特許第5779101号(P5779101)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5779101
(24)【登録日】2015年7月17日
(45)【発行日】2015年9月16日
(54)【発明の名称】電気化学素子のための新規な電極活物質
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/587 20100101AFI20150827BHJP
   H01M 4/38 20060101ALI20150827BHJP
   H01M 4/36 20060101ALI20150827BHJP
【FI】
   H01M4/587
   H01M4/38 Z
   H01M4/36 C
   H01M4/36 E
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-538901(P2011-538901)
(86)(22)【出願日】2009年12月4日
(65)【公表番号】特表2012-511224(P2012-511224A)
(43)【公表日】2012年5月17日
(86)【国際出願番号】EP2009008673
(87)【国際公開番号】WO2010063480
(87)【国際公開日】20100610
【審査請求日】2012年7月17日
(31)【優先権主張番号】102008063552.9
(32)【優先日】2008年12月5日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】502350250
【氏名又は名称】ヴァルタ マイクロバッテリー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(73)【特許権者】
【識別番号】510274980
【氏名又は名称】フォルクスワーゲン ヴァルタ マイクロバッテリー フォルシュングスゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
(72)【発明者】
【氏名】コラー シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ピッヒラー シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】フックスビッヒラー ベルント
(72)【発明者】
【氏名】ウーリッヒ フランク
(72)【発明者】
【氏名】ヴルム カリン
(72)【発明者】
【氏名】ヴェールレ トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンター マルティン
【審査官】 瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−249219(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0169725(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0159859(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/00−4/62、10/05−10/0587
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
−液体であるか、または液体中に存在するシリコン前駆体を炭素粒子表面に塗布する工程、および
−シリコン前駆体を熱分解して金属シリコンを形成する工程
を含む、電気化学素子の電極用の活物質の製造方法であって、
前記シリコン前駆体が、環状シランからのオリゴマー化またはポリマー化により得られたシラン混合物である電気化学素子の電極用の活物質の製造方法。
【請求項2】
前記炭素粒子がグラファイト粒子、および/またはCNT(カーボンナノチューブ)であることを特徴とする請求項1に記載の電気化学素子の電極用の活物質の製造方法。
【請求項3】
前記シリコン前駆体がn≧10である一般式-[SiH2]n-のシランの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電気化学素子の電極用の活物質の製造方法。
【請求項4】
前記シラン混合物の平均分子量Mwが、500と5000との間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気化学素子の電極用の活物質の製造方法。
【請求項5】
前記シリコン前駆体の熱分解が、300℃と1200℃との間の温度で行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気化学素子の電極用の活物質の製造方法。
【請求項6】
前記シリコン前駆体の熱分解が、300℃と600℃の間の温度で行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気化学素子の電極用の活物質の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学素子の電極用の活物質、活物質の製造方法、およびこのような活物質を含む電極、および少なくとも1つのこのような電極を含む電気化学素子に関する。
【背景技術】
【0002】
負極材料として金属リチウムを使用する再充電可能なリチウム電池は、非常に高いエネルギー密度を有することが知られている。しかし、一連の多くの問題は、このような電池のサイクル(充電および放電)の過程で起こり得ることも知られている。例えば、金属リチウムは電解質溶液との不可避な副反応により、リチウム表面がリチウム沈着および溶解の過程に影響し得る分解産物で覆われる。極端な場合、デンドライトも形成し得るが、これは、ある環境下では、電極セパレータに損傷を与え得る。固体電極界面(SEI)とも呼ばれる、金属リチウムの副反応によって形成される表面層の構造および組成は、一般的には、溶媒および導電性塩に本質的に依存する。一般に、このようなSEIの形成は、常に電池の内部抵抗を高めるが、これは、充電および放電工程が著しく妨害され得る結果である。
【0003】
この理由により、上記の問題が起こらないが、許容されるエネルギー密度を有する電池の構造を可能にする、活物質、特に流電素子の負極について、継続的な探索が行われてきた。
【0004】
現在、入手可能なリチウムイオン電池の負極は、グラファイト系の負極を有することが多い。グラファイトはリチウムイオンを挿入する能力があり、また脱着する能力もある。デンドライトの形成は一般には見られない。しかし、グラファイトのリチウムイオンを脱着する能力は限られている。従って、このような電極を有する電池のエネルギー密度は、比較的限定される。
【0005】
比較的多量のリチウムイオンを挿入し得る物質は、金属シリコンである。Li22Si5相の形成により、グラファイト電極の場合の比較量の10倍を超える量のリチウムイオンを吸収することが理論的には可能である。しかし、問題は、このような大量のリチウムイオンの吸収が、非常に大きな容量の変化(300%まで)に関連し得ることであり、ひいては、シリコンを活物質とする電極の機械的強度に、多大な悪影響を有し得ることである。
【0006】
この問題を克服するため、過去にたどったアプローチは、活物質として非常に小さいシリコン粒子(特に、平均粒子径が1μmをはるかに下回る粒子、即ちナノ粒子)を使用することであった。このような小さな粒子の場合、発生する容量の絶対変化は相対的に小さいので、粒子は壊れない。
【0007】
しかし、シリコンのリチオ化において形成される金属間相が、金属リチウムに対して同様に著しく還元する電位を有することがわかっている。従って、ここでも結果としてSEIが形成される。多量のナノ粒子を含有する活物質の比表面積が非常に大きいので、SEIの形成により、それに応じた多量の電解質およびリチウムが消費される。この結果として、今度は陽極は原理上大型でなければならず、これにより対応するリチウムイオン電池のエネルギー密度がかなり落ち、少なくとも部分的に陰極の高いエネルギー密度の有利点を相殺する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、相対的に高いエネルギー濃度を有する電池の構築が可能であり、同時に、先行技術から知られる上記の活物質より不利点が少ない、新規な代替の電極活物質を発見および提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1の特徴を有する方法および請求項7の特徴を有する活物質によって達成される。本発明による方法の好ましい態様は、請求項2〜6に明記される。本発明の活物質の好ましい態様は、請求項8〜12に見られる。加えて、請求項13〜15による電極および電気化学素子もまた、本発明に包含される。全ての請求項の文言は、参照することによりこの明細書中に含まれる。
【0010】
本発明による方法は、電気化学素子の電極、特に陰極における使用に非常に好適な活物質を得るために使用し得る。好ましい適用分野は、特に、リチウムイオンおよびリチウムポリマー技術を用いる再充電可能な電池の電極である。「活物質」という用語は、一般に、電気化学素子において、化学エネルギーの電気エネルギーへの転換過程に直接介入する物質を意味すると理解されるものとする。リチウムイオン電池の場合、例えば、リチウムイオンが電子の吸収によって陰極の活物質中に挿入され、電子の放出によって再度脱着されることが可能である。
【0011】
本発明による方法は、少なくとも3つの工程、すなわち、
(1) 炭素粒子の提供、
(2) シリコン前駆体の炭素粒子表面への塗布、および
(3) 金属シリコンを形成する、シリコン前駆体の熱分解
を含む。
【0012】
従って、得られる活物質は、炭素粒子に基づく複合材料であって、その表面に金属シリコンが沈着している複合材料である。
【0013】
炭素粒子は、特に、グラファイト粒子、CNT(カーボンナノチューブ)またはこの2つの混合物であってもよい。グラファイト粒子の選択は、原理的には制限されず;例えば、原理的には、先行技術から知られるグラファイト電極においても使用し得る、全てのグラファイト粒子を使用することが可能である。CNTは、炭素からなる顕微鏡的に小さい管状構造であることが知られており、その中にリチウムイオンが同様に挿入され得る。活物質としての使用に好適なCNTは、例えば、国際特許WO 2007/095013号に記載されている。
【0014】
本出願の文脈において、「シリコン前駆体」という用語は、原理上、特に熱によって分解されて金属シリコンを沈着し得る、あらゆる物質またはあらゆる化学的化合物を意味すると理解される。このような物質および化合物は、原理的には、当業者に知られている。
【0015】
原理的には、前駆体を気相から炭素粒子上に沈着させることはあり得る。しかし、特に好ましくは、液体であるかまたは液体中に存在するシリコン前駆体を炭素粒子の表面に塗布し、その後、上記の熱分解をする。シリコン前駆体は、液体中に溶解または分散してもよい。
【0016】
シリコン前駆体は、原理的には、種々の方法で炭素粒子の表面に塗布し得る。ここで、いずれの手法が最も好ましいかは、原理的には前駆体の性質に依存するが、下記でより詳細に論じる。最も単純な場合、提供される炭素粒子は、例えば、シリコン前駆体が存在する溶液中に導入され得る。後者は、その後、炭素粒子の表面上に沈着され得る。存在するあらゆる溶媒は、その後の熱分解の前に除去されるべきである。
【0017】
シリコン前駆体は、より好ましくは、少なくとも1つのシランであり、最も好ましくはオリゴマーまたはポリマーシランである。より具体的には、一般式で-[SiH2]n-と記載され得、n≧10である、オリゴマーまたはポリマーシランが使用され、即ち、最小の鎖長が少なくとも10個のシリコン原子を有するものが使用される。
【0018】
このようなシランは、一般に、液体形態で存在するか、溶液中で処理され得る。従って、いずれの気体の前駆体も使用する必要がないため、対応する装置の複雑さはそれに応じて相対的に低い。
【0019】
シリコン前駆体として特に好適なシラン混合物は、例えば、環状シランからのオリゴマー化またはポリマー化手順によって得ることができる。好適な環状シランは、一般式がSinH2nであり、特にn≧3、より好ましくはn=4〜10のものである。特に好適な出発物質は、特にシクロペンタシランである。オリゴマー化またはポリマー化は、特に光誘起し得る。照射は開環を誘導するが、これにより、長さがより長いまたはより短い鎖を形成し得る。鎖形成は、それ自体、あらゆる重合化のように不均一に進行するため、結果として、異なる鎖長のオリゴ-またはポリシランの混合物となる。本発明で特に好ましいシラン混合物の平均分子量Mwは、好ましくは特に500と5000の間である。
【0020】
シリコン前駆体は、一般には、熱処理、特に>300℃の温度で分解される。このような温度で、オリゴマーおよびポリマーシランは、通常、分解して水素が除去される。少なくとも部分的には、金属シリコン、特に非晶質金属シリコンへの変換が存在する。特に好ましくは、300℃と1200℃の間の温度が選択される。目標は、代表的には、エネルギーの理由により、非常に低い温度で変換を実施することである。従って、300℃と600℃の間の温度が特に好ましい。このような温度で、オリゴ-またはポリシランは、実質的に完全に変換され得る。
【0021】
ちなみに、本発明において好適なシランまたはシラン混合物、およびこのようなシランおよびシラン混合物の分解に好適な条件は、シモダらによる科学出版物「溶液処理したシリコンフィルムおよびトランジスタ(Solution-processed silicon films and transistors)」にも特定されている(ネイチャー、440巻、2006年4月6日、783〜786頁)。特に、この出版物において対応する実験の詳細は、参照することによって完全に本書に含まれる。
【0022】
本発明による方法によって製造可能な活物質は、本発明の主題の一部も形成する。上記の見解に従って、活物質は、炭素粒子であって、その表面が、少なくとも一部がシリコン、特に非晶質シリコンである層で少なくとも部分的に覆われたものを含む。より好ましくは、本発明の活物質は、このような粒子からなる。
【0023】
好ましい態様において、炭素粒子表面上のシリコン層は、実質的に閉殻を形成し得る。この場合、炭素およびシリコンよりなる複合粒子は、コア(炭素粒子により形成される)およびその上に配置されるシリコンの殻を有する。
【0024】
例えば電極ペーストの製造過程において(実施例参照)、水および空気中の湿気との接触で、シリコン層は表面酸化され得る。形成する酸化ケイ素の層は、一般的には保護効果を有するので、より深く位置するシリコン層の酸化に対抗する。結果として、粒子は、炭素のコア、特に非晶質シリコンの中間層、および酸化ケイ素の外層を有する。
【0025】
シリコン前駆体の分解条件は、形成するシリコンの層または殻において、少量の水素がなお存在してもよいように選択し得る。しかし、一般的には、5重量%未満の割合(層または殻の総重量に基づき)で存在し、好ましくは0.001重量%と5重量%の間の割合、特に0.01重量%と3重量%の間の割合で存在する。
【0026】
炭素粒子の平均粒子径は、好ましくは、1μmと200μmの間、特に1μmと100μmの間、特に10μmと30μmの間である。
【0027】
シリコンのシェルは、典型的には、15μmより厚くない。その結果、好ましい態様において、粒子の全体の大きさ(平均粒子径)は215μmを超えず、特に115μmを超えない。より好ましくは、10μmと100μmの間、特に15μmと50μmの間である。
【0028】
本発明の活物質は、ナノスケールの範囲の粒子径の粒子を実質的に含まないことが好ましい。より特別には、活物質は好ましくは、どのような<1μmの大きさの炭素―シリコン粒子も含有しない。
【0029】
本発明の活物質において炭素のシリコンに対する重量比は、好ましくは、1:10と10:1の間の範囲である。ここで特に好ましくは、1:1と3:1の間の範囲内である。
【0030】
驚くべきことに、本発明の活物質を用いると、従来のグラファイト活物質を用いた比較電極の1〜3倍のリチウムイオン貯蔵容量を有する電極を製造することが可能である。サイクル試験において、本発明の活物質は、最初に記したナノ粒子シリコンと同様のサイクル安定性を呈したが、記載した不利点はなかった。
【0031】
本発明の電極は、本発明の活物質を有するという特徴がある。典型的には、本発明の電極における活物質は、バインダーマトリックス中に組み込まれる。このようなバインダーマトリックスに好適な材料は、当業者に知られている。例えば、コポリマーであるPVDF-HFP(ポリビニリデン二フッ化物-ヘキサフルオロプロピレン)を使用することが可能である。カルボキシメチルセルロース系の1つの可能な代替のバインダーは、独国特許出願10 2007 036 653.3号に開示されているが、これは本出願の優先日にはまだ公開されていなかった。
【0032】
本発明の電極において、活物質は、典型的には、少なくとも85重量%の割合で存在する。追加の割合は、既に記したバインダーより成り、場合により1以上の伝導性添加剤(例えばカーボンブラック)により成る。
【0033】
本発明の電気化学素子は、少なくとも1つの本発明の電極を有することか特徴である。本発明の電気化学素子は、例えば、いくつかの電極およびセパレータを、一方を他方の上に積み重ねて配置する、蓄層電極であってもよい。しかし、本発明の活物質ひいては本発明の電極の適用分野は、原則として制限されず、非常に多数の他の設計(例えば巻線電極)も想定される。
【0034】
本発明のさらなる特徴および有意点もまた、以下の図面の説明および従属項と関連する実施例から明らかである。本発明の1つの態様において、個々の特徴は、それぞれ単独で実施し得るか、いくつかを互いに組み合わせて実施し得る。図面および実施例は、単に、説明および本発明のよりよい理解のためであり、制限的方法と解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】シリコン-炭素複合体粒子を含む本発明の電極のサイクル安定性の、活物質としてグラファイトを含む比較電極との、充電および放電サイクルの関数としての比較。
図2】シリコン-炭素複合体粒子を含む本発明の電極のサイクル安定性の、活物質としてグラファイトとシリコンナノ粒子の混合物を含む、先行技術から既に知られている比較電極との比較。
【実施例】
【0036】
(1)好ましい態様の本発明の活物質を製造するため、シクロペンタシランをアルゴン雰囲気下(含水量および酸素含有量<1 ppm)、405 nmの波長のUV光により光誘起して重合した。重合は、得られるポリシラン混合物がゲル様の硬さになるまで継続した。後者を平均粒子径15μmのグラファイト粒子と混合し、ペーストを得たが、これは続いて823Kの温度で熱処理した。熱処理は、水素のさらなる発生が観察されなくなるまで継続した。その後、このようにして得られた物質をボールミルで粉砕し、平均粒子径を約20μmに調節した。
【0037】
(2)好ましい態様の本発明の電極を製造するため、8重量%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(ワロセル(Walocell) (登録商標) CRT2000PPA12)を水中に導入し、完全に膨張させた。加えて、(1)で製造した活物質87%および導電性改良剤として導電性ブラック(スーパー(Super)P)5%を導入し、連続的に分散させた。
このようにして得られた電極ペーストを、銅箔上に厚さ200μmにナイフコーティングした。
【0038】
(3)比較電極を製造するため、8重量%のカルボキシメチルセルロースナトリウム(ワロセル(Walocell) (登録商標) CRT2000PPA12)を水中に導入し、完全に膨張させた。加えて、20%のナノ粒子のシリコン(ナノ構造および非晶質物質、ロス・アラモス(Los Alamos))および5%のカーボンナノファイバー(エレクトロヴァク(Electrovac)AG, LHT-XT)を連続的に導入し、高エネルギーで分散した。5%の導電性ブラック(スーパー(Super)P)および62%のグラファイト(天然グラファイト、ポテト型)を最後に導入し、分散させた。
このようにして得られた電極ペーストを、銅箔上に厚さ200μmにナイフコーティングした。
【0039】
図1は、(2)で製造した本発明の電極のサイクル安定性の、活物質としてグラファイト(シリコン-炭素複合体粒子の代わりに)を含む比較電極との、充電および放電サイクルの関数としての比較を示す。本発明の電極がはるかにより高い容量を有することが明らかに確実である。
【0040】
図2は、シリコン-炭素複合体粒子を含み(2)で製造した本発明の電極の、(3)で製造した比較電極との、充電および放電サイクルの関数としての比較を示す。本発明の電極の場合(上方の曲線、三角)、容量は、40サイクルを超えた後であっても実質的に一定のままであり、比較電極の場合(下方の曲線、四角)、対照的に容量の明らかな下落が測定できる。
図1
図2