【課題を解決するための手段】
【0010】
本願は、課題解決手段として、ダイレクトブロー成形法によって製造され、PEN、PET、及びPEN/PET混合物のいずれかを外層材とし、ポリプロピレン樹脂を内層材とし、外層材と内層材が接着剤層を介して接合された多層ボトルであって、前記内層材
を、高溶融張力ポリプロピレン
(日本ポリプロ(株)製の商品名「SH9000」または同等品)を重量比において40%以上含有するポリプロピレン樹脂層で
構成すると共に、前記外層材を主層としたことを特徴とする多層ブローボトルを第1発明として提案するものである。
【0011】
また、ダイレクトブロー成形法によって製造され、PEN、PET、及びPEN/PET混合物のいずれかを外層材とし、ポリプロピレン樹脂を内層材とし、外層材と内層材が接着剤層を介して接合されている多層ブローボトルであって、前記内層材
を、温度250℃、圧力5kgfにおけるメルトフローレートが0.5〜3.0g/分となる様に調整されたポリプロピレン樹脂層
で構成すると共に、前記外層材を主層としたことを特徴とする多層ブローボトルを、同じく課題解決手段としての第2発明として提案するものである。
【0012】
これら本発明の多層ブローボトルは、ダイレクトブロー成形によって製造したときに、内層材の剥がれがなく、ボトル底部付近をピンチオフラインの両端から押圧しても内層材までは容易に破壊されず、内容物を入れた状態で落下しても致命的な破損には至らない様な十分な圧壊強度、耐衝撃強度を備えたものとなる。そして、水蒸気バリヤ性も十分に発揮されることから、化粧水等の水溶性の内容物を収容するボトルにも適用することができ、かつ、外層に傷がつき難く、意匠性の高いボトルである。
【0013】
なお、第1発明の多層ブローボトルでは、前記内層材を、高溶融張力ポリプロピレンを重量比において50%以上含有するポリプロピレン樹脂層で形成するとさらに強度が高まり、第2発明の多層ブローボトルでは、前記内層材が、温度250℃、圧力5kgfにおけるメルトフローレートが0.5〜2.5g/分となる様に調整されたポリプロピレン樹脂層で形成するとさらに強度が高まる。
【0014】
また、これら第1,第2発明の多層ブローボトルにおいて、前記外層材を、PENとPETとを40:60〜60:40の重量比で混合したPEN/PET混合物によって形成され、前記外層材を主層とする第3の発明の多層ブローボトルを課題解決手段として提案する。この第3発明の多層ブローボトルによれば、水蒸気バリヤ性に優れ、圧壊強度・耐衝撃強度にも優れ、さらに、表面に傷が付き難く、真珠光沢を有する意匠性の高いボトルを提供することができる。
【0015】
また、課題解決手段として、PEN又はPETのペレットを外層用スクリュー式押出成形機に投入し、ポリプロピレン樹脂のペレットを内層用スクリュー式押出成形機に投入し、接着剤として用いる樹脂のペレットを中間層用スクリュー式押出成形機に投入し、各押出成形機内でペレットを加熱・溶融・混練した上で、三層構造のチューブ状パリソンを吐出し、該三層構造のチューブ状パリソンの下端をピンチオフする様にブロー成形用金型を型閉じしてパリソンを切断し、ブローピンを挿入してエアを吹き込むことにより、ダイレクトブロー成形によって多層ブローボトルを製造する方法であって、以下の条件を採用したことを特徴とする第4発明の多層ブローボトルの製造方法も提案する。
(A1)前記ポリプロピレン樹脂のペレットとして、高溶融張力ポリプロピレン
(日本ポリプロ(株)製の商品名「SH9000」または同等品)を重量比において40%以上含有するポリプロピレン樹脂のペレットを用いること。
(A2)前記外層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって低下する様に温度勾配を設けること。
(A3)前記内層用スクリュー式押出成形機及び中間層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって上昇する様に温度勾配を設けること。
【0016】
同じく、課題解決手段として、PEN又はPETのペレットを外層用スクリュー式押出成形機に投入し、ポリプロピレン樹脂のペレットを内層用スクリュー式押出成形機に投入し、接着剤として用いる樹脂のペレットを中間層用スクリュー式押出成形機に投入し、各押出成形機内でペレットを加熱・溶融・混練した上で、三層構造のチューブ状パリソンを吐出し、該三層構造のチューブ状パリソンの下端をピンチオフする様にブロー成形用金型を型閉じしてパリソンを切断し、ブローピンを挿入してエアを吹き込むことにより、ダイレクトブロー成形によって多層ブローボトルを製造する方法であって、以下の条件を採用したことを特徴とする第5発明の多層ブローボトルの製造方法も提案する。
(B1)前記ポリプロピレン樹脂のペレットとして、温度250℃、圧力5kgfにおけるメルトフローレートが0.5〜3.0g/分となる様に調整されたポリプロピレン樹脂のペレットを用いること。
(B2)前記外層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって低下する様に温度勾配を設けること。
(B3)前記内層用スクリュー式押出成形機及び中間層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって上昇する様に温度勾配を設けること。
【0017】
これら、第4,第5発明によれば、第1,第2発明として上述した多層ブローボトルを的確に製造することができる。
【0018】
また、本願は、PEN/PET混合物のペレットを外層用スクリュー式押出成形機に投入し、ポリプロピレン樹脂のペレットを内層用スクリュー式押出成形機に投入し、接着剤として用いる樹脂のペレットを中間層用スクリュー式押出成形機に投入し、各押出成形機内でペレットを加熱・溶融・混練した上で、三層構造のチューブ状パリソンを吐出し、
該三層構造のチューブ状パリソンの下端をピンチオフする様にブロー成形用金型を型閉じしてパリソンを切断し、ブローピンを挿入してエアを吹き込むことにより、ダイレクトブロー成形によって多層ブローボトルを製造する方法であって、以下の条件を採用したことを特徴とする第6発明の多層ブローボトルの製造方法も提案する。
(C1)前記PEN/PET混合物のペレットとして、それぞれほぼ同じ大きさのペレットをPEN:PET=40:60〜60:40の重量比で混合し、乾燥状態としたものを用いること。
(C2)前記ポリプロピレン樹脂のペレットとして、高溶融張力ポリプロピレン
(日本ポリプロ(株)製の商品名「SH9000」または同等品)を重量比において40%以上含有するポリプロピレン樹脂のペレットを用いること。
(C3)前記外層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって低下する様に温度勾配を設けること。
(C4)前記内層用スクリュー式押出成形機及び中間層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって上昇する様に温度勾配を設けること。
【0019】
同じく、本願は、PEN/PET混合物のペレットを外層用スクリュー式押出成形機に投入し、ポリプロピレン樹脂のペレットを内層用スクリュー式押出成形機に投入し、接着剤として用いる樹脂のペレットを中間層用スクリュー式押出成形機に投入し、各押出成形機内でペレットを加熱・溶融・混練した上で、三層構造のチューブ状パリソンを吐出し、該三層構造のチューブ状パリソンの下端をピンチオフする様にブロー成形用金型を型閉じしてパリソンを切断し、ブローピンを挿入してエアを吹き込むことにより、ダイレクトブロー成形によって多層ブローボトルを製造する方法であって、以下の条件を採用したことを特徴とする第7発明の多層ブローボトルの製造方法も提案する。
(D1)前記PEN/PET混合物のペレットとして、それぞれほぼ同じ大きさのペレットをPEN:PET=40:60〜60:40の重量比で混合し、乾燥状態としたものを用いること。
(D2)前記ポリプロピレン樹脂のペレットとして、温度250℃、圧力5kgfにおけるメルトフローレートが0.5〜3.0g/分となる様に調整されたポリプロピレン樹脂のペレットを用いること。
(D3)前記外層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって低下する様に温度勾配を設けること。
(D4)前記内層用スクリュー式押出成形機及び中間層用スクリュー式押出成形機においては、成形機内の温度が吐出口に向かって上昇する様に温度勾配を設けること。
【0020】
これら、第6,第7発明によれば、第3発明として上述した多層ブローボトルを的確に製造することができる。
【0021】
さらに、本願は、第6,第7発明の多層ブローボトルの製造方法において、さらに以下の条件を採用したことを特徴とする第8発明の多層ブローボトルの製造方法をも提案する。
(E)前記三層構造のチューブ状パリソンは、肉厚比において、外層:中間層:内層=6:2:2〜7:1:1とされていること。
【0022】
第8発明によれば、第4発明として上述した真珠光沢を有する多層ブローボトルを的確に製造することができる。