(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態によるレーザ投光装置20を備えた内部観察装置10の模式図である。
内部観察装置10は、レーザ投光装置20と撮像装置30を備える。本実施形態では、レーザ投光装置20によりレーザ光が照射された観察対象部Rを、撮像装置30により撮像する。なお、
図1において、符号3bは、炉内3aと炉外を区画する炉壁を示す。
以下、レーザ投光装置20、撮像装置30の順に説明する。
【0022】
[レーザ投光装置]
図2、
図3は、本発明の実施形態によるレーザ投光装置20を示す。
図2(A)は、
図1の内部観察装置10の部分拡大図であり、レーザ投光装置20を示す。
図2(B)は、
図2(A)の2B−2B矢視断面図である。
図2(C)は、
図2(B)の2C−2C矢視図であり、箱体の内部を透視した図である。なお、
図2(A)は、
図2(B)の2A−2A矢視断面図でもある。
図3(A)は、
図2(A)の3A−3A矢視断面図であり、
図3(B)は、
図2(A)の3B−3B矢視断面図である。
図3(A)において、後述する保持移動片13a、特に、保持移動片13aにおけるネジ軸17aとの螺合部分の図示を省略している。
図3(B)において、後述する保持移動片13a,13b、特に、保持移動片13a,13bにおけるネジ軸17a,17bとの螺合部分の図示を省略している。
図3(C)は、
図3(B)の3C−3C矢視図であり、箱体5の内部を透視した図である。
【0023】
レーザ投光装置20は、炉3の内部3aへレーザ光を投光するとともに、炉内側におけるレーザ光の結像位置と結像サイズを調節可能に構成されている。
【0024】
レーザ投光装置20は、箱体5とバリフォーカル光学系7と駆動装置9とを備える。
【0025】
箱体5は、
図1のように、炉壁3bに設けられた狭隘な穴3cから炉内3aに挿入される。箱体5は、バリフォーカル光学系7を通過した前記レーザ光を箱体5の内部から炉内3aへ通す投光窓5aを有する。投光窓5aは、例えば、石英板により構成されている。箱体5は、好ましくは円筒形状のものであるが、他の形状を有していてもよい。
【0026】
箱体5は、好ましくは、その外周壁内に冷却水が流れる水冷筒である。また、好ましくは、箱体5内に冷却エアを供給し、箱体5内の圧力を炉内3aの圧力よりも高くしつつ、投光窓5aや後述の覗き窓5bの周囲や通気孔などからエアを炉内3aへ放出する。
このような構成により、箱体5内の温度上昇を抑えることができる。
【0027】
バリフォーカル光学系7は、箱体5の内部に設けられ、焦点距離が調節可能であり、焦点距離(観察対象部Rでのレーザ照射範囲)を変えるたびにピントを合わせ直す調節が行われるものである。バリフォーカル光学系7は、前記レーザ光が通過するようにその光軸方向に直列に配置された複数のレンズ体11a,11b,11cを有する。
【0028】
各レンズ体11a,11b,11cは、前記レーザ光が通過する1つまたは複数のレンズ12と、該1つまたは複数のレンズ12を保持するとともにバリフォーカル光学系7の光軸方向に移動可能な保持移動片13a,13b,13cと、を有する。
レンズ12は、両凸レンズ、平凸レンズ、凸メニスカスレンズ、凹メニスカスレンズ、平凹レンズまたは両凹レンズである。
【0029】
この例では、レーザ光は、箱体5の外部に設けられたレーザ光源(図示せず)により発生させられて、光ファイバ8を通して、光ファイバ8の端面8aからバリフォーカル光学系7に導入される。光ファイバ8の端面8aが、バリフォーカル光学系7により観測対象部Rに結像される。
【0030】
駆動装置9は、箱体5の内部に設けられ、複数のレンズ体11a,11b,11cを互いに独立して前記光軸方向に移動させることにより、バリフォーカル光学系7よりも上流側でのレーザ光(光ファイバ8の端面8a)を炉内3a側の観察対象部Rに結像させつつ、当該結像サイズ(レーザ光照射範囲)を調節可能である。なお、観察対象部Rへのレーザ光照射範囲(倍率)を変更するたびに、前記レーザ光(光ファイバ8の端面8a)が観察対象部Rに結像するように、バリフォーカル光学系7のフォーカス用レンズ体(
図2の例ではレンズ体11a)の位置を調節する。
【0031】
駆動装置9は、案内機構15とネジ軸17a,17b,17cとアクチュエータ19a,19b,19cを有する。
【0032】
案内機構15は、アクチュエータ19a,19b,19cにより保持移動片13a,13b,13cが駆動された時に、保持移動片13a,13b,13cを光軸方向に案内するように保持移動片13a,13b,13cに係合する。案内機構15は、箱体5に対し固定されている。
図2の例では、案内機構15は、光軸方向に延びるガイドバーである。
【0033】
ネジ軸17a,17b,17cは、それぞれ、保持移動片13a,13b,13cに対して設けられ、前記光軸方向に延びている。ネジ軸17a,17b,17cは、それぞれ、保持移動片13a,13b,13cに螺合している。
【0034】
アクチュエータ19a,19b,19cは、それぞれ、保持移動片13a,13b,13cに対して設けられ、バリフォーカル光学系7の光軸方向に該保持移動片13a,13b,13cを駆動する。各アクチュエータ19a,19b,19cは、本実施形態では、ネジ軸17a,17b,17cを回転させることにより、案内機構15の案内で、保持移動片13a,13b,13cを光軸方向に移動させるモータである。各ネジ軸17a,17b,17cは、対応するモータ13a,13b,13cの出力軸に対し同軸に結合されている。
【0035】
本実施形態によると、各保持移動片13a,13b,13cにおいて対応するアクチュエータ19a,19b,19cから駆動力を受ける駆動力伝達部分13a1,13b1,13c1は、バリフォーカル光学系7の光軸を回る周方向において互いにずれて配置されており、各アクチュエータ19a,19b,19cは、前記光軸方向から見て、対応する駆動力伝達部分13a1,13b1,13c1に部分的に重なるように配置されている。
【0036】
本実施形態によると、レーザ投光装置20は、位置センサ21a,21b,21cと制御装置22とを備える。
【0037】
位置センサ21a,21b,21cは、それぞれ、保持移動片13a,13b,13cに対して設けられ、対応する保持移動片13a,13b,13cの位置を検出する。この例では、各位置センサ21a,21b,21cは、対応するネジ軸17a,17b,17cの回転数を、光軸方向における保持移動片13a,13b,13cの位置として検出するロータリーエンコーダである。
【0038】
制御装置22は、保持移動片13a,13b,13c毎に、位置センサ21a,21b,21cにより検出した該保持移動片13a,13b,13cの位置に基づいて、対応するアクチュエータ19a,19b,19cを制御することにより、予め求めた設定位置まで該保持移動片13a,13b,13cを移動させて、該設定位置に該保持移動片を位置させる。
制御装置22は、記憶部22aを有し、この記憶部22aに、前記各設定位置が記憶されている。
【0039】
レーザ投光装置20において、観察対象部Rにおけるレーザ光の照射範囲を変更または調節した(例えば、後述のステップS4とS5)後に、観察対象部Rにおいてレーザ光を結像(フォーカス)させる調節を行う(例えば、後述のステップS6)。このようなレーザ投光装置20の調節方法の具体的一例を、
図4のフローチャートと
図6のブロック図に基づいて説明する。
【0040】
ステップS1において、穴3cから炉内3aへ箱体5を挿入した挿入状態におけるバリフォーカル光学系7から炉内3a側の観察対象部Rまでの距離(光路長)を予め求めておく。この距離は、バリフォーカル光学7系の基準位置から観察対象部Rまでの距離である。この基準位置は、例えば、バリフォーカル光学系7の最下流側保持移動片13cの移動可能範囲における最下流位置である。
【0041】
ステップS2において、ステップS1で求めた距離に対して、ステップS1の対象となった観察対象部Rにおけるレーザ光の結像サイズを予め複数定めておく。
【0042】
ステップS3において、ステップS1の前記挿入状態で、観察対象部Rにレーザ光を結像させつつ、この結像サイズがステップS2で定めた値になるための各保持移動片13a,13b,13cの位置を設定位置として予め求めておく。これらの設定位置を、ステップS2で定めた各結像サイズ毎に求めておく。
また、このように求めた距離(光路長)と結像サイズと各レンズ体11a,11b,11cの設定位置とを互いに関連付けた制御データを記憶部22aに記憶させておく。
【0043】
ステップS3に関して、
図5は、ステップS1で求めた距離が3mである場合について求めた、結像サイズ毎の各保持移動片13a,13b,13cの設定位置を示す。
図5(A)は、結像サイズが直径302.9mmである場合の各保持移動片13a,13b,13cの設定位置を示す。
図5(B)は、結像サイズが直径404.3mmである場合の各保持移動片13a,13b,13cの設定位置を示す。
図5(C)は、結像サイズが直径621.2mmである場合の各保持移動片13a,13b,13cの設定位置を示す。
【0044】
ステップS4において、穴3cから炉内3aへ箱体5を挿入して、箱体5をステップS1における挿入状態と同じ状態にするとともに、入力装置24(
図6を参照)を人が操作することにより、ステップS3で定めた複数の結像サイズのいずれかを選択する。
【0045】
ステップS5において、選択された結像サイズと制御データとに基づいて、該結像サイズに関連付けられた各保持移動片13a,13b,13cの設定位置に、それぞれ各保持移動片13a,13b,13cが位置するようにアクチュエータ19a,19b,19cを制御する。この制御は、制御装置22により行われる。この例では、制御装置22は、モータドライバ18a,18b,18cを制御することによりモータ19a,19b,19cを制御する。モータドライバ18a,18b,18cは、箱体5の外部に設けられ、それぞれモータ19a,19b,19cへ電力を供給する。
【0046】
ステップS6において、バリフォーカル光学系7を通過し、観察対象部Rに照射されているレーザ光(光ファイバ8の端面8a)を、観察対象部Rに結像させる処理を行う。すなわち、後述の撮像装置30の撮像素子39により得た観察対象部Rの画像データをディスプレイ28に表示させ(
図6を参照)、この表示に基づいて、人が指令装置26(
図6を参照)を操作することにより、観察対象部Rにおける結像状態を調整してレーザ光を観察対象部Rに結像させる。この調整で位置を調整するバリフォーカル光学系7のレンズ体は、フォーカス用レンズ体(
図2の例では、レンズ体11a)である。
例えば、前記制御データに誤差が存在する場合に、保持移動片13a(レンズ体11a)の位置を微調整することにより、レーザ光を観察対象部Rに正確に結像させることができる。すなわち、観察対象部Rにおけるレーザ光の照射領域の周縁がシャープになるように、保持移動片13aの位置を調整(微調整)することができる。
また、観察対象部Rに奥行があり、投光窓5aから観察対象部Rにおける複数の局所位置までの距離が、局所位置に応じて変化する場合に、保持移動片13aの位置を調整することにより、所望の局所位置にレーザ光を正確に結像させることができる。
また、前記挿入状態で、箱体5の軸回りに箱体5を回転させて、異なる観察対象部Rにレーザ光を照射するときに、投光窓5aから観察対象部Rまでの距離が観察対象部Rに応じて変化する場合に、保持移動片13aの位置を調整することにより、各観察対象部Rにレーザ光を正確に結像させることができる。
【0047】
ステップS6に関して、指令装置26を人が操作することにより、この操作に従って、モータドライバ18aを介してアクチュエータ19aを制御し、保持移動片13aを他の保持移動片13b,13cに対し独立して移動させることができるようになっている。指令装置26は、箱体5の外部に設けられる。なお、指令装置26は、人に操作されることにより、アクチュエータ19a、19b、19cを互いに独立して制御し、複数の保持移動片13a,13b,13cを互いに独立して制御可能に構成されていてよい。
【0048】
以下のような場合には、上述のステップS1〜S3を複数回行う。
穴3cに挿入したときの箱体5の向きによって上記ステップS1で求める距離が大きく異なり、各向きで、炉内3aを観察する場合。
複数の炉3の穴3cに箱体5を挿入するときに、対象とする炉3によって上記ステップS1で求める距離が異なる場合。
このような場合には、異なる距離毎に、上述のステップS1〜S3を行い、その後、ステップS4では、入力装置24を人が操作することにより、これら複数の距離のいずれかを選択し、さらに、選択した距離についてステップS2で定めた複数の結像サイズのいずれかを選択する。その後、ステップS5、S6を行う。
【0049】
ステップS5によりレーザ光が観察対象部Rに結像するように、バリフォーカル光学系7および上述の制御データを高精度に作成しておくこともできる。この場合、バリフォーカル光学系7は、ピントの調整(即ち、ステップS6)が不要になるズームレンズとして機能する。すなわち、本願において、バリフォーカル光学系7は、その焦点距離を変化させた場合に、ピントがずれる光学系だけでなく、ピントがずれないズームレンズも含む概念である。
【0050】
レーザ投光装置20は、例えば
図3(C)のように、さらに、揺動ミラー23とミラー駆動装置25を備える。
【0051】
揺動ミラー23は、箱体5内に設けられ、バリフォーカル光学系7からのレーザ光を、投光窓5aに向けて反射させる。
ミラー駆動装置25は、揺動ミラー23を揺動軸C1回りに所望の角度だけ揺動させることにより、揺動ミラー23の姿勢を調節する。ミラー駆動装置25は、図示しない制御装置により制御される。
ミラー駆動装置25は、
図3(C)の例では、アクチュエータ27とネジ軸29と移動片31と案内機構33とリンク機構35とを有する。
【0052】
アクチュエータ27は、ネジ軸29と同軸に設けられ、ネジ軸29を回転させるモータである。
ネジ軸29は、前記光軸方向に延びており、移動片31に螺合している。
移動片31は、モータ27によりネジ軸29が回転させられると、案内機構33により案内されて光軸方向に移動させられる。
案内機構33は、この例では、箱体5に固定された固定部材34に形成された貫通孔である。貫通孔33は、固定部材34を光軸方向に貫通している。貫通孔33に移動片31が嵌合していることにより、移動片31の移動方向が光軸方向に案内される。
リンク機構35は、移動片31の直線運動を、揺動ミラー23の揺動運動に変換する。リンク機構35は、
図3(C)の例では、第1リンク35aと第2リンク35bとからなる。第1リンク35aの一端部は、軸C2回りに回転可能に移動片31に結合される。第1リンク35aの他端部は、軸C3回りに回転可能に第2リンク35bの一端部に結合される。第2リンク35bの他端部は、揺動軸C1回りに回転可能になっている。第2リンク35bには揺動ミラー23が固定されている。揺動軸C1は、箱体5に固定されている。
【0053】
上述した本発明の実施形態によるレーザ投光装置20では、以下の効果(1)〜(4)が得られる。
【0054】
(1)バリフォーカル光学系7の各保持移動片13a,13b,13cにより、炉内側の観察対象部Rにレーザ光を結像させつつ、レーザ光の結像サイズを調節できる。
【0055】
(2)各保持移動片13a,13b,13cにおいて対応するアクチュエータ19a,19b,19cから駆動力を受ける駆動力伝達部分13a1,13b1,13c1は、、バリフォーカル光学系7の光軸を回る周方向において互いにずれて配置されており、各アクチュエータ19a,19b,19cは、前記光軸方向から見て、対応する駆動力伝達部分13a1,13b1,13c1に部分的に重なるように配置されているので、箱体5の内径を小さく抑えることができる。従って、箱体5を狭い点検穴3cから炉内3aへ挿入できる。
一例として、内部の光束の最大直径が12mm程度であり、光ファイバ端面8a側焦点距離を6mm〜15mmの範囲で調整可能なバリフォーカル光学系7を用い、直径8mm程度のモータ19c、19b、19dを用いた場合に、箱体5の内径を50mm程度にすることができる。
【0056】
(3)上述のように、観察対象部Rに奥行がある場合に、指令装置26を人が操作することにより、バリフォーカル光学系7の結像位置を奥行方向の所望の位置に調節することができる。例えば、炉壁面に、配管との接続穴が形成されている場合に、当該接続穴内における所望の位置にレーザ光を結像させることができる。
また、従来においては、このような配管内に十分な光量でレーザ光を照射できなかったが、本実施形態では、レーザ光の結像サイズを調節することにより、前記配管内に十分な光量でレーザ光を照射できる。さらに、後述の撮像装置30により撮像範囲と撮像倍率を調節することにより、従来では不明瞭であった前記配管内の画像を改善することができる。
【0057】
(4)観察対象部R(例えば炉壁)が輻射光で発光している場合に、観察対象部Rにおけるレーザ光の結像サイズを調節することにより、観察しやすい光密度で観察対象部Rにレーザ光を照射することができる。例えば、炉内3aの温度が高くなって、炉内3aの輻射光に対しレーザ光が弱くなる場合でも、バリフォーカル光学系7によりレーザ照射範囲(レーザ光の結像サイズ)を小さくすることにより、十分な光密度で観察対象部Rにレーザ光を照射して、高温の観察対象部Rを観察できる。
この場合、後述の撮像装置30のバリフォーカル光学系41により、所望の倍率で観察対象部Rの画像を得ることができるので、短時間で炉壁3bを詳細に観察できる。
【0058】
[撮像装置]
図7は、
図1の内部観察装置10に設けられる撮像装置30を示す。
図7(A)は、
図1の内部観察装置10の部分拡大図であり、撮像装置30を示す。
図7(B)は、
図7(A)の7B−7B矢視断面図である。なお、
図7(A)は、
図7(B)の7A−7A矢視図であり、内部を透視した図でもある。
図8(A)は、
図7(B)の8A−8A矢視図であり、内部を透視した図である。
図8(B)は、
図7(B)の8B−8B矢視図であり、内部を透視した図である。
図9(A)は、
図7(A)の9A−9A矢視断面図である。
図9(B)は、
図9(A)の9B−9B矢視図であり、内部を透視した図である。
図7(A)では、後述のレンズ体45b,45cとこれらに関連する部材の図示を省略している。
図8(A)では、レンズ体45a,45cとこれらに関連する部材の図示を省略している。
図8(B)では、レンズ体45a,45bとこれらに関連する部材の図示を省略している。
図9(B)では、レンズ体45a,45b,45cとこれらに関連する部材の図示を省略している。
【0059】
撮像装置30は、炉壁3bに設けられた狭隘な穴3cから炉内3aに挿入される上述の箱体5を備え、該箱体5に設けられた覗き窓5bから炉内3aを撮像する。覗き窓5bは、例えば、石英板により構成されている。
【0060】
撮像装置30は、撮像素子39とバリフォーカル光学系41と駆動装置43とを備える。
【0061】
撮像素子39は、受光に基づいて画像データを生成する。撮像素子39は、その受光面39aに受けた光を電気信号に変換し、該電気信号からなる前記画像データを出力する。撮像素子39は、CCDを利用したものであってよい。
【0062】
バリフォーカル光学系41は、箱体5の内部に設けられ、覗き窓5bから入ってきた炉内3aの光を通し、観察対象部Rを撮像素子39の受光面39aに結像させる。バリフォーカル光学系41は、前記受光面39aに結像される観察対象部Rの範囲(撮像装置30の画角)を調節する機能を有する。画角が変化すると、バリフォーカル光学系41による観察対象部Rの結像面が受光面39aからずれるが、バリフォーカル光学系41は、画角の変化に対応して、前記結像面を受光面39aに合わせ、観察対象部Rを前記受光面39aに結像させる機能も有する。
【0063】
バリフォーカル光学系41は、その光軸方向に直列に配置された複数のレンズ体45a,45b,45c,45dを有する。各レンズ体45a,45b,45c,45dは、前記レーザ光が通過する1つまたは複数のレンズ46と、該1つまたは複数のレンズ46を保持するとともに前記光軸方向に移動可能な保持移動片47a,47b,47c,47dと、を有する。複数の保持移動片47a,47b,47c,47dのうち少なくとも2つは、バリフォーカル光学系41の光軸方向に互いに独立して移動可能である。
図7の例では、保持移動片47a,47b,47cが互いに独立して移動可能である。なお、保持移動片47dは、連結部材48により保持移動片47aに連結されていることにより、保持移動片47aと一体的に移動する。保持移動片47aと保持移動片47dは、鏡筒55の半径方向に関して、後述の長孔49dを通して鏡筒55の内部から鏡筒55の外部に延びて連結部材48に結合している。連結部材48は、鏡筒55の外部において、鏡筒55の軸方向(光軸方向)に延びている。
【0064】
駆動装置43は、箱体5の内部に設けられ、複数の保持移動片47a,47b,47cを互いに独立して前記光軸方向に移動させる。これにより、前記画角を変化させつつ、観察対象部Rにおける各位置からの光を前記受光面39aに結像させることができる。すなわち、バリフォーカル光学系41による前記受光面39aでの観察対象部Rの結像倍率を調節することができる。
【0065】
駆動装置43は、案内機構49a,49b,49c,49d(
図10を参照)とネジ軸51a,51b,51cとアクチュエータ53a,53b,53cを有する。
【0066】
案内機構49a,49b,49c,49dは、各保持移動片47a,47b,47c,47dを光軸方向に案内するように保持移動片47a,47b,47c,47dに係合する。本実施形態では、案内機構49a,49b,49c,49dは、鏡筒55の長孔として設けられている。
図10は、鏡筒55の斜視図であり、長孔49a,49b,49c,49dを示す。
鏡筒55は、箱体5内に設けられ箱体5に固定されている。鏡筒55は、複数のレンズ体45a,45b,45c,45dを内部に収容する。鏡筒55の側壁には、その軸方向に延びる複数の長孔49a,49b,49c,49dとして形成されている。長孔49a,49b,49c,49dは、鏡筒55の厚み方向に鏡筒55の側壁を貫通しているとともに、光軸方向に延びている。長孔49a,49b,49c,49dは、アクチュエータ53a,53b,53cにより保持移動片47a,47b,47c,47dが駆動された時に、それぞれ、保持移動片47a,47b,47c,47dを光軸方向に案内するように当該保持移動片に係合する。
各保持移動片47a,47b,47cは、それぞれ、鏡筒55内においてレンズ体45a,45b,45cに結合しており、鏡筒55内から長孔49a,49b,49cを通って鏡筒55外まで延びており、鏡筒55外においてネジ軸51a,51b,51cと螺合している。
【0067】
ネジ軸51a,51b,51cは、それぞれ、保持移動片47a,47b,47cに対して設けられ、バリフォーカル光学系41の光軸方向に延びている。ネジ軸51a,51b,51cは、それぞれ、上述のように鏡筒55外において保持移動片47a,47b,47cに螺合している。
【0068】
アクチュエータ53a,53b,53cは、それぞれ、保持移動片47a,47b,47cに対して設けられ、バリフォーカル光学系41の光軸方向に該保持移動片を駆動する。アクチュエータ53a,53b,53cは、ネジ軸51a,51b,51cを回転させることにより、案内機構49a,49b,49cの案内で、保持移動片47a,47b,47cを光軸方向に移動させるモータである。各ネジ軸51a,51b,51cは、対応するモータ53a,53b,53cの出力軸に対し同軸に結合されている。
【0069】
本実施形態によると、各保持移動片47a,47b,47cにおいてアクチュエータ53a,53b,53cから駆動力を受ける駆動力伝達部分47a1,47b1,47c1は、バリフォーカル光学系41の光軸を回る周方向において互いにずれて配置されており、各アクチュエータ53a,53b,53cは、前記光軸方向から見て、対応する駆動力伝達部分47a1,47b1,47c1に部分的に重なるように配置されている。
【0070】
本実施形態によると、撮像装置30は、位置センサ57a,57b,57cと制御装置59とを備える。
【0071】
位置センサ57a,57b,57cは、それぞれ、複数の保持移動片47a,47b,47cに対して設けられ、対応する保持移動片47a,47b,47cの位置を検出する。この例では、位置センサ57a,57b,57cは、対応するネジ軸51a,51b,51cの回転数を、光軸方向における保持移動片47a,47b,47cの位置として検出するロータリーエンコーダである。
【0072】
制御装置59は、保持移動片47a,47b,47c毎に、検出した該保持移動片の位置に基づいてアクチュエータ53a,53b,53cを制御することにより、予め求めた設定位置まで該保持移動片47a,47b,47cを移動させて、該設定位置に該保持移動片を位置させる。
【0073】
制御装置59は、記憶部59aを有し、この記憶部59aに、前記各設定位置が記憶されている。
【0074】
撮像装置30において、撮像素子39の受光面39aにおける観察対象部Rの結像倍率を変更または調節した(例えば、後述のステップS14とS15)後に、当該観察対象部Rを受光面39aに結像(フォーカス)させる(例えば、後述のステップS16)調節を行う。このような撮像装置30の調節方法の具体的一例を、
図11のフローチャートと
図6のブロック図に基づいて説明する。
【0075】
ステップS11において、穴3cから炉内3aへ箱体5を挿入した挿入状態におけるバリフォーカル光学系41から炉内3aにおける観察対象部Rまでの距離(光路長)を予め求めておく。この距離は、バリフォーカル光学系41の基準位置から観察対象部Rまでの距離である。この基準位置は、例えば、バリフォーカル光学系41の最上流側保持移動片45dの移動可能範囲における最上流位置である。
【0076】
ステップS12において、ステップS11で求めた距離に対して、撮像素子39の受光面39aにおける観察対象部Rの結像倍率を予め複数定めておく。
【0077】
ステップS13において、ステップS11の前記挿入状態で、受光面39aに観察対象部Rを結像させつつ、この結像倍率がステップS12で定めた値になるための各保持移動片47a,47b,47cの位置を設定位置として予め求めておく。これらの設定位置を、ステップS12で定めた各結像倍率毎に求めておく。
また、このように求めた距離(光路長)と結像倍率と各レンズ体45a,45b,45cの設定位置とを互いに関連付けた制御データを記憶部59aに記憶しておく。
【0078】
ステップS13に関して、
図12は、ステップS11で求めた距離が3mである場合について求めた、結像倍率(受光面側焦点距離)毎の各保持移動片47a,47b,47cの設定位置を示す。
図12(A)は、受光面側焦点距離が34.6mmの場合の各保持移動片47a,47b,47cの設定位置を示す。
図12(B)は、受光面側焦点距離が80.0mm倍の場合の各保持移動片47a,47b,47cの設定位置を示す。
図12(C)は、受光面側焦点距離が180.0mmの場合の各保持移動片47a,47b,47cの設定位置を示す。
【0079】
ステップS14において、穴3cから炉内3aへ箱体5を挿入して、箱体5をステップS11における挿入状態と同じ状態にするとともに、入力装置24(
図6を参照)を人が操作することにより、ステップS3で定めた複数の結像倍率のいずれかを選択する。
なお、ステップS14とステップS4における箱体5の挿入は、1つの動作である。すなわち、ステップS14において箱体5を前記挿入状態にすることにより、ステップS4において箱体5を挿入状態にすることになる。
【0080】
ステップS15において、選択された結像倍率と前記制御データとに基づいて、該結像倍率に関連付けられた各保持移動片47a,47b,47cの設定位置に、それぞれ各保持移動片47a,47b,47cが位置するようにアクチュエータ53a,53b,53cを制御する。この制御は、制御装置59により行われる。制御装置59は、モータドライバ58a,58b,58cを制御することによりモータ53a,53b,53cを制御する。モータドライバ58a,58b,58cは、箱体5の外部に設けられ、モータ53a,53b,53cへ電力を供給する。
【0081】
ステップS16において、観察対象部Rを受光面39aに結像させる処理を行う。すなわち、撮像装置30の撮像素子39により得た観察対象部Rの画像データをディスプレイ28(
図6を参照)に表示させ、この表示に基づいて、人が指令装置26(
図6を参照)を操作することにより、撮像素子39の受光面39aにおける結像状態を調整して観察対象部Rを受光面39aに結像させる。この調整で位置を調整するバリフォーカル光学系41のレンズ体は、フォーカス用レンズ体(
図7の例では、レンズ体45a、45d)である。
例えば、前記制御データに誤差が存在する場合に、保持移動片47a,47d(レンズ体45a、45d)の位置を微調整することにより、観察対象部Rを前記受光面39aに正確に結像させることができる。
また、観察対象部Rに奥行があり、覗き窓5bから観察対象部Rにおける複数の局所位置までの距離が、局所位置に応じて変化する場合に、保持移動片47a,47dの位置を調整することにより、所望の局所位置を前記受光面39aに正確に結像させることができる。
また、前記挿入状態で、箱体5の軸回りに箱体5を回転させて、異なる観察対象部Rを撮像するときに、覗き窓5bから観察対象部Rまでの距離が観察対象部Rに応じて変化する場合に、保持移動片47a,47dの位置を調整することにより、各観察対象部Rを前記受光面39aに正確に結像させることができる。
【0082】
ステップS16に関して、上述の指令装置26を人が操作することにより、この操作に従って、モータドライバ58aを介してアクチュエータ53aを制御し、保持移動片47a,47dを他の保持移動片47b,47cに対し独立して移動させることができるようになっている。なお、指令装置26は、人に操作されることにより、アクチュエータ53a、53b、53cを互いに独立して制御し、複数の保持移動片47a,47b,47cを互いに独立して制御可能に構成されていてよい。
【0083】
以下のような場合には、上述のステップS11〜S13を複数回行う。
穴3cに挿入したときの箱体5の向きによって上記ステップS11で求める距離が大きく異なり、各向きで、炉内3aを観察する場合。
複数の炉3の穴3cに箱体5を挿入するときに、対象とする炉3によって上記ステップS11で求める距離が異なる場合。
このような場合には、異なる距離毎に、上述のステップS11〜S13を行い、その後、ステップS14では、入力装置24を人が操作することにより、これら複数の距離のいずれかを選択し、さらに、選択した距離についてステップS12で定めた複数の結像倍率のいずれかを選択する。その後、ステップS15、S16を行う。
【0084】
ステップS15によりレーザ光が観察対象部Rに結像するように、バリフォーカル光学系41および上述の制御データを高精度に作成しておくこともできる。この場合、バリフォーカル光学系41は、ピントの調整(即ち、ステップS16)が不要になるズームレンズとして機能する。すなわち、本願において、バリフォーカル光学系41は、その焦点距離を変化させた場合に、ピントがずれる光学系だけでなく、ピントがずれないズームレンズも含む概念である。
【0085】
撮像装置30は、例えば
図9(B)のように、さらに、揺動ミラー61とミラー駆動装置63を備える。
【0086】
揺動ミラー61は、箱体5内に設けられ、炉内3aから覗き窓5bを通して入射する光を、バリフォーカル光学系41へ向けて反射させる。
ミラー駆動装置63は、揺動ミラー61を揺動軸C4回りに所望の角度だけ揺動させることにより、揺動ミラー61の姿勢を調節する。ミラー駆動装置63は、図示しない制御装置により制御される。
ミラー駆動装置63は、
図9(B)の例では、アクチュエータ65とネジ軸67と移動片69と案内機構71とリンク機構73とを有する。
【0087】
アクチュエータ65は、ネジ軸67と同軸に設けられ、ネジ軸67を回転させるモータである。
ネジ軸67は、前記光軸方向に延びており、移動片69に螺合している。
移動片69は、モータ65によりネジ軸67が回転させられると、案内機構71により案内されて光軸方向に移動させられる。
案内機構71は、この例では、箱体5に固定された固定部材75に形成された貫通孔である。貫通孔71は、固定部材75を光軸方向に貫通している。貫通孔71に移動片69が嵌合していることにより、移動片69の移動方向が光軸方向に案内される。
リンク機構73は、移動片69の直線運動を、揺動ミラー61の揺動運動に変換する。リンク機構73は、
図9(C)の例では、第1リンク73aと第2リンク73bとからなる。第1リンク73aの一端部は、軸C5回りに回転可能に移動片69に結合される。第1リンク73aの他端部は、軸C6回りに回転可能に第2リンク73bの一端部に結合される。第2リンク73bの他端部は、揺動軸C4回りに回転可能になっている。第2リンク73bには揺動ミラー61が固定されている。揺動軸C4は、箱体5に固定されている。
【0088】
撮像装置30は、例えば
図7(A)のように、光学フィルタ77とコールドフィルタ79を備える。
光学フィルタ77は、箱体5内に設けられ、撮像素子39の上流側に位置する。
図7(A)の例では、光学フィルタ77は、撮像素子39とレンズ体45aとの間であって、鏡筒55の端部に位置する。光学フィルタ77は、一例では、レーザ投光装置20によるレーザ光と同じ波長の光のみを透過させるものである。代わりに、光学フィルタ77は、前記レーザ光の波長を有する光だけでなく、所望の他の波長を有する光も透過させるものであってもよい。
コールドフィルタ79は、箱体5内に設けられ、炉内3aからの熱線をカットする。
図7(A)の例では、レンズ体45dの上流であって、鏡筒55の端部に位置する。
【0089】
上述した撮像装置30では、以下の効果(5)〜(7)が得られる。
【0090】
(5)バリフォーカル光学系41の各保持移動片47a,47b,47cの位置調節により、撮像素子39の受光面39aに観察対象部Rを結像させつつ、結像倍率を調節できる。従って、観察対象部Rの拡大画像を得ることにより、従来と比較して、炉壁における損傷をより詳細に観察することができる。
【0091】
(6)各保持移動片47a,47b,47cにおいてアクチュエータ53a,53b,53cから駆動力を受ける駆動力伝達部分47a1,47b1,47c1は、バリフォーカル光学系41の光軸を回る周方向において互いにずれて配置されており、各アクチュエータ53a,53b,53cは、前記光軸方向から見て、対応する駆動力伝達部分47a1,47b1,47c1に部分的に重なるように配置されているので、箱体5の内径を小さく抑えることができる。従って、箱体5を狭い点検穴3cから炉内3aへ挿入できる。
一例として、内部の光束の最大直径が12mm程度であり、0.5インチ程度の受光面39aを持つ撮像素子39に結像でき、受光面側の焦点距離を36mm〜180mmの範囲で調整可能なバリフォーカル光学系41を用い、直径8mm程度のモータ53a,53b,53cを用いた場合に、箱体5の内径を50mm程度にすることができる。
【0092】
(7)上述のように、観察対象部Rに奥行がある場合に、指令装置26を人が操作することにより、保持移動片47a,47b,47cの位置を調節することにより、観察対象部Rにおける奥行方向の所望の位置を撮像素子39の受光面39aに結像することができる。例えば、炉壁面に、配管との接続穴が形成されている場合に、当該接続穴内における所望の位置を撮像素子39の受光面39aに結像することができる。
【0093】
[実施例]
上述したレーザ投光装置20と撮像装置30を備える内部観察装置10を用いて、熱風炉3の内部空間3a内側の観察対象部Rを観察した結果について説明する。
【0094】
(使用装置の条件)
使用したレーザ:YAGレーザの第2高調波(波長532nm)
観察対象部Rにおけるレーザ強度:0.7W/cm
2
撮像素子39:CCD
箱体5の内径:50mm
光学フィルタ77:波長が532nmの光を主に透過させる透過フィルタ
【0095】
(観察対象部の位置)
観察対象部Rとして、箱体5から3mの位置にある炉壁3bと、箱体5から13mの位置にある連絡管の内面とを選んだ。連絡管は、炉壁3bに形成された接続穴に接続されている配管である。
【0096】
図13は、上述した使用装置の条件で上述の観察対象部の位置を本発明の実施形態の内部観察装置10により撮像した画像(この図の本発明の場合)と、比較例により得た画像を示す。
【0097】
比較例では、次の条件で
図13の画像を得た。
比較例において、レーザ光を投光する光学系と撮像装置の光学系は、箱体5から3mの位置に固定焦点を有する。比較例では、観察対象部Rにおけるレーザ強度は、観察対象部Rが箱体5から3mの位置にある炉壁3bである場合には、上述と同じであるが、観察対象部Rが箱体5から13mの位置にある連絡管の内面である場合には、前記固定焦点のため低下している。比較例において、それ以外の点は上述した本発明の場合と同じである。
【0098】
図13から分かるように、観察対象部Rまでの距離が3mの場合には、本発明と比較例の両方において明瞭な画像が得られる。一方、観察対象部Rまでの距離が13mの場合には、本発明においては明瞭な画像が得られるが、比較例で得た画像は、焦点が合っておらず不明瞭である。
【0099】
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、以下のように変更してもよい。以下で述べない点は、上述と同じであってもよいし、適宜変更してもよい。
【0100】
上述では、内部空間形成体3は炉であり、内部観察装置10は炉内観察装置であったが、内部空間形成体3は、他のもの(例えば、容器)であってもよい。
なお、本発明のレーザ投光装置20と内部観察装置10は、内部空間形成体3内の冷間観察でも熱間観察にも使用可能であるが、内部が1100℃以上になっており輻射により発光している熱風炉や加熱炉などの炉内の熱間観察に特に適している。すなわち、内部が1100℃以上の炉内の観察対象部に対しレーザ投光装置20によりレーザ光を照射する場合に、当該レーザ照射領域において、レーザ投光装置20が照射するレーザ光の強度(単位面積当たりのレーザ光のエネルギー)を、輻射光の強度(単位面積当たりの輻射光の放出エネルギー)以上にすることができ、これにより、当該観察対象部のより鮮明な画像を撮像装置30で獲得することができる。
【0101】
揺動ミラー23,61の代わりに、他の方式で駆動されるミラーを用いてもよい。また、ミラーの個数は任意であってよい。
【0102】
揺動ミラー23,61を省略してもよい。この場合は、投光窓5aまたは覗き窓5bは、バリフォーカル光学系の光軸の延長線上に位置する。
【0103】
図1では、レーザ投光装置20と撮像装置30を直列に配置しているが、レーザ投光装置20と撮像装置30を並列に配置してもよい。例えば、箱体5を炉内3aへ挿入できる長さが制限されている場合には、レーザ投光装置20と撮像装置30を並列に配置してもよい。
【0104】
撮像装置30は、箱体5の内部から観察対象部Rを撮像するものであればよく、上述したバリフォーカル光学系を有していなくてもよい。
【0105】
レーザ投光装置20のバリフォーカル系7における、互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、バリフォーカル光学系7より上流側でのレーザ光を観測対象部Rで結像させつつ、観察対象部Rにおけるレーザ光の照射範囲(結像サイズ)を調節することができる数であればよい。
【0106】
撮像装置30のバリフォーカル光学系41における、互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、前記画角を変化させつつ、観察対象部Rにおける各位置からの光を前記受光面39aに結像させることができる数であればよい。
【0107】
制御装置22と指令装置26のうち一方のみを設けてもよい。また、制御装置59と指令装置26のうち一方のみを設けてもよい。
【0108】
上述の実施形態では、レーザ投光装置20において、バリフォーカル光学系7の光軸方向に互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、3つであったが、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明によると、バリフォーカル光学系7において、その光軸方向に互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、2つ以上であればよく、各レンズ体に組み込むレンズ12の種類や数に応じて異なる。
【0109】
上述の実施形態では、撮像装置30において、バリフォーカル光学系41の光軸方向に互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、一体で移動する光軸方向後端のレンズ体45aと光軸方向先端のレンズ体45dを除いて、2つであったが、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明によると、一体で移動する光軸方向後端のレンズ体45aと光軸方向先端のレンズ体45dを設けた場合に、バリフォーカル光学系41において、これらのレンズ体45a、45d以外に、その光軸方向に互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、2つ以上であればよく、各レンズ体に組み込むレンズ46の種類や数に応じて異なる。
【0110】
上述の実施形態では、撮像装置30において、一体で移動する光軸方向後端のレンズ体45aと光軸方向先端のレンズ体45dが、観察対象部Rを受光面39aに結像させる機能(フォーカス機能)を有し、他のレンズ体45b、45cが、撮像装置30の画角を変化させる機能(ズーム機能)を有していたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、フォーカス機能を有するレンズ体45a、45dを移動させずに静止したレンズ体とし、撮像素子39を、バリフォーカル光学系41の光軸方向に移動可能にしてもよい。この場合、バリフォーカル光学系41において、その光軸方向に互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、2つ以上であればよい。また、この場合、撮像素子39を移動させることにおいて、ネジ軸51aは、上述の保持移動片47aに螺合する代わりに、撮像素子39に結合され撮像素子39を保持する素子保持片(図示せず)に螺合し、モータ53aとネジ軸51aと位置センサ57aは、撮像素子39に合わせた光軸方向位置に設けられる。さらに、この場合、撮像素子39の移動範囲全体が、鏡筒55の軸方向に関して鏡筒55内にある場合には、案内機構49aは、鏡筒55の長孔であってよく、撮像素子39の移動範囲全体が、鏡筒55の軸方向に関して鏡筒55の外にある場合には、案内機構49aは、バリフォーカル光学系41の光軸方向に延びるガイドバーなどの他の手段で構成され、他の点は、上述と同様である。例えば、制御装置59は、ステップS15において、上述のように前記制御データに基づいてモータ53a,53b,53cを制御する。
【0111】
上述の実施形態では、撮像装置30において、レンズ体45a、45dは一体で移動したが、このような一体で移動するレンズ体45a、45dを省略してもよい。この場合、撮像装置30のバリフォーカル光学系41において、その光軸方向に互いに独立して移動可能なレンズ体の数は、2つ以上であればよく、各レンズ体に組み込むレンズ46の種類や数に応じて異なる。