(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
利用者Xと利用者Yとを含む利用者の複数の利用者端末が実行する、商品Aに係る資金流入型のリース取引を支援するコンピュータのシステムのリース取引支援方法であって、
(A)前記システムは、複数の前記利用者端末と接続され、
(B)前記システムは、前記リース取引に関するデータを格納する1つ以上のデータベースと接続され、
(C)該データは、
(1)前記利用者の1つ以上の口座番号及び口座残高と、
(2)商品Aの持高における資金流入に係るキャッシュフローの情報とを含み、
(D)該リース取引におけるリース料のリース料率は、
(1)利用者Xにとっての賃貸料率であり、
(2)利用者Yにとっての賃借料率であり、
(E)前記データベースには、
(1)利用者Xの、商品Aに係る希望賃貸料率XAを含む賃貸注文xが格納され、
(2)利用者Yの、商品Aに係る希望賃借料率YAを含む賃借注文yが格納され、
(a)賃貸注文xと賃借注文yとの間で希望賃貸料率XAと希望賃借料率YAとが合致すると判別される場合に、
利用者Xの利用者端末と利用者Yの利用者端末とへ、該合致によるリース取引の成立を前記システムが通知する第1通知ステップと、
(b)商品Aに係るイベントに伴い、利用者Xの口座番号の口座残高と利用者Yの口座番号の口座残高とが、利用者Xの口座から利用者Yの口座への前記キャッシュフローの移転後の口座残高にそれぞれ更新される場合に、
利用者Xの利用者端末と利用者Yの利用者端末とのうち、何れか1つ以上の利用者端末へ該移転を前記システムが通知する第2通知ステップとを、
有するリース取引支援方法。
利用者Xと利用者Yとを含む利用者の複数の利用者端末が実行する、商品Aに係る資金流出型のリース取引を支援するコンピュータのシステムのリース取引支援方法であって、
(A)前記システムは、複数の前記利用者端末と接続され、
(B)前記システムは、前記リース取引に関するデータを格納する1つ以上のデータベースと接続され、
(C)該データは、
(1)前記利用者の1つ以上の口座番号及び口座残高と、
(2)商品Aの持高における資金流出に係る補給キャッシュフローの情報とを含み、
(D)該リース取引におけるリース料のリース料率は、
(1)利用者Xにとっての引渡料率であり、
(2)利用者Yにとっての引受料率であり、
(E)前記データベースには、
(1)利用者Xの、商品Aに係る希望引渡料率XAを含む引渡注文xが格納され、
(2)利用者Yの、商品Aに係る希望引受料率YAを含む引受注文yが格納され、
(a)引渡注文xと引受注文yとの間で希望引渡料率XAと希望引受料率YAとが合致すると判別される場合に、
利用者Xの利用者端末と利用者Yの利用者端末とへ、該合致によるリース取引の成立を前記システムが通知する第1通知ステップと、
(b)商品Aに係るイベントに伴い、利用者Yの口座番号の口座残高と利用者Xの口座番号の口座残高とが、利用者Yの口座から利用者Xの口座への前記補給キャッシュフローの移転後の口座残高にそれぞれ更新される場合に、
利用者Yの利用者端末と利用者Xの利用者端末とのうち、何れか1つ以上の利用者端末へ該移転を前記システムが通知する第2通知ステップとを、
有するリース取引支援方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
さて、以下、本発明に係る各種実施の形態を述べるが、これらの実施の形態にいうリース取引は、法律上、狭義の賃貸借契約のみならず、転貸借契約、消費貸借契約又は消費寄託契約などを含み、また財務会計上もしくは税務会計上、賃貸借処理のみならず、売買処理又は金融処理などをされ得る広義の貸借取引を意味し、さらに実際の取引に際して、特別目的会社、信託又は組合などの導管体を利用者間に関与させる場合などをも含む。即ち、今日の産業界でいうリース取引に限定されるものではない。そして、本発明に係る各種実施の形態におけるリース取引には、資産運用者間のリース取引、資金調達者と資産運用者との間のリース取引、資金取引者間のリース取引などがあり、リース取引が成立した時点で各利用者は賃貸人、賃借人、転貸人、転借人などと呼ばれる。
ところで、本発明に係る各種実施の形態における資産運用者とは、貸付もしくは預金、株式、債券、コマーシャル・ペーパー、受益権もしくは不動産商品の売買、又は外国為替商品、金融派生商品、不動産派生商品もしくは現物派生商品の取引などを通じて資産運用を行う国内外の個人又は法人をいう。資金調達者とは、借入もしくは預金、株式、債券もしくはコマーシャル・ペーパーの発行、又は外国為替商品もしくは金融派生商品の取引などを通じて資金調達を行う国内外の個人又は法人をいう。そして、本発明に係る各種実施の形態では、前記資産運用者としての機能と前記資金調達者としての機能を併せ持つ国内外の個人又は法人を資金取引者と呼ぶ。
さらに、本発明に係る各種実施の形態においては、資産運用の対象となる金融運用商品又は不動産運用商品などの基礎商品を資産運用商品といい、資金調達の対象となる金融調達商品などの基礎商品を資金調達商品と呼ぶ。よって、資金調達者が資金調達商品として利用する債券、株式又はコマーシャル・ペーパーなどは、それらを購入する資産運用者の立場から見ると資産運用商品となる。また、資金調達の手段が融資である場合、調達側にとっての基礎商品即ち資金調達商品は借入債務、運用側にとっての基礎商品即ち資産運用商品は貸付債権となり、資金調達の手段が預金である場合、調達側にとっての基礎商品即ち資金調達商品は預金債務となり、運用側にとっての基礎商品即ち資産運用商品は預金債権となる。一方、本発明に係る各種実施の形態では、外国為替商品、金融派生商品、不動産派生商品又は現物派生商品など、資産運用商品又は資金調達商品とは異なる利用のされ方をする各種商品を資金取引商品とする。
そして、本発明に係る各種実施の形態において賃貸人は、資産運用商品、資金調達商品又は資金取引商品のキャッシュフロー又は現物を賃借人へ貸し出す替わりに、賃借人よりリース料を受け取り、転貸人は、賃貸人より一旦借り入れた商品のキャッシュフロー又は現物を転借人へ貸し出す替わりに、転借人より転貸リース料を受け取る。即ち転貸リース取引における転貸人は、原リース取引において賃借人でもある。また本発明に係る各種実施の形態では、キャッシュフローの貸借をキャッシュフロー・リースといい、現物の貸借を直接リースと呼ぶ。
ところで、本発明に係る各種実施の形態では、金融商品及び準金融商品のリース取引の種類を、対象商品の属性や取引形態を基に以下のように分類している。
(a)資産運用商品のキャッシュフロー・リース
[1]資産運用商品の一般的なキャッシュフロー・リース
[2]割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リース
[3]割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リース
(b)資産運用商品の直接リース
[1]資産運用商品の非返還型直接リース
[2]資産運用商品の返還型直接リース
(c)資金調達商品のキャッシュフロー・リース
[1]資金調達商品の償還延長型キャッシュフロー・リース
[2]資金調達商品の償還短縮型キャッシュフロー・リース
[3]資金調達商品の買入消却型キャッシュフロー・リース
(d)資金取引商品のキャッシュフロー・リース
[1]評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リース
[2]評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リース
(e)転貸リース
上記(a)〜(d)のリース取引の応用である各種転貸リース
(f)抱き合わせリース
上記(a)〜(d)のリース取引の応用である各種抱き合わせリース
尚、ここでいうキャッシュフローとは、資金流入及び/又は資金流出をいう。具体的には、資産運用商品、資金調達商品もしくは資金取引商品における元本部分の資金流出入又は、元本より生じる利子、配当もしくは地代・家賃を含む賃料などの果実部分の資金流出入を指す。
【0013】
実施の形態1.
以下、本発明に係る実施の形態1として、出品から入札、落札に至る過程を経て賃貸需要と賃借需要がマッチングされリース取引が成立する入札方式の一例を説明する。但し本発明は、対象を当事者間で実質的に又は実際に貸借し、借主が貸主へ直接的又は間接的に手数料相当額を支払う取引のためのサーバ・コンピュータ、コンピュータシステム及び支援方法にあり、そのための手法並びにその対象は、本実施の形態で説明する手法並びに本実施の形態で挙げる商品に限定されるものではない。尚、対象の種類や属性によっては、相対方式の方が賃貸需要と賃借需要をマッチングさせやすいため、その一例も後述する。
【0014】
まず、本システムの運営者が当該サービスを利用したい資産運用者や資金調達者、資金取引者を特定する。これらの利用者は、出品や入札、落札、取引照合、基本合意書の作成・調印、リース取引商品の瑕疵調査やリース取引価額の鑑定評価に関する鑑定評価者との遣り取り、リース取引契約書の作成・調印、リース取引期間中のキャッシュフローの授受やリース料の受払、各種サービス料の受払などを、全て本システム上で行うことができる。
【0015】
次に運営者は、クライアント端末上で表示されるスクリーンに、以下のような取引形態別のセクションを設ける。
(a)資産運用商品のキャッシュフロー・リースのセクション
当該セクションでは、貸付債権や株式、債券、金銭の信託、預金債権などの金融運用商品、土地や建物、複合不動産、不動産担保証券、不動産投資信託などの不動産運用商品といった資産運用商品の出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品のキャッシュフローの授受並びにリース料の受払が行われる。
(b)割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リースのセクション
当該セクションでは、前記資産運用商品の出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品のキャッシュフローの授受並びにリース料の受払が行われる。
(c)割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リースのセクション
当該セクションでは、前記資産運用商品の出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品のキャッシュフローの授受並びにリース料の受払が行われる。
(d)資産運用商品の直接リースのセクション
当該セクションでは、前記資産運用商品の出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品の現物の授受並びにリース料の受払が行われる。
(e)資金調達商品のキャッシュフロー・リースのセクション
当該セクションでは、借入債務や株式、債券、コマーシャル・ペーパー、預金債務などの資金調達商品の出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品のキャッシュフローの授受並びにリース料の受払が行われる。
(f)評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースのセクション
当該セクションでは、外国為替商品や金融派生商品、不動産派生商品、現物派生商品などの資金取引商品の出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品のキャッシュフローの授受並びにリース料の受払が行われる。
(g)評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースのセクション
当該セクションでは、前記資金取引商品の出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品のキャッシュフローの授受並びにリース料の受払が行われる。
(h)資産・負債の総合管理のセクション
当該セクションでは、資産運用商品や資金調達商品、資金取引商品の種々の組み合わせ出品に対して入札が実施され、出品者と落札者との間で、商品のキャッシュフロー又は現物の授受並びにリース料の受払が行われる。
【0016】
本取引市場におけるリース希望者には出品者と入札者の2種類があり、それぞれ賃貸希望者である場合と賃借希望者である場合とがある。出品者は本システム上でリース希望商品を出品し、入札者は当該商品に関する情報を認識した上で入札に参加し、リース取引が成立した段階において落札者と呼ばれる。出品者と入札者の組み合わせには、取引形態別に以下のようなタイプがある。
(a)資産運用商品のキャッシュフロー・リース、割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リース、資産運用商品の直接リース、又は評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、持高を既に抱えている賃貸希望者が出品者即ち賃貸需要が出品対象であり、当該持高の使用収益を希望する賃借希望者が入札者である場合。
(b)資産運用商品のキャッシュフロー・リース、割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リース、資産運用商品の直接リース、又は評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、特定の持高の使用収益を希望する賃借希望者が出品者即ち賃借需要が出品対象であり、当該持高を既に抱えている賃貸希望者が入札者である場合。
(c)資金調達商品のキャッシュフロー・リース、割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リース、又は評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、持高を既に抱えている賃借希望者が出品者即ち賃借需要が出品対象であり、当該持高に対するキャッシュフローの補給を希望する賃貸希望者が入札者である場合。
(d)資金調達商品のキャッシュフロー・リース、割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リース、又は評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、特定の持高に対するキャッシュフローの補給を希望する賃貸希望者が出品者即ち賃貸需要が出品対象であり、当該持高を既に抱えている賃借希望者が入札者である場合。
尚、各種リース取引において賃貸希望者や賃借希望者は、既に抱えている持高をリース希望商品としてもよいし、リース取引を目的に新規造成する予定の持高をリース希望商品としてもよい。
【0017】
出品と入札の需給バランスによって、リース料は取引形態別に以下のように決定される。尚、本実施の形態におけるリース料は、リース取引商品の評価額に対する年率即ちリース料率で表示され、その多くが月次で受払されるが、取引形態や個別の取引契約によっては、期首の一括前納や据置期間明けの後納など不均等に設定される場合がある。
(a)賃貸希望者による資産運用商品のキャッシュフローの出品1件、資産運用商品の割引幅の出品1件、資産運用商品の現物の出品1件、又は資金取引商品の評価益の出品1件に対して、賃借を希望する入札者が複数現われた場合、競争原理が働くことでリース料率が上昇していき、リース取引は最も高いリース料率で成立する。
(b)賃借希望者による資産運用商品のキャッシュフローの出品1件、資産運用商品の割引幅の出品1件、資産運用商品の現物の出品1件、又は資金取引商品の評価益の出品1件に対して、賃貸を希望する入札者が複数現われた場合、競争原理が働くことでリース料率が低下していき、リース取引は最も低いリース料率で成立する。
(c)賃借希望者による資金調達商品の出品1件、資産運用商品の割増幅の出品1件、又は資金取引商品の評価損の出品1件に対して、賃貸を希望する入札者が複数現われた場合、競争原理が働くことでリース料率が低下していき、リース取引は最も低いリース料率で成立する。
(d)賃貸希望者による資金調達商品の出品1件、資産運用商品の割増幅の出品1件、又は資金取引商品の評価損の出品1件に対して、賃借を希望する入札者が複数現われた場合、競争原理が働くことでリース料率が上昇していき、リース取引は最も高いリース料率で成立する。
【0018】
本実施の形態における基本合意書とは、落札の取引照合が済んだ段階で、本システムの運営者と出品者とが暫定的に取り交わす契約書、並びに、運営者と落札者とが暫定的に取り交わす契約書を指し、リース取引契約書とは、商品の瑕疵調査や取引価額の鑑定評価が済んだ段階で、運営者と出品者とが最終的に取り交わす契約書、並びに、運営者と落札者とが最終的に取り交わす契約書を指す。運営者が出品者、落札者と別個に基本合意書やリース取引契約書を取り交わす理由は、出品者−落札者間のリース取引の匿名性を維持するためである。
尚、双方が合意に達した場合は、出品者と落札者が基本合意書やリース取引契約書を直接取り交わすことができ、また、基本合意書を取り交わす過程や瑕疵調査・鑑定評価を省略して、取引照合の後、即座にリース取引契約書を取り交わすことも可能である。
【0019】
運営者は、最近リース取引が成立した各種商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、リース料率、リース成立価額、価格商品の場合はリース成立数量、リース取引期間などを、また、今後出品が予定されている商品の概要又は詳細を、前記取引形態別のセクションでリアルタイムに表示する。資産運用者や資金調達者、資金取引者は、これらの情報を基にリース料率の相場水準やリース取引の需給バランスを把握し、入札へ参加するタイミングを窺う。尚、成立したリース取引についての詳細は、リース料率の相場水準やリース取引の需給バランスを本システムの利用者に示すことを目的として公開されるが、リース成立者の個人名・法人名やリース取引契約の特別条項などの機密情報は基本的に公開されない。
また運営者は、本システムと伝統的な金融・準金融市場との間で利用者が裁定取引を行うための参考データとして、各種金融・準金融商品の約定価額や気配価額、理論価額などを併せてリアルタイムに表示することも可能である。
【0020】
スクリーン上でリース料率の相場水準を確認して出品を決意したシステム利用者は、賃貸希望商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、賃借希望商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、許容できる取引相手の信用力、希望リース料率、希望リース価額、価格商品の場合は希望リース数量、希望リース期間、希望する出品期間並びにその自動延長又は早期終了の可否、入札者に対する諸要求などを運営者に告げる。
資産運用商品のキャッシュフロー・リース、割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リース、資産運用商品の直接リース、又は評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、持高を既に抱えている賃貸希望者が出品者である場合、並びに、資金調達商品のキャッシュフロー・リース、割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リース、又は評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、持高を既に抱えている賃借希望者が出品者である場合、本実施の形態では、リース希望商品のこの段階における情報開示を、出品者による第一次情報開示と呼ぶ。
運営者は、出品者の信用力に問題がないこと、リース希望商品についての告知に虚偽がないこと、希望リース価額が最適な評価方法に基づく公正な評価額であることを確認して出品を承諾。出品者の個人名・法人名は伏せて、前記商品情報を取引形態別のセクションに表示する。リース希望商品に絡む情報の中には、出品者がぎりぎりまで開示を避けたい機密情報もあるが、基本的に第一次情報開示が充実している程、入札者に安心感を与え、より多くの入札者を招聘することが可能になる。
出品者は運営者へ取引証拠金を振り込み、運営者はそれを出品者別に開設した口座に保管する。取引証拠金の金額は、今回のリース取引におけるリース希望商品やその希望リース価額、希望リース料率、希望リース期間、出品者の信用力、出品者との過去の取引実績などを考慮して運営者が決定する。
【0021】
次に、前記出品をスクリーン上で確認して入札を決意したシステム利用者は、希望する入札参加のタイミング、出品者に対する諸要求などを運営者に告げる。資産運用商品のキャッシュフロー・リース、割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リース、資産運用商品の直接リース、又は評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、持高を既に抱えている賃貸希望者が入札者である場合、並びに、資金調達商品のキャッシュフロー・リース、割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リース、又は評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、持高を既に抱えている賃借希望者が入札者である場合、本実施の形態では、リース希望商品のこの段階における情報開示を、入札者による第一次情報開示と呼ぶ。
運営者は、入札者の信用力に問題がないこと、リース希望商品についての告知に虚偽がないこと、希望リース価額が最適な評価方法に基づく公正な評価額であることを確認して入札を承諾。入札者の個人名・法人名は伏せて、前記商品情報を出品者にフィードバックする。リース希望商品に絡む情報の中には、入札者がぎりぎりまで開示を避けたい機密情報もあるが、基本的に第一次情報開示が充実している程、出品者に安心感を与え、リース取引の成立する可能性が高まる。
入札者は運営者へ取引証拠金を振り込み、運営者はそれを入札者別に開設した口座に保管する。取引証拠金の金額は、今回のリース取引におけるリース希望商品やその希望リース価額、希望リース料率、希望リース期間、入札者の信用力、入札者との過去の取引実績などを考慮して運営者が決定する。
尚、リース取引商品の評価額の大きさや種類・属性などに応じて、一人の出品者に対して複数の入札者がマッチングされる場合、複数の出品者に対して1人の入札者がマッチングされる場合、及び複数の出品者に対して複数の入札者がマッチングされる場合が生じる。即ち、これらの場合には、3者以上の利用者間でリース取引が同時に成立することになる。
【0022】
リース希望商品が複数の資産運用商品である場合、複数の資金調達商品である場合、複数の資金取引商品である場合、もしくは資産運用商品と資金取引商品との抱き合わせである場合、資金調達商品と資金取引商品との抱き合わせである場合、資産運用商品と資金調達商品との抱き合わせである場合、又は資産運用商品及び資金調達商品、資金取引商品の抱き合わせである場合には、それぞれを構成商品に一旦分解して入札を行う方法と、複数商品のキャッシュフローを合成した正味ベースのキャッシュフローを用いて入札を行う方法とがある。
【0023】
また、入札方式において、希望リース料率や希望リース価額の算定方法、希望リース期間、リース希望商品の合成や分解、リース成立のための追加条件、出品期間や入札参加の時期などに関して、出品者−入札者間の交渉が必要な場合は、出品者−運営者間の交渉及び入札者−運営者間の交渉がこれに代わり、基本的に取引の匿名性が維持される。
【0024】
リース取引が成立しなかった場合、出品者は時期を変えて同じリース希望商品を再出品できる。その際は、第一次情報開示の情報量、許容できる取引相手の信用力、希望リース料率、希望リース価額、価格商品の場合は希望リース数量、希望リース期間、リース希望商品の合成や分解の方法、入札者に対する諸要求などを事前に見直すことになる。
【0025】
リース取引が成立した場合、運営者は取引照合を出品者、落札者の双方に対して行う。照合が済んだ段階で運営者は、運営者−出品者間の基本合意書と運営者−落札者間の基本合意書を作成。それぞれが調印する。運営者は取引形態別のマスター合意書を保有しており、成立したリース取引に応じて当該マスター合意書を補正し、それを実際の基本合意書とする。
当該基本合意書には、リース成立商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、リース契約の特別条項、リース料率、リース成立価額、価格商品の場合はリース成立数量、リース取引期間、リース取引契約書締結までのスケジュール、商品の瑕疵調査や取引価額の鑑定評価の方法、瑕疵調査や鑑定評価を担当する鑑定評価者に関する情報、瑕疵調査や鑑定評価の結果によってはリース取引契約が変更もしくは無効となる旨、当該基本合意書の有効期限などが盛り込まれる。
【0026】
そして、基本合意書の調印後、リース成立商品の瑕疵調査やリース成立価額の鑑定評価が行われる。これは、出品者や落札者と利益相反にない鑑定評価者が担当し、資産運用商品のキャッシュフロー・リース、割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リース、資産運用商品の直接リース、又は評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、賃貸希望者が出品又は入札した持高の評価額が公正と呼べるものであったこと、資金調達商品のキャッシュフロー・リース、割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リース、又は評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、賃借希望者が出品又は入札した持高の評価額が公正と呼べるものであったこと、リース成立商品が法律的、倫理的、経済的、物理的及び環境的な問題を孕んでいないことなどが確認される。
瑕疵調査・鑑定評価の精度を上げるため、希望リース価額の算定根拠や現存する契約書など、リース成立者は自分が抱えている持高に絡む必要情報を鑑定評価者に提出しなくてはならない。本実施の形態では、リース成立商品のこの段階における情報開示を、出品者又は落札者による第二次情報開示と呼ぶ。尚、リース成立商品が一般的な商品でリース成立価額の公正さが容易に認識できる場合は、運営者が出品者、落札者双方の同意に基づいて自ら鑑定評価者を兼任したり、瑕疵調査や鑑定評価の過程そのものが省略されたりすることがある。
第二次情報開示に基づく瑕疵調査・鑑定評価の結果、リース成立商品に瑕疵の認められないことやリース成立価額が公正な評価額であったことが確認された段階で、運営者−出品者間のリース取引契約と運営者−落札者間のリース取引契約がそれぞれ締結される。尚、リース取引契約書は、調印済みの基本合意書を補正して使用される。
瑕疵調査・鑑定評価の結果、リース成立商品に瑕疵が認められた場合、又はリース成立価額が不公正な評価額であったことが判明した場合、鑑定評価者は当該商品の持高を抱えているリース希望者、その取引相手、及び本システムの運営者にその瑕疵内容・鑑定評価の結果をフィードバックし、持高を抱えているリース希望者と運営者、その取引相手と運営者が、それぞれリース成立価額やリース料率、リース取引期間、リース取引契約の特別条項などについて再検討を行う。その結果、運営者を仲介に、持高を抱えているリース希望者とその取引相手が合意に達した場合は、基本合意書の内容を補正した上でリース取引契約を締結し、双方が合意に達しなかった場合はリース成立そのものを白紙に戻すことになる。
【0027】
さらに、リース取引契約書の調印後、運営者は以下の件などに関して管理業務を行う。
(a)リース取引期間、リース成立者間のリース料の受払を、本システム上の口座振替によって行う。
(b)リース取引期間、リース成立者間のキャッシュフローの授受を、本システム上の口座振替によって行う。
尚、運営者自身がリース成立者より受け取るサービス提供料や回線使用料は、リース成立者間でリース料やキャッシュフローが本システム経由授受される際にその過程で控除する方法と、リース成立者より別途徴収する方法とがある。また、リース成立者間においてリース料の受払とキャッシュフローの授受がタイミング的に一致した場合、運営者はこれらを相殺した上で口座振替を行う。
(c)リース取引期間、リース成立商品の現物の引渡及び返還に介在する。
(d)リース取引に基づく自由処分権などの各種権利の行使や各種義務の履行において、リース成立者間に生じる事務手続きを行う。
(e)リース取引契約に絡み、双方のリース成立者が法規の遵守、当局への取引報告、一般への情報開示などを適宜行っているか否かを検査する。また、運営者は、必要に応じて、自ら当局への報告や一般への開示などを行う。
(f)リース取引に絡み、リスク管理やキャッシュフロー管理に使えるソフトウエアなどのツールをリース成立者に提供する。
(g)リース取引期間、リース成立者が直接的又は間接的に信用リスクをとり合うことになるため、当事者の間に介在する運営者は、信用力格付けや各種財務指標、ビジネスの規模・将来性、市場における認知度などを基に賃貸人及び賃借人の信用力を把握し、信用力が不十分な場合は、これを補完するため、リース取引の形態や徴収済みの取引証拠金の金額に応じて、現金担保又は債券、株式、受益証券、譲渡性預金、コマーシャル・ペーパーなどの有価証券担保を請求したり、銀行や保険会社、その他保証人などによる保証を要求したりする。
また、期中、リース取引商品の評価額の変動や元本・果実の授受の進捗状況、リース料の受払の進捗状況によって、取引相手に対する信用リスクの露出が増減した場合、運営者は、追加担保の請求や追加保証の要求、余剰担保の返還や余剰保証の解除などにより、その都度担保や保証の程度を調節し適正な信用補完を維持する。尚、場合によっては、信用力の不足分を、授受するキャッシュフローの金額や受け払いするリース料の金額に反映させることがある。
それでも、当該リース成立者が契約不履行に陥った場合、運営者はその取引相手のために、債権の保全・回収や法的手続に関し指導的な役割を果たす。
(h)リース成立者がリース取引契約を解除する場合や、当該契約を第三者へ譲渡する場合などに生じる事務手続きを行う。
(i)本システムの利用者が、リース取引に関連したバナー広告やポップアップ広告などを、他の利用者を対象に本システム上で掲載した場合の広告料、鑑定評価料などの受払を、当事者間の口座振替によって行う。
【0028】
ところで、リース取引の成立を円滑に進めるため、出品者や入札者が運営者に告げる希望リース価額は、公正な評価額でなくてはならない。流動性を備えた価格商品の場合、公正な評価額とは市場価額を指し、証券取引所や派生商品取引所、店頭市場、金融機関間市場、不動産会社間市場などで公表される約定価額や気配価額をいう。
一方、非流動性の価格商品や非価格商品の場合、公正な評価額とは恣意性を排除して合理的に算定される理論価額を指す。理論価額の合理的な算定方法には、類似商品の市場価額に利子率や満期、信用リスクなどの変動要因や個別の商品特性を加味して算定する方法、商品から将来発生するキャッシュフローを利子率などで割り戻して現在価値を算定する方法、市場で認知されている理論値モデルを使用する方法などがある。また、構成部分がそれぞれに市場価額を有している複合商品などの場合には、それらの市場価額を合成して算定する方法が有効である。
価格商品、非価格商品を問わず、1つの商品に公正な評価額が複数存在する場合、これら複数の評価方法を併用した上で加重平均値などを算定する方法、もしくは、これら複数の評価額の中で最も公正と判断される価額のみを使用する方法により希望リース価額を決定する。
【0029】
そこで、提示される複数の希望リース価額を比較しやすくするために、本システムの運営者は、出品者や入札者がベースの等しい評価方法を採用するよう指導する。また、希望リース価額に対する年率で表示される希望リース料率についても、リース取引時に運営者へ支払われるリース取引手数料や、期中、持高の維持や権利の行使、義務の履行に要する諸費用、リース取引終了時に要する諸費用などを予めリース料に含めるのか、リース対象の持高の造成やリース対象の補給キャッシュフローの工面を目的に、賃貸希望者が市場で行った又はこれから行う資金調達のコストをどこまでリース料に含めるのかといった算定ベースの一本化について、運営者は指導的な役割を果たす。
尚、運営者は、評価額やリース料の算定に使えるソフトウエアなどのツールを、本システム上でリース希望者に提供することができる。
【0030】
本実施の形態では、個々の金融商品や準金融商品の希望リース価額を、例えば以下のような方法で認識又は算定することが求められる。
貸付債権は、債券のように流通市場で売買されている場合、その市場価額をもって希望リース価額とする。非流動性の貸付債権は、その取得価額をもって希望リース価額とすることが可能だが、貸付先の経営状況や財務内容に問題がある場合、信用リスクのランク付けや将来のキャッシュフローの予測などを基に貸倒見積高を算定し、前記取得価額より当該貸倒見積高を控除した金額を希望リース価額とする。
【0031】
普通預金や定期預金、譲渡性預金などの各種預金は、預入金額をもって希望リース価額とすることが可能である。しかし、預入金額が元利保証の上限を超え、預入先である金融機関の経営状況や財務内容に問題がある場合、信用リスクのランク付けや将来のキャッシュフローの予測などを基に、当該預金が倒産債権となる見積高を算定し、前記預入価額より当該倒産債権見積高を控除した金額を希望リース価額とする。
【0032】
ファンド型運用商品は、証券投資信託や不動産投資信託、商品ファンドなどに見られる価格商品の場合、市場価額をもって希望リース価額とする。貸付信託や狭義の金銭信託、公社債投資信託などのうち、元本保証や運用方針などによって準預金商品と呼べる商品の場合は、受益権の取得価額をもって希望リース価額とすることが可能である。
また媒介体は、基本的にポートフォリオの商品構成や個々の商品の評価額を併せて開示した上で、その運用財産の評価額の総和をもって希望リース価額とする。
【0033】
非公開株式は、流動性を備えている銘柄の場合、売買が随時行える取引システムなどで公表される約定価額や気配価額を希望リース価額とし、非流動性銘柄の場合は、純資産価額方式や収益力方式、市場株価比較方式などで算定できる理論価額を希望リース価額とする。
純資産価額方式には、帳簿上の純資産価額を用いる簿価純資産法、資産の現在の再調達価格の総和から負債を控除する再調達現価純資産法、資産の現在の売却可能価格の総和から負債を控除する清算価値純資産法などがある。また、収益力方式には、将来の予想利益を資本還元率などで割る収益還元法、将来の予想配当を資本還元率などで割る配当還元法、将来の予想キャッシュフローを資本還元率などで現在価値に割り戻した総和から負債を控除する割引キャッシュフロー法などがある。そして、市場株価比較方式には、配当や利益、純資産価額を照らし合わせて、類似業種に属する複数の上場会社の平均株価から対象会社の株価を算定する類似業種比準法、売上高や利益、純資産価額を照らし合わせて、複数の類似会社の平均株価から対象会社の株価を算定する類似会社比準法などがある。
【0034】
土地、建物、双方の組み合わせである複合不動産及び区分所有建物は、原価法や取引事例比較法、収益還元法などの評価方法で希望リース価額を算定する。原価法とは不動産の再調達コストを評価額とする方法、取引事例比較法とは他の物件の取引事例に見られる価額を評価額の基準とする方法である。また、ここでいう収益還元法とは、賃料や売却価額といった将来のキャッシュフローを現在価値に割り戻した総和を評価額とする方法である。
一方、不動産を裏付け資産とした貸付債権や不動産担保証券、不動産投資信託の受益権、不動産投資法人が発行する出資証券や投資法人債は、金融運用商品に準じて希望リース価額を算定することができる。
【0035】
資金調達商品は、将来のキャッシュフローを、信用リスクを加味した利子率などで割り戻して現在価値を算定し、それをもって希望リース価額とすることができる。
【0036】
外国為替商品や金融派生商品、不動産派生商品、現物派生商品は、上場商品の場合、派生商品取引所や証券取引所で公表される約定値や気配値を用いて評価損益を算定し、それをもって希望リース価額とする。非上場商品の場合は、金融機関間市場や不動産会社間市場などで公表される約定値や気配値を用いる方法、商品の将来のキャッシュフローを、信用リスクを加味した利子率などで割り戻して現在価値を算定する方法、市場で認知されている理論値モデルを使用する方法などで評価損益を算定し、それをもって希望リース価額とする。
【0037】
実施の形態2.
以下、添付図面を用いて本発明に係る実施の形態2を説明する。
まず
図1は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースの一実施例であり、金融運用商品がリース対象である場合を示す。
ここでは、資産運用者1が貸付債権80を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者1(賃貸人14)が当該キャッシュフローを資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
同様に、賃貸人15と賃借人20とが株式81に関し、賃貸人16と賃借人21とが債券82に関し、賃貸人17と賃借人22とが証券投資信託83に関し、また、賃貸人18と賃借人23とが預金債権84に関して、それぞれリース取引に係るキャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
【0038】
図2は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースの他の実施例であり、不動産運用商品がリース対象である場合を示す。
ここでは、資産運用者1が土地85を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者1(賃貸人14)が当該キャッシュフローを資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
同様に、賃貸人15と賃借人20とが建物86に関し、賃貸人16と賃借人21とが複合不動産87に関し、賃貸人17と賃借人22とが不動産担保証券88に関し、また、賃貸人18と賃借人23とが不動産投資信託89に関して、それぞれリース取引に係るキャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
尚、ここでいう賃貸人又は賃借人は、不動産物件の賃料を受け払いする地主もしくは家主又は借地人もしくは借家人を指すのではなく、不動産運用商品より生じるキャッシュフローを賃貸借する貸主又は借主を意味する。
【0039】
図3は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースの他の実施例であり、ファンド型運用商品や媒介体がリース対象である場合を示す。
ここでは、資産運用者1が特定金銭信託90を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者1(賃貸人14)が当該キャッシュフローを資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
同様に、賃貸人15と賃借人20とが指定金外信託91に関し、賃貸人16と賃借人21とが運用有価証券信託92に関し、賃貸人17と賃借人22とが商品ファンド93に関し、また、賃貸人18と賃借人23とがファンド型私募債券94に関して、それぞれリース取引に係るキャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
【0040】
図4は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例である。
図中[1]は、資産運用者である賃貸人14や資産運用者である賃借人19、賃貸希望者75、賃借希望者76、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃借人19が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人14と賃借人19とが資産運用商品32からのキャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人14と賃借人19とがリース料を受払する。
[6]は、賃貸人14が資産運用商品32から受け取っている既存のキャッシュフローである。
【0041】
次に
図5は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースの他の実施例であり、割引幅によるリース取引である場合を示す。
ここでは、資産運用者1が株式81を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資産運用者2との間で割引幅によるキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者1(賃貸人14)が当該キャッシュフローを資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
同様に、賃貸人15と賃借人20とが建物86に関し、賃貸人16と賃借人21とが指定金外信託91に関し、賃貸人17と賃借人22とが証券投資信託83に関し、また、賃貸人18と賃借人23とがファンド型私募債券94に関して、それぞれ割引幅によるリース取引に係るキャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
【0042】
図6は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの他の実施例であり、割引幅によるリース取引である場合を示す。
図中[1]は、資産運用者である賃貸人14や資産運用者である賃借人19、賃貸希望者75、賃借希望者76、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃借人19が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、割引幅によるキャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人14と賃借人19とが資産運用商品32からのキャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人14と賃借人19とがリース料を受払する。
[6]は、賃貸人14が資産運用商品32から受け取っている既存のキャッシュフローである。
【0043】
また
図7は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースの他の実施例であり、割増幅に対するリース取引である場合を示す。
ここでは、資産運用者1が債券82を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資産運用者2との間で割増幅に対するキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者1(賃借人19)の当該割増幅に対して資産運用者2(賃貸人14)が補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
同様に、賃借人20と賃貸人15とが複合不動産87に関し、賃借人21と賃貸人16とが運用有価証券信託92に関し、賃借人22と賃貸人17とが不動産担保証券88に関し、また、賃借人23と賃貸人18とが預金債権84に関して、それぞれ割増幅に対するリース取引に係る補給キャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
【0044】
図8は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの他の実施例であり、割増幅に対するリース取引である場合を示す。
図中[1]は、資産運用者である賃借人19や資産運用者である賃貸人14、賃借希望者76、賃貸希望者75、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃貸人14が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人19と賃貸人14とが資産運用商品32の割増幅に対する補給キャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人19と賃貸人14とがリース料を受払する。
[6]は、賃借人19が資産運用商品32から受け取っている既存のキャッシュフローである。
【0045】
さらに
図9は、資産運用商品の直接リースの一実施例である。
ここでは、資産運用者1が貸付債権80を保有していたが、資産運用者2との間で直接リースが成立した結果、資産運用者1(賃貸人14)が当該商品の現物を資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
同様に、賃貸人15と賃借人20とが土地85に関し、賃貸人16と賃借人21とが特定金銭信託90に関し、賃貸人17と賃借人22とが商品ファンド93に関し、また、賃貸人18と賃借人23とが不動産投資信託89に関して、それぞれリース取引に係る現物の授受並びにリース料の受払を行っている。
【0046】
図10は、資産運用商品の直接リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例である。
図中[1]は、資産運用者である賃貸人14や資産運用者である賃借人19、賃貸希望者75、賃借希望者76、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃借人19が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、直接リースが成立した結果、賃貸人14と賃借人19とがリース料を受払する。
【0047】
そして
図11は、抱き合わせによる資産運用商品の各種リースの一実施例である。
図中(a)では、資産運用者1が『証券投資信託83及び不動産投資信託89』を保有して、それぞれキャッシュフローを受け取っているが、資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者1(賃貸人14)がこれらのキャッシュフローを抱き合わせで資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
(b)では、資産運用者3が『株式81、土地85及び建物86』を保有して、それぞれキャッシュフローを受け取っているが、資産運用者4との間で割引幅によるキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者3(賃貸人15)がこれらのキャッシュフローを抱き合わせで資産運用者4(賃借人20)へリースする替わりに、賃借人20が賃貸人15へリース料を支払った。
(c)では、資産運用者5が『貸付債権80及び債券82』を保有して、それぞれキャッシュフローを受け取っているが、抱き合わせた上での割増幅に対するキャッシュフロー・リースが資産運用者6との間で成立した結果、資産運用者5(賃借人21)の当該割増幅に対して資産運用者6(賃貸人16)が補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人21が賃貸人16へリース料を支払った。
(d)では、資産運用者7が『特定金銭信託90、指定金外信託91、商品ファンド93及びファンド型私募債券94』を保有していたが、資産運用者8との間で直接リースが成立した結果、資産運用者7(賃貸人17)がこれらの商品の現物を抱き合わせで資産運用者8(賃借人22)へリースする替わりに、賃借人22が賃貸人17へリース料を支払った。
【0048】
ところで
図12は、資産運用商品の各種転貸リースの一実施例である。
図中(a)では、資産運用者1と資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが既に成立しており、資産運用者1(賃貸人14)が、保有している資産運用商品32からのキャッシュフローを資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払っているが、その後、賃借人19と資産運用者3との間で転貸リースが成立した結果、賃借人19(転貸人24)が、当該キャッシュフローを資産運用者3(転借人28)へ転貸リースする替わりに、転借人28が転貸人24へ転貸リース料を支払った。
(b)では、資産運用者4と資産運用者5との間で割引幅によるキャッシュフロー・リースが既に成立しており、資産運用者4(賃貸人15)が、保有している資産運用商品33からのキャッシュフローを資産運用者5(賃借人20)へリースする替わりに、賃借人20が賃貸人15へリース料を支払っているが、その後、賃借人20と資産運用者6との間で割引幅による転貸リースが成立した結果、賃借人20(転貸人25)が、当該キャッシュフローを資産運用者6(転借人29)へ転貸リースする替わりに、転借人29が転貸人25へ転貸リース料を支払った。
(c)では、資産運用者8と資産運用者9との間で割増幅に対するキャッシュフロー・リースが既に成立しており、資産運用者8(賃借人21)が保有している資産運用商品35の割増幅に対して、資産運用者9(賃貸人16)が補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人21が賃貸人16へリース料を支払っているが、その後、賃借人21と資産運用者7との間で割増幅に対する転貸リースが成立した結果、資産運用者7(転借人30)が保有している資産運用商品34の割増幅に対して、賃借人21(転貸人26)が当該補給キャッシュフローを転貸リースする替わりに、転借人30が転貸人26へ転貸リース料を支払った。
(d)では、資産運用者10と資産運用者11との間で直接リースが既に成立しており、資産運用者10(賃貸人17)が、保有している資産運用商品36の現物を資産運用者11(賃借人22)へリースする替わりに、賃借人22が賃貸人17へリース料を支払っているが、その後、賃借人22と資産運用者12との間で転貸リースが成立した結果、賃借人22(転貸人27)が、当該商品の現物を資産運用者12(転借人31)へ転貸リースする替わりに、転借人31が転貸人27へ転貸リース料を支払った。
【0049】
次に
図13は、資金調達商品のキャッシュフロー・リースの一実施例である。
ここでは、資金調達者37が資産運用者1からの借入債務95を抱えてキャッシュフローを支払っているが、資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者2(賃貸人14)が当該商品に対する補給キャッシュフローを資金調達者37(賃借人39)へリースする替わりに、賃借人39が賃貸人14へリース料を支払った。
同様に、賃借人40と賃貸人15とが株式96に関し、賃借人41と賃貸人16とが債券97に関し、賃借人42と賃貸人17とがコマーシャル・ペーパー98に関し、また、賃借人43と賃貸人18とが預金債務99に関して、それぞれリース取引に係るキャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
尚、本実施の形態における各種図面において、賃借人となる資金調達者の既存取引で相手方を務めている資産運用者は、実際の商品によって一人である場合と複数である場合とがある。
【0050】
図14は、資金調達商品のキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例である。
図中[1]は、資金調達者である賃借人39や資産運用者である賃貸人14、賃借希望者76、賃貸希望者75、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃貸人14が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人39と賃貸人14とが資金調達商品46に対する補給キャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人39と賃貸人14とがリース料を受払する。
[6]は、資金調達商品46に関し、賃借人39が資産運用者1へ支払っている既存のキャッシュフローである。
【0051】
また
図15は、資金取引商品のキャッシュフロー・リースの一実施例であり、外国為替商品や金融派生商品、不動産派生商品、現物派生商品がリース対象である場合を示す。
ここでは、資金取引者48が資金取引者50との為替直物取引100で評価益を保有しているが、資金取引者49との間で評価益によるキャッシュフロー・リースが成立した結果、資金取引者48(賃貸人57)が当該評価益を資金取引者49(賃借人62)へリースする替わりに、賃借人62が賃貸人57へリース料を支払った。
同様に、賃借人63と賃貸人58とが『資金取引者51との金利先渡取引101で賃借人63が抱えている評価損』に関し、賃貸人59と賃借人64とが『資金取引者52との不動産投資指数先物取引102で賃貸人59が保有している評価益』に関し、賃借人65と賃貸人60とが『資金取引者53との株価指数オプション取引103で賃借人65が抱えている評価損』に関し、また、賃貸人61と賃借人66とが『資金取引者54との商品先物オプション取引104で賃貸人61が保有している評価益』に関して、それぞれリース取引に係るキャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
尚、本実施の形態における各種図面において、賃貸人又は賃借人となる資金取引者の既存取引で相手方を務めている他の資金取引者は、実際の商品によって一人である場合と複数である場合とがある。また、資金取引商品のうち派生商品取引所や証券取引所に上場している商品では、各々の取引所が資金取引者の相手方を務めているが、実質的には個々の資金取引者が取引所を経由し他の一人又は複数の資金取引者と持高を対峙させているため、相手方を他の資金取引者として表示した。
ところで、資金取引商品の潜在的な純キャッシュフローとは、リース取引が成立した時点で既存の資金取引の持高を差金決済などで解消したと仮定した場合に生じる理論上の資金流入又は資金流出を指している。よって、抱えている持高が評価益を示している場合は潜在的な資金流入に、評価損を示している場合は潜在的な資金流出となる。
【0052】
図16は、資金取引商品のキャッシュフロー・リースの他の実施例であり、スワップ商品がリース対象である場合を示す。
ここでは、資金取引者48が資金取引者50との金利スワップ取引105で評価益を保有しているが、資金取引者49との間で評価益によるキャッシュフロー・リースが成立した結果、資金取引者48(賃貸人57)が当該評価益を資金取引者49(賃借人62)へリースする替わりに、賃借人62が賃貸人57へリース料を支払った。
同様に、賃借人63と賃貸人58とが『資金取引者51との通貨スワップ取引106で賃借人63が抱えている評価損』に関し、賃貸人59と賃借人64とが『資金取引者52との金利通貨スワップ取引107で賃貸人59が保有している評価益』に関し、賃借人65と賃貸人60とが『資金取引者53との株価スワップ取引108で賃借人65が抱えている評価損』に関し、また、賃貸人61と賃借人66とが『資金取引者54との商品価格スワップ取引109で賃貸人61が保有している評価益』に関して、それぞれリース取引に係るキャッシュフローの授受並びにリース料の受払を行っている。
【0053】
図17は、資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例であり、評価益によるリース取引である場合を示す。
図中[1]は、資金取引者である賃貸人57や資金取引者である賃借人62、賃貸希望者75、賃借希望者76、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃借人62が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人57と賃借人62とが資金取引商品71の評価益を授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人57と賃借人62とがリース料を受払する。
[6]は、資金取引商品71に関し、賃貸人57が他の資金取引者48と対峙している既存の持高の潜在的な純キャッシュフローである。
【0054】
図18は、資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの他の実施例であり、評価損に対するリース取引である場合を示す。
図中[1]は、資金取引者である賃借人62や資金取引者である賃貸人57、賃借希望者76、賃貸希望者75、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃貸人57が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人62と賃貸人57とが資金取引商品71の評価損に対する補給キャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人62と賃貸人57とがリース料を受払する。
[6]は、資金取引商品71に関し、賃借人62が他の資金取引者48と対峙している既存の持高の潜在的な純キャッシュフローである。
【0055】
ところで
図19は、抱き合わせによる資金調達商品及び資金取引商品のキャッシュフロー・リースの一実施例である。
左図では、資金調達者37が『資産運用者1からの優先借入債務110、資産運用者2保有の劣後債券111及び資産運用者3からのコール・マネー112』を抱え、それぞれキャッシュフローを支払っているが、資産運用者4との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、資産運用者4(賃貸人14)がこれらの商品に対する補給キャッシュフローを抱き合わせで資金調達者37(賃借人39)へリースする替わりに、賃借人39が賃貸人14へリース料を支払った。
右図では、資金取引者48が資金取引者50との為替先物取引113で評価益、資金取引者51との金利通貨スワップ取引107で評価益、そして資金取引者52との債券先物オプション取引114では評価損をそれぞれ抱え、合計で評価益を示しているが、資金取引者49との間で評価益によるキャッシュフロー・リースが成立した結果、資金取引者48(賃貸人57)が当該評価益を資金取引者49(賃借人62)へリースする替わりに、賃借人62が賃貸人57へリース料を支払った。
【0056】
そして
図20は、資金調達商品及び資金取引商品の各種転貸リースの一実施例である。
図中(a)では、資金調達者38と資産運用者3との間でキャッシュフロー・リースが既に成立しており、資金調達者38(賃借人39)が抱えている『資産運用者2保有の資金調達商品47』に対する補給キャッシュフローを、資産運用者3(賃貸人14)が賃借人39へリースする替わりに、賃借人39が賃貸人14へリース料を支払っているが、その後、『資産運用者1保有の資金調達商品46』を抱える資金調達者37と賃借人39との間で転貸リースが成立した結果、賃借人39(転貸人44)が当該補給キャッシュフローを資金調達者37(転借人45)へ転貸リースする替わりに、転借人45が転貸人44へ転貸リース料を支払った。
(b)では、資金取引者49と資金取引者50との間で評価益によるキャッシュフロー・リースが既に成立しており、『資金取引者48を相手に造成している資金取引商品71の評価益』を資金取引者49(賃貸人57)が資金取引者50(賃借人62)へリースする替わりに、賃借人62が賃貸人57へリース料を支払っているが、その後、賃借人62と資金取引者51との間で転貸リースが成立した結果、賃借人62(転貸人67)が当該評価益を資金取引者51(転借人69)へ転貸リースする替わりに、転借人69が転貸人67へ転貸リース料を支払った。
(c)では、資金取引者54と資金取引者56との間で評価損に対するキャッシュフロー・リースが既に成立しており、『資金取引者55を相手に造成している資金取引商品73の評価損』に対する補給キャッシュフローを、資金取引者56(賃貸人58)が資金取引者54(賃借人63)へリースする替わりに、賃借人63が賃貸人58へリース料を支払っているが、その後、賃借人63と資金取引者53との間で転貸リースが成立した結果、『資金取引者52を相手に造成している資金取引商品72の評価損』を抱える資金取引者53(転借人70)へ、賃借人63(転貸人68)が前記補給キャッシュフローを転貸リースする替わりに、転借人70が転貸人68へ転貸リース料を支払った。
【0057】
ところで
図21は、資産運用商品と資金取引商品との抱き合わせによるキャッシュフロー・リースの一実施例である。
左図では、資産運用者1が貸付債権80を保有してキャッシュフローを受け取り、資金取引者48との通貨スワップ取引106で評価益を保有しているが、資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、貸付債権80からのキャッシュフローと通貨スワップ取引106の評価益との抱き合わせを、資産運用者1(賃貸人14)が資産運用者2(賃借人19)へリースする替わりに、賃借人19が賃貸人14へリース料を支払った。
右図では、資産運用者3が複合不動産87を保有してキャッシュフローを受け取り、資金取引者49との不動産投資指数先物取引102で評価損を抱えているが、資産運用者4との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、複合不動産87の割増幅と不動産投資指数先物102の評価損との抱き合わせに関し、資産運用者4(賃貸人15)が資産運用者3(賃借人20)へ補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人20が賃貸人15へリース料を支払った。
【0058】
図22は、資産運用商品と資金取引商品との抱き合わせによるキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例である。
図中[1]は、資産運用者である賃貸人14や資産運用者である賃借人19、賃貸希望者75、賃借希望者76、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃借人19が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人14と賃借人19とが、資産運用商品32からのキャッシュフローと資金取引商品71の評価益とを抱き合わせで授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃貸人14と賃借人19とがリース料を受払する。
[6]は、賃貸人14が資産運用商品32から受け取っている既存のキャッシュフローである。
[7]は、資金取引商品71に関し、賃貸人14が資金取引者48と対峙している既存の持高の潜在的な純キャッシュフローである。
【0059】
次に
図23は、資金調達商品と資金取引商品との抱き合わせによるキャッシュフロー・リースの一実施例である。
左図では、資金調達者37が資産運用者1からの借入債務95を抱えてキャッシュフローを支払い、資金取引者48とのカラー取引115で評価益を保有しているが、資産運用者2との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、借入債務95とカラー取引115の評価益との抱き合わせに関し、資産運用者2(賃貸人14)が資金調達者37(賃借人39)へ補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人39が賃貸人14へリース料を支払った。
右図では、資金調達者38が資産運用者3の保有するコマーシャル・ペーパー98を抱えてキャッシュフローを支払い、資金取引者49との金利スワップ取引105で評価損を抱えているが、資産運用者4との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、コマーシャル・ペーパー98と金利スワップ取引105の評価損との抱き合わせに関し、資産運用者4(賃貸人15)が資金調達者38(賃借人40)へ補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人40が賃貸人15へリース料を支払った。
【0060】
図24は、資金調達商品と資金取引商品との抱き合わせによるキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例である。
図中[1]は、資金調達者である賃借人39や資産運用者である賃貸人14、賃借希望者76、賃貸希望者75、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃貸人14が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人39と賃貸人14とが、資金調達商品46と資金取引商品71の評価損との抱き合わせに対する補給キャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人39と賃貸人14とがリース料を受払する。
[6]は、資金調達商品46に関し、賃借人39が資産運用者1へ支払っている既存のキャッシュフローである。
[7]は、資金取引商品71に関し、賃借人39が資金取引者48と対峙している既存の持高の潜在的な純キャッシュフローである。
【0061】
また
図25は、資金調達商品と資産運用商品との抱き合わせによるキャッシュフロー・リースの一実施例である。
左図では、資金取引者48が資産運用者1の保有する債券97を抱えてキャッシュフローを支払い、不動産投資信託89を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資金取引者49との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、債券97と不動産投資信託89の割増幅との抱き合わせに関し、資金取引者49(賃貸人57)が資金取引者48(賃借人62)へ補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人62が賃貸人57へリース料を支払った。
右図では、資金取引者50が資産運用者2からの預金債務99を抱えてキャッシュフローを支払い、コール・ローン債権116を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資金取引者51との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、預金債務99とコール・ローン債権116との抱き合わせに関し、資金取引者51(賃貸人58)が資金取引者50(賃借人63)へ補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人63が賃貸人58へリース料を支払った。
【0062】
図26は、資金調達商品と資産運用商品との抱き合わせによるキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例である。
図中[1]は、資金取引者である賃借人62や資金取引者である賃貸人57、賃借希望者76、賃貸希望者75、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃貸人57が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人62と賃貸人57とが、資金調達商品46と資産運用商品32との抱き合わせに対する補給キャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人62と賃貸人57とがリース料を受払する。
[6]は、資金調達商品46に関し、賃借人62が資産運用者1へ支払っている既存のキャッシュフローである。
[7]は、賃借人62が資産運用商品32から受け取っている既存のキャッシュフローである。
【0063】
さらに
図27は、資産運用商品、資金調達商品及び資金取引商品の抱き合わせによるキャッシュフロー・リースの一実施例である。
ここでは、資金取引者48が資産運用者1の保有する債券97を抱えてキャッシュフローを支払い、資金取引者50との金利通貨スワップ取引107で評価損を抱え、株式81を保有してキャッシュフローを受け取っているが、資金取引者49との間でキャッシュフロー・リースが成立した結果、債券97、金利通貨スワップ取引107の評価損及び株式81の抱き合わせに関し、資金取引者49(賃貸人57)が資金取引者48(賃借人62)へ補給キャッシュフローをリースする替わりに、賃借人62が賃貸人57へリース料を支払った。
【0064】
図28は、資産運用商品、資金調達商品及び資金取引商品の抱き合わせによるキャッシュフロー・リースにおける資金の流れと課金の仕組みの一実施例である。
図中[1]は、資金取引者である賃借人62や資金取引者である賃貸人57、賃借希望者76、賃貸希望者75、リース希望者77、鑑定評価者78が本システムの運営者74へサービス提供料や回線使用料などを支払う。
[2]は、賃貸人57が鑑定評価者78へ鑑定評価料を支払う。
[3]は、広告主79が本システムの運営者74へバナー広告やポップアップ広告掲載のための広告料を支払う。
[4]は、キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人62と賃貸人57とが、資金調達商品46、資金取引商品71の評価益及び資産運用商品32の抱き合わせに対する補給キャッシュフローを授受する。
[5]は、当該キャッシュフロー・リースが成立した結果、賃借人62と賃貸人57とがリース料を受払する。
[6]は、資金調達商品46に関し、賃借人62が資産運用者1へ支払っている既存のキャッシュフローである。
[7]は、賃借人62が資産運用商品32から受け取っている既存のキャッシュフローである。
[8]は、資金取引商品71に関し、賃借人62が資金取引者48と対峙している既存の持高の潜在的な純キャッシュフローである。
【0065】
そして
図29は、複数の賃貸人及び/又は複数の賃借人による各種リースである。
図中(a)では、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや直接リースにおいて、複数の賃貸人(資産運用者)が一人の賃借人(資産運用者)とマッチングされている。
(b)では、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや直接リースにおいて、一人の賃貸人(資産運用者)が複数の賃借人(資産運用者)とマッチングされている。
(c)では、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや直接リースにおいて、複数の賃貸人(資産運用者)が複数の賃借人(資産運用者)とマッチングされている。
(d)では、資金調達商品のキャッシュフロー・リースにおいて、複数の賃借人(資金調達者)が一人の賃貸人(資産運用者)とマッチングされている。
(e)では、資金調達商品のキャッシュフロー・リースにおいて、一人の賃借人(資金調達者)が複数の賃貸人(資産運用者)とマッチングされている。
(f)では、資金調達商品のキャッシュフロー・リースにおいて、複数の賃借人(資金調達者)が複数の賃貸人(資産運用者)とマッチングされている。
(g)では、資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、複数の賃貸人(資金取引者)が一人の賃借人(資金取引者)とマッチングされている。
(h)では、資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、一人の賃貸人(資金取引者)が複数の賃借人(資金取引者)とマッチングされている。
(i)では、資金取引商品のキャッシュフロー・リースにおいて、複数の賃貸人(資金取引者)が複数の賃借人(資金取引者)とマッチングされている。
【0066】
実施の形態3.
ところで、これまで述べてきた実施例の情報技術的な側面を、ブロック図である
図30を用いてさらに詳細に説明する。
まず本システムは、インターネット117上に配置され、金融商品や準金融商品の各種リース取引市場を提供する金融商品等リース取引サイト118(以下、サイト118)と、これらの市場において資産運用や資金調達、資金取引を目的とした各種リース取引を行うための複数のクライアント端末119より構成されている。
当該クライアント端末119を有するのは、資産運用者や資金調達者、資金取引者などであり、これらのシステム利用者は、自らのクライアント端末119から前記サイト118へアクセスすることによって各種リース取引をマッチング・ベースで成立させ、それらのリース取引に付随する各種業務を行うことができる。
本サイト118は、クライアント端末119からの各種リース希望商品の注文を順次処理し、リース取引に関する決済・管理業務を順次行い、リース取引に必要な各種データをクライアント端末119へ適宜配信するするためのものであり、1台以上の金融商品等リース取引サーバ120(以下、サーバ120)、支援端末126、クライアント情報データベース121、リース商品データベース122、契約管理データベース123、決済管理データベース124、評価者情報データベース125、及びこれらを接続する母線を備えている。
尚、本システムでは、国内外を問わず1日24時間、各種リース取引の執行から取引照合、決済に至るまでの過程を継ぎ目なく電子処理するため、電文形式についてはISO15022、証券識別コード及び金融機関識別コードに関しては、それぞれISO6166及びISO9362を用い、また通信規約には例えばFIX、さらに電文の記述言語としては拡張可能マーク付け言語(XML)を使用する。
【0067】
本サーバ120は、ワークステーション内の中央処理装置やメモリに格納されたプログラムの実行などによって実現し、ウェブ・サーバとしての機能とデータベース・サーバとしての機能を兼ね備えている。前者は、インターネット117を介し、各クライアント端末119からのアクセスを受け付けて認証処理を行い、利用者に対するインタフェース画面を形成する各種ウェブページをクライアント端末119へ提供し、さらにクライアント端末119との間で情報を遣り取りするウェブ制御機能である。また後者は、クライアント情報データベース121やリース商品データベース122、契約管理データベース123、決済管理データベース124、評価者情報データベース125へアクセスしてデータを検索し、読み出し、さらに書き込むデータベース制御機能である。そして、これらのデータベースは、ワークステーション内のメモリやハードディスク装置などに格納されている。
支援端末126は、本システムの運営者が本サーバ120や各データベースを管理するための端末である。運営者は支援端末126を用いて全てのクライアント端末119のリース取引や付随業務の実施状況を監視し、支援端末126の電子メール機能を利用して各クライアント端末119との間でメッセージを遣り取りすることができる。
クライアント端末119は、パーソナル・コンピュータや液晶表示装置を備えた携帯電話機、携帯情報端末、ページャなどの装置であり、制御部127や表示部128、入力部129、通信部130などから構成されている。制御部127は、処理装置や記憶装置などを備えてリース取引用のブラウザを含む動作プログラムを記憶。表示部128及び入力部129は、各種データや諸要求をそれぞれ表示、入力し、通信部130はインターネット117上の他の装置と通信を行う。利用者は、クライアント端末119の電子メール機能を利用し、運営者や他のクライアント端末119との間でメッセージを遣り取りすることができる。
【0068】
リース商品データベース122は、リース取引の対象である資産運用商品や資金調達商品、資金取引商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件などを登録し、商品別の賃貸注文・賃借注文の詳細やマッチングの成立結果、さらには、各種権利の行使や各種義務の履行などリース取引に絡む期中のイベント情報を履歴とともに登録する。
契約管理データベース123は、電子署名が付与された各種契約書及びそれらの原型となる電子マスター契約書、並びに当局への各種報告書、一般への各種開示書及びそれらの原型となる電子マスター報告・開示書などを格納し、書類作成処理の進行に従い発生する様々なデータを履歴とともに格納する。
決済管理データベース124は、本システムの利用者の資金口座番号や証券口座番号などを登録し、利用者間の資金口座振替処理や証券口座振替処理に従い発生する様々なデータを履歴とともに登録する。
評価者情報データベース125は、鑑定評価者より収集した彼らのプロフィールや評価料体系に関する自己紹介資料、及び個別のリース対象商品に絡む参考・提案資料を格納する。
そして、クライアント情報データベース121は以下の情報を記憶する。
(a)本システムの利用者の個人名及び/又は法人名、法人の場合は個人の所属部署名、電子メール番地を含む連絡先、識別子、合言葉。
(b)利用者の信用力格付けや株価格付け、各種財務諸表・財務指標。
(c)利用者が資産運用者である場合は運用方針・運用目標、資金調達者である場合は調達方針・調達目標、また、資金取引者である場合は取引方針・取引目標。
尚、前記識別子とは、各利用者に割り当てられるコード番号・名前であり、前記合言葉とは、本サーバ120へアクセスする際に要求される認証情報である。本サーバ120は識別子によってアクセス者を識別し、識別子と合言葉との組み合わせによってアクセス者を認証する。
【0069】
ところで、本システムにおける賃貸需要と賃借需要のマッチングの手法には入札方式と相対方式とがある。
入札方式は、リース取引の相手方となる資産運用者、資金調達者又は資金取引者が当初より特定されず、基本的に需給バランスの原理で注文がマッチングされる場合などに利用される。同方式は、認知度の高い商品がリース対象である場合に有効である。
一方、相対方式は、リース取引の相手方を当初より特定し、需給バランスの原理が直接的には作用しない環境下で注文をマッチングさせる場合などに利用される。同方式は、複数商品の抱き合わせやキャッシュフローの複雑な資金取引商品がリース対象である場合に有効である。
【0070】
入札方式の場合、出品を希望する賃貸希望者又は賃借希望者(以下、出品者)は、まず、自らのクライアント端末119の制御部127にある動作プログラムを起動して、本サイト118との間の接続を確立する。次に、本サーバ120がログ・イン用のトップページを出品者のクライアント端末119へ送信。出品者はここに識別子と合言葉を入力して本サーバ120へ送信する。
そして、これを受信した本サーバ120はクライアント情報データベース121へアクセスし、識別子と合言葉との組み合わせが登録されているか否かを判断。登録されていた場合に、『リース取引参加』、『リース取引交渉』、『契約書照会』、『資金口座照会』、『証券口座照会』、『評価者資料閲覧』、『相場情報総覧』又は『イベント通知』を選択できるメニューページを出品者へ送信する。ここで出品者は『リース取引参加』を選択し、本サーバ120は注文の詳細を入力するための発注ページを出品者へ送信する。
次に出品者は、受信した発注ページにおいて、自らが出品を希望する資産運用商品、資金調達商品又は資金取引商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、賃貸希望と賃借希望の別、許容できる取引相手の信用力、希望リース価額、価格商品の場合は希望リース数量、希望リース期間、希望する出品期間並びにその自動延長又は早期終了の可否、入札者に対する諸要求を入力し、希望リース料率の仮条件を指定。この注文内容を確認した上で本サーバ120へ送信する。尚、仮条件は、具体的な1本値による表示でも、上下限を記したレンジ表示でもよく、出品者の任意である。
本サーバ120は、出品者からの注文を受信し、これをリース商品データベース122上の出品表に登録して、この登録内容を通知する受注ページを出品者へ送信。出品者は、この受注ページで自らの出品内容を確認する。
【0071】
ここで本サーバ120は、クライアント情報データベース121へアクセスし、そこに記憶されているシステム利用者の資産運用、資金調達又は資金取引についての方針及び目標を検索。前記出品商品に沿った方針・目標を掲げているリース希望者を特定する。そして本システムの運営者は、前記受注ページの一部を電子文書フォーマット・ファイルなどへ変換し、支援端末126経由、これを仮目論見書として前記特定したリース希望者へ一斉に配信する。
次に、この仮目論見書を受信して出品商品に興味を抱き、入札への参加を決意した賃借希望者又は賃貸希望者(以下、入札者)は、自らの発注ページにおいて、当該出品商品を指定し、指値注文と成行注文の別、指値注文の場合は仮条件を参考に具体的な希望リース料率、また、価格商品の場合は自らの希望リース数量を指定。この注文の内容を確認した上で本サーバ120へ送信する。尚、入札者が指定する希望リース料率は仮条件を無視した水準であっても構わないが、一般的に、仮条件に沿った水準である程、落札できる可能性が高まる。
本サーバ120は、入札者からの注文を受信し、これをリース商品データベース122上の入札表に登録して、この登録内容を通知する受注ページを入札者へ送信。入札者は、この受注ページで自らの入札内容を確認する。
【0072】
本サーバ120は、以下のような処理によって出品者と入札者とをマッチングさせる。
まず、入札者の成行注文に関しては、希望する全入札数量を出品者の希望リース数量の範囲内で落札させる。また、入札者の指値注文に関しては、希望リース料率が出品商品の仮条件の範囲内である注文、及び希望リース料率が出品者寄りであるが故に仮条件の範囲外となっている注文を抽出し、希望リース料率が出品者寄りである順番にそれらを落札させていく。
次に本サーバ120は、落札の内容をリース商品データベース122に登録し、このデータに基づいて、出品者の希望リース数量との比較の上で残数量を更新する。そして本サーバ120は、落札数量が蓄積され、その合計数量が出品者の希望リース数量に到達した段階において、落札された注文の中で希望リース料率が最も入札者寄りであったリース料率を確定条件とし、これを以って当該リース取引を成立させる。
出品商品の全数量が落札された時点で本システムの運営者は、確定したリース料率を含む落札商品の詳細を記載した落札通知書を前記仮目論見書の補正によって作成。支援端末126経由、出品者及び落札者へ送信し、出品者及び落札者がこれを最終確認することで取引照合が終了する。そしてこの段階で、当該落札通知書が最終目論見書としての機能を果たすことになる。
尚、以上は、リース料率を最終的に1本値とする入札方式を記述したものであるが、実際には、マッチングの都度リース料率を異なったものとし、より出品者寄りの注文から入札者ごとに細かく落札していく手法も可能である。
【0073】
ところで相対方式の場合は、賃貸希望者又は賃借希望者(以下、依頼元)がメニューページの『リース取引交渉』を選択し、本サーバ120は相対交渉の詳細を入力するための相対交渉ページを依頼元へ送信する。
次に依頼元は、受信した相対交渉ページにおいて、交渉相手となる賃借希望者又は賃貸希望者(以下、依頼先)を1者に特定する情報又は特定の複数者に絞り込む情報、具体的な条件として依頼先に希望する資産運用商品、資金調達商品又は資金取引商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、賃貸希望と賃借希望の別、希望リース価額、価格商品の場合は希望リース数量、希望リース期間、依頼先に対する諸要求、そして希望リース料率を入力・指定し、これを本サーバ120へ送信する。
そして本サーバ120は、受信した相対交渉ページを、依頼元が特定した依頼先の電子メール番地へ依頼元の識別子を付与して送信する。そして依頼先は、これを受信して依頼元の要求内容を確認。それに対するスタンスとして『成立』、『不成立』又は『交渉』の何れかを選択し、これを依頼元へ返信する。
これらの選択肢の中から、依頼先が『不成立』を選択した場合、取引は当然成立しない。一方、依頼先が『成立』を選択した場合、取引が成立したことは、依頼元に加え本サーバ120へも通知される。そして『交渉』を選択した場合、依頼先は、リース対象商品の種類・属性や諸条件、希望リース価額、価格商品の場合は希望リース数量、希望リース期間、そしてリース料率を逆提案することができる。この時、依頼先(以下、新依頼元)は、受信済みの相対交渉ページを返信用に変換し、このページ上で希望リース内容を修正。新しい要求として依頼元(以下、新依頼先)へ返信する。このようにして、新依頼先と新依頼元は相対リース取引の接点を模索していくことになる。
【0074】
契約管理データベース123には、資産運用商品を対象とした一般的なキャッシュフロー・リース、割引幅によるキャッシュフロー・リース、割増幅に対するキャッシュフロー・リース、返還型直接リース及び非返還型直接リース、資金調達商品を対象とした償還延長型キャッシュフロー・リース、償還短縮型キャッシュフロー・リース及び買入消却型キャッシュフロー・リース、資金取引商品を対象とした評価益によるキャッシュフロー・リース及び評価損に対するキャッシュフロー・リース、これらのリース取引の応用形態である各種転貸リース及び各種抱き合わせリース、並びに上述のリース取引契約の第三者への譲渡及び期中解約に対応する商品別の電子マスター契約書が格納されている。
ここにいう電子マスター契約書とは、それぞれの取引形態・対象商品において一般的である諸項目(以下、一般項目)や諸条件(以下、一般条件)が記述された入力データを、電子書式と組み合わせて作成した電子書類のことを指す。そして電子書式とは、通常の紙ベースの契約書用書式を電子データとしたものであり、具体的な契約内容や契約者の住所・氏名を入力するための領域及び契約者の電子署名を付与するための領域から構成されている。
本システムにおける電子マスター契約書では、電子書式内の所定の記載枠に一般項目や一般条件が入力されながらも、個別のリース取引契約によって異なる諸項目(以下、追加項目)や諸条件(以下、追加条件)を入力する領域や、契約当事者となる賃貸人、賃借人及び本システムの運営者が住所・氏名を入力し電子署名を付与する領域が空白になっている。
【0075】
本実施の形態における基本合意書では、取引照合が済んだ段階で、本サーバ120がリース商品データベース122へアクセスし、そこに登録されている該当商品の名称・銘柄やリース契約の特別条項、リース料率、リース成立価額、価格商品の場合はリース成立数量、リース取引期間、リース取引契約書締結までのスケジュール、商品の瑕疵調査や取引価額の鑑定評価の方法、瑕疵調査や鑑定評価を担当する鑑定評価者に関する情報、当該基本合意書の有効期限といった追加項目や追加条件を読み出し、それを前記電子マスター契約書の空白領域に書き込む。
この後、入札方式によって成立したリース取引では、運営者−出品者間の基本合意書内の空白領域に双方が住所・氏名を入力して電子署名を付与し、また、運営者−落札者間の基本合意書内の空白領域に双方が住所・氏名を入力して電子署名を付与することで両合意書が発効する。実際には、追加項目や追加条件が書き込まれて運営者が電子署名した基本合意書を、本サーバ120が出品者及び落札者へ、それぞれ送信。次に、電子署名を済ませた出品者及び落札者が当該基本合意書をそれぞれ本サーバ120へ返信し、本サーバ120が双方を契約管理データベース123に格納する。
一方、相対方式によって成立したリース取引では、賃貸希望者−賃借希望者間の基本合意書内の空白領域に双方が住所・氏名を入力して電子署名を付与することで基本合意書が発効する。実際には、追加項目や追加条件が書き込まれた基本合意書を、本サーバ120が賃貸希望者へ送信し、それを受信した賃貸希望者が電子署名を付与して本サーバ120へ返信。次に本サーバ120は、これを賃借希望者へ送信し、それを受信した賃借希望者が電子署名を付与して本サーバ120へ返信する。そして、この調印済みの合意書を本サーバ120が契約管理データベース123に格納する。
【0076】
当事者間の最終的な契約書となるリース取引契約書は、この基本合意書を補正して使用される。即ち、瑕疵調査・鑑定評価の結果に基づき、電子マスター契約書の空白領域に入力されていた追加項目や追加条件についての補正を本システムの運営者が行い、補正後の契約書に当事者がそれぞれ住所・氏名を入力し電子署名を付与することで当該契約書が発効。そして、この調印済みの契約書を本サーバ120が契約管理データベース123に格納する。また、リース取引期間に当事者が自らの契約を第三者へ譲渡する場合の手続きや自らの契約を解除する場合の手続きも、譲渡用や解除用の電子マスター契約書を用いて同様に行われる。
ところで、譲渡性預金以外の預金債権や貸付債権、土地、建物、複合不動産といった非有価証券の直接リースにおいて、小口化のための特別目的会社や信託、組合といった導管体を関与させることが困難な場合は、賃貸人によるこれら非有価証券の既存の契約を賃借人へ譲渡する必要が生じる。このような時の譲渡手続きも、前記電子マスター契約書を用いて行われる。
【0077】
契約管理データベース123では、基本合意書やリース取引契約書自体に加え、各契約書に割り当てられた識別子や電子署名、契約当事者や本サーバ120が行った手続きの履歴データなど、基本合意書の作成が開始されてからリース取引契約書の調印が終了するまでの間に発生する様々なデータが、契約処理の進行に従い逐次格納されていく。よって、電子署名が付与される前の書類と付与された後の書類とを比較することによって書類の原本性を確認できる。
また、基本合意書やリース取引契約書に付与される電子署名は、例えば契約者が保有するICカードの中やクライアント端末119の内部に存在する秘密鍵を使用して作成される。よって、付与された電子署名を復号化して検証すれば署名者を認証できる。
尚、賃貸人及び賃借人は、前記メニューページの『契約書照会』を選択することによって、契約管理データベース123に格納されている自らの基本合意書やリース取引契約書を随時確認することができる。
【0078】
当局への報告や一般への開示が必要とされるリース取引に対応するため、契約管理データベース123には、それぞれの取引形態、商品、報告先及び開示先に対応する一般項目や一般条件が記述された電子マスター報告書や電子マスター開示書も格納されている。リース取引契約書の調印が済んだ段階で、本サーバ120はリース商品データベース122へアクセスし、そこに登録されている該当商品の名称・銘柄やリース契約の特別条項、リース料率、リース成立価額、価格商品の場合はリース成立数量、リース取引期間、瑕疵調査や鑑定評価に関する情報といった追加項目や追加条件を読み出し、それを前記電子マスター報告・開示書の空白領域に書き込んだ上で賃貸人や賃借人へ送信する。
これを受信した賃貸人や賃借人は、この報告・開示書内の空白領域に住所・氏名を入力し電子署名を付与して本サーバ120へ返信する。次に本サーバ120は、これに賃貸人又は賃借人の識別子を付与し、賃貸人又は賃借人が特定した当局やマスメディアの電子メール番地へ送信。その後、これを契約管理データベース123に格納する。一方、本システムの運営者に報告・開示義務があるリース取引については、運営者自らが住所・氏名を入力し電子署名を付与した上で、報告・開示書を当局やマスメディアへ送信する。
尚、賃貸人及び賃借人は、前記メニューページの『契約書照会』を選択することによって、契約管理データベース123に格納されている自らの報告書類や開示書類を随時確認することができる。
ところで期中、キャッシュフローの授受やリース料の受払、各種権利の行使、各種義務の履行といった賃貸人−賃借人間のイベントの発生に伴い新たな報告義務や開示義務が発生した場合も、本サーバ120は同様の処理を行う。また運営者は、リース取引契約書や前記報告書・開示書の準拠法に加え他の関連法規を賃貸人や賃借人が遵守しているか否かを検査するため、前記イベントの発生時などに支援端末126経由、質問状などを賃貸人や賃借人へ送信してコミュニケーションを図る。
【0079】
決済管理データベース124は、本システムの利用者即ち、賃貸人、賃借人、相場水準によっては取引に参加したいリース希望者、リース取引に関連した広告を本システム上で掲載する広告主、及び鑑定評価者の資金口座番号、入出金履歴、資金口座残高などの情報を登録している。
利用者が前述のメニューページにおいて『資金口座照会』を選択した場合、本サーバ120は決済管理データベース124へアクセスして、当該利用者の現在の資金口座残高及び過去の入出金履歴が記された資金口座確認ページをクライアント端末119へ送信する。尚、本システムの運営者も資金口座延いては資金口座番号を有しており、利用者の資金口座との間の金銭の授受に利用する。
【0080】
リース取引期間、賃貸人−賃借人間のリース料の受払及びキャッシュフローの授受は本システム上の資金口座振替によって行われる。本サーバ120は一定周期でリース商品データベース122へアクセスし、登録されているリース成立商品のリース料の受払日及びキャッシュフローの授受日を認識する。そして、該当日の例えば1週間前に、資金口座振替を実行する旨を記した資金決済通知書を、賃貸人及び賃借人のクライアント端末119へ送信する。
尚、本実施の形態におけるリース取引では、賃貸人が賃借人へキャッシュフローを支払う替わりに賃借人が賃貸人へリース料を支払う形態が多いが、割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リースや資産運用商品の返還型直接リースのように、期首に賃借人がキャッシュフローを支払う形態もあるため、以下、キャッシュフロー又はリース料を支払う者を支払人、受け取る者を受取人とする。但し、入札方式によって成立したリース取引では、当事者が支払人である場合は本システムの運営者が受取人となり、逆に当事者が受取人である場合は運営者が支払人となる。一方、相対方式によって成立したリース取引では、当事者の一方が支払人、他方が受取人であり、運営者は介在しない。
資金決済通知書には、支払人又は受取人の個人名及び/又は法人名、資金口座番号、リース取引契約書の識別子、支払金額又は受取金額、資金決済実行日などが表示される。そして、支払人又は受取人は、この資金決済情報を確認した旨を本サーバ120へ通知する。
次に本サーバ120は、この資金決済情報に従い、支払人の資金口座から受取人の資金口座へ所定の額の金銭を移転する資金口座振替を行う。そして、決済管理データベース124に登録されている支払人及び受取人の資金口座残高、入出金履歴などの情報を金銭移転後の情報に更新する。
【0081】
本システムでは、以下の金銭の移転においても、資金決済通知書を使用した資金口座振替を行う。但し、支払人−受取人間において、リース取引商品に関するキャッシュフローやリース料、各種サービス料の授受がタイミング的に一致した場合、運営者はこれらを相殺した金額を資金決済通知書に記し、純額ベースで資金口座振替を行うことがある。
(a)期中、賃貸人−賃借人間の信用リスクの露出増減に応じて運営者は、賃貸人又は賃借人へ追加担保金を請求したり、余剰担保金を払い戻したりするが、運営者は上記の資金口座振替により、賃貸人−運営者間もしくは賃借人−運営者間又は賃貸人−賃借人間で金銭を移転する。
(b)運営者が賃貸人及び賃借人より受け取るサービス提供料及び回線使用料。
(c)運営者がリース希望者や鑑定評価者より受け取る回線使用料。
(d)運営者が広告主より受け取る広告料。
(e)鑑定評価者が賃貸人又は賃借人より受け取る鑑定評価料。
(f)期中、賃貸人や賃借人が、リース取引に関する各種権利を行使又は各種義務を履行して当該取引を終了させた時点で発生するリース料の一括清算やキャッシュフローの授受。尚、この場合、賃貸人や賃借人はメニューページの『イベント通知』を使用して権利行使又は義務履行の旨を運営者へ通知する。
【0082】
資産運用商品の返還型直接リース及び非返還型直接リースでは、債券や株式、受益証券、譲渡性預金、コマーシャル・ペーパーといった通常の有価証券はそのままリース対象とし易く、非有価証券は導管体を関与させ小口化・証券化してからの方がリース対象とし易い。よって、何れの範疇においても、リース取引成立の後に現物移転のための証券決済を行う必要が生じてくる。
そこで、本実施の形態における決済管理データベース124は、この証券決済を目的として、賃貸人、賃借人及びリース希望者の証券口座番号、証券移転履歴、証券口座残高などの情報も登録している。
これらの利用者が前述のメニューページにおいて『証券口座照会』を選択した場合、本サーバ120は決済管理データベース124へアクセスして、当該利用者の現在の証券口座残高及び過去の証券移転履歴が記された証券口座確認ページをクライアント端末119へ送信する。尚、本システムの運営者も証券口座延いては証券口座番号を有しており、利用者の証券口座との間の有価証券の授受に利用される。
【0083】
リース取引期間、賃貸人−賃借人間の有価証券の授受は本システム上の証券口座振替によって行われる。但し、入札方式によって成立したリース取引では、当事者が譲渡人である場合は本システムの運営者が譲受人となり、逆に当事者が譲受人である場合は運営者が譲渡人となる。一方、相対方式によって成立したリース取引では、当事者の一方が譲渡人、他方が譲受人であり、運営者は介在しない。尚、証券口座振替の対象となる有価証券は、不動化証券、無券面化証券の別を問わない。
リース取引契約書の調印が済んだ段階で本サーバ120は、証券口座振替を実行する旨を記した証券決済通知書を、賃貸人及び賃借人のクライアント端末119へ送信する。証券決済通知書には、賃貸人又は賃借人の個人名及び/又は法人名、証券口座番号、リース取引契約書の識別子、移転する有価証券の数量、証券決済実行日などが表示される。そして、賃貸人又は賃借人は、この証券決済情報を確認した旨を本サーバ120へ通知する。
次に本サーバ120は、この証券決済情報に従い、賃貸人の証券口座から賃借人の証券口座へ所定の数量の有価証券を移転する証券口座振替を行う。そして、決済管理データベース124に登録されている賃貸人及び賃借人の証券口座残高、証券移転履歴などの情報を振替後の情報に更新する。
【0084】
本実施の形態における返還型直接リースにおいて、賃借人が譲り受けていた有価証券を返還する場合、賃借人はこの旨を、メニューページの『イベント通知』を使用して本サーバ120へ通知する。そして本サーバ120は、上記とは逆の証券口座振替を行うことで、該当する有価証券を賃借人から賃貸人へ返還することになる。
ところで期中、賃貸人−賃借人間の信用リスクの露出増減に応じて運営者は、賃貸人又は賃借人へ追加担保を請求したり、余剰担保を返還したりするが、この担保として有価証券を使用した場合、本サーバ120は上記の証券口座振替により、賃貸人−運営者間もしくは賃借人−運営者間又は賃貸人−賃借人間で対象証券を移転する。
【0085】
本サーバ120は、一定周期でリース商品データベース122へアクセスし、登録されている各種データを順次集計処理又は統計処理して、本システムの利用者はこれをクライアント端末119から閲覧することができる。
利用者が前述のメニューページにおいて『相場情報総覧』を選択した場合、本サーバ120は、集計処理や統計処理を済ませてある各種リース取引商品の相場状況、即ちこれまでリース取引が成立した商品の名称・銘柄や種類・属性、諸条件、リース料率、リース成立価額、価格商品の場合はリース成立数量、リース取引期間、そして、現在入札を実施しているリース対象商品の概要や仮条件、リース希望者からの入札状況、さらに、今後出品が予定されている商品の概要を一覧やグラフなどに加工して市況ページ用の相場情報を作成。当該市況ページを利用者へ送信する。
これらの情報によって、リース希望者はリース料率の相場水準やリース取引の需給バランスを把握でき、鑑定評価者は自己紹介資料やリース取引に絡んで作成する参考・提案資料を適宜配信することが可能になる。
【0086】
ところで、リース希望者が鑑定評価者を選定する際に使用する資料の受配信は以下のように行う。
まず、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用い、鑑定評価者は自らのプロフィール及び評価料体系を記した自己紹介資料や、個別のリース対象商品に絡む参考・提案資料を本サーバ120へ送信する。そして本サーバ120は、これらを受信すると、受信した日付・時刻とともに評価者情報データベース125へ順次格納する。
次に本サーバ120は、クライアント情報データベース121を検索し、当該データベースに記憶されているリース希望者の資産運用、資金調達又は資金取引についての方針・目標と前記受信した実際の評価者情報の種類・属性とを照らし合わせ、今回自己紹介資料や参考・提案資料を配信する対象となる利用者を特定。この検索結果に基づき、テキストや電子文書フォーマットなどの形態を用い、該当するリース希望者のクライアント端末119へ前記資料を一斉に配信する。そして資料を受信したリース希望者は、それらを鑑定評価者選定の判断材料とする。
またリース希望者は、前記メニューページの『評価者資料閲覧』を選択することによって、評価者情報データベース125に格納されている各種資料を随時閲覧できる。
【0087】
本サーバ120とクライアント端末119とは、インターネット117に接続された構成の他に、専用通信回線を利用したコンピュータネットワークを介して接続された構成、その他の通信回線を利用したコンピュータネットワークを介して接続された構成、無線で通信を行えるコンピュータネットワークを介して接続された構成などがある。
また他に、本サーバ120とクライアント端末119とは、無線放送や有線放送の放送網を介し、本サーバ120と利用者の放送受信端末とが情報の送受信を行うことによって本システムを利用できる構成としてもよい。例えば、本サーバ120で作成したデータを、所定の放送サーバにて放送用データに変換し、電波や通信回線を介して所定のチューナを有する放送受信端末へと送信し、当該チューナにて放送用データを復号することによって利用者が当該データを利用できる。また利用者は、前記放送受信端末から電波や通信回線を介して、送信したいデータを放送サーバ経由本サーバ120へ、又は本サーバ120へ直接送信できる。
そして本実施の形態では、これまで述べてきた動作を実行するためのプログラムを記録した記憶媒体、例えば光磁気ディスクや読み出し専用デジタル多用途ディスク、読み出し専用コンパクト・ディスク、フレキシブル・ディスク・カートリッジなどを配布し、当該プログラムをコンピュータへインストールすることによっても、本サーバ120などを構成することができる。
【0088】
次に、これまで述べてきた各種実施の形態がもたらすメリットをテーマ別且つ箇条書きにして説明するが、これらのメリットに対する理解を深めるため、各種実施の形態におけるリース取引の仕組みを併せて説明する。
但し本発明は、対象を当事者間で実質的に又は実際に貸借し、借主が貸主へ直接的又は間接的に手数料相当額を支払う取引のためのサーバ・コンピュータ、コンピュータシステム及び支援方法にあり、そのための仕組みはこれより説明する仕組みに限定されるものではない。
1.前述の実施の形態では、金融商品や準金融商品の各種リース取引を通じて、資産運用や資金調達、資金取引に絡む新種の取引を行うことができる。
(1)まず前述の実施の形態は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースを通じた新種の資産運用を可能とする。
一つの例として、資産運用者Aが、保有している資産運用商品aを近々処分するに際し、少しでも高い運用利回りの達成を希望し、一方、資産運用者Bが、これから価値が上昇するとの相場観から資産運用商品aの取得を希望しながらも、現在の手元流動性が十分ではないとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Aが資産運用者Bに対して資産運用商品aのキャッシュフローをリースすることにより、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0089】
当該リース取引によって、資産運用者B(以下、賃借人B)は、資産運用商品aを期中市場で自由処分できる権利と当該商品より生じるキャッシュフローを期中受け取る権利を譲り受ける。一方、資産運用者A(以下、賃貸人A)は、資産運用商品aを当該リース取引の受入担保として保有し続けながらも、当該商品の自由処分権を賃借人Bへ譲渡し、当該商品より生じるキャッシュフローを賃借人Bへ期中支払う義務を負う。即ち賃借人Bは、資産運用商品aのこれら使用収益の対価として、期中月次ベースでリース料を賃貸人Aへ支払う。尚、当該リース取引が成立した段階では、賃貸人Aがその時点の評価額で、賃借人Bへ資産運用商品aを譲渡したと見なす。
【0090】
例えば当該リース料は、賃貸人Aが賃借人Bへ譲渡する資産運用商品aの価額に、賃貸人Aが賃借人Bへ課す手数料、資産運用商品aを名目上保有し続けるために賃貸人Aが期中に負担する諸経費などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。尚、当該手数料又は当該経費には、賃貸人Aが資産運用商品aを取得するために市場で行った資金調達のコストを含めることができる。
前記の例において、資産運用商品aの評価額が1000であった時点に、期間3年のリース取引が成立し、賃貸人Aが賃借人Bへ課す手数料が70、賃貸人Aが期中に負担する諸経費が5であったとすると、リース料総額は1075[1000+70+5]、月次のリース料は30[1075/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Bは、初期投資なしに、毎月30の支払で評価額1000の資産運用商品aを実質的に取得して、将来のキャピタル・ゲインを狙い、さらに、当該商品より生じる果実部分の年間キャッシュフローを50(即ち年率5%)とすると、期中150[50x3年]のキャッシュフローを受け取る権利を得たことになる。一方、賃貸人Aは、リース取引成立時に、1000の評価額で資産運用商品aを実質的に処分しながらも、その後、追加投資なしに70の手数料を稼ぐことが可能になる。
【0091】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Bの相場観に沿う形で資産運用商品aの評価額が1200まで上昇したとする。この時点で賃借人Bが自由処分権を行使した場合、当該処分行為を市場で執行する者は名目上の保有者である賃貸人Aであるため、処分代金の1200は賃貸人Aが一旦受け取ることになるが、賃貸人Aはこれを当該商品の実質的な所有者である賃借人Bへと支払う。そして賃借人Bが、355[1075−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Aへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Aは、期首に1000の評価額だった資産運用商品aを、賃借人Bへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上でキャピタル・ゲインの獲得はないが、賃借人Bからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Bは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品aに対し総額1075のリース料を支払いながらも、期中の自由処分権行使によって200のキャピタル・ゲイン[1200−1000]を獲得し、また、当該商品より期中生じた果実の100[50x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースで225の利益[1000−1075+200+100]となった。さらに、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0092】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Bの相場観に反して資産運用商品aの評価額が900まで下落したとする。この時点で賃借人Bが損切りのために自由処分権を行使した場合、当該処分行為を市場で執行する者は名目上の保有者である賃貸人Aであるため、処分代金の900は賃貸人Aが一旦受け取ることになるが、賃貸人Aはこれを当該商品の実質的な所有者である賃借人Bへと支払う。そして賃借人Bが、355[1075−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Aへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Aは、期首に1000の評価額だった資産運用商品aを、賃借人Bへ1000で譲渡しているため、当該リース取引の上でキャピタル・ロスは被らず、賃借人Bからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Bは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品aに対し総額1075のリース料を支払い、期中の自由処分権行使によって100のキャピタル・ロス[900−1000]を計上しながらも、当該商品より期中生じた果実の100[50x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースでは75の損失[1000−1075−100+100]となった。しかし、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0093】
例えば、資産運用商品aの3年後の償還価額が1100であり、賃借人Bが自由処分権を行使せずに当該商品の満期日即ち当該リース取引の最終日を迎えた場合、又は当該リース取引が当初より自由処分権の付与されていない契約であった場合、1100の償還金は名目上の保有者である賃貸人Aが一旦受け取ることになるが、賃貸人Aはこれを当該商品の実質的な所有者である賃借人Bへと支払う。尚、この時点で賃借人Bは、リース料を既に完納している。
賃貸人Aは、期首に1000の評価額だった資産運用商品aを、賃借人Bへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上で償還差益の獲得はないが、賃借人Bからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Bは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品aに対し総額1075のリース料を支払いながらも、当該商品が1100で満期を迎えて100の償還差益[1100−1000]を獲得し、また、当該商品より期中生じた果実の150[50x3年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースで175の利益[1000−1075+100+150]となった。さらに、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0094】
例えば、資産運用商品aの3年後の償還価額が1000であり、賃借人Bが自由処分権を行使せずに当該商品の満期日即ち当該リース取引の最終日を迎えた場合、又は当該リース取引が当初より自由処分権の付与されていない契約であった場合、1000の償還金は名目上の保有者である賃貸人Aが一旦受け取ることになるが、賃貸人Aはこれを当該商品の実質的な所有者である賃借人Bへと支払う。尚、この時点で賃借人Bは、リース料を既に完納している。
賃貸人Aは、期首に1000の評価額だった資産運用商品aを、賃借人Bへ1000で譲渡しているため、当該リース取引の上で償還差損益の計上はなく、賃借人Bからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Bは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品aに対し総額1075のリース料を支払い、当該商品が1000で満期を迎えたことで償還差損益の計上はないながらも、当該商品より期中生じた果実の150[50x3年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースで75の利益[1000−1075+150]となった。さらに、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0095】
前述の実施の形態における資産運用商品のキャッシュフロー・リースには、例えば以下のような取引形態がある。
(a)貸付債権や債券、コマーシャル・ペーパー、一部預金債権、一部ファンド型運用商品、一部媒介体など、一般的に満期の存在する資産運用商品がそのまま満期を迎えることを前提として、当該商品の残存期間の資金流入、即ち元本や果実のキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(b)一般的に満期が存在する前記商品に残存期間より短い特定の期間を設定して、その間の資金流入、即ち果実のみのキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(c)一般的に満期が存在する前記商品に関し自由処分権を行使することを前提として、当該商品を処分するまでの期間の資金流入、即ち元本や果実のキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(d)土地や建物、複合不動産、株式、一部預金債権、一部ファンド型運用商品、一部媒介体など、一般的に満期が存在しない資産運用商品に関し自由処分権を行使することを前提として、当該商品を処分するまでの期間の資金流入、即ち元本や果実のキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(e)一般的に満期が存在しない前記商品に特定の期間を設定して、その間の資金流入、即ち果実のみのキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
尚、これらの取引形態では、対象商品の満期の有無又は残存期間の長短に関わらず、キャッシュフローの授受が終了した後もリース料の受払が続く場合や、逆にリース料の受払が終了した後もキャッシュフローの授受が続く場合などがある。よって、キャッシュフロー授受の終了日又はリース料受払の終了日の何れか遅い方を、当該リース取引の終了日とすることができる。尚、リース取引開始日を期首、リース取引終了日を期末と呼び、両者と両者の間を併せてリース取引期間又は期中という。
ところで、上述の取引形態でいうファンド型運用商品とは、証券投資信託や不動産投資信託、商品ファンド、貸付信託、狭義の金銭信託など、一般的に不特定多数の資産運用者向けに設定・運用される資産運用商品を指し、媒介体とは、特定金銭信託や指定金外信託、運用有価証券信託、投資子会社株式、ファンド型私募債券など、一般的に特定の資産運用者が、簿価分離や果実政策、外部への運用委託などを目的に設定・利用する資産運用商品をいう。
【0096】
(2)次に前述の実施の形態は、資産運用商品の特定部分のキャッシュフロー・リースを通じた新種の資産運用を可能とする。即ち、前述の実施の形態における資産運用商品のキャッシュフロー・リースには、商品の総体の評価額を基にしたリース取引に加え、当該評価額の一部を基にしたリース取引が含まれる。
一つの例として、資産運用者Cが保有している資産運用商品cの評価額が3000であるとする。資産運用者Cは、当該商品を近々処分するに際し、少しでも高い運用利回りの達成を希望している。一方、資産運用者Dは、資産運用商品cの価値がこれからも上昇するとの相場観から当該商品の取得を希望しながらも、現在の手元流動性が2000であり当該商品の総体を取得するに十分ではないとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Cが資産運用者Dに対し、資産運用商品cの一部のみ即ち1000をリースすることで、両者が希望する経済効果を実現することができる。
尚、ここでは、商品の総体の評価額の内、リース取引の対象とはならない部分即ち前記の例でいう2000を割引評価額と呼び、リース取引の対象となる部分即ち前記の例でいう1000を割引幅という。
【0097】
当該リース取引によって、まず資産運用者D(以下、賃借人D)は、資産運用商品cの割引評価額相当額を資産運用者C(以下、賃貸人C)へ支払い、当該商品の割引評価額部分及び果実部分の実質的な所有権、並びに当該商品を期中市場で自由処分できる権利を譲り受ける。一方、賃貸人Cは、資産運用商品cを当該リース取引の受入担保として保有し続けながらも、割引評価額相当額の受取と見返りに、当該商品の割引評価額部分及び果実部分の実質的な所有権、並びに当該商品の自由処分権を賃借人Dへ譲渡する。
次に賃借人Dは、割引幅部分をも実質的に所有するために、期中月次ベースでリース料を賃貸人Cへ支払う。即ち賃借人Dは、資産運用商品cのこれら使用収益の対価としてリース料を納めることになる。
【0098】
例えば当該リース料は、賃貸人Cが賃借人Dへリースする割引幅部分の価額(1000)に、賃貸人Cが賃借人Dへ課す手数料、資産運用商品cを名目上保有し続けるために賃貸人Cが期中に負担する諸経費などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。尚、当該手数料又は当該経費には、賃貸人Cが資産運用商品cを取得するために市場で行った資金調達のコストを、一部含めることができる。
前記の例におけるリース取引の期間が3年で、賃貸人Cが賃借人Dへ課す手数料が70、賃貸人Cが期中に負担する諸経費が10であったとすると、リース料総額は1080[1000+70+10]、月次のリース料は30[1080/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Dは、毎月30の支払で評価額1000の割引幅部分も実質的に取得して、将来のキャピタル・ゲインを狙い、また、資産運用商品cの実質的な所有権は既に得ていることから、当該商品より生じる果実部分の年間キャッシュフローを150(即ち総体に対し年率5%)とすると、期中450[150x3年]のキャッシュフローを受け取ることができる。一方、賃貸人Cは、割引評価額相当額の受取時に資産運用商品cを実質的に処分しながらも、その後、追加投資なしに70の手数料を稼ぐことが可能になる。
【0099】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Dの相場観に沿う形で、資産運用商品cの総体の評価額が3200まで上昇、即ち割引幅が1200まで増加したとする。この時点で賃借人Dが自由処分権を行使した場合、当該処分行為を市場で執行する者は、名目上の保有者である賃貸人Cであるため、賃貸人Cが総体の処分代金の3200を一旦受け取り、これを全額、資産運用商品cの実質的な所有者である賃借人Dへと支払う。そして賃借人Dが、360[1080−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Cへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Cは、期首に1000の評価額だった割引幅を、賃借人Dへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上でキャピタル・ゲインの獲得はないものの、賃借人Dからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Dは、1000で譲り受けた割引幅に対し総額1080のリース料を支払いながらも、期中の自由処分権行使によって200のキャピタル・ゲイン[1200−1000]を獲得し、また、当該商品より期中生じた果実の300[150x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースで420の利益[1000−1080+200+300]となった。さらに、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0100】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Dの相場観に反して、資産運用商品cの総体の評価額が2900まで下落、即ち割引幅が900まで減少したとする。この時点で賃借人Dが損切りのために自由処分権を行使した場合、当該処分行為を市場で執行する者は、名目上の保有者である賃貸人Cであるため、賃貸人Cが総体の処分代金の2900を一旦受け取り、これを全額、資産運用商品cの実質的な所有者である賃借人Dへと支払う。そして賃借人Dが、360[1080−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Cへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Cは、期首に1000の評価額だった割引幅を、賃借人Dへ1000で譲渡しているため、当該リース取引の上でキャピタル・ロスは被らず、賃借人Dからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Dは、期首に1000で譲り受けた割引幅に対し総額1080のリース料を支払い、期中の自由処分権行使によって100のキャピタル・ロス[900−1000]を計上しながらも、当該商品より期中生じた果実の300[150x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースでは120の利益[1000−1080−100+300]となった。さらに、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0101】
(3)また前述の実施の形態は、資産運用商品の評価額に上乗せした割増部分に対するキャッシュフロー・リースを通じた新種の資産運用を可能とする。
一つの例として、資産運用者Eが保有している資産運用商品eの評価額が2000であるとする。資産運用者Eは、当該商品を近々処分するに際し、処分代金だけでは今後の資金繰りに影響を来たすため、1000の追加資金の工面を考えている。一方、資産運用者Fは、資産運用商品eの価値がこれから上昇するとの相場観から当該商品の取得を希望しつつ、少しでも運用利回りを高くしたいとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Fが3000の資金を資産運用者Eへ支払って資産運用商品eを譲り受け、実質的に1000のキャッシュフローを資産運用者Eへ補給することによって、両者が希望する経済効果を実現することができる。
尚、ここでは、リース取引におけるキャッシュフロー補給の対象となる金額即ち前記の例でいう1000を割増幅と呼び、これに商品自体の評価額を加えた金額即ち前記の例でいう3000を当該商品の割増評価額という。
【0102】
当該リース取引によって、まず資産運用者F(以下、賃貸人F)は、資産運用商品eの割増評価額相当額を資産運用者E(以下、賃借人E)へ支払うことにより、当該商品の元本部分及び果実部分の実質的な所有権、並びに当該商品を期中市場で自由処分できる権利を譲り受けて、割増幅相当額のキャッシュフローを賃借人Eへ補給する。一方、賃借人Eは、賃貸人Fより受け取った割増評価額相当額の見返りに、資産運用商品eの元本部分及び果実部分の実質的な所有権、並びに当該商品の自由処分権を賃貸人Fへ譲渡して、割増幅相当額のキャッシュフローを入手する。そして賃借人Eは、この割増幅相当額のキャッシュフローの見返りに期中月次ベースでリース料を賃貸人Fへ支払う。即ち賃借人Eは、当該補給キャッシュフローの使用収益の対価として、リース料を納めることになる。
【0103】
例えば当該リース料は、賃貸人Fが賃借人Eへ補給する割増幅相当額(1000)に、賃貸人Fが賃借人Eへ課す手数料などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。尚、当該手数料には、割増評価額相当額を工面するために賃貸人Fが市場で行った資金調達のコストを、一部含めることができる。
前記の例におけるリース取引の期間が3年で、賃貸人Fが賃借人Eへ課す手数料が70であったとすると、リース料総額は1070[1000+70]、月次のリース料は30[1070/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Eは、毎月30の支払により、資産運用商品eを割増評価額の3000で実質的に処分でき、資金繰りに影響を来たすことを回避できる。一方、賃貸人Fは、キャッシュフローの補給時に、当該割増評価額で資産運用商品eを実質的に取得し1000の割増幅を引き受けながらも、その後、総額1070のリース料を受け取ることで、70の手数料を稼ぐことが可能になる。そして賃貸人Fは、資産運用商品eより生じる果実部分の年間キャッシュフローを100(即ち総体に対し年率5%)とすると、期中300[100x3年]のキャッシュフローを受け取り、さらに当該商品のキャピタル・ゲインを狙うことができる。
【0104】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃貸人Fの相場観に沿う形で、資産運用商品eの評価額が2400まで上昇したとする。この時点で賃貸人Fが自由処分権を行使した場合、当該処分行為を市場で執行する者は賃借人Eであるため、賃借人Eが処分代金の2400を一旦受け取り、これを全額、資産運用商品eの実質的な所有者である賃貸人Fへと支払う。そして賃借人Eが、350[1070−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して、又はリース取引の残存期間に渡り従来通り月額で賃貸人Fへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Fは、資産運用商品eの評価額が2400まで上昇したことで、実質的に400のキャピタル・ゲインを獲得。また、リース料の受取を通じて賃借人Eからの手数料(70)が収入になり、さらに、当該商品より期中生じた果実の200[100x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、合計で670の利益[400+70+200]となった。一方、賃借人Eは、賃貸人Fより補給された1000のキャッシュフローに対し総額1070のリース料を支払いながらも、当初の不足資金を工面することができた。また、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0105】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃貸人Fの相場観に反して、資産運用商品eの評価額が1900まで下落したとする。この時点で賃貸人Fが自由処分権を行使した場合、当該処分行為を市場で執行する者は賃借人Eであるため、賃借人Eが処分代金の1900を一旦受け取り、これを全額、資産運用商品eの実質的な所有者である賃貸人Fへと支払う。そして賃借人Eが、350[1070−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して、又はリース取引の残存期間に渡り従来通り月額で賃貸人Fへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Fは、資産運用商品eの評価額が1900まで下落したことで、実質的に100のキャピタル・ロスを計上。しかし、リース料の受取を通じて賃借人Eからの手数料(70)が収入になり、また、当該商品より期中生じた果実の200[100x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースで170の利益[−100+70+200]となった。一方、賃借人Eは、賃貸人Fより補給された1000のキャッシュフローに対し総額1070のリース料を支払いながらも、当初の不足資金を工面することができた。また、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0106】
ところで、上述の割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リースは、商品の割引評価額が賃貸人にとっての簿価又は取得価額、当該商品の割引幅が賃貸人にとっての評価益であった場合、賃貸人が賃借人へ当該評価益を実質的にリースするに等しく、また、上述の割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リースは、商品の割増評価額が賃借人にとっての簿価又は取得価額、当該商品の割増幅が賃借人にとっての評価損であった場合、賃貸人が賃借人へ当該評価損に対する補給キャッシュフローを実質的にリースするに等しい。
【0107】
(4)さらに前述の実施の形態は、資産運用商品の直接リースを通じた新種の資産運用を可能とする。即ち、資産運用商品全体の評価額を基にした前記キャッシュフロー・リースと同様の経済効果は、資産運用商品の直接リースによっても実現可能となる。
一つの例として、資産運用者Gが、保有している資産運用商品gを近々処分するに際し、少しでも高い運用利回りの達成を希望し、一方、資産運用者Hが、これから価値が上昇するとの相場観から資産運用商品gの取得を希望しながらも、現在の手元流動性が十分ではないとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Gが資産運用者Hに対して資産運用商品gを直接リースすることにより、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0108】
当該リース取引によって、資産運用者H(以下、賃借人H)は、資産運用者G(以下、賃貸人G)より資産運用商品gの現物を譲り受け、当該商品を期中市場で自由処分できる権利や当該商品より生じるキャッシュフローを期中受け取る権利などを獲得する。そして賃借人Hは、資産運用商品gのこれら使用収益の対価として、期中月次ベースでリース料を賃貸人Gへ支払う。尚、当該リース取引が成立した段階では、賃貸人Gがその時点の評価額で、賃借人Hへ資産運用商品gを実際に譲渡する。また前述の実施の形態では、当該リース取引を資産運用商品の非返還型直接リースと呼ぶ。
【0109】
例えば当該リース料は、賃貸人Gが賃借人Hへ譲渡する資産運用商品gの価額に、賃貸人Gが賃借人Hへ課す手数料などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。尚、当該手数料には、賃貸人Gが資産運用商品gを取得するために市場で行った資金調達のコストを含めることができる。
前記の例において、資産運用商品gの評価額が1000であった時点に、期間3年のリース取引が成立し、賃貸人Gが賃借人Hへ課す手数料が70であったとすると、リース料総額は1070[1000+70]、月次のリース料は30[1070/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Hは、初期投資なしに、毎月30の支払で評価額1000の資産運用商品gを実際に取得して、将来のキャピタル・ゲインを狙い、さらに、当該商品より生じる果実部分の年間キャッシュフローを50(即ち年率5%)とすると、期中150[50x3年]のキャッシュフローを受け取る権利などを得たことになる。一方、賃貸人Gは、リース取引成立時に、1000の評価額で資産運用商品gを実際に処分しながらも、その後、追加投資なしに70の手数料を稼ぐことが可能になる。
【0110】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Hの相場観に沿う形で資産運用商品gの評価額が1200まで上昇したとする。この時点で賃借人Hが自由処分権を行使した場合、処分代金の1200は当該商品の実際の所有者である賃借人Hが受け取る。そして賃借人Hが、350[1070−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Gへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Gは、期首に1000の評価額だった資産運用商品gを、賃借人Hへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上でキャピタル・ゲインの獲得はないが、賃借人Hからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Hは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品gに対し総額1070のリース料を支払いながらも、期中の自由処分権行使によって200のキャピタル・ゲイン[1200−1000]を獲得し、また、当該商品より期中生じた果実の100[50x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースで230の利益[1000−1070+200+100]となった。さらに、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0111】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Hの相場観に反して資産運用商品gの評価額が900まで下落したとする。この時点で賃借人Hが損切りのために自由処分権を行使した場合、処分代金の900は当該商品の実際の所有者である賃借人Hが受け取る。そして賃借人Hが、350[1070−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Gへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Gは、期首に1000の評価額だった資産運用商品gを、賃借人Hへ1000で譲渡しているため、当該リース取引の上でキャピタル・ロスは被らず、賃借人Hからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Hは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品gに対し総額1070のリース料を支払い、期中の自由処分権行使によって100のキャピタル・ロス[900−1000]を計上しながらも、当該商品より期中生じた果実の100[50x2年]をインカム・ゲインとして受け取っているため、正味ベースでは70の損失[1000−1070−100+100]となった。しかし、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0112】
(5)そして前述の実施の形態は、借り入れた資産運用商品を返還することを前提とした新種の資産運用を可能とする。即ち、前述の実施の形態における資産運用商品の直接リースは、レント契約的な取引を含む。
一つの例として、資産運用者Iが、取得した資産運用商品iを長期保有する運用方針又は経営政策でありながらも、その保有期間、当該商品を有効活用したいとし、一方、資産運用者Jが、資産運用商品iの価値が今後下落するとの相場観から、当該商品の先行処分並びにそれに続く再取得を通じてのキャピタル・ゲインを狙っているとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Iが資産運用者Jに対して資産運用商品iを直接リースすることにより、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0113】
当該リース取引によって、資産運用者J(以下、賃借人J)は、資産運用者I(以下、賃貸人I)より資産運用商品iの現物を譲り受けて、当該商品を期中市場で自由処分できる権利などを獲得し、処分の実際の有無に関わらず、当該商品を期末までに返還する義務を負う。但し、リース取引期間に当該商品より生じる果実を受け取る権利は実質的に移転せず、賃借人Jが一旦受け取る果実は、賃貸人Iへ返還される。尚、前述の実施の形態では、当該リース取引を資産運用商品の返還型直接リースと呼ぶ。
賃借人Jは、資産運用商品iを期中処分した場合、その後相場の下降局面を捉えて当該商品を市場より再取得し、高い処分価額と低い再取得価額との差額をキャピタル・ゲインとして認識。最終的に当該商品を賃貸人Iへ返還する。即ち賃借人Jは、資産運用商品iのこの使用収益の対価として、期中月次ベースでリース料を賃貸人Iへ支払う。そして賃貸人Iは、再リース、再々リースという形で資産運用商品iを賃借人Jへ繰り返しリースすることにより、もしくは二次リース、三次リースという形で当該商品を他の賃借人へもリースすることによって、運用利回りを一層向上させることが可能になる。
尚、賃借人Jが賃貸人Iへ返還する対象は、通常資産運用商品iその物だが、例えばそれ以外に、同一の資金調達者からの他商品や他の資金調達者からの同等商品など、資産運用商品iに準じた他の資産運用商品を含むことが可能である。また、当該リース取引が成立した段階で賃貸人Iは、その時点の評価額で資産運用商品iを賃借人Jへ譲渡し、評価額相当の譲渡代金を賃借人Jより担保として受け入れることができる。この場合、賃貸人Iは、当該担保を期中運用して生じる金利を賃借人Jへ納め、期末に当該担保を賃借人Jへ返還することになる。
【0114】
例えば、当該リース料は賃貸人Iが賃借人Jへ課す手数料より構成されるが、前記のように担保として現金が使用された場合は、担保金利の分だけリース料が実質的に減少する。また、当該手数料には、賃貸人Iが資産運用商品iを取得するために市場で行った資金調達のコストを含めることができる。
前記の例において、資産運用商品iの評価額が1000であった時点に、期間3年のリース取引が成立し、賃貸人Iが賃借人Jへ課す手数料が210(即ち年間70)、担保金利が年間30(即ち年率3%)であったとすると、リース料総額は120[210−(30x3年)]、月次のリース料は3[120/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Jは、毎月3の支払で評価額1000の資産運用商品iを実質的に取得し、将来相場の下降局面においてキャピタル・ゲインを狙うことが可能になる。一方、賃貸人Iは、追加投資なしに120のリース料を稼ぎ、また、当該商品より生じる果実部分の年間キャッシュフローを50(即ち年率5%)とすると、期中150[50x3年]のキャッシュフローを従来通り受け取ることができる。
尚、視点を変えて、当該リース取引における現金担保の受払を資金の授受と認識した場合、「賃貸人Iが資産運用商品iを担保に差し入れ、資金を賃借人Jより調達してその後借入金利を支払い、一方、賃借人Jが資産運用商品iを担保として受け入れ、資金を賃貸人Iへ貸し付けてその後融資金利を受け取る」と見なすことも可能である。
【0115】
例えば、当該リース取引の開始日に、賃借人Jが早速自由処分権を行使し、資産運用商品iを市場で先行処分した場合、処分代金の1000は名目上の所有者である賃借人Jが受け取る。それから2年を経過した後、賃借人Jの相場観に沿う形で当該商品の評価額が800まで下落し、賃借人Jが利食いのために当該商品を市場より再取得した場合、取得代金の800は賃借人Jが市場の売主へと支払う。そして賃借人Jが、再取得した資産運用商品iを実際の所有者である賃貸人Iへ返還することにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Iは、期首に1000の評価額だった資産運用商品iを、賃借人Jへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上でキャピタル・ゲインの獲得はないが、賃借人Jより受け取った手数料140[70x2年]から賃借人Jへ支払った担保金利60[30x2年]を控除した80が収入になり、また、当該商品より期中生じた果実の100[50x2年]をインカム・ゲインとして従来通り受け取っているため、正味ベースで180の利益[80+100]となった。一方、賃借人Jは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品iに対し140の手数料を賃貸人Iへ支払いながらも、賃貸人より60の担保金利を受け取り、さらに期首の先行処分及びそれに続く2年後の再取得を通じて200のキャピタル・ゲイン[1000−800]を得たため、正味ベースで120の利益[−140+60+200]となった。
【0116】
例えば、当該リース取引の開始日に賃借人Jが資産運用商品iを先行処分してから2年を経過した後、賃借人Jの相場観に反して当該商品の評価額が1100まで上昇し、賃借人Jが損切りのために当該商品を市場より再取得した場合、取得代金の1100は賃借人Jが市場の売主へ支払う。そして賃借人Jが、再取得した資産運用商品iを実際の所有者である賃貸人Iへ返還することにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Iは、期首に1000の評価額だった資産運用商品iを、賃借人Jへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上でキャピタル・ロスの発生はなく、賃借人Jより受け取った手数料140[70x2]から賃借人Jへ支払った担保金利60[30x2年]を控除した80が収入になり、また、当該商品より期中生じた果実の100[50x2年]をインカム・ゲインとして従来通り受け取っているため、正味ベースで180の利益[80+100]となった。一方、賃借人Jは、期首に1000で譲り受けた資産運用商品iに対し140の手数料を賃貸人Iへ支払い、賃貸人より60の担保金利を受け取りながらも、期首の先行処分並びにそれに続く再取得を通じて100のキャピタル・ロス[1000−1100]を計上したため、正味ベースで180の損失[−140+60−100]となった。
【0117】
(6)ところで前述の実施の形態は、資金調達商品のキャッシュフロー・リースを通じた新種の資金調達及び資産運用を可能とする。
一つの例として、資金調達者Kが資金調達商品kの持高を抱えているとする。当該商品が近々償還を迎えるに際し、資金調達者Kは元本の償還を繰り下げることで残存期間を延長し、今後の資金繰りに余裕を持たせたい。一方、資産運用者Lは、資金調達者Kの負債管理に関与して、何らかの収益を上げたいとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Lが資金調達商品kの償還価額相当額のキャッシュフローをリースすることにより、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0118】
当該リース取引によって、資産運用者L(以下、賃貸人L)は、資金調達者K(以下、賃借人K)が抱える資金調達商品kの持高を引き受け、当該商品を運用対象として保有する資産運用者へ償還金を支払う義務を負う。一方、賃借人Kは、資金調達商品kの持高を賃貸人Lへ引き渡して、償還金を支払う義務より開放される。そして賃借人Kが、当該補給キャッシュフローの使用収益の対価として、以後月次ベースでリース料を賃貸人Lへ支払うことにより、元本の償還が実質的に繰り下がる。尚、前述の実施の形態では、当該リース取引を資金調達商品の償還延長型キャッシュフロー・リースと呼ぶ。
【0119】
例えば当該リース料は、賃借人Kが賃貸人Lへ引き渡す資金調達商品kの償還価額に、賃貸人Lが賃借人Kへ課す手数料などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。尚、当該手数料には、補給キャッシュフローを工面するために賃貸人Lが市場で行う資金調達のコストを含めることができる。
前記の例において期間3年のリース取引が成立し、当該商品の償還価額が1000、賃貸人Lが賃借人Kへ課す手数料が150であったとすると、リース料総額は1150[1000+150]、月次のリース料は32[1150/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Kは、毎月32の支払により、資金調達商品kの残存期間を実質的に3年間延長でき、資金繰りに余裕を持たせることができる。また、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。一方、賃貸人Lは、リース取引成立時に1000の償還金を負担しながらも、その後3年間に渡り、総額1150のリース料を受け取ることで、150の手数料を稼ぐことが可能になる。尚、当該償還金は、名目上の資金調達者である賃借人Kを経由して、資金調達商品kの保有者へと支払われることになる。
【0120】
(7)一つの例として、資金調達者Mが資金調達商品mの持高を抱えているとする。当該商品の償還まで数年を残しているものの、資金調達者Mは、手元流動性が高い現時点で償還を済ませ、果実分のキャッシュフローを以後支払う義務より開放されたい。一方、資産運用者Nは、資金調達者Mの負債管理に関与して、何らかの収益を上げたいとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Nが資金調達商品mの持高に対してキャッシュフローをリースすることにより、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0121】
当該リース取引によって、資産運用者N(以下、賃貸人N)は、資金調達者M(以下、賃借人M)が抱える資金調達商品mの持高を引き受け、当該商品の残存期間において、これを運用対象として保有する資産運用者へ元本及び果実のキャッシュフローを支払う義務を負う。一方、賃借人Mは、資金調達商品mの持高を賃貸人Nへ引き渡して、元本及び果実のキャッシュフローを支払う義務より開放される。そして賃借人Mが、当該補給キャッシュフローの使用収益の対価として、リース料を一括で賃貸人Nへ支払うことにより、元本の償還が実質的に繰り上がる。尚、当該リース取引が成立した段階では、賃借人Mがその時点の評価額で、賃貸人Nへ資金調達商品mを引き渡したと見なす。また前述の実施の形態では、当該リース取引を資金調達商品の償還短縮型キャッシュフロー・リースと呼ぶ。
【0122】
例えば当該リース料は、賃借人Mが賃貸人Nへ引き渡す資金調達商品mの評価額に、賃貸人Nが賃借人Mへ課す手数料などを加えた数値となる。
前記の例において、資金調達商品mの残存期間が3年であり、それに合わせてリース取引期間を設定し、当該商品の評価額が1000、賃貸人Nが賃借人Mへ課す手数料が150であったとすると、リース料は1150[1000+150]と概算できる。
即ち賃借人Mは、1150のリース料を期首に一括で支払うことにより、資金調達商品mを実質的に償還でき、果実分のキャッシュフローを今後支払う義務より開放される。また、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。一方、賃貸人Nは、リース取引成立時に1150のリース料を受け取って、評価額1000の資金調達商品mを保有している資産運用者に対し元本及び果実のキャッシュフローを支払う義務を負うが、現在価値ベースで150の手数料を稼ぐことが可能になる。尚、当該キャッシュフローは、名目上の資金調達者である賃借人Mを経由して、資金調達商品mの保有者へと支払われることになる。
【0123】
(8)一つの例として、資金調達者Oが資金調達商品oの持高を抱えているとする。資金調達者Oは、各種財務指標を向上させるために、近々当該商品を買入消却したいが、現在手元流動性に余裕がない。一方、資産運用者Pは、資金調達者Oの財務管理に関与して、何らかの収益を上げたいとする。この場合、前述の実施の形態では、資産運用者Pが資金調達商品oの買付価額相当額のキャッシュフローをリースすることにより、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0124】
当該リース取引によって、資産運用者P(以下、賃貸人P)は、資金調達者O(以下、賃借人O)が抱える資金調達商品oの持高を引き受け、賃借人Oが市場より買入消却する際に、当該商品を運用対象として保有してきた資産運用者へ買付代金を支払う義務を負う。一方、賃借人Oは、資金調達商品oの持高を賃貸人Pへ引き渡して、買付代金を支払う義務より開放される。そして賃借人Oが、当該補給キャッシュフローの使用収益の対価として、以後月次ベースでリース料を賃貸人Pへ支払うことにより、当該商品の買入消却が実質的に完了する。尚、前述の実施の形態では、当該リース取引を資金調達商品の買入消却型キャッシュフロー・リースと呼ぶ。
【0125】
例えば当該リース料は、賃借人Oが賃貸人Pへ引き渡す資金調達商品oの市場における買付価額に、賃貸人Pが賃借人Oへ課す手数料などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。尚、当該手数料には、補給キャッシュフローを工面するために賃貸人Pが市場で行う資金調達のコストを含めることができる。
前記の例において期間3年のリース取引が成立し、当該商品の買付価額が1000、賃貸人Pが賃借人Oへ課す手数料が150であったとすると、リース料総額は1150[1000+150]、月次のリース料は32[1150/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Oは、毎月32の支払により、資金調達商品oを実質的に買入消却し、各種財務比率を向上させることができる。また、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。一方、賃貸人Pは、リース取引成立時に1000の買付代金を負担しながらも、その後3年間に渡り、総額1150のリース料を受け取ることで、150の手数料を稼ぐことが可能になる。尚、当該買付代金は、名目上の資金調達者である賃借人Oを経由して、資金調達商品oの保有者へと支払われることになる。
【0126】
前述の実施の形態における資金調達商品のキャッシュフロー・リースには、例えば以下のような取引形態がある。
(a)借入債務や債券、コマーシャル・ペーパー、一部預金債務など、一般的に満期の存在する資金調達商品がそのまま満期を迎えることを前提として、当該商品の残存期間の資金流出、即ち元本や果実のキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(b)一般的に満期が存在する前記商品に残存期間より短い特定の期間を設定して、その間の資金流出、即ち果実のみのキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(c)一般的に満期が存在する前記商品を期中償還又は買入消却することを前提として、当該商品が消滅するまでの期間の資金流出、即ち元本や果実のキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(d)株式や一部預金債務など、一般的に満期が存在しない資金調達商品を買入消却又は解約することを前提として、当該商品が消滅するまでの期間の資金流出、即ち元本や果実のキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
(e)一般的に満期が存在しない前記商品に特定の期間を設定して、その間の資金流出、即ち果実のみのキャッシュフローを対象にリース料の受払を行う形態。
尚、ここにおいて期中償還とは、満期が存在する資金調達商品を、所定の価額で期中に繰り上げて弁済、解約又は償還することを指し、買入消却とは、満期の有無に係わらず、資金調達商品を流通価額などで買い入れて消滅させることをいう。
【0127】
(9)次に前述の実施の形態は、資金取引商品のキャッシュフロー・リースを通じた新種の資金取引を可能とする。即ち、外国為替商品や先渡商品、先物商品、オプション商品、スワップ商品などの資金取引商品は、資金取引者が取引の相手方と直接的に、もしくは証券取引所や派生商品取引所を経由して間接的に、対峙する持高を造成し合っている。前述の実施の形態において資金取引者は、これらの持高より生じるキャッシュフローを他の資金取引者へリースすることができる。
資金取引商品は当初の投資額が不要か、又は基礎商品に比べて極めて小さく、反対取引によって差金決済もしくは利益の確保、損失の確定ができる。基礎商品を受け渡す場合であっても、流動性の高い売買市場が既に存在しているため、当該市場で基礎商品を購入または売却することにより、資金取引者を差金決済と実質異ならない状態に置くことができる。即ち、資金取引商品の資産価値は評価益に、また負債価値は評価損にあり、前述の実施の形態における資金取引商品のキャッシュフロー・リースは、評価損益の評価額を基にしたリース取引となる。
【0128】
一つの例として、資金取引者Qが資金取引商品qの評価益を保有しており、その評価額が1000であるとする。資金取引者Qは近々、当該商品に付随する権利の行使又は義務の履行で当該商品の評価益が実現するに際し、少しでも多い収益の達成を希望している。一方、資金取引者Rは、資金取引商品qの価値がこれからも上昇するとの相場観から、当該商品の持高の新規造成を希望しながらも、現在の相場水準や市場の流動性では類似の持高を造成することが不可能に近い。この場合、前述の実施の形態では、資金取引者Qが資金取引者Rに対し、評価益が生じている資金取引商品qの持高をリースすることで、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0129】
当該リース取引によって、資金取引者R(以下、賃借人R)は、資金取引商品qに付随する権利を譲り受け、又は当該商品に付随する義務を引き受けて、当該商品の評価益の実質的な所有権を譲り受ける。一方、資金取引者Q(以下、賃貸人Q)は、資金取引商品qの持高を当該リース取引の受入担保として維持し続けながらも、当該商品に付随する権利を譲渡し、又は当該商品に付随する義務を引き渡して、評価益の実質的な所有権を賃借人Rへ譲渡する。即ち賃借人Rは、当該評価益の使用収益の対価として、期中月次ベースで賃貸人Qへリース料を支払う。尚、当該リース取引が成立した段階では、賃貸人Qがその時点の評価額で、賃借人Rへ資金取引商品qの評価益を譲渡したと見なす。
【0130】
例えば当該リース料は、賃貸人Qが賃借人Rへ譲渡する評価益の価額(1000)に、賃貸人Qが賃借人Rへ課す手数料、資金取引商品qの持高を名目上抱え続けるために賃貸人Qが期中に負担する諸経費などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。
前記の例におけるリース取引の期間が3年で、賃貸人Qが賃借人Rへ課す手数料が70、賃貸人Qが期中に負担する諸経費が5であったとすると、リース料総額は1075[1000+70+5]、月次のリース料は30[1075/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Rは、毎月30の支払で1000の評価益を譲り受けて将来の増加を狙い、一方、賃貸人Qは、リース取引成立時に1000の評価益を譲渡しながらも、70の手数料を稼ぐことが可能になる。
【0131】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Rの相場観に沿う形で、資金取引商品qの評価益が1200まで増加したとする。この時点で賃借人Rが、当該商品に関し賃貸人Qより譲り受けた権利を行使、又は賃貸人Qより引き受けた義務を履行した場合、当該持高の解消行為の市場における当事者は、名目上持高を抱えている賃貸人Qであるため、実現益の1200は賃貸人Qが一旦計上することになるが、賃貸人Qはこれを、当該実現益の実質的な享受者である賃借人Rへと支払う。そして賃借人Rが、355[1075−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Qへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Qは、期首に1000だった評価益を、賃借人Rへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上で実現益の獲得はないが、賃借人Rからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Rは、期首に1000で譲り受けた評価益に対して総額1075のリース料を支払いながらも、当該商品に付随する権利の行使又は義務の履行によって200の追加実現益[1200−1000]を得たため、正味ベースで125の利益[1000−1075+200]となった。さらに賃借人Rは、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0132】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃借人Rの相場観に反して、資金取引商品qの評価益が900まで減少したとする。この時点で賃借人Rが、当該商品に関し賃貸人Qより譲り受けた権利を行使もしくは賃貸人Qより引き受けた義務を履行した場合、当該持高の解消行為の市場における当事者は、名目上持高を抱えている賃貸人Qであるため、実現益の900は賃貸人Qが一旦計上することになるが、賃貸人Qはこれを、当該実現益の実質的な享受者である賃借人Rへと支払う。そして賃借人Rが、355[1075−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して賃貸人Qへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Qは、期首に1000であった評価益を、賃借人Rへ1000で譲渡しており、当該リース取引の上で実現益の目減りは被らず、賃借人Rからの受取手数料(70)が収入になった。一方、賃借人Rは、期首に1000で譲り受けた評価益に対し総額1075のリース料を支払い、また、当該商品に付随する権利の行使又は義務の履行により実現益に100の目減り[900−1000]を招いたため、正味ベースで175の損失[1000−1075−100]となった。しかし賃借人Rは、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0133】
(10)また前述の実施の形態は、資金取引商品の評価損に対するキャッシュフロー・リースを通じた新種の資金取引を可能とする。
一つの例として、資金取引者Sが資金取引商品sの評価損を抱えており、その評価額が1000であるとする。資金取引者Sは近々、当該商品に付随する権利を損切りのために行使する際、又は付随する義務を履行することになるに当たり、評価損の実現による資金流出が資金繰りに大きく影響することを避けたい。一方、資金取引者Tは、資金取引商品sの価値がこれからは上昇に転じるとの相場観から、当該商品の持高の新規造成を希望しながらも、現在の相場水準や市場の流動性では類似の持高を造成することが不可能に近い。この場合、前述の実施の形態では、資金取引者Tが資金取引者Sの抱える評価損を引き受けて資金取引商品sの持高を譲り受けることにより、両者が希望する経済効果を実現することができる。
【0134】
当該リース取引によって、まず資金取引者T(以下、賃貸人T)は、資金取引商品sに付随する権利を譲り受け、又は当該商品に付随する義務を引き受けて、資金取引者S(以下、賃借人S)の抱える評価損が実現する際に生じる資金流出を肩代わりする。一方、賃借人Sは、当該商品に付随する権利を譲渡し、又は当該商品に付随する義務を引き渡して、自分の抱える評価損が実現する際に生じる資金流出から開放される。即ち賃借人Sは、当該実現損に対する補給キャッシュフローの使用収益の対価として、期中月次ベースでリース料を賃貸人Tへ支払う。尚、当該リース取引が成立した段階では、賃借人Sがその時点の評価額で、賃貸人Tへ資金取引商品qの評価損を引き渡したと見なす。
【0135】
例えば当該リース料は、賃借人Sが賃貸人Tへ引き渡す評価損(1000)に、賃貸人Tが賃借人Sへ課す手数料などを加え、これらの合計金額をリース取引期間の月数で除した数値となる。尚、当該手数料には、補給キャッシュフローを工面するために賃貸人Tが市場で行う資金調達のコストを含めることができる。
前記の例におけるリース取引の期間が3年で、賃貸人Tが賃借人Sへ課す手数料が70であったとすると、リース料総額は1070[1000+70]、月次のリース料は30[1070/(12ヶ月x3年)]と概算できる。
即ち賃借人Sは、毎月30の支払により、1000の評価損の実現が実質的に繰り下がり、資金繰りに及ぼす影響を弱めることができる。一方、賃貸人Tは、1000の評価損を実質的に肩代わりしてその実現時にキャッシュフローを補給しながらも、総額1070のリース料を賃借人Sより受け取ることで、70の手数料を稼ぐことができ、また、将来の評価損の減少延いては評価益への転換を狙うことが可能になる。
【0136】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃貸人Tの相場観に沿う形で、資金取引商品sの評価損が800まで減少したとする。この時点で賃貸人Tが、当該商品に関し賃借人Sより譲り受けた権利を行使、又は賃借人Sより引き受けた義務を履行した場合、当該持高の解消行為の市場における当事者は、名目上持高を抱えている賃借人Sであるため、実現損相当額の800の資金流出は賃借人Sが一旦負担することになるが、これは全額、当該実現損の実質的な負担者である賃貸人Tより補給される。そして賃借人Sが、350[1070−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して、又はリース取引の残存期間に渡り従来通り月額で賃貸人Tへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Tは、賃借人Sより1000で引き受けた評価損に対する補給キャッシュフローが最終的に800で済んだことにより、200の差益を獲得。また、リース料の受取を通じて、賃借人Sからの手数料(70)が収入になったことにより、正味ベースで270の利益[200+70]となった。一方、賃借人Sは、賃貸人Tへ引き渡した1000の評価損に対し総額1070のリース料を支払いながらも、当該評価損の実現が実質的に繰り下がり、資金繰りへの影響を弱めることができた。また、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0137】
例えば、当該リース取引の開始から2年を経過した後、賃貸人Tの相場観に反して、資金取引商品sの評価損が1100まで増加したとする。この時点で賃貸人Tが、当該商品に関し賃借人Sより譲り受けた権利を損切りのために行使する場合、又は賃借人Sより引き受けた義務を履行した場合、当該持高の解消行為の市場における当事者は、名目上持高を抱えている賃借人Sであるため、実現損相当額の1100の資金流出は賃借人Sが一旦負担することになるが、これは全額、当該実現損の実質的な負担者である賃貸人Tより補給される。そして賃借人Sが、350[1070−(30x24ヶ月)]の未経過リース料を繰り上げ一括して、又はリース取引の残存期間に渡り従来通り月額で賃貸人Tへ納めることにより、当該リース取引が終了する。
賃貸人Tは、賃借人Sより1000で引き受けた評価損に対する補給キャッシュフローが最終的に1100まで増加したことにより、100の差損を計上。しかし、リース料の受取を通じて、賃借人Sからの手数料(70)が収入になったことにより、正味ベースで30の損失[−100+70]となった。一方、賃借人Sは、賃貸人Tへ引き渡した1000の評価損に対し総額1070のリース料を支払いながらも、当該評価損の実現が実質的に繰り下がり、資金繰りへの影響を弱めることができた。また、当該リース取引の税務会計上の処理方法によっては、節税効果を享受できる可能性がある。
【0138】
2.次に前述の実施の形態では、資産運用商品や資金調達商品、資金取引商品の持高の造成又は解消のために仲介者などへ支払う売買手数料や契約・解約手数料、償還手数料、引受・販売手数料、委託・仲介手数料、その他の諸費用が節約できる。尚、ここでいう仲介者とは、個人や事業法人などの取引における伝統的な金融機関や伝統的な不動産会社、並びに金融機関間や不動産会社間などの取引におけるブローカーを指す。また、前記手数料や諸費用には、仲介者が資産運用者や資金調達者、資金取引者を相手に自己取引して実質的に徴収する手数料相当額や費用相当額を含む。
資産運用者が資産運用商品を取得する場合、これまで買付手数料や契約手数料、委託・仲介手数料、その他の諸費用を仲介者などへ支払わなくてはならなかった。前述の実施の形態における賃借人は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや非返還型直接リースを通じ当該商品を実質的に取得できるため、賃貸人へ納めるリース料に内在する手数料を前記手数料・諸費用より低く抑えることで、より高い運用利回りを達成できる。
【0139】
資産運用者が、保有している資産運用商品を処分する場合、これまで売付手数料や解約手数料、償還手数料、委託・仲介手数料、その他の諸費用を仲介者などへ支払わなくてはならなかった。前述の実施の形態における賃貸人は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや非返還型直接リースを通じ、前記手数料・諸費用を負担することなく当該商品を実質的に処分できるため、また、賃借人からリース料を徴収して内在する手数料を得ることで、より高い運用利回りを達成できる。
【0140】
資産運用者が、保有している貸付債権や不動産などを証券化する場合、これらの資産を直接または信託受益権化して特別目的会社へ譲渡し、当該特別目的会社が資産担保証券を投資家向けに発行する方式が一般的である。この仕組みでは、信託手数料や引受・販売手数料、委託・仲介手数料、信用補完や流動性補完のためのコスト・手数料、譲渡資産の管理・回収手数料、その他の諸費用が生じ、これが譲渡資産の価値の目減りを引き起こしている。前述の実施の形態における賃貸人は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや非返還型直接リースを通じ、前記手数料・諸費用を負担することなく保有資産を実質的に処分でき、また、賃借人からリース料を徴収して内在する手数料を得ることで、より高い運用利回りを達成できる。
【0141】
資金調達者が、抱えている資金調達商品を繰上弁済、期中償還、中途解約、又は買入消却する場合、これまで償還手数料や解約手数料、買付手数料、その他の諸費用を仲介者などへ支払わなくてはならなかった。前述の実施の形態における賃借人は、資金調達商品の償還短縮型キャッシュフロー・リースを通じ当該商品を実質的に償還できるため、賃貸人へ一括で納めるリース料に内在する手数料を前記手数料・諸費用より低く抑えることで、より低い調達コストを達成できる。
【0142】
資金調達者が資金調達を行う場合、これまで契約手数料や引受・販売手数料、その他の諸費用を仲介者などへ支払わなくてはならなかった。前述の実施の形態における賃貸人は、資金調達商品の償還短縮型キャッシュフロー・リースを通じ、賃借人からリース料を一括で徴収して実質的に資金調達ができ、また、前記手数料・諸費用を負担せず逆に当該リース料に内在する手数料を受け取ることで、より低い調達コストを達成できる。
【0143】
資金取引者が資金取引商品の持高を造成する場合、これまで契約手数料や委託・仲介手数料、その他の諸費用を仲介者などへ支払わなくてはならなかった。前述の実施の形態における賃借人は、資金取引商品のキャッシュフロー・リースを通じ当該持高を実質的に造成できるため、賃貸人へ納めるリース料に内在する手数料を前記手数料・諸費用より低く抑えることで、より多くの売買益やより有利な契約条件を達成できる。
【0144】
資金取引者が、抱えている資金取引商品の持高を解消する場合、これまで解約手数料や委託・仲介手数料、その他の諸費用を仲介者などへ支払わなくてはならなかった。前述の実施の形態における賃貸人は、資金取引商品のキャッシュフロー・リースを通じ、前記手数料・諸費用を負担することなく当該持高を実質的に解消できるため、また、賃借人からリース料を徴収して内在する手数料を受け取ることで、より多くの売買益やより有利な契約条件を達成できる。
【0145】
3.また前述の実施の形態は、非流動性商品に新しい流通市場を提供する。即ち資産運用商品や資金調達商品、資金取引商品の持高の流動性を実質的に向上することができる。
資産運用商品の中でも、事業法人が発行する債券、中小企業や非公開企業の株式、貸付債権、土地・建物などは一般的に流動性が低いため、一旦取得してから処分しようにも市場価額が低く抑えられ、無理な処分が運用利回りの低下を招く傾向が強かった。また、仲介者による資産運用商品の募集や売出では、対象商品の値付けがきつかった場合や仲介者による買取引受の後市場が崩れてしまった場合などに、仲介者が在庫を抱え込んでしまうことが多かった。前述の実施の形態にいうキャッシュフロー・リースや非返還型直接リースでは、手元流動性の低さゆえ前記商品の取得者に従来成り得なかった資産運用者が新たに市場参加でき、資産運用商品の処分方法の選択肢が広がることで、処分者は賃貸人として、運用利回りを低下させることなく当該商品を実質的に処分することが可能となる。
【0146】
資金調達商品は、繰上弁済条項や期中償還条項が付与された商品を除くと基本的に流動性を備えておらず、持高の無理な解消が調達コストの上昇を招く傾向が強かった。前述の実施の形態にいう償還短縮型キャッシュフロー・リースでは、資金調達商品が実質的に流動性を備えるため、資金調達者は賃借人として、調達コストを上昇させることなく当該商品の持高を実質的に解消することが可能となる。
【0147】
資金取引商品は、一部の外国為替商品や先物商品、先物オプション商品を除くと基本的に流動性を備えていない。非基軸通貨に絡む資金取引商品、各種先渡商品や各種店頭オプション商品、各種スワップ商品、各種合成商品などは、持高の無理な解消が取引益の減少や不利な解約条件を招く傾向が強かった。前述の実施の形態にいう評価益によるキャッシュフロー・リースでは、資金取引商品が実質的に流動性を備えるため、資金取引者は賃貸人として、取引益を減少させたり不利な解約条件を被ったりすることなく当該商品の持高を実質的に解消することが可能となる。
【0148】
さらに、特定金銭信託や指定金外信託、運用有価証券信託、投資子会社株式、ファンド型私募債券などの媒介体を、資産運用者である保有者が、運用方針や経営政策の変更などに伴い消滅させることになった場合は、これまで、ポートフォリオの総体を現金化又は本体で現引きすることが一般的であり、他に譲渡することは媒介体の設定当時より考慮されていなかった。前述の実施の形態では、当該保有者が他の資産運用者を相手に媒介体のキャッシュフロー・リース又は非返還型直接リースを行い、媒介体に実質的な流動性を持たせることができる。
これらのリース取引では、現金化を予定していた場合に比べ、ポートフォリオの構成商品を処分する際に仲介者などへ支払わなければならない各種手数料やその他の諸費用を節約でき、逆に賃借人からは手数料を受け取れるため、賃貸人である保有者は最終的により高い運用利回りを達成することが可能になる。一方、賃借人も、保有者へ支払う手数料を、現金持高からポートフォリオを構築する際に要する諸費用より低く抑えることによって、ポートフォリオを経済的に構築でき、また、本来ならば構築のために要したであろう時間をリース取引によって節約できることから、市場リスクを減少させることも可能になる。尚、リース取引の成立後、媒介体のポートフォリオの運用は、賃貸人又は賃貸人が任命した運用受託機関から、賃借人又は賃借人が任命した運用受託機関へと引き継ぐことができる。
【0149】
4.そして前述の実施の形態は、銀行や証券会社などの金融機関が抱える持高への新しいアクセスを可能とする。即ち、貸付債権などその殆どが金融機関によって保有される資産運用商品、コール・ローンなど金融機関間市場のみで保有される資産運用商品、また、外国為替商品や先渡商品、スワップ商品など金融機関間市場における取扱高が市場の大宗を占める資金取引商品は、規制上又は商慣習的に、事業法人や個人投資家の参加する機会が限られてきた。しかし前述の実施の形態では、金融機関を賃貸人、事業法人や個人投資家を賃借人として、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースを行えば、事業法人や個人投資家はアクセスが限られていた商品の持高を実質的に造成することができ、より高い運用利回りやより多くの取引益、より有利な契約条件を追求することが可能になる。
【0150】
5.ところで、前述の実施の形態における資産運用商品や資金調達商品、資金取引商品のリース取引は、兼ね備える以下の特徴によって、取引の確実性や透明性、即時性、経済性、効率性がアップする。
(1)債券や相対で取引される資金取引商品の中には、国内外において1日24時間取引できる商品が既に存在し、株式や上場している資金取引商品も、情報技術の発達と各国の取引所間の提携・合併によって、国境や取引時間の壁を超えた取引が徐々に実現してきている。前述の実施の形態は、この世界的な傾向と歩調を合わせ、資産運用商品や資金調達商品、資金取引商品のリース取引を国内外において1日24時間成立させることを可能とし、各種相対商品や各種上場商品との裁定取引に即時性を持たせる。
【0151】
(2)前述の実施の形態は、リース取引契約書の調印までの過程において賃貸人や賃借人と利益相反にない鑑定評価者を設置し、リース成立商品の瑕疵調査やリース成立価額の鑑定評価を行うことから、賃貸人や賃借人が出品・入札した持高の評価額が公正と呼べるものであったこと、リース成立商品が法律的、倫理的、経済的、物理的及び環境的な問題を孕んでいないことなどを確認でき、取引その物の透明性が増す。
【0152】
(3)伝統的な金融取引や伝統的な準金融取引が成立した後に生じる様々な決済業務や管理業務は、その歴史的な経緯から商品又は取引市場によって使用できるシステムが異なり統合が難しく、多種多様な商品を取引したい顧客にとって使い勝手が良いものではない。そこで前述の実施の形態は、伝統的な金融・準金融取引で扱われる商品との裁定取引を容易にするため、取引照合、契約書の作成・譲渡、キャッシュフローの授受、現物の引渡及び返還、リース料の受払、リスク管理やキャッシュフロー管理のツール提供、法規遵守の検査、信用補完、債権の保全・回収など、リース成立後の決済・管理機能を集約した。
【0153】
(4)前述の実施の形態では、一人の賃貸人と一人の賃借人とがマッチングされる場合のみならず、一人の賃貸人に対して複数の賃借人がマッチングされる場合、一人の賃借人に対して複数の賃貸人がマッチングされる場合、複数の賃貸人と複数の賃借人とがマッチングされる場合があるため、リース成立の確実性や即時性、効率性が増す。
【0154】
(5)前述の実施の形態では、抱き合わせた複数の資産運用商品がリース対象である場合、抱き合わせた複数の資金調達商品がリース対象である場合、及び抱き合わせた複数の資金取引商品リース対象である場合があるため、リース取引の効率性や経済性、即時性が増す。
【0155】
6.次に前述の実施の形態では、資産・負債の総合管理の効率性が上昇する。即ち、資産運用商品のキャッシュフロー・リースや直接リース、資金調達商品のキャッシュフロー・リース、資金取引商品のキャッシュフロー・リースを種々組み合わせることにより、貸借対照表における資産、負債及び資本の構成を実質的に改編することが可能になる。尚、ここでいう資産・負債の総合管理のためのリース取引には、例えば以下のような組み合わせがある。
(a)『資産運用商品の総体』と『資金取引商品の評価損益』との抱き合わせによるキャッシュフロー・リース。
(b)『資産運用商品の割引幅・割増幅』と『資金取引商品の評価損益』との抱き合わせによるキャッシュフロー・リース。
(c)『資産運用商品の現物』と『資金取引商品の評価損益』との抱き合わせリース。
(d)『資金調達商品』と『資金取引商品の評価損益』との抱き合わせによるキャッシュフロー・リース。
(e)『資金調達商品』と『資産運用商品の総体』との抱き合わせによるキャッシュフロー・リース。
(f)『資金調達商品』と『資産運用商品の割引幅・割増幅』との抱き合わせによるキャッシュフロー・リース。
(g)『資金調達商品』と『資産運用商品の現物』との抱き合わせリース。
(h)『資産運用商品の総体、資金取引商品の評価損益、及び資金調達商品』の抱き合わせによるキャッシュフロー・リース。
(i)『資産運用商品の割引幅・割増幅、資金取引商品の評価損益、及び資金調達商品』の抱き合わせによるキャッシュフロー・リース。
(j)『資産運用商品の現物、資金取引商品の評価損益、及び資金調達商品』の抱き合わせリース。
【0156】
7.また、前述の実施の形態では、各種転貸リース取引を通じて収益を確定することができる。即ち前述の実施の形態では、既存のリース取引における賃借人が、賃借しているリース取引商品を他の者に転貸し、自らが賃貸人へ支払っているリース料より多いリース料を転借人へ課すことに成功した場合、原リース取引の原リース料と転貸リース取引の転貸リース料との差額、即ち転貸差益を確定することができる。
(1)まず前述の実施の形態は、資産運用商品のキャッシュフロー・リースに関して転貸リース取引を可能とする。
一つの例として、資産運用者U(以下、賃貸人U)と資産運用者V(以下、賃借人V)との間で、賃貸人Uが保有する資産運用商品uを対象とした期間3年のキャッシュフロー・リースが既に成立しており、賃借人Vが賃貸人Uへ毎月30のリース料を納めているとする。当該リース取引の開始から1年を経過した後、需給バランスの変化などにより、資産運用商品uを対象とする期間2年のキャッシュフロー・リースの月次リース料が45の水準を示したため、原リース取引と終了日を合わせる形で賃借人Vが資産運用者Wと転貸リース取引を締結。賃借人V(以下、転貸人V)は、賃貸人Uより譲り受けていた資産運用商品uの自由処分権や、当該商品より生じるキャッシュフローを期中受け取る権利などを資産運用者W(以下、転借人W)へ譲渡し、転借人Wは当該商品のこれら使用収益の対価として、毎月45の転貸リース料を転貸人Vへ支払うことになった。
【0157】
これで転貸人Vは、資産運用商品uに付随する前記権利を失いながらも、原リース取引の残存期間即ち転貸リース取引期間において、原リース料(30)を賃貸人Uへ払い続ける一方でより高い転貸リース料(45)を転借人Wから受け取ることになり、期末までに計360の転貸差益[(45−30)x24ヶ月]を確定することが可能になった。
【0158】
例えば、転借人Wが資産運用商品uの自由処分権を期中行使した場合、転貸リース取引契約上、転貸人Vが当該商品の名目上の保有者でありながらも、上位の原リース取引契約では賃貸人Uが名目上の保有者であるため、転借人Wに代わって当該処分行為を市場で実際に執行するのは、最終的に賃貸人Uということになる。よって、処分代金は賃貸人Uが一旦受け取り、賃貸人Uは転貸人Vを経由してこれを資産運用商品uの実質的な所有者である転借人Wへと支払う。そして転借人Wが、未経過リース料を繰り上げ一括して転貸人Vへ納め、これを転貸人Vがそのまま賃貸人Uへ支払うことで、当該原リース取引、当該転貸リース取引の双方が終了する。尚、転借人Wは、同様の転貸リース取引を他の資産運用者と行うことによって、同様の転貸差益を得ることが可能になる。
【0159】
(2)次に前述の実施の形態は、割引幅による資産運用商品のキャッシュフロー・リースに関して転貸リース取引を可能とする。
一つの例として、資産運用者X(以下、賃貸人X)と資産運用者Y(以下、賃借人Y)との間で、賃貸人Xが保有する資産運用商品xの割引幅を対象とした期間3年のキャッシュフロー・リースが既に成立しており、賃借人Yが、期首に割引評価額相当額を支払った後、毎月30のリース料を賃貸人Xへ納めているとする。当該リース取引の開始から1年を経過した後、資産運用商品xの割引幅を対象とする期間2年のキャッシュフロー・リースにおいて、需給バランスの変化などにより月次リース料が45の水準を示したため、原リース取引と終了日を合わせる形で賃借人Yが資産運用者Zと転貸リース取引を締結。賃借人Y(以下、転貸人Y)は、賃貸人Xより譲り受けていた資産運用商品xの自由処分権や、当該商品より生じるキャッシュフローを期中受け取る権利などを資産運用者Z(以下、転借人Z)へ譲渡し、転借人Zは当該商品のこれら使用収益の対価として割引評価額相当額と毎月45の転貸リース料を転貸人Yへ支払うことになった。
【0160】
これで転貸人Yは、資産運用商品xに付随する前記権利を失いながらも、原リース取引の残存期間即ち転貸リース取引期間において、原リース料(30)を賃貸人Xへ払い続ける一方でより高い転貸リース料(45)を転借人Zから受け取ることになり、期末までに計360の転貸差益[(45−30)x24ヶ月]を確定することが可能になった。また、転貸人Yは、割引評価額相当額に関しても差益を確定できる場合がある。
【0161】
例えば、転借人Zが資産運用商品xの自由処分権を期中行使した場合、転貸リース取引契約上、転貸人Yが当該商品の名目上の保有者でありながらも、上位の原リース取引契約では賃貸人Xが名目上の保有者であるため、転借人Zに代わって当該処分行為を市場で実際に執行するのは、最終的に賃貸人Xということになる。よって、処分代金は賃貸人Xが一旦受け取り、賃貸人Xは転貸人Yを経由してこれを資産運用商品xの実質的な所有者である転借人Zへと支払う。そして転借人Zが、未経過リース料を繰り上げ一括して転貸人Yへ納め、これを転貸人Yがそのまま賃貸人Xへ支払うことで、当該原リース取引、当該転貸リース取引の双方が終了する。尚、転借人Zは、同様の転貸リース取引を他の資産運用者と行うことによって、同様の転貸差益を得ることが可能になる。
【0162】
(3)また前述の実施の形態は、割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リースに関して転貸リース取引を可能とする。
一つの例として、資産運用者[A](以下、賃借人[A])と資産運用者[B](以下、賃貸人[B])との間で、賃借人[A]が保有する資産運用商品[a]の割増幅を対象とした期間3年のキャッシュフロー・リースが既に成立しており、賃貸人[B]が、期首に割増評価額相当額を賃借人[A]へ支払って当該割増幅に対しキャッシュフローを補給した後、賃借人[A]が毎月30のリース料を賃貸人[B]へ納めているとする。当該リース取引の開始から1年を経過した後、資産運用者[C]が保有する資産運用商品[c]の割増幅を対象とする期間2年のキャッシュフロー・リースにおいて、月次リース料が45の水準を示したため、原リース取引と終了日を合わせる形で賃借人[A]が資産運用者[C]と転貸リース取引を締結。賃借人[A](以下、転貸人[A])は、資産運用商品[c]の割増評価額相当額を資産運用者[C](以下、転借人[C])へ支払って当該割増幅に対しキャッシュフローを補給し、当該商品の自由処分権や当該商品より生じる果実を期中受け取る権利などを転借人[C]より譲り受けた。即ち転貸人[A]は、賃貸人[B]より補給されたキャッシュフローを転借人[C]へ転貸し、転借人[C]は当該補給キャッシュフローの使用収益の対価として、毎月45の転貸リース料を転貸人[A]へ支払うことになる。
【0163】
これで転貸人[A]は、資産運用商品[c]の割増評価額相当額の手元流動性を崩しながらも、原リース取引の残存期間即ち転貸リース取引期間において、原リース料(30)を賃貸人[B]へ払い続ける一方でより高い転貸リース料(45)を転借人[C]から受け取ることになり、期末までに計360の転貸差益[(45−30)x24ヶ月]を確定することが可能になった。また、転貸人[A]は、割増評価額相当額に関しても差益を確定できる場合がある。
【0164】
例えば、転貸人[A]が資産運用商品[c]の自由処分権を期中行使した場合、転貸リース取引契約上、当該処分行為を市場で執行する者は転借人[C]であるため、転借人[C]が処分代金を一旦受け取り、これを全額、資産運用商品[c]の実質的な所有者である転貸人[A]へと支払う。そして転借人[C]が、未経過リース料を繰り上げ一括して、又は転貸リース取引の残存期間に渡り従来通り月額で転貸人[A]へ納めることにより、当該転貸リース取引が終了する。
【0165】
一方、賃貸人[B]が資産運用商品[a]の自由処分権を期中行使した場合、原リース取引契約上、当該処分行為を市場で執行する者は転貸人[A]であるため、転貸人[A]が処分代金を一旦受け取り、これを全額、資産運用商品[a]の実質的な所有者である賃貸人[B]へと支払う。そして転貸人[A]が、未経過リース料を繰り上げ一括して、又は原リース取引の残存期間に渡り従来通り月額で賃貸人[B]へ納めることにより、当該原リース取引が終了する。尚、転借人[C]は、同様の転貸リース取引を他の資産運用者と行うことによって、同様の転貸差益を得ることが可能になる。
【0166】
(4)さらに前述の実施の形態は、資産運用商品の直接リースに関して転貸リース取引を可能とする。
一つの例として、資産運用者[D](以下、賃貸人[D])と資産運用者[E](以下、賃借人[E])との間で、賃貸人[D]が保有する資産運用商品[d]を対象とした期間3年の返還型直接リースが既に成立しており、現物を譲り受けて賃借人[E]が賃貸人[D]へ毎月3のリース料を納めているとする。当該リース取引の開始から1年を経過した後、需給バランスの変化などにより、資産運用商品[d]を対象とする期間2年の返還型直接リースの月次リース料が5の水準を示したため、原リース取引と終了日を合わせる形で賃借人[E]が資産運用者[F]と転貸リース取引を締結。賃借人[E](以下、転貸人[E])は、賃貸人[D]より譲り受けていた資産運用商品[d]の現物を資産運用者[F](以下、転借人[F])へ譲渡し、転借人[F]はこの使用収益の対価として、毎月5の転貸リース料を転貸人[E]へ支払うことになった。
【0167】
これで転貸人[E]は、資産運用商品[d]の現物を手元より失いながらも、原リース取引の残存期間即ち転貸リース取引期間において、原リース料(3)を賃貸人[D]へ払い続ける一方でより高い転貸リース料(5)を転借人[F]から受け取ることになり、当該商品が返還されるまで毎月2の転貸差益[5−3]を獲得することが可能になった。尚、資産運用商品[d]より生じる果実を期中受け取る権利は転貸リース取引においても移転しないため、転借人[F]が一旦受け取る果実は、転貸人[E]を経由して当該商品の実際の所有者である賃貸人[D]へと支払われる。
【0168】
例えば、転借人[F]が資産運用商品[d]を転貸人[E]へ期中返還した場合は当該転貸リース取引が終了し、また、転貸人[E]がこのタイミングに合わせて、転借人[F]より返還された当該商品を賃貸人[D]へ返還した場合は原リース取引も終了する。しかし、転借人[F]より資産運用商品[d]を返還された後、転貸人[E]が当該商品の先行処分並びにそれに続く再取得を通じてキャピタル・ゲインを狙うなどして再利用するのであれば、転貸リース取引成立前と同様に当該商品を保有することになる。尚、転借人[F]は、資産運用商品[d]を転貸人[E]へ返還する前段階において、同様の転貸リース取引を他の資産運用者と行うことによって、同様の転貸差益を得ることが可能になる。また、転貸人[E]は、資産運用商品[d]を返還された後、同様の転貸リース取引を転借人[F]又は他の資産運用者を相手に繰り返すことで、その都度同様の転貸差益を享受することができる。
【0169】
(5)そして前述の実施の形態は、資金調達商品のキャッシュフロー・リースに関して転貸リース取引を可能とする。
一つの例として、資金調達者[G](以下、賃借人[G])と資産運用者[H](以下、賃貸人[H])との間で、賃借人[G]が抱える資金調達商品[g]を対象とした期間3年の償還短縮型キャッシュフロー・リースが既に成立しており、賃借人[G]が期首に1000の一括リース料を賃貸人[H]へ支払い、賃貸人[H]が賃借人[G]に代わって当該商品を運用対象として保有する資産運用者へ果実や元本のキャッシュフローを支払っているとする。当該リース取引の開始から1年を経過した後、資金調達者[I]が抱える資金調達商品[i]を対象とする期間2年のキャッシュフロー・リースの一括リース料が1300の水準を示したため、原リース取引と終了日を合わせる形で賃借人[G]が資金調達者[I]と転貸リース取引を締結。賃借人[G](以下、転貸人[G])は、資金調達者[I](以下、転借人[I])より一括転貸リース料(1300)を受け取って、資金調達商品[i]を運用対象として保有する資産運用者へ果実や元本を期中支払う義務を引き受けた。即ち転借人[I]は、当該補給キャッシュフローの使用収益の対価として、一括転貸リース料を転貸人[G]へ支払ったことになる。
【0170】
これで転貸人[G]は、資金調達商品[i]に付随する前記義務を引き受けながらも、一括原リース料(1000)を賃貸人[H]へ支払った一方でより高い一括転貸リース料(1300)を転借人[I]から受け取ったため、300の転貸差益[1300−1000]を確定することができた。また、転貸人[G]は、原リース取引の残存期間即ち転貸リース取引期間に賃貸人[H]より受け取る補給キャッシュフローと、同期間に転借人[I]へ支払う補給キャッシュフローとの差額に関しても利益を確定できる場合がある。尚、転借人[I]は、同様の転貸リース取引を他の資金調達者と行うことによって、同様の転貸差益を得ることが可能になる。
【0171】
(6)ところで前述の実施の形態は、評価益による資金取引商品のキャッシュフロー・リースに関して転貸リース取引を可能とする。
一つの例として、資金取引者[J](以下、賃貸人[J])と資金取引者[K](以下、賃借人[K])との間で、賃貸人[J]が保有する資金取引商品[j]の評価益を対象とした期間3年のキャッシュフロー・リースが既に成立しており、賃借人[K]が賃貸人[J]へ毎月30のリース料を納めているとする。当該リース取引の開始から1年を経過した後、需給バランスの変化などにより、資金取引商品[j]の評価益を対象とする期間2年のキャッシュフロー・リースの月次リース料が45の水準を示したため、原リース取引と終了日を合わせる形で賃借人[K]が資金取引者[L]と転貸リース取引を締結。賃借人[K](以下、転貸人[K])は、資金取引商品[j]に関して譲り受けていた権利を資金取引者[L](以下、転借人[L])へ譲渡し、又は引き受けていた義務を転借人[L]へ引き渡して資金取引商品[j]の評価益を転借人[L]へ譲渡し、転借人[L]は当該評価益の使用収益の対価として、毎月45の転貸リース料を転貸人[K]へ支払うことになった。
【0172】
これで転貸人[K]は、資金取引商品[j]の評価益を失いながらも、原リース取引の残存期間即ち転貸リース取引期間において、原リース料(30)を賃貸人[J]へ払い続ける一方でより高い転貸リース料(45)を転借人[L]から受け取ることになり、期末までに計360の転貸差益[(45−30)x24ヶ月]を確定することが可能になった。
【0173】
例えば、転借人[L]が期中、資金取引商品[j]に関する権利を行使又は義務を履行した場合、転貸リース取引契約上、転貸人[K]が当該商品の持高を名目上抱えていながらも、上位の原リース取引契約では賃貸人[J]が当該持高を名目上抱えているため、転借人[L]に代わって当該権利の行使又は当該義務の履行を市場で実際に行うのは、最終的に賃貸人[J]ということになる。よって、実現益は賃貸人[J]が一旦計上し、賃貸人[J]は転貸人[K]を経由してこれを実現益の実質的な享受者である転借人[L]へと支払う。そして転借人[L]が、未経過リース料を繰り上げ一括して転貸人[K]へ納め、これを転貸人[K]がそのまま賃貸人[J]へ支払うことで、当該原リース取引、当該転貸リース取引の双方が終了する。尚、転借人[L]は、同様の転貸リース取引を他の資金取引者と行うことによって、同様の転貸差益を得ることが可能になる。
【0174】
(7)次に前述の実施の形態は、評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースに関して転貸リース取引を可能とする。
一つの例として、資金取引者[M](以下、賃借人[M])と資金取引者[N](以下、賃貸人[N])との間で、賃借人[M]が抱える資金取引商品[m]の評価損を対象とした期間3年のキャッシュフロー・リースが既に成立しており、賃借人[M]が毎月30のリース料を賃貸人[N]へ納めているとする。当該リース取引の開始から1年を経過した後、資金取引者[O]が抱える資金取引商品[o]の評価損を対象とする期間2年のキャッシュフロー・リースにおいて、月次リース料が45の水準を示したため、原リース取引と終了日を合わせる形で賃借人[M]が資金取引者[O]と転貸リース取引を締結。賃借人[M](以下、転貸人[M])は、資金取引商品[o]に付随する権利を譲り受け、又は当該商品に付随する義務を引き受けて、資金取引者[O](以下、転借人[O])の抱える評価損が実現する際に生じる資金流出を肩代わりすることになった。即ち転貸人[M]は、賃貸人[N]より補給されるキャッシュフローを転借人[O]へ転貸し、転借人[O]は当該補給キャッシュフローの使用収益の対価として、毎月45の転貸リース料を転貸人[M]へ支払うことになる。
【0175】
これで転貸人[M]は、原リース取引の残存期間即ち転貸リース取引期間において、原リース料(30)を賃貸人[N]へ払い続ける一方でより高い転貸リース料(45)を転借人[O]から受け取ることになり、期末までに計360の転貸差益[(45−30)x24ヶ月]を確定することが可能になった。
【0176】
例えば、転貸人[M]が期中、資金取引商品[o]に関する権利を行使又は義務を履行した場合、転貸リース取引契約上、当該持高の解消行為の市場における当事者は、名目上持高を抱えてきた転借人[O]であるため、実現損相当額の資金流出は転借人[O]が一旦負担することになるが、これは全額、実現損の実質的な負担者である転貸人[M]より補給される。そして転借人[O]が、未経過リース料を繰り上げ一括して、又は転貸リース取引の残存期間に渡り従来通り月額で転貸人[M]へ納めることにより、当該転貸リース取引が終了する。
【0177】
一方、賃貸人[N]が期中、資金取引商品[m]に関する権利を行使又は義務を履行した場合、原リース取引契約上、当該持高の解消行為の市場における当事者は、名目上持高を抱えてきた転貸人[M]であるため、実現損相当額の資金流出は転貸人[M]が一旦負担することになるが、これは全額、実現損の実質的な負担者である賃貸人[N]より補給される。そして転貸人[M]が、未経過リース料を繰り上げ一括して、又は原リース取引の残存期間に渡り従来通り月額で賃貸人[N]へ納めることにより、当該原リース取引が終了する。尚、転貸人[M]は、キャッシュフローの補給額に関しても差益を確定できる場合がある。また転借人[O]は、同様の転貸リース取引を他の資金取引者と行うことによって、同様の転貸差益を得ることが可能になる。
【0178】
そして、前述の実施の形態にいう転貸リース取引は、商品の単数・複数に着目すると以下のように分類できる。
(a)資産運用商品単独の転貸リース取引
(b)資金調達商品単独の転貸リース取引
(c)資金取引商品単独の転貸リース取引
(d)資産運用商品同士を抱き合わせた転貸リース取引
(e)資金調達商品同士を抱き合わせた転貸リース取引
(f)資金取引商品同士を抱き合わせた転貸リース取引
(g)資産運用商品と資金取引商品との抱き合わせによる転貸リース取引
(h)資金調達商品と資金取引商品との抱き合わせによる転貸リース取引
(i)資金調達商品と資産運用商品との抱き合わせによる転貸リース取引
(j)資産運用商品、資金調達商品及び資金取引商品の抱き合わせによる転貸リース取引
【0179】
以上これまで、本システムの利用者が各種リース取引において享受できるメリットを、取引の仕組みと併せ箇条書きにして説明してきたが、リース料の算定と損益の算出を目的として文中に使用してきた計算式は基本的に単利ベースであり、実際の取引においては複利ベースを用いることも可能である。
【0180】
さて、本発明に係る実施の形態における技術的思想には、以下のような思想が含まれる。
(1)金融商品及び/又は準金融商品のリース取引市場を提供するための金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、該利用者端末が、前記商品の賃貸注文及び賃借注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された賃貸注文及び賃借注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた賃貸注文及び賃借注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した賃貸注文と賃借注文とを突き合わせ、条件が合致すると判断した場合にリース取引を成立させるマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって成立させたリース取引に基づいて、前記記憶手段に格納されている賃貸注文及び賃借注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段と、該利用者端末が、該コンピュータから前記通知手段によって通知された取引結果を受信する受信手段とを備えることにより金融商品等リース取引を実現させることができる。
(2)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を資産運用商品のキャッシュフロー・リースとする。
(3)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を割引幅による及び/又は割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リースとする。
(4)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を資産運用商品の直接リースとする。
(5)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を返還型及び/又は非返還型の資産運用商品の直接リースとする。
(6)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を資金調達商品のキャッシュフロー・リースとする。
(7)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を償還延長型、償還短縮型及び買入消却型のうち、何れか1つ以上の資金調達商品のキャッシュフロー・リースとする。
(8)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を外国為替商品、金融派生商品及び準金融派生商品のうち、何れか1つ以上の資金取引商品のキャッシュフロー・リースとする。
(9)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を評価益による及び/又は評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースとする。
(10)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、複数の賃貸人及び/又は複数の賃借人が同時に前記リース取引を成立させることができる。
(11)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を資産運用商品、資金調達商品、資金取引商品のうち、何れか1つ以上の同種又は異種の商品の抱き合わせリースとする。
(12)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を、資産運用商品、資金調達商品、資金取引商品の中から選ばれる1つの商品又は1つ以上の同種もしくは異種の商品の抱き合わせによる転貸リース取引とする。
(13)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、資産運用商品のキャッシュフロー・リース、資産運用商品の直接リース、資金調達商品のキャッシュフロー・リース、資金取引商品のキャッシュフロー・リースの種々の組み合わせにより、資産・負債の総合管理ができる。
(14)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、国境及び/又は取引時間の壁を超え、国内外において1日24時間、前記リース取引を成立させることができる。
(15)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、リース取引商品の瑕疵調査の機能及び/又はリース取引価額の鑑定評価の機能を有する。
(16)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、取引照合、契約書の作成・譲渡、キャッシュフローの授受、現物の引渡及び返還、リース料の受払、リスク管理やキャッシュフロー管理のツール提供、法規遵守の検査、信用補完、債権の保全・回収など、リース成立後の決済・管理機能を集約した。
(17)金融商品及び/又は準金融商品のリース取引市場を提供するための金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、コンピュータネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末に、該利用者端末が、前記商品の相対リース取引要求を他の利用者端末へ送信する送信手段と、該要求先の利用者端末が、該要求元の利用者端末から前記送信手段によって送信された相対リース取引要求を受信する受信手段と、該要求先の利用者端末が、前記受信手段によって受信した相対リース取引要求に対し、成立、不成立又は交渉の意思決定を該要求元の利用者端末へ返信する返信手段と、該要求元の利用者端末が、該要求先の利用者端末から前記返信手段によって返信された意思決定を受信する受信手段と、該要求元及び/又は該要求先の利用者端末が、相対リース取引の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記通知手段によって通知された取引結果を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた取引結果を格納する記憶手段とを備えることにより金融商品等リース取引を実現させることができる。
(18)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を資産運用商品のキャッシュフロー・リースとする。
(19)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を割引幅による及び/又は割増幅に対する資産運用商品のキャッシュフロー・リースとする。
(20)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を資産運用商品の直接リースとする。
(21)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を返還型及び/又は非返還型の資産運用商品の直接リースとする。
(22)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を資金調達商品のキャッシュフロー・リースとする。
(23)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を償還延長型、償還短縮型及び買入消却型のうち、何れか1つ以上の資金調達商品のキャッシュフロー・リースとする。
(24)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を外国為替商品、金融派生商品及び準金融派生商品のうち、何れか1つ以上の資金取引商品のキャッシュフロー・リースとする。
(25)金融商品等リース取引プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な前述の記憶媒体であって、前記リース取引を評価益による及び/又は評価損に対する資金取引商品のキャッシュフロー・リースとする。
(26)コンピュータネットワークを介して金融商品及び/又は準金融商品のリース取引市場を提供するための金融商品等リース取引システムであって、該ネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末より構成され、該利用者端末が、前記商品の賃貸注文及び賃借注文を該コンピュータへ送信する送信手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記送信手段によって送信された賃貸注文及び賃借注文を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた賃貸注文及び賃借注文を格納する記憶手段と、該コンピュータが、前記記憶手段によって格納した賃貸注文と賃借注文とを突き合わせ、条件が合致すると判断した場合にリース取引を成立させるマッチング手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって成立させたリース取引に基づいて、前記記憶手段に格納されている賃貸注文及び賃借注文を更新する更新手段と、該コンピュータが、前記マッチング手段によって導いた取引結果を該利用者端末へ通知する通知手段と、該利用者端末が、該コンピュータから前記通知手段によって通知された取引結果を受信する受信手段とを具備する。
(27)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を資産運用商品のキャッシュフロー・リースとする。
(28)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を返還型及び/又は非返還型の資産運用商品の直接リースとする。
(29)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を償還延長型、償還短縮型及び買入消却型のうち、何れか1つ以上の資金調達商品のキャッシュフロー・リースとする。
(30)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を外国為替商品、金融派生商品及び準金融派生商品のうち、何れか1つ以上の資金取引商品のキャッシュフロー・リースとする。
(31)コンピュータネットワークを介して金融商品及び/又は準金融商品のリース取引市場を提供するための金融商品等リース取引システムであって、該ネットワークに接続された1台以上のコンピュータ及び複数の利用者端末より構成され、該利用者端末が、前記商品の相対リース取引要求を他の利用者端末へ送信する送信手段と、該要求先の利用者端末が、該要求元の利用者端末から前記送信手段によって送信された相対リース取引要求を受信する受信手段と、該要求先の利用者端末が、前記受信手段によって受信した相対リース取引要求に対し、成立、不成立又は交渉の意思決定を該要求元の利用者端末へ返信する返信手段と、該要求元の利用者端末が、該要求先の利用者端末から前記返信手段によって返信された意思決定を受信する受信手段と、該要求元及び/又は該要求先の利用者端末が、相対リース取引の成立又は不成立の結果を前記コンピュータへ通知する通知手段と、該コンピュータが、該利用者端末から前記通知手段によって通知された取引結果を受け付ける受付手段と、該コンピュータが、前記受付手段によって受け付けた取引結果を格納する記憶手段とを具備する。
(32)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を資産運用商品のキャッシュフロー・リースとする。
(33)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を返還型及び/又は非返還型の資産運用商品の直接リースとする。
(34)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を償還延長型、償還短縮型及び買入消却型のうち、何れか1つ以上の資金調達商品のキャッシュフロー・リースとする。
(35)前述の金融商品等リース取引システムであって、前記リース取引を外国為替商品、金融派生商品及び準金融派生商品のうち、何れか1つ以上の資金取引商品のキャッシュフロー・リースとする。
【0181】
以上のように、本発明に係る実施の形態によるリース取引サーバ、リース取引システム及びリース取引支援方法は、コンピュータネットワークを介して金融商品及び/又は準金融商品のリース取引市場を創設し、資産運用者、資金調達者、資金取引者といった顧客の賃貸需要と賃借需要とをマッチングさせることができる。
【0182】
そして、本発明に係る実施の形態によるリース取引サーバ、リース取引システム及びリース取引支援方法は、資産運用、資金調達又は資金取引における持高の造成又は解消を実質的に行える新種の取引を導入することにより、顧客が仲介者などへ支払う手数料を節約でき、個々の商品の流動性を実質的に向上できる。
【0183】
さらに、本発明に係る実施の形態によるリース取引サーバ、リース取引システム及びリース取引支援方法は、前記新種の取引において国境又は取引時間の壁を超え、鑑定評価者を設置し、また決済・管理機能を集約することで、資産運用、資金調達又は資金取引の確実性、透明性、即時性、経済性又は効率性を向上できる。