定入賞口スイッチ350は、特定入賞口142に入球した遊技球の検出に応じて、検出信号を主制御装置400に対して出力する。特定入賞口142に入球した遊技球は、特定入賞口スイッチ350により検出された後、遊技球排出路160に誘導される。
第二排出路143は、下段ステージ141から送り込まれた遊技球を、遊技球排出路160に誘導する。第二排出路143の入口は、特定入賞口142の左右方向の各側方に配設されている。
【0034】
次に、入賞装置100の動作について説明する。
入賞装置100では、後述する始動入賞遊技及びラウンド遊技のそれぞれが実行された場合に、各開閉部材111が閉止状態から開放状態に変位されて、各入球口110への遊技球の入球が可能な状態となる。
図4及び
図5に示すように、各入球口110から入球した遊技球Pは、入球口スイッチ330により検出された後、上段ステージ131上に落下する。そして、
図3に示すように、上段ステージ131上に落下した遊技球Pは、上段ステージ131によって背面側に向かって誘導され、連結路132又は第一排出路133に進入する。
この際、回転部材134の開口134aが正面側に配置されていると、上段ステージ131によって誘導された遊技球Pは、開口134aを介して、連結路132への進入が可能となる。一方、回転部材134の開口134aが正面側に配置されていないと、上段ステージ131によって誘導された遊技球Pは、連結路132への進入が不可能となる。
【0035】
また、貯留部材135の両阻止片135aが解除状態を形成していると、上段ステージ131によって誘導された遊技球Pは、第一排出路133への進入が可能となる。一方、貯留部材135の両阻止片135aが阻止状態を形成していると、上段ステージ131によって誘導された遊技球Pは、第一排出路133への進入が不可能となる。そして、両阻止片135aが阻止状態を形成している際には、上段ステージ131において遊技球Pが貯留されて、後続の遊技球Pが連結路132に誘導され易い状態となる。
図5に示すように、第一排出路133に進入した遊技球Pは、遊技球排出路160に誘導され、排出路スイッチ340により検出された後、入賞装置100から排出される。
【0036】
一方、
図4に示すように、連結路132に進入した遊技球Pは、下段ステージ141上に誘導される。そして、下段ステージ141上に誘導された遊技球Pは、下段ステージ141によって正面側に向かって誘導され、特定入賞口142又は第二排出路143に進入する。
第二排出路143に進入した遊技球Pは、遊技球排出路160に誘導され、排出路スイッチ340により検出された後、入賞装置100から排出される。
一方、特定入賞口142に進入した遊技球Pは、特定入賞口スイッチ350により検出された後、遊技球排出路160に誘導され、さらに、排出路スイッチ340により検出された後、入賞装置100から排出される。
【0037】
(制御系の構成)
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図6は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、パチンコ機1は、制御部として、主制御装置400と、副制御装置500と、を備えている。不正行為防止のため、主制御装置400及び副制御装置500は、それぞれ別々の基板に実装される。また、制御部では、主制御装置400から副制御装置500への一方向にのみデータの送信が可能となっている。
【0038】
主制御装置400は、各スイッチ310a,310b,320,330,340,350からの検出信号の入力に応じて、遊技全体の制御を行う。具体的には、主制御装置400は、副制御装置500及び賞球払出制御装置380のそれぞれに対して、制御コマンドの送信を行う。また、主制御装置400は、開閉部材ソレノイド360、回転部材モータ365及び阻止片ソレノイド370を直接制御する。さらに、主制御装置400は、振動センサ355からの検出信号の入力に応じて、後述するエラー検出処理及びエラー解除処理を実行する。
主制御装置400は、CPU410と、ROM420と、RAM430と、入力ポート440と、出力ポート450と、を備える。
【0039】
入力ポート440は、各スイッチ310a,310b,320,330,340,350及び振動センサ355のそれぞれからの検出信号を入力する。出力ポート450は、副制御装置500及び賞球払出制御装置380のそれぞれに対して制御コマンドを出力するとともに、開閉部材ソレノイド360、回転部材モータ365及び阻止片ソレノイド370のそれぞれに対して制御信号を出力する。また、出力ポート450は、パチンコ機1の出玉情報や異常信号等をホールコンピュータ800に対して出力する。
【0040】
ROM420には、主制御装置400で実行されるパチンコ機1を制御するためのプログラム、遊技制御用のデータ等が記憶されている。RAM430は、主制御装置400に入力されたデータ、主制御装置400から出力されるデータ、演算処理のためのデータ、遊技に関連する各種カウンタ、遊技状態を管理するフラグ等を一時的に記憶する。また、主制御装置400には、電源供給を行うための電源回路900が接続されている。
【0041】
副制御装置500は、主制御装置400と同様に、CPU、ROM、RAM、入力ポート及び出力ポートを備える。
副制御装置500のROMには、演出を制御するためのプログラム、各種データ等が記憶されている。副制御装置500のRAMには、主制御装置400から入力された制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。
副制御装置500のCPUは、主制御装置400から受信した制御コマンドに応じて、ROMに記憶されたプログラムにしたがった処理を実行する。これにより、副制御装置500のCPUは、ランプ610の点灯、点滅の制御、スピーカ620からの効果音の出力の制御等を行う。
【0042】
(遊技制御処理)
次に、主制御装置400で実行される遊技制御処理を説明する。
CPU410は、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な遊技制御プログラムに基づいて動作し、ROM420に格納されている遊技制御プログラムを起動させ、
図7のフローチャートに示す遊技制御処理を実行する。
図7は、遊技制御処理を示すフローチャートである。
遊技制御処理は、CPU410において実行されると、
図7に示すように、まず、ステップS100に移行する。
【0043】
ステップS100では、スイッチ入力処理を実行し、ステップS102に移行する。
スイッチ入力処理では、各スイッチ310a,310b,320,330,340,350からの検出信号の入力を検出する。そして、各スイッチ310a,310b,320,330,340,350からの検出信号の入力を検出した場合には、当該検出を示す情報をRAMの所定領域に記憶する。
【0044】
ステップS102では、始動入賞処理を実行し、ステップS104に移行する。始動入賞処理については、後述する。
ステップS104では、特定入賞処理を実行し、ステップS106に移行する。特定入賞処理については、後述する。
ステップS106では、特賞状態制御処理を実行し、ステップS108に移行する。特賞状態制御処理については、後述する。
ステップS108では、賞球払出処理を実行し、ステップS110に移行する。
【0045】
賞球払出処理では、ステップS100のスイッチ入力処理の結果に基づいて、第一始動入賞口スイッチ310a、第二始動入賞口スイッチ310b、一般入賞口スイッチ320、入球口スイッチ330から検出信号を入力したか否かを判定する。そして、いずれかのスイッチ310a,310b,320,330から検出信号を入力したと判定した場合には、賞球払出制御装置380に賞球の払い出し動作を行わせるための制御コマンドをRAM430の所定領域に格納する。これにより、ステップS110のポート出力処理では、出力ポート450を介して、賞球の払い出し動作を行わせるための制御コマンドが賞球払出制御装置380に対して出力される。
【0046】
ステップS110では、ポート出力処理を実行し、ステップS112に移行する。
ポート出力処理では、出力ポート450を介して、RAM430の所定領域に格納されている制御コマンドを、当該制御コマンドに対応する相手に出力する。具体的には、ポート出力処理では、副制御装置500及び賞球払出制御装置380のそれぞれに対して制御コマンドが出力される。また、ポート出力処理では、開閉部材ソレノイド360、回転部材モータ365及び阻止片ソレノイド370のそれぞれに対して制御信号が出力される。
ステップS112では、エラー検出処理を実行し、ステップS114に移行する。エラー検出処理については、後述する。
ステップS114では、エラー解除処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。エラー解除処理については、後述する。
【0047】
次に、ステップS102の始動入賞処理を説明する。
図8は、始動入賞処理を示すフローチャートである。
始動入賞処理では、ステップS102において実行されると、
図8に示すように、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、ステップS100のスイッチ入力処理の結果に基づいて、始動入賞口スイッチ310a,310bから検出信号を受信したか否かを判定し、始動入賞口スイッチ310a,310bから検出信号を受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS202に移行する。一方、始動入賞口スイッチ310a,310bから検出信号を受信していないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0048】
ステップS202では、RAM430の所定領域において特賞状態フラグが設定されているか否かを判定し、特賞状態フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、ステップS204に移行する。一方、特賞状態フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ステップS204では、RAM430の所定領域において始動入賞遊技フラグが設定されているか否かを判定し、始動入賞遊技フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、ステップS206に移行する。一方、始動入賞遊技フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0049】
ステップS206では、始動入賞遊技フラグ設定処理を実行し、ステップS208に移行する。
始動入賞遊技フラグ設定処理では、RAM430の所定領域において、始動入賞遊技フラグを設定(記憶)する。
ステップS208では、始動入賞遊技を行う始動入賞遊技処理を実行し、ステップS210に移行する。始動入賞遊技処理については、後述する。
【0050】
ステップS210では、遊技間動作処理を実行し、ステップS212に移行する。
遊技間動作処理では、入賞装置100に遊技間動作を実行させる。本実施形態では、遊技間動作として、回転部材134を一回転させる。これにより、回転部材134における球詰まりを防止している。
ステップS212では、RAM430の所定領域において特定入賞フラグが設定されているか否かを判定し、特定入賞フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS214に移行する。一方、特定入賞フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、ステップS218に移行する。
【0051】
ステップS214では、特賞状態フラグ設定処理を実行し、ステップS216に移行する。
特賞状態フラグ設定処理では、RAM430の所定領域において、特賞状態フラグを設定(記憶)する。
ステップS216では、特定入賞フラグ解除処理を実行し、ステップS218に移行する。
特定入賞フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されている特定入賞フラグを解除(消去)する。
ステップS218では、始動入賞遊技フラグ解除処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
始動入賞遊技フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されている始動入賞遊技フラグを解除(消去)する。
【0052】
次に、ステップS208の始動入賞遊技処理を説明する。
始動入賞遊技処理は、入賞装置100を作動させる始動入賞遊技を行う処理である。始動入賞遊技では、入賞装置100の開閉部材111が、所定パターンで閉止状態から開放状態に変位され、入球口110への遊技球の入球が可能となる。
図9は、始動入賞遊技処理を示すフローチャートである。
始動入賞遊技処理では、ステップS208において実行されると、
図9に示すように、まず、ステップS300に移行する。
ステップS300では、入賞装置動作開始処理を実行し、ステップS302に移行する。
入賞装置動作開始処理では、回転部材モータ365を制御することによって、回転部材134の回転を開始する。この際、回転部材134は、予め設定されている一定の周期で回転される。
【0053】
また、入賞装置動作開始処理では、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出を有効に設定する。ここで、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出が有効に設定されている場合には、主制御装置400は、特定入賞口スイッチ350から受信した検出信号を有効なものとして取り扱う。一方、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出が無効に設定されている場合には、主制御装置400は、特定入賞口スイッチ350から受信した検出信号を無効なものとして無視する。
【0054】
ここで、RAM430の所定領域には、入賞装置100に入球した遊技球の数をカウントする入球数カウンタ及び入賞装置100から排出された遊技球の数をカウントする排出球数カウンタが格納されている。入球数カウンタは、入球口スイッチ330から受信した検出信号に基づいて、入賞装置100に入球した遊技球の数をカウントする。排出球数カウンタは、排出路スイッチ340から受信した検出信号に基づいて、入賞装置100から排出された遊技球の数をカウントする。
【0055】
そして、入賞装置動作開始処理では、入球数カウンタ及び排出球数カウントのそれぞれによるカウントを開始する。
また、RAM430の所定領域には、入賞装置100の動作を開始してからの経過時間を計測する動作タイマが格納されている。
そして、入賞装置動作開始処理では、動作タイマをスタートして、入賞装置100の動作を開始してからの経過時間の計測を開始する。
ステップS302では、開閉部材開放処理を実行し、ステップS304に移行する。
【0056】
開閉部材開放処理では、開閉部材ソレノイド360を制御することによって、開閉部材111の開放制御を行う。この際、ステップS200の判定に係る検出信号が第一始動入賞口スイッチ310aから受信したものである場合には、開閉部材111を0.75[S]間だけ開放状態とする開放動作を2回行う。一方、ステップS200の判定に係る検出信号が第二始動入賞口スイッチ310bから受信したものである場合には、開閉部材111を0.45[S]間だけ開放状態とする開放動作を1回行う。
なお、本実施形態では、主制御装置400は、ステップS300において回転部材134の回転を開始してから所定時間が経過した後に、開閉部材111の開放制御を実行する。
【0057】
また、始動入賞遊技では、貯留部材135の両阻止片135aは、常時、解除状態を形成する。
ステップS304では、動作タイマの計測時間が所定時間に達したか否かを判定し、所定時間に達したと判定した場合(Yes)は、ステップS306に移行する。一方、所定時間に達していないと判定した場合(No)は、ステップS304を繰り返す。
【0058】
本実施形態では、所定時間として、30[s]が設定されている。
ステップS306では、入球数カウンタのカウント値Iと排出球数カウンタのカウント値Oとが一致しているか否かを判定し、カウント値Iとカウント値Oとが一致していると判定した場合(Yes)は、ステップS308に移行する。一方、カウント値Iとカウント値Oとが一致していないと判定した場合(No)は、ステップS306を繰り返す。
ステップS308では、入賞装置動作終了処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
入賞装置動作終了処理では、回転部材モータ365を制御することによって、回転部材134の回転を停止する。
【0059】
また、入賞装置動作終了処理では、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出を無効に設定する。
さらに、入賞装置動作終了処理では、入球数カウンタ及び排出球数カウンタのそれぞれによるカウントを終了して、入球数カウンタのカウント値I及び排出球数カウンタのカウント値Oのそれぞれをリセットする。
また、入賞装置動作終了処理では、動作タイマによる計数を終了して、動作タイマの計測時間をリセットする。
【0060】
次に、ステップS104の特定入賞処理を説明する。
図10は、特定入賞処理を示すフローチャートである。
特定入賞処理では、ステップS104において実行されると、
図10に示すように、まず、ステップS400に移行する。
ステップS400では、ステップS100のスイッチ入力処理の結果に基づいて、特定入賞口スイッチ350から検出信号を受信したか否かを判定し、特定入賞口スイッチ350から検出信号を受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS402に移行する。一方、特定入賞口スイッチ350から検出信号を受信していないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0061】
ステップS402では、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出が有効に設定されているか否かを判定し、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出が有効に設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS404に移行する。一方、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出が有効に設定されていない(無効に設定されている)と判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ステップS404では、特定入賞フラグ設定処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
特定入賞フラグ設定処理では、RAM430の所定領域において、特定入賞フラグを設定(記憶)する。
【0062】
次に、ステップS106の特賞状態制御処理を説明する。
図11は、特賞状態制御処理を示すフローチャートである。
特賞状態制御処理では、ステップS106において実行されると、
図11に示すように、まず、ステップS500に移行する。
ステップS500では、RAM430の所定領域において特賞状態フラグが設定されているか否かを判定し、特賞状態フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS502に移行する。一方、特賞状態フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0063】
ステップS502では、RAM430の所定領域において始動入賞遊技フラグが設定されているか否かを判定し、始動入賞遊技フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、ステップS504に移行する。一方、始動入賞遊技フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ステップS504では、RAM430の所定領域においてラウンド遊技フラグが設定されているか否かを判定し、ラウンド遊技フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、ステップS506に移行する。一方、ラウンド遊技フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0064】
ステップS506では、ラウンド遊技フラグ設定処理を実行し、ステップS508に移行する。
ラウンド遊技フラグ設定処理では、RAM430の所定領域において、ラウンド遊技フラグを設定(記憶)する。
ステップS508では、ラウンド遊技処理を実行し、ステップS510に移行する。ラウンド遊技処理については、後述する。
【0065】
ステップS510では、遊技間動作処理を実行し、ステップS512に移行する。
ステップS510の遊技間動作処理は、ステップS210の遊技間動作処理と同様である。
ステップS512では、ラウンド遊技回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS514に移行する。
ここで、RAM430の所定領域には、実行されたラウンド遊技の回数をカウントするラウンド遊技回数カウンタが格納されている。
【0066】
そして、ラウンド遊技回数カウンタ更新処理では、ラウンド遊技回数カウンタのカウント値Rを更新する。具体的には、現在のカウント値Rに「1」を加算した値を、新たに、カウント値Rとして設定する。
ステップS514では、RAM430の所定領域において特定入賞フラグが設定されているか否かを判定し、特定入賞フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS516に移行する。一方、特定入賞フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、ステップS522に移行する。
【0067】
ステップS516では、特定入賞フラグ解除処理を実行し、ステップS518に移行する。
特定入賞フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されている特定入賞フラグを解除(消去)する。
ステップS518では、ラウンド遊技回数カウンタのカウント値Rが最大ラウンド遊技回数に達しているか否かを判定し、最大ラウンド遊技回数に達していないと判定した場合(No)は、ステップS520に移行する。一方、最大ラウンド遊技回数に達していると判定した場合(Yes)は、ステップS522に移行する。
【0068】
本実施形態では、最大ラウンド遊技回数は、「11」に設定されている。
ステップS520では、ラウンド遊技フラグ解除処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
ラウンド遊技フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されているラウンド遊技フラグを解除(消去)する。
一方、ステップS522では、特賞状態フラグ解除処理を実行し、ステップS520に移行する。
特賞状態フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されている特賞状態フラグを解除(消去)する。
【0069】
次に、ステップS508のラウンド遊技処理を説明する。
図12は、ラウンド遊技処理を示すフローチャートである。
ラウンド遊技処理では、ステップS508において実行されると、
図12に示すように、まず、ステップS600に移行する。
ステップS600では、入賞装置動作開始処理を実行し、ステップS602に移行する。
入賞装置動作開始処理では、回転部材モータ365を制御することによって、回転部材134を、開口134aが正面側に配置された状態で停止させる。
【0070】
また、入賞装置動作開始処理では、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出を有効に設定する。
さらに、入賞装置動作開始処理では、入球数カウンタ及び排出球数カウントのそれぞれによるカウントを開始する。
また、入賞装置動作開始処理では、動作タイマをスタートして、入賞装置100の動作を開始してからの経過時間の計測を開始する。
【0071】
ステップS602では、開閉部材開放処理を実行し、ステップS604に移行する。
開閉部材開放処理では、開閉部材ソレノイド360を制御することによって、開閉部材111の開放制御を行う。
各回のラウンド遊技における開閉部材111の開放制御は、開閉部材111を0.75[S]間だけ開放状態とする開放動作が18回行われるか、入賞装置100に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するまで継続される。
【0072】
また、開閉部材開放処理では、開閉部材111の開放制御に合わせて、阻止片ソレノイド370を制御することによって、貯留部材135の動作制御を実行する。
具体的には、開閉部材111の開放制御を開始してから10回目の開放動作が完了するまでの間は、貯留部材135の両阻止片135aを阻止状態とする。一方、10回目の開放動作が完了してから開閉部材111の開放制御が終了するまでの間は、貯留部材135の両阻止片135aを解除状態とする。
ステップS604では、動作タイマの計測時間が所定時間に達したか否かを判定し、所定時間に達したと判定した場合(Yes)は、ステップS606に移行する。一方、所定時間に達していないと判定した場合(No)は、ステップS604を繰り返す。
【0073】
本実施形態では、所定時間として、30[s]が設定されている。
ステップS606では、入球数カウンタのカウント値Iと排出球数カウンタのカウント値Oとが一致しているか否かを判定し、カウント値Iとカウント値Oとが一致していると判定した場合(Yes)は、ステップS608に移行する。一方、カウント値Iとカウント値Oとが一致していないと判定した場合(No)は、ステップS606を繰り返す。
ステップS608では、入賞装置動作終了処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
入賞装置動作終了処理では、特定入賞口スイッチ350による遊技球の検出を無効に設定する。
【0074】
また、入賞装置動作終了処理では、入球数カウンタ及び排出球数カウンタのそれぞれによるカウントを終了して、入球数カウンタのカウント値I及び排出球数カウンタのカウント値Oのそれぞれをリセットする。
さらに、入賞装置動作終了処理では、動作タイマによる計数を終了して、動作タイマの計測時間をリセットする。
【0075】
次に、ステップS112のエラー検出処理を説明する。
図13は、エラー検出処理を示すフローチャートである。
エラー検出処理では、ステップS112において実行されると、
図13に示すように、まず、ステップS700に移行する。
ステップS700では、遊技盤10の振動状態が所定状態となったか否かを判定し、所定状態となったと判定した場合(Yes)は、ステップS702に移行する。一方、所定状態となっていないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0076】
主制御装置400は、振動センサ355から受信した検出信号に基づいて、遊技盤10の振動状態が所定状態となったか否かを判定する。この際、主制御装置400は、振動センサ355からの検出信号が所定時間(例えば、0.008[S])継続して入力された場合に、遊技盤10の振動状態が所定状態となったものと判定する。なお、主制御装置400は、所定時間内における振動センサ355からの検出信号の入力回数が所定回数に達した場合に、遊技盤10の振動状態が所定状態となったものと判定しても構わない。
【0077】
ステップS702では、RAM430の所定領域において始動入賞遊技フラグが設定されているか否かを判定し、始動入賞遊技フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、ステップS704に移行する。一方、始動入賞遊技フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS706に移行する。
ステップS704では、RAM430の所定領域においてラウンド遊技フラグが設定されているか否かを判定し、ラウンド遊技フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS706に移行する。一方、ラウンド遊技フラグが設定されていないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0078】
ステップS706では、エラーフラグ設定処理を実行し、ステップS708に移行する。
エラーフラグ設定処理では、RAM430の所定領域において、エラーフラグを設定(記憶)する。
ステップS708では、エラー制御処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
エラー制御処理では、主制御装置400は、以下に示すエラー制御を開始する。
すなわち、主制御装置400は、賞球払出制御装置380による賞球の払い出し動作を停止させる。
【0079】
また、主制御装置400は、所定のエラー信号をホールコンピュータ800に対して出力する。
また、主制御装置400は、エラー報知演出の実行を指示する制御コマンドを副制御装置500に対して出力する。そして、副制御装置500は、エラー報知演出の実行を指示する制御コマンドの受信に応じて、エラー報知演出を実行する。本実施形態では、エラー報知演出として、ランプ610を点滅させるとともに、スピーカ620から警告音を出力させる。
【0080】
さらに、主制御装置400は、回転部材モータ365への通電を停止することによって、回転部材134の回転を停止させる。また、開閉部材ソレノイド360及び阻止片ソレノイド370への通電を停止することによって、開閉部材111を閉止状態とするとともに、貯留部材135の両阻止片135aを解除状態とする。
【0081】
また、主制御装置400は、各スイッチ310a,310b,320,330,350による遊技球の検出を無効に設定して、各スイッチ310a,310b,320,330,350から受信した検出信号を無効なものとして無視する。一方、主制御装置400は、排出路スイッチ340による遊技球の検出については有効に設定した状態を継続して、排出球数カウンタによるカウントを継続する。
ここで、RAM430の所定領域には、エラー制御を開始してからの経過時間を計測するエラー時間タイマが格納されている。
そして、エラー制御処理では、エラー時間タイマをスタートして、エラー制御を開始してからの経過時間の計測を開始する。
【0082】
次に、ステップS114のエラー解除処理を説明する。
図14は、エラー解除処理を示すフローチャートである。
エラー解除処理では、ステップS114において実行されると、
図14に示すように、まず、ステップS800に移行する。
ステップS800では、RAM430の所定領域においてエラーフラグが設定されているか否かを判定し、エラーフラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS802に移行する。一方、エラーフラグが設定されていないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0083】
ステップS802では、エラー時間タイマの計測時間が所定時間に達したか否かを判定し、所定時間に達したと判定した場合(Yes)は、ステップS804に移行する。一方、所定時間に達していないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
本実施形態では、所定時間として、30[s]が設定されている。
【0084】
ステップS804では、入球数カウンタのカウント値Iと排出球数カウンタのカウント値Oとが一致しているか否かを判定し、カウント値Iとカウント値Oとが一致していると判定した場合(Yes)は、ステップS806に移行する。一方、カウント値Iとカウント値Oとが一致していないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
【0085】
ステップS806では、RAM430の所定領域においてラウンド遊技フラグが設定されているか否かを判定し、ラウンド遊技フラグが設定されていると判定した場合(Yes)は、ステップS808に移行する。一方、ラウンド遊技フラグが設定されていない(始動入賞遊技フラグが設定されている)と判定した場合(No)は、ステップS820に移行する。
【0086】
ステップS808では、ラウンド遊技フラグ解除処理を実行し、ステップS810に移行する。
ラウンド遊技フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されているラウンド遊技フラグを解除(消去)する。
ステップS810では、ラウンド遊技回数カウンタ更新処理を実行し、ステップS812に移行する。
ラウンド遊技回数カウンタ更新処理では、ラウンド遊技回数カウンタのカウント値Rを更新する。具体的には、現在のカウント値Rに「1」を加算した値を、新たに、カウント値Rとして設定する。
【0087】
ステップS812では、ラウンド遊技回数カウンタのカウント値Rが最大ラウンド遊技回数(「11」)に達しているか否かを判定し、最大ラウンド遊技回数に達していると判定した場合(Yes)は、ステップS814に移行する。一方、最大ラウンド遊技回数に達していないと判定した場合(No)は、ステップS816に移行する。
ステップS814では、特賞状態フラグ解除処理を実行し、ステップS816に移行する。
【0088】
特賞状態フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されている特賞状態フラグを解除(消去)する。
ステップS816では、エラー制御解除処理を実行し、ステップS818に移行する。
エラー制御解除処理では、主制御装置400は、エラー制御を解除する。
すなわち、主制御装置400は、賞球払出制御装置380による賞球の払い出し動作を開始させる。
【0089】
また、主制御装置400は、ホールコンピュータ800に対する所定のエラー信号の出力を停止する。
また、主制御装置400は、エラー報知演出の停止を指示する制御コマンドを副制御装置500に対して出力する。そして、副制御装置500は、エラー報知演出の停止を指示する制御コマンドの受信に応じて、エラー報知演出を停止する。
また、主制御装置400は、各スイッチ310a,310b,320,330,350による遊技球の検出を有効に設定して、各スイッチ310a,310b,320,330,350から受信した検出信号を有効なものとして取り扱う。
【0090】
また、主制御装置400は、入球数カウンタ及び排出球数カウンタのそれぞれによるカウントを終了して、入球数カウンタのカウント値I及び排出球数カウンタのカウント値Oのそれぞれをリセットする。
さらに、主制御装置400は、エラー時間タイマによる計数を終了して、エラー時間タイマの計測時間をリセットする。
ステップS818では、エラーフラグ解除処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
エラーフラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されているエラーフラグを解除(消去)する。
【0091】
一方、ステップS820では、始動入賞遊技フラグ解除処理を実行し、ステップS816に移行する。
始動入賞遊技フラグ解除処理では、RAM430の所定領域に設定されている始動入賞遊技フラグを解除(消去)する。
【0092】
(パチンコ機1の動作)
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
パチンコ機1では、発射装置4によって発射された遊技球は、発射路20を介して、遊技領域30に打ち出され、遊技領域30を下方に向かって流下する。
遊技領域30を流下する遊技球が各始動入賞口210a,210b,210cに入球すると、開閉部材111を閉止状態から開放状態に変位させる始動入賞遊技が実行される。
【0093】
この際、遊技球が始動入賞口210aに入球した場合には、始動入賞遊技において、開閉部材111を0.75[S]間だけ開放状態とする開放動作が2回行われる。一方、遊技球が始動入賞口210b,210cに入球した場合には、始動入賞遊技において、開閉部材111を0.45[S]間だけ開放状態とする開放動作が1回行われる。
また、始動入賞遊技においては、回転部材134が、一定の周期で回転されるとともに、貯留部材135の両阻止片135aが、常時、解除状態とされる。
【0094】
そして、始動入賞遊技中に入賞装置100へ入球した遊技球が特定入賞口142に入球すると、特賞状態が生起される。特賞状態では、開閉部材111を閉止状態から開放状態に変位させるラウンド遊技が最大ラウンド遊技回数を限度として実行される。
各回のラウンド遊技では、開閉部材111の開放制御として、開閉部材111を0.75[S]間だけ開放状態とする開放動作が18回を限度として行われる。各回のラウンド遊技では、入賞装置100に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球した場合には、その時点で、開閉部材111の開放制御が終了される。
【0095】
また、各回のラウンド遊技では、開閉部材111の開放制御が開始してから10回目の開放動作が終了するまでの間においては、貯留部材135の両阻止片135aが阻止状態を形成する。これにより、入賞装置100へ入球した遊技球が特定入賞口142に入球する可能性が高くなる。一方、10回目の開放動作が終了してから開閉部材111の開放制御が終了するまでの間においては、貯留部材135の両阻止片135aが解除状態を形成する。
また、各回のラウンド遊技では、回転部材134が、開口134aを正面側に配置した状態で停止される。これにより、入賞装置100へ入球した遊技球が特定入賞口142に入球する可能性が高くなる。
【0096】
そして、各回のラウンド遊技中に入賞装置100へ入球した遊技球が特定入賞口142に入球した場合には、最大ラウンド遊技回数を限度として、次の回のラウンド遊技が継続される。一方、各回のラウンド遊技中に入賞装置100へ入球した遊技球が特定入賞口142に入球しなかった場合には、当該ラウンド遊技の終了によって、特賞状態が終了する。
ここで、パチンコ機1では、始動入賞遊技中に遊技盤10の振動状態が所定状態となったことを検出した場合には、エラー制御が開始される。
具体的には、賞球払出制御装置380による賞球の払い出し動作が停止されるとともに、所定のエラー信号がホールコンピュータ800に対して出力される。
【0097】
また、入賞装置100において、回転部材134の回転が停止されるとともに、開閉部材111が閉止状態とされる。
また、ランプ610の点滅及びスピーカ620からの警告音の出力によるエラー報知演出が実行される。
さらに、各スイッチ310a,310b,320,330,350による遊技球の検出が無効に設定される。
これにより、始動入賞遊技中において、遊技者の遊技盤に衝撃を加える不正行為によって遊技球が特定入賞口142に入球した場合には、この入球に応じて特賞状態が生起されることはない。
【0098】
また、始動入賞遊技中において、遊技者の遊技盤に衝撃を加える不正行為によって遊技球が入賞装置100に入球した場合には、この入球に応じて賞球が払い出されることはない。
また、始動入賞遊技中にエラー制御が開始された場合には、エラー制御を開始してから所定時間(30[S])が経過した後において、入賞装置100への遊技球の入球数と入賞装置100から排出された遊技球の排出数とが一致した場合に、当該エラー制御が解除される。
【0099】
これにより、入賞装置100内に遊技球が残留している状態でエラー制御が解除されることがないため、エラー制御が解除された際に、入賞装置100内に残留している遊技球が特定入賞口142に入球することによって、特賞状態が生起されることが防止される。
なお、始動入賞遊技中に開始されたエラー制御が解除される際には、当該エラー制御の開始に係る始動入賞遊技が終了した状態となる。
【0100】
一方、パチンコ機1では、ラウンド遊技中に遊技盤10の振動状態が所定状態となったことを検出した場合には、上述したエラー制御が開始される。
すなわち、パチンコ機1では、ラウンド遊技中において、遊技盤10の振動状態が所定状態となったことを検出した場合には、開閉部材111が閉止状態とされ、特定入賞口への遊技球の入球の検出が無効とされ、賞球の払い出し動作が停止される。
これにより、パチンコ機1では、ラウンド遊技中において、遊技者の遊技盤10に衝撃を加える不正行為によって遊技球が特定入賞口142に入球した場合には、この入球に応じて次の回のラウンド遊技の実行が決定されることはない。
【0101】
また、パチンコ機1では、ラウンド遊技中において、遊技者の遊技盤に衝撃を加える不正行為によって遊技球が入賞装置100に入球した場合には、この入球に応じて賞球が払い出されることはない。
したがって、パチンコ機1によれば、特賞状態の生起中において、遊技者の遊技盤10に衝撃を加える不正行為によって遊技者に利益が与えられることを防止可能となる。
また、ラウンド遊技中にエラー制御が開始された場合には、エラー制御を開始してから所定時間(30[S])が経過した後において、入賞装置100への遊技球の入球数と入賞装置100から排出された遊技球の排出数とが一致した場合には、当該エラー制御が解除される。
【0102】
これにより、パチンコ機1では、所定時間の経過に基づいてエラー制御が解除されるため、遊技者の不正行為によらずにエラー制御が開始された場合に、遊技者の不利益を最小限に抑制することが可能となる。ここで、遊技者の不正行為によらずにエラー制御が開始された場合としては、例えば、前扉5の開閉時の衝撃に基づいてエラー制御が開始された場合が該当する。
【0103】
一方、ラウンド遊技中にエラー制御が開始された場合には、エラー制御を開始してから所定時間(30[S])が経過した後において、入賞装置100への遊技球の入球数と入賞装置100から排出された遊技球の排出数とが一致していない場合には、当該エラー制御が解除されずに、当該エラー制御が継続される。
これにより、パチンコ機1では、入賞装置100内に遊技球が残留している状態でエラー制御が解除されることが防止され、エラー制御が解除された際に、入賞装置100内に残留している遊技球が特定入賞口142に入球することによって、次の回のラウンド遊技の実行が決定されることが防止される。
【0104】
なお、ラウンド遊技中に開始されたエラー制御が解除される際には、当該エラー制御の開始に係るラウンド遊技が終了される。そして、当該エラー制御の開始に係るラウンド遊技が最大ラウンド遊技回数目のラウンド遊技でない場合には、エラー制御が解除された後に、次の回のラウンド遊技が開始される。
【0105】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態では、種々の変更を行うことが可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明をパチンコ機1に適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他のアミューズメントゲーム機等の遊技機にも適用可能である。