特許第5778826号(P5778826)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5778826
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】手動式ケーブルカッター
(51)【国際特許分類】
   B23D 29/02 20060101AFI20150827BHJP
   B26B 13/26 20060101ALI20150827BHJP
   H02G 1/00 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
   B23D29/02 A
   B26B13/26
   H02G1/00 050
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-108497(P2014-108497)
(22)【出願日】2014年5月26日
【審査請求日】2014年6月12日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505082497
【氏名又は名称】株式会社東亜インターシステム
(74)【代理人】
【識別番号】100148792
【弁理士】
【氏名又は名称】三田 大智
(74)【代理人】
【識別番号】100070323
【弁理士】
【氏名又は名称】中畑 孝
(72)【発明者】
【氏名】幸地 稔
(72)【発明者】
【氏名】小林 定良
(72)【発明者】
【氏名】小柳 洋
【審査官】 五十嵐 康弘
(56)【参考文献】
【文献】 意匠登録第1375224(JP,S)
【文献】 特開平08−276079(JP,A)
【文献】 特開2002−239834(JP,A)
【文献】 特表2008−540139(JP,A)
【文献】 実開昭50−054577(JP,U)
【文献】 実開昭56−028857(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3009436(JP,U)
【文献】 英国特許出願公告第1571573(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23D 29/02
B26B 13/26
H02G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支軸に回動可能に軸支される一対の切断刃と、該各切断刃の後端部にそれぞれ連結し該連結した切断刃を回動させる一対のハンドルとを備える手動式ケーブルカッターであって、以下のA乃至Eの構成を有することを特徴とする手動式ケーブルカッター。
A:上記一対のハンドルの少なくとも一方のハンドルの回動中心となる支点を他方のハンドルと連結する切断刃に設けた突片に設定すると共に、該一方のハンドルの中途部と、連結対象の切断刃の後端部とを、スライダー溝と該溝内で直線運動するスライダー軸から成るスライダー機構を介して連結し該連結した点を同ハンドルの作用点として設定することにより、該一方のハンドルの支点と力点間に作用点を設定する、
B:上記一方のハンドルの支点と、上記一方のハンドルと連結する切断刃の後端部における他方の切断刃の後端部との接点とを上記支軸の中心を頂点として0度より大きく180度より小さい角度となるように設定する
C:上記突片は上記他方のハンドルと連結する切断刃とは別体とする、
D:上記突片は固定部を有し、該突片の固定部にボルト孔を穿設すると共に上記他方のハンドルと連結する切断刃にもボルト孔を穿設し、上記突片の固定部のボルト孔と上記他方のハンドルと連結する切断刃のボルト孔とにボルトを貫挿し、該ボルトの先端にナットを螺合してボルト締めし、上記突片を上記他方のハンドルと連結する切断刃に固定する、
E:上記突片の固定部に支軸用の孔を穿設し、該孔に上記支軸を貫挿して上記突片を上記一対の切断刃と共に軸支する。
【請求項2】
上記切断刃に上記ボルト締め用のボルト孔を複数穿設し、該複数のボルト孔を利用して上記突片の固定位置を調整可能としたことを特徴とする請求項記載の手動式ケーブルカッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤー・電力線・通信線等のケーブルや鋼管・鉄筋・木材・木の枝等の棒状材又は管状材を切断する手動式ケーブルカッターに関するものである
【背景技術】
【0002】
従来の手動式ケーブルカッターは、支軸に回動可能に軸支される一対の切断刃と、該各切断刃の後端部に連結した一対のハンドルとを備える構成であり、該各ハンドルを上記支軸を支点として回動操作することにより、上記各切断刃を閉方向に回動させてケーブル等を切断する。
【0003】
手動式ケーブルカッターは人力により操作する器具であるため、可及的に小さい力でケーブル等を切断できることが望ましい。既に出願人は、下記特許文献1に示すように、切断時のハンドル操作に要する力を軽減できる手動式ケーブルカッターを開発し意匠登録している。
【0004】
下記特許文献1の手動式ケーブルカッターは、支軸に回動可能に軸支される一対の切断刃と、該各切断刃の後端部とそれぞれ連結する一対のハンドルとを備え、該一対のハンドルにおける一方のハンドルの回動中心となる支点を他方のハンドルと連結する切断刃に設けた突片に設定すると共に、該一方のハンドルの中途部と、連結対象の切断刃の後端部とをスライダー機構を介して連結し該連結した点を上記一方のハンドルの作用点として設定することにより、該一方のハンドルの支点と力点間に作用点を設定する構成となっており、当該構成によって上記一方のハンドルの力点に加えた力より大きい力を作用点に作用させて切断刃に回動力を付与することができ、より小さい力でケーブル等を切断できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】意匠登録第1375224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
既述のとおり、上記特許文献1の手動式ケーブルカッターは、一方のハンドルの回動中心たる支点を切断刃の回動中心たる支軸の中心から敢えてずらし、且つ該一方のハンドルの中途部をスライダー機構を介して一方の切断刃に連結し該連結した点を同ハンドルの作用点として設定することにより、該一方のハンドルの支点と力点間に作用点を設定し、所謂第二種テコの原理を応用して小さい力で切断刃に回動力を付与することができる。
【0007】
又上記特許文献1の手動式ケーブルカッターは、上記スライダー機構内で直線運動する上記作用点を当該スライダー機構によって上記切断刃の回動運動に効率良く変換することができる。
【0008】
しかしながら、出願人は上記特許文献1の手動式ケーブルカッターによる効果が上記支点及び上記作用点の設定の構成によっては限定的であることを見出し、鋭意研究の結果、上記効果を存分に発揮できる上記支点及び上記作用点の構成を突き止めて本発明を想到するに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は上記特許文献1の手動式ケーブルカッターの構成を踏襲しつつ該構成による効果を十分に発揮するための構成を更に追加したものである。
【0010】
要述すると、本発明に係る手動式ケーブルカッターは、支軸に回動可能に軸支される一対の切断刃と、該各切断刃の後端部にそれぞれ連結し該連結した切断刃を回動させる一対のハンドルとを備え、以下のA乃至Eの構成を有することを特徴とするものである。
A:上記一対のハンドルの少なくとも一方のハンドルの回動中心となる支点を他方のハンドルと連結する切断刃に設けた突片に設定すると共に、該一方のハンドルの中途部と、連結対象の切断刃の後端部とを、スライダー溝と該溝内で直線運動するスライダー軸から成るスライダー機構を介して連結し該連結した点を同ハンドルの作用点として設定することにより、該一方のハンドルの支点と力点間に作用点を設定する、
B:上記一方のハンドルの支点と、上記一方のハンドルと連結する切断刃の後端部における他方の切断刃の後端部との接点とを上記支軸の中心を頂点として0度より大きく180度より小さい角度となるように設定する
C:上記突片は上記他方のハンドルと連結する切断刃とは別体とする、
D:上記突片は固定部を有し、該突片の固定部にボルト孔を穿設すると共に上記他方のハンドルと連結する切断刃にもボルト孔を穿設し、上記突片の固定部のボルト孔と上記他方のハンドルと連結する切断刃のボルト孔とにボルトを貫挿し、該ボルトの先端にナットを螺合してボルト締めし、上記突片を上記他方のハンドルと連結する切断刃に固定する、
E:上記突片の固定部に支軸用の孔を穿設し、該孔に上記支軸を貫挿して上記突片を上記一対の切断刃と共に軸支する。
【0013】
上記突片を上記切断刃にボルト締めして固定する場合には、上記切断刃に上記ボルト締め用のボルト孔を複数穿設し、該複数のボルト孔を利用して上記突片の固定位置を調整可能とすることもできる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る手動式ケーブルカッターによれば、ハンドルに加える力以上の力で切断刃を回動することができ、作業者の負担を軽減できる。
【0016】
又切断刃に特殊形状の刃部を付与し、より確実にケーブル等を切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1に係る手動式ケーブルカッターの正面図。
図2図1のA−A線断面図。
図3】閉状態の一対の切断刃を拡大して示す説明図。
図4】実施例1に係る手動式ケーブルカッターの背面図。
図5】(A)は切断刃に設ける突片の固定例を拡大して示す説明図、(B)は(A)のB−B線断面図。
図6】(A)は切断刃に設ける突片の固定例の他例を拡大して示す説明図、(B)は(A)のC−C線断面図。
図7】一対の切断刃を開状態にした実施例1に係る手動式ケーブルカッターの正面図。
図8】実施例2に係る手動式ケーブルカッターの背面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の最良の形態を図1乃至図8に基づき説明する。
【実施例1】
【0019】
本実施例に係る手動式ケーブルカッターは、図1図4に示すように、支軸11に回動可能に軸支される一対の切断刃1A・1Bと、該各切断刃1A・1Bの後端部1Ab・1Bbにそれぞれ連結し該連結した切断刃を回動させる一対のハンドル2A・2Bとを備える基本構成を具備している。又上記一対の切断刃1A・1Bはそれぞれの先端部1Aa・1Baにケーブル等を切断する刃部4を有している。
【0020】
加えて一対のハンドル2A・2Bの一方のハンドル2Aの回動中心となる支点f1を他方のハンドル2Bと連結する切断刃1Bに設けた突片3に設定する構成を具備する。即ち該ハンドル2Aの先端部2Aaを切断刃1Bに設けた突片3にハンドル軸12を介して軸支し、該ハンドル軸12の中心を支点f1として設定する。尚作業者は一方のハンドル2Aの後端部2Abを把持し同ハンドルの回動操作を行うこととなるため、該後端部2Abに一方のハンドル2Aの力点f2が設定されている。
【0021】
次いで、上記した切断刃1Bに設けた突片3について詳述する。該突片3は同突片3が設けられる切断刃1Bと一体に設けても良いが、本実施例においては、該突片3を切断刃1Bと別体とした場合について説明する。このように突片3を切断刃1Bと別体とすることにより、突片3を一体化した専用切断刃1Bを製造する必要がないと共に、一対の切断刃1A・1Bを共通形状とすることも可能となる。
【0022】
上記突片3は楕円板状を呈し、一端部に上記ハンドル軸12を設けると共に他端部に固定部3aを有し、該固定部3aを介して切断刃1Bに溶接して固定する。例えば、図5に示すように、切断刃1Bの裏面に形成した凹所6に突片3の固定部3aを嵌合しつつ溶接して該突片3を切断刃1Bに固定する。尚本発明にあっては、切断刃1Bに凹所6を形成せず、切断刃1Bの表面又は裏面に直接突片3の固定部3aを溶接することを排除しない。又突片3は固定部3aを有することができれば、楕円板状に限定されない。
【0023】
又突片3の他の固定例として、図6に示すように、突片3の固定部3aを切断刃1Bにボルト締めして固定する。詳述すると、切断刃1Bにボルト孔9を穿設すると共に突片3の固定部3aにもボルト孔3bを穿設し、これらボルト孔9・3bにボルト7を貫挿し、該ボルト7の先端にナット8を螺合してボルト締めする。加えて突片3の固定部3aに支軸用の孔3cを穿設し、支軸11を貫挿して両切断刃1A・1Bと共に軸支する。
【0024】
上記切断刃1Bに穿設したボルト孔9は支軸11の中心Oを基準とする円弧状に複数穿設し上記突片3の固定位置を調整できるようにする。
【0025】
又上記のように突片3を切断刃1Bにボルト締めして固定する構成により、ボルト7の軸7aが一対の切断刃1A・1Bの破損を防止するブレーカーとして機能する。即ち切断対象のケーブルが強固であり該ケーブルの外周面に接している一対の切断刃1A・1Bにそれ以上の力が加わると当該切断刃1A・1Bの刃部4が破損してしまうような場合、ボルト7の軸7aが積極的に折断し、一方のハンドル2Aから一方の切断刃1Aへの力の伝達を遮断する。
【0026】
又本実施例に係る手動式ケーブルカッターにあっては、図1に示すように、一方のハンドル2Aの中途部2Acと、連結対象の切断刃1Aの後端部1Abとをスライダー機構5を介して連結し該連結した点を一方のハンドルの作用点f3として設定することにより、該一方のハンドル2Aの支点f1と力点f2間に作用点f3を設定する構成を具備する。
【0027】
上記スライダー機構5は、図2に示すように、一方の切断刃1Aの後端部1Abに設けたスライダー軸5aと、一方のハンドル2Aの中途部2Acに穿設したスライダー溝5bとから成り、該一方の切断刃後端部1Abと一方のハンドル中途部2Acとを連結する。そして上記スライダー軸5aの中心を一方のハンドル2Aの作用点f3として設定する。
【0028】
上記スライダー軸5aは上記スライダー溝5b内で直線運動しつつ、一方の切断刃1Aの後端部1Abと共に回動する。即ち一方のハンドル2Aの作用点f3に加わる力を一方の切断刃1Aの回動力へと変換する。尚本実施例においては、上記スライダー機構5を構成するスライダー軸5aを一方の切断刃後端部1Abに設け、同スライダー溝5bを一方のハンドル中途部2Acに設ける例を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一方の切断刃後端部1Abにスライダー溝5bを設け、一方のハンドル中途部2Acにスライダー軸5aを設けることも実施に応じ任意である。
【0029】
図1図4に示すように、本実施例に係る手動式ケーブルカッターにおける他方のハンドル2Bは、その先端部2Bbを上記一方の切断刃1Aと対向する他方の切断刃1Bの後端部1Bbにボルト締めして連結する。よって該他方の切断刃1Bが軸支されている支軸11の中心Oを支点f4として設定されている。又他方のハンドル2Bの後端部2Bbに同ハンドルの力点f5が設定されている。
【0030】
以上説明したように、本実施例にあっては、一方のハンドル2Aの回動中心となる支点f1を同ハンドルと連結する一方の切断刃1Aの回動中心たる支軸11の中心Oから積極的に変位して設定し、且つ該一方のハンドル2Aの中途部2Acをスライダー機構5を介して一方の切断刃1Aの後端部1Abに連結し該連結した点を同ハンドルの作用点f3として設定することにより、該一方のハンドル2Aの支点f1と力点f2間に作用点f3を設定し、小さい力で効率良く切断刃1Aに回動力を付与することができる。
【0031】
加えて本実施例に係る手動式ケーブルカッターは、上記一方のハンドル2Aの支点f1、力点f2及び作用点f3の設定構成を更に限定する構成により上記効果を存分に発揮できる。
【0032】
即ち、図3に示すように、本実施例に係る手動式ケーブルカッターは、一方のハンドル2Aの支点f1と、該一方のハンドル2Aと連結する切断刃1Aの後端部1Abにおける他方の切断刃1Bの後端部1Bbとの接点P1とを支軸11の中心Oを頂点として0度より大きく180度より小さい角度θとなるように設定する。
【0033】
上記のように0<θ<180と設定することにより、一方のハンドル2A及び一方の切断刃1Aの円滑なる回動を保障すると共に、後記する支軸中心O、支点f1及び作用点f3の間隔に関する構成と相俟って、より小さい力で切断刃1Aを回動する効果、つまり作業者負担を軽減する効果を十分に得ることができる。
【0034】
上記角度θが0度より大きく90度以下(0<θ≦90)の場合には、図1に示す支軸11の中心Oと一方のハンドル2Aの支点f1間の長さL1と、同ハンドルの支点f1と作用点f3間の長さL2と、同ハンドルの作用点f3と支軸11の中心O間の長さL3の比が0.4〜2.4:3.0〜5.0:3.6〜5.6となるように設定する。
【0035】
又上記角度θが90度より大きく180度より小さい(90<θ<180)場合には、図1に示す支軸11の中心Oと上記一方のハンドル2Aの支点f1間の長さL1と、同ハンドルの支点f1と作用点f3間の長さL2と、同ハンドルの作用点f3と支軸11の中心O間の長さL3の比が0.2〜2.2:3.6〜5.6:3.2〜5.2となるように設定する。
【0036】
本実施例に係る手動式ケーブルカッターは、既述の如く、上記角度θの範囲に関する構成と、上記支点f1、力点f2及び作用点f3の間隔に関する構成により、一方のハンドル2Aに加える力を効率良く一方の切断刃1Aに付与して作業者の負担を軽減できる。
【0037】
最後に一対の切断刃1A・1Bの刃部4の構成について説明する。該刃部4は、図3図7に示すように、中途部に凸状刃部4aを設け、該凸状刃部4aと刃部基端間に円弧状刃部4bを設ける構成となっている。更に上記凸状刃部4aと刃部先端間に直線状刃部4cを設ける構成となっている。
【0038】
使用の際には、上記直線状刃部4cにより切断対象のケーブル等を案内して受け入れると共に、上記凸状刃部4aと上記円弧状刃部4bによりケーブル等の外周面を抱持し確実に切断することができる。又切断初期には上記凸状刃部4aがケーブル等の外周面に食い込み、抜け止めを図ると共に切断を開始する。
【実施例2】
【0039】
本実施例に係る手動式ケーブルカッターは、基本構成は前記実施例1と同様である。特徴とするところは、前記実施例1のように一方のハンドル2Aの支点のみを支軸11の中心Oからずらす構成ではなく、図8に示す如く、当該構成に加えて他方のハンドル2Bの支点f4も上記一方のハンドル2Aと同様に支軸11の中心Oからずらす構成とする点にある。
【0040】
即ち本実施例にあっては、一方のハンドル2Aにおける支点f1、力点f2及び作用点f3に関する構成は前記実施例1の同様であるので、ここでは前記実施例1における記述を援用する。
【0041】
又他方のハンドル2Bの支点f4、力点f5及び作用点f6に関する構成も上記一方のハンドル2Aにおける技術思想と同様である。
【0042】
換言すると、他方のハンドル2Bの回動中心となる支点f4を一方のハンドル2Aと連結する切断刃1Aに設けた突片3に設定すると共に、該他方のハンドル2Bの中途部2Bcと、連結対象の切断刃1Bの後端部1Bbとをスライダー機構5を介して連結し該連結した点を該他方のハンドルの作用点f6として設定することにより、該他方のハンドル2Bの支点f4と力点f5間に作用点f6を設定する構成を具備する。
【0043】
又記他方のハンドル2Bの支点f4と、該他方のハンドル2Bと連結する切断刃1Bの後端部1Bbにおける一方の切断刃1Aの後端部1Abとの接点P2とを上記支軸11の中心Oを頂点として0度より大きく180度より小さい角度θとなるように設定する。
【0044】
又上記支軸中心O、上記他方のハンドル2Bの支点f4及び作用点f6の間隔に関する構成は、前記実施例1において既述した支軸中心O、支点f1及び作用点f3の間隔に関する構成と同様であるので、ここでは説明を割愛する。
【0045】
その他、突片3の固定及び刃部4の形状に関する構成も前記実施例1と同様である。
【0046】
以上のとおり、本発明に係る手動式ケーブルカッターは、いずれの実施例の場合も、ハンドルに加える力以上の力で切断刃を回動することができ、作業者の負担を軽減できる。
【0047】
又切断刃に特殊形状の刃部を付与し、より確実にケーブル等を切断することができる。
【0048】
尚本願において、下限値と上限値間を「〜」で示した数値範囲は、該下限値と上限値間の全ての数値(整数値と小数値)を表したものである。
【符号の説明】
【0049】
1A・1B…切断刃、1Aa・1Ba…切断刃の先端部、1Ab・1Bb…切断刃の後端部、2A・2B…ハンドル、2Aa・2Ba…ハンドルの先端部、2Ab・2Bb…ハンドルの後端部、2Ac・2Bc…ハンドルの中途部、3…突片、3a…固定部、3b…ボルト孔、3c…支軸用孔、4…刃部、4a…凸状刃部、4b…円弧状刃部、4c…直線状刃部、5…スライダー機構、5a…スライダー軸、5b…スライダー溝、6…凹所、7…ボルト、7a…ボルト軸、8…ナット、9…ボルト孔、11…支軸、12…ハンドル軸、O…支軸の中心、P1…一方の切断刃後端部における他方の切断刃後端部との接点、P2…他方の切断刃後端部における一方の切断刃後端部との接点、f1…一方のハンドルの支点、f2…一方のハンドルの力点、f3…一方のハンドルの作用点、f4…他方のハンドルの支点、f5…他方のハンドルの力点、f6…他方のハンドルの作用点、θ…一方のハンドルの支点と、一方の切断刃後端部における他方の切断刃後端部との接点間の支軸の中心を頂点とする角度、L1…支軸の中心とハンドルの支点間の長さ、L2…ハンドルの支点と作用点間の長さ、L3…ハンドルの作用点と支軸の中心間の長さ。
【要約】
【課題】 作業者の負担を軽減できる手動式ケーブルカッターの提供。
【解決手段】 少なくとも一方のハンドル2Aの支点f1を他方のハンドル2Bと連結する切断刃1Bに設けた突片3に設定すると共に、該ハンドル2Aの中途部2Acと切断刃1Aの後端部1Abとをスライダー機構5を介して連結し該連結した点を同ハンドルの作用点f3として設定することにより、該ハンドル2Aの支点f1と力点f2間に作用点f3を設定し、ハンドル2Aの支点f1と、切断刃1Aと切断刃1Bとの接点P1との支軸11の中心Oを頂点とする角度θを適切な範囲に設定すると共に、支軸11の中心Oとハンドル2Aの支点f1間の長さL1と、ハンドル2Aの支点f1と作用点f3間の長さL2と、ハンドル2Aの作用点f3と支軸11の中心O間の長さL3の比を適切な範囲に設定する。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8