(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は上記従来のハードディスクドライブの前置増幅器における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、DC書き込みを防止することができるードディスクドライブの前置増幅器及びそれを含むハードディスクドライブ並びにコンピュータシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた本発明によるハードディスクドライブの前置増幅器は、ハードディスクドライブの前置増幅器であって、書き込みデータに対応する差動信号を駆動させるように構成されたドライバと、前記差動信号間の差と基準信号との比較結果に従って、書き込み制御信号を生成するように構成された制御回路とを有し、前記ドライバは、前記書き込み制御信号に応答してイネーブル又はディセーブルされることを特徴とする。
【0006】
前記制御回路は、前記差動信号間の差を検出するための差検出器と、デジタルコードに対応する前記基準信号を生成するためのデジタルアナログ変換器と、前記差検出器から出力された前記差と前記基準信号との比較結果に対応する前記書き込み制御信号を生成するための比較器とを含み、前記ドライバは、前記書き込み制御信号に応答してイネーブル又はディセーブルされることが好ましい。
前記制御回路は、前記差動信号間の差を検出するための差検出器と、デジタルコードに対応する前記基準信号を生成するためのデジタルアナログ変換器と、前記差検出器から出力された前記差の出力信号と前記基準信号との比較結果に対応する比較信号を生成するための比較器と、前記比較信号をラッチし、前記書き込み制御信号を出力するラッチとを含み、前記ドライバは、前記ラッチから出力された前記書き込み制御信号に応答してイネーブル又はディセーブルされることが好ましい。
前記ラッチは、前記前置増幅器の読み出し動作を指示する読み出しイネーブル信号に応答して初期化されることが好ましい。
【0007】
また、上記目的を達成するためになされた本発明によるハードディスクドライブの前置増幅器は、ハードディスクドライブの前置増幅器であって、書き込みデータに対応する差動信号を駆動させるように構成されたドライバと、前記差動信号間の差と基準信号との比較結果に従って、前記ドライバからの出力信号を書き込みヘッドに伝送するか否かの制御を行う制御回路とを有することを特徴とする。
【0008】
前記制御回路は、前記差動信号間の差を検出するための差検出器と、デジタルコードに対応する前記基準信号を生成するためのデジタルアナログ変換器と、前記差検出器から出力された前記差の出力信号と前記基準信号との比較結果に対応する書き込み制御信号を生成するための比較器と、前記書き込み制御信号に応答して、前記ドライバの前記出力信号を、前記書き込みヘッドに伝送するか否かの制御を行うスイッチ回路とを含むことが好ましい。
前記制御回路は、前記差動信号間の差を検出するための差検出器と、デジタルコードに対応する前記基準信号を生成するためのデジタルアナログ変換器と、前記差検出器から出力された前記差の出力信号と前記基準信号との比較結果に対応する比較信号を生成するための比較器と、前記比較器から出力された前記比較信号をラッチし、前記書き込み制御信号を出力するラッチと、前記ラッチから出力された書き込み制御信号に応答して、前記ドライバの前記出力信号を、前記書き込みヘッドに伝送するか否かの制御を行うスイッチ回路とを含むことが好ましい。
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明によるハードディスクドライブは、磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体に書き込み信号を書き込むための書き込みヘッドと、前記書き込み信号を前記書き込みヘッドに供給するための前置増幅器とを有し、前記前置増幅器は、書き込みデータに対応する差動信号を駆動させて、前記書き込み信号を生成するためのドライバと、前記差動信号間の差と基準信号との比較結果に従って、前記書き込み信号を、前記書き込みヘッドに伝送するか否かの制御を行う制御回路とを含むことを特徴とする。
【0010】
前記制御回路は、前記差動信号間の差を検出するための差検出器と、デジタルコードに対応する前記基準信号を生成するためのデジタルアナログ変換器と、前記差検出器から出力された前記差の出力信号と前記基準信号との比較結果に対応する比較信号を生成するための比較器と、前記比較器から出力された前記比較信号をラッチし、前記書き込み制御信号を出力するラッチと、前記ラッチから出力された書き込み制御信号に応答して、前記書き込み信号を、前記書き込みヘッドに伝送するか否かの制御を行うスイッチ回路とを含むことが好ましい。
【0011】
上記目的を達成するためになされた本発明によるコンピュータシステムは、ハードディスクドライブと、前記ハードディスクドライブの書き込み動作を制御するためのメインプロセッサとを有し、前記ハードディスクドライブは、磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体に書き込み信号を書き込むための書き込みヘッドと、前記書き込み信号を前記書き込みヘッドに供給するための前置増幅器とを含み、前記前置増幅器は、前記メインプロセッサから出力された書き込みデータに対応する差動信号を駆動させて、前記書き込み信号を生成するためのドライバと、前記差動信号間の差と基準信号との比較結果に従って、前記書き込み信号を、前記書き込みヘッドに伝送するか否かの制御を行う制御回路とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るハードディスクドライブの前置増幅器及びそれを含むハードディスクドライブ並びにコンピュータシステムによれば、DC書き込みを防止することができる。したがって、前置増幅器を含むハードディスクドライバは、DC書き込みによる誤動作を防止し、データの信頼性を高めうるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係るハードディスクドライブの前置増幅器及びそれを含むハードディスクドライブ並びにコンピュータシステムを実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態による前置増幅器を含むデータ処理装置のブロック図である。
図1を参照すると、データ処理装置10は、プロセッサ(processor)20と前置増幅器30とを含む。データ処理装置10は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive;HDD)の一部として具現可能である。
【0016】
書き込み動作時に、プロセッサ20は、メインプロセッサ(main processor;例えば、CPUまたはホスト(host))から出力された書き込みデータDATAを受信し、該受信された書き込みデータDATAを前置増幅器30で処理することができる多様な信号に変換し、該変換された多様な信号RWn、WDX、WDY、SDATA、SCLK、及びSENを前置増幅器30に伝送する。
【0017】
信号のSDATAは、シリアルクロック(serial clock)信号SCLKに応答して、前置増幅器30に伝送されるシリアルデータを意味し、信号のSENは、イネーブル(enable)信号を意味する。したがって、前置増幅器30は、イネーブル信号SENがハイレベル(high level)に活性化された時、シリアルクロック信号SCLKに応答して、入力されたシリアルデータ信号SDATAを受信して解析し、該解析結果に従って動作を行う。
【0018】
信号のRWnは、アクセス(access)動作を指示するアクセス信号である。したがって、前置増幅器30は、第1レベル(例えば、ローレベル(low level))を有するアクセス信号RWnに応答して、書き込み動作(WRITE)を行い、第2レベル(例えば、ハイレベル)を有するアクセス信号RWnに応答して、読み出し動作(READ)を行う。
【0019】
信号のWDXとWDYは、書き込みデータDATAに対応する差動信号である。
読み出し動作時に、プロセッサ20は、前置増幅器30から出力された差動信号RDXとRDYを受信し、該受信された差動信号RDXとRDYをメインプロセッサ(例えば、CPUまたはホスト)で処理することができる読み出しデータに変換し、該変換された読み出しデータをメインプロセッサに伝送する。
差動信号RDXとRDYは、磁気記録媒体、例えば、ディスクから読み出された信号RDX’とRDY’に対応する信号である。
【0020】
本発明の実施形態による前置増幅器30は、書き込み動作時、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低い時、差動信号WDXとWDYに対応する書き込み信号が、磁気記録媒体、例えば、ディスクに書き込まれること(これを、“DC書き込み”と言う)を防止する機能を有する。このようなDC書き込みを防止する機能を有する前置増幅器30を含むデータ処理装置10は、ディスクに書き込まれたデータの信頼性を高めうる効果がある。
【0021】
前置増幅器30は、書き込み回路40と読み出し回路50とを含む。書き込み回路40は、ローレベルを有するアクセス信号RWnに応答してイネーブルされ、読み出し回路50は、ハイレベルを有するアクセス信号RWnに応答してイネーブルされる。
【0022】
正常な書き込み動作が行われる時、書き込み回路40は、書き込みデータDATAに対応する差動信号WDXとWDYを処理(例えば、バッファリング(buffering)、増幅、または駆動(driving))し、該処理された差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッド(図示せず)に伝送する。読み出し動作が行われる時、読み出し回路50は、読み出しヘッド(図示せず)によってディスクから読み出された差動信号RDX’とRDY’を受信し、該受信された差動信号RDX’とRDY’を処理(例えば、バッファリング、増幅、または駆動)し、該処理された差動信号RDXとRDYをプロセッサ20に伝送する。
【0023】
図2は、
図1に示した前置増幅器の書き込み回路の一実施形態を示すブロック図である。
図2を参照すると、書き込み回路40は、制御回路42とドライバ44とを含む。その名称にかかわらず、ドライバ44は、差動信号WDXとWDYを処理、例えば、バッファリング、または駆動することができる少なくとも一つの回路を意味する。
【0024】
制御回路42は、書き込みデータDATAに対応する差動信号WDXとWDYとの差と基準信号Vthとの比較結果によって、書き込み制御信号DET又はEN1を発生する。
ドライバ44は、差動信号WDXとWDYを処理し、該処理された差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに伝送する。ドライバ44は、書き込み制御信号DET又はEN1に応答してイネーブルされるか、ディセーブルされる。
また他の実施形態として、ドライバ44は、書き込み制御信号DET又はEN1と書き込みアクティブ信号EN2とに応答してイネーブルされるか、ディセーブルされうる。書き込みアクティブ信号EN2は、シリアルデータSDATAの一部に含まれてプロセッサ20から伝送することができる。
【0025】
制御回路42は、差検出器(42−1)、デジタルアナログ変換器(42−3)、及び比較器(42−5)を含む。差検出器(42−1)は、差動信号WDXとWDYとの差を検出し、該検出された差(WDX−WDY、またはWDY−WDX)を出力する。デジタルアナログ変換器(42−3)は、デジタルコード(digital code)WIT<N:0>に対応する基準信号Vthを生成する。デジタルコードWIT<N:0>は、シリアルデータSDATAの一部に含まれてプロセッサ20から伝送することができる。
【0026】
例えば、デジタルコードWIT<1:0>が“00”である場合、デジタルアナログ変換器(42−3)は、70mVを出力し、デジタルコードWIT<1:0>が“01”である場合、デジタルアナログ変換器(42−3)は、140mVを出力し、デジタルコードWIT<1:0>が“10”である場合、デジタルアナログ変換器(42−3)は、280mVを出力し、デジタルコードWIT<1:0>が“11”である場合、デジタルアナログ変換器(42−3)は、400mVを出力することができる。ここで、70mV、140mV、280mV、又は400mVは、DC電圧を意味し、またオシレーション(oscillation)信号のピークツウピーク(peak−to−peak)電圧を意味する。また、オシレーション信号の周波数は、差動信号WDXとWDYのそれぞれの周波数と同一であり得る。
【0027】
比較器(42−5)は、差検出器(42−1)から出力された信号WDLと基準信号Vthとの比較結果に対応する比較信号DETを生成する。比較信号DETは、書き込み制御信号としてドライバ44に直接伝送される。
図2に示した比較器(42−5)の入力端子の極性は、説明の便宜のためのものであって、他の実施形態では反対にもなりうる。
比較信号DETは直接ドライバ44に伝送されたり、
図2に示したように、比較信号DETは、ラッチ(latch)(42−7)を経由してドライバ44に伝送することができる。すなわち、ラッチ(42−7)は、比較信号DETをラッチする。この場合、ドライバ44は、ラッチ(42−7)から出力された書き込み制御信号EN1に応答してイネーブル又はディセーブルされる。
【0028】
ラッチ(42−7)は、前置増幅器30の読み出し動作(READ)を指示するハイレベルを有するアクティブ信号RWnに応答して初期化されうる。制御回路42は、イネーブル信号WISに応答してイネーブルまたはディセーブルされる。例えば、制御回路42が、ローレベルとハイレベルのうちの何れか一つのレベルを有するイネーブル信号WISに応答してイネーブルされる場合、ドライバ44は、選択的にドライバ44の出力信号である差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに伝送する。また、制御回路42が、ローレベルとハイレベルのうちの他の一つのレベルを有するイネーブル信号WISに応答してディセーブルされる場合、ドライバ44は、無条件にドライバ44の出力信号である差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに伝送する。
【0029】
図3は、
図1に示した前置増幅器の書き込み回路の他の実施形態を示すブロック図である。
図3を参照すると、書き込み回路40’は、ドライバ41、及び制御回路42’を含む。
【0030】
ドライバ41は、書き込みデータDATAに対応する差動信号WDXとWDYを処理し、該処理された差動信号WDX’とWDY’をスイッチング回路(42−9)を通じて書き込みヘッドに出力する。制御回路42’は、差動信号WDXとWDYとの差と基準信号Vthとの比較結果によって、ドライバ41の出力信号である差動信号WDX’とWDY’の書き込みヘッドへの伝送を許可するか、又は遮断する。
【0031】
図3に示したドライバ41とスイッチング回路(42−9)とを除けば、
図3の書き込み回路40’と
図2の書き込み回路40は、実質的に同一である。すなわち、
図2に示した書き込み回路40では、ドライバ44がイネーブル又はディセーブルさせ、
図3に示した書き込み回路40’では、スイッチング回路(42−9)がイネーブル又はディセーブルさせる。
スイッチング回路(42−9)は、書き込み制御信号(すなわち、ラッチ(42−7)がない場合には、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DET、またはラッチ(42−7)がある場合には、ラッチ(42−7)の出力信号である書き込み制御信号EN1)に応答して、ドライバ41と書き込みヘッドとの接続をスイッチングする。
【0032】
制御回路42’は、イネーブル信号WISに応答してイネーブルまたはディセーブルされる。例えば、制御回路42’が、ローレベルとハイレベルのうちの何れか一つのレベルを有するイネーブル信号WISに応答してイネーブルされる場合、スイッチング回路(42−9)は、選択的にドライバ41の出力信号である差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに伝送する。また、制御回路42’が、上記ローレベルとハイレベルのうちの他の一つのレベルを有するイネーブル信号WISに応答してディセーブルされる場合、スイッチング回路(42−9)は、無条件にドライバ41の出力信号である差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに伝送する。
【0033】
図4は、
図2に示した前置増幅器の書き込み回路の一実施形態を示す動作タイミング図である。
図1、
図2、及び
図4を参照して、書き込みアクティブ信号EN2がローレベルを有する時、書き込み回路40の動作を説明すれば、次の通りである。
【0034】
アクセス信号RWnがローレベルである時、すなわち、書き込み動作時に、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより高ければ、比較器(42−5)は、ローレベルを有する比較結果の出力信号である書き込み制御信号DETを出力する。したがって、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DET(=EN1)またはラッチ(42−7)の出力信号EN1は、ローレベルであるので、ドライバ44は、ローレベルを有する書き込み制御信号DET又はEN1に応答してオン(ON)またはイネーブルされる。ドライバ44は、差動信号WDXとWDYを処理し、該処理された差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに出力するので、書き込みヘッドは、差動信号WDX’とWDY’をディスクに書き込む正常な書き込み動作を行う。
【0035】
しかし、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低ければ、比較器(42−5)は、ハイレベルを有する比較結果の出力信号である書き込み制御信号DETを出力するので、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DET又はラッチ(42−7)の出力信号である書き込み制御信号EN1は、ハイレベルである。したがって、ドライバ44は、ハイレベルを有する書き込み制御信号DET又はEN1に応答してオフ(OFF)又はディセーブルされる。この時、ドライバ44は、差動信号WDXとWDYを出力することができないので、書き込みヘッドは、書き込み動作を行うことができない。
【0036】
読み出し動作を行うために、アクセス信号RWnがローレベルからハイレベルに遷移すれば、ラッチ(42−7)に保存されたデータ、すなわち、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DETに対応するビット値(例えば、0または1)は初期化される。すなわち、ラッチ(42−7)の出力信号である書き込み制御信号EN1は、ローレベルになる。読み出し動作が終了した後、書き込み動作は、差動信号WDXとWDYとの差WDLと基準信号Vthとを比較する動作から再び始まる。
【0037】
図1、
図3、及び
図4を参照して、書き込みアクティブ信号EN2がローレベルを有する時、書き込み回路40’の動作を説明すれば、次の通りである。
アクセス信号RWnがローレベルである時、すなわち、書き込み動作時に、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより高ければ、比較器(42−5)は、ローレベルを有する比較結果の出力信号である書き込み制御信号DETを出力するので、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DET又はラッチ(42−7)の出力信号EN1は、ローレベルである。
【0038】
この時、スイッチング回路(42−9)は、ローレベルを有する書き込み制御信号DET又はEN1に応答してオン又はイネーブルされる。ドライバ41は、差動信号WDXとWDYを処理し、該処理された差動信号WDX’とWDY’をスイッチング回路(42−9)に出力し、スイッチング回路(42−9)は、ドライバ41から出力された差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに出力する。書き込みヘッドは、差動信号WDX’とWDY’をディスクに書き込む正常な書き込み動作を行う。
【0039】
しかし、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低ければ、比較器(42−5)は、ハイレベルを有する比較結果の出力信号である書き込み制御信号DETを出力するので、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DET又はラッチ(42−7)の出力信号である書き込み制御信号EN1は、ハイレベルである。したがって、スイッチング回路(42−9)は、ハイレベルを有する書き込み制御信号DET又はEN1に応答してオフ又はディセーブル(disable)されるので、スイッチング回路(42−9)は、ドライバ41から出力された差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに出力することができない。したがって、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低い時、書き込みヘッドは、書き込み動作を行うことができない。
【0040】
読み出し動作を行うために、アクセス信号RWnがローレベルからハイレベルに遷移すれば、ラッチ(42−7)に保存されたデータは初期化される。すなわち、ラッチ(42−7)の出力信号である書き込み制御信号EN1は、ローレベルになる。読み出し動作が終了した後、書き込み動作は、差動信号WDXとWDYとの差WDLと基準信号Vthとを比較する動作から再び始まる。
【0041】
図5は、
図2に示した前置増幅器の書き込み回路の他の実施形態を示す動作タイミング図である。
図1、
図2、及び
図5を参照して、書き込み制御信号DET又はEN1と書き込みアクティブ信号EN2のそれぞれがハイレベルである時、書き込み回路40の動作を説明すれば、次の通りである。
【0042】
差動信号WDXとWDYの差WDLが基準信号Vthより低ければ、比較器(42−5)は、ハイレベルを有する比較結果の出力信号である書き込み制御信号DETを出力するので、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DET又はラッチ(42−7)の出力信号である書き込み制御信号EN1は、ハイレベルである。したがって、ドライバ44は、書き込み制御信号DET又はEN1と書き込みアクティブ(active)信号EN2とに応答してオン又はイネーブルされるので、ドライバ44は、差動信号WDXとWDYを処理し、該処理された差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに出力する。したがって、書き込みヘッドは、差動信号WDX’とWDY’をディスクに書き込む正常な書き込み動作を行う。
【0043】
次いで、
図1、
図3、及び
図5を参照して、書き込み制御信号DET又はEN1と書き込みアクティブ信号EN2のそれぞれがハイレベルである時、書き込み回路40’の動作を説明すれば、次の通りである。
差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低ければ、比較器(42−5)は、ハイレベルを有する比較結果の出力信号である書き込み制御信号DETを出力するので、比較器(42−5)の出力信号である書き込み制御信号DET又はラッチ(42−7)の出力信号である書き込み制御信号EN1は、ハイレベルである。したがって、スイッチング回路(42−9)は、書き込み制御信号DET又はEN1と書き込みアクティブ信号EN2とに応答してオン又はイネーブルされる。ドライバ41は、差動信号WDXとWDYを処理し、該処理された差動信号WDX’とWDY’を書き込みヘッドに出力する。結果として、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低くても、書き込みヘッドは、差動信号WDX’とWDY’をディスクに書き込む正常な書き込み動作を行う。
【0044】
図6は、本発明の実施形態による前置増幅器の動作を示すフローチャートである。
図1〜
図6を参照すると、制御回路42又は42’の比較器(42−5)は、差動信号WDXとWDYとの差WDLと基準信号Vthとを比較し(ステップS10)、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより高い場合、
図2のドライバ44の出力信号である差動信号WDX’とWDY’、又は
図3のドライバ41の出力信号である差動信号WDX’とWDY’は、書き込みヘッドに伝送される。したがって、正常な書き込み動作が行われる(ステップS20)。
【0045】
しかし、差動信号WDXとWDYの差WDLが基準信号Vthより低い場合、ハイレベルを有する書き込み制御信号DET又はEN1は、
図2のドライバ44又は
図3のスイッチング回路(42−9)に伝送される。そして、ステップS30にて書き込みアクティブ信号EN2の状態がチェックされる。
図5に示したように、書き込みアクティブ信号EN2がハイレベルである時、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低くても、
図2のドライバ44のである差動信号出力信号WDX’とWDY’、又は
図3のドライバ41の出力信号である差動信号WDX’とWDY’は、書き込みヘッドに伝送される。したがって、正常な書き込み動作が行われる(ステップS20)。
【0046】
しかし、
図4に示したように、書き込みアクティブ信号EN2がローレベルである時、
図2のドライバ44、又は
図3のスイッチング回路(42−9)は、ディセーブルされるので、
図2のドライバ44の出力信号である差動信号WDX’とWDY’、又は
図3のドライバ41の出力信号である差動信号WDX’とWDY’は、書き込みヘッドに伝送されない。したがって、書き込み動作は止まる(ステップS40)。
【0047】
従って、書き込み動作が行われている途中で、差動信号WDXとWDYとの差WDLが基準信号Vthより低くなる(または、小くなる)場合、前置増幅器30の制御回路42又は42’は、書き込みデータDATAに対応する差動信号WDXとWDY、または差動信号WDXとWDYに対応する差動信号WDX’とWDY’が、書き込みヘッドに伝送されることを遮断する。したがって、データ処理装置10の書き込みデータの信頼性は増加する。
【0048】
図7は、
図1に示したデータ処理装置を含むコンピュータシステムのブロック図である。
図7に示したコンピュータシステム100は、ハードディスクドライブ10、及びハードディスクドライブ10の書き込み動作又は読み出し動作を制御するためのメインプロセッサ110を含む。
【0049】
図1〜
図7を参照すると、ハードディスクドライブ10は、ディスクのような磁気記録媒体、磁気記録媒体に書き込み信号を書き込むための書き込みヘッド、及び書き込み信号を書き込みヘッドに供給するための前置増幅器30を含む。前置増幅器30は、プロセッサ20の制御下で、メインプロセッサ110から出力された書き込みデータに対応する差動信号をバッファリングして、書き込み信号を生成するためのバッファを含む。
【0050】
また、前置増幅器30は、差動信号間の差と基準信号との比較結果によって、書き込み信号が、書き込みヘッドに伝送するか否かの制御を行う制御回路42又は42’を含む。
書き込みヘッドは、PMR(Perpendicular Magnetic Recording)ヘッドとして具現可能である。例えば、
図1〜
図7を参照して説明した技術的思想は、PMRヘッドを使うハードディスクドライブで使われる。
【0051】
図8は、
図1に示したデータ処理装置と不揮発性メモリ装置とを含むコンピュータシステムのブロック図である。
図8に示したコンピュータシステム200は、磁気的記録装置であるHDD10と電子的記録装置である不揮発性メモリ210とを含む。不揮発性メモリ210が、HDD10の内部に具現される場合、HDD10は、ハイブリッドHDDの機能を行う。不揮発性メモリ210は、フラッシュ(flash)メモリセルを含みうる。
【0052】
メインプロセッサ110は、HDD10のディスクにデータを書き込むために、又はディスクからデータを読み出すために、HDD10の動作を制御する。また、メインプロセッサ110は、不揮発性メモリ210にデータを書き込むために、又は不揮発性メモリ210からデータを読み出すために、HDD10の動作を制御する。また、メインプロセッサ110は、必要に応じてデータをHDD10または不揮発性メモリ210に書き込むことができる。
【0053】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。