特許第5778652号(P5778652)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778652
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】渡り通路
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/68 20060101AFI20150827BHJP
【FI】
   E04B1/68 100A
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-260763(P2012-260763)
(22)【出願日】2012年11月29日
(65)【公開番号】特開2014-105534(P2014-105534A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2014年7月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110365
【氏名又は名称】ドーエイ外装有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康
(72)【発明者】
【氏名】後藤 英夫
【審査官】 星野 聡志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−112187(JP,A)
【文献】 特開2009−127272(JP,A)
【文献】 特開2008−308875(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の躯体より他方の躯体側へ突出し、該他方の躯体間に目地部を有するように配置され、両側部に上方へ突出する突出片を有する断面チャンネル状の渡り通路本体と、この渡り通路本体の先端部と対応する部位の目地部側の他方の躯体にほぼ水平に固定された前後方向にガイドするガイドレールと、このガイドレールに後端部が前後方向にスライド移動可能に支持され、先端部が前記渡り通路本体の先端部寄りの部位に左右方向にスライド移動可能に支持された床用目地プレートと、この床用目地プレートの両側部に一体あるいは固定的に設けられた上方へ突出し、かつ外方へ突出しながら、該床用目地プレートの両側部を覆うように下方に位置する一対のカバー体と、前記床用目地プレートの先端部をスライド移動可能に覆うカバープレートと、このカバープレートの両側部に一体あるいは固定的に設けられた、前記一対のカバー体をスライド移動可能に覆う一対のカバーと、この一対のカバーの上部に一端部が固定あるいはスライド移動可能に取付けられ、他端部が前記床用目地プレートの後部両側部に固定された伸縮あるいはスライド移動可能な一対の左右方向の手摺と、前記他方の躯体の目地部側の前記床用目地プレートの両側部に設けられた固定壁と、前記ガイドレールあるいは前記固定壁に前後方向にスライド移動可能に支持された前記床用目地プレートと一体になって前後方向にスライド移動する一対の前後方向の可動手摺とからなることを特徴とする渡り通路。
【請求項2】
一対の左右方向の手摺は一対のカバーの上部に設置された戸袋状の一対の固定手摺と、この一対の固定手摺内に一端部がスライド移動可能に支持され、他端部が床用目地プレートの後端両側部に固定された一対の可動手摺とで構成されていることを特徴とする請求項1記載の渡り通路。
【請求項3】
一方の躯体と他方の躯体は左右の建物で、渡り通路本体は外部に設置された外部渡り通路本体であることを特徴とする請求項1、2いずれかに記載の渡り通路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は目地部を介して設けられた左右の建物を行き来できるように接続したり、目地装置を介装した建物の一方の躯体と他方の躯体とを行き来できるように接続する渡り通路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の渡り通路は、地震で左右の建物や躯体が異なる前後左右方向に揺れ動くと、その揺れ動きを吸収できるように平板状の床用目地プレートを前後左右方向に移動できるように設置されている。
このため、床用目地プレートの両側部は外部より見えるようになり、見苦しくなるという欠点があるとともに、真上にも渡り通路が設置されている場合、上部の渡り通路より落下する雨水が下部の渡り通路内に浸入するという欠点があり、かつ床用目地プレート上で落し物をすると、渡り通路より下方へ落下してしまうという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4814159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、床用目地プレートの両側部を外方から見えないようにして美観の向上を図ることができ、該床用目地プレート上に落し物をしても、落し物が床用目地プレートより外方へ転げ落ちるのを効率よく阻止でき、かつ下部階の渡り通路へ雨水が浸入するのを効率よく阻止できる渡り通路を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
【0006】
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は一方の躯体より他方の躯体側へ突出し、該他方の躯体間に目地部を有するように配置され、両側部に上方へ突出する突出片を有する断面チャンネル状の渡り通路本体と、この渡り通路本体の先端部と対応する部位の目地部側の他方の躯体にほぼ水平に固定された前後方向にガイドするガイドレールと、このガイドレールに後端部が前後方向にスライド移動可能に支持され、先端部が前記渡り通路本体の先端部寄りの部位に左右方向にスライド移動可能に支持された床用目地プレートと、この床用目地プレートの両側部に一体あるいは固定的に設けられた上方へ突出し、かつ外方へ突出しながら、該床用目地プレートの両側部を覆うように下方に位置する一対のカバー体と、前記床用目地プレートの先端部をスライド移動可能に覆うカバープレートと、このカバープレートの両側部に一体あるいは固定的に設けられた、前記一対のカバー体をスライド移動可能に覆う一対のカバーと、この一対のカバーの上部に一端部が固定あるいはスライド移動可能に取付けられ、他端部が前記床用目地プレートの後部両側部に固定された伸縮あるいはスライド移動可能な一対の左右方向の手摺と、前記他方の躯体の目地部側の前記床用目地プレートの両側部に設けられた固定壁と、前記ガイドレールあるいは前記固定壁に前後方向にスライド移動可能に支持された前記床用目地プレートと一体になって前後方向にスライド移動する一対の前後方向の可動手摺とで渡り通路を構成している。
【発明の効果】
【0008】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)請求項1により、床用目地プレートの両側部に一体あるいは固定的に設けられた上方へ突出し、かつ外方へ突出しながら床用目地プレートの両側部を覆うように下方に位置する一対のカバー体を設けているので、床用目地プレートの両側部を外方から見えなくできる。
【0009】
したがって、床用目地プレートの両側部が外方から見えるものと比べ、美観の向上を図ることができるとともに、渡り通路の側面をほぼ均一な厚さ寸法に見えるようにでき、渡り通路の美観の向上を図ることができる。
(2)前記(1)によって、渡り通路本体、床用目地プレートおよびカバープレートの両側部は上方へ突出あるいは上方へ突出する一対のカバー体や一対のカバーが一体あるいは固定的に設けられているため、渡り通路全体の床面は凹部状となるため、渡り通路上で落し物をしても、落し物が外方へ転げ落ちるのを効率よく阻止することができる。
(3)前記(1) によって、渡り通路の真下に渡り通路が設置されている場合、上部の渡り通路に本願発明が施されていると、下部の渡り通路内へ上部の渡り通路からの雨水の浸入を効率よく阻止することができる。
(4)前記(1) によって、一対のカバー体を設けた床用目地プレートおよび一対のカバーを設けたカバープレートを用いるだけでよいので、構造が簡単で、容易に設置することができる。
(5) 前記(1)によって、地震で異なる前後左右方向に揺れ動いても、床用目地プレート、一対の左右方向の手摺および一対の前後方向の手摺で渡り通路に開口部が生じることなく覆われた状態を保つので、安全に使用することができる。
(6)請求項2も前記(1)〜(5)と同様な効果が得られるとともに、一対の左右方向の手摺によって、地震時にも安全で、安心感が得られる。
(7)請求項3も前記(1) 〜(5)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明を実施するための第1の形態の平面図。
図2】本発明を実施するための第1の形態の正面図。
図3図1の3−3線に沿う断面図。
図4図1の4−4線に沿う断面図。
図5】本発明を実施するための第1の形態の床用目地プレートの説明図。
図6】本発明を実施するための第1の形態のカバープレートの説明図。
図7】本発明を実施するための第1の形態の左右方向の手摺の説明図。
図8】本発明を実施するための第1の形態の前後方向の手摺の説明図。
図9】本発明を実施するための第1の形態の地震で目地部が狭くなった状態の動作説明図。
図10】本発明を実施するための第1の形態の地震で目地部が広くなった状態の動作説明図。
図11】本発明を実施するための第1の形態の地震で異なる前後方向に揺れ動いた状態の動作説明図。
図12】本発明を実施するための第2の形態の平面図。
図13】本発明を実施するための第2の形態の正面図。
図14図12の14−14線に沿う断面図。
図15】本発明を実施するための第3の形態の平面図。
図16】本発明を実施するための第3の形態の正面図。
図17図15の17−17線に沿う断面図。
図18】本発明を実施するための第4の形態の平面図。
図19】本発明を実施するための第4の形態の正面図。
図20図18の20−20線に沿う断面図。
図21】本発明を実施するための第4の形態のカバー体やカバーの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に示す本発明を実施するための形態により、本発明を詳細に説明する。
【0012】
図1ないし図11に示す本発明を実施するための第1の形態において、1は目地部2を介して設けられた左右の建物である一方の躯体3と他方の躯体4とを接続する本発明の渡り通路で、この渡り通路1は前記一方の躯体3と他方の躯体4の上部位置を接続する上部渡り通路5と、この上部渡り通路5の真下に配置された下部渡り通路6とで構成されている。
【0013】
前記上部渡り通路5と下部渡り通路6は前記一方の躯体3より他方の躯体4側へ突出し、該他方の躯体4間に目地部7を有するように配置され、両側部に上方へ突出する突出片8、8を有する断面チャンネル状の渡り通路本体9、9と、この渡り通路本体9、9の先端部と対応する部位の、前記目地部7側の他方の躯体4にほぼ水平となるように固定された前後方向にガイドするガイドレール10、10と、このガイドレール10、10に後端部が複数個のローラ11、11を介して前後方向にスライド移動可能に支持され、先端部が前記渡り通路本体9、9の先端部寄りの部位に形成された、前記目地部7の幅寸法Lの約2倍の幅寸法の凹部12、12内を複数個のローラ13を介して左右方向にスライド移動可能に支持された床用目地プレート14、14と、この床用目地プレート14、14の両側部に一体あるいは固定的に設けられた上方へ突出し、かつ外方へ突出しながら、該床用目地プレート14、14の両側部を覆うように下方に位置する庇状となる一対のカバー体15、15、15、15と、前記床用目地プレート14、14の左右方向のスライド移動が可能で、かつ前記凹部12、12を覆うように前記渡り通路本体9、9に固定されたカバープレート16、16と、このカバープレート16、16の両側部に一体あるいは固定的に設けられた、前記一対のカバー体15、15、15、15をスライド移動可能に覆い、かつ前記渡り通路本体9、9の突出片8、8、8、8も覆うことができる一対のカバー17、17、17、17と、この一対のカバー17、17、17、17の上部に一端部が取付けられ、他端部が前記床用目地プレート14、14の後部両側部に固定された伸縮あるいは移動可能な、本実施の形態では移動可能な一対の左右方向の手摺18、18、18、18と、前記他方の躯体4の目地部7側の前記床用目地プレート14、14の両側部に、該床用目地プレート14、14部が開口部19、19となるように設けられた外壁あるいは手摺でなる固定壁20、20、20、20と、前記ガイドレール10、10あるいは前記固定壁20、20、20、20に一端部が前後方向にスライド移動するように支持され、他端部が前記床用目地プレート14、14の後部両側部に固定された格子状あるいはパネルを用いた一対の前後方向の可動手摺21、21、21、21とで構成されている。
【0014】
前記一対のカバー体15、15は図5に示すように、前記床用目地プレート14の両側部より上方へ折り曲げた側壁22、22と、この側壁22、22の上端部より外方へ突出するように折り曲げた上壁23、23と、この上壁23、23の前記突出片8、8の外側端部に位置する部位より外方へ突出しながら、前記床用目地プレート14の両側部を覆えるように下方に位置するように傾斜面24、24および水切り部25、25を形成した庇本体26、26とで構成されている。
【0015】
前記一対のカバー17、17は図6に示すように、前記カバープレート16の両側部より上方へ折り曲げた側壁27、27と、この側壁27、27の上端部より外方へ突出するように折り曲げた上壁28、28と、この上壁28、28の前記突出片8、8の外側端部に位置する部位より外方へ突出しながら、前記床用目地プレート14の両側部を覆えるように下方へ位置するように傾斜面29、29および水切り部30、30を形成した庇本体31、31とで構成されている。
【0016】
前記一対の左右方向の手摺18、18は、前記カバープレート16と一体成形された一対のカバー17、17の上壁28、28の上部に固定された、該カバープレート16の長さ寸法とほぼ同じ長さ寸法の戸袋状の一対の固定手摺32、32と、この一対の固定手摺32、32内に設けられたレール33、33にスライド移動可能で、かつ先端部が該一対の固定手摺32、32の中央部に、ローラ34、34を介して位置し、他端部が前記床用目地プレート14の後端両側部に固定された、支柱35、35に固定された一対の可動手摺36、36とで構成されている。
【0017】
なお、この一対の可動手摺36、36は格子状に形成されたものや、フレームにパネルを取付けたものであってもよい。
【0018】
上記構成の渡り通路1は、通常時には渡り通路本体9、カバープレート16で先端部が覆われた床用目地プレート14で一方の躯体3と他方の躯体4とが接続されるとともに、床用目地プレート14の両側部は一対のカバー体15、15で覆われ、かつ該一対のカバー体15、15はカバープレート16の両側部の一対のカバー17、17とスライド移動できるように接続されている。
【0019】
このため、床用目地プレート14の両側部は一対のカバー体15、15で覆われているため、外部から見えることなく、美観の向上を図ることができる。
【0020】
また、一対のカバー体15、15および一対のカバー17、17によって真下に渡り通路6が設置されている場合、上部の渡り通路5の一対のカバー体15、15および一対のカバー17、17によって、雨水が真下の渡り通路6内へ浸入するのを効率よく阻止することができる。
【0021】
さらに、床用目地プレート14の両側部に一対のカバー体15、15が設けられるとともに、カバープレート16の両側部も一対のカバー17、17が設けられ、凹部状となるように形成されているので、床用目地プレート14やカバープレート16上に物を落としても、該落し物が外方へ転げ落ちるのを、一対のカバー体15、15や一対のカバー17、17で阻止することができ、落し物の紛失を防止することができる。
【0022】
地震で目地部7が狭くなると、図9に示すように一対の固定手摺32、32内に一対の可動手摺36、36が入り込むとともに、床用目地プレート14および一対のカバー体15、15の先端部がカバープレート16およびカバー17、17内へ入り込み、その揺れ動きを吸収するとともに、床用目地プレート14の両側部が外部から見えないように侵入して、その揺れ動きを吸収する。
【0023】
地震で目地部7が広くなると、図10に示すように一対の固定手摺32、32より一対の可動手摺36、36が出てくるように移動し、床用目地プレート14およびカバー体15、15が他方の躯体4と一体になって渡り通路本体9より離れるように移動するため、カバープレート16およびカバー17、17との重なり合いが小さくなるように移動して、その揺れ動きを吸収するが、床用目地プレート14の移動は一対のカバー体15、15と一体になって移動するため、床用目地プレート14の両側部は一対のカバー体15、15によって覆われた状態となっている。
【0024】
地震で一方の躯体3と他方の躯体4が異なる前後方向に、図11に示すように動いた場合、床用目地プレート14の後端部はガイドレール10に沿って前後方向にスライド移動するとともに、一対の前後方向の可動手摺21、21も前後方向にスライド移動して固定壁20、20の開口19部に生ずる隙間を一対の前後方向の可動手摺21、21で覆って、開口が生じるのを阻止して、安全に使用できる。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図12ないし図21に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0025】
図12ないし図14に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、一方の躯体3側に一体あるいは固定的に設けた側壁37、37を有する渡り通路本体9Aを用いた点で、このような渡り通路本体9Aを用いた渡り通路1Aにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0026】
なお、前記外壁37、37の外側面にはカバープレート16の一対のカバー17、17の端部と固定されたり、重なり合うカバー38、38を設けることにより、美観の向上を図ることができるとともに、真下の渡り通路6内へ雨水が浸入するのを阻止することができる。
【0027】
図15ないし図17に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための第1の形態と主に異なる点は、他方の躯体4に外側通路39の外壁となる固定壁20Aを用いるとともに、工事現場や工場の入口部分に設置された伸縮する扇形状の伸縮リンク40を用いた一対の左右方向の手摺18A、18Aを用いた点で、このように構成した渡り通路1Bにしても、前記本発明を実施するための第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0028】
なお、前記一対の左右方向の手摺18A、18Aと同じ構造の一対の前後方向の手摺を用いても、同様な効果が得られる。
【0029】
図18ないし図21に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための第2の形態と主に異なる点は、地震でその揺れ動きを吸収することができる床用目地装置41と壁面用目地装置42が用いられた建物43の、該床用目地装置41を挟んで、一方の躯体3に形成した通路44と他方の躯体4に形成した通路45とを連通する部分に渡り通路1Aを設けた点で、このような部位に設けた渡り通路1Aを設けても、前記本発明を実施するための第2の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、本発明の実施の形態では側壁37、37、一対の可動手摺36、36、一対の前後方向の可動手摺21、21および固定壁20は、パネルや格子状のパネルを用いたものであってもよい。
また、一対のカバー体やカバーの形状は、図21に示すような円弧状に形成した庇本体を用いたものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は目地部を介して設けられた一方の躯体と他方の躯体とを行き来できるように接続する渡り通路を製造する産業で利用される。
【符号の説明】
【0031】
1、1A、1B:渡り通路、 2:目地部、
3:一方の躯体、 4:他方の躯体、
5:上部渡り通路、 6:下部渡り通路、
7:目地部、 8:突出片、
9、9A:渡り通路本体、 10:ガイドレール、
11:ローラ、 12:凹部、
13:ローラ、 14:床用目地プレート、
15:カバー体、 16:カバープレート、
17:カバー、
18、18A:一対の左右方向の手摺、
19:開口、 20、20A:固定壁、
21:一対の前後方向の可動手摺、
22:側壁、 23:上壁、
24:傾斜面、 25:水切り部、
26:庇本体、 27:側壁、
28:上壁、 29:傾斜面、
30:水切り部、 31:庇本体、
32:固定手摺、 33:レール、
34:ローラ、 35:支柱、
36:可動手摺、 37:側壁、
38:カバー、 39:外部通路、
40:伸縮リンク、 41:床用目地装置、
42:壁面用目地装置、 43:建物、
44:通路、 45:通路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
図12
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図16
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図19
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