特許第5778788号(P5778788)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5778788S字形スプリングを搬送する装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5778788
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】S字形スプリングを搬送する装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 43/00 20060101AFI20150827BHJP
   B65G 47/31 20060101ALI20150827BHJP
   B65G 43/08 20060101ALI20150827BHJP
   B68G 9/00 20060101ALI20150827BHJP
   A47C 27/07 20060101ALI20150827BHJP
   B65G 15/14 20060101ALI20150827BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
   B65G43/00 D
   B65G47/31 E
   B65G43/08 D
   B68G9/00
   A47C27/07
   B65G15/14
   B05C11/10
【請求項の数】15
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2013-555806(P2013-555806)
(86)(22)【出願日】2012年5月14日
(65)【公表番号】特表2014-512317(P2014-512317A)
(43)【公表日】2014年5月22日
(86)【国際出願番号】EP2012002068
(87)【国際公開番号】WO2012159717
(87)【国際公開日】20121129
【審査請求日】2013年8月30日
(31)【優先権主張番号】11004214.0
(32)【優先日】2011年5月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】510219305
【氏名又は名称】スピュール アーゲー
【氏名又は名称原語表記】SPUEHL AG
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】フーグ、クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】マイアー、アンドレアス
【審査官】 八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第02/092495(WO,A1)
【文献】 特開2010−253227(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 43/00−43/10;47/08:47/30−47/31
B68G 9/00
A47C 27/06−27/07
B05C 11/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の相互接続されたポケットスプリングを有するスプリング列(31;58;96)を搬送するための装置(1)において、
第1のスプリングコンベア(3)および第2のスプリングコンベア(4)であって、第1のスプリングコンベア(3)はスプリング列(31;58;96)を第2のスプリングコンベア(4)に搬送するように構成されている、第1のスプリングコンベア(3)および第2のスプリングコンベア(4)と、
センサ装置であって、第2のスプリングコンベア(4)より搬送方向上流側に配置されたセンサ装置のセンサ(5;5、5’、6、6’)を通過してスプリング列(31;58;96)が搬送されるとき、該スプリング列(31;58;96)の複数のセグメント(33、34;97〜99)の長さを検出するように構成されたセンサ装置と、
前記センサ装置に結合されるとともに、第1のスプリングコンベア(3)のドライブ(16;16a、16b)、第2のスプリングコンベア(4)のドライブ(19)、またはその両方に結合された制御装置(9)であって、第1のスプリングコンベア(3)および第2のスプリングコンベア(4)の両方がスプリング列(31;58;96)を搬送する前記装置(1)の動作状態において、第2のスプリングコンベア(4)の搬送速度(24、25)と第1のスプリングコンベア(3)の搬送速度(22)との間の複数の相対搬送速度を、検出した前記長さに応じて逐次設定するように構成された制御装置(9)と、
を備える装置。
【請求項2】
前記センサ装置は、前記複数のセグメント(97〜99)の長さを検出するように構成されており、前記複数のセグメント(97〜99)は互いに部分的に重なり合っており、異なるセグメント(97〜99)はそれぞれ異なる数のスプリングを有し、前記制御装置(9)は、検出した前記長さに応じて、前記複数の相対搬送速度を設定するために初期設定相対搬送速度を調整するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御装置(9)は、設定された相対搬送速度に応じて、第2のスプリングコンベア(4)上のスプリング列(31;58;96)の複数のスプリングの位置を計算するように構成されている、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
スプリング列連続体からスプリング列(31;58;96)を分離する分離装置(41、41’、42)をさらに備え、
前記制御装置(9)は、前記分離装置(41、41’、42)に結合されており、前記複数の相対搬送速度のうちの少なくとも1つを設定した後に前記分離装置(41、41’、42)を作動させてスプリング列(31;58;96)を分離するように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
スプリング列(31;58;96)を第1のスプリングコンベア(3)に移送するための移送装置(2)であって、前記搬送方向に移動可能であるように取り付けられており、前記制御装置(9)の制御信号に応じて、スプリング列(31;58;96)を保持する保持状態からスプリング列(31;58;96)を解放する解放状態に移行可能である移送装置(2)をさらに備え、
前記制御装置(9)は、前記搬送方向における第1のスプリングコンベア(3)の搬送速度(22)と前記移送装置(2)の移動速度(21)との間の差が既定のしきい値未満の量であるときに前記制御信号を生成するように構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
第1のスプリングコンベア(3)は、前記搬送方向を横切る方向に互いに離間して配置された少なくとも2つの搬送装置(111、112、116、117)を有し、前記移送装置(2)は、前記搬送方向を横切る方向に離間して配置された該搬送装置(111、112、116、117)の間の隙間(113、118)に進入するように構成および配置されている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記センサ装置は、第1のスプリングコンベア(3)より搬送方向上流側に配置され、前記複数のセグメント(33、34;97〜99)の前記長さを検出するべく機能する別のセンサ(6、6’)を備え、
前記制御装置(9)は、さらに前記別のセンサ(6、6’)の出力信号に応じて、前記複数の相対搬送速度を設定するように構成されている、請求項5または6に記載の装置。
【請求項8】
第1のスプリングコンベア(3)の長さは、第1のスプリングコンベア(3)上のスプリング列(31;58;96)の長さ未満である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
第1のスプリングコンベア(3)は、作動ドライブ(16;16a、16b)を有し、前記制御装置(9)は、前記作動ドライブ(16;16a、16b)の位置を問い合わせて、前記センサ(5;5、5’、6、6’)の出力信号に応じて前記長さを決定するように構成されている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記センサ装置は、スプリング(120)の傾きを検出するために前記搬送方向を横切る方向に離間して配置された少なくとも2つのセンサ(5、5’)を有し、
第1のスプリングコンベア(3)、第2のスプリングコンベア(4)、またはその両方は、少なくとも2つの作動ドライブ(16a、16b;17a、17b)を有し、
前記制御装置(9)は、前記センサ装置によって検出されたスプリング(120)の傾きに応じて前記少なくとも2つの作動ドライブ(16a、16b;17a、17b)を制御するように構成されている、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載のスプリング列(31;58;96)を搬送するための装置(1)と、
該装置(1)によって搬送される複数のスプリング列(31;57〜59)を接合してポケットスプリングコアを形成するように構成されたスプリングコア組立装置(51)と

を備える、ポケットスプリングコアを製造するための設備。
【請求項12】
前記装置(1)は、請求項3に記載の装置として構成され、
前記制御装置(9)は、第2のスプリングコンベア(4)上のスプリング列(31;58;96)の複数のスプリングについて決定された前記位置に応じて前記スプリングコア組立装置(51)を制御するように構成されている、請求項11に記載の設備。
【請求項13】
前記スプリングコア組立装置(51)は、接着剤を塗工する塗工装置(52)を備え、
前記制御装置(9)は、第2のスプリングコンベア(4)上のスプリング列(31;58;96)の複数のスプリングについて決定された前記位置に応じて、時間に関連して、該塗工装置(52)の接着剤送出を制御するように構成されている、請求項12に記載の設備。
【請求項14】
複数の相互接続されたポケットスプリングを有するスプリング列(31;58;96)をスプリングコア組立装置(51)に搬送する方法であって、
スプリング列(31;58;96)は、第1のスプリングコンベア(3)と、第1のスプリングコンベア(3)の搬送方向下流側に配置された第2のスプリングコンベア(4)とによって搬送され、
前記スプリング列(31;58;96)の複数のセグメント(33、34;97〜99)の長さはそれぞれ、対応するセグメント(33、34;97〜99)が第2のスプリングコンベア(4)上に完全に位置する前に決定され、
第2のスプリングコンベア(4)の搬送速度(24、25)と第1のスプリングコンベア(3)の搬送速度(22)との間の複数の相対搬送速度は、第1のスプリングコンベア(3)および第2のスプリングコンベア(4)の両方が前記スプリング列(31;58;96)を搬送するときに、決定された前記長さに応じて逐次設定される、方法。
【請求項15】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置(1)によって実行される、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スプリング列を搬送する装置および方法に関する。さらに詳細には、本発明は、ポケットスプリング列をスプリングコア組立装置に搬送することができる装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
スプリングコアまたはポケットスプリングコアを製造するためには、スプリング列、ポケットスプリング列、スプリングコアまたはポケットスプリングコアの製造の高度な自動化を実現することができる機械または自動機械を利用する。このような機械または自動機械は、スプリングを製造するスプリング形成機と、その下流側に配置され、例えばスプリングを選択的に回転させ、何列かに配置し、ポケット封入し、スプリングコア組立装置に搬送し、互いに接合してスプリングコアまたはポケットスプリングコアを形成する複数のステーションとを有することができる。
【0003】
スプリングコアは、通常は、それぞれ1列に配置されて相互接続された複数のスプリング(ばね)からなる、いくつかの並置され相互接続されたスプリング列を含む。高品質なスプリングコアの場合、スプリングは、相互接続されたポケット内に配置することができる。この目的のために、スプリング列のスプリングは、互いに分離されたポケット中において、熱可塑性材料製のチューブにより溶着することができる。特許文献1および特許文献2には、既定数のスプリングを有するスプリング列を自動的に製造して搬送することができる設備が記載されている。
【0004】
従来の設備では、スプリング列の長さの変動を補償することができないことが多い。このような長さのずれによって、スプリングコア組立装置において複数のスプリング列を自動的に結合する際に問題を生じたり、製造されたスプリングコアの寸法を所望の値から望ましくないほど逸脱させたりといった可能性がある。
【0005】
特許文献3には、所望の値からの逸脱を少なくともある程度までは補償することができるようにスプリング列の長さの調整を可能にする方法および装置が記載されている。このような長さのずれを補償するために、スプリング列の一部分を最初に列連続体から分離し、そのスプリング列部分の全体、すなわちスプリング列連続体から既に1つの単位として分離された部分を、輸送領域に位置決めするようにする。このスプリング列部分の実際の全長は、輸送領域で決定される。下流側の移送領域における搬送ベルトの速度は、このスプリング列部分が所望の長さになるように、実際の全長と所望の長さの比較に応じて設定される。これらの装置および方法では、スプリングコアを形成するための組立作業を行う前に、望ましくない長さの変動を補償することができる。ただし、輸送領域は、スプリング列部分の全体を収容できるような寸法になっていなければならない。これは、スペース要件および動作速度の点で、望ましくないことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第96/27553号
【特許文献2】欧州特許出願公開第0624545号明細書
【特許文献3】国際公開第02/092495号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
スプリングをスプリングコア組立装置に搬送するための、改良された装置および改善された方法が必要とされている。具体的には、スプリング列を組み立ててスプリングコアを形成する前に、長さの変動を補償することができる装置および方法が必要とされている。さらに、このような長さの変動の補償を、より緩いスペース要件で、および/またはより高い動作速度で実行できるようにする装置および方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、独立請求項に定義される装置および方法が規定される。従属請求項は、有利な、または好ましい例示的な実施形態を定義する。
この装置および方法は、複数の相互接続されたポケットスプリングを含むスプリング列の長さの変動を、スプリング列のスプリングコア組立装置への輸送中に補償することを可能にする。
【0009】
1つの態様によれば、複数の相互接続されたポケットスプリングを有するスプリング列を搬送する装置が規定される。この装置は、第1のスプリングコンベアと、第1のスプリングコンベアの搬送方向下流側に配置された第2のスプリングコンベアと、センサ装置と、制御装置とを備える。センサ装置は、搬送されるスプリング列が、第2のスプリングコンベアの搬送方向上流側に配置されたセンサ装置のセンサを通過したときに、互いに異なるスプリング列の複数のセグメントの長さを検出するようになされている。制御装置は、センサ装置、および上記スプリングコンベアのうちの少なくとも一方のドライブ(駆動部)に結合される。制御装置は、第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアの両方がスプリング列を搬送するこの装置の動作状態において、第2のスプリングコンベアの搬送速度と第1のスプリングコンベアの搬送速度の間の複数の相対搬送速度を、検出した長さに応じて逐次設定するようになされている。
【0010】
この装置の場合には、スプリング列の複数のセグメントの長さは、複数の相対搬送速度を設定するための基礎となる。その結果として、後に長さの補正を自動的に行うために、スプリング列全体を位置決めして測定することができる干渉ゾーンを設ける必要がなくなる。したがって、この装置に必要なスペースを縮小することができる。これに応じて、スプリング列をスプリングコア組立装置に搬送するために必要な時間も短縮することができる。セグメントごとに長さを決定するようにした結果として、セグメントごとの長さ補正を行うことも可能になる。その結果として、スプリング列の全体が第2のスプリングコンベア上に載り、スプリングコア組立装置への移送準備が整ったときに、特に一様なスプリング間隔を実現することができる。
【0011】
複数の相対搬送速度は、それぞれの場合の異なるセグメントの決定した長さと所望の長さとの比較に応じて決定することができる。
相対搬送速度を設定するために、第2のスプリングコンベアの搬送速度と第1のスプリングコンベアの搬送速度の間の速度比を設定することができる。この設定は、それぞれの場合に確認することができ、必要なら、その長さが既に決定されている新たなセグメントが第1のスプリングコンベアから第2のスプリングコンベアへの移行部に到達したときに調整することができる。
【0012】
異なるセグメント同士が、互いに部分的に重なり合っていてもよい。異なるセグメントは、それぞれ異なる数のスプリングを含むことができる。例えば、第1のセグメントは、スプリング列の搬送方向最前のスプリングから第NS0番目のスプリングまで延びている可能性がある。ここで、NS0は、第1のセグメントに含まれるスプリングの数に対応する整数である。別のセグメントは、スプリング列の最前のスプリングから第(NS0+k)番目のスプリングまで延びている可能性がある。ここで、1≦k≦N−NS0は整数であり、Nは、スプリング列に含まれるスプリングの総数である。
【0013】
制御装置は、第1のセグメントの決定した長さとこのセグメントの所望の長さとを比較することによって初期相対搬送速度を決定するように構成することができる。制御装置は、さらに、別のセグメントの決定した長さと対応する所望の長さの比較に応じて初期相対搬送速度を調整するように構成することができる。このようにして、相対搬送速度を調節することができる。
【0014】
さらに別の構成では、センサ装置および制御装置は、各セグメントが既定数のスプリングを有することができるように構成することができる。スプリング列が第1のスプリングコンベアに移送されるときに、センサによってスプリングの数を計数することができ、これを行う際に、この数のスプリングにセンサを通過させるために第1のスプリングコンベアに必要な前進距離を決定することができる。この値は、その数のスプリングを有するセグメントの長さに対応する。スプリング列の搬送方向最前のスプリングが第2のスプリングコンベアに移送される前に、第2のスプリングコンベアを始動させる。第2のスプリングコンベアの搬送速度は、ここでは、スプリング列の搬送方向最前のセグメントの搬送速度に応じて最初に選択する。スプリング列をさらに移動させる間に、さらに別のセグメントの長さを決定する。第2のスプリングコンベアの搬送速度も、同様に、対応するセグメントが第1のスプリングコンベアから第2のスプリングコンベアへの移行部に到達したときに調整することができる。
【0015】
制御装置は、検出された長さおよび設定された相対搬送速度に応じて、第2のスプリングコンベア上のスプリング列の複数のスプリングの位置を計算するように適合することができる。したがって、制御装置は、第2のスプリングコンベア上のスプリング列の全てのスプリングの位置を決定するように適合することができる。この情報を使用して、スプリングコア組立装置を制御することができる。例えば、スプリング列を接合するためにスプリング列のうちの1つに塗工される接着剤の点または接着剤の線は、このようにして決定された接着剤の点または接着剤の線の位置に応じて決定することができる。接着剤ノズルは、これらの位置に応じて制御することができる。
【0016】
この装置は、さらに、スプリング列連続体からスプリング列を分離する分離装置を含む。制御装置は、この分離装置に結合することができ、また分離装置を作動してスプリング列をスプリング列連続体から分離する前に複数の相対搬送速度のうちの少なくとも1つを設定するように適合することができる。このようにして、スプリング列をスプリング列連続体から分離する前でも、長さの変動の補償を開始することができる。
【0017】
分離装置は、分離されたスプリング列の一端に余接を施す溶着装置を有することができる。分離装置は、分離されたスプリング列のこの端部に溶着継ぎ目を形成するように適合することができる。
【0018】
この装置は、スプリング列を第1のスプリングコンベアに移送する移送装置を備えることができる。この移送装置は、搬送方向に移動可能となるように取り付けることができ、かつ制御装置の制御信号に応じてスプリング列を保持する保持状態からスプリング列を解放する解放状態に移行できるようにすることができる。制御装置は、第1のスプリングコンベアの搬送速度と移送装置の搬送方向の移動速度の比較に応じて、スプリング列の解放を行う制御信号を生成するように適合することができる。このようにして、第1のスプリングコンベアと第1のスプリングコンベアに移送されるスプリング列の先頭端部との間の滑りを低減することができる。
【0019】
第1のスプリングコンベアは、搬送方向を横切る方向に互いに離間した少なくとも2つの搬送方向を有することができる。これらの搬送装置は、それぞれ、循環搬送ベルトとし
て構成することができる。移送装置は、搬送方向を横切る方向に離間したこれらの搬送装置の間の隙間の中に進入するように構成し、かつ配置することができる。これにより、第1のスプリングコンベアへの移送時の滑りを低減することができる。
【0020】
第1のスプリングコンベアは、搬送方向を横切る第1の方向に互いに離間した2対の搬送装置を有することができる。これらの搬送装置は、それぞれ、循環搬送ベルトとして構成することができる。これらの対は、第1の方向と直交する、搬送方向と直交する第2の方向に互いに離間させることができる。このような構成により、第1のスプリングコンベアに、確実に、かつ少ない滑りで移送することができる。
【0021】
制御装置は、第1のスプリングコンベアの搬送速度と移送装置の移動速度の間の差が既定のしきい値未満の量であるときに制御信号を生成するように適合することができる。このようにして、第1のスプリングコンベアと第1のスプリングコンベアに移送されるスプリング列の先頭端部との間の滑りを低減することができる。複数のセグメントの長さを検出するために利用されるセンサを、第1のスプリングコンベアの搬送方向上流側に設けることができる。スプリング列と第1のスプリングコンベアの間の滑りを低減することにより、このようにして配置されたセンサは、第1のスプリングコンベア上のセグメントの長さの信頼性の高い値も供給する。
【0022】
その出力信号がセグメントの長さの決定に使用されるセンサは、第1のスプリングコンベアの取入れ領域の搬送方向下流側であり、かつ第1のスプリングコンベアの吐出し領域の上流側に配置することができる。
【0023】
センサ装置は、第1のスプリングコンベアの搬送方向上流側に配置された、複数のセグメントの長さを検出するべく機能する別のセンサを含むこともでき、制御装置は、この別のセンサの出力信号に応じて複数の相対搬送速度を設定するように適合することができる。したがって、搬送方向に離間した複数のセンサの信号を互いに結合して、セグメントの長さの決定の精度を高めることができる。あるいは、第1のスプリングコンベアに設けられたセンサを省略することもできる。第1のスプリングコンベアのセンサと第1のスプリングコンベアの上流側にある別のセンサとが両方とも存在する場合には、別のセンサの方を利用して、スプリングおよびポケットスプリング間の溶着部を計数することができる。この別のセンサは、切断装置の上流側に配置することもできる。
【0024】
第1のスプリングコンベアは、第1のスプリングコンベア上のスプリング列の長さ未満の搬送方向の長さを有することができる。すなわち、第1のスプリングコンベアは、スプリング列の全体をその上に載せることができないような寸法であってもよい。「第1のスプリングコンベア上のスプリング列の長さ」とは、ここでは、スプリング列全体が第1のスプリングコンベア上の既定の点を通過するまでに第1のスプリングコンベアがスプリング列を前進させなければならない長さを指している。
【0025】
第1のスプリングコンベアは、作動ドライブを有することができる。制御装置は、作動ドライブの位置を問い合わせて、センサの出力信号に応じてセグメントの長さを決定するように適合することができる。このようにして、例えば距離センサなど比較的単純なセンサを作動ドライブから提供される情報と組み合わせることによって、セグメントの長さを決定することができる。
【0026】
センサ装置は、スプリング列のスプリングの傾きを検出するために搬送方向を横切る方向に離間した少なくとも2つのセンサを有することができる。この2つのセンサは、搬送方向を横切る両方向に互いにずらすことができる。第2のスプリングコンベアは、少なくとも2つの作動ドライブを有することができる。制御装置は、センサ装置によって検出さ
れたスプリングの傾きに応じて、第2のスプリングコンベアのこの少なくとも2つの作動ドライブを制御するように適合することができる。その結果として、長さの補正に加えて、傾きの補正も行うことができる。
【0027】
第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアは、ポケットスプリングの軸方向が、スプリングコア組立装置に移送されるときのスプリングの軸方向と平行になる姿勢でスプリング列を搬送するように配置することができる。第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアは、ポケットスプリングの軸方向が垂直になる姿勢でスプリング列を搬送するように配置することができる。これにより、スプリングコア組立装置に移送する前にスプリングを傾きさせる必要がなくなる。処理時間を短縮することができる。
【0028】
長さを確認された異なるセグメントは、互いに部分的に重なり合っていてもよい。
別の態様によれば、ポケットスプリングコアを製造する設備が規定される。この設備は、1つの態様または例示的な実施形態によるスプリング列を搬送する装置と、スプリングコア組立装置とを備える。スプリングコア組立装置は、上記装置によって搬送される複数のスプリング列を接合して、ポケットスプリングコアを形成するように適合される。
【0029】
搬送装置は、長さの変動を補償することができる従来の搬送装置より小型の構成にすることができるので、この搬送装置およびスプリングコア組立装置を備えた設備も、従来より小型の構成を有することができる。
【0030】
搬送装置は、スプリング列の全体が第2のスプリングコンベア上に載り、スプリングコア組立装置への移送の準備が整った動作状態にあるときに、決定されたセグメントの長さおよび設定された相対搬送速度に応じて、スプリング列に含まれるスプリングの位置を計算するように構成することができる。制御装置は、これらの決定した位置に応じてスプリングコア組立装置を制御するように適合することができる。このようにして、スプリングコア組立装置の制御可能な要素を、互いに接合されるそれぞれのスプリング列に特定の形で依存して制御することができる。
【0031】
スプリングコア組立装置は、接着剤を塗工する塗工装置を含むことができる。制御装置は、決定した位置に応じて、時間に関連して塗工装置の接着剤送出を制御するように適合することができる。このようにして、接着剤の点または線を正確に塗工することができる。これを行う際に、第2のスプリングコンベア上またはスプリングコア組立装置内の全てのスプリングの位置を測定によって決定する必要はない。
【0032】
この装置は、第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアが、スプリング列を、そのスプリング列の全てのスプリングの軸方向が、スプリングコア組立装置内でスプリングの長手方向軸が指す方向と平行になる姿勢で搬送するように配置することができる。
【0033】
さらに別の態様によれば、複数の相互接続されたポケットスプリングを有するスプリング列を搬送する方法が規定される。スプリング列は、第1のスプリングコンベア、および第1のスプリングコンベアの搬送方向下流側に配置された第2のスプリングコンベアによって搬送される。スプリング列の複数のセグメントの互いに異なる長さは、対応するセグメントが第2のスプリングコンベアに搬送される前に決定される。第2のスプリングコンベアの搬送速度と第1のスプリングコンベアの搬送速度の間の複数の相対搬送速度は、第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアの両方がスプリング列を搬送するときに、検出した長さに応じて逐次設定される。
【0034】
第2のスプリングコンベア上のスプリング列の複数のスプリングの位置は、検出した長さおよび設定した相対搬送速度に応じて計算することができる。
スプリングコア組立装置は、これらの計算した位置に応じて制御することができる。特に、スプリングコア組立装置の要素による接着剤の送出は、これらの計算した位置に応じて制御することができる。
【0035】
スプリング列は、スプリング列連続体から分離することができるが、この分離は、複数の相対搬送速度のうちの少なくとも1つが設定された後でのみ行われる。
スプリング列は、移送速度で第1のスプリングコンベアに移送することができ、第1のスプリングコンベアの搬送速度は、この移送速度と第1のスプリングコンベアの搬送速度の間の差が既定のしきい値未満の量となるように設定される。
【0036】
第1のスプリングコンベアの長さは、第1のスプリングコンベア上のスプリング列の長さ未満にすることができる。
スプリング列は、そのスプリング列が第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアによって搬送されるときのスプリングの軸方向が、そのスプリング列が少なくとも1つの別のスプリング列と接合されるときのスプリングの軸方向と平行になるように搬送することができる。
【0037】
この方法は、1つの態様または例示的な実施形態によるスプリングを搬送する装置によって実行することができる。
この方法の実施形態の利点は、対応する装置の利点に対応する。
【0038】
さらに別の態様によれば、複数のスプリング列がそれぞれ、1つの例示的な実施形態によるスプリング列を搬送する方法を用いてスプリングコア組立装置に輸送され、このスプリングコア組立装置によって接合されてポケットスプリングコアとなる、ポケットスプリングコアを製造する方法が規定される。
【0039】
以下、添付の図面を参照して、例示的な実施形態を用いて本発明についてさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】スプリングを搬送する装置の概略的な垂直断面図。
図2】スプリング列を搬送する方法を説明するための、様々な時点における図1の装置を示す概略断面図。
図3】スプリング列を搬送する方法を説明するための、様々な時点における図1の装置を示す概略断面図。
図4】スプリング列を搬送する方法を説明するための、様々な時点における図1の装置を示す概略断面図。
図5図1の装置およびスプリングコア組立装置を有する設備を示す概略平面図。
図6】スプリング列を搬送する方法を説明するための、別の時点における図5の設備を示す概略平面図。
図7】セグメントの長さを決定するために使用されるセンサの出力信号を示す図。
図8】ポケットスプリング上の測定点を示す図。
図9】スプリング列を搬送する方法を示すフローチャート。
図10図9の方法を説明するための、スプリング列の概略平面図。
図11】ポケットスプリングコアを製造する方法を示すフローチャート。
図12】スプリングを搬送する装置の第1のスプリングコンベアを示す概略的な斜視図。
図13】傾きの補正を説明する概略的な側面図。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の例示的な実施形態についてさらに詳細に説明する。様々な例示的な実施形態の様々な特徴は、以下の記述においてその組合せが明示的に排除されていない限り、互いに組み合わせることができる。例えばポケットスプリング列連続体が供給される設備の状況など、特定の応用分野に関連して個々の例示的な実施形態について説明していても、本発明は、それらの応用分野に限定されない。
【0042】
例示的な実施形態による装置の場合、1つのスプリング列を構成する相互に接続された複数のポケットスプリングを、搬送方向に搬送する。この搬送方向は、設備全体を通して同じであっても、同じでなくてもよい。「の搬送方向上流側に配置される」または「の下流側に配置される」などの表現は、それぞれ、従来の設備工学用語に従い、搬送されているポケットスプリングがその要素を通過するのが、別の要素よりも上流側または下流側であることを意味するものとして理解されたい。
【0043】
図1は、1つの例示的な実施形態によるスプリング列31を搬送する装置1を示す概略図である。スプリング列31は、複数のポケットスプリングを有し、これらのポケットスプリングは、ポケット材料によって相互接続されるなどして、スプリング列31を形成している。スプリング列31は、最初はスプリング列連続体の先頭端部に配置され、その後に装置1によってこのスプリング列から分離してもよい。
【0044】
装置1は、第1のスプリングコンベア3、および第2のスプリングコンベア4を有する。第1のスプリングコンベア3は、スプリング列31を受け、これを第2のスプリングコンベア4に向かって前方に搬送する。第1のスプリングコンベア3によって移送されるスプリング列31を構成するスプリングは、第2のスプリングコンベア4に直接移送することができる。第1のスプリングコンベア3から第2のスプリングコンベア4へのスプリング列の移送を補助するために、第1のスプリングコンベア3と第2のスプリングコンベア4の間の移行領域にローラまたはカムシャフトなどの補助要素を設けてもよい。
【0045】
第1のスプリングコンベア3は、スプリング列31の長さ未満の搬送方向(すなわち図1図4における水平方向)の長さを有することができる。すなわち、スプリング列31の全体が第1のスプリングコンベア3の上に位置することはあり得ない。第1のスプリングコンベア3の長さは、特に、スプリングコア組立装置への移送後にスプリング列31が有することが望ましい所望の長さ未満とすることもできる。
【0046】
装置1は、少なくとも1つのセンサ5、および制御装置9を備える。制御装置9は、1つまたは複数のプロセッサを備えることができる電子演算ユニットである。センサ5は、第2のスプリングコンベア4の搬送方向上流側に配置され、輸送されるポケットスプリングがセンサ5を通過した後で、第2のスプリングコンベア4に到達するようになっている。センサ5の出力信号を使用することにより、スプリング列31のセグメントの長さを、そのセグメントが第2のスプリングコンベア4に到達する前に検出することができる。センサ5は、例えば輸送されるスプリングがいつセンサ5を通過したかを検出することができる距離センサなど、比較的単純なセンサとして構成することができる。長さを決定するために、センサ5の出力信号を、さらに別の信号と組み合わせることもできる。例えば、第1のスプリングコンベア3は、サーボモータ16を有していてもよい。搬送されるポケットスプリングがいつセンサ5を通過するかを決定することができるセンサ5の出力信号を、その時点におけるサーボモータ16の対応する位置と組み合わせることによって、既定数のスプリングを含むセグメントにセンサ5を通過させるためには第1のスプリングコンベア3をどれだけ進めればよいかを決定することができる。このようにして、このセグメントの長さを、セグメント全体を第2のスプリングコンベア4に移送する前に決定する
ことができる。
【0047】
制御装置9は、決定したセグメントの長さを、所望の長さと比較する。第1のスプリングコンベア3の搬送速度と第2のスプリングコンベア4の搬送速度の間の相対搬送速度は、この決定した長さに応じて設定される。この目的のために、制御装置9は、このセグメントの上記の所望の長さ(Ldesired)と決定した実際の長さ(Lactual)の間の比、すなわちLdesired/Lactualを決定することができる。第2のスプリングコンベアの搬送速度vは、例えば、v=v×Ldesired/Lactualとして設定することができる。あるいは、所望の長さと実際の長さの間の比に応じてvとvの差である加法速度オフセットを決定することもできる。これに応じて、対応するセグメントのうちの搬送方向最前に位置するスプリングが第1のスプリングコンベア3と第2のスプリングコンベア4の間の移行部に到達したときに、第2のスプリングコンベア4の搬送速度を変化させる。第1のスプリングコンベア3と第2のスプリングコンベア4の間の移行部に対するセンサ5の相対位置は既知であるので、この時点も、第1のスプリングコンベア4の前進距離から決定することができる。第2のスプリングコンベア4の搬送速度を調整する代わりに、対応するセグメントの搬送方向最前に位置するスプリングが第1のスプリングコンベア3と第2のスプリングコンベア4の間の移行部に到達したときに、第1のスプリングコンベア3の搬送速度の方を、相応分だけ逆方向に変化させてもよい。
【0048】
ここで、それぞれの場合に、相対搬送速度は、第2のスプリングコンベア4より上流側で決定したセグメントの長さが、このセグメントが第2のスプリングコンベア4に完全に移送されたときに所望の長さに変化するように、制御装置9によって設定される。あるセグメントがセンサ5を通過するために必要な第1のスプリングコンベア3の前進距離がそのセグメントの所望の長さ未満である場合には、第2のスプリングコンベア4の搬送速度が第1のスプリングコンベア3の搬送速度より大きくなるように、相対搬送速度が設定される。あるセグメントがセンサ5を通過するために必要な第1のスプリングコンベア3の前進距離がそのセグメントの所望の長さより大きい場合には、第2のスプリングコンベア4の搬送速度が第1のスプリングコンベア3の搬送速度より小さくなるように、相対搬送速度が設定される。したがって、各セグメントを第1のスプリングコンベア3から第2のスプリングコンベア4に移送するときの速度比v/vは、第2のスプリングコンベア4の上流側で測定したそのセグメントの実際の長さとそのセグメントの所望の長さの比較に応じて、選択的に1.0超または1.0未満のいずれかになるように選択される。
【0049】
各場合において、これらのセグメントは、複数のスプリングを含む。これらのセグメントは、互いに部分的に重なり合っていてもよい。その場合には、異なる数のスプリングを含むセグメントを使用して、長さの決定およびその後の相対搬送速度の設定を行ってもよく、その場合には、各場合において所望の長さが異なっていてもよい。
【0050】
長さの決定および相対搬送速度の調整は、制御装置9が、スプリング列31を構成する複数のセグメントについてセグメントごとに長さを決定し、それに応じて相対搬送速度を設定することによって行われる。スプリング列31の長さを決定するのに、スプリング列31の全体を最初に緩衝領域に位置決めする必要はない。スプリング列31の一部が第2のスプリングコンベア4上に位置し、一部が第1のスプリングコンベア3上に位置している間に、複数のセグメントの長さを連続的に決定し、それに応じて相対搬送速度を設定することにより、第1のスプリングコンベア3を、長さの設定を可能にする従来の設備より小型に構成することが可能になる。
【0051】
センサ5の出力信号に応じて、サーボモータ16がどの位置にあるときに、例えば溶着継ぎ目など、ポケットスプリングの特定の点がセンサ5を通過するかを決定することがで
きる場合には、この情報を用いて、相対搬送速度を調整する時点を決定することもできる。さらに、制御装置9は、この情報を、時間に関連して認識される搬送速度と組み合わせて、特に異なる設定された相対搬送速度と組み合わせて、スプリング列31が完全に第2のスプリングコンベア4上に配置され、スプリングコア組立装置への移送の準備が整ったときに、スプリング列31を構成する全てのスプリングの位置を決定することができる。
【0052】
第1のスプリングコンベア3と第2のスプリングコンベア4は、異なる構成を有することができる。例えば、これらのスプリングコンベアはそれぞれ、1対の循環搬送ベルト、およびこれらの搬送ベルトの一方または両方を駆動するサーボモータを備えることができる。第1のスプリングコンベア3は、循環搬送ベルト14および15を備えることができ、これらの間に、スプリング列31のポケットスプリングが摩擦保持される。図12を参照して後に詳述するように、第1のスプリングコンベアは、2対の循環搬送ベルトを備えることができる。サーボモータ16は、搬送ベルト14および15を駆動する。サーボモータ16は、制御装置9に結合される。したがって、制御装置9は、第1のスプリングコンベア3の搬送速度を制御することができる。さらに、サーボモータ16またはサーボモータ16の制御を担うプログラムモジュールに適当に問い合わせることにより、スプリング列31の複数のセグメントの長さを決定するために使用される第1のスプリングコンベア3の前進距離についての情報を取得することができる。
【0053】
第2のスプリングコンベア4は、循環搬送ベルト17および18を備えることができ、これらの間に、スプリング列31のポケットスプリングが摩擦保持される。サーボモータ19は、搬送ベルト17および18を駆動する。サーボモータ19は、制御装置9に結合される。したがって、制御装置9は、セグメントの長さに応じて、第2のスプリングコンベア4の搬送速度を制御することができる。
【0054】
これらのスプリングコンベアの循環搬送ベルトは、搬送ベルト間の間隔を調節することができるように構成することができる。このようにして、様々なスプリングの高さに合わせた調整を行うことができる。
【0055】
装置1は、スプリング列31の先頭端部を第1のスプリングコンベア3に送る移送装置2を有することができる。移送装置2は、圧入装置または引込装置として構成することができる。移送装置2は、スプリング列31の両軸方向端部を把持することができる1対の係合要素11および12を有することができる。移送装置2は、スプリング列を把持する保持状態とスプリング列を解放する解放状態の間を移行することができる。この目的のために、制御装置9は、対応する制御信号を提供することができる。さらに、係合要素11および12は、搬送方向に移動可能になるように取り付けることができ、ドライブ13によって搬送方向に駆動できるようにしてもよい。係合要素11および12は、係合要素11が第1のスプリングコンベア3の2つの上側搬送ベルトの間の隙間の中に進入することができるように、また係合要素12が第1のスプリングコンベア3の2つの下側搬送ベルトの間の隙間の中に進入することができるように配置することができる。
【0056】
制御装置9は、スプリング列31と第1のスプリングコンベア3の間で起こる滑りが低減されるように移送装置2および第1のスプリングコンベア3を制御することができる。この目的のために、制御装置9は、搬送方向の移送装置2の移動速度との差がしきい値未満である搬送速度まで第1のスプリングコンベア3が加速されるように、第1のスプリングコンベア3を制御することができる。スプリング列31は、第1のスプリングコンベア3がその搬送速度まで加速されてから解放されて、第1のスプリングコンベア3によって前方に搬送される。制御装置9は、移送装置2がスプリング列31を解放する時点の第1のスプリングコンベアの搬送速度が係合要素11および12の搬送方向の移動速度と等しくなるように、第1のスプリングコンベア3を制御することができる。
【0057】
スプリング列1と第1のスプリングコンベアの間で起こる滑りを大幅に低減することができる場合には、スプリング列31のセグメントの長さを決定するためにその出力信号を使用するセンサ5を、第1のスプリングコンベア3の搬送方向上流側に設けることもできる。これにより、第1のスプリングコンベア3をさらに短くすることができる。
【0058】
第1のスプリングコンベアの位置に位置するセンサ5に加えて、第1のスプリングコンベアの搬送方向上流側に追加のセンサを設けることも可能である。両方のセンサの出力信号を用いることにより、セグメントの長さの決定精度を高めることができる。あるいは、またはこれに加えて、第1のスプリングコンベアの搬送方向上流側に配置されたこの追加センサを使用して、スプリングおよび溶着継ぎ目を計数することもできる。
【0059】
装置1は、さらに別の機能ユニットを有することもできる。装置1は、特に、スプリング列31をスプリング列連続体の残りの部分から分離する分離装置(図5および図6のみに示す)を有することができる。この分離装置は、スプリング列31の先頭端部が第2のスプリングコンベア4上に載った後で、スプリング列31がスプリング列連続体の残りの部分から分離されるように、制御装置9によって制御することができる。このように、スプリング列31がスプリング列連続体の残りの部分から分離される前でも、決定したセグメントの長さに応じた相対搬送速度の調整を行うことができる。分離装置は、スプリングを収容した熱可塑性チューブを切断して溶着するように構成することができる。
【0060】
図2図4を参照して、スプリング列を搬送する装置1の働きについてさらに説明する。分かりやすくするために、ドライブまたは制御装置などの構造的要素は、図2図4には図示していない。
【0061】
図2は、移送装置2が、スプリング列31を第1のスプリングコンベア3に移送するために、スプリング列31の先頭端部を把持している状態を示している。スプリング列31は、この状態では、依然としてスプリング列連続体の先頭端部の位置に配置され、スプリング列連続体の残りの部分に接続されていてもよい。
【0062】
移送装置2は、移動速度21で搬送方向に移動する。第1のスプリングコンベア3は、2つの搬送ベルト14および15の対向する内側面の移動速度22が移送装置2の、したがってスプリング列31の、移動速度21にほぼ対応するように制御される。第1のスプリングコンベアの搬送速度22が移動速度21に等しく、スプリング列31が第1のスプリングコンベア3の搬送ベルト14と15の間に導入されたときに、移送装置2はスプリング列31を解放する。スプリング列31は、第1のスプリングコンベア3によって前方に搬送される。
【0063】
図3は、スプリング列31の先頭端部が第1のスプリングコンベア上に位置している状態を示している。スプリング列31のセグメント33および34が第2のスプリングコンベア4に移送される前に、それらの実際の長さを、第1のスプリングコンベア3上で決定する。第2のスプリングコンベア4の搬送速度と第1のスプリングコンベア3の搬送速度の間の相対搬送速度は、それぞれのセグメントの移送時に、第1のスプリングコンベア3上で決定した実際の長さから第2のスプリングコンベア4上での所望の長さへの長さの変化が起こるように設定される。
【0064】
特定の相対搬送速度は、例えば、第2のスプリングコンベア4の搬送速度と第1のスプリングコンベア3の搬送速度の間の速度比とすることができる。第2のスプリングコンベア4の搬送速度24は、対応するセグメントが第1のスプリングコンベア3から第2のスプリングコンベア4に移送されている間に対応する速度比が生じるように設定することが
できる。あるいは、特にセグメント同士が部分的に重なり合っている場合、測定するセグメントの長さが大きくなっていく場合には、速度比の再調節を行うことができる。
【0065】
長さは、対応するセグメントが第2のスプリングコンベアに完全に移送される前に、セグメントごとに決定する。それに応じて、相対搬送速度も、セグメントごとに決定する。
図4は、スプリング列31の先頭端部が既に第2のスプリングコンベア4上に載っており、スプリング列31がスプリング列連続体の残りの部分から分離されている状態を示している。
【0066】
スプリング列31を分離するために、両方のスプリングコンベア3および4を同時に停止させる。分離装置は、ポケット材料チューブを切断し、スプリング列31の端部でこのチューブを溶着する。この時点では、スプリング列31の先頭端部は、既に第2のスプリングコンベア4上に位置している。それに応じて、相対搬送速度の調整は、スプリング列31が分離されてその後端部が溶着される前に、既に1回または複数回行われている。
【0067】
分離後に、両スプリングコンベアを再始動する。その際、相対搬送速度は、制御装置9によって、実際の長さと所望の長さの比較を以前に行ったセグメントのうちの1つの所望の長さに対する実際の長さの比に応じて設定される。第2のスプリングコンベア4の搬送速度25および第1のスプリングコンベア3の搬送速度は、それに応じて設定される。
【0068】
スプリング列31のセグメントの長さの決定、および/または相対搬送速度の設定は、スプリング列の分離後も同様に継続することができる。
図3では、重なり合わない2つのセグメント33および34を概略的に示しているが、相対搬送速度の調節は、これらのセグメントが互いに部分的に重なり合っているときにも行うことができるので有利である。
【0069】
図5および図6は、スプリング列を搬送する装置1およびスプリングコア組立装置51を有する設備50を示す概略平面図である。
装置1は、図1図4を参照して述べた特徴および要素を有することができる。特に、第1のスプリングコンベア3および第2のスプリングコンベア4は、それぞれ、制御装置9によって制御される作動ドライブを有することができる。移送装置2の係合要素11は、直線ガイド35内で搬送方向に移動できるように取り付けられる。係合要素11は、動作時に第1のスプリングコンベアの1対の上側搬送ベルトの間を移動できるように取り付けることができる。
【0070】
装置1の場合には、図5および図6に示すように、複数のセンサ5、5’、6、および6’を設けることができ、これらのセンサの出力信号を使用して、スプリング列のセグメントの長さを決定する。1つのセンサ5または1対のセンサ5および5’は、第1のスプリングコンベア3に位置決めされる。別のセンサ6または1対のセンサ6および6’は、第1のスプリングコンベア3の搬送方向上流側に位置決めされる。センサ5の別のセンサ6からの距離は、既知である。センサ5および別のセンサ6の出力信号は、セグメントの長さをさらに高い精度で決定できるようにするために結合することができる。このようにして、例えば既定数のポケットスプリングをセンサ6および6’を通過させるのに必要な第1のスプリングコンベア3の前進距離、ならびにスプリング列の同じセグメントをセンサ5および5’を通過させるのに必要な第1のスプリングコンベア3の前進距離の平均をとり、セグメントの長さを決定することができる。
【0071】
あるいは、またはこれに加えて、センサ6および6’の出力信号を使用して、スプリングおよび溶着継ぎ目を計数することができる。
1対のセンサ5および5’ならびに/または6および6’を使用することにより、得ら
れる測定点の数をさらに増加させることができる。それぞれの場合に、スプリング列の両側面を走査する1対のセンサは、センサのそれぞれの出力信号に応じて、ポケットスプリングの長手方向軸が対応するセンサを通過するときの第1のスプリングコンベアの作動ドライブの位置を決定することができる。平均することによって、操作する変数の特定の値の信頼性を高めることができる。
【0072】
センサ5および5’は、スプリング列の異なる側面を走査するように配置することができるだけでなく、スプリングの長手方向軸に沿って互いにずらすことができるように配置することもできる。すなわち、センサ5および5’は、搬送方向と直交する第1の方向、ならびに搬送方向および第1の方向と直交する第2の方向に沿って、互いにずらすことができる。その結果として、センサ5および5’を使用して、スプリングの傾きを検出して補正することもできる。これについては、後に図13を参照してさらに詳細に述べる。
【0073】
装置1は、第2のスプリングコンベア4に位置決めされたセンサ7を有することができる。センサ7があることにより、スプリング列の先頭および後尾を検出することが可能になり、および/またはスプリング列のスプリングの総数を計数することが可能になる。このようにして、全長またはスプリング総数の所望の値からの逸脱が生じた場合に、設備50の動作を停止して、警告信号を発することができる。
【0074】
制御装置9は、全てのセンサ5、5’、6、6’ および7またはこれらのセンサの一
部の出力信号を利用して、エラーがないかどうか、またはスプリング列のポケットスプリングの間の溶着継ぎ目が形成されていないかどうか確認する。エラーがある場合には、設備1の動作を再度停止させ、警告信号を発することができる。
【0075】
装置1は、少なくとも搬送方向に対して横方向に移動できるように取り付けられた分離要素41および41’を備える分離装置を有することができる。分離装置は、スプリング列をスプリング列連続体から分離して溶着するために制御装置9によって制御されるドライブ42を有する。これらの動作は、図1図4を参照して述べたように、第1のスプリングコンベア3および第2のスプリングコンベア4の動作と連携させることができる。
【0076】
装置1は、スプリング列をスプリングコア組立装置51に移送することができる移送装置43を有する。制御装置9は、第2のスプリングコンベア上の所望の端部位置に位置決めされたスプリング列が移送装置43からスプリングコア組立装置51に移送されるように、移送装置43のドライブ44を制御する。
【0077】
設備50では、ポケットスプリングは、第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベア内のスプリングの軸方向が、スプリングコア組立装置51内のスプリングの軸方向と平行になるように搬送される。スプリングは、その軸方向が垂直になるように搬送することができる。
【0078】
スプリングコア組立装置51は、異なるスプリング列同士を相互接続するように構成される。制御装置9は、第2のスプリングコンベア4の上流側で検出されたスプリング列のセグメントの長さに応じて、また設定された相対搬送速度に応じて、個々のスプリングがスプリングコア組立装置51に移送されるときに第2のスプリングコンベア4上のどこに位置決めされるかを計算することができる。この情報を使用して、スプリングコア組立装置51を制御することができる。
【0079】
スプリングコア組立装置51は、スプリングコア組立装置51に移送されたスプリング列に接着剤を点状または線状に塗工するための接着剤ノズル52を有することができる。後続のスプリング列がスプリングコア組立装置51に移送されると、スプリング列は、上
記の点状または線状の接着剤に沿って結合される。
【0080】
接着剤ノズル52は、直線移動可能である。接着剤ノズル52は、第2のスプリングコンベア4と平行に延びるガイド53に取り付けることができる。ドライブ(図示せず)によって、接着剤ノズル52は、スプリングコア組立装置51に移送された既にスプリング列55および56に接続されたスプリング列57に沿って移動する。ドライブは、接着剤ノズル52を、スプリング列57に沿って一定速度で移動させることができる。これにより、不要な小滴形成を低減することができる。
【0081】
時間によって変化する接着剤ノズル52のオン/オフ状態は、制御装置9によって制御される。この点に関して、オン/オフ状態と、したがって接着剤の送出とは、測定されたセグメントの長さおよび設定された相対搬送速度から制御装置9が計算した、スプリング列57の各スプリングの位置に応じて起こることができる。
【0082】
スプリング列57に対する線状の接着剤または点状の接着剤の塗工は、後続のスプリング列が第1のスプリングコンベア3および第2のスプリングコンベア4を通って輸送されるのと時間的に部分的に重なるように行うことができる。このようにして、線状または点状の接着剤をスプリング列57に塗工するのと同時に、後続のスプリング列の所望の長さを設定し、このスプリング列をスプリングコア組立装置への移送に備えて位置決めすることができる。これにより、設備50の動作速度をさらに高めることができる。
【0083】
図6は、スプリング列58がスプリングコア組立装置51への移送に備えて位置決めされた状態の設備50を示している。搬送方向最前に位置するスプリング59とスプリング列58の最後尾のスプリング60の間の全長は、搬送中に設定されている。移送装置は、スプリング列58をスプリングコア組立装置51に移送するために方向62に変位する。
【0084】
スプリング列58をスプリングコア組立装置51に移送するのと並行して、スプリング列連続体の先頭端部にある後続のスプリング列を、第1のスプリングコンベア3に移送することができる。
【0085】
装置1において長さの測定に使用されるセンサは、異なる構成を有することができる。1実施形態では、センサ5、5’、6、および6’は、距離センサとして構成することができる。センサは、光センサであってもよい。ポケット材料とセンサの間の距離を表す出力信号から、スプリングの長手方向軸がいつ対応するセンサを通過するかを決定することができる。第1のスプリングコンベアの作動ドライブまたは第1のスプリングコンベアの作動ドライブを制御する制御装置のプログラムモジュールに適当に問い合わせることにより、これらの時点におけるスプリング列のセグメントの長さを決定することができる。例えば、スプリング列の最初のスプリングの長手方向軸がセンサを通過するときの第1のスプリングコンベアの位置、およびそれより後の時点でスプリング列の第NS0番目のスプリングの長手方向軸が対応するセンサを通過するときの第1のスプリングコンベアの位置に応じて、このセグメントが第2のスプリングコンベアより上流側で有する、最初のスプリングの長手方向軸から第NS0番目のスプリングの長手方向軸までの実際の長さを決定することができる。同様に、セグメントの長さは、溶着継ぎ目の位置に応じて決定することもできる。
【0086】
図7は、センサ5、5’、6、6’および7によって検出することができる距離信号を概略的に示す図である。センサとポケット材料の間の距離が最小であるとき、ポケットスプリングの長手方向軸は、対応するセンサの高さに位置している。同様に、溶着継ぎ目の位置も、距離信号から決定することができる。
【0087】
制御装置9は、測定した距離を、センサとポケット材料の間の最小距離より大きく、かつセンサとポケット材料の間の最大距離より小さくなるように選択されたしきい値68と比較することができる。測定距離がしきい値に達する点65、66および67を決定する。
【0088】
それぞれの場合に、連続するスプリングの対向する側面に対応する点66および67でしきい値に達したときに、第1のスプリングコンベア3の作動ドライブの位置を問い合わせることができる。この2つの値を平均することによって、これらのスプリングの間の溶着継ぎ目がセンサを通過する位置を決定することができる。
【0089】
スプリング列の最前の溶着継ぎ目は、補外法によって計算することができる。
それが望ましい、または必要な場合には、いつスプリングの中心軸がセンサを通過する化を決定することもできる。それぞれの場合に、点65および66でしきい値に達したときに、第1のスプリングコンベア3の作動ドライブの位置を問い合わせることができる。この2つの値を平均することによって、スプリングの長手方向軸がセンサを通過する位置を決定することができる。
【0090】
図8は、1対のポケットスプリング70についての測定手続きを示している。それぞれの場合に、点71、72および73がセンサを通過するときに、距離はしきい値69に達する。作動ドライブのこれらの位置を平均することによって、溶着継ぎ目に対応する点77がセンサを通過するときの作動ドライブの位置を決定する。この時点で、または作動ドライブが対応する位置にあるときに、これらのスプリングの間の溶着継ぎ目は、センサを通過する。
【0091】
この手続きにより、点77がセンサを通過する時点での作動ドライブの位置を、高い信頼性で決定することができる。したがって、エラーが生じやすくなる可能性がある、距離信号から溶着継ぎ目の位置を直接決定することを回避することができる。
【0092】
同様に、点78がセンサを通過するときの作動ドライブの位置も、決定することができる。
1対のセンサがスプリング列の両側面に設けられている場合には、その対のもう一方のセンサの出力信号もそれに対応して続けることができる。それぞれの場合のポケット材料の上記のもう一方のセンサからの距離は、点74、75および76がセンサを通過するときに、しきい値68に達する。これらの作動ドライブの位置を平均することによって、点77がセンサを通過するときの作動ドライブの位置を計算する。
【0093】
図9は、相互接続された複数のポケットスプリングを含むスプリング列を搬送する方法80を示すフローチャートである。この方法は、制御装置9によって実行することができる。スプリング列は、第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアによって搬送される。第1のスプリングコンベアは、スプリング列を第2のスプリングコンベアに搬送する。
【0094】
工程81で、センサを通過するスプリングを計数するカウンタiを初期化する。
工程82で、センサを通過するスプリングが検出されたかどうかを確認する。スプリングの検出は、第2のスプリングコンベアの搬送方向上流側で行われる。スプリングの検出は、第1のスプリングコンベアの取入れ領域で、または第1のスプリングコンベアの取入れ領域の上流側で行うことができる。
【0095】
工程82でスプリングが検出されない場合には、この方法は、待機時間83の後で、確認工程82に戻る。スプリングが検出されるまで、これを繰り返す。
工程82でセンサを通過するスプリングが検出されたと判定された場合には、工程84で、カウンタiを増分する。
【0096】
工程85で、第1のスプリングコンベアの位置を登録する。この目的のために、第1のスプリングコンベアの作動ドライブの位置を問い合わせ、記憶する。この位置は、図7および図8を参照して上述したように決定することができる。
【0097】
工程86で、カウントiが既定の整数NS0に等しいかどうかを確認する。iがNS0に等しくない場合には、この方法は、工程83に進む。数NS0は、実際の長さと所望の長さの比較に応じて相対搬送速度を決定した第1のセグメントに含まれるスプリングの数に対応する。数NS0は、ここでは、NS0個のスプリングを含むセグメントの全体が第1のスプリングコンベア上に載ることができるように選択される。数NS0は、スプリング列のスプリングの総数未満である。
【0098】
カウントiが数NS0に等しい場合には、工程87で、セグメントの長さを決定する。この目的のために、工程85で様々な列について登録した位置の差を計算することができる。iがNS0に等しい場合には、第NS0番目のスプリングの下流側の溶着継ぎ目について登録された第1のスプリングコンベアの位置と最初のスプリングの上流側の溶着継ぎ目について登録された第1のスプリングコンベアの位置の差を決定することができる。これが、このセグメントの長さを表す。最初のスプリングの上流側の溶着継ぎ目についての第1のスプリングコンベアの位置は、補外法によって決定することができる。
【0099】
工程88で、スプリング列の対応するセグメントが第1のスプリングコンベアから第2のスプリングコンベアに移送されるときに第2のスプリングコンベアの搬送速度と第1のスプリングコンベアの搬送速度の間で設定される相対搬送速度を決定する。この相対搬送速度は、工程87で決定された長さに応じて設定される。相対搬送速度は、工程87で決定されるセグメントの実際の長さと該セグメントの所望の長さの間の比に応じて定義される速度比として定義することができる。第1のスプリングコンベアと第2のスプリングコンベアの両方によってスプリング列が搬送されるときには、この相対搬送速度を使用して、それに応じて第2のスプリングコンベアを駆動することができる。
【0100】
工程89で、センサを通過する別のスプリングが検出されたかどうかを確認する。このスプリングの検出は、第2のスプリングコンベアの搬送方向上流側で行われる。スプリングの検出は、第1のスプリングコンベアの取入れ領域で、または第1のスプリングコンベアの取入れ領域の上流側で行うことができる。
【0101】
工程89でスプリングが検出されない場合には、この方法は、待機時間90の後で、確認工程89に戻る。スプリングが検出されるまで、これを繰り返す。
工程89でセンサを通過するスプリングが検出されたと判定された場合には、工程91で、カウンタiを増分する。
【0102】
工程92で、スプリング列のスプリングの総数Nに達したかどうかを確認する。総数Nは、ユーザが定義する方法で事前に設定することができる。iがNに等しくない場合には、この方法は、工程87に戻る。ここで、最初のスプリングから第(NS0+k)番目のスプリングまでを含む新たなセグメントについて、所望の長さの決定を繰り返す。ここで、kは正の整数である。同様に、相対搬送速度の決定および設定を繰り返す。したがって、工程88で第1のパス中に決定した相対搬送速度は、まだ再調節することができる。
【0103】
スプリング列のスプリングの総数Nに達した場合には、工程93で、第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアを同時に停止させる。
工程94で、第N番目のスプリングの下流側のポケット材料を切断し、溶着する。
【0104】
工程95で、第1のスプリングコンベアおよび第2のスプリングコンベアを同時に始動させる。ここで、それらの速度は、スプリング列の以前に測定したセグメントのうちの1つの実際の長さと所望の長さの比較に応じて設定される。特に、第2のスプリングコンベアの搬送速度と第1のスプリングコンベアの搬送速度の間の速度比は、対応するセグメントの実際の長さと所望の長さの間の比に応じて設定することができる。
【0105】
工程88における新たな相対搬送速度の設定は、工程95の始動後も、スプリング列全体が第2のスプリングコンベアに移送されるまで継続することもできる。
その後、方法80は、後続のスプリング列について繰り返すことができる。
【0106】
方法80は、さらに別の工程を含むこともできる。例えば、欠けているスプリングがあるかどうか、またはポケットスプリングの間の溶着が適切に行われていないかどうかを確認するために、監視機能を組み込むこともできる。エラーがあった場合には、装置の動作を停止して、警告信号を発する。
【0107】
図9の方法80では、部分的に重なり合う複数のセグメントの長さを決定する。相対搬送速度は、セグメントに含まれるスプリングの数が増えるにつれて再調節され、相対搬送速度が順次設定されるようになっている。
【0108】
図10は、スプリング列96を示している。セグメント97〜99の実際の長さは、方法80で決定される。相対搬送速度は、セグメント97〜99の実際の長さと所望の長さの比較により設定される。
【0109】
制御装置9は、方法80によるスプリング列の所望の長さの設定と並行して、さらに別の機能を実行することもできる。これについて、図11を援用して説明する。
図11は、制御装置9によって実行することができる方法100を示す概略的なフローチャートである。ここで、指標jは、スプリング列を表す。
【0110】
工程101で、移送装置は、第j番目のスプリング列を第2のスプリングコンベアからスプリングコア組立装置に移送するように制御される。
工程102で、次の第(j+1)番目のスプリング列の所望の長さを設定する。これは、図9に示す方法80を用いて行うことができる。
【0111】
これと並行して、工程103で、第2のスプリングコンベア上で第j番目のスプリング列の各スプリングの端部が配置される搬送方向位置を決定する。これらの位置の決定は、方法80の工程85で登録された第1のスプリングコンベアの位置および設定された相対搬送速度に応じて行うことができる。
【0112】
工程104で、接着剤ノズルを制御して、工程103で決定した位置に応じて第j番目のスプリング列に接着剤を塗工する。ここで、接着剤ノズルの開放状態は、接着剤ノズルが一定速度でスプリング列を通過するときに、オン/オフ信号で制御することができる。このようにして、線状または点状の接着剤を第j番目のスプリング列に高い精度で塗工し、第(j+1)番目のスプリング列に結合できるようにする。
【0113】
方法100は、複数のスプリング列を接合してポケットスプリングコアが完成するまで、繰り返すことができる。
上記の装置および方法において、1つのスプリング列に含まれるスプリングの総数、1つのセグメントに含まれるスプリングの数、複数のセグメントの所望の長さまたはスプリ
ング列全体の所望の長さなど、様々なパラメータは、ユーザが定義した方法で事前に設定できるようにすることができる。これは、制御装置9を適当にプログラミングすることによって実現することができる。
【0114】
図13は、第1のスプリングコンベア3を示す概略斜視図である。ここで述べる構成を有する第1のスプリングコンベア3は、図1図6に示す装置の第1のスプリングコンベアとして使用することができる。
【0115】
第1のスプリングコンベア3は、1対の搬送装置111および112を有する。搬送装置111および112は、搬送方向と直交する方向に互いに離間して配置されており、搬送装置111と112の間に隙間113が形成されるようになっている。搬送装置111および112は、それぞれ、循環搬送ベルトとして形成することができる。搬送装置111および112は、スプリングの長手方向軸を横切る方向にも互いに離間している。
【0116】
隙間113は、移送装置の係合要素12が隙間113の中に進入できるような寸法になっている。これにより、滑りの少ないスプリングの移送が容易になる。
第1のスプリングコンベア3は、もう1対の搬送装置116および117を有する。このもう1対の搬送装置116および117は、搬送方向と直交する方向に搬送装置111および112の対から離間して配置されている。搬送装置116および117の対と、搬送装置111および112の対とは、垂直方向に互いに離間させることができる。もう1対の搬送装置116および117は、水平方向に互いに離間させることができる。
【0117】
搬送装置116および117は、搬送方向と垂直な方向に互いに離間して配置されており、搬送装置116と117の間に隙間118が形成されるようになっている。搬送装置116および117は、それぞれ、循環搬送ベルトとして形成することができる。搬送装置116および117は、スプリングの長手方向軸と直交する方向、すなわち水平方向にも互いに離間している。
【0118】
隙間118は、移送装置の係合要素11が隙間118の中に進入できるような寸法になっている。これにより、滑りの少ないスプリングの移送が容易になる。
第1のスプリングコンベアの上側および下側の搬送ベルトが2つに分割されているか否かにかかわらず、1つまたは複数の下側搬送ベルトおよび1つまたは複数の上側搬送ベルトに対して、別個のドライブ16aおよび16bを設けることができる。例えば、ドライブ16aは、搬送ベルト111および112を駆動することができる。ドライブ16bは、搬送ベルト116および117を駆動することができる。上側搬送ベルトおよび下側搬送ベルトがそれぞれ1つずつしか設けられない場合には、ドライブ16aがその下側搬送ベルトを駆動し、ドライブ16bがその上側搬送ベルトを駆動すればよい。
【0119】
ドライブ16aおよびドライブ16bは、それぞれ、作動ドライブとして構成することができる。
同様に、第2のスプリングコンベアも、下側搬送ベルト用の別個のドライブ17a、および上側搬送ベルト用の別個のドライブ17bを有することができる。これらのドライブ17aおよび17bは、制御装置9に接続することができる。制御装置9は、下側搬送ベルトおよび上側搬送ベルトの前進距離を互いに独立に制御することができる。ドライブ17aおよび17bは、それぞれ、作動ドライブとして構成することができる。
【0120】
第1のスプリングコンベア3の下側および上側搬送ベルトならびに/または第2のスプリングコンベア4の下側および上側搬送ベルトを互いに独立に駆動することができる場合には、第1のスプリングコンベアにおいてスプリングの傾きを検出することができる。このスプリング列を搬送する装置は、この傾きを補正することができる。
【0121】
この傾きを検出するために、センサ5および5’は、ともに搬送方向と直交する第1の方向および第2の方向に互いにずれているように配置することができる。センサ5および5’は、第1のスプリングコンベア3の両側に配置される。さらに、センサ5および5’は、それぞれ下側搬送ベルト111および112に対して異なる高さに配置される。このような構成により、スプリング列のスプリングの傾きを検出することが可能になる。
【0122】
傾きの補正は、例えば、第2のスプリングコンベア4で行うことができる。この目的のために、最後の動作で傾きが補正されるように、制御装置9によって別個のドライブ17aおよび17bを制御することができる。この最後の動作を決定する際に、制御装置9は、第1のスプリングコンベア3および第2のスプリングコンベア4がそれまでにスプリングを前進させた相対搬送速度を考慮することができる。
【0123】
図13は、ポケットスプリング120を示す概略図である。スプリング120は、第1のスプリングコンベア3によって搬送される。ただし、スプリング120の長手方向軸は、搬送方向に対して直交していない。上記の傾きを補正するために、制御装置9は、作動ドライブ16aおよび16bを互いに独立に制御するように構成することができる。これを行う際に、上側搬送ベルトおよび下側搬送ベルトの前進距離は、第1のスプリングコンベアの端部において、すなわち第2のスプリングコンベアへの移送時に、スプリング120の長手方向軸が搬送方向に対して直交するように設定することができる。
【0124】
様々な例示的な実施形態によるスプリングをスプリングコア組立装置に搬送する装置および方法について、図面を参照して説明した。さらに別の例示的な実施形態では、詳細に説明したこれらの例示的な実施形態に修正を加えることができる。
【0125】
例示的な実施形態の状況では、セグメントの長さの不要な誤差を補償するために相対搬送速度をセグメントごとに調整することを述べたが、これらの装置および方法を利用して、特にスプリング密度の異なるセグメントを製造することもできる。
【0126】
例示的な実施形態の状況では、離間した2つの循環搬送ベルトを有するスプリングコンベアについて説明した。この構成により、様々なスプリングの高さに簡単に合わせることが可能になる。ただし、その他の構成のスプリングコンベアを利用することもできる。
【0127】
例示的な実施形態の状況では、スプリングが長手方向軸を垂直に向けた状態で輸送され、その後にこの姿勢で組み立てられてポケットスプリングコアとなるようなスプリングコンベアについて説明した。別の構成では、第1および第2のスプリングコンベアは、スプリングの長手方向軸を水平に向けた状態でスプリングを搬送するように構成することもできる。スプリング列をスプリングコア組立装置に移送する前に、第2のスプリングコンベアを搬送方向の周りで90°旋回させることができるようにしてもよい。
【0128】
本発明の様々な実施形態による装置および方法は、スプリング列の長さを調整することを可能にし、そのために必要なスペース要件を、従来の解決策と比較してそれほど厳しくない程度に維持することができる。これらの装置および方法は、一般に、ポケットスプリング列を搬送するために利用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13