(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の太陽光発電パネルの設置方法を各々の建物に対して行うと、各々の建物において、陸屋根本体の周縁部に設けられたパラペットと前記太陽光発電パネルとの間に作業用スペースを設ける必要があるため、太陽光発電パネルの設置面積が限られ、前記別棟建ての長屋において太陽光発電パネルの搭載効率が低くなるという課題があった。
【0005】
本発明は、複数の建物が所定の隙間を有し離間して配置された別棟建ての長屋における太陽光発電パネルの搭載効率を向上する太陽光発電パネルの設置構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば、
図1〜図6に示すように、
陸屋根を備えた複数の建物100A〜100Cが所定の隙間を有し離間して配置された別棟建ての長屋100における前記建物100A〜100Cの屋根に設置されている太陽光発電パネル40の設置構造において、
前記建物100A〜100Cの屋根に太陽光発電パネル用設置架台10が設置され、この太陽光発電パネル用設置架台10の上に、隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで太陽光発電パネル40が設置されている
太陽光発電パネルの設置構造であって、
前記太陽光発電パネル用設置架台10は、
前記建物100A〜100Cの屋根に設置されている複数の架台柱10A,10Bと、
前記複数の架台柱10A,10B上に配置され、前記隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで設置され、前記太陽光発電パネル40を支持しているフレーム20,30と、
を有し、
前記隣り合う建物100A〜100Cの各々は、隣接する複数の建物ユニット101A〜101Cを有し、
前記複数の架台柱10A,10Bは、前記建物100A〜100Cの上梁または中間梁上に設置され、
前記フレーム20,30は、
各々の建物100A〜100Cの屋根において、前記建物ユニット101A〜101Cの長手方向または短手方向に前記複数の架台柱10A,10Bを繋ぐように配置されている複数の第1受けフレーム20と、
前記複数の第1受けフレーム20上に複数の第1受けフレーム20と交差する方向に配置され、かつ前記隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで配置され、前記太陽光発電パネル40を支持する複数の第2受けフレーム30と、
を有しており、
前記第1受けフレーム20および前記第2受けフレーム30の各々は孔を有し、これらの孔にボルトが挿通されて前記第1受けフレーム20および前記第2受けフレーム30がボルト結合され、前記第2受けフレーム30の孔が前記第1受けフレーム20と交差する方向に長い長孔30cであり、前記太陽光発電パネル40は前記第2受けフレーム30が延びる方向に沿って複数配置されていることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、複数の建物100A〜100Cが所定の隙間を有し離間して配置された別棟建ての長屋100における前記建物100A〜100Cの屋根に太陽光発電パネル用設置架台10が設置され、この太陽光発電パネル用設置架台10の上に、隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで太陽光発電パネル40が設置されているので、太陽光発電パネル40の設置面積が広がり、別棟建ての長屋における太陽光発電パネルの搭載効率を向上する太陽光発電パネルの設置構造を提供できる。
【0009】
また、前記複数の架台柱10A,10B上に配置され、前記隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで設置され、前記太陽光発電パネル40を支持しているフレーム20,30を有するので、前記隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで設置されても前記太陽光発電パネル40をしっかりと支持できる。
【0013】
さらに、隣接する前記複数の建物100A〜100Cの上梁または中間梁上に複数の架台柱10A,10Bが設置されているので、架台柱10A,10Bを建物の躯体にしっかりと固定でき、前記建物ユニットの長手方向または短手方向に前記複数の架台柱10A,10Bを繋ぐように複数の第1受けフレームが配置されていることにより、前記複数の第1受けフレーム20と交差する方向において前記太陽光発電パネル40を支持する複数の第2受けフレーム30を第1受けフレーム20上の任意の位置に配置でき、屋根上の任意の位置に太陽光発電パネルを配置することができる。
【0015】
加えて、建物100A〜100Cが揺れた場合、前記第2受けフレーム30の孔が前記第1受けフレーム20と交差する方向に長い長孔30cであるので、前記第2受けフレーム30の長孔30c内をボルトが移動することにより、前記第2受けフレームの長手方向への前記隣り合う建物100A〜100Cの異なる揺れ具合による衝撃を吸収して太陽光発電パネルへの衝撃を緩和できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数の建物が所定の隙間を有し離間して配置された別棟建ての長屋における太陽光発電パネルの搭載効率を向上する太陽光発電パネルの設置構造を提供することができる。
加えて、建物が揺れた場合、第2受けフレームの長孔内をボルトが移動することにより、第2受けフレームの長手方向への前記隣り合う建物の異なる揺れ具合による衝撃を吸収して太陽光発電パネルへの衝撃を緩和できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係る太陽光発電パネルの設置構造の一例を示す図であり、(a)は別棟建ての長屋100の平面図を示し、(b)は太陽光発電パネルの入出力端子と接続されるターミナルボックスとパワーコンディショナーを示す図である。
【
図2】同、(a)は
図1のユニット建物の建物ユニットの平面図を示し、(b)は建物ユニット上に設置される屋根ユニットの平面図を示す。
【
図3】同、太陽光発電パネル用設置架台の一例を示し、建物の上梁および中間梁上に複数の架台柱を設置した例を示す平面図である。
【
図4】同、前記複数の架台柱上に複数の架台フレームを設置した例を示す平面図である。
【
図5】同、前記架台フレーム上に複数の受けフレームを設置した例を示す平面図である。
【
図6】同、(a)は前記複数の受けフレーム上に太陽光発電パネルを設置した例を示す平面図であり、(b)は
図6(a)のI−I断面図であり、(c)は
図6(b)のA部拡大図であり、(d)は
図6(c)のII−II断面図である。
【
図7】同、(a)は屋根フレームの長手の梁における架台柱10Aの設置例を示し、(b)は
図7(a)のI-I断面図、(c)は
図7(a)のII-II断面図、(d)はセメント板の平面図である。
【
図8】同、(a)は屋根フレームの中間梁における架台柱10Bの設置例を示し、(b)は
図8(a)のI-I断面図、(c)は
図8(a)のII-II断面図、(d)は架台柱10Bの脚部の平面図である。
【
図10】同、(a)は本実施の形態の太陽光発電パネルの配置例の模式図を示し、(b)は変形例の太陽光発電パネルの配置例の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0019】
<実施の形態>
図1〜10を参照して、本実施の形態における太陽光発電パネルの設置構造について、説明する。
始めに、
図1に示す建物は、2階建ての陸屋根式の複数の建物100A〜100Cが所定の隙間を有し離間して並列に配置された別棟建ての長屋100の平面図である。
図1では、この別棟建ての長屋100における前記建物100A〜100Cの屋根に隣接する複数の太陽光発電パネル40が設置されている状態が示されている。複数の太陽光発電パネル40の設置範囲は、
図10(a)に示すように、作業スペースを確保するために、建物100A〜100Cの外周に沿って、パラペット50から一定の離間距離をとっている。複数の建物100A〜100Cは、複数の建物100A〜100C用に施工された1つの基礎上に所定の隙間を有し離間して配置されている。複数の建物100A〜100C間の前記所定の隙間は、目安として、30cmから40cm程である。
図5に示すように、前記建物100A〜100Cの屋根に太陽光発電パネル用設置架台10が設置され、
図1、
図6に示すように、この太陽光発電パネル用設置架台10の上に、隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで太陽光発電パネル40が設置されている。具体的には、
図6(c)に示すように、隣り合う建物100A〜100Cの各パラペット50上方に、太陽光発電パネル40が各パラペット50を跨いで設置されている。
【0020】
周知のように、ユニット建物は、箱状に形成された建物ユニットを複数並べて組み合せることで施工される。建物ユニットは、複数本の柱と、これらの柱の上端間どうしを接合する複数本の上梁と、前記柱の下端間どうしを接合する複数本の下梁とから略直方体状の骨組みが形成されるとともに骨組みに外壁材が必要に応じて取り付けられているものである(例えば、特開2009−35991号公報参照)。
【0021】
そして、工場で製造された建物ユニット等はトラック等で建築現場まで輸送され、建築現場では、クレーン等を用いてこれら建物ユニットが隣接して並べて組み合わされることでユニット建物が施工される。
【0022】
ここで、陸屋根は、
図2に示すように、最上階の各建物ユニット101A〜101Cの上に各建物ユニット101A〜101Cと平面視において同じ大きさの各屋根ユニット102A〜102Cがそれぞれ載せられている、屋根ユニット102A〜102Cは、建物ユニット101A〜101Cのそれぞれの柱と上梁と接合され、固定されている。
図2、
図9に示すように、屋根ユニット102A〜102Cは、矩形状の屋根フレーム102a上にスラブ(軽量コンクリートパネル)102bを載せ、前記スラブ102b上に防水シート102cを張って構成されている。なお、屋根ユニット102A〜102Cも工場でされている。
【0023】
本実施の形態では、
図2(a)および
図2(b)に示すように、前記隣り合う建物100A〜100Cの各々は、隣接する複数の建物ユニット101A〜101Cを有している。各建物100A〜100Cは、4つの建物ユニット101A〜101Cを用いて2階部分が施工され、その上に、平面視において同じ大きさの各屋根ユニット102A〜102Cが載せられ、各建物ユニット101A〜101Cと各屋根ユニット102A〜102Cがボルト結合され、その上に太陽光発電パネル用設置架台10と複数の太陽光発電パネル40が設けられている。
【0024】
図5に示すように、前記太陽光発電パネル用設置架台10は、前記建物100A〜100Cの屋根に設置されている複数の架台柱10A,10Bと、前記複数の架台柱10A,10B上に配置され、前記太陽光発電パネル40を支持している架台フレーム20および受けフレーム30と、を有する。受けフレーム30は、受けフレーム30aと受けフレーム30bを有し、前記隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで設置されている。具体的には、
図6に示すように、隣り合う建物100A〜100Cの各パラペット50上に受けフレーム30a(30b)が各パラペット50を跨いで設置されている。
【0025】
次に、前記太陽光発電パネル用設置架台10の構造について説明する。
前記太陽光発電パネル用設置架台10は,架台柱10A,10Bと、架台フレーム20と、受けフレーム30を備えている。前記架台フレーム20は、前記建物ユニット101A〜101Cの短手方向に前記複数の架台柱10A,10Bを繋ぐように配置されている複数の断面コ字型のフレームであり、本発明の第1受けフレームに相当する。前記受けフレーム30は、前記複数の第1受けフレーム20と交差する方向に配置され、前記太陽光発電パネル40を支持する複数の断面コ字型のフレームであり、本発明の第2受けフレームに相当する。
【0026】
(架台柱)
図3および
図9に示すように、前記複数の架台柱10A,10Bは、前記建物100A〜100Cの上梁および中間梁上に設置されている。
具体的には、各建物ユニット101A〜101Cに接合された屋根ユニット102A〜102Cの屋根フレーム102aおよび中間梁102d上に架台柱10A,10Bが設置されている。屋根フレーム102aは前記建物100A〜100Cの上梁に相当し、中間梁102dは前記建物100A〜100Cの中間梁に相当する。架台柱10A,10Bの上部及び下部にはそれぞれエンドプレート10a,10bが設けられている。そして、架台柱10Aの下部のエンドプレート10bには4箇所に孔が設けられ、ボルト12aとナット12bにより屋根フレーム102aとボルト結合されている。セメント板11Aは、スラブ102bに取り付けられた鋼板12cにビス12dで固定される。屋根フレーム102aの短手方向に設けられた中間梁102d上に配置された架台柱10Bは、下部が中間梁102d上に溶接接合され、
図9に示すように防水処理まで工場で施工されている。そのため、架台柱10Bについては、
図7(d)に示すように、架台柱10Aの周囲に配置され、ビス12dで固定されるセメント板11Aを用いる必要がない。なお、架台柱10Aは、屋根ユニットの長手方向において、2つの屋根ユニット102Aが隣り合う部分、2つの屋根ユニット102Bが隣り合う部分及び2つの屋根ユニット102Cが隣り合う部分のそれぞれに設置される。
【0027】
(架台フレーム)
次に、
図4に示すように、前記建物ユニット101A〜101Cの短手方向に前記複数の架台柱10A,10Bを繋ぐように複数の架台フレーム20が架台柱10B(10A)の上部でボルト結合されている。具体的には、
図6(c)に示すように、架台柱10B(10A)の上部に設けられたエンドプレート10aの中央部にはボルト12aが上に向けて突出して固定されていて、断面コ字型の架台フレーム20に設けられた孔12にボルト12aが挿入され、ナット12bでボルト結合されている。ここで、
図4において、架台フレーム20の長手方向の下端は南側であることを想定している。
【0028】
(受けフレーム)
次に、
図5に示すように、複数の受けフレーム30は、前記複数の架台フレーム20と交差する方向に配置及び結合され、前記太陽光発電パネル40を支持している。複数の受けフレーム30は、受けフレーム30aと受けフレーム30aより高い受けフレーム30bとで太陽光発電パネル40を支持している。
図9に示すように、受けフレーム30aと受けフレーム30aより高い受けフレーム30bとで、太陽光発電パネル40を傾斜させ、太陽光発電パネル40が太陽光を効率的に受光できるように設置されている。なお、受けフレーム30は、受けフレーム30aと受けフレーム30bの上部および下部がそれぞれフレーム材により接合され、台形状に形成されていてもよい。
【0029】
ここで、
図5、
図9に示すように、前記複数の受けフレーム30a,30bは太陽光発電パネル40の大きさに合わせた間隔で配置される。例えば、一つの太陽光発電パネル40の大きさが、縦800mm、横1600mmである場合、受けフレーム30a,30bの間隔を745mmに設定し、受けフレーム30bの高さを受けフレーム30aより高くして太陽光発電パネル40を南側に傾斜させ、太陽光を効率的に受光できるように設置する。
また、太陽光発電パネル40の傾斜は、受けフレーム30aと受けフレーム30aより高い受けフレーム30bのそれぞれ高さが一定の場合でも、受けフレーム30a,30bの間隔を狭くすると大きくなり、受けフレーム30a,30bの間隔を広くすると緩やかになる。太陽光発電パネル40の大きさに加えて、太陽光を効率的に受光するための設置条件によって、受けフレーム30a,30bの間隔を決定するようにしてもよい。更に、太陽光発電パネル40の大きさに合わせた間隔とは、太陽光発電パネル40同士の間隔(例えば、
図6に示す縦方向の太陽光発電パネル40の間隔)をも意味する。
【0030】
(架台フレームと受けフレーム等との関係)
前記架台フレーム20および受けフレーム30は、前記架台柱10A,10Bに、相対的に水平方向に移動可能に設けられている。例えば、
図6に示すように、前記第1受けフレーム20および前記第2受けフレーム30の各々は孔12,30cを有し、これらの孔12,30cにボルト12aが挿通されて前記第1受けフレーム20および前記第2受けフレーム30がボルト結合されている。ここで、前記第2受けフレーム30の孔は前記第1受けフレーム20と交差する方向に長い長孔30cである。前記第2受けフレーム30の長孔30cとナットとの間には、座金30dが入っている。なお、図示しないが、架台柱10A,10Bのエンドプレート10a側に設けられている前記第1受けフレーム20の孔12は、前記第2受けフレーム
30の長さ方向に長い長孔である。
【0031】
(各建物への配電)
図1に示すように、x方向に10枚の太陽光発電パネルが配置され、y方向に7枚の太陽光発電パネルが配置されている。建物100A〜100Cの屋根に計70枚の太陽光発電パネルが設置されている。70枚の太陽光発電パネルからの出力について、建物100AにはA1からA23までの23枚の太陽光発電パネル40が割り当てられ、建物100BにはB1からB24までの24枚の太陽光発電パネル40が割り当てられ、建物100CにはC1からC23までの23枚の太陽光発電パネル40が割り当てられている。
なお、A10とA11の太陽光発電パネル40、A20とA21の太陽光発電パネル40、B7とA8の太陽光発電パネル40、B17とB18の太陽光発電パネル40、C3とC4の太陽光発電パネル40、C13とC14の太陽光発電パネル40はそれぞれ、導線40aで接続されている。
【0032】
A1からA23までの23枚の太陽光発電パネル40は、A1からA6までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100A1の端末aと端末bとに接続され、A7からA12までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100A1の端末cと端末dとに接続され、A13からA18までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100A1の端末eと端末fとに接続され、A19からA23までの5枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100A1の端末gと端末hとに接続されている。
【0033】
B1からB24までの24枚の太陽光発電パネル40は、B1からB6までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100B1の端末iと端末jとに接続され、B7からB12までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100B1の端末kと端末lとに接続され、B13からB18までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100B1の端末mと端末nとに接続され、B19からB24までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100B1の端末oと端末pとに接続されている。
【0034】
C1からC23までの23枚の太陽光発電パネル40は、C1からC6までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100C1の端末qと端末rとに接続され、C7からC12までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100C1の端末sと端末tとに接続され、C13からC18までの6枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100C1の端末uと端末vとに接続され、C19からC23までの5枚の太陽光発電パネル40の入出力端子がターミナルボックス100C1の端末wと端末xとに接続されている。
【0035】
ターミナルボックス100A1〜100C1の出力はパワーコンディショナー100A2〜100C2へそれぞれ出力される。パワーコンディショナー100A2〜100C2は、太陽光発電パネル40からの直流電力を建物100A〜100Cで使える交流電力に変換する機器である。なお、ターミナルボックス100A1〜100C1およびパワーコンディショナー100A2〜100C2は、建物100A〜100Cにそれぞれ建物100A〜100C内に設置されている。
【0036】
本実施の形態によれば、複数の建物100A〜100Cが所定の隙間を有し離間して配置された別棟建ての長屋100における前記建物100A〜100Cの屋根に太陽光発電パネル用設置架台10が設置され、この太陽光発電パネル用設置架台10の上に、隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで太陽光発電パネル40が設置されているので、太陽光発電パネル40の設置面積が広がり、別棟建ての長屋における太陽光発電パネルの搭載効率を向上する太陽光発電パネルの設置構造を提供できる。
【0037】
また、前記複数の架台柱10A,10B上に配置され、前記隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで設置され、前記太陽光発電パネル40を支持しているフレーム20,30を有するので、前記隣り合う建物100A〜100Cの外壁間の空間を跨いで設置されても前記太陽光発電パネル40をしっかりと支持できる。
【0038】
また、前記フレーム20,30は、前記架台柱10A,10Bに、相対的に水平方向に移動可能に設けられているので、地震で建物100A〜100Cが揺れ、建物100A〜100Cのそれぞれの揺れ具合(例えば、揺れる方向)が異なる場合でも、前記フレーム20,30が前記架台柱10A,10Bに対して相対的に水平方向に移動することにより異なる揺れ具合による衝撃を吸収して太陽光発電パネルへの衝撃を緩和できる。
【0039】
また、隣接する前記複数の建物100A〜100Cの上梁または中間梁上に複数の架台柱10A,10Bが設置されているので、架台柱10A,10Bを建物の躯体にしっかりと固定でき、前記建物ユニットの短手方向に前記複数の架台柱10A,10Bを繋ぐように複数の第1受けフレームと、が配置されていることにより、前記複数の第1受けフレーム20と交差する方向において前記太陽光発電パネル40を支持する複数の第2受けフレーム30を第1受けフレーム20上の任意の位置に配置でき、屋根上の任意の位置に太陽光発電パネルを配置することができる。
【0040】
また、前記第2受けフレーム30の孔が前記第1受けフレーム20と交差する方向に長い長孔30cであるので、前記第2受けフレーム30の長孔30c内をボルトが移動することにより、前記第2受けフレームの長手方向への前記隣り合う建物100A〜100Cの異なる揺れ具合による衝撃を吸収して太陽光発電パネルへの衝撃を緩和できる。
【0041】
(変形例)
次に、変形例について以下説明する。
【0042】
上記実施の形態において、前記架台フレーム20を前記建物ユニット101A〜101Cの短手方向に前記複数の架台柱10A,10Bを繋ぐように配置されている例について説明したが、本発明はこれに限られない。前記建物ユニット101A〜101Cの配置方法によっては、前記架台フレーム20を前記建物ユニット101A〜101Cの長手方向に前記複数の架台柱10A,10Bを繋ぐように配置してもよい。
また、上記実施の形態において、屋根フレーム102aと中間梁102d上に架台柱10A,10Bを配置したが、本発明はこれに限られない。例えば、屋根ユニット102A〜102Cを使用しない場合には、建物ユニット101A〜101Cの上梁と中間梁上に架台柱10A,10Bを配置してもよい。
図10(a)は、上記実施の形態において説明したように、並列に配置された建物100A〜100Cの屋根に設置された太陽光発電パネル40の設置範囲を示している。しかし、本発明はこれに限られず、
図10(b)に示すように、建物100A〜100Cが雁行型に配置されている場合にも適用で
きる。
なお、変形例においては、上記実施の形態と同じ部材には同一の符号を付し、説明を省略する。