(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
撮影者に携行され、撮影を行うための撮像手段を具備する携帯型端末装置と、当該携帯型端末装置と通信可能に接続され、前記撮像手段による撮影を補助する撮影補助装置とを備える撮影システムにおいて、
前記携帯型端末装置が、
前記撮像手段により動物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該動物の種類及び撮影時間帯を特定する特定手段と、
撮影の際に確保しておくべき前記撮影者と前記撮影補助装置との間の距離を示す確保距離を、動物の種類及び特定の時間帯毎に記憶する確保距離記憶部と、
前記特定手段により特定された種類及び撮影時間帯に係る確保距離を、前記確保距離記憶部から抽出する確保距離抽出手段と、
前記確保距離抽出手段により抽出された確保距離を示す確保距離情報を出力する確保距離情報出力手段と、
前記特定された種類の動物の撮影の際に出力される音声情報を識別する音声識別情報を前記撮影補助装置に送信する音声識別情報送信手段と
を具備し、
前記撮影補助装置が、
撮影の際に出力される複数の音声情報を記憶する音声情報記憶部と、
前記携帯型端末装置から受信した音声識別情報により識別される音声情報を、前記音声情報記憶部から抽出する音声情報抽出手段と、
前記音声情報抽出手段により抽出された音声情報を出力する音声情報出力手段と
を具備することを特徴とする、撮影システム。
前記携帯型端末装置が、前記特定された種類の動物の撮影の際の発光の種類を識別する発光種類識別情報を前記撮影補助装置に送信する発光種類識別情報送信手段をさらに備えており、
光を出力する光出力手段と、
前記携帯型端末装置から受信した発光種類識別情報により識別される発光の種類に応じて、前記光出力手段による光の出力を制御する光出力制御手段と
をさらに備える、請求項6乃至8の何れかに記載の撮影補助装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来の撮影装置の場合、被写体が人間である場合は効果が認められるものの、被写体が動物である場合には出力される音声が意味のないものとなってしまうため、何らの効果も奏し得ない。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、被写体が動物である場合に効果的な音声を出力することができる撮影システム及びその撮影システムに用いられる撮影補助装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の撮影システムは、撮影者に携行され、撮影を行うための撮像手段を具備する携帯型端末装置と、当該携帯型端末装置と通信可能に接続され、前記撮像手段による撮影を補助する撮影補助装置とを備える撮影システムにおいて、前記携帯型端末装置が、前記撮像手段により動物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該動物の種類及び撮影時間帯を特定する特定手段と、撮影の際に確保しておくべき前記撮影者と前記撮影補助装置との間の距離を示す確保距離を、動物の種類及び特定の時間帯毎に記憶する確保距離記憶部と、前記特定手段により特定された種類及び撮影時間帯に係る確保距離を、前記確保距離記憶部から抽出する確保距離抽出手段と、前記確保距離抽出手段により抽出された確保距離を示す確保距離情報を出力する確保距離情報出力手段と、前記特定された種類の動物の撮影の際に出力される音声情報を識別する音声識別情報を前記撮影補助装置に送信する音声識別情報送信手段とを具備し、前記撮影補助装置が、撮影の際に出力される複数の音声情報を記憶する音声情報記憶部と、前記携帯型端末装置から受信した音声識別情報により識別される音声情報を、前記音声情報記憶部から抽出する音声情報抽出手段と、前記音声情報抽出手段により抽出された音声情報を出力する音声情報出力手段とを具備する。
【0008】
前記態様の撮影システムにおいて、前記音声情報記憶部が、動物の鳴き声に係る音声情報を記憶するように構成されており、前記音声識別情報送信手段が、前記特定された種類の動物の鳴き声に係る音声情報を識別する音声識別情報を送信するように構成されていてもよい。
【0009】
また、前記態様の撮影システムにおいて、前記音声情報記憶部が、動物の鳴き声に係る音声情報を記憶するように構成されており、前記音声識別情報送信手段が、前記特定された種類の動物の捕食対象の動物の鳴き声に係る音声情報を識別する音声識別情報を送信するように構成されていてもよい。
【0010】
また、前記態様の撮影システムにおいて、前記携帯型端末装置が、前記特定された種類の動物の撮影の際の発光の種類を識別する発光種類識別情報を前記撮影補助装置に送信する発光種類識別情報送信手段を具備し、前記撮影補助装置が、光を出力する光出力手段と、前記携帯型端末装置から受信した発光種類識別情報により識別される発光の種類に応じて、前記光出力手段による光の出力を制御する光出力制御手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0011】
また、前記態様の撮影システムにおいて、前記携帯型端末装置が、前記携帯型端末装置と前記撮影補助装置との間の距離を測定する距離測定手段と、前記距離測定手段による測定の結果及び前記特定された種類及び撮影時間帯に係る確保距離に応じて、前記撮影者に対する移動指示を示す移動指示情報を出力する移動指示情報出力手段とをさらに具備するようにしてもよい。
【0012】
本発明の一の態様の撮影補助装置は、撮影を行うための撮像手段を具備し撮影者に携行される携帯型端末装置と通信可能に接続され、前記撮像手段による撮影を補助する撮影補助装置において、前記携帯型端末装置が、前記撮像手段により動物を撮影対象とした撮影を行う場合に、当該動物の種類及び撮影時間帯を特定する特定手段と、撮影の際に確保しておくべき前記撮影者と前記撮影補助装置との間の距離を示す確保距離を、動物の種類及び特定の時間帯毎に記憶する確保距離記憶部と、前記特定手段により特定された種類及び撮影時間帯に係る確保距離を、前記確保距離記憶部から抽出する確保距離抽出手段と、前記確保距離抽出手段により抽出された確保距離を示す確保距離情報を出力する確保距離情報出力手段と、前記特定された種類の動物の撮影の際に出力される音声情報を識別する音声識別情報を前記撮影補助装置に送信する音声識別情報送信手段とをさらに具備しており、撮影の際に出力される複数の音声情報を記憶する音声情報記憶部と、前記携帯型端末装置から受信した音声識別情報により識別される音声情報を、前記音声情報記憶部から抽出する音声情報抽出手段と、前記音声情報抽出手段により抽出された音声情報を出力する音声情報出力手段とを備える。
【0013】
前記態様の撮影補助装置において、前記音声情報記憶部が、動物の鳴き声に係る音声情報を記憶するように構成されており、前記音声識別情報送信手段が、前記特定された種類の動物の鳴き声に係る音声情報を識別する音声識別情報を送信するように構成されていてもよい。
【0014】
また、前記態様の撮影補助装置において、前記音声情報記憶部が、動物の鳴き声に係る音声情報を記憶するように構成されており、前記音声識別情報送信手段が、前記特定された種類の動物の捕食対象の動物の鳴き声に係る音声情報を識別する音声識別情報を送信するように構成されていてもよい。
【0015】
また、前記態様の撮影補助装置において、前記携帯型端末装置が、前記特定された種類の動物の撮影の際の発光の種類を識別する発光種類識別情報を前記撮影補助装置に送信する発光種類識別情報送信手段をさらに備えており、光を出力する光出力手段と、前記携帯型端末装置から受信した発光種類識別情報により識別される発光の種類に応じて、前記光出力手段による光の出力を制御する光出力制御手段とをさらに備えていてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る撮影支援システム及び撮影補助装置によれば、動物の撮影を容易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施の形態に係る撮影システムの外観構成を示す斜視図。
【
図2】本発明の実施の形態に係る撮影補助装置の構成を示すブロック図。
【
図3】本発明の実施の形態に係る携帯電話機のメモリに設けられている撮影支援情報データベースのレイアウトの一例を示す図。
【
図4】本発明の実施の形態に係る携帯電話機のメモリに設けられている音声種類テーブルの一例を示す図。
【
図5】本発明の実施の形態に係る携帯電話機のメモリに設けられている発光種類テーブルの一例を示す図。
【
図6】本発明の実施の形態に係る撮影支援システムが備える撮影補助装置及び携帯電話機が実行する、撮影者に対して撮影支援を行うための撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図7】携帯電話機のディスプレイ上に表示される撮影支援画面の一例を示す図。
【
図8】本発明の実施の形態に係る撮影支援システムが備える撮影補助装置及び携帯電話機が実行する、撮影者に対して撮影支援を行うための撮影支援処理の手順の他の例を示すフローチャート。
【
図9】本発明の実施の形態の撮影システムが備える携帯電話機が実行する距離測定処理の手順を示すフローチャート。
【
図10】本発明の実施の形態の撮影システムとその撮影システムにより取得された撮像画像を収集する画像収集装置との接続構成の例を示すブロック図。
【
図11】本発明の実施の形態に係る撮影システムが備える携帯電話機と画像収集装置とが実行する撮像画像投稿処理の手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す各実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための方法及び装置を例示するものであって、本発明の技術的思想は下記のものに限定されるわけではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の変更を加えることができる。
【0022】
[撮影システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る撮影システムの外観構成を示す斜視図である。
図1に示すとおり、本実施の形態の撮影システムは、動物を撮影する場合において当該撮影を補助するための撮影補助装置1と、撮影者が携行する携帯電話機2とを備えている。これらの撮影補助装置1及び携帯電話機2は、無線LAN(Local Area Network)、Wi−Fi(Wireless Fidelity)及びBluetooth(登録商標)等の通信規格にしたがって、無線により通信可能に接続されている。
【0023】
[撮影補助装置の構成]
撮影補助装置1は、直方体状のケーシング10を備えており、その正面には、例えばLED(Luminescence Electrode Device)等の発光素子で構成される発光部11と、音声を出力するスピーカ12とが、上下方向に並んで配設されている。
【0024】
図2は、本発明の実施の形態に係る撮影補助装置1の構成を示すブロック図である。
図2に示すとおり、撮影補助装置1は、各デバイスの動作を制御するための制御部13を備えており、この制御部13には、上述した発光部11及びスピーカ12と、撮影の際に出力される複数の音声情報を記憶している音声情報記憶部14と、携帯電話機2との間で無線通信を行うための無線通信部15とが接続されている。
【0025】
[携帯電話機の構成]
携帯電話機2は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子で構成されるカメラを備えている。なお、携帯電話機2,2,…の代わりに、例えば通信機能を有するデジタルスチルカメラ等、通信機能及びカメラ機能を有する他の装置を用いるようにしてもよい。
【0026】
また、携帯電話機2が備えるメモリには、動物を撮影対象とした場合に撮影支援を行うための撮影支援情報が格納される撮影支援情報データベース(DB)と、音声情報の種類を規定する音声種類テーブルと、発光部11の動作の種類を規定する発光種類テーブルとが記憶されている。以下、これらのデータベース及びテーブルの詳細について説明する。
【0027】
(A)撮影支援情報DB
図3は、本発明の実施の形態に係る携帯電話機2のメモリに設けられている撮影支援情報DBのレイアウトの一例を示す図である。
図3に示すように、撮影支援情報DB21は、動物の種類を示す情報が格納される動物種類フィールド101、撮影する時間帯を示す情報が格納される時間帯フィールド102、その時間帯においてその動物について撮影を行う場合に確保しておくべき撮影者と撮影補助装置1との間の距離を示す情報が格納される距離フィールド103、撮影補助装置1の音声情報記憶部14に記憶されている複数の音声情報のそれぞれを識別するための音声IDが格納される音声IDフィールド104、及び撮影補助装置1の発光部11の動作の種類を識別するための発光IDが格納される発光IDフィールド105を有している。
【0028】
本実施の形態では、後述するように、撮影補助装置1が撮影対象の動物の近くに設置される。そのため、その動物が撮影者に危害を加えるようなどう猛な動物等の場合、撮影者の安全を確保するために、撮影補助装置1から一定以上の距離離れておくことが望ましい。また、警戒心が強い動物を撮影対象とする場合も、同様に一定以上の距離離れておくことが望ましい。ここで、確保すべき距離は、撮影対象とする動物によって異なるため、撮影支援情報では、動物の種類毎にこの距離が設定され、距離フィールド103に格納されている。
【0029】
また、本実施の形態において、音声IDフィールド104には、時間帯フィールド102に格納されている情報が示す時間帯において、動物種類フィールド101に格納されている情報が示す種類の動物について撮影を行う場合に、出力することが望ましいと想定される音声情報の音声IDが格納されている。ここで、出力することが望ましいと想定される音声情報とは、撮影対象の動物の注意を引きつけたり、その動物に警戒心を抱かせないようにしたりする効果がある音声情報を意味している。具体例を挙げると、撮影対象の動物の注意を引きつける効果がある音声情報としては、撮影対象の動物の鳴き声、その動物の補食対象である動物の鳴き声、及びその動物が反応する高周波音等がある。また、その動物に警戒心を抱かせないようにする効果がある音声情報としては、川のせせらぎの音及び風の音等、撮影場所で自然に発生している音が挙げられる。
【0030】
なお、
図3に示すように、音声IDフィールド104に音声IDが格納されていない撮影支援情報が存在し得る。これは、撮影の際に、音声情報の出力を行わないことを意味している。同様に、発光IDフィールド105に発光IDが格納されていない撮影支援情報が存在する場合があり、これは、撮影の際に、発光部11が動作しない(すなわち、光の出力が行われない)ことを意味している。
【0031】
上述したように、本実施の形態における撮影支援情報では、時間帯別に距離、音声ID及び発光IDが定義されている。同じ動物であっても、時間帯によっては、適切な距離、適切な音声情報、及び/又は発光部11の適切な動作が異なる場合があるため、本実施の形態のように、時間帯別に距離、音声ID及び発光IDが定義されていることが好ましい。
【0032】
(B)音声種類テーブル22
図4は、本発明の実施の形態に係る携帯電話機2のメモリに設けられている音声種類テーブル22の一例を示す図である。
図4に示すように、音声種類テーブル22では、音声IDと音声種類とが対応付けられている。この音声種類は、音声IDによって識別される音声情報の種類を示す情報である。
図4には、音声ID“A001”によって識別される音声情報が“DDDの鳴き声”であり、音声ID“A002”によって識別される音声情報が“BBBの求愛の鳴き声”である等の例が示されている。ここで、“BBB”及び“DDD”は動物の種類を示している。
【0033】
(C)発光種類テーブル23
図5は、本発明の実施の形態に係る携帯電話機2のメモリに設けられている発光種類テーブル23の一例を示す図である。
図5に示すように、発光種類テーブル23には、発光IDと発光種類とが対応付けられている。この発光種類は、発光IDによって識別される発光部11の動作の種類を示す情報である。
図5には、発光ID“B001”によって識別される発光部11の動作が“点灯”であり、発光ID“B002”によって識別される発光部11の動作が“1秒間隔で点滅”である等の例が示されている。このように、本実施の形態では、発光部11の動作として、点灯の他、所定の時間間隔で点滅する等が設定されている。発光部11が点滅を繰り返すことにより、動物の注意を引くことが可能になる。
【0034】
[撮影システムの動作]
次に、上述したように構成された本実施の形態の撮影システムの動作について、フローチャート等を参照しながら説明する。
【0035】
(1)撮影支援処理
図6は、本発明の実施の形態に係る撮影支援システムが備える撮影補助装置1及び携帯電話機2が実行する、撮影者に対して撮影支援を行うための撮影支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0036】
撮影者は、登山中及び散歩中等、様々な場面において、携行している携帯電話機2のカメラを用いて動物を撮影対象とした撮影を試みる。このとき、撮影者は、撮影支援を得るために、撮影対象としている動物の種類を携帯電話機2に対して入力する。
【0037】
図6に示すように、携帯電話機2は、撮影者から動物の種類の入力を受け付けた場合(S101)、その入力された動物の種類が動物種類フィールド101に格納されており、且つその入力された日時が属する時間帯が時間帯フィールド102に格納されている撮影支援情報を、撮影支援情報DB21から抽出する(S102)。
【0038】
次に、携帯電話機2は、抽出された撮影支援情報の距離フィールド103、音声IDフィール104及び発光IDフィールド105に格納されている情報、並びに音声種類テーブル22及び発光種類テーブル23を用いて、撮影支援の内容を示す撮影支援画面を生成し、その撮影支援画面をディスプレイ上に表示する(S103)。
【0039】
図7は、携帯電話機2のディスプレイ上に表示される撮影支援画面の一例を示す図である。
図7に示すように、撮影支援画面S1には、撮影補助装置1を設置してそこから3メートル程度離れること、撮影補助装置1からDDDの鳴き声が出力されること、及び発光部11が点灯すること等が示されている。この撮影支援画面S1上のメッセージを参照した撮影者はまず、撮影対象であるAAAの近く(AAAの姿が見えていない場合はAAAが通りそうな場所等)に撮影補助装置1を設置し、その設置位置から3メートル程度離れる。その後、撮影者は、撮影支援画面S1に設けられている準備完了ボタンB1を押下する。
【0040】
携帯電話機2は、撮影者による準備完了ボタンB1の押下を受け付けた場合(S104)、撮影補助装置1の動作を開始させるための動作開始情報を、撮影補助装置1に対して無線にて送信する(S105)。なお、この動作開始情報には、ステップS102にて抽出された撮影支援情報に示されている音声ID及び/又は発光IDが含まれている。
【0041】
撮影補助装置1は、携帯電話機2から送信された動作開始情報を受信した場合(S201)、スピーカ12及び/又は発光部11の動作を開始する(S202)。具体的には、制御部13が、その動作開始情報に含まれている音声IDで識別される音声情報を音声情報記憶部14から抽出してこれをスピーカ12から出力させ、また、同じく含まれている発光IDで識別される内容にしたがって発光部11の動作を制御する。ここで、動作開始情報に音声ID及び発光IDが含まれている場合はスピーカ12及び発光部11の両者を作動させ、一方のみが含まれている場合は対応する一方の装置のみを作動させることになる。
【0042】
このようにして撮影補助装置1が動作している場合において、撮影対象の動物がスピーカ12から出力される音声及び/又は発光部11から出力される光に反応して撮影補助装置1に近付いてくる等したとき、そこから一定距離離れている撮影者が、携帯電話機2のカメラを用いて、当該動物の撮影を行う。これにより、携帯電話機2が撮影対象の動物の撮像画像を取得する(S106)。この場合、携帯電話機2は、取得した撮像画像をメモリに記憶する(S107)。その後、撮影者から撮影終了の指示を受け付けた場合に、撮影補助装置1は、撮影補助装置1の動作を停止させるための動作停止情報を、撮影補助装置1に対して無線にて送信する(S108)。
【0043】
撮影補助装置1は、携帯電話機2から送信された動作停止情報を受信した場合(S203)、スピーカ12及び/又は発光部11の動作を停止する(S204)。具体的には、制御部13が、音声を出力しているスピーカ12の動作を停止させ、また、光を出力している発光部11の動作を停止させることになる。
【0044】
以上により、撮影支援処理が終了し、携帯電話機2のメモリに動物の撮像画像が記憶される。この撮影支援処理によれば、撮影補助装置1から出力される音声及び/又は光に撮影対象の動物が引き付けられ、撮影補助装置1の付近に当該動物が止まる等の現象が起きる。そのため、撮影者は、撮影に適した機会を多く得ることができ、その結果として、動物が鮮明に映っている画像等、好ましい画像を取得することが可能になる。
【0045】
なお、上記の撮影支援処理では、撮影者から入力された情報に基づいて撮影対象の動物の特定を行っているが、この方法の場合、例えば撮影者が名称を知らない動物を発見してその動物の撮影を行うようなときに対応することができないという不都合が生じ得る。以下では、撮影者が名称を知らない動物を撮影対象とする場合でも対応することができる撮影支援処理について説明する。
【0046】
図8は、本発明の実施の形態に係る撮影支援システムが備える撮影補助装置1及び携帯電話機2が実行する、撮影者に対して撮影支援を行うための撮影支援処理の手順の他の例を示すフローチャートである。
【0047】
撮影者は、登山中及び散歩中等、様々な場面において、携行している携帯電話機2のカメラを用いて動物を撮影対象とした撮影を行う。これにより、携帯電話機2は、
図8に示すように、撮影対象の動物を含む撮像画像を取得する(S301)。次に、携帯電話機2は、取得した撮像画像に対してエッジ抽出等の画像解析処理を施すことにより、当該撮像画像に含まれる撮影対象の特徴を抽出し(S302)、その抽出した特徴に基づいて、撮影対象の動物の種類を特定する(S303)。この場合、種々の特定方法が想定されるが、例えば、動物の各種類の照合用画像をメモリに予め記憶しておき、その照合用画像の特徴とステップS302で抽出した特徴との照合を行ってそれらの類似度を算出し、その類似度に応じて動物の種類を特定する等の方法により、ステップS303を実行する。
【0048】
その後、携帯電話機2は、特定した動物の種類が動物種類フィールド101に格納されており、且つその入力された日時が属する時間帯が時間帯フィールド102に格納されている撮影支援情報を、撮影支援情報DB21から抽出する(S304)。それ以降、携帯電話機2が上記のステップS103乃至S108を実行し、撮影補助装置1が上記のステップS201乃至S204を実行することにより、撮影者に対する撮影支援が行われ、携帯電話機2のメモリに撮像画像が記憶される。
【0049】
(2)距離測定処理
上述したように、撮影者は、撮影を行う際に撮影補助装置1から一定距離以上離れた方がよい場合があるが、撮影者が実際にどの程度離れているのかが把握できないことも想定される。そこで、携帯電話機2が、以下の距離測定処理を実行することにより、撮影者の撮影準備が完了しているか否かを確認するようにしてもよい。
【0050】
図9は、本発明の実施の形態の撮影システムが備える携帯電話機2が実行する距離測定処理の手順を示すフローチャートである。なお、この距離測定処理は、上記の撮影支援処理におけるステップS105を実行してから所定時間経過後に実行される。
【0051】
図9に示すとおり、携帯電話機2はまず、撮影対象の動物の近くに配置された撮影補助装置1までの距離を測定する(S401)。この距離の測定は、例えば携帯電話機2が光学式、超音波式、又はレーザー光線式の公知の距離計を備えており、その距離計を用いて携帯電話機2と撮影補助装置1との間の距離を測定することにより行われる。その他にも、撮影補助装置1及び携帯電話機2がGPS(Global Positioning System)機能を有し、GPS衛星の電波を用いて自位置を特定することができるように構成されており、撮影補助装置1の自位置を示す情報を受信することによって撮影補助装置1の位置を把握した携帯電話機2が、自身の位置との差に基づいて撮影補助装置1との間の距離を算出するようにしてもよい。
【0052】
次に、携帯電話機2は、ステップS401で測定した距離が、先の撮影支援処理において抽出された撮影支援情報の距離フィールド103に格納されている距離以上であるか否かを判定することにより、撮影者が十分に離れているか否かを判定する(S402)。ここで、離れていないと判定した場合(S402でNO)、携帯電話機2は、「撮影補助装置から少し離れて下さい」等のメッセージを含む移動指示情報をディスプレイ上に表示する(S403)。その後、携帯電話機2は、所定時間経過してから再度撮影補助装置1までの距離を測定し(S401)、十分に離れているか否かを判定する(S402)。ステップS402において十分に離れていると判定した場合(S402でYES)、距離測定処理が終了する。
【0053】
(3)撮像画像投稿処理
上述したようにして携帯電話機2のメモリに記憶された撮像画像は、動物が鮮明に映されている等のように好ましい画像であるため、撮影者が鑑賞用として用いる以外にも、様々な利用価値がある。具体的には、各撮影者が各地で取得した撮像画像を収集し、生物多様性等の研究に活用すること等が考えられる。以下、このように撮像画像の収集を行うためのシステム構成及びその動作について説明する。
【0054】
図10は、本発明の実施の形態の撮影システムと当該撮影システムにより取得された撮像画像を収集する画像収集装置との接続構成の例を示すブロック図である。
図10に示すとおり、撮影補助装置1と共に撮影システムを構成する携帯電話機2と、画像収集装置3とが、インターネット等の通信ネットワークNTWを介して通信可能に接続されている。画像収集装置3は、各撮影者から投稿される画像情報を格納する投稿画像情報データベース(DB)31を備えている。
【0055】
図11は、本発明の実施の形態に係る撮影システムが備える携帯電話機2と画像収集装置3とが実行する撮像画像投稿処理の手順を示すフローチャートである。
図11に示すとおり、携帯電話機2は、メモリに蓄積されている撮像画像を抽出し(S501)、その抽出した撮像画像及び撮影した日時等を含む撮像画像情報を、画像収集装置3に対して送信する(S502)。
【0056】
画像収集装置3は、携帯電話機2から送信された撮像画像情報を受信した場合(S601)、その撮像画像情報に含まれている撮像画像を投稿画像情報31に登録する(S602)。
【0057】
この撮像画像投稿処理により、画像収集装置3には、各撮影者から投稿された撮像画像が蓄積されることになる。これにより、生物多様性等の様々な研究において有用な情報を各撮影者から取得することが可能になる。
【0058】
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態では、撮影補助装置1と携帯電話機2とが別装置となっているが、これらが分離可能に一体的に構成されていてもよい。その場合、撮影補助装置1と携帯電話機2との間を一定距離離す必要がないとき(例えば、撮影対象の動物に撮影者が近付いても安全上問題がない等)は両装置を分離せずに使用し、他方、一定距離離す必要があるときは両装置を分離して使用することになる。